JP2008109208A - 携帯型放送受信機及び受信レベル表示方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 比較的緩やかな受信レベル変化と急峻な受信レベル変化との両方において使用者が受信状況を正確に把握できるようにするとともに、見やすい映像、良好な使い勝手とする。
【解決手段】 開示される携帯型放送受信機は、デジタルチューナ2と、制御部5とを具備している。デジタルチューナ2は、アンテナ1を介してデジタル放送信号を受信するとともに、アナログのAGC電圧値VAGCを出力する。制御部5は、アナログのAGC電圧値VAGCからA/Dコンバータ4で変換されたデジタルのAGC電圧値DAGCを平均化部11で平均化する。そして、制御部5は、平均化部11からの平均値AVGに基づいて受信レベル表示データRLを生成し、表示部7に供給する。これにより、表示部7に受信レベル表示が行われる。
【選択図】 図1
【解決手段】 開示される携帯型放送受信機は、デジタルチューナ2と、制御部5とを具備している。デジタルチューナ2は、アンテナ1を介してデジタル放送信号を受信するとともに、アナログのAGC電圧値VAGCを出力する。制御部5は、アナログのAGC電圧値VAGCからA/Dコンバータ4で変換されたデジタルのAGC電圧値DAGCを平均化部11で平均化する。そして、制御部5は、平均化部11からの平均値AVGに基づいて受信レベル表示データRLを生成し、表示部7に供給する。これにより、表示部7に受信レベル表示が行われる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば、アナログ放送や地上波デジタル放送等のデジタル放送を受信可能な携帯電話機や携帯用の放送受信機その他の移動体機器(以下、「携帯型放送受信機」と総称する。)及び、この携帯型放送受信機等において放送信号の受信レベルを表示する受信レベル表示方法に関する。
従来、据置型で衛星放送を受信可能な衛星受信機には、チューナからのAGC(Automatic Gain Control)電圧値の変化様態を判別して受信レベル変化様態として表示部に表示するものがある(例えば、特許文献1参照。)。以下、この技術を第1の従来例と呼ぶ。
また、同じく据置型でデジタル放送を受信可能な従来のデジタル放送受信機には、ビット誤り率(BER:Bit Error Rate)が測定可能な場合にはBERに基づいて受信レベルを表示し、それ以外の場合には、放送信号のC/N(Carrier to Noise)値に基づいて受信レベルを表示するものもある(例えば、特許文献2参照。)。以下、この技術を第2の従来例と呼ぶ。
地上波デジタル放送、BSデジタル放送、CSデジタル放送等のデジタル放送を受信可能なデジタル放送受信機に上記した第1の従来例によるAGC電圧値に基づく受信レベル表示を適用した場合、AGC電圧値とBER又はC/N値とは相関性が少ない。このため、デジタル放送受信機を構成する表示部に表示される受信レベルと画像や音声の品質とは相関性が少なく、画像が乱れたり、音声が途切れたりして正常に受信できない場合でも、受信レベルは良好であるとして表示される場合があった(上記特許文献2の段落[0003]参照)。
また、携帯型放送受信機の場合、受信レベルの変化には、比較的緩やかなものと、急峻なものとの両方があり得る。ここで、比較的緩やかな受信レベル変化とは、放送局から携帯型放送受信機までの距離や携帯型放送受信機が存在する地域周辺の天候などに起因したものをいう。一方、急峻な受信レベル変化とは、携帯型放送受信機が搭載された車両や携帯型放送受信機を所持した使用者が移動することにより、携帯型放送受信機が存在する地域周辺の地形条件、障害物の位置関係、あるいは、携帯型放送受信機に取り付けられているアンテナの中継局等に設置されたアンテナに対する向きが変わるが、これに起因したものをいう。
上記デジタル放送を受信可能な携帯型放送受信機に上記した第2の従来例によるBER又はC/N値に基づく受信レベル表示を適用した場合、受信限界まではほとんど画像や音声の品質劣化が発生しないが、受信限界に近づくと急激に画像や音声の品質劣化が発生してしまう。このため、携帯型放送受信機が搭載された車両や携帯型放送受信機を所持した使用者が移動している間は、上記急峻な受信レベル変化により、受信可の表示と受信不可の表示とを短い間隔で繰り返すことになる。この結果、使用者は、受信レベルが良いのか悪いのかが判断できず、混乱してしまう。また、この場合、受信不可の表示にあわせて画像をミュートすると、画面がちらつき非常に見づらいこととなってしまう。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、上述のような課題を解決することができる携帯型放送受信機及び受信レベル表示方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明に係る携帯型放送受信機は、放送信号を受信するとともに、AGC電圧値を出力するチューナと、前記AGC電圧値を平均化した平均値に基づいて表示部に受信レベル表示を行う制御部とを具備することを特徴としている。
また、請求項2記載の発明に係る携帯型放送受信機は、デジタル放送信号を受信するとともに、AGC電圧値を出力するチューナと、前記AGC電圧値を平均化した平均値に基づいて表示部に受信レベル表示を行うとともに、受信した前記デジタル放送信号を復調する際のエラー率に基づいて復調された映像の表示を行う制御部とを具備することを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の携帯型放送受信機に係り、移動速度に応じて前記平均化に用いる前記AGC電圧値のサンプル数、サンプリングピッチ、サンプリングタイムのいずれかを変更することを特徴としている。
