JP2008107847A - 工程の管理方法、半導体装置の製造方法、フォトマスクの製造方法およびプログラム - Google Patents

工程の管理方法、半導体装置の製造方法、フォトマスクの製造方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】プロセス近接効果の観点から管理する工程管理方法を実現する。
【解決手段】繰り返しパタンに対する描画データに対し、繰り返しパタンの基本パタンを規定する第1寸法及び基本パタンの繰り返しを規定する第2寸法を変えて得られた複数の繰り返しパタンからなるモデリング用パタン群に対する描画データ中から、所定の繰り返しパタンに対する所定の描画データを選択し、所定の繰り返しパタン中の基本パタンがウェハ上に形成される所定寸法を有するパタンに対するものである工程、
フォトマスク製造工程で所定の描画データに対する箇所のフォトマスクの実測寸法と目標寸法の差が許容範囲に収まっているか、リソグラフィ工程で前記所定の描画データに対する箇所のフォトレジストの実測寸法と目標寸法の差が許容範囲に収まっているか、加工工程で前記所定の描画データに対する箇所のウェハ上のパタンの実測寸法と目標寸法の差が許容範囲に収まっているかを判断する工程を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、工程の管理方法、半導体装置の製造方法、フォトマスクの製造方法およびプログラムに関する。
近年のLSIの微細化に伴い、フォトマスク上のパターン(マスクパターン)は、1μmを下回る寸法のものが必要となってきている。マスクパターンの微細化により、リソグラフィ工程において、ウェハ上に設計通りのレジストパターンを形成できなくなる現象、つまり、光近接効果(Optical Proximity Effects: OPE)が顕在化してきている。
OPEの影響を抑制するために、補正を加えたフォトマスクを用いることで、レジストパターンを設計通りに形成する技術、つまり、光近接効果補正(Optical Proximity Correction: OPC)が行われている。OPCの導入により、ウェハ上のCD(Critical Dimension)の変動を抑制することが可能となり、より微細なパターンまでウェハ上に設計通り忠実に仕上げられるようになってきている。
また、近年では、フォトマスク製造工程において、フォトマスク上にマスク描画データに対応した設計通りのマスクパターンを形成できなくなる現象や、加工工程において、ウェハ上にレジストパターンに対応した設計通りのパターンを形成できなくなる現象など、いわゆるプロセス近接効果(Process Proximity Effects : PPE)も顕在化してきている。
PPEの影響を抑制するために、フォトマスク製造工程から加工工程までの工程を通しての変換差を補正するという技術、つまり、プロセス近接効果補正(Process Proximity Correction : PPC)が行われている。
PPCの一つとして、マスク描画データからウェハ上のパターンの仕上がり寸法をプロセス近接効果予測モデルを用いて直接予測して、マスク描画データとウェハ上のパターンとの間の変換差を見積もり、仕上がり寸法を補正するというタイプのものがある(非特許文献1)。
また、別のPPCとして、フォトマスク製造工程、リソグラフィ工程および加工工程の各工程毎に用意された予測モデルを用いて、各工程間毎に変換差を見積もり、各工程毎に補正するというタイプのものがある(特許文献1)。
これらのPPCには上記の通りに予測モデルが用いられる。予測モデルの作成方法は、複数の繰り返しパターンに対応したマスク描画データを用意し、該マスク描画データに対応したウェハ上のパターンの仕上がり寸法を実験により取得する工程と、上記マスク描画データおよび仕上がり寸法を用いて、フィッティングにより、予測モデル中の未確定のパラメータを確定する工程とを有する。
上記マスク描画データとしては、例えば、図9に示すように、互いにピッチ(=P1〜P8)が異なる複数のライン&スペースパターンに対応したものが準備される。ライン幅は一定(=W1)である。
図10に、従来の予測モデルにて得られたピッチP1〜P8とウェハ上の仕上がりライン&スペースパターンのCDとの関係を示す。ここでは、CDはウェハ上のラインパターンの幅である。
図10のライン&スペースパターンのピッチ、つまり実験用のライン&スペースパターンのピッチと実際に使用されるライン&スペースパターンのピッチとは必ずしも一致しない。実験で使用されるライン&スペースパターンのピッチ以外のピッチに対応するCD値は、外挿により求められる。しかし、外挿により求められたCD値の精度の検証は困難である。そのため、実際に必要とするピッチでの予測精度が低下することがある。
また、実際に必要とするピッチでの予測精度が低下する結果として、各工程でPPEを考慮したプロセス管理を行う場合、プロセスの許容変動量の目標設定が難しくなる。すなわち、PPEの観点から半導体製造工程を管理することは困難である。
特開平11−102062号公報 Proc. SPIE Vol.3677 pl.722-733, Stirnimann et.al
上述の如く、従来のプロセス近接効果の予測モデルの作成方法は、実際に必要とするピッチでの予測精度が低下することがある。また、その結果として、PPEの観点から半導体製造工程を管理することが困難となる。
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的とするところは、プロセス近接効果の観点から管理できる工程の管理方法、半導体装置の製造方法、フォトマスクの製造方法およびプログラムを提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
本発明に係る工程の管理方法は、基本パターンの繰り返しで構成された繰り返しパターンに対応したマスク描画データに対して、前記基本パターンを規定する第1の寸法および前記基本パターンの繰り返しを規定する第2の寸法をそれぞれ変えて得られた、複数の繰り返しパターンで構成されたモデリング用パターン群に対応したマスク描画データの中から、所定の繰り返しパターンに対応した所定のマスク描画データを選択する工程であって、前記所定の繰り返しパターン中の基本パターンがウェハ上に形成される所定の寸法を有するパターンに対応したものである工程と、フォトマスク製造工程において、前記所定のマスク描画データに対応した箇所のフォトマスクの実測寸法と目標寸法との寸法差が第1の許容範囲に収まっているか否かを判断し、リソグラフィ工程において、前記所定のマスク描画データに対応した箇所のフォトレジストの実測寸法と目標寸法との寸法差が第2の許容範囲に収まっているか否かを判断し、加工工程において、前記所定のマスク描画データに対応した箇所のウェハ上のパターンの実測寸法と目標寸法との寸法差が第3の許容範囲に収まっているか否かを判断する工程とを有することを特徴とする。
本発明に係る他の工程の管理方法は、基本パターンの繰り返しで構成された繰り返しパターンに対して、前記基本パターンを規定する第1の寸法および前記繰り返しを規定する第2の寸法をそれぞれ変化させて得られた、複数の繰り返しパターンで構成されたパターン群を用意する工程と、前記パターン群の中から少なくとも1つ以上の繰り返しパターンを選択する工程と、前記選択された少なくとも1つ以上の繰り返しパターンの形成に係る第1の工程の管理値の実測値と目標値との差である第1の差を求める工程と、予め設定された第2の許容範囲に基づいて、前記第1の差の許容範囲である第1の許容範囲を設定する工程であって、前記第2の許容範囲が前記第1の工程よりも後に行われる前記選択された少なくとも1つ以上の繰り返しパターンの形成に係る第2の工程の管理値の実測値と目標値との差の許容範囲である工程とを有することを特徴とする。
