JP2008106851A - 車軸駆動装置 - Google Patents

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利恭 長谷川
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Abstract

【課題】従来より、ハウジング内に差動装置を収納する車軸駆動装置において、車軸の抜け止めは、内端部にサークリップを嵌設した車軸を挿入して、該サークリップを差動装置内のデフサイドギアの内周溝部に嵌合することにより行っていたため、装置組立て時には、車軸のサークリップがハウジングのオイルシールを破損したり、車軸の抜脱に過大な力が必要で組立性・メンテナンス性が悪化する、という問題があった。
【解決手段】一対の車軸18を互いに差動連結する差動装置12をハウジング26内に設け、該差動装置12のデフサイドギア69を前記車軸18の内端部に係合し、該車軸18の外端部は、前記ハウジング26から外に突出させてカップリング部18bを形成した車軸駆動装置3で、前記ハウジング26とカップリング部18bとの間に軸受け体89を介設し、該軸受け体89によって前記車軸18を軸心方向に抜脱不能に軸支した。
【選択図】図5

Description

本発明は、一対の車軸を互いに差動連結する差動装置をハウジング内に設け、該差動装置のデフサイドギアを前記車軸の内端部に係合し、該車軸の外端部は前記ハウジングより外に突出させてカップリング部を形成した車軸駆動装置に関し、特に、車軸を軸心方向に抜脱不能に軸支するための抜け止め構造に関する。
近年、走行車両では、路面の凹凸に対する優れた追従性から、左右の車輪をそれぞれ独立して上下させる独立懸架式のサスペンション構造が多く採用されているが、このような独立懸架式サスペンション構造では、エンジンからの回転力をハウジング内の変速装置、差動装置を介して各車軸に伝達するにあたり、差動装置からの出力軸にあたる車軸(以下、「第一車軸」とする)を、ユニバーサルジョイント等のカップリングを介して、更に外側の車軸(以下、「第二車軸」とする)に連結することが行われており、これにより、車軸が車輪の激しい上下動に追従できるようにしている。
このような独立懸架式サスペンション構造に対応する前記第一車軸の抜け止め構造としては、車軸の内端部を差動装置のデフサイドギアにスプラインにて係合すると共に、この内端部をデフサイドギアから更に突出させ、この突出した部分の外周に設けた固定溝に固定用のリング、いわゆるサークリップを嵌合させ、該サークリップが邪魔して車軸をデフサイドギアから抜けないようにする技術や、更に、車軸の途中部を差動装置のデフケースから延設されたボス部によって軸支する技術が公知となっており(例えば特許文献1)、また、車軸の内端部側のスプラインを外周方向に貫通するようにして溝部を形成し、該溝部にサークリップを半径外方向に付勢した状態で外嵌した上で、この車軸を前記デフサイドギアに差し込んでいき、このサークリップを、デフサイドギア側のスプラインを内周方向に貫通するようにして形成された溝部まで摺動し、該溝部内に滑入して張設させることにより、サークリップが車軸の内端部とデフサイドギアとに跨るようにして介設されて、車軸がデフサイドギアから抜けないようにする技術も知られている。
特開平6−17854号公報
しかしながら、このようにサークリップを用いると、車軸をデフサイドギアにスプライン係合すると共にサークリップで抜け止めする場合には、このデフサイドギア付き車軸を後から組み込めるように、デフケースやハウジングを複数に分割可能な構造にしなければならず、部品点数が増加して、部品コストが高くなり、組立性・メンテナンス性も悪化する、という問題があり、また、サークリップを車軸とデフサイドギア間を跨るようにして介設して抜け止めする場合には、サークリップ付き車軸をデフサイドギアへ挿入する際、強制的に差し込むために車軸の姿勢が不安定となって、サークリップや鋭利なスプラインによってハウジングのオイルシールが破損されて油漏れが発生する、という問題や、サークリップ付き車軸をデフサイドギアから抜脱する際に、サークリップがデフサイドギア側スプラインの溝部に強く張設されていると、車軸の抜脱に過大な力が必要となり、手間ばかりでなく特殊な治具等が必要となって、組立性・メンテナンス性が悪化する、という問題があった。
更に、車軸の途中部を確実に支持するにはデフケースに長いボス部が必要なため、ボス部内に潤滑油が回りにくくなって焼き付きが起こりやすく、この潤滑性を改善するには、ボス部の内周面に潤滑油路用の線溝等が必要であり、デフケースの構造が複雑となって、加工コストが増加する、という問題があり、また、デフケースからハウジングのオイルシールまでの間隔が長いと、車輪駆動中の車軸の振れが大きくなり、この振れによって、オイルシールが車軸から衝撃や荷重を繰り返し受けて耐久性が劣化したり、変形や破損が起こって、油漏れが発生する、という問題があった。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