また、請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の携帯型放送受信機に係り、前記制御部は、前記受信レベル表示として、前記平均値が第1の基準値より小さい場合にはその旨を表す第1の表示、前記平均値が前記第1の基準値以上であって、第2の基準値より小さい場合にはその旨を表す第2の表示、前記平均値が前記第2の基準値以上である場合にはその旨を表す第3の表示をそれぞれ行うことを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、請求項2乃至4のいずれかに記載の携帯型放送受信機に係り、前記制御部は、前記エラー率が基準エラー率より小さい場合には復調された映像を前記表示部にそのまま表示し、前記エラー率が基準エラー率より大きい場合には直前に供給された映像を前記表示部に表示することを特徴としている。
また、請求項6記載の発明は、請求項2乃至5のいずれかに記載の携帯型放送受信機に係り、前記制御部は、前記平均値が第1の基準値より小さく、かつ、前記エラー率が基準エラー率より大きい場合には、前記受信レベル表示として復調された映像を表示できない旨の表示を行うとともに、ミュートを行うことを特徴としている。
また、請求項7記載の発明に係る受信レベル表示方法は、受信した放送信号に関するAGC電圧値を平均化して平均値を求め、前記平均値に基づいて、受信レベル表示を行うことを特徴としている。
また、請求項8記載の発明に係る受信レベル表示方法は、受信したデジタル放送信号に関するAGC電圧値を平均化して平均値を求め、前記平均値に基づいて受信レベル表示を行うとともに、受信した前記デジタル放送信号を復調する際のエラー率に基づいて復調された映像の表示を行うことを特徴としている。
また、請求項9記載の発明は、請求項7又は8に記載の受信レベル表示方法に係り、移動速度に応じて前記平均化に用いる前記AGC電圧値のサンプル数、サンプリングピッチ、サンプリングタイムのいずれかを変更することを特徴としている。
また、請求項10記載の発明は、請求項7乃至9のいずれかに記載の受信レベル表示方法に係り、前記受信レベル表示として、前記平均値が第1の基準値より小さい場合にはその旨を表す第1の表示、前記平均値が前記第1の基準値以上であって、第2の基準値より小さい場合にはその旨を表す第2の表示、前記平均値が前記第2の基準値以上である場合にはその旨を表す第3の表示をそれぞれ行うことを特徴としている。
また、請求項11記載の発明は、請求項8乃至10のいずれかに記載の受信レベル表示方法に係り、前記エラー率が基準エラー率より小さい場合には復調された映像をそのまま表示し、前記エラー率が基準エラー率より大きい場合には直前に供給された映像を表示することを特徴としている。
また、請求項12記載の発明は、請求項8乃至11のいずれかに記載の受信レベル表示方法に係り、前記平均値が第1の基準値より小さく、かつ、前記エラー率が基準エラー率より大きい場合には、前記受信レベル表示として復調された映像を表示できない旨の表示を行うとともに、ミュートを行うことを特徴としている。
本発明によれば、比較的緩やかな受信レベル変化と急峻な受信レベル変化との両方において、使用者は受信状況を正確に把握することができる。また、映像も見やすく、使い勝手が良い。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る携帯型放送受信機の一部の構成を示すブロック図である。本実施の形態1に係る携帯型放送受信機は、アンテナ1に接続され、デジタルチューナ2と、MPEGデコーダ3と、A/Dコンバータ4と、制御部5と、ミュート/ホールド部6と、表示部7と、操作部8と、記憶部9とを有している。
図1は、本発明の実施の形態1に係る携帯型放送受信機の一部の構成を示すブロック図である。本実施の形態1に係る携帯型放送受信機は、アンテナ1に接続され、デジタルチューナ2と、MPEGデコーダ3と、A/Dコンバータ4と、制御部5と、ミュート/ホールド部6と、表示部7と、操作部8と、記憶部9とを有している。
本実施の形態1に係る携帯型放送受信機は、いわゆるワンセグ受信機と呼ばれるものである。地上波デジタル放送には、6MHzの帯域を13セグメントに分割して伝送することにより高解像度の画像を据置型の放送受信機に配信するものと、上記13セグメントの中の1セグメントだけを伝送することにより通常の解像度の画像を携帯型放送受信機に配信するもの(以下、このような地上波デジタル放送を「ワンセグ放送」と称する。)とがある。上記ワンセグ受信機は、後者のワンセグ放送を受信可能な受信機をいう。
デジタルチューナ2は、アンテナ1で受信された複数チャンネルのワンセグ放送信号の中から、使用者が操作部8を操作することにより選局したチャンネルのワンセグ放送信号について、トランスポートストリーム信号TSへのデジタル復調や誤り訂正、暗号化されたデータの復号化(適宜)、多重化されている番組や付加情報データ等の分離等を行う。また、デジタルチューナ2は、アナログのAGC電圧値VAGCをA/Dコンバータ4に供給する。
MPEGデコーダ3は、上記トランスポートストリーム信号TSに時分割多重されている映像データの分離、エレメンタリパケットへの変換、映像データのMPEGデータDV1へのデコード等を行う。また、MPEGデコーダ3は、映像データからMPEGデータDV1をデコードする際に、正しくデコードできたデータと正しくデコードできなかったデータとの比であるデコードエラー率DERを制御部5に供給する。A/Dコンバータ4は、デジタルチューナ2から供給されるアナログのAGC電圧値VAGCをデジタルのAGC電圧値DAGCへ変換する。