本発明に係る他の工程の管理方法は、基本パターンの繰り返しで構成された繰り返しパターンに対して、前記基本パターンを規定する第1の寸法および前記繰り返しを規定する第2の寸法をそれぞれ変化させて得られた、複数の繰り返しパターンで構成されたパターン群を用意する工程と、前記パターン群の中から少なくとも1つ以上の繰り返しパターンを選択する工程と、前記選択された少なくとも1つ以上の繰り返しパターンの形成に係るマスク描画データの作成工程の管理値の実測値と目標値との差である第1の差を求める工程と、前記選択された少なくとも1つ以上の繰り返しパターンの形成に係るフォトマスクの製造工程の管理値の実測値と目標値との差である第2の差を求める工程と、前記第1の差に対する前記第2の差の比である第1の比を求める工程と、前記第1の差の許容範囲である第1の許容範囲を設定する工程であって、前記第1の比と、予め設定された、前記第2の差の許容範囲である第2の許容範囲とに基づいて、前記第1の許容範囲を設定する工程と、前記選択された少なくとも1つ以上の繰り返しパターンの形成に係るリソグラフィ工程の管理値の実測値と目標値との差である第3の差を求める工程と、前記第2の差に対する前記第3の差の比である第2の比を求める工程と、前記第2の差の許容範囲である第2の許容範囲を設定する工程であって、前記第2の比と、予め設定された、前記第3の差の許容範囲である第3の許容範囲とに基づいて、前記第2の許容範囲を設定する工程と、前記選択された少なくとも1つ以上の繰り返しパターンの形成に係る加工工程の管理値の実測値と目標値との差である第4の差を求める工程と、前記第3の差に対する前記第4の差の比である第3の比を求める工程と、前記第3の差の許容範囲である第3の許容範囲を設定する工程であって、前記第3の比と、予め設定された、前記第4の差の許容範囲である第4の許容範囲とに基づいて、前記第3の許容範囲を設定する工程と、前記加工工程の管理値の実測値と目標値との差の許容範囲である第4の許容範囲を設定する工程とを有することを特徴とする。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、本発明に係る工程の管理方法により、半導体装置の製造工程を管理する工程と、前記管理した製造工程を行う工程とを有することを特徴とする。
本発明に係るフォトマスクの製造方法は、本発明に係る工程の管理方法により、フォトマスクの製造工程を管理する工程と、前記管理した製造工程を行う工程とを有することを特徴とする。
本発明に係るプログラムは、本発明に係る工程の管理方法中の工程を実施させる手順を含む。
本発明の上記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記載および添付図面によって明らかになるであろう。
本発明によれば、プロセス近接効果の観点から管理できる工程の管理方法、半導体装置の製造方法、フォトマスクの製造方法およびプログラムを実現できるようになる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るプロセス近接効果予測モデル(以下、単に予測モデルという。)の作成方法を示すフローチャートである。ここでは、マスク描画データからウェハ上のパターンの仕上がり寸法を直接予測するタイプの予測モデルの作成方法について説明する。
まず、ラインパターンの繰り返しで構成されたライン&スペースパターンに対して、ラインパターンのライン幅(バイアス)およびライン&スペースパターンのピッチをそれぞれ変えて得られた、複数のライン&スペースパターンで構成されたモデリング用パターン群に対応したマスク描画データ(マスクパターンデータ)が用意される(ステップS1)。
ここでは、モデリング用パターン群として、図2に示すライン&スペースパターン群を用いる。ライン幅(バイアス)はW1−W3の3種類がある。ピッチはP1−P8の8種類がある。したがって、24種類のライン&スペースパターンに対応したマスク描画データ(マスクパターンデータ)が用意される。ライン幅の種類の数およびピッチの種類の数は、上記例に限定されるものではない。
次に、上記モデリング用パターン群に対応した24種類のフォトマスクが作成される(ステップS2)。
次に、ステップS2にて作成されたフォトマスクを用いた露光プロセス、現像プロセス等を含むリソグラフィ工程が行われ、レジストパターンが形成される。その後、上記レジストパターンを用いて、予めウェハ上に形成されている被加工膜(例えばポリシリコン膜)をエッチングするプロセスを含む加工工程が行われ、ウェハ上にライン&スペースパターンが形成される(ステップS3)。ウェハ上に形成されるライン&スペースパターンの種類は、上記フォトマスクの種類に対応して24個となる。
次に、ウェハ上に形成された24個のライン&スペースパターンの中から、図3に示すように、ウェハ上で所定のCD値=CD0 (ここでは所定のライン幅)となるライン&スペースパターンのピッチとバイアス(ここではライン幅)との組合せ(図3では(P1,W1),…,(P5,W2),…(P8,W3))が選択される(ステップS4)。
次に、周知の予測モデルの中から適切なものが選択される。上記予測モデルは未確定のパラメーターを含んでいる。次に、上記取得されたピッチとバイアスとの組合せを有するマスクパターンのデータを入力値および上記所定のCD値(=CD0 )を出力値として用いて、周知のフィッティングにより、上記選択された予測モデル中のパラメーターが確定される(ステップS5)。
このようにして得られた予測モデルを用いて、モデリング用パターン群中にはないピッチを有するライン&スペースパターンのウェハ上でのライン幅(バイアス)が予測され、所望の仕上がり寸法が得られるようにマスクパターンデータを補正(OPC)することが可能となる。上記ライン幅、例えば、LSI中のMOSトランジスタのゲート電極(ゲート配線)の幅である。
本実施形態の予測モデルの作成方法の具体例を以下に示す。
露光条件は以下の通りである。
露光波長(λ)=193nm、
開口数(NA)=0.55、
コヒーレンスファクタ(σ)=0.82、
輪帯照明(中心遮蔽率=2/3)、
レジスト(300nm厚)/反射防止膜(80nm厚)/Si(ウェハ)、
ハーフトーン位相シフトマスク(透過率6%、180度位相差)、
140nm孤立ライン(マスク)→140nm孤立ライン(レジスト)となる露光量。
使用するモデリング用パターン群は以下の通りである。
基準マスク線幅:140nm、
バイアス(ライン幅)の種類: 81種類(バイアスインクリメント量=0.625nm;マスク描画装置にて描画可能な最小データグリッド×2に設定)、
ピッチの種類 : 20種類(300nm〜20μm)。
上記露光条件にて、上記モデリング用パターン群を露光して得られたウェハ上の複数のライン&スペースパターンの中で、ライン幅が140nmとなるライン&スペースパターンのピッチとバイアスとの組合せが選択される。
図4に、選択されたピッチとバイアスとの組合せを示す。図4のバイアスはウェハ上換算でのマスク線幅である。
