JP2008109694A - デジタル放送受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アナログ放送信号やノイズ信号等による誤判定を防止し、デジタル放送波の有無を精度よく判定し、しかも効率よく高速で判定すること。
【解決手段】チューナと、IQ復調部と、AGC制御回路と、GI除去回路と、モード判定回路と、AFC回路と、FFT回路と、OFDMフレームデコード部と、TMCC再生回路と、放送波判定回路と、CPUから構成されるデジタル放送受信装置であって、AGC制御回路はAGCレベル信号を生成して出力し、モード判定回路はモード判定結果信号を生成して出力し、AFC回路は周波数同期検出信号を生成して出力し、TMCC再生回路はTMCCフレーム同期検出信号を生成して出力し、放送波判定回路はAGCレベル信号とモード判定結果信号と周波数同期検出信号とTMCCフレーム同期検出信号を用いて、デジタル放送波が受信出来たかどうかを判定し、放送波検出信号としてCPUへ出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、デジタル放送受信装置に関し、特に、各周波数帯域において受信可能な放送があるかどうかを調べるチャンネルサーチを行うデジタル放送受信装置に関する。
デジタル放送受信装置において、ある周波数のチャンネルに受信可能な放送波が有るかどうかの判定に、放送波信号に含まれるTMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)信号を用いることが、従来から知られている。TMCCフレーム同期信号は、チューナで同調してから復調回路でTMCCの同期がとれて完了し検出できるまでの時間が長く掛かり、その時間はTMCC同期がとれる平均値では無く、最大値の時間待ちを必要とするため、放送波が無いと判定するには、TMCC同期に掛かる時間の最大値を待つ必要があるので、放送波の有無の判定に時間を要し、全てのチャンネルをサーチする際には時間が掛かるという欠点があった。
この欠点を改善した自動選局装置は、既に知られている(例えば、特許文献1参照)。この自動選局装置では、放送波の有無の判定に、受信部で検出した放送波信号の受信レベルとノイズレベルを用いて、受信レベルが所定レベル以上で無ければ放送波は無いと判定し、又、受信レベルが所定レベル以上であっても、ノイズレベルが一定以下に下がらない場合は、放送波は無いと判定している。
また、前記欠点を改善したOFDM(直交周波数分割多重)方式の受信装置も知られている(例えば、特許文献2参照)。OFDM受信装置は、地上波デジタル放送波のOFDM受信信号に、伝送モード(伝送シンボル長モード)とガードインターバル(ガード期間)について複数の組み合わせが存在し、復調の際にこの伝送モードの検出を行う必要がある。前記OFDM受信装置では、OFDM受信信号の伝送モード検出が一定期間内に検出出来ない場合には受信不可能である旨の信号を出力するようにし、チャンネルサーチ時に受信装置でこれを使用することにより高速にチャンネルスキップ出来るようにしている。
特開平11−68519号公報
特開2001−313622号公報
しかし、前者の自動選局装置では、放送波にアナログとデジタルの放送波が混在していた場合には、アナログ放送信号の存在する周波数で、誤ってデジタルの放送波があると誤判定してしまう可能性がある。又、受信レベルとノイズレベルのみでは、デジタル放送波の有る無しを判定するには、精度が不足してしまうという問題があった。
又、後者のOFDM受信装置では、伝送モードによる判定のみで判定する場合においては、デジタル放送波が無い場合においても、アナログ放送信号やノイズ信号等により、放送波有りと誤判定してしまう可能性がある。そして、誤判定した場合には、その後復調処理を継続して行い、放送波の有り無しの判定は、TMCCフレーム同期がとれるまで待たなければならず、全てのチャンネルをサーチする際には時間が掛かるという問題があった。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、アナログ放送信号やノイズ信号等による誤判定を防止し、デジタル放送波の有無を精度よく判定し、しかも効率よく高速で判定することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1の記載に係る発明は、放送波を受信する受信手段と、前記放送波の受信レベルを検出する受信レベル検出手段と、前記放送波を復調する復調手段と、少なくとも第1のサーチモードと第2のサーチモードの切り換えが可能な切換手段とを設け、前記第1のサーチモードは、前記受信レベル検出手段によって検出された受信レベルに基づいてチャンネル周波数のサーチを実行し、前記第2のサーチモードは、前記復調手段によって復調された信号に基づいてチャンネル周波数のサーチを実行することを特徴とする。