制御部5は、中央処理装置(CPU)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、シーケンサ等を有し、記憶部9に記憶された各種プログラムを実行することなどにより、この携帯型放送受信機の各部を制御する。また、制御部5は、平均化部11及びレベル比較部12を備えている。平均化部11は、A/Dコンバータ4から供給されるデジタルのAGC電圧値DVAGCを平均化して平均値AVGを出力する。制御部5は、平均化部11から供給される平均値AVGに基づいて、受信レベル表示データRLを生成する。なお、この受信レベル表示の手法については後述する。
レベル比較部12は、MPEGデコーダ3から供給されるデコードエラー率DERを予め設定した基準エラー率SRと比較し、その比較結果CRを出力する。制御部5は、レベル比較部12から供給される比較結果CRに基づいて、ミュート/ホールド部6に対して、映像表示の仕方に関する制御信号CTLを供給する。
ミュート/ホールド部6は、例えば、フレームメモリを有し、制御部5から供給される制御信号CTLに基づいて、MPEGデコーダ3から供給されたMPEGデータDV1をそのままMPEGデータDV2として出力したり(通常表示)、上記制御信号CTLが供給される直前で良好な画質のMPEGデータDV1をMPEGデータDV2として出力したり(ホールド)、あるいは、MPEGデコーダ3から供給されたMPEGデータDV1を出力しなかったり(ミュート)する。なお、ミュートの場合には、ミュート/ホールド部6は、一定の表示(例えば、ブルースクリーン及びミュート中である旨の文字表示)等に関するMPEGデータをMPEGデータDV2として出力しても良い。
表示部7は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD;Liquid Crystal Display)、エレクトロルミネセンス(EL:electroluminescence)ディスプレイ、あるいはプラズマディスプレイパネル(PDP;Plasma Display Panel)等のディスプレイを有している。表示部7を構成するディスプレイには、ミュート/ホールド部6から供給されるMPEGデータDV2又は、制御部5から供給される受信レベル表示データRLが重畳された上記MPEGデータDV2に対応した映像が表示される。
操作部8は、テンキーや、カーソルキー、電源キー、モードキー、メニューキー等の各種キーからなる。記憶部9は、RAMやROM、あるいはフラッシュメモリ等の半導体メモリからなり、制御部5が実行する各種プログラムや、使用者が操作部8を操作することにより入力したデータ等が記憶される。また、記憶部9は、制御部5が各種プログラムを実行する際に作業用として使用される。さらに、記憶部9には、図2に示す映像表示テーブルが予め記憶されている。この映像表示テーブルの詳細については、後述する。なお、記憶部9に記憶される各種プログラムや一部のデータについては、制御部5を構成するCPU等の内部に設けられたメモリに記憶されると構成しても良い。
なお、携帯型放送受信機には、上記した映像に関連した各構成要素の他、音声に関連した様々な構成要素が設けられているが、それらの各構成要素は、本発明には直接関係しないので、その説明を省略する。
次に、上記平均値AVGに基づいて受信レベル表示をする手法について図3を参照して説明する。本実施の形態1では、予め、上記平均値AVGと比較すべき第1の基準値SV1及び第2の基準値SV2を設定する。デジタルチューナ2から出力されるアナログのAGC電圧値VAGC及びA/Dコンバータ4から出力されるデジタルのAGC電圧値DAGCは、アンテナ1を含む携帯型放送受信機が存在する地域における受信強度に応じて、図1に示すデジタルチューナ2に内蔵された、ワンセグ放送信号を復調するために必要なアンプの増幅度を示している。従って、第1の基準値SV1及び第2の基準値SV2の具体的な値は、基本的には、上記デジタルチューナ2の能力に依存するが、経験的、実験的に設定すれば良く、例えば、最大受信強度と受信信号がない状態における受信強度との間を3等分するなどして設定する。
また、受信レベル表示データRLについて、次のように予め設定する。即ち、上記平均値AVGが、上記第1の基準値SV1より小さい場合には、原則として、受信レベルが「小」であるとしてその旨を表す表示(例えば、図2に示す最も幅が狭い1つのバー表示(以下、「1本バー」と称する。))とする。しかし、上記平均値AVGが、上記第1の基準値SV1より小さく、かつ、デコードエラー率DERが大きい場合には、「不可」の文字を表示する。
また、上記平均値AVGが、上記第1の基準値SV1以上であって、上記第2の基準値SV2より小さい場合には受信レベルが「中」であるとしてその旨を表す表示(例えば、図2に示す最も幅が狭いバー表示の上に中間の幅のバーを重ねた表示(以下、「2本バー」と称する。))とする。さらに、上記平均値AVGが、上記第2の基準値SV2以上である場合には受信レベルが「大」であるとしてその旨を表す表示(例えば、図2に示す最も幅が狭いバー表示の上に、中間の幅のバー及び最も幅が広いバーを順次重ねた表示(以下、「3本バー」と称する。))とする。
以上説明した、第1の基準値SV1、第2の基準値SV2、4種類の受信レベル表示データRL及び後述する映像表示の仕方について図2に示す映像表示テーブルを作製し、予め記憶部9に記憶しておく。
図3は、携帯型放送受信機の移動に伴うAGC電圧値VAGCの変化の一例を示す図である。図3において、実線からなる曲線aは実際のAGC電圧値VAGCの変化を表す曲線、破線からなる曲線bは実際のAGC電圧値VAGCをアナログのままで平均化して得られた平均値AVGAの変化を表す曲線である。期間T1では、実際のAGC電圧値VAGCは、全体としてはデジタルの第2の基準値SV2に対応したアナログの第2の基準値SV2A以上であるため、受信レベルがほとんど「大」であるが、携帯型放送受信機が例えばビルの陰などに入ると、xで示すように、短時間で急激に低下してしまう。しかし、上記平均値AVGAの場合は、上記急激な低下が吸収され、受信レベルが常に「大」となる。