選択されたピッチとバイアスとの組合せを有するライン&スペースパターンに対応したマスク描画データに対して、JJAP Vol.38(1999) pp.6957−6962にて、小谷らが提示しているマルチガウシアン関数によるモデル化が行われる。
まず、上記露光条件およびモデリング用パターン群を用いたリソグラフィ工程により得られたレジスト上の像強度分布I(x)が求められる。
次に、像強度分布I(x)と下記の式(1)のマルチガウシアン関数MG(x)との畳み込み積分が実行される。
次に、この畳み込み積分にて得られた光強度分布に対して閾値計算が行われ、未確定のパラメータセット(Ci、ΔLi)を含む予測モデルが得られる。上記閾値計算によりレジストパターンが形成されるために必要な光強度分布が得られる。
その後、上記選択されたピッチとバイアスとの組合せを有するライン&スペースパターンに対応したマスク描画データおよび基準マスク線幅を用いてマルチガウシアン関数中の未確定のパラメータ(Ci、ΔLi)がフィッティングにより確定される。
Figure 2008107847
このようにして得られた予測モデル(実施形態)と従来の予測モデルの予測精度を比較した。従来の予測モデルの作成方法は、図9に示したモデリング用パターン群を用いて作成された点を除いて、本実施形態の予測モデルの作成方法と基本的には同じである。図5に、比較結果を示す。縦軸の残差は、ウェハ上のライン&スペースパターンのライン幅(0.14μm)から予測モデルで得られたライン幅を引いた値である。図5から、本実施形態によれば、従来よりも予測精度が高い予測モデルが得られることが分かる。
すなわち、本発明者等の研究によれば、図3に示すように、P(横軸)−CD(縦軸)座標上において、CD値が一定となるようなグラフが得られるライン&スペースパターン(ピッチ、ライン幅)を用いて、予測モデル中の未確定のパラメータを確定することにより、予測精度が高いプロセス近接効果が得られることが分かった。
なお、本実施形態では、マスク描画データからウェハ上のパターンの仕上がり寸法を直接予測するための予測モデルについて説明したが、図6に示すように、マスク製造工程、リソグラフィ工程および加工工程毎に予測モデルを作成して、各工程毎にPPC(PPC1−3)を行っても構わない。
PPC1にて使用される予測モデルの出力(フォトマスク寸法)がPPC2にて使用される予測モデルの入力となり、PPC2にて使用される予測モデルの出力(レジスト寸法)がPPC3にて使用される予測モデルの入力となる。PPC3にて使用される予測モデルの出力はウェハ上に形成されるパターンの寸法(ウェハパターン寸法)、PPC1にて使用される予測モデルの入力はマスク描画データ上の寸法である。すなわち、1工程前の対象物を規定する寸法を入力とし、現工程の対象物を規定する寸法を出力とするように、工程毎のプロセス近接効果のモデリングが行われる。PPC1の1工程前は、マスク描画データの作成工程である。
また、本実施形態では、モデリング用パターン群として、複数のライン幅およびピッチが異なるライン&スペースパターンを用いたが、開口寸法およびピッチが異なるコンタクトホールパターンを用いても構わない。
コンタクトホールの開口形状が長方形の場合、開口寸法は長方形の長辺および短辺の寸法である。コンタクトホールの開口形状が正方形の場合、開口寸法は長方形の一辺の寸法である。コンタクトホールの開口形状が円の場合、開口寸法は半径もしくは直径となる。
ライン&スペースパターンの場合、予測モデルの入力および出力はそれぞれ一つの寸法で規定されるものであるが、開口形状が長方形のコンタクトホールパターンの場合、予測モデルの入力および出力はそれぞれ二つの寸法で規定されるもの(形状)となる。
CD値(予め定められた所定の寸法もしくは形状)としては、各工程を通して得られる半導体装置の最小寸法を有するパターン、もしくは各工程でもっとも変動が大きいパターンのものであることが望ましい。前者は半導体装置の設計の際に使用される設計制約(デザインルール:Design Rule)上にて規定される最小寸法であり、例としてはゲート最小線幅や最小配線幅等があげられる。後者の例としては、図7に示すように、引き出し電極11に繋がった配線12のうち、引き出し電極11の近傍部分の幅Wがあげられる。引き出し電極11および配線12はメモリセルのものである。また、CD値は、複数存在しても構わない。例えば、設計上使用頻度の高いゲート線幅群を選択することが考えられる。
(第2の実施形態)
図8は、本発明の第2の実施形態に係る半導体製造工程の管理方法を説明するための図である。
図8において、縦軸は、現工程と1工程前とのCDの寸法差(ΔCD)を示している。具体的には、図8(a)の縦軸はフォトマスクのCD(現工程)−マスク描画データのCD(1工程前)、図8(b)の縦軸はレジストのCD(現工程)−フォトマスクのCD(1工程前)、図8(c)の縦軸はウェハパターンのCD(現工程)−レジストのCD(1工程前)である。横軸はパターン環境(例えば、第1の実施形態のライン&スペースパターンのピッチ)Pを示している。
図8中の一点鎖線は、加工工程後に所定の寸法が得られるパターン環境Pとそれに対応したΔCDの目標値とを示している。ΔCDの目標値の代わりに、プロセスの各条件が確定した時点において取得された現工程と1工程前との間の寸法差でも構わない。図8中の二つの実線で規定される幅ΔDi(i=1〜3)は、各工程でのプロセス管理幅(許容範囲)を示している。
また、図20に、図8に示したように各工程毎の寸法差データより各工程間でのプロセス近接効果モデル(PPEモデル)を作成し、それらを合成したPPEモデルを作成し、該合成されたPPEモデルにより、所望パターンに対してPPCを適用して得られたPPC後データ寸法と、第一の実施例にて取得された、加工後に所望パターン寸法となるデータ寸法(基準寸法)との差分を求めた結果を示す。また、この差分に対しても、掲記に記載したプロセス管理幅と同様、PPC処理管理幅(許容範囲)としてΔD0を設定することができる
図8(a)−図8(c)に対応した各工程(フォトマスク製造工程、リソグラフィ工程、加工工程)において、所定のパターン環境とバイアスとの組合せに対応した箇所がプロセス管理幅(ΔDi)内に収まっているか否か定期的に検査される。また、PPC処理時には、所定のパターン環境とバイアスとの組合せに対応した箇所がPPC処理管理幅(ΔD0)内に収まるように、管理および検査が行われる。
上記所定のパターン環境とバイアスとの組合せに対応した箇所は、例えば、第1の実施形態のステップS4にて得られたピッチとバイアスとの組合せ((P1,W1),…,(P5,W2),…(P8,W3))である。
検査された箇所がΔDi内に収まっていない工程が検出された場合、例えば、該工程に対してPPEが掲記範囲に収まるように工程調整を行う。あるいは工程調整により掲記幅に収まりきらない場合、本工程に対応するPPC設定を変更して作成されたマスクを適用する。これにより、プロセス近接効果が変動することによる寸法変動を制御することが可能となる。
ΔDi (i=0〜3)の具体的な設定方法について以下に幾つかの例を元に述べることとする。
プロセス近接効果変動により生じる所望のウェハパターン寸法からの許容ずれ量をΔDtotalと定義する。ΔDtotalは、デバイス動作上設定されている許容CD誤差の一要因として設定することができる。通常のLSI回路設計における許容CD誤差は所望CDの±15%として設定されることが多い。上記許容CD誤差は掲記プロセス近接効果変動要因以外の誤差要因(例えば、露光量変動、フォーカス変動等)も全て含んだ上での値である。よって、ΔDtotalの設定方法としては、該許容CD誤差量に対して1未満のある係数倍したもので設定することができる。