すなわち、請求項1においては、一対の車軸を互いに差動連結する差動装置をハウジング内に設け、該差動装置のデフサイドギアを前記車軸の内端部に係合し、該車軸の外端部は、前記ハウジングから外に突出させてカップリング部を形成した車軸駆動装置において、前記ハウジングとカップリング部との間に軸受け体を介設し、該軸受け体によって前記車軸を軸心方向に抜脱不能に軸支するものである。
請求項2においては、前記軸受け体は、前記ハウジングと車軸との間に介設してハウジング内に潤滑油を封入するオイルシールよりも外側に配置するものである。
請求項3においては、前記軸受け体は、前記車軸に外嵌する軸受けと、該軸受けを収納して前記ハウジングに取り付ける支持部材とを有し、該支持部材を前記ハウジングから着脱自在に設け、軸受け体を車軸に予め取り付け可能な構成とするものである。
請求項4においては、前記軸受けは、前記車軸または支持部材に対して止め具によって挟持固定するものである。
請求項5においては、前記軸受け体は、前記車軸に外嵌する軸受けと、該軸受けを収納して前記ハウジングに取り付ける支持部材とを有し、前記軸受けを支持部材から着脱自在に設け、軸受けのみを車軸に予め取り付け可能な構成とするものである。
請求項6においては、前記軸受けは、該軸受け内に潤滑油を封入するシール構造を有するものである。
請求項7においては、前記軸受け体には、防塵のためのカバー部材を設けるものである。
本発明は、以上のように構成したので、以下に示す効果を奏する。
すなわち、請求項1においては、一対の車軸を互いに差動連結する差動装置をハウジング内に設け、該差動装置のデフサイドギアを前記車軸の内端部に係合し、該車軸の外端部は、前記ハウジングから外に突出させてカップリング部を形成した車軸駆動装置において、前記ハウジングとカップリング部との間に軸受け体を介設し、該軸受け体によって前記車軸を軸心方向に抜脱不能に軸支するので、車軸がデフサイドギアから抜けないようにする抜け止めを前記軸受け体によって行うことができ、車軸とデフサイドギアとはスプライン等によって係合させるだけで済むため、デフサイドギア付き車軸を後から組み込むために差動装置のデフケースやハウジングを複数に分割可能な構造にする必要がなく、部品点数が減少し、部品コストの低減を図ることができる。更に、サークリップ付き車軸をデフサイドギアから強制的に挿脱する必要もなく、不安定な姿勢によって車軸が振れてサークリップや鋭利なスプライン等がハウジング内のオイルシールを破損するのを防止することができ、ハウジング内の潤滑性が維持できると共に、デフサイドギアからの車軸の抜脱が容易となって、多くの手間や特殊な治具等が不要となり、組立性・メンテナンス性の向上も図ることができる。また、車軸を軸受け体によっても支持することができ、車軸支持のためにデフケースに設けていた長いボス部が不要となり、デフケース内周面に潤滑性確保のための油溝等を設ける必要がなく、デフケースの構造が簡単になって部品の加工コストを減少させることができる。
請求項2においては、前記軸受け体は、前記ハウジングと車軸との間に介設してハウジング内に潤滑油を封入するオイルシールよりも外側に配置するので、該オイルシールに及ぼす車輪駆動中の車軸の振れの影響を軽減することができ、オイルシールの耐久性劣化、及び変形や破損による油漏れの発生を防止することができる。
請求項3においては、前記軸受け体は、前記車軸に外嵌する軸受けと、該軸受けを収納して前記ハウジングに取り付ける支持部材とを有し、該支持部材を前記ハウジングから着脱自在に設け、軸受け体を車軸に予め取り付け可能な構成とするので、軸受け体付き車軸を別途に組み立てた上で、該軸受け体付き車軸の内端部をハウジングの外からデフケース内に挿入してデフサイドギアに係合させた後、軸受け体の支持部材をハウジングにボルトナット等で締結固定するだけで、車軸をハウジングに容易に組み込むことができ、組立性・メンテナンス性を大きく向上させることができる。
請求項4においては、前記軸受けは、前記車軸または支持部材に対して止め具によって挟持固定するので、軸受けによって車軸に軸受け体を簡単に取り付けることができ、組立性の更なる向上を図ることができる。
請求項5においては、前記軸受け体は、前記車軸に外嵌する軸受けと、該軸受けを収納して前記ハウジングに取り付ける支持部材とを有し、前記軸受けを支持部材から着脱自在に設け、軸受けのみを車軸に予め取り付け可能な構成とするので、重い支持部材は予めハウジングにボルトナット等で締結固定しておき、車軸に予め取り付けておく部材は軽い軸受けだけにすることができ、差し込む車軸を軽量化して必要な操作力を小さくし、挿入時の車軸の姿勢を安定させて振れを小さくし、車軸内端部の鋭利なスプラインによるオイルシールの破損を更に確実に防止することができる。
請求項6においては、前記軸受けは、該軸受け内に潤滑油を封入するシール構造を有するので、軸受け体の軸受けが外部の乾燥雰囲気に長時間曝されるような過酷な環境下でも、車軸を円滑に回動させることができ、車軸への動力伝達効率を高め、良好な走行性能を維持することができる。