次に、期間T2では、実際のAGC電圧値VAGCは、全体としてデジタルの第1の基準値SV1に対応したアナログの第1の基準値SV1A以上であって、上記第2の基準値SV2Aより小さいため、受信レベルは常に「中」である。また、この期間T2では、実際のAGC電圧値VAGCに上記期間T1のような急激な低下もないため、上記平均値AVGAも、実際のAGC電圧値VAGCと同様に、全体として上記第1の基準値SV1A以上であって、上記第2の基準値SV2Aより小さいため、受信レベルは常に「中」である。
次に、期間T3では、実際のAGC電圧値VAGCは、全体として上記第1の基準値SV1Aより小さいため、受信レベルは常に「小」である。また、この期間T3では、実際のAGC電圧値VAGCに上記期間T1のような急激な低下もないため、上記平均値AVGAも、実際のAGC電圧値VAGCと同様に、全体として上記第1の基準値SV1Aより小さいため、受信レベルは常に「小」である。
これに対し、期間T4では、実際のAGC電圧値VAGCは、全体としては上記第1の基準値SV1A以上であって、上記第2の基準値SV2Aより小さいため、受信レベルがほとんど「中」であるが、携帯型放送受信機が例えば再びビルの陰などに入ると、yで示すように、短時間で急激に低下してしまう。しかし、上記平均値AVGAの場合は、上記急激な低下が吸収され、受信レベルが常に「中」となる。
最後に、期間T5では、実際のAGC電圧値VAGCは、全体として上記第2の基準値SV2A以上であるため、受信レベルは常に「大」である。また、この期間T5では、実際のAGC電圧値VAGCに上記期間T1及びT4のような急激な低下もないため、上記平均値AVGAも、実際のAGC電圧値VAGCと同様に、全体として上記第2の基準値SV2A以上であるため、受信レベルは常に「大」である。
このように、本実施の形態1によれば、携帯型放送受信機において、断続的に変化する実際のAGC電圧値VAGCをそのまま用いて受信レベルを表示するのではなく、平均化して受信レベルを使用者に分かりやすく表示することにより、使用者に映像の乱れを極力感じさせずに画像表示を行うことができる。
次に、映像表示の仕方について、図4を参照して説明する。図4は、携帯型放送受信機の移動に伴うデコードエラー率DERの変化の一例を示す図である。図3と図4とを比較して分かるように、実際のAGC電圧値VAGCの変化と、デコードエラー率DERの変化とは、必ずしも強い相関関係を有さず、デコードエラー率DERは、実際のAGC電圧値VAGCが著しく低下した場合に急激に劣化している。これは、上記デジタル放送信号を復号化して得られたMPEGデータに誤り訂正やインターリーブ等の種々の画像処理が施されているからである。
そこで、画質の観点から、受信レベル表示とは別個独立して、映像及び音声が再生可能な最低限のエラー率を意味する基準エラー率SRに基づいて、デコードエラー率DERが図4においてこの基準エラー率SR以上である場合(エラーが少ない場合:「小」)には、MPEGデコーダ3から供給されたMPEGデータDV1をそのままMPEGデータDV2としてディスプレイに表示する(通常表示)。一方、デコードエラー率DERが図4において基準エラー率SRより小さい場合(エラーが多い場合:「大」)には、原則として、MPEGデコーダ3から今供給されたMPEGデータDV1に換えて、その直前に供給され、良好な画質のMPEGデータDV1をMPEGデータDV2としてディスプレイに表示する(ホールド)。しかし、デコードエラー率DERが図4において基準エラー率SRより小さい場合(エラーが多い場合:「大」)であって、かつ、上記平均値AVGが、上記第1の基準値SV1より小さい場合には、MPEGデコーダ3から供給されたMPEGデータDV1をMPEGデータDV2として出力しない(ミュート)。
以上説明した、基準エラー率SR及び映像表示の仕方について、上記した、第1の基準値SV1、第2の基準値SV2、4種類の受信レベル表示データRLとともに、図2に示す映像表示テーブルを作製し、予め記憶部9に記憶しておく。
次に、上記構成の携帯型放送受信機の各構成要素におけるタイミングを考慮した動作について、図5を参照して説明する。図5において、(1)は携帯型放送受信機の移動に伴ってデジタルチューナ2から出力されるAGC電圧値VAGCの変化の一例を示す曲線、(2)は上記携帯型放送受信機の移動に伴ってMPEGデコーダ3から出力されるデコードエラー率DERの変化の一例を示す曲線である。
また、図5(3)は表示部7を構成するディスプレイに表示される画面表示の一例を示しており、マーク及び文字の意味は図2を参照して説明したものと同様である。また、同図(4)はMPEGデコーダ3から出力されるMPEGデータDV1の一例を模式的に示しており、矩形状を呈する領域は画面の乱れのないMPEGデータDV1であることを示し、斜線を施した領域は画面の乱れたMPEGデータDV1であることを示している。さらに、同図(5)はデジタルチューナ2から出力されるトランスポートストリーム信号TSの一例を模式的に示しており、矩形状を呈する領域はエラーの少ないトランスポートストリーム信号TSであることを示し、斜線を施した領域はエラーの多いトランスポートストリーム信号TSであることを示している。
なお、図5(1)、(2)及び(4)におけるDDは、MPEGデコーダ3にデジタルチューナ2からトランスポートストリーム信号TSが供給された時から、当該トランスポートストリーム信号TSからMPEGデコーダ3がMPEGデータDV1をデコードするまでにかかる時間(以下、「デコードディレイ時間」と称する。)を意味している。
このデコードディレイ時間DDは、MPEGデコーダ3において、以下に示す処理が行われる時間を表している。まず、デジタルチューナ2から供給されたトランスポートストリーム信号TSは、一旦入力バッファに記憶される。次に、入力バッファからこのトランスポートストリーム信号TSが読み出され、これに時分割多重されている映像データが分離され、この映像データがMPEGデータDV1へデコード処理された後、出力バッファに一旦記憶される。そして、出力バッファからこのMPEGデータDV1が読み出され、出力される。