請求項2の記載に係る発明は、放送波を受信する受信手段と、前記放送波の受信レベルを検出する受信レベル検出手段と、前記放送波に含まれるTMCC信号を検出するTMCC信号検出手段と、少なくとも第1のサーチモードと第2のサーチモードの切り換えが可能な切換手段とを設け、前記第1のサーチモードは、前記受信レベル検出手段によって検出された受信レベルが予め定められたレベルよりも低い場合に、別のチャンネル周波数のサーチに移行し、前記第2のサーチモードは、前記TMCC信号検出手段によって検出されたTMCC信号に基づいてフレーム同期がとれなかった場合に、別のチャンネル周波数のサーチに移行することを特徴とする。
請求項3の記載に係る発明は、請求項2に記載のデジタル放送受信装置において、前記第1のサーチモードは、少なくとも前記受信レベルが予め定められたレベルより高い場合にデジタル放送波と判断し、前記第2のサーチモードは、少なくとも前記TMCC信号に基づいてフレーム同期がとれた場合にデジタル放送波と判断することを特徴とする。
請求項4の記載に係る発明は、請求項3に記載のデジタル放送受信装置において、デジタル放送波と判断されたチャンネル周波数を記憶する記憶手段を有し、前記記憶手段に記憶されたチャンネル周波数をスキップしてサーチを行う第3のサーチモードを備えることを特徴とする。
請求項5の記載に係る発明は、請求項2に記載のデジタル放送受信装置において、前記デジタル放送受信装置の移動を判断する判断手段を有し、前記デジタル放送受信装置が移動していると判断される場合は、前記第2のサーチモードでチャンネル周波数のサーチを行うことを特徴とする。
請求項6の記載に係る発明は、請求項2に記載のデジタル放送受信装置において、前記第1のサーチモードにおける受信レベルの判定と、前記第2のサーチモードにおけるフレーム同期の判定とを、所定時間内に繰り返し実行することを特徴とする。
本発明によれば、サーチ速度に優れた第1のサーチモードとサーチ精度に優れた第2のサーチモードを状況に応じて使い分けることができる。
本発明のデジタル放送受信装置を、図1〜図9を用いて説明する。図1は本発明のデジタル放送受信装置の構成を、図2は放送波判定回路の構成を、図3は第1実施例のチャンネルサーチ処理300のフローチャート(その1)を、図4はチャンネルサーチ処理300のフローチャート(その2)を、図5はサーチモードの設定(1)のメニュー画面の表示例を、図6はサーチモードの設定(2)のメニュー画面の表示例を、図7は第2実施例のチャンネルサーチ処理400のフローチャート(その1)を、図8はチャンネルサーチ処理400のフローチャート(その2)を、図9はサーチモードの設定(3)のメニュー画面の表示例を、夫々示す図である。
図1において、本発明のデジタル放送受信装置は、チューナ1と、A/Dコンバータ(アナログ/デジタル変換)2と、IQ復調部3と、AGC制御回路4と、GI(ガードインターバル)除去回路5と、モード判定回路6と、AFC回路7と、FFT回路8と、同期再生回路9と、OFDMフレームデコード部10と、TMCC再生回路11と、放送波判定回路12と、CPU13から構成される。
チューナ1は、アンテナで受信したデジタル放送波のRF信号を入力し、RF信号から希望の受信周波数帯を選局し、中間周波信号(IF信号)として、出力するものである。チューナ1では、AGC制御回路4からのAGC制御信号のレベルに基づいて、内蔵するアンプにより受信信号を増幅する。
A/Dコンバータ2は、チューナ1から出力されたIF信号(アナログ信号)を入力し、アナログ/デジタル変換して、デジタル信号としてIQ復調部3及びAGC制御回路4へ出力するものである。
IQ復調部3は、A/Dコンバータ2から出力されたデジタル信号を、I信号、Q信号の複素ベースバンド信号に変換し、その出力信号をGI除去回路5へ出力すると共に、複素ベースバンド信号をモード判定回路6へ出力するものである。
AGC制御回路4は、A/Dコンバータ2から出力されるデジタル信号レベルに基づいてAGC制御信号を作成し、チューナ1が内蔵するアンプに与えて、チューナ1の出力信号のレベルを最適なレベルに制御するものである。又、前記AGC制御信号を電圧信号に変換し、AGCレベル信号aとして出力するものである。AGCレベル信号aは、例えば0V〜3.3Vであり、3.3Vの時受信レベルが最小に対応するように設定される。
GI除去回路5は、IQ復調部3の出力信号からガードインターバル部分を除去して、有効シンボル期間の信号を取り出し、AFC回路7へ出力するものである。
