JP2011153640A - 車両用最終減速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車軸位置をエンジン側へ寄せて配置可能でありかつ構成が簡素な車両用最終減速装置を提供する。
【解決手段】車両用最終減速装置100を、エンジンと変速機構部50との間に設けられる発進デバイス20の回転軸と平行に設けられ変速機構部の出力が入力されるドライブシャフト110と、ドライブシャフトの出力回転を方向転換する第1の動力伝達手段112、122と、第1の動力伝達手段によって車幅方向にほぼ沿った軸回りに回転駆動される中間シャフト120と、中間シャフトと平行な軸回りに回転可能に支持され左右車輪に駆動力を伝達するとともに、少なくとも一部の車両前後方向における位置が発進デバイスと重なって配置されたディファレンシャル130と、中間シャフトからディファレンシャルへ駆動力を伝達する第2の動力伝達手段123,131とを備える構成とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の車両における変速機の出力を減速する最終減速装置に関し、特に車軸位置をエンジン側に寄せて配置したものに関する。
自動車等の車両においては、エンジン等の出力を減速又は増速する変速機と、変速機の出力を減速して各車輪に伝達する最終減速装置を備えている。
エンジン及び変速機の回転軸を車両の前後方向にほぼ沿って配置する縦置きレイアウトの場合、車両の前方側からエンジン、クラッチ等の発進デバイス、フロントディファレンシャルを順次配列するとともに、フロントディファレンシャルをトランスミッションケースに内蔵した構成が知られている。
しかし、このような構成をとる場合、フロントディファレンシャルの搭載位置がエンジンに対して後退することから、フロントアクスルをエンジンに対して前進させ、ホイールベースを伸ばして走行安定性を向上させることが難しい。
これに対して、トランスミッションケースとは別体のケースにフロントディファレンシャルを収容してこれをエンジンの下部や側方に配置し、ジョイントを含むフロントプロペラシャフトによって駆動することも知られている。
しかし、この場合、フロントディファレンシャルの配置の設計自由度は高くなるが、構造が複雑となって部品点数も増加し、コストや重量が増加してしまう。
さらに、フロントディファレンシャルをトランスミッションケース内において発進デバイスの前に配置し、伝達歯車や斜行の駆動軸によって駆動することも知られている。
これによれば、フロントディファレンシャルをエンジンに隣接して配置することができるためホイールベースの延長効果は高いが、エンジンのクランク軸と発進デバイスとが離れてしまうため、軸心ズレを許容しながら動力伝達を行ういわゆるフレキシブルプレートの信頼性確保が難しく、コストや質量面で問題が生じる懸念がある。
また、例えば特許文献1には、リアエンジン後輪駆動をベースとした4輪駆動車用のトランスアクスルにおいて、ディファレンシャル機構よりも後方側にドライブシャフトが接続される左右ジョイント部をそれぞれ設けるとともに、左右それぞれに設けられた減速歯車列を用いてこれらの間の動力伝達を行う技術が開示されている。
特開昭64−70229号公報
上述した特許文献1に記載された技術においては、減速歯車列が左右にそれぞれ設けられることから、ギヤ、軸、ベアリング等の部品点数が多くなり、重量、スペース、コストが増加し、さらに部品の加工や組み付けに要する工数が多くなってしまう。また、ギヤやベアリングが増加することによって、フリクションが増加して走行性能や燃料消費率の面でも不利である。
また、この技術においては、ディファレンシャル機構を支持するとともにかさ歯車の反力を受けるベアリング間のスパンが長いことから、ディファレンシャルケースに大きな曲げ応力が負荷され、強度上の懸念がある。
本発明の課題は、車軸位置をエンジン側へ寄せて配置可能でありかつ構成が簡素な車両用最終減速装置を提供することである。
また、本発明の他の課題は、このような車両用最終減速装置において、ディファレンシャルを支持するベアリング間のスパンを短縮することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1の発明は、エンジンと変速機構部との間に設けられる発進デバイスの回転軸と平行に設けられ前記変速機構部の出力が入力されるドライブシャフトと、前記ドライブシャフトの前記エンジン側の端部に設けられ前記ドライブシャフトの出力回転を方向転換する第1の動力伝達手段と、前記第1の動力伝達手段によって車幅方向にほぼ沿った軸回りに回転駆動される中間シャフトと、前記中間シャフトと平行な軸回りに回転可能に支持され左右車輪に駆動力を伝達するとともに、少なくとも一部の車両前後方向における位置が前記発進デバイスと重なって配置されたディファレンシャルと、前記中間シャフトから前記ディファレンシャルへ駆動力を伝達する第2の動力伝達手段とを備えることを特徴とする車両用最終減速装置である。