図5(5)に示すように、時刻t0から時刻t2までの間(期間T21)では、デジタルチューナ2からMPEGデコーダ3に供給された上記トランスポートストリーム信号TSは、エラーが少ないが、時刻t2から時刻t6までの間(期間T22)では、上記トランスポートストリーム信号TSには、エラーが多く混在している。このため、図5(2)に示すように、上記期間T21では、デコードエラー率DERが図5(2)において基準エラー率SR以上である(エラーが少ない場合:「小」)が、上記期間T22では、デコードエラー率DERが図5(2)において基準エラー率SRより小さい(エラーが多い場合:「大」)。
従って、時刻t0からデコードディレイ時間DDだけ経過した時刻t1から、時刻t2からデコードディレイ時間DDだけ経過した時刻t3までの間(期間T31)では、図5(4)に示すように、MPEGデコーダ3から出力されたMPEGデータDV1は、画面の乱れのないものである。これにより、上記期間T31では、図5(3)に示すように、表示部7を構成するディスプレイには、MPEGデコーダ3から供給されたMPEGデータDV1がそのままMPEGデータDV2として表示される(通常表示)。
また、時刻t2からデコードディレイ時間DDだけ経過した時刻t3から、時刻t6からデコードディレイ時間DDだけ経過した時刻t7までの間(期間T32)では、図5(4)に示すように、MPEGデコーダ3から出力されたMPEGデータDV1は、画面の乱れがあるものである。これにより、上記期間T32では、図5(3)に示すように、表示部7を構成するディスプレイには、MPEGデコーダ3から今供給されたMPEGデータDV1に換えて、その直前に供給され、良好な画質のMPEGデータDV1をMPEGデータDVとして表示される(ホールド)。
一方、図5(1)に示すように、時刻t0から時刻t4までの間(期間T11)では、AGC電圧値VAGCが第2の基準値SV2A以上であり、また短時間での急激な低下もないので、制御部5を構成する平均化部11で平均化された平均値AVGも、第2の基準値SV2以上である。従って、時刻t0からデコードディレイ時間DDだけ経過した時刻t1から、時刻t4からデコードディレイ時間DDだけ経過した時刻t5までの間では、図5(3)に示すように、表示部7を構成するディスプレイには、3本バーが表示される。
次に、図5(5)に示すように、時刻t6から時刻t10までの間(期間T23)では、デジタルチューナ2からMPEGデコーダ3に供給された上記トランスポートストリーム信号TSは、エラーが少ない。このため、図5(2)に示すように、上記期間T23では、デコードエラー率DERが図5(2)において基準エラー率SR以上である(エラーが少ない場合:「小」)。
従って、時刻t6からデコードディレイ時間DDだけ経過した時刻t7から、時刻t10からデコードディレイ時間DDだけ経過した時刻t11までの間(期間T33)では、図5(4)に示すように、MPEGデコーダ3から出力されたMPEGデータDV1は、画面の乱れがないものである。これにより、上記期間T33では、図5(3)に示すように、表示部7を構成するディスプレイには、MPEGデコーダ3から供給されたMPEGデータDV1がそのままMPEGデータDV2として表示される(通常表示)。
一方、図5(1)に示すように、時刻t4から時刻t8までの間(期間T12)では、AGC電圧値VAGCが第1の基準値SV1A以上であって、かつ、第2の基準値SV2Aより小さく、また短時間での急激な低下もないので、制御部5を構成する平均化部11で平均化された平均値AVGも、第1の基準値SV1以上であって、かつ、第2の基準値SV2より小さい。
従って、時刻t4からデコードディレイ時間DDだけ経過した時刻t5から、時刻t8からデコードディレイ時間DDだけ経過した時刻t9までの間では、図5(3)に示すように、表示部7を構成するディスプレイには、2本バーが表示される。
次に、図5(5)に示すように、時刻t10以降(期間T24)では、上記トランスポートストリーム信号TSは、エラーが多く混在している。このため、図5(2)に示すように、上記期間T24では、デコードエラー率DERが図5(2)において基準エラー率SRより小さい(エラーが多い場合:「大」)。従って、時刻t11からデコードディレイ時間DDだけ経過した時刻t12以降(期間T34)では、図5(4)に示すように、MPEGデコーダ3から出力されたMPEGデータDV1は、画面の乱れがあるものである。
一方、図5(1)に示すように、時刻t8以降(期間T13)では、AGC電圧値VAGCが第1の基準値SV1Aより小さく、また短時間での急激な低下もないので、制御部5を構成する平均化部11で平均化された平均値AVGも、第1の基準値SV1より小さい。
これにより、上記期間T34では、図5(3)に示すように、表示部7を構成するディスプレイには、何も表示されない、あるいは、一定の表示(例えば、ブルースクリーン及びミュート中である旨の文字表示)がされる(ミュート)とともに、「不可」の文字が表示される。
このように、本発明の実施の形態1によれば、全体としては比較的緩やかなAGC電圧値DAGCの変化に着目して、AGC電圧値DAGCを平均化部11において平均化し、この平均値AVGに基づいて受信レベル表示を行っている。従って、本発明の実施の形態1に係る携帯型放送受信機が搭載された車両や携帯型放送受信機を所持した使用者が移動することにより変更される、携帯型放送受信機が存在する地域周辺の地形条件、障害物の位置関係、あるいは、携帯型放送受信機に取り付けられているアンテナの中継局等に設置されたアンテナに対する向き等による影響を回避することができる。これにより、急峻な受信レベル変化があっても、受信レベル表示が急峻な変化をしないため、使用者は、移動状態での受信状況を正確に把握できるとともに、混乱することはない。