モード判定回路6は、OFDM信号のガードインターバルの信号を利用して、1シンボル遅延した信号との相関を検出し、さらにガード期間内の移動平均により、相関振幅波形を算出する等の方法を用いて、OFDM信号の伝送モード(2K、4K、8K)とガードインターバル(1/4、1/8、1/16、1/32)がどの値で伝送されているかを判別する回路である。モード判定回路6からはモード判定結果信号bを出力する。モード判定結果信号bは、例えば、モード判定が完了した場合には“H”を出力し、モード判定が終了していない場合には“L”を出力するように設定される。
AFC回路7は、チューナ1で生じた周波数オフセットを補正するもので、チューナ1からのIF信号の中心を検出して内部のPLLを合わせこむ回路である。AFC回路7からは周波数同期検出信号cを出力する。周波数同期検出信号cは、IF信号の中心を検出したことを判別する信号であり、例えば、周波数同期検出が完了した場合には“H”を、完了していない場合には“L”を出力するように設定される。
FFT回路8は、有効シンボル期間の信号を、高速フーリエ変換により、時間軸方向の信号から周波数軸方向の周波数に変換した後、OFDMフレームデコード部10に出力するものである。
同期再生回路9は、送信側のサンプリングタイミング周期に、内部の回路の動作を精度よく一致させるものである。同期再生回路9からはタイミング同期検出信号dを出力する。タイミング同期検出信号dは、例えば、タイミング同期検出が完了した場合には“H”を、完了していない場合には“L”を出力するように設定される。
OFDMフレームデコード部10は、OFDM信号のTMCCに含まれる同期ワードにより、フレーム同期を検出するものである。
TMCC再生回路11は、OFDMフレームデコード部10で検出したOFDM信号から、その信号に含まれているTMCC信号を復調する回路であり、TMCCフレーム同期検出信号eを出力する。TMCCフレーム同期検出信号eは、例えば、TMCC信号の復調が完了していない場合には“L”を、完了した場合には“H”を出力するように設定される。
図2は、放送波判定回路12の構成を示す図である。
図2において、放送波判定回路12は、放送波判定部20と、レベル判定回路21と、モード判定結果回路22と、周波数同期判定回路23と、TMCCフレーム同期判定回路25と、レベル判定用タイマー26と、モード判定用タイマー27と、周波数同期判定用タイマー28と、TMCCフレーム同期判定用タイマー30と、レベル判定接続切り替え部31と、モード判定接続切り替え部32と、周波数同期判定接続切り替え部33から構成される。放送波判定回路12は、AGCレベル信号a、モード判定結果信号b、周波数同期検出信号c、(タイミング同期検出信号d).TMCCフレーム同期検出信号eを入力し、図3、図4に示すチャンネルサーチ処理300、400を行い、サーチ選局の結果を放送波検出信号gとして出力するものである。放送波検出信号gは、例えば、選局開始時に“L”を出力し、サーチ選局が成功した時は“L”の出力を継続し、サーチ選局が失敗と判定した時点にて“H”を出力するように設定される。
なお、サーチ選局の判定条件としてタイミング同期検出信号dを使用し、タイミング同期判定を行う場合には、周波数同期判定回路23の代りにタイミング同期判定回路24(図示してない)が、周波数同期判定用タイマー28の代りにはタイミング同期判定用タイマー29(図示してない)が、そして周波数同期判定接続切り替え部33の代りにはタイミング同期判定接続切り替え部34(図示してない)が、それぞれ構成要素となる。
放送波判定部20は、レベル判定回路21からのレベル判定信号fと、モード判定結果回路22からのモード判定結果信号bと、周波数同期判定回路23からの周波数同期検出信号cと、TMCCフレーム同期判定回路25からのTMCCフレーム同期検出信号eと、レベル判定用タイマー26、モード判定用タイマー27、周波数同期判定用タイマー28、TMCCフレーム同期判定用タイマー30夫々からのタイムアウト信号を用い、図3、図4に示すフローチャートのチャンネルサーチ処理300、400の動作を行い、サーチ選局の結果を放送波検出信号gとして出力する。又、ユーザの操作に基づき、CPU13から送られて来た放送判定回路制御信号により、レベル判定回路21の判定用所定レベルNを設定し、レベル判定用タイマー26、モード判定用タイマー27、周波数同期判定用タイマー28、TMCCフレーム同期判定用タイマー30夫々のタイムアウト時間を設定し、レベル判定接続切り替え部31、モード判定接続切り替え部32、周波数同期判定接続切り替え部33を切り替えて、サーチ選局の判定条件を決定する。