これによれば、従来技術のように左右独立した減速歯車列を設ける必要がないことから、ギヤ、回転軸、ベアリング等の部品点数を低減することができ、構造の簡素化、軽量化、組立工程の簡素化、低コスト化等を図ることができる。また、ギヤ及びベアリングの数が減ることによって、フリクションが低下して車両の走行性能や燃料消費率も改善することができる。
請求項2の発明は、前記ディファレンシャルを回転可能に支持する少なくとも1対のベアリングを前記ディファレンシャルの左右にそれぞれ隣接して配置したことを特徴とする請求項1に記載の車両用最終減速装置である。
これによれば、ディファレンシャルを支持するベアリング間のスパンを短縮し、ディファレンシャルのケースに負荷される曲げモーメントを軽減し、強度の確保を容易とすることができる。
請求項3の発明は、前記ドライブシャフトの軸方向と直交する平面で分割されるケースと、前記ケース内における分割位置近傍に配置され、前記ドライブシャフトが挿入され回転可能に支持される軸承部材とを備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用最終減速装置である。
これによれば、ドライブシャフトによって直接ディファレンシャル外径側のリングギヤを駆動する従来技術に対して、軸承部材によって閉塞する開口のサイズを小さくすることができ、軸承部材を小型軽量化することができる。
請求項4の発明は、前記中間シャフトは、前記第1の動力伝達手段のドリブンギヤ及び前記第2の動力伝達手段のドライブギヤが設けられるとともに、各ギヤの中間部に設けられたベアリングによって支持され、前記第1の動力伝達手段のドリブンギヤと前記第2の動力伝達手段のドライブギヤとの少なくとも一方は、前記中間シャフトの本体から着脱可能であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の車両用最終減速装置である。
これによれば、中間シャフトを軸方向における一方から挿入し、他方から着脱可能なギヤを装着することによって、中間シャフトを容易にケースに組み付けることができる。また、この組み付け後はケースが中間シャフトを含むサブアッシーとなることから、以降の組立工程におけるハンドリングが容易となる。
請求項5の発明は、前記中間シャフトは前記第1の動力伝達手段側の端部に軸方向に沿って延びた突出軸部が設けられ、前記突出軸部の先端部がベアリングによって支持されることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車両用最終減速装置である。
これによれば、第1の動力伝達手段と第2の動力伝達手段とのオフセット量が小さく、各動力伝達手段にそれぞれ隣接して配置されたベアリング間のスパンが小さい場合であっても、中間シャフトの支持剛性を向上することができる。
以上説明したように、本発明によれば、車軸位置をエンジン側へ寄せて配置可能でありかつ構成が簡素な車両用最終減速装置を提供することができる。
また、本発明によれば、このような車両用最終減速装置において、ディファレンシャルを支持するベアリング間のスパンを短縮することができる。
本発明を適用した車両用最終減速装置の実施例1を備えた手動変速機を、入力軸を含む鉛直面で切って見た横断面図である。 図1のII−II部矢視断面図である。 図1の車両用最終減速装置におけるドライブシャフト、中間シャフト、フロントディファレンシャル等の配置を示す斜視図である。 本発明を適用した車両用最終減速装置の実施例2を備えた手動変速機の前部を、入力軸を含む鉛直面で切って見た横断面図である。 図4のV−V部矢視断面図である。 図4の手動変速機前部の分解斜視図である。 本発明を適用した車両用最終減速装置の実施例3における中間シャフト周辺部の拡大断面図である。
本発明は、車軸位置をエンジン側へ寄せて配置可能でありかつ構成が簡素な車両用最終減速装置を提供する課題を、変速機からエンジン側に突きだしたドライブシャフトの回転方向を直交ギヤセットで車幅方向に変換する中間シャフトを設け、中間シャフトを介してフロントディファレンシャルへ駆動力を伝達することによって解決した。
以下、本発明を適用した車両用最終減速装置(以下、単に「最終減速装置」と称する)の実施例1について説明する。
図1は、実施例1の最終減速装置を備えた手動変速機を、入力軸を含む鉛直面で切って見た横断面図である。この手動変速機は、例えば図示しない水平対向エンジンを車体前部のエンジンルームに縦置きし、前後輪を駆動するAWD乗用車に搭載される。
手動変速機1は、トランスミッションケース10の内部に、クラッチ20、メインシャフト30、ドリブンシャフト40、変速機構部50、AWDトランスファ60、及び、最終減速装置100を備えたトランスアクスルとして構成されている。
トランスミッションケース10は、手動変速機1の各構成要素を収容し支持する筐体である。トランスミッションケース10は、例えば、アルミニウム系合金を鋳造後、所定の機械加工を施して形成されている。
トランスミッションケース10は、メインケース11、トランスファケース12、エクステンションケース13、フロントデフカバー14を有する。
メインケース11は、トランスミッションケース10の前半部を構成し、クラッチ20から変速機構部50の前部までを収容する部分である。メインケース11は、図2に示すように、右半部11R及び左半部11Lからなる左右2つ割構成となっている。