請求項7においては、前記軸受け体には、防塵のためのカバー部材を設けるので、外部からハウジング内やオイルシールに塵等が侵入しないように保護し、オイルシールが破損したり潤滑油に塵等が混入するのを確実に防止することができ、良好な潤滑性を維持することができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明に関わる作業車両の動力伝達構成を示す作業車両のスケルトン図、図2はサスペンション構造と後車軸駆動装置の背面一部断面図、図3は後車軸駆動装置の背面一部断面図、図4は駆動取出部の平面一部断面図、図5は抜け止め構造を示すデフヨーク軸周辺の背面一部断面図、図6は別形態の抜け止め構造を示すデフヨーク軸周辺の背面一部断面図、図7は取り外した状態にあるデフヨーク軸周辺の背面一部断面図である。
まず、本発明に係わる車軸駆動装置である後車軸駆動装置3を搭載した作業車両1の全体構成について、図1乃至図4により説明する。
該作業車両1において、車体フレーム8の前部8aには、左右一対の前輪6・6を固定した前車軸13・13を支持して駆動する前車軸駆動装置2が配置され、車体フレーム8の後部8bには、左右一対の後輪7・7を固定した後車軸17・17を支持して駆動する後車軸駆動装置3が配置され、該後車軸駆動装置3の前方にはエンジン4が配設されており、該エンジン4からの動力は、側方の主変速装置5を介して後車軸駆動装置3内に入力され、その後、内部の副変速装置10を介して分岐し、一方の変速動力は、駆動取出部9から前方の前記前車軸駆動装置2内の差動装置11に伝達されて前輪6・6を差動駆動し、他方の変速動力は、後車軸駆動装置3内の差動装置12に伝達されて後輪7・7を差動駆動する構成としている。
このうちの後車軸駆動装置3においては、そのハウジング26は、左右のハウジング半部を接合して構成され、該ハウジングの内部の区画に、図外の副変速レバーの操作に連動して副変速を行う前記副変速装置10や、前記後車軸17・17のうちのデフヨーク軸18・18や、該デフヨーク軸18・18を差動的に結合するための差動装置12が配置され、このうちの副変速装置10の入力軸24と前記エンジン4からの出力軸25とが、前記主変速装置5によって連結されている。更に、このハウジング26の側部に、前記前車軸駆動装置2に動力を出力するための前記駆動取出部9が配置されている。
前記副変速装置10においては、前記入力軸24が原動側を構成しており、該入力軸24には、高速ギア27が相対回転不能に固定されると共に、低速ギア28と後進ギア29とが一体的に刻設されている。更に、前記入力軸24と平行に変速軸34が配置され、該変速軸34には、高速従動ギア30と後進従動ギア32とが相対回転自在に遊嵌されると共に、前記高速従動ギア30のボス部上には低速従動ギア31が相対回転自在に設けられている。そして、このうちの高速従動ギア30は前記高速ギア27に噛合され、低速従動ギア31は前記低速ギア28に噛合され、更に、後進従動ギア32は、ハウジング26内に遊転自在に設けた逆転ギア33を介して、前記後進ギア29に噛合されている。
そして、前記変速軸34上の低速従動ギア31と後進従動ギア32との間には、スプラインハブ35が相対回転不能に取り付けられ、該スプラインハブ35上には、クラッチスライダ36が相対回転不能かつ軸方向摺動自在に設けられており、該クラッチスライダ36は、軸方向に摺動変位されることにより、高速従動ギア30・低速従動ギア31・後進従動ギア32のうちのいずれか一つに係合し、正方向の高速回転、低速回転、又は逆方向の回転を選択的に変速軸34に対して付与できるようにしている。あるいは、前記クラッチスライダ36が前記高速従動ギア30・低速従動ギア31・後進従動ギア32のいずれにも係合しない中立位置とすることもできるようにしている。更に、このクラッチスライダ36は、直線的に摺動可能に構成したクラッチフォークシャフト37を介して、図示せぬ副変速レバーに連係されている。
これにより、該副変速レバーの傾動操作によって、クラッチスライダ36を低速前進位置、高速前進位置、後進位置、あるいは中立位置に設定することができ、副変速された動力を、後述する差動装置12を介して差動的に前記左右一対のデフヨーク軸18・18に伝達することができる。
前記駆動取出部9においては、前記変速軸34の一端がハウジング26の機体左右一側へ延出され、該延出部分には、カップリング38を介して伝動軸39が連結されている。該伝動軸39は、ハウジング26側面に凸状に設けられた駆動取出ケース40内に突入され、この突入部分の途中部にはベベルギア41が固定されると共に、前記駆動取出ケース40前部にて機体前後方向に支持された出力軸42にはベベルギア43が固設され、該ベベルギア43は前記ベベルギア41と噛合されている。
そして、この出力軸42は、前記駆動取出ケース40から前方へ突出され、伝動軸45、ユニバーサルジョイント46、伝動軸47、ユニバーサルジョイント48を介して、前記前車軸駆動装置2の入力軸44に連結されており、エンジン4からの動力を前輪6・6に伝達できるようにしている。なお、このような駆動取出部9を収納する前記駆動取出しケース40は、ハウジング26側面にボルトナット等によって着脱可能に設けられており、駆動取出部9を駆動取出しケース40ごとハウジング26から着脱することにより、四輪駆動と二輪駆動間における駆動方式の切替が容易な動力伝達構成としている。