また、ΔDtotalの評価方法としては、図21(a)および(b)に示すように、ある予め定められたパターン環境群(ここでは所望寸法を固定してパターンピッチを変更したものを図示している)に対してエッチング後寸法と所望寸法との差分量の頻度分布から設定する方法がある。例えば、上記頻度分布のΔCDmax-ΔCDminで定義したり、上記頻度分布を統計解析して求められる標準偏差値をもとに定義することもできる。また、残差量の平均値として、
ΔCDave=(1/N)×Σ |ΔCDn|
という定義を用いることもできる。
掲記ΔCDtotalに対して、各Diを下記のようにして定めることができる。
ΔDtotal=ΔCDdata+ΔCDmask+ΔCDresist+ΔCDetch …(2-1)
若しくは
ΔDtotal=√(ΔCDdata^2+ΔCDmask^2+ΔCDresist^2+ΔCDetch^2)
…(2-2)
ΔCDdata(=ΔD0):データ処理起因により生じるマスク描画データ値の変動の許容量、
ΔCDmask(=ΔD1):マスク製造起因(ウェハ上寸法換算値)により生じるフォトマスク寸法の変動の許容量
ΔCDresist(=ΔD2):露光起因により生じるレジスト寸法の変動の許容量、
ΔCDetch(=ΔD3):加工起因により生じるウェハパターン寸法の変動の許容量
データ処理起因により生じる変動としては、例えばOPCによる変動があげられる。
マスク製造起因により生じる変動としては、例えば、マスク描画装置のDose量安定性、shot位置精度安定性、マスク加工装置のエッチング安定性等がある。
露光起因により生じる変動としては、例えば、露光装置の照度安定性、フォーカス安定性、レジスト塗布現像装置のプリベーク、ポストベーク温度、時間、均一性等の安定性、現像時の温度、現像時間、リンス工程等の安定性がある。
加工起因により生じる変動としては、例えば、被覆率等の変動に起因するマイクロローディング効果の変動、加工時間、加工時のエッチングガス流量、組成比等の変動等がある。
掲記関係に加えて各ΔDi間の関係を定めることによって、ΔDiを一意に定めることが可能となる。例えば、ΔDiがiによらず一定とすれば、
ΔDi=ΔDtotal/4 上記式(2-1)より
ΔDi=ΔDtotal/2 上記式(2-2)より
と定めることができる。
次に、現工程と一つ前の工程との間の寸法変動感度(増大係数)に基づき、ΔDiを決定する方法について説明する。
まず、基本パターンの繰り返しで構成された繰り返しパターンに対して、前記基本パターンを規定する第1の寸法および前記繰り返しを規定する第2の寸法をそれぞれ変化させて得られた、複数の繰り返しパターンで構成されたパターン群が用意される。
次に、前記パターン群の中から1つの繰り返しパターンが選択される。ここでは、簡単のため、一つの繰り返しパターンが選択された場合について説明するが、複数の繰り返しパターンが選択された場合に、以下に説明する方法が各繰り返しパターンに適用される。
次に、上記選択された繰り返しパターンに対応した設計データに対してデータ処理を施し(マスク描画データの作成工程)、マスク描画データが作成される。
上記マスク描画データの作成工程により作成されるマスク描画データの実測データ値(マスク描画データの作成工程の管理値の実測値)の目標データ値(マスク描画データの作成工程の管理値の目標値)からのデータ差(実測値−目標値)をδCDdataとする。
次に、このようなデータ値差を含むマスク描画データを用いたフォトマスクの製造工程により、フォトマスクが製造される。
上記フォトマスクの製造工程により製造されるフォトマスクの実測寸法値(フォトマスクの製造工程の管理値の実測値)の目標寸法値(フォトマスクの製造工程の管理値の目標値)からの寸法差(実測寸法値−目標寸法値)をδCDmaskとする。
R0 = δCDmask/δCDdata …(3)
が、フォトマスクの製造工程で生じる、マスク描画データの作成工程に起因するフォトマスクの寸法変動感度(第1の比)と定義される。
上記式は、データ処理起因のマスク描画データの値の変動が、フォトマスク上でR0倍に増幅されて、フォトマスクの寸法に変動が生じることを意味する。
同様に、マスク製造起因および露光起因の寸法変動感度を定義するために、
δCDresist:リソグラフィ工程により作成されるフォトレジスト(レジストパターン)の実測寸法値(リソグラフィ工程の管理値の実測値)の目標寸法値(リソグラフィ工程の管理値の実測値)からの寸法差、
δCDetch:加工工程により作成されるウエハ上のパターン(ウェハパターン)の実測寸法値(加工工程の管理値の実測値)の目標寸法値(加工工程の管理値の実測値)からの寸法差
とすると、
リソグラフィ工程におけるフォトマスクの製造工程に起因する寸法変動感度R1(第2の比)は、
R1 = δCDresist/δCDmask …(4)
加工工程におけるリソグラフィ工程に起因する寸法変動感度R2(第3の比)は、
R2 = δCDetch/δCDresist …(5)
の式で与えられる。
なお、寸法変動感度R1は、MEF(Mask CD error Enhancement Factor)として知られている係数と同じである。
今まで定義した寸法変動感度と寸法差の伝播を考慮すると、以下のように工程の管理幅ΔCDiを決定できる。
データ処理起因のマスク描画データの実測値の目標値からの差δCDdataは、フォトマスク寸法には寸法変動感度R0で、リソグラフィ工程後のレジスト寸法には寸法変動感度R1で、そして、加工工程後のウェハパターン寸法には寸法変動感度R2で影響を与える。
すなわち、データ処理起因のマスク描画データの実測値の目標値からの差は、加工工程後のウェハパターン寸法を、
R0・R1・R2・δCDdata
だけ変動させる。
マスク製造起因によるフォトマスクの実測寸法値の目標寸法値からの差δCDmask、 リソグラフィ起因によるレジストパターンの実測寸法値の目標寸法値からの寸法差δCDresist、加工起因によるウェハパターンの実測寸法値の目標寸法値からの寸法差δCDetchについても同様に考慮すると、最終的な加工工程後のウェハパターンの実測寸法値の目標寸法値からの差δCDtotalは、
δCDtotal=R0・R1・R2・δCDdata+R1・R2・δCDmask+R2・δCDresist+δCDetch …(6)
で示される。
上式(6)の寸法差の伝播式から実際に工程の管理幅ΔCDiをもとめることができる。マスク描画データの作成工程、フォトマスクの製造工程、リソグラフィ工程および加工工程を経て得られるウエハパターンの実測寸法値の目標寸法値からの差の許容範囲を管理幅ΔCDtotal(管理値)、マスク描画データの作成工程のδCDmaskの許容範囲(第1の許容範囲)を管理幅ΔCDdata(管理値)、フォトマスクの製造工程のδCDmaskの許容範囲(第2の許容範囲)を管理幅ΔCDmask(管理値)、リソグラフィ工程のδCDresistの許容範囲(第3の許容範囲)を管理幅ΔCDresist(管理値)、加工工程のδCDetchの許容範囲を管理幅ΔCDetc(管理値)とすると、
ΔCDtotal=R0・R1・R2・ΔCDdata+R1・R2・ΔCDmask+R2・ΔCDresist+ΔCDetch …(7)