レベル判定回路21は、AGCレベル信号aの大きさを判定し、その結果をレベル判定信号fとして出力する。即ち、AGCレベル信号aが所定レベルNより小さい(受信した放送波が所定レベルより大きく、受信可能なレベル)か否かを判定し、AGCレベル信号aが所定レベルNより小さい場合に、レベル判定信号fを“H”として出力し、するように、AGCレベル信号aが所定レベルNより大きい場合に、“L”を出力するように設定される。
モード判定結果回路22は、モード判定回路6からのモード判定結果信号bをそのまま出力する。
又、レジスタを備え、モード判定の結果をレジスタに記録しておき、外部よりレジスタをリードすることも可能。
周波数同期判定回路23は、AFC回路7からの周波数同期検出信号cをそのまま出力する。
又、レジスタを備え、周波数同期状態を記録しておき、外部よりレジスタをリードすることも可能。
TMCCフレーム同期判定回路25は、TMCC再生回路11からのTMCCフレーム同期検出信号eをそのまま出力する。
又、レジスタを備え、TMCC同期状態を記録しておき、外部よりレジスタをリードすることも可能。
レベル判定用タイマー26は、サーチ選局の判定条件としてAGCレベル信号aを使用する場合の判定時間を、その判定処理に見合った時間に設定する。例えば100msに設定する。その場合、レベル判定用タイマー26は、最初“L”を出力し、100ms経過後に“H”を出力する。
モード判定用タイマー27は、サーチ選局の判定条件としてモード判定結果信号bを使用する場合の判定時間を、その判定処理に見合った時間に設定する。例えば100msに設定する。
周波数同期判定用タイマー28は、サーチ選局の判定条件として周波数同期検出信号cを使用する場合の判定時間を、その判定処理に見合った時間に設定する。
TMCCフレーム同期判定用タイマー30は、サーチ選局の判定条件としてTMCCフレーム同期検出信号eを使用する場合の判定時間を、その判定処理に見合った時間に設定する。
レベル判定接続切り替え部31は、サーチ選局の判定条件としてAGCレベル信号aを使用するか否かを決定する。図2は、AGCレベル信号aを使用する場合を示し、レベル判定信号fをそのまま放送波判定部20に入力する。レベル判定接続切り替え部31を切り替えると、レベル判定信号fは入力出来ず、“H”信号が入力される。
モード判定接続切り替え部32は、サーチ選局の判定条件としてモード判定結果信号bを使用するか否かを決定する。その他は、レベル判定接続切り替え部31と同様である。
周波数同期判定接続切り替え部33は、サーチ選局の判定条件として周波数同期検出信号cを使用するか否かを決定する。その他は、レベル判定接続切り替え部31と同様である。
CPU13は、デジタル放送受信装置全体を制御すると共に、ユーザの操作を解読して、放送波判定回路12がサーチ選局するために必要な判定条件を設定するための放送波判定回路制御信号を生成し、放送波判定部20へ送付する。又、放送波判定部20から得た放送波検出信号gと、TMCC再生回路11から得たTMCCフレーム同期検出信号eを用いて、同調の成功と失敗の判定をする。例えば、放送波検出信号gが“H”であれば受信は不可であると判定する。放送波検出信号gが“L”であり、TMCCフレーム同期検出信号eが“H”であれば、受信が可能であると判定する。放送波検出信号gが“L”であり、TMCCフレーム同期検出信号eも“L”であれば、現在選局動作を実行中であると判定する。
次に、各チャンネル(周波数帯域)に受信可能なデジタル放送波が存在するかチャンネルサーチする際の、本発明のデジタル放送受信装置の動作を説明する。以下では、地上波デジタルに割り当てられた周波数が、UHF帯の13〜62チャンネルである場合で、15チャンネルにアナログ放送波が、16チャンネルにデジタル放送波が存在した場合を例として、説明する。
図3、図4に、第1実施例のチャンネルサーチ処理300のフローチャートを示す。
図3、図4において、CPU13は、放送波判定部20に対して放送波判定回路制御信号により選局をスタートしたことを知らせて、チャンネルサーチ処理プログラム300をスタートさせる。
放送波判定部20は、CPU13から放送波判定回路制御信号により選局をスタートしたことを知ると、放送波検出信号gが“H”となっていれば“L”に設定し直す。又、レベル判定接続切り替え部31をレベル判定回路21からの出力信号であるレベル判定信号fが放送波判定部20に入力されるように、同様に、モード判定接続切り替え部32、周波数同期判定接続切り替え部33(及び周波数同期判定接続切り替え部34)も、モード判定結果信号bと周波数同期検出信号c(とタイミング同期検出信号d)が放送波判定部20に入力されるように切り替える。