前記駆動取出ケース40内の伝動軸39は、更に延出されて駆動取出ケース40の側壁40aに軸受け51を介して支持されつつ、該側壁40aを貫通し、その延出先部39aを外方へ突出させ、該延出先部39aには、摩擦式のブレーキ装置49が設けられている。該ブレーキ装置49においては、前記延出先部39aにブレーキディスク50が相対回転不能に外嵌され、該ブレーキディスク50の外周側面を左右から挟むようにして摩擦板52と押圧板53とが対向配置されており、該摩擦板52と押圧板53とは、それぞれ内外の支持フレーム54・55に取り付けられている。
そして、このうちの支持フレーム55には凹状の油室55aが形成され、該油室55aのブレーキディスク50側を塞ぐようにして、前記押圧板53が油室55a内に摺動可能に嵌入されると共に、油室55a内には作動油が充填されている。この油室55aは、前記ハウジング26に取り付けた油圧ピストン等の図示せぬアクチュエータと接続されており、運転者がフットブレーキペダルや駐車ブレーキレバー等をブレーキ操作すると、このアクチュエータが作動して前記油室55a内に圧油が供給され、その圧力によって押圧体53が矢印56の方向に押動される。すると、該押圧体53が前記ブレーキディスク50を摩擦板52側に向かって押圧し、該ブレーキディスク50を介して伝動軸39が摩擦制動され、そのブレーキ作用は、該伝動軸39に連結された変速軸34から差動装置12を介して後車軸17に付与される一方、出力軸42からは、伝動軸45や差動装置11等を介して前車軸13にも付与される。なお、前記アクチュエータは、電磁式やカム式等でもよく、特に限定するものではない。
すなわち、このように、大径のブレーキディスク50を有するブレーキ装置49を、車軸駆動装置3のハウジング26の外部に配設する構成とするので、車軸駆動装置を小型化して、各装置のレイアウトの自由度を高めることができる。更に、ブレーキ装置49は、主変速・副変速が完了した最終出力軸に相当する変速軸34上の伝動軸39を制動するので、各車軸に最終駆動力を伝達する直前にブレーキ作用を付与することができ、各車輪毎にブレーキ装置を別々に設ける必要がなく、単一のブレーキ装置を設けるだけで全車軸を一斉に制動できるため、部品点数を減少させて、部品コストの低減・メンテナンス性の向上を図ることができる。
しかも、ブレーキ装置49は、エンジン4から前後輪6・7までの動力伝達経路において、いずれの差動装置11・12よりも上流側に配置するので、各車輪ごとの制動タイミングの誤差を小さくすることができ、スリップ等することのない良好な制動特性が得られると共に、高速回転低トルクの伝動軸39が制動できることから、必要とされる制動容量が小さくて済み、ブレーキ装置の小型化も同時に図ることができるのである。
前記差動装置12については、変速軸34の回転が、該変速軸34の一端側寄りの部位に固設された出力ギア63を介して伝達されるように構成している。すなわち、差動装置12は、前記デフヨーク軸18・18と同一回転軸心を有するように後車軸駆動装置3内に支持された中空のデフケース64と、該デフケース64外周面にボルト65によって締結固設され前記変速軸34の出力ギア63と噛合されるリングギア66と、前記デフケース64内においてデフヨーク軸18・18と直交配置されデフケース64と一体的に回転するピニオン軸67と、該ピニオン軸67の両端に回転自在に配置されるベベルギアであるピニオン68・68と、前記デフヨーク軸18・18の内端側に固定され前記ピニオン68・68に噛合されるベベルギアであるデフサイドギア69・69とにより構成されている。これにより、前記変速軸34から出力ギア63を介してリングギア66に入力された回転を、差動回転としてデフヨーク軸18・18に伝達するようにし、その上で、このような差動装置12には、前記差動回転をロックするためのデフロック機構70が設けられている。
該デフロック機構70は、デフケース64のリングギア66固設位置と逆側に形設されたボス部に軸方向摺動自在に設置されるデフロックスライダ71と、該デフロックスライダ71に固設されてその先端をデフケース64内へ突入させてあるロックピン72と、該ロックピン72の先端を係止可能とすべく機体左右一側のデフサイドギア69の背面に設けられた係合凹部73より構成され、デフロックスライダ71の摺動操作により、ロックピン72が係合凹部73に係止されてデフケース64とデフヨーク軸18が一体的に連結され、差動装置12がロックされて左右のデフヨーク軸18・18が同一回転数で駆動されるよう構成している。
そして、このデフロックスライダ71はデフシフトフォーク74に連結され、該デフシフトフォーク74は、図示せぬアームやリンク機構等を介して図外のデフロックレバーに連係されており、該デフロックレバーの傾動操作により上記差動装置12のロック又はロック解除の操作を行えるようにしている。