また、本発明の実施の形態1によれば、上記したAGC電圧値DAGCの平均値AVGに基づく受信レベル表示の他、これとは別個独立して、デコードエラー率DERに基づく映像表示を行っている。即ち、図2に示すように、上記平均値AVGが「大」又は「中」であっても、デコードエラー率DERが「大」の場合には、映像を「ホールド」している。さらに、上記平均値AVGが「小」であって、かつ、デコードエラー率DERが「大」の場合にだけ、映像を「ミュート」している。つまり、デジタル放送を受信可能な本発明の実施の形態1に係る携帯型放送受信機では、受信レベル表示が良好であっても、実際には、画像が乱れたり、音声が途切れたりして正常に受信できない場合には、「ホールド」される。
この結果、デジタル復調されたトランスポートストリーム信号TSが使用されずに処分されることを防止することができ、映像の劣化(映像の不連続性)を最低限に抑えることができる。従って、映像がちらついて見づらい状態にはならず、使用者は、混乱することはない。
以上説明したように、本発明の実施の形態1によれば、平均値AVGに基づく受信レベル表示と、デコードエラー率DERに基づく映像表示の両方を用いているため、比較的緩やかな受信レベル変化と急峻な受信レベル変化との両方において使用者は受信状況を正確に把握することができるとともに、映像も見やすく、使い勝手が良い。
実施の形態2.
上述の実施の形態1では、MPEGデコーダ3から出力されるデコードエラー率DERに基づいて映像表示を切り換える例を示したが、これに限定されない。例えば、ワンセグ放送信号からトランスポートストリーム信号TSへデジタル復調する際のエラー率を映像表示の切り換えに用いても良い。また、上記第2の従来例のように、受信した時点のトランスポートストリーム信号TSの状況を表すBER又は、コンスタレーションの分散などから算出される放送信号のC/N値を映像表示の切り換えに用いても良い。
上述の実施の形態1では、MPEGデコーダ3から出力されるデコードエラー率DERに基づいて映像表示を切り換える例を示したが、これに限定されない。例えば、ワンセグ放送信号からトランスポートストリーム信号TSへデジタル復調する際のエラー率を映像表示の切り換えに用いても良い。また、上記第2の従来例のように、受信した時点のトランスポートストリーム信号TSの状況を表すBER又は、コンスタレーションの分散などから算出される放送信号のC/N値を映像表示の切り換えに用いても良い。
いずれの場合にも、デジタル放送では、受信エラーの発生タイミングと映像を表示するタイミングにずれが発生するため、上述した実施の形態1において図5を参照して説明したように、上記タイミングのずれを考慮して処理する必要がある。上記デコードエラー率DER、上記ワンセグ放送信号からトランスポートストリーム信号TSへデジタル復調する際のエラー率、上記BER及び上記放送信号のC/N値を、「エラー率」と総称することができる。本発明の実施の形態2によれば、上述した実施の形態1と同様な効果を得ることができる。
実施の形態3.
上述の各実施の形態では、携帯型放送受信機が搭載された車両や携帯型放送受信機を所持した使用者が移動する速度については特に考慮していない。しかし、上記車両や上記使用者の移動速度によってAGC電圧値VAGCや「エラー率」の変化の度合いも異なってくる。そこで、上記車両や上記使用者の移動速度に基づいて、AGC電圧値VAGCを平均化する手法を異ならせるように構成しても良い。
上述の各実施の形態では、携帯型放送受信機が搭載された車両や携帯型放送受信機を所持した使用者が移動する速度については特に考慮していない。しかし、上記車両や上記使用者の移動速度によってAGC電圧値VAGCや「エラー率」の変化の度合いも異なってくる。そこで、上記車両や上記使用者の移動速度に基づいて、AGC電圧値VAGCを平均化する手法を異ならせるように構成しても良い。
次に、平均化部11における平均化の手法について、図6〜図9を参照して説明する。
(1)携帯型放送受信機が車両に搭載された場合
上記AGC電圧値VAGCは、車両が建物や木の陰等に入ると急激に悪くなり、車両が建物や木の陰等から抜けると回復する。自動車等の車両は、例えば、時速50km程度で走行しており、建物や木の陰に入っても直ちに抜けることが多い。このため、上記AGC電圧値VAGCの急激な変化に応じて受信レベル表示を頻繁に変更した場合、使用者にとって非常に見づらい表示となってしまう。このため、上記AGC電圧値VAGCの平均値を算出し、その算出値に基づいて受信レベル表示を行う。
(1)携帯型放送受信機が車両に搭載された場合
上記AGC電圧値VAGCは、車両が建物や木の陰等に入ると急激に悪くなり、車両が建物や木の陰等から抜けると回復する。自動車等の車両は、例えば、時速50km程度で走行しており、建物や木の陰に入っても直ちに抜けることが多い。このため、上記AGC電圧値VAGCの急激な変化に応じて受信レベル表示を頻繁に変更した場合、使用者にとって非常に見づらい表示となってしまう。このため、上記AGC電圧値VAGCの平均値を算出し、その算出値に基づいて受信レベル表示を行う。
図6及び図7は、上記AGC電圧値VAGCの時刻に応じた変化の一例を示す図である。図6及び図7において、各曲線aはそれぞれ実際のAGC電圧値VAGCに基づくものであり、各曲線bはそれぞれ実際のAGC電圧値VAGCについて式(1)により平均化したものである。式(1)では、現時点tの実際のAGC電圧値VAGCを含めた過去5回分の実際のAGC電圧値VAGCを平均化している。
VAGC1(t)={AGC(t−4)+AGC(t−3)+AGC(t−2)+AGC(t−1)+AGC(t)}/5 ・・・(1)