である。
ΔCDtotalはデバイス設計上の要求から決定される値である。例えば、ゲート層上にある設計値100nmのゲートパターンがトランジスタの設計性能を維持するために寸法誤差を15nm以内にする必要がある場合、許容されるゲートパターン寸法は85nm〜115nmである。このときのΔCDtotalはΔCDtotal=15nmとなる。ΔCDtotalの表記については実際の寸法単位ではなく百分率で定義しても構わない。この例ではΔCDtotal=15%となる。
上式(7)のΔCDtotalを満足する範囲内で、各工程の管理幅(ΔCDdata、ΔCDmask、ΔCDresist、ΔCDetch)が設定される。各工程の管理幅が満たされるように、各工程は管理される。
工程間の管理値の配分を下式で設定する。
R0・R1・R2・ΔCDdata=R1・R2・ΔCDmask=R2・ΔCDresist=ΔCDetch
この場合、各工程の管理値ΔCDdata、ΔCDmask、ΔCDresist、ΔCDetchは、それぞれ、
ΔCDdata(ΔD0)=ΔCDtotal/(4・R0・R1・R2)
ΔCDmask(ΔD1)=ΔCDtotal/(4・R1・R2)
ΔCDresist(ΔD2)=ΔCDtotal/(4・R2)
ΔCDetch(ΔD3)=ΔCDtotal/4
で与えられる。
ここでは、各工程の許容ΔCDはパターン環境によらず一定値としたが、必ずしも一定値である必要はなく、少なくとも二つ以上の工程で互いに異なっていても構わない。
図11(a)−図11(d)は、パターン環境によって許容ΔCDが異なる場合の管理方法を説明するための図である。
図11(a)および11(b)において、縦軸は現工程と1工程前とのCD寸法差(ΔCD)、横軸はパターン環境(P)を示している。図11(a)の縦軸はフォトマスクのCD(現工程)−マスク描画データのCD(1工程前)、図11(b)の縦軸はレジストのCD(現工程)−フォトマスクのCD(1工程前)を示している。
図11(c)は、縦軸のレジスト寸法に対するマスク寸法の寸法変動感度(R1)が、横軸のパターン環境(P)により値が異なっている様子を示している。この場合、マスク製造起因の寸法変動がレジスト寸法に与える影響を一定値に収めるためには、以下に示すように、マスクの寸法管理をパターン環境に応じて変える必要がある。図11(c)の密ピッチ側(横軸の左側)は、孤立ライン(横軸の右側)に比べて寸法変動感度が大きい。したがって、マスクの寸法管理は、マスク寸法が図11(d)の実線で示されるように、密ピッチ側でより厳しく管理されるように行われる。
なお、上記説明では、各工程の許容範囲の切り分け方を等分配しているが、重みつき分配しても構わない。すなわち、W1〜W4を第1〜第4の重み係数(W1=W2=W3=W4ではない)とすると、
ΔCDtotal=W1・R0・R1・R2・ΔCDdate+W1・R1・R2・ΔCDmask+W3・R2・ΔCDlitho+W4・ΔCDetchを満たす範囲で、各許容値(ΔCDdate、ΔCDmask、ΔCDlitho、ΔCDetch)を設定しても構わない。式(7)はW1=W2=W3=W4=1の場合である。
また、ここでは、上記の通り、一つの繰り返しパターンが選択された場合について説明したが、複数の繰り返しパターンが選択された場合には、各パターン毎にΔCDtotalが設定される。この場合において、複数のパターンの全てに共通な一つのΔCDtotalを設定しても構わないし、あるいは二つ以上のパターンに対してそれぞれ異なるΔCDtotalを設定しても構わない。一般には、パターン毎に異なるΔCDtotal(最適なΔCDtotal)を設定した方が、管理精度は高くなる。
図12は、本発明の第2の実施形態に係る半導体製造工程の管理方法を説明するためのフローチャートである。
まず、ラインパターンの繰り返しで構成されたライン&スペースパターンに対して、ラインパターンのライン幅(バイアス)およびライン&スペースパターンのピッチをそれぞれ変えて得られた、複数のライン&スペースパターンで構成されたパターン群に対応したマスク描画データ(マスクパターンデータ)が用意される(ステップS1)。
ここでは、パターン群として、図2に示すライン&スペースパターン群を用いる。ライン幅(バイアス)はW1−W3の3種類がある。ピッチはP1−P8の8種類がある。したがって、24種類のライン&スペースパターンに対応したマスク描画データ(マスクパターンデータ)が用意される。
次に、上記パターン群に対応した24種類のパターンがフォトマスク上に作製され(ステップS2)、各パターンに対応したマスク寸法を測定する((P1、W1mask),…,(P5,W2mask),…(P8,W3mask))(ステップS3)。
次に、ステップS2にて作成されたフォトマスクを用いた露光プロセス、現像プロセス等を含むリソグラフィ工程が行われ、レジストパターンが形成される(ステップS4)。
レジストパターンにおいても上記24種に対応したパターン郡の寸法測定を行う((P1、W1resist),…,(P5,W2resist),…(P8,W3resist))(ステップS5)。
さらにその後、上記レジストパターンを用いて予めウェハ上に形成されている被加工膜(例えばポリシリコン膜)をエッチングするプロセスを含む加工工程が行われ、ウェハ上にライン&スペースパターンが形成される(ステップS6)。
フォトマスク、レジストパターンと同様、24種のパターンに対して加工工程後のウェハパターンの寸法測定を行う((P1、W1etch),…,(P5,W2etch),…(P8,W3etch))(ステップS7)。
ステップS7を終えた時点で、24種のパターンそれぞれに対応する、データ値、フォトマスク寸法、レジスト寸法およびウェハパターン寸法が得られる。これら寸法測定結果から各工程の寸法変動感度を求める。
図13を参照して、レジスト寸法に対するフォトマスク寸法の変動感度の算出方法について具体的に説明する。
図13において、横軸は描画データのパターン(P1、W1),(P1、W2),(P1、W3)に対応するマスク寸法((P1、W1mask),(P1、W2mask),(P1、W3mask))、縦軸は上記描画データのパターンに対応するレジスト寸法((P1、W1resist),(P1、W2resist),(P1、W2resist))を示している。
黒点で示したマスク寸法とレジスト寸法との相関データに対して、例えば回帰分析などを行うことによって、実線で示された近似直線を得ることができる。この近似直線の傾きがパターン環境P1おける寸法変動感度である。パターン環境がP2〜P8のパターンに対しても同様な解析を行う。
また、マスク寸法に対する描画データの寸法変動感度、加工工程後のウェハパターン寸法に対するレジストパターンの寸法変動感度も算出する(ステップS8)。
次に、上記算出した寸法変動感度に基づき、各工程の管理幅を決定する(ステップS9)。管理幅を決定する方法については、本実施形態で前述したいずれかの方法で設定可能である。
そして、上記算出した管理幅に基づいて各工程の管理を行う(ステップS10)。例えば、各工程の実測値の目標値からの差が上記算出した管理幅内に収まるように、各工程を管理する。
各工程の寸法変動感度は、上述したようにフォトマスクおよびウェハの寸法を実際に測定し、その測定結果に基づいて求めたが、上記寸法のうちシミュレーションを用いて計算可能なものについては、シミュレーションにより求め、そのシミュレーション結果に基づいて、寸法変動感度を求めても構わない。