また、前記主変速装置5は、ベルト式無段変速装置であって、前記入力軸24の一側をハウジング26一側側面より外方に突出させ、該突出部分の端部には、割りプーリ構造を成す従動プーリ58が設置され、同様に、前記出力軸25の端部にも、割りプーリ構造を成す駆動プーリ57が設置され、該駆動プーリ57と前記従動プーリ58との間にはベルト59が巻回されている。これにより、エンジン4からの動力を、エンジン回転数の上昇に伴って自動的に小減速比側へ無段にシフトするようにして、出力軸25から入力軸24に伝達するように構成されている。なお、主変速装置は、本実施例のようなベルト式のものに限らず、無段に自動変速するものであればよく、例えば、油圧ポンプ・油圧モータを用いた油圧式無段変速装置等に置き換えても差し支えない。
また、前記前車軸駆動装置2においては、前記入力軸44の前端にベベルギア60が形成され、該ベベルギア60に噛合するブルギア61と一体のデフケージ62内に、左右のデフヨーク軸14・14が嵌入されている。そして、該デフヨーク軸14・14は、それぞれ、車体フレーム8の前部8aの左右各外側にて操舵可能に配した各前輪6・6の中心軸である前輪軸16・16に対し、ユニバーサルジョイント22、ハーフシャフト15、ユニバーサルジョイント23を介して駆動連結されている。
次に、前後の車軸の支持構造について、図1乃至図3、図5により説明する。なお、該支持構造は、前後の車軸では同等であるため、本実施例では後車軸17について説明し、前車軸13については省略するものである。
図1、図2に示すように、この後車軸17全体は、サスペンション構造21によって支持されている。該サスペンション構造21においては、前記車体フレーム8の後部8bに、断面視で上に開いた台形状の懸架フレーム75が垂設され、該懸架フレーム75の底面には、両側部が開口した箱状の装置ケース76が固設され、該装置ケース76内に前記後車軸駆動装置3等が収納・固定されている。
この装置ケース76の天板76aの左右側部下面からは、上固定アーム77・77が垂設され、該上固定アーム77・77の下部には、それぞれアッパアーム79・79の一端が上下揺動可能に枢結されて、その他端が外側方に水平に突出される一方、装置ケース76の底板76bの左右側部上面からは、下固定アーム78・78が立設され、該下固定アーム78・78の上部には、それぞれロアアーム80・80の一端が上下揺動可能に枢結されて、その他端が外側方に突出されている。
これらアッパアーム79とロアアーム80の前記他端には、それぞれ、旋回アーム81の上アーム81aと下アーム81bが、前後揺動可能に連結され、該旋回アーム81の基部には、前記後輪7に後輪軸20の外端を挿嵌固定した軸固定部材82が回動可能に支持されている。これにより、後輪7を車体フレーム8の後部8bに対して上下または前後に揺動できるようにしている。
このような構成において、前記懸架フレーム75の両側端とアッパアーム79・79途中部との間には、それぞれ、コイルばねや空気ばね等からなるショックアブソーバ83・83が介設され、独立懸架式のサスペンション構造21が構成されている。
また、このような独立懸架式のサスペンション構造21に対応するために、後車軸17は、内側から順に、前記差動装置12に連結されるデフヨーク軸18、ハーフシャフト19、及び後輪軸20とから成り、更に、各軸間はユニバーサルジョイント22・23を介して連結する構成としており、後車軸17が後輪7・7の上下動や前後動に迅速に追従できるようにすると共に、前記ショックアブソーバ83による緩衝効果によって、加減速時、旋回時の姿勢安定性や、乗り心地を大きく向上させるようにしている。
図3,図5に示すように、前記ユニバーサルジョイント22においては、デフヨーク軸18の外端部に、内部にジョイント空間84を形成したジョイントハウス18bが形成され、該ジョイントハウス18bの内側に形成されたボール溝18cに鋼球86が挿入されており、該鋼球86は、前記ジョイントハウス18bの円周方向には一体として回転させつつ、軸方向にはボール溝18cに沿って移動可能な状態として保持されるものである。
更に、この鋼球86は、ハーフシャフト19の端部近くに固定されたボール受け85の外周に形成された凹部85aに嵌め込まれ、ジョイントハウス18b内で円周方向に移動する鋼球86によってボール受け85、ひいてはハーフシャフト19を回転させつつ、鋼球86がボール溝18cに沿って軸方向に移動することにより、ハーフシャフト19の軸線をデフヨーク軸18の軸線に対して上下左右に屈曲変化することを可能としている。
これにより、デフヨーク軸18の回転は、鋼球86およびボール受け85を介してハーフシャフト19に伝達されるものであり、たとえ、後輪7・7の上下動や前後動のせいでハーフシャフト19がデフヨーク軸18に対して傾いた場合であっても、デフヨーク軸18の回転をハーフシャフト19に円滑に伝達することができる。
このようにして、ユニバーサルジョイント22では、ジョイント空間84に鋼球86やボール受け85を収納して形成された関節部87により、ハーフシャフト19の方向変化を可能としているが、ハーフシャフト19をデフヨーク軸18に対して屈曲させた状態で回転させると、デフヨーク軸18などの車軸の回転に合わせて、鋼球86は1回転ごとにボール溝18cの奥の位置と手前の位置とを往復移動する。