式(1)において、VAGC1(t)は現時点tにおける平均化後のAGC電圧値VAGCを表している。一方、VAGC(t)は現時点tにおける実際のAGC電圧値VAGCを表している。また、VAGC(t−k)(k=1,2,3,4)は現時点tより時刻kだけ過去の時点(t−k)における実際のAGC電圧値VAGCを表している。
図6及び図7から分かるように、車両が建物や木の陰等に入ることに起因した上記AGC電圧値VAGCの急激な変化は、上記平均化の手法を採用することにより吸収される。これにより、受信レベル表示が頻繁に変更されなくなるため、使用者にとって見やすい表示となる。
式(1)において、VAGC1(t)は現時点tにおける平均化後のAGC電圧値VAGCを表している。一方、VAGC(t)は現時点tにおける実際のAGC電圧値VAGCを表している。また、VAGC(t−k)(k=1,2,3,4)は現時点tより時刻kだけ過去の時点(t−k)における実際のAGC電圧値VAGCを表している。
図6及び図7から分かるように、車両が建物や木の陰等に入ることに起因した上記AGC電圧値VAGCの急激な変化は、上記平均化の手法を採用することにより吸収される。これにより、受信レベル表示が頻繁に変更されなくなるため、使用者にとって見やすい表示となる。
(2)携帯型放送受信機を歩行中の使用者が所持している場合
この場合も、上記AGC電圧値VAGCは、使用者が建物や木の陰等に入ると急激に悪くなり、使用者が建物や木の陰等から抜けると回復する。しかし、使用者は、例えば、時速5km程度の低速度で歩行しており、建物や木の陰に入っても直ちに抜けることができないため、受信レベルが良好でない状態が継続してしまい、最終的に、映像が見られなくなってしまう場合がある。このため、本実施の形態3では、上記AGC電圧値VAGCの急激な変化から次の上記AGC電圧値VAGCの変化を予測し、その予測結果に基づいて受信レベル表示を行う。
この場合も、上記AGC電圧値VAGCは、使用者が建物や木の陰等に入ると急激に悪くなり、使用者が建物や木の陰等から抜けると回復する。しかし、使用者は、例えば、時速5km程度の低速度で歩行しており、建物や木の陰に入っても直ちに抜けることができないため、受信レベルが良好でない状態が継続してしまい、最終的に、映像が見られなくなってしまう場合がある。このため、本実施の形態3では、上記AGC電圧値VAGCの急激な変化から次の上記AGC電圧値VAGCの変化を予測し、その予測結果に基づいて受信レベル表示を行う。
図8及び図9は、上記AGC電圧値VAGCの時刻に応じた変化の一例を示す図である。図8及び図9において、各曲線aはそれぞれ実際のAGC電圧値VAGCに基づくものであり、各曲線bはそれぞれ実際のAGC電圧値VAGCの変化から次のAGC電圧値VAGCの変化を式(2)により予測したものである。式(2)では、現時点tの実際のAGC電圧値VAGCを含めた過去2回分の実際のAGC電圧値VAGCの変化と、現時点tの実際のAGC電圧値VAGCとを平均化したものである。
VAGC2(t)={VAGC(t−1)−VAGC(t−2)+VAGC(t−1)+VAGC(t)}/2 ・・・(2)
式(2)において、VAGC2(t)は現時点tにおける予測後のAGC電圧値VAGCを表している。一方、VAGC(t)は現時点tにおける実際のAGC電圧値VAGCを表している。また、VAGC(t−k)(k=1,2)は現時点tより時刻kだけ過去の時点(t−k)における実際のAGC電圧値VAGCを表している。
このように、上記AGC電圧値VAGCの変化を予測し、その予測結果に基づいて受信レベル表示を行うため、使用者は、今後の受信レベルの変化の傾向をいち早く知ることができ、それに対して迅速に対処することができる。
VAGC2(t)={VAGC(t−1)−VAGC(t−2)+VAGC(t−1)+VAGC(t)}/2 ・・・(2)
式(2)において、VAGC2(t)は現時点tにおける予測後のAGC電圧値VAGCを表している。一方、VAGC(t)は現時点tにおける実際のAGC電圧値VAGCを表している。また、VAGC(t−k)(k=1,2)は現時点tより時刻kだけ過去の時点(t−k)における実際のAGC電圧値VAGCを表している。
このように、上記AGC電圧値VAGCの変化を予測し、その予測結果に基づいて受信レベル表示を行うため、使用者は、今後の受信レベルの変化の傾向をいち早く知ることができ、それに対して迅速に対処することができる。
また、上記車両や上記使用者の移動速度に応じて、AGC電圧値DAGCを平均化する手法を異ならせる手法としては、上記の他、例えば、データをサンプリングするピッチ(サンプリングピッチ)や期間(サンプリングタイム)あるいはデータ数(サンプリング数)、サンプリングしたデータの取捨選択を移動速度に応じて異ならせることが考えられる。本発明の実施の形態3によれば、上記車両や上記使用者の移動速度にかかわらず、良好な受信レベル表示を行うことができる。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、上述の各実施の形態では、受信レベルをディスプレイに表示する例を示したが、これに限定されず、表示だけでなく、音声を用いて受信レベルを報知する手法を組み合わせても良い。
また、上述の各実施の形態では、携帯型放送受信機は、ワンセグ放送が受信可能である例を示したが、これに限定されず、アナログ放送も受信可能に構成しても良い。
また、上述の各実施の形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの技術を流用することができる。
例えば、上述の各実施の形態では、受信レベルをディスプレイに表示する例を示したが、これに限定されず、表示だけでなく、音声を用いて受信レベルを報知する手法を組み合わせても良い。
また、上述の各実施の形態では、携帯型放送受信機は、ワンセグ放送が受信可能である例を示したが、これに限定されず、アナログ放送も受信可能に構成しても良い。