また、寸法変動が増大せず、かつパターン環境によらず一定であることが明らかな工程については、寸法変動感度を求める工程を省略してもかまわない。
フォトマスク製造においても、半導体製造の工程と同様に、リソグラフィ工程(電子ビームあるいはレーザービームを用いたパターン描画工程、レジストの現像工程)、および、加工工程(例えばクロム遮光膜のエッチング工程)の工程を経て、フォトマスクが完成する。したがって、フォトマスク製造に本実施形態の工程の管理方法を適用することも可能である。
また、全ての工程ではなく、マスク描画データの作成工程、フォトマスクの製造工程、リソグラフィ工程および加工工程の一部の工程について、上述した実施形態の管理方法に従って管理しても構わない。
(第3の実施形態)
以下に本発明に係る第3の実施形態について説明する。これまで本明細書中にて説明してきたように、半導体装置の製造工程の各工程(マスク描画データの作成工程、フォトマスクの製造工程、リソグラフィ工程、加工工程)毎に、目標寸法に対する管理幅を設定する方法について、以下の方法(1)および(2)を述べてきた。
(1)全てのパターンでの目標線幅からの残差の平均値あるいは標準偏差値に対して均等割りする方法。
(2)工程間での寸法変動感度を考慮し、各工程起因での寸法変動を最終仕上がり寸法変動に換算した上で、各工程の管理幅を設定する方法。
本実施形態では、パターンピッチ等の環境(パターン種)間での系統的な寸法変動を考慮した工程の管理方法について説明する。
図14(a)は、ある工程(工程A)を二つの異なる条件(条件a1、条件a2)で行った場合の、ΔCD(現工程と1工程前とのCDの寸法差)とパターン環境PとPPEの目標値との関係を示す図である。パターン環境Pは、ここでは、パターンピッチである。図14において、実線L1は工程Aを条件a1で行った場合のΔCD−P曲線、破線L2は工程Aを条件a2で行った場合のΔCD−P曲線、実線はPPEの目標値を示している。
図14(b)は、工程Aとは別の工程(工程B)を二つの異なる条件(条件b1、条件b2)で行った場合の、ΔCDとパターン環境PとPPEの目標値との関係を示す図である。パターン環境Pは、図14(a)と同様に、パターンピッチである。実線L3は工程Bを条件b1で行った場合のΔCD−P曲線、破線L4は工程Bを条件b2で行った場合のΔCD−P曲線、実線はPPEの目標値を示している。
図14(a)および14(b)に示すように、各工程の条件(プロセス条件)を調整して、ΔCDを目標値(ΔCDtarget)に近づける場合、残差量(ΔCD−ΔCDtarget)は、一般的には、パターンピッチ(パターン環境)間に応じて、系統的な成分を持つことが多い。すなわち、残差量(ΔCD−ΔCDtarget)は、パターンピッチに対して、ランダムには変化しない。
先述してきたように、管理幅は、例えば、各工程の目標値からの標準偏差値(σ)をベースにして設定される。これは、最終的な線幅制御に関するスペックが、上記標準偏差を用いて、3σ=15%×最小線幅として扱われることが多いためである。PPE管理も線幅管理の一翼を担うため、σ値をベースにした管理手法を用いると、PPE管理幅と最終的な線幅管理との整合性を取りやすくすることが可能となる。
図15(a)は、工程Aを条件a1,a2で行った場合の、曲線L1,L2とPPEの目標値とのずれ量を示す図、図15(b)は、工程Bを条件b1,b2で行った場合の、曲線L3,L4とPPEの目標値とのずれ量を示す図である。該ずれ量のピッチ方向の平均値+3σが、最終線幅の管理値と整合とれたPPEの管理幅以下となるように、工程を管理するというのが第1の実施形態である。
図16(a)および16(b)は、工程A(条件a1)と工程B(条件b1,b2)との間のPPE変動の相関を示す図である。図16(a)および16(b)に示すように、工程Aと工程Bの系統性誤差要因が大きい場合には、相関係数が0から大きく外れた値となることがある。
このように工程Aと工程Bとの間に相関が存在する場合、工程Aと工程Bを経て得られるPPEの実測値の目標値からのずれ量は、工程Aおよび工程Bの実測値の目標値からのずれ量に基づいて取得された、PPE管理幅の単純なRMS(Root Mean Square)ではあらわせなくなることがわかる。
本実施形態は、PPE管理としての寸法制御をσ値ベースで行う際に、上記のように工程間に大きな系統性誤差要因が存在しても、工程を精度良く管理できる、工程の管理方法を提案するものである。
以下、本実施形態の実際の適用例を説明する。
図17(a)は、系統性誤差要因が小さい二つの工程A,B間における、PPEの残留量を計算により求めた結果を示す図である。図17(b)は、系統誤差要因が大きい二つの工程A,B間のPPE残差(residual PPE)量を、計算により求めた結果を示す図である。上記計算は、工程Aと工程Bとの間の感度(第2の実施形態で述べてきた寸法変動感度)を1として行った。
図18(a)および18(b)は、工程Aと工程Bとの間の相関図である。図18(a)は系統性誤差要因が小さい場合の相関図、図18(b)は系統性誤差要因が大きい場合の相関図である。これらの図において、σAおよびσBはそれぞれ工程Aおよび工程Bの標準偏差値、σtotalは工程Aと工程Bを経た後のPPE残差量の標準偏差を示している。
図18(a)および18(b)から、系統性誤差要因が小さい場合、σtotal(=1.24nm)は、σAとσBのRMS(=1.23nm)であらわすことが可能であるが、系統性誤差要因が大きい場合、σtotal(=1.25nm)は、σAとσBのRMS(=1.10nm)からずれてきていることがわかる。
図18(a)および18(b)のそれぞれの工程Aと工程Bとの間の相関係数を計算すると、図18(a)では0.015、図18(b)では0.35となり、両者の間には差が生じていることがわかる。
一般的な分散の伝播式は、
Z=aX+bYとして
σz2 =a2 σx2 +b2 σy2 +2abσxσyρ: ρ:相関係数
である。
相関係数が既知として与えられることにより、σz≦σz_specを満足するように、σx、σyを設定することが可能となる。
具体例として、各工程の許容誤差を等しい(σx=σy=σ)とし、σz≦σz_specとすると、上記分散式は、
σz_spec2 =(a2 +b2 +2abρ)σ2
となる。
したがって、σ=σz_spec√(a2 +b2 +2abρ)と求めることができる。
図18(a)および18(b)に記載した例でいうと、
系統性誤差要因が小さい場合(図18(a))、上記手法により、工程Aと工程Bを経た後のPPE残差量の標準偏差(σtotal’)を見積もると、
σtotal’=√(σA2 +σB2 +σAσBρAB)
=√(1.112 +0.532 +2*1.11*0.53*0.015)
=1.24nm
系統性誤差要因が大きい場合(図18(b))、上記手法によりσtotal’を見積もると、
σtotal’=√(0.972 +0.522 +2×0.97×0.52×0.35)
=1.25nm
とどちらのσtotal’もσtotalの実測値と十分に近い値を得られることがわかる。
三つの工程が存在する場合にも
Z=aX+bY+cW
σz2 =a2 σx2 +b2 σy2 +c2 σw+2abσxσyρxy+2bcσyσwρyw+2caσwσxρwx
とあらわすことができ、掲記と同様に各工程での許容誤差を等しいとして計算すると、
σ=σz_spec√(a2 +b2 +c2 +2abρxy+2bcρyw+2caρwx)