このため、高速で回転する車軸では、関節部87にグリースなどの潤滑用の油脂類を充填し、ユニバーサルジョイント22の動きを円滑とするようにし、この油脂類が車軸の回転による遠心力で飛散しないように、また、外気との接触によって油脂類の劣化や変質が生じないように、関節部87の周辺空間は、蛇腹構造のジョイントカバー88で密閉するようにしている。
次に、このような構成で支持される車軸の抜け止め構造について、図3、図5により説明する。なお、車軸の抜け止め構造については、各車軸で同等であるため、本実施例では左側の後車軸17について説明し、他の車軸については省略する。前記ハウジング26には、デフヨーク軸18を側方に突出させるための開口部26aが形成され、該開口部26aの内側面には、金属、ゴム、プラスチック等から成るリング状のオイルシール90が挿嵌固定され、該オイルシール90内に、前記デフヨーク軸18の軸部18aが嵌装されている。該軸部18aと前記ジョイントハウス18bとの隅部18dに当接するようにして、軸部18aにボールベアリング等の軸受け91が嵌設され、該軸受け91の内輪は、前記隅部18dと、軸部18aの外周溝部に外嵌された内止め輪92の側面との間で挟持する構成としている。
該軸受け91にはリング状の支持部材94が外嵌され、該支持部材94内周の隅部94aと、支持部材94の内周溝部に嵌設された外止め輪93の側面との間で、軸受け91の外輪を挟持する構成としている。更に、該支持部材94は、ボルトナット等によってハウジング26に締結することができ、必要に応じてハウジング26から自在に着脱できるようにしている。そして、このような、支持部材94と、該支持部材94内周に前記外止め輪93で挟持固定された軸受け91とから、本発明に係わる軸受け体89が形成されている。
このような構成において、装置組立ての際には、まず前記支持部材94内周に軸受け91を嵌設し、前記支持部材94の内周溝部に嵌設された外止め輪93によって軸受け91を挟持固定して、前記軸受け体89を形成する。次に、該軸受け体89の軸受け91内に、デフヨーク軸18の軸部18aを外側から嵌入し、該軸部18aの隅部18dを軸受け体89の軸受け91に当接させた状態で、内止め輪92を軸部18aの外周溝部に外嵌することにより、軸受け体89を軸受け91を介してデフヨーク軸18に固定する。
このようにして軸受け体89をデフヨーク軸18に予め取り付けた軸受け体89付きデフヨーク軸18は、把持したままで前記オイルシール90の内孔に挿入していき、デフヨーク軸18の内端部を前記デフサイドギア69にスプラインで係合させる。なお、この際、軸受け91はオイルシール90よりも外側に配置されており、車軸駆動中の車軸の振れの影響を外側の軸受け91で受け、車軸の振れが内側のオイルシール90に大きく伝わらないようにする構成としている。また、デフヨーク軸18の内端部には従来のようなサークリップ等の余分な突起物がないため、挿入作業時に、過大な力が必要となったり、あるいは、そのために車軸の姿勢が不安定となることがない。
その後は、軸受け体89の支持部材94を、ボルトナット等によってハウジング26に締結固定する。これにより、この軸受け体89によって、デフヨーク軸18は、回動自在に支持されると同時に、デフサイドギア69から抜け落ちることなく確実に係合保持され、差動装置12からの動力を後輪7・7に伝達することができる。
すなわち、一対の車軸であるデフヨーク軸18を互いに差動連結する差動装置12をハウジング26内に設け、該差動装置12のデフサイドギア69を前記デフヨーク軸18の内端部に係合し、該デフヨーク軸18の外端部は、前記ハウジング26から外に突出させてカップリング部であるジョイントハウス18bを形成した車軸駆動装置である後車軸駆動装置3において、前記ハウジング26とジョイントハウス18bとの間に軸受け体89を介設し、該軸受け体89によって前記デフヨーク軸18を軸心方向に抜脱不能に軸支するので、車軸がデフサイドギア69から抜けないようにする抜け止めを前記軸受け体89によって行うことができ、車軸とデフサイドギア69とはスプライン等によって係合させるだけで済むため、デフサイドギア付き車軸を後から組み込むために差動装置12のデフケース64やハウジング26を複数に分割可能な構造にする必要がなく、部品点数が減少し、部品コストの低減を図ることができる。更に、サークリップ付き車軸をデフサイドギア69から強制的に挿脱する必要もなく、不安定な姿勢によって車軸が振れてサークリップや鋭利なスプライン等がハウジング26内のオイルシール90を破損するのを防止することができ、ハウジング26内の潤滑性が維持できると共に、デフサイドギア69からの車軸の抜脱が容易となって、多くの手間や特殊な治具等が不要となり、組立性・メンテナンス性の向上も図ることができる。また、車軸を軸受け体89によっても支持することができ、車軸支持のためにデフケース64に設けていた長いボス部が不要となり、デフケース64内周面に潤滑性確保のための油溝等を設ける必要がなく、デフケース64の構造が簡単になって部品の加工コストを減少させることができる。なお、本実施例の如く、差動装置12にデフロック機構70を備えており、該デフロック機構70を配置した右側の車軸においてデフロックスライダ71を摺動操作するために、デフケース64に長いボス部が必要な場合等には、デフケース64内周面には前述したような油溝等を形成するのが好ましい。