続いて、放送波判定部20は、最初に、チューナ1の選局チャンネル(周波数)として最初のチャンネル(13チャンネル)を設定する(ステップS301)。次に、レベル判定用タイマー26をスタートさせて(ステップS302)から、レベル判定信号fが“H”であるか否かを判定する(ステップS303)。レベル判定信号fが“L”である場合は、一定期間(ここでは例えば10msとする)待った(ステップS304)後、レベル判定用タイマー26からの出力信号が“H”か否かを判定する(ステップS305)ことにより、レベル判定期間がタイムアウト時間を経過したかどうか確認する。レベル判定用タイマー26からの出力信号が“H”でない場合は、ステップS303へ戻ってステップS303以降の処理を繰り返す(10ms間隔でレベル判定信号fのレベルを判定する)。最初の13チャンネルの場合、放送波が存在せずAGCレベル信号aのレベルが最大となり、レベル判定回路21からのレベル判定信号fは“L”のままであり、100msが経過した後にレベル判定用タイマー26からの信号が“H”となり、レベル判定のタイムアウト時間の経過を検出して、ステップS319へ進む。
ステップS319では、次のチャンネル周波数を設定してから、設定したそのチャンネルが最後の次のチャンネルか否かを判定する(ステップS320)。最後の次のチャンネルでないと判定した場合は、ステップS302に戻ってステップS302以降の処理を繰り返す(最後の次のチャンネルであると判定した場合は、サーチ選局の失敗として、放送波検出信号gを“H”にして(ステップS321)から、チャンネルサーチ処理を終了する)。13チャンネルと14チャンネルでは、デジタル放送波が存在しないので、15チャンネルが設定されるまでは、以上述べた処理を繰り返す。15チャンネルが設定されるとアナログ放送波が存在するので、レベル判定回路21からのレベル判定信号fが“H”になり、ステップS303で“H”であると判定してステップS306へ進む。(第1段処理) 以上述べた処理(第1段処理)により、レベル判定信号fが“H”であれば直ぐにデジタル放送波が有ると、又レベル判定信号fが“L”である場合は、一定期間(ここでは100ms)待ってデジタル放送波が存在しないと判断するので、TMCCフレーム同期検出信号によりデジタル放送波の有無を判断する従来例と比較して、高速にデジタル放送波無しを判断出来る。例えば、TMCCフレーム同期検出信号のタイムアウト時間を2秒と設定していれば(TMCC同期フレーム同期検出信号eを検出完了するまでに通常平均1秒かかり、最大値として2秒を要するとした場合)、デジタル放送波の有無を判断するためには2秒掛かるところが、レベル判定信号fのタイムアウト時間の100msで終了することが出来る。
次に、放送波判定部20は、ステップS306でモード判定用タイマー27をスタートさせてから、モード判定結果回路22からのモード判定結果信号bが“H”か否かを判定する(ステップS307)。“H”でない場合は、一定期間待った(ステップS308)後、モード判定用タイマー27からの出力信号が“H”か否かを判定する(ステップS309)ことにより、モード判定期間がタイムアウト時間を経過したかどうか確認する。モード判定用タイマー27からの出力信号が“H”でない場合は、ステップS307へ戻ってステップS307以降の処理を繰り返す。15チャンネルの場合デジタル放送波が無いので、モード判定結果信号bが“L”のままであり、モード判定用タイマー27に設定したタイムアウト時間後に、モード判定用タイマー27からの信号が“H”となり、モード判定のタイムアウト時間の経過を検出して、ステップS319へ進む。ステップS319以降は、第1段処理と同様である。15チャンネルにおいても、ノイズ等により誤ってモード判定結果回路22からの信号が“H”となることがあり、ステップS307で“H”であると判定した場合には、ステップS310へ進む。(第2段処理) 以上述べた処理(第2段処理)により、モード判定用タイマー27のタイムアウト時間を例えば100msとした場合に、レベル判定用タイマー26の100msと合計して20msで、デジタル放送波の有無を判定することが出来る。