と求めることができる。
以下同様にしてN個の工程の間の相関係数を用いたPPE誤差管理幅の設定が可能となっている。
このようにして、複数の工程にまたがるPPEの管理幅が予め設定されており、かつ各工程のPPE管理幅の相対値が設定される場合には、各工程のPPEの系統性を考慮し、工程間の相関係数を用いてPPE管理幅の分配を行うことで、より高精度なPPE管理を行うことが可能となる。
以上述べた工程の管理方法は、半導体装置の製造方法に適用することができる。すなわち、上記半導体装置の製造方法は、上記実施形態のいずれかの工程の管理方法により、半導体装置の製造工程を管理し、この管理した工程を行うというものである。上記半導体装置の製造工程は、マスク描画データの作成工程、フォトマスクの製造工程、リソグラフィ工程および加工工程の少なくとも一つである。
以上述べた工程の管理方法は、フォトマスクの製造方法に適用することができる。すなわち、上記フォトマスクの製造方法は、上記実施形態のいずれかの工程の管理方法により、フォトマスクの製造工程を管理し、この管理した製造工程を行うというものである。上記フォトマスクの製造工程は、パターン描画工程、レジストの現像工程および加工工程の少なくとも一つである。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、以上述べた実施形態の工程の管理方法は、コンピュータに所定の手順を実行させるためのプログラムとして実施することもできる。例えば、図12の実施形態の工程の管理方法のプログラムは、コンピューターに、ステップS1を行わせる手順と、ステップS2を行わせる手順と、ステップS3を行わせる手順と、ステップS4を行わせる手順と、ステップS5を行わせる手順と、ステップS6を行わせる手順と、ステップS7を行わせる手順と、ステップS8を行わせる手順と、ステップS9を行わせる手順と、ステップS10を行わせる手順とを実行させるものである。
また、本発明は、図19に示すように、上記実施形態の工程の管理方法をコンピュータ20に実行させるためのプログラム21を記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体(例えば、CD−ROM、DVD)22として実施することもできる。
さらに、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施できる。
本発明の第1の実施形態に係るプロセス近接効果予測モデルの作成方法のフローチャートを示す図。 実施形態のモデリング用パターン群の具体例を示す図。 ウェハ上で所定のCD値となるパターンに対応したピッチとバイアスとの組合せを示す図。 図2のモデリング用パターン群を露光して得られたウェハ上のパターンの中で、所定のライン幅を有するパターンに対応したピッチとバイアスとの組合せを示す図。 実施形態の予測モデルと従来の予測モデルの予測精度を比較した結果を示す図。 マスク製造工程、リソグラフィ工程および加工工程毎に予測モデルを作成して、各工程毎にPPC(PPC1−3)を行う方法を示す図。 各工程でもっとも変動が大きいパターンの例を示す平面図。 本発明の第2の実施形態に係る半導体製造工程の管理方法を説明するための図。 従来のモデリング用パターン群の具体例を示す図。 従来の予測モデルにて得られたピッチとウェハ上の仕上がりライン&スペースパターンのCDとの関係を示す図。 パターン環境によって許容ΔCDが異なる場合の管理方法を説明するための図。 本発明の第2の実施形態に係る半導体製造工程の管理方法を説明するためのフローチャート。 レジスト寸法に対するフォトマスク寸法の変動感度の算出方法を説明するための図。 工程A(条件a1,a2)および工程B(条件b1,b2)のΔCDとパターン環境PとPPEの目標値との関係を示す図。 工程A(条件a1,a2)および工程B(条件b1,b2)のΔCD−P曲線とPPEの目標値とのずれ量を示す図。 工程A(条件a1)と工程B(条件b1,b2)との間のPPE変動の相関を示す図 系統性誤差要因が小さい二つのA,B間のPPE残差量を計算により求めた結果を示す図。 系統性誤差要因が小さい場合および系統性誤差要因が大きい場合の工程Aと工程Bとの間の相関図。 本発明の他の実施形態に係るコンピュータ読取り可能な記録媒体を説明するための図。 第2の実施形態のPPC後データ寸法と第1の実施形態にて基準寸法との差分を示す図。 ΔDtotalの他の評価方法を示す図。
符号の説明
11…引き出し電極、12…配線、20…コンピューター、21…プログラム、22…記録媒体。

Claims (19)

  1. 基本パターンの繰り返しで構成された繰り返しパターンに対応したマスク描画データに対して、前記基本パターンを規定する第1の寸法および前記基本パターンの繰り返しを規定する第2の寸法をそれぞれ変えて得られた、複数の繰り返しパターンで構成されたモデリング用パターン群に対応したマスク描画データの中から、所定の繰り返しパターンに対応した所定のマスク描画データを選択する工程であって、前記所定の繰り返しパターン中の基本パターンがウェハ上に形成される所定の寸法を有するパターンに対応したものである工程と、
    フォトマスク製造工程において、前記所定のマスク描画データに対応した箇所のフォトマスクの実測寸法と目標寸法との寸法差が第1の許容範囲に収まっているか否かを判断し、リソグラフィ工程において、前記所定のマスク描画データに対応した箇所のフォトレジストの実測寸法と目標寸法との寸法差が第2の許容範囲に収まっているか否かを判断し、加工工程において、前記所定のマスク描画データに対応した箇所のウェハ上のパターンの実測寸法と目標寸法との寸法差が第3の許容範囲に収まっているか否かを判断する工程と
    を有することを特徴とする工程の管理方法。
  2. 前記基本パターンはラインパターンまたはスペースパターン、前記繰り返しパターンはライン&スペースパターン、前記第1の寸法は前記ラインパターンまたはスペースパターンの幅、前記第2の寸法はライン&スペースパターンのピッチであることを特徴とする請求項1に記載の工程の管理方法。
  3. 前記第1、第2および第3の許容範囲は同じ、もしくは前記第1ないし第3の許容範囲のうちの二つ以上の範囲が同じであることを特徴とする請求項1または2に記載の工程の管理方法。
  4. 前記第1、第2および第3の許容範囲は、前記マスク描画データの作成工程で生じる第1の寸法変動、前記フォトマスク製造工程で生じる第2の寸法変動、前記リソグラフィ工程で生じる第3の寸法変動および前記加工工程で生じる第4の寸法変動に基づいて設定されたものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の工程の管理方法。
  5. 前記第1ないし第4の寸法変動の間に重み付けが設けられていることを特徴とする請求項4に記載の工程の管理方法。
  6. 前記第1の寸法は、前記フォトマスク製造工程に用いる描画装置の最小データグリッドをΔxとした場合、
    nΔx(nは自然数)であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の工程の管理方法。
  7. 前記フォトマスク製造工程、前記マスク描画データおよび前記加工工程のうち、前記寸法差が前記許容範囲に収まっていない工程がある場合に、該工程に対してプロセス近接効果の補正を行う工程をさらに有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の工程の管理方法。