更に、前記軸受け体89は、前記ハウジング26と車軸であるデフヨーク軸18との間に介設してハウジング26内に潤滑油を封入するオイルシール90よりも外側に配置するので、該オイルシール90に及ぼす車輪駆動中の車軸の振れの影響を軽減することができ、オイルシール90の耐久性劣化、及び変形や破損による油漏れの発生を防止することができる。
また、前記軸受け体89は、車軸であるデフヨーク軸18に外嵌する軸受け91と、該軸受け91を収納して前記ハウジング26に取り付ける支持部材94とを有し、該支持部材94を前記ハウジング26から着脱自在に設け、軸受け体89をデフヨーク軸18に予め取り付け可能な構成とするので、軸受け体付き車軸を別途に組み立てた上で、該軸受け体付き車軸の内端部をハウジング26の外からデフケース64内に挿入してデフサイドギア69に係合させた後、軸受け体89の支持部材94をハウジング26にボルトナット等で締結固定するだけで、デフヨーク軸18をハウジング26に容易に組み込むことができ、組立性・メンテナンス性を大きく向上させることができる。
そして、前記軸受け91は、車軸であるデフヨーク軸18または支持部材94に対して止め具である止め輪92・93によって挟持固定するので、軸受け91によってデフヨーク軸18に軸受け体89を簡単に取り付けることができ、組立性の更なる向上を図ることができるのである。
次に、別形態の抜け止め構造について、図6、図7により説明する。
本形態においても同様に、ハウジング100には、デフヨーク軸98を側方に突出させるための開口部100aが形成され、該開口部100aの内側面には、リング状のオイルシール99が挿嵌固定され、該オイルシール99内に前記デフヨーク軸98が嵌装されている。
ここで、該デフヨーク軸98の軸部は、全長にわたって軸部の径が略均一な前記デフヨーク軸18とは異なり、内端部がデフサイドギア69にスプライン係合する小径軸部98aと、該小径軸部98aよりも拡径した大径軸部98bとから構成され、該大径軸部98bには、前記オイルシール90よりも外径を拡大すると共に半径方向の肉厚を薄くして内径も拡大したオイルシール99が外嵌され、該オイルシール99は、前記開口部26aよりも大きな開口部100aの内側面に挿嵌固定されている。そして、このような大径軸部98bが、本形態の軸受け体95の軸受け96によって軸支されるようにしている。
これにより、装置組立てにおいて、デフヨーク軸98をオイルシール99の内孔に挿入していき、デフヨーク軸98の内端部を前記デフサイドギア69にスプライン係合させる際、デフヨーク軸98の内端部のスプラインとオイルシール99の内孔との間隔を広げた状態で挿入することができ、内孔へのスプラインの接触を防ぐことができる。
すなわち、デフヨーク軸98は、オイルシール99に挿嵌する大径軸部98bと、該大径軸部98bよりも小径であって、前記オイルシール99よりも内側にあるデフサイドギア69とスプライン係合する小径軸部98aと、から構成するので、装置組立ての際に、オイルシール99の内孔がデフヨーク軸98内端部のスプラインによって破損されるのを防止することができ、ハウジング100内の潤滑性を更に確実に維持することができる。
また、前記大径軸部98bとジョイントハウス98cとの隅部98dには、防塵のためのダストカバー103のリング状の本体103aが外嵌され、該本体103aを挟んで前記隅部98dに当接するようにして、軸受け96が大径軸部98bに嵌設されている。そして、該軸受け96の内輪は、前記ダストカバー103の本体103aと、大径軸部98bの外周溝部に外嵌された止め輪101の側面との間で挟持する構成としている。
更に、軸受け96の外輪にも外周溝部を設けてサークリップ104を外嵌し、該サークリップ104と前記止め輪101とによって、軸受け96を大径軸部98bに固定するようにしている。そして、軸受け体95の支持部材97は、小筒部97aを前記軸受け96の外輪表面とダストカバー103との間に挿嵌するようにして、軸受け96に外嵌されており、これら支持部材97、軸受け96、及びダストカバー103から、本発明に係わる軸受け体95が形成されている。このうちの支持部材97は、前記支持部材94と同様に、ボルトナット等によってハウジング100に締結することができる一方、支持部材97の内周面には、前記サークリップ104が嵌合可能な内周溝部97bが設けられている。なお、軸受け96は、潤滑油をその内部に封入するシール構造を有しており、たとえ、前記ダストカバー103が破損して軸受け96が外部に露出しても、直ぐには乾燥しないようにしている。
すなわち、前記軸受け96には、該軸受け96内に潤滑油を封入するシール構造を有するので、軸受け体95の軸受け96が外部の乾燥雰囲気に長時間曝されるような過酷な環境下でも、車軸を円滑に回動させることができ、車軸への動力伝達効率を高め、良好な走行性能を維持することができるのである。