また、上述の各実施の形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの技術を流用することができる。
1 アンテナ
2 デジタルチューナ
3 MPEGデコーダ
4 A/Dコンバータ
5 制御部
6 ミュート/ホールド部
7 表示部
8 操作部
9 記憶部
11 平均化部
12 レベル比較部
2 デジタルチューナ
3 MPEGデコーダ
4 A/Dコンバータ
5 制御部
6 ミュート/ホールド部
7 表示部
8 操作部
9 記憶部
11 平均化部
12 レベル比較部
Claims (12)
- 放送信号を受信するとともに、AGC電圧値を出力するチューナと、
前記AGC電圧値を平均化した平均値に基づいて表示部に受信レベル表示を行う制御部と
を具備することを特徴とする携帯型放送受信機。 - デジタル放送信号を受信するとともに、AGC電圧値を出力するチューナと、
前記AGC電圧値を平均化した平均値に基づいて表示部に受信レベル表示を行うとともに、受信した前記デジタル放送信号を復調する際のエラー率に基づいて復調された映像の表示を行う制御部と
を具備することを特徴とする携帯型放送受信機。 - 移動速度に応じて前記平均化に用いる前記AGC電圧値のサンプル数、サンプリングピッチ、サンプリングタイムのいずれかを変更する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯型放送受信機。 - 前記制御部は、前記受信レベル表示として、前記平均値が第1の基準値より小さい場合にはその旨を表す第1の表示、前記平均値が前記第1の基準値以上であって、第2の基準値より小さい場合にはその旨を表す第2の表示、前記平均値が前記第2の基準値以上である場合にはその旨を表す第3の表示をそれぞれ行う
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の携帯型放送受信機。 - 前記制御部は、前記エラー率が基準エラー率より小さい場合には復調された映像を前記表示部にそのまま表示し、前記エラー率が基準エラー率より大きい場合には直前に供給された映像を前記表示部に表示する
ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の携帯型放送受信機。 - 前記制御部は、前記平均値が第1の基準値より小さく、かつ、前記エラー率が基準エラー率より大きい場合には、前記受信レベル表示として復調された映像を表示できない旨の表示を行うとともに、ミュートを行う
ことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の携帯型放送受信機。 - 受信した放送信号に関するAGC電圧値を平均化して平均値を求め、前記平均値に基づいて、受信レベル表示を行う
ことを特徴とする受信レベル表示方法。 - 受信したデジタル放送信号に関するAGC電圧値を平均化して平均値を求め、前記平均値に基づいて受信レベル表示を行うとともに、受信した前記デジタル放送信号を復調する際のエラー率に基づいて復調された映像の表示を行う
ことを特徴とする受信レベル表示方法。 - 移動速度に応じて前記平均化に用いる前記AGC電圧値のサンプル数、サンプリングピッチ、サンプリングタイムのいずれかを変更する
ことを特徴とする請求項7又は8に記載の受信レベル表示方法。 - 前記受信レベル表示として、前記平均値が第1の基準値より小さい場合にはその旨を表す第1の表示、前記平均値が前記第1の基準値以上であって、第2の基準値より小さい場合にはその旨を表す第2の表示、前記平均値が前記第2の基準値以上である場合にはその旨を表す第3の表示をそれぞれ行う
ことを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の受信レベル表示方法。 - 前記エラー率が基準エラー率より小さい場合には復調された映像をそのまま表示し、前記エラー率が基準エラー率より大きい場合には直前に供給された映像を表示する
ことを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の受信レベル表示方法。 - 前記平均値が第1の基準値より小さく、かつ、前記エラー率が基準エラー率より大きい場合には、前記受信レベル表示として復調された映像を表示できない旨の表示を行うとともに、ミュートを行う
ことを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載の受信レベル表示方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006287733A JP2008109208A (ja) | 2006-10-23 | 2006-10-23 | 携帯型放送受信機及び受信レベル表示方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2008109208A true JP2008109208A (ja) | 2008-05-08 |
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ID=39442244
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010114066A1 (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-07 | マスプロ電工株式会社 | レベルチェッカ |
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2006
- 2006-10-23 JP JP2006287733A patent/JP2008109208A/ja active Pending
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