  8. 基本パターンの繰り返しで構成された繰り返しパターンに対して、前記基本パターンを規定する第1の寸法および前記繰り返しを規定する第2の寸法をそれぞれ変化させて得られた、複数の繰り返しパターンで構成されたパターン群を用意する工程と、
    前記パターン群の中から少なくとも1つ以上の繰り返しパターンを選択する工程と、
    前記選択された少なくとも1つ以上の繰り返しパターンの形成に係る第1の工程の管理値の実測値と目標値との差である第1の差を求める工程と、
    予め設定された第2の許容範囲に基づいて、前記第1の差の許容範囲である第1の許容範囲を設定する工程であって、前記第2の許容範囲が前記第1の工程よりも後に行われる前記選択された少なくとも1つ以上の繰り返しパターンの形成に係る第2の工程の管理値の実測値と目標値との差の許容範囲である工程と
    を有することを特徴とする工程の管理方法。
  9. 前記基本パターンはラインパターンまたはスペースパターン、前記繰り返しパターンはライン&スペースパターン、前記第1の寸法は前記ラインパターンまたはスペースパターンの幅、前記第2の寸法はライン&スペースパターンのピッチであることを特徴とする請求項8に記載の工程の管理方法。
  10. 前記基本パターンはラインパターン、スペースパターン、ホールパターンまたはドットパターン、前記第1の寸法は前記ラインパターンの幅、前記スペースパターンの幅、前記ホールパターンの径または前記ドットパターンの径、前記第2の寸法は前記ライン&スペースパターンのピッチ、前記ホールパターンのピッチまたは前記ドットパターンパターンのピッチであることを特徴とする請求項8に記載の工程の管理方法。
  11. 前記第1の工程と前記第2の工程の組合せは、マスク描画データの作成工程とフォトマスクの製造工程、マスク描画データの作成工程とリソグラフィ工程、マスク描画データの作成工程と加工工程、フォトマスクの製造工程とリソグラフィ工程、フォトマスクの製造工程と加工工程、または、リソグラフィ工程と加工工程であることを特徴とする請求項8ないし10のいずれか1項に記載の工程の管理方法。
  12. 前記第1の許容範囲を設定する工程は、前記第2の工程の管理値の実測値と目標値との差である第2の差を求める工程と、前記第1の差に対する前記第2の差の比である第1の比を求める工程と、前記第1の比に基づいて、前記第1の許容範囲を設定する工程とを含むことを特徴とする請求項8ないし11のいずれか1項に記載の工程の管理方法。
  13. 基本パターンの繰り返しで構成された繰り返しパターンに対して、前記基本パターンを規定する第1の寸法および前記繰り返しを規定する第2の寸法をそれぞれ変化させて得られた、複数の繰り返しパターンで構成されたパターン群を用意する工程と、
    前記パターン群の中から少なくとも1つ以上の繰り返しパターンを選択する工程と、
    前記選択された少なくとも1つ以上の繰り返しパターンの形成に係るマスク描画データの作成工程の管理値の実測値と目標値との差である第1の差を求める工程と、
    前記選択された少なくとも1つ以上の繰り返しパターンの形成に係るフォトマスクの製造工程の管理値の実測値と目標値との差である第2の差を求める工程と、
    前記第1の差に対する前記第2の差の比である第1の比を求める工程と、
    前記第1の差の許容範囲である第1の許容範囲を設定する工程であって、前記第1の比と、予め設定された、前記第2の差の許容範囲である第2の許容範囲とに基づいて、前記第1の許容範囲を設定する工程と、
    前記選択された少なくとも1つ以上の繰り返しパターンの形成に係るリソグラフィ工程の管理値の実測値と目標値との差である第3の差を求める工程と、
    前記第2の差に対する前記第3の差の比である第2の比を求める工程と、
    前記第2の差の許容範囲である第2の許容範囲を設定する工程であって、前記第2の比と、予め設定された、前記第3の差の許容範囲である第3の許容範囲とに基づいて、前記第2の許容範囲を設定する工程と、
    前記選択された少なくとも1つ以上の繰り返しパターンの形成に係る加工工程の管理値の実測値と目標値との差である第4の差を求める工程と、
    前記第3の差に対する前記第4の差の比である第3の比を求める工程と、
    前記第3の差の許容範囲である第3の許容範囲を設定する工程であって、前記第3の比と、予め設定された、前記第4の差の許容範囲である第4の許容範囲とに基づいて、前記第3の許容範囲を設定する工程と、
    前記加工工程の管理値の実測値と目標値との差の許容範囲である第4の許容範囲を設定する工程と
    を有することを特徴とする工程の管理方法。
  14. ΔCDtotal:前記マスク描画データの作成工程、前記フォトマスクの製造工程、前記リソグラフィ工程および前記加工工程を経て得られるウエハ上のパターンの評価値の実測値と目標値との差の許容範囲、
    ΔCDdate :前記第1の許容範囲、
    ΔCDmask:前記第2の許容範囲、
    ΔCDlitho :前記第3の許容範囲、
    ΔCDetch :前記第4の許容範囲、
    R0 :前記第1の差に対する前記第2の差の比、
    R1 :前記第2の差に対する前記第3の差の比、
    R2 :前記第3の差に対する前記第4の差の比、
    W1 :第1の重み係数、
    W2 :第2の重み係数、
    W3 :第3の重み係数、
    W4 :第4の重み係数
    とした場合、
    ΔCDtotal=W1・R0・R1・R2・ΔCDdate+W1・R1・R2・ΔCDmask+W3・R2・ΔCDlitho+W4・ΔCDetchを満たす範囲で、前記第1、第2、第3および第4の差の許容範囲を設定することを特徴とする請求項13に記載の工程の管理方法。
  15. 前記マスク描画データの作成工程と前記フォトマスク製造工程との間の寸法差の相関係数、前記フォトマスク製造工程と前記リソグラフィ工程との間の寸法差の相関係数、および、前記リソグラフィ工程と前記加工工程との間の寸法差の相関係数を算出する工程と、
    前記相関係数に基づいて、前記各許容範囲を予め設定する工程とをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の工程の管理方法。
  16. 前記第1の工程と前記第2の工程との間の寸法差の相関係数を算出する工程と、
    前記相関係数に基づいて、前記第2の許容範囲を予め設定する工程とをさらに有することを特徴とする請求項8に記載の工程の管理方法。
  17. 請求項8ないし16のいずれか1項に記載の工程の管理方法により、半導体装置の製造工程を管理する工程と、
    前記管理した製造工程を行う工程と
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  18. 請求項8ないし16のいずれか1項に記載の工程の管理方法により、フォトマスクの製造工程を管理する工程と、
    前記管理した製造工程を行う工程と
    を有することを特徴とするフォトマスクの製造方法。
  19. コンピュータに、請求項8ないし16のいずれか1項に記載の工程の管理方法中の工程を実施させる手順を含むプログラム。
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