以上の構成において、装置組立ての際には、まずデフヨーク軸98の大径軸部98bにダストカバー103を外嵌し、更に、該ダストカバー103を挟むようにして、大径軸部98bに軸受け体95の軸受け96を嵌設した後、該軸受け96を前記止め輪101とサークリップ104で固定する。一方、軸受け体95の支持部材97はハウジング100に締結固定しておく。
このようにして軸受け96をデフヨーク軸98に予め取り付けた軸受け96付きデフヨーク軸98は、把持したままで前記オイルシール99の内孔に挿入していき、デフヨーク軸98の内端部を前記デフサイドギア69にスプライン等で係合させると共に、軸受け96の外輪上のサークリップ104を支持部材97の内周溝部97bまで摺動して嵌合してデフヨーク軸98を支持部材97に着脱自在に固定させる。
これにより、この軸受け体95によって、デフヨーク軸98は、回動自在に支持されると共に、デフサイドギア69から抜け落ちることなく確実に係合保持され、差動装置12からの動力を後輪7・7に伝達することができるのである。そして、軸受け96付きデフヨーク軸98は、支持部材97がない分、前記軸受け体89付きデフヨーク軸18に比べて軽量化を図ることができる。
すなわち、前記軸受け体95は、車軸であるデフヨーク軸98に外嵌する軸受け96と、該軸受け96を収納して前記ハウジング100に取り付ける支持部材97とを有し、前記軸受け96を支持部材97から着脱自在に設け、軸受け96のみをデフヨーク軸98に予め取り付け可能な構成とするので、重い支持部材97は予めハウジング100にボルトナット等で締結固定しておき、車軸に予め取り付けておく部材は軽い軸受け96だけにすることができ、差し込む車軸を軽量化して必要な操作力を小さくし、挿入時の車軸の姿勢を安定させて振れを小さくし、車軸内端部の鋭利なスプラインによるオイルシール99の破損を更に確実に防止することができる。
更に、前記軸受け体95には、防塵のためのカバー部材であるダストカバー103を設けるので、外部からハウジング100内やオイルシール99に塵等が侵入しないように保護し、オイルシール100が破損したり潤滑油に塵等が混入するのを確実に防止することができ、良好な潤滑性を維持することができるのである。
本発明は、一対の車軸を互いに差動連結する差動装置を設けたハウジングと、前記差動装置のデフサイドギアを内端部に連結すると共に外端部はハウジングから外に突出させてカップリング部を設けた車軸とを有する全ての車軸駆動装置に適用することができる。
本発明に関わる作業車両の動力伝達構成を示す作業車両のスケルトン図である。 サスペンション構造と後車軸駆動装置の背面一部断面図である。 後車軸駆動装置の背面一部断面図である。 駆動取出部の平面一部断面図である。 抜け止め構造を示すデフヨーク軸周辺の背面一部断面図である。 別形態の抜け止め構造を示すデフヨーク軸周辺の背面一部断面図である。 取り外した状態にあるデフヨーク軸周辺の背面一部断面図である。
符号の説明
3 車軸駆動装置
12 差動装置
18・98 車軸
18b カップリング部
26・100 ハウジング
69 デフサイドギア
89・95 軸受け体
90 オイルシール
91・96 軸受け
92・93 止め具
94・97 支持部材
103 カバー部材

Claims (7)

  1. 一対の車軸を互いに差動連結する差動装置をハウジング内に設け、該差動装置のデフサイドギアを前記車軸の内端部に係合し、該車軸の外端部は、前記ハウジングから外に突出させてカップリング部を形成した車軸駆動装置において、前記ハウジングとカップリング部との間に軸受け体を介設し、該軸受け体によって前記車軸を軸心方向に抜脱不能に軸支することを特徴とする車軸駆動装置。
  2. 前記軸受け体は、前記ハウジングと車軸との間に介設してハウジング内に潤滑油を封入するオイルシールよりも外側に配置することを特徴とする請求項1記載の車軸駆動装置。
  3. 前記軸受け体は、前記車軸に外嵌する軸受けと、該軸受けを収納して前記ハウジングに取り付ける支持部材とを有し、該支持部材を前記ハウジングから着脱自在に設け、軸受け体を車軸に予め取り付け可能な構成とすることを特徴とする請求項1または請求項2記載の車軸駆動装置。
  4. 前記軸受けは、前記車軸または支持部材に対して止め具によって挟持固定することを特徴とする請求項3記載の車軸駆動装置。
  5. 前記軸受け体は、前記車軸に外嵌する軸受けと、該軸受けを収納して前記ハウジングに取り付ける支持部材とを有し、前記軸受けを支持部材から着脱自在に設け、軸受けのみを車軸に予め取り付け可能な構成とすることを特徴とする請求項1または請求項2記載の車軸駆動装置。
  6. 前記軸受けは、該軸受け内に潤滑油を封入するシール構造を有することを特徴とする請求項5記載の車軸駆動装置。
  7. 前記軸受け体には、防塵のためのカバー部材を設けることを特徴とする請求項1乃至請求項6のうちのいずれか一項に記載の車軸駆動装置。
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