次に、放送波判定部20は、ステップS310で周波数同期判定用タイマー28をスタートさせてから、周波数同期判定回路23からの周波数同期検出信号cが“H”か否かを判定する(ステップS311)。“H”でない場合は、一定期間待った(ステップS312)後、周波数同期判定用タイマー28からの出力信号が“H”か否かを判定する(ステップS313)ことにより、周波数同期判定期間がタイムアウト時間を経過したかどうか確認する。周波数同期判定用タイマー28からの出力信号が“H”でない場合は、ステップS311へ戻ってステップS311以降の処理を繰り返す。15チャンネルでは放送波がデジタル信号ではないので、周波数同期判定用タイマー28に設定したタイムアウト時間内にはAFCが収束せず、タイムアウト時間後に、周波数同期判定用タイマー28からの信号が“H”であると判定し、周波数同期判定のタイムアウト時間の経過を検出して、ステップS319へ進む。ステップS319以降は、第1段処理と同様である。16チャンネルでは放送波がデジタル信号であるので、ステップS311で周波数同期判定回路23からの周波数同期検出信号cが“H”であると判定して、ステップS314へ進む。(第3段処理)
なお、本実施例では、サーチ選局の判定条件としてタイミング同期検出信号dを使用していないが、周波数同期検出信号cを用いた第3段処理と同様に、タイミング同期判定回路24とタイミング同期判定用タイマー29とタイミング同期判定接続切り替え部34を用いて、一定期間にタイミング同期が検出出来るかを判定する処理を追加することも考えられる。タイミング同期検出信号dを使用することにより、仮に誤って周波数同期が検出された場合でも、デジタル放送波の有無が正しく判定することが出来る。(第4段処理) 次に、放送波判定部20は、ステップS314でTMCCフレーム同期判定用タイマー30をスタートさせてから、TMCCフレーム同期判定回路25からのTMCCフレーム同期検出信号eが“H”か否かを判定する(ステップS315)。“H”でない場合は、一定期間待った(ステップS316)後、TMCCフレーム同期判定用タイマー30からの出力信号が“H”か否かを判定する(ステップS317)ことにより、TMCCフレーム同期判定期間がタイムアウト時間を経過したかどうか確認する。TMCCフレーム同期判定用タイマー30からの出力信号が“H”でない場合は、ステップS315へ戻ってステップS315以降の処理を繰り返す。13チャンネル〜15チャンネルでは放送波がデジタル信号ではないので、TMCCフレーム同期判定用タイマー30に設定したタイムアウト時間内にはTMCCフレーム同期検出信号eは存在しないので、タイムアウト時間後に、TMCCフレーム同期判定用タイマー30からの信号が“H”であると判定し、TMCCフレーム同期判定のタイムアウトを検出して、ステップS319へ進む。ステップS319以降は、第1段処理と同様である。(第5段処理)
16チャンネルの場合には、デジタル放送波が存在するので、ステップS303でレベル判定信号fが一定期間内に“H”であると判定され、ステップS307でモード判定も一定期間内に“H”であると判定され、ステップS311で一定期間内に周波数同期検出が完了して周波数同期検出信号cが“H”であると判定され、ステップS315で、TMCC同期が取れ、TMCCフレーム同期判定回路25からのTMCCフレーム同期検出信号eが“H”となり、放送波が有ることを検出して、ステップS318へ進む。ステップS318では、サーチ選局が成功したとして、放送波検出信号gを“L”にしてから、チャンネルサーチ処理を終了する。
以上述べたチャンネルサーチ処理を全チャンネルに渡って行っても、デジタル放送波が存在せずサーチ選局に失敗した場合は、サーチ選局が失敗したとして、ステップS321で放送波検出信号gを“H”にしてから、チャンネルサーチ処理を終了する。
以上述べた実施例では、デジタル放送波が存在してサーチ選局に成功した場合はチャンネルサーチ処理を終了したが、全チャンネルをサーチして終了するようにしても良い。
次に、以上述べた第1実施例のチャンネルサーチ処理300の設定について、図5、図6を用いて説明する。図5、図6は、オン・スクリーン・ディスプレイOSDを用いた表示画面におけるサーチモードの設定(1)、(2)のメニュー画面の表示例である。
図5において、サーチモードの設定(1)のサーチモードは、通常の速度でサーチする通常サーチモードと、高速でサーチする高速サーチモードと、低速でサーチする低速サーチモードがある。高速サーチモード、通常サーチモード、低速サーチモード、の何れかをクリックしてサーチモードを設定してからサーチ実行をクリックしてチャンネルサーチを行う。
通常サーチモードは、従来から知られているように、一定期間(例えば2秒)内にTMCC同期がとれるかを判断するようにしてチャンネルサーチを行う。
高速サーチモードは、本発明の第1実施例のチャンネルサーチ処理300でサーチを行う。
低速サーチモードは、本発明の第1実施例のチャンネルサーチ処理300において、レベル判定用タイマー26、モード判定用タイマー27、周波数同期判定用タイマー28(、タイミング同期判定用タイマー29)、夫々のタイムアウト時間を高速サーチモードより長く設定するようにする。例えば、レベル判定用タイマー26のタイムアウト時間を、100msから200msに変更して、検出時間を長くとるようにする。
又、高速サーチモードと低速サーチモードの設定として、チャンネルサーチ処理300の第2段処理のモード判定を使用する場合、以下の方法がある。モード判定を行う場合では、伝送モードとガードインターバルの各組み合わせを変化させながら、伝送モードが検出出来るかどうかを検出するが、この検出を利用する。例えば、高速サーチモードの場合には検出回数を1回に設定し、低速サーチモードの場合は3回に設定することが考えられる。
図6において、サーチモードの設定(2)のサーチモードは、固定受信モードと移動受信モードがある。
固定受信モードは、部屋の中等で固定したアンテナにて受信する場合である。本発明の第1実施例のチャンネルサーチ処理300でサーチを行う。
移動受信モードは、車等で移動しながら受信する場合や手に持って受信する携帯受信の場合である。この場合、フェージングの影響により、固定受信モードに比べてAGCレベル信号aの変動が大きく、AGCレベル信号aによる放送波の有無の判定が難しいので、AGCレベル信号aによる判定を除外するように設定する。除外は、レベル判定接続切り替え部31を切り替えて行う。或いは、レベル判定用タイマー26、モード判定用タイマー27、周波数同期判定用タイマー28(タイミング同期判定用タイマー29)、TMCCフレーム同期判定用タイマー30、夫々のタイムアウト時間を、固定受信モードの場合に比較して長くとるようにすることも考えられる。
次に、第2実施例のチャンネルサーチ処理400の動作を、図7、図8のフローチャートを用いて説明する。第2実施例のチャンネルサーチ処理400は、チャンネルサーチを行い放送波の受信に成功したチャンネルを選局成功リストに記録するようにして、過去に選局成功したチャンネルをスキップし、新しく同調出来るチャンネルのみを選局動作をするようにする。このチャンネルサーチのモードを追加サーチモードという。
図7、図8において、CPU13は、放送波判定部20に対して放送波判定回路制御信号により選局をスタートしたことを知らせて、チャンネルサーチ処理プログラム400をスタートさせる。
放送波判定部20は、CPU13から放送波判定回路制御信号により選局をスタートしたことを知ると、最初に、チューナ1の選局チャンネル(周波数)として最初のチャンネル(13チャンネル)を設定する(ステップS401)。次に、そのチャンネルが選局成功リストに有るか否かを判定する(ステップS402)。選局成功リストに有ると判定した場合は、ステップS420へ進む。
そのチャンネルが選局成功リストに無いと判定した場合は、ステップS403へ進む。ステップS403〜ステップS418の処理は、チャンネルサーチ処理300のステップS302〜ステップS317の処理と同一であるので、説明を省略する。(ステップS403〜ステップS406はステップS302〜ステップS305に、ステップS407〜ステップS410はステップS306〜ステップS309に、ステップS411〜ステップS414はステップS310〜ステップS313に、ステップS415〜ステップS418はステップS314〜ステップS317に、夫々対応する)
ステップS406、ステップS410、ステップS414、ステップS418、の何れかにおいてタイムアウト時間の経過を検出した場合は、ステップS420へ進む。
ステップS416で、TMCCフレーム同期検出信号eが“H”であると判定し、デジタル放送波が存在することを検出してサーチ選局に成功した場合は、そのチャンネルを選局成功リストに追加して(ステップS419)からステップS420へ進む。
ステップS420では、次のチャンネル周波数を設定する。続いて、設定されているチャンネルが最後の次のチャンネルか否かを判定する(ステップS421)。最後の次のチャンネルでないと判定した場合は、ステップS402に戻ってステップS402以降の処理を繰り返す。最後の次のチャンネルであると判定した場合は、チャンネルサーチ処理400を終了する。
CPU13は、チャンネルサーチを行う前に選局成功リストを用いることにより、受信可能なデジタル放送波を視聴することが出来る。
次に、以上述べた第2実施例のチャンネルサーチ処理400を行う追加サーチモードの設定について、図9を用いて説明する。
図9において、サーチモードの設定(3)のサーチモードは、追加サーチモードと新規サーチモードがある。
新規サーチモードは、本発明の第1実施例のチャンネルサーチ処理300でサーチを行う。
追加サーチモードは、本発明の第2実施例のチャンネルサーチ処理400でサーチを行う。
本実施例では、AGCレベル信号、モード判定検出結果信号、周波数同期検出信号をアナログ信号としてアナログ処理しているが、これら信号をデジタル信号とし、レジスタを設けCPUによりデジタル処理して、以上述べたと同様のサーチ選局判定が考えられる。
以上述べたように、本実施例によれば、アナログ放送信号やノイズ信号等による誤判定を防止し、デジタル放送波の有無を精度よく判定し、しかも効率よく高速で判定することが出来るという効果がある。
本発明のデジタル放送受信装置の構成を示す図である。 放送波判定回路12の構成を示す図である。 チャンネルサーチ処理300のフローチャート(その1)を示す図である。 チャンネルサーチ処理300のフローチャート(その2)を示す図である。 サーチモードの設定(1)のメニュー画面の表示例を示す図である。 サーチモードの設定(2)のメニュー画面の表示例を示す図である。 チャンネルサーチ処理400のフローチャート(その1)を示す図である。 チャンネルサーチ処理400のフローチャート(その2)を示す図である。 サーチモードの設定(3)のメニュー画面の表示例を示す図である。
符号の説明
1:チューナ
2:A/Dコンバータ
3:IQ復調部
4:AGC制御回路
5:GI除去回路
6:モード判定回路
7:AFC回路
8:FFT回路
9:同期再生回路10
OFDMフレームデコード部
11:TMCC再生回路
12:放送波判定回路
13:CPU
20:放送波判定部
21:レベル判定回路
22:モード判定回路
23:周波数同期判定回路
(24:タイミング同期判定回路)
25:TMCCフレーム同期判定回路
26:レベル判定用タイマー
27:モード判定用タイマー
28:周波数同期判定用タイマー
(29:タイミング同期判定用タイマー)
30:TMCCフレーム同期判定用タイマー
31:レベル判定接続切り替え部
32:モード判定接続切り替え部
33:周波数同期判定接続切り替え部
(34:タイミング同期判定接続切り替え部)
a:AGCレベル信号
b:モード判定結果信号
c:周波数同期検出信号
d:タイミング同期検出信号
e:TMCCフレーム同期検出信号
f:レベル判定信号
g:放送波検出信号

Claims (6)

  1. 放送波を受信する受信手段と、
    前記放送波の受信レベルを検出する受信レベル検出手段と、
    前記放送波を復調する復調手段と、
    少なくとも第1のサーチモードと第2のサーチモードの切り換えが可能な切換手段とを設け、
    前記第1のサーチモードは、前記受信レベル検出手段によって検出された受信レベルに基づいてチャンネル周波数のサーチを実行し、前記第2のサーチモードは、前記復調手段によって復調された信号に基づいてチャンネル周波数のサーチを実行することを特徴とするデジタル放送受信装置。
  2. 放送波を受信する受信手段と、
    前記放送波の受信レベルを検出する受信レベル検出手段と、
    前記放送波に含まれるTMCC信号を検出するTMCC信号検出手段と、
    少なくとも第1のサーチモードと第2のサーチモードの切り換えが可能な切換手段とを設け、
    前記第1のサーチモードは、前記受信レベル検出手段によって検出された受信レベルが予め定められたレベルよりも低い場合に、別のチャンネル周波数のサーチに移行し、前記第2のサーチモードは、前記TMCC信号検出手段によって検出されたTMCC信号に基づいてフレーム同期がとれなかった場合に、別のチャンネル周波数のサーチに移行することを特徴とするデジタル放送受信装置。
  3. 前記第1のサーチモードは、少なくとも前記受信レベルが予め定められたレベルより高い場合にデジタル放送波と判断し、
    前記第2のサーチモードは、少なくとも前記TMCC信号に基づいてフレーム同期がとれた場合にデジタル放送波と判断することを特徴とする請求項2に記載のデジタル放送受信装置。
  4. デジタル放送波と判断されたチャンネル周波数を記憶する記憶手段を有し、
    前記記憶手段に記憶されたチャンネル周波数をスキップしてサーチを行う第3のサーチモードを備えることを特徴とする請求項3に記載のデジタル放送受信装置。
  5. 前記デジタル放送受信装置の移動を判断する判断手段を有し、
    前記デジタル放送受信装置が移動していると判断される場合は、前記第2のサーチモードでチャンネル周波数のサーチを行うことを特徴とする請求項2に記載のデジタル放送受信装置。
  6. 前記第1のサーチモードにおける受信レベルの判定と、前記第2のサーチモードにおけるフレーム同期の判定とを、所定時間内に繰り返し実行することを特徴とする請求項2に記載のデジタル放送受信装置。
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