トランスファケース12は、変速機構部50の後部及びAWDトランスファ60を収容する部分である。
エクステンションケース13は、トランスファケース12の後部に設けられAWDトランスファ60が収容されるハウジングを閉塞する部分である。エクステンションケース13は、AWDトランスファ60後端部及び図示しないプロペラシャフト前端部の各ベアリングを保持するリテーナとしても機能する。
図2に示すフロントデフカバー14は、メインケース11の右半部11Rの側部に設けられ、後述するフロントディファレンシャル130、中間シャフト120が挿入される開口部を閉塞する蓋状の部材である。フロントデフカバー14は、後述するフロントディファレンシャル130のベアリング133を保持するリテーナとしても機能する。
クラッチ20は、図示しないエンジンの出力軸であるクランクシャフトに装着されたフライホイール及びクラッチカバーと、これらの間に挟持されメインシャフト30の前端部にスプライン結合されたクラッチディスクを備えている。クラッチ20は、クラッチカバーがクラッチディスクに付与する圧着力を変化させることによって、駆動力の伝達及び遮断を行い、また、発進時にはすべりを許容しつつ動力を伝達する発進デバイスである。
メインシャフト30は、クラッチ20のクラッチディスクに接続された回転軸であって、エンジンのクランクシャフト及びクラッチ20と同心に配置されている。メインシャフト30は、クラッチ20から後方側(エンジンから離れる側)に延びて配置されている。
ドリブンシャフト40は、メインシャフト30と平行に配置され、ドライブシャフト30によって駆動される回転軸である。ドリブンシャフト40は、メインシャフト30の下側に配置されている。
ドリブンシャフト40は中空の筒状に形成され、その内径側には後述する最終減速装置100のドライブシャフト110が挿入されている。
変速機構部50は、メインシャフト30からドリブンシャフト40に駆動力を伝達するとともに、例えば前進6速の変速を可能とするものである。変速機構部50は、1速乃至6速にそれぞれ対応するギヤ列を備えている。各ギヤ列は、メインシャフト30に設けられたドライブギヤ、及び、ドリブンシャフト40に設けられドライブギヤと噛合するドリブンギヤからなる。ドライブギヤ又はドリブンギヤの一方は、メインシャフト30又はドリブンシャフト40に対して相対回転可能となっており、選択的にハブスリーブと噛合しシャフトとの相対回転がロックされることによって当該ギヤセットの係合が完成し、駆動力の伝達が可能となるようになっている。ハブスリーブは、ドライバがシフト操作を入力するシフトレバーと、シフトリンケージを介して連結され、連動するようになっている。
AWDトランスファ60は、変速機構部50の後方側(エンジンから遠い側)に設けられ、ドリブンシャフト40の出力回転を、前輪側及び後輪側に配分して伝達するものである。
AWDトランスファ60は、例えば、前後輪の差回転を吸収する差動装置であるセンターディファレンシャル、及び、センターディファレンシャルの差動を制限するトランスファクラッチ等を備えて構成される。
最終減速装置100は、ドライブシャフト110、中間シャフト120、フロントディファレンシャル130、右アウトプットシャフト140、左アウトプットシャフト150等を備えて構成されている。
ドライブシャフト110は、AWDトランスファ60の前輪側出力を中間シャフト120に伝達するものである。ドライブシャフト110には、シャフト部111、ドライブギヤ112が一体に形成されている。
シャフト部111は、円柱状の軸として形成されたドライブシャフト110の本体部分である。シャフト部111は、上述したドリブンシャフト40の内径側に挿入されている。シャフト部110は、ドリブンシャフト40に対して、軸回りに相対回転可能に支持されている。
ドライブギヤ112は、シャフト部111の前端部(エンジン側の端部)に設けられたかさ歯車である。
中間シャフト120は、ドライブシャフト110によって駆動されるとともに、フロントディファレンシャル130を駆動するアイドラ軸である。
中間シャフト120は、車幅方向に沿いかつドライブシャフト110と直交した軸回りに回転可能に支持されている。
中間シャフト120は、シャフト部121、ドリブンギヤ122、ドライブギヤ123を備え、一対のベアリング124,125によってメインケース11の右半部11Rに支持されている。
シャフト部121は、円柱状の軸として形成された中間シャフト120の本体部分である。
ドリブンギヤ122は、シャフト部121の車幅方向内側の端部に設けられたかさ歯車である。ドリブンギヤ122は、ドライブシャフト110のドライブギヤ112と協働して、ドライブシャフト110の回転方向を変換しつつ減速する直交ギヤ列を構成する。この直交ギヤ列は、本発明にいう第1の動力伝達手段として機能する。
ドリブンギヤ122は、シャフト部121とスプライン結合され、ロックナット122Aによってシャフト部121に締結される。
ドライブギヤ123は、シャフト部121の車幅方向外側(右側)の端部に一体に形成された平歯車である。
ドライブギヤ123の中央部には、ロックナット122Aの締結時に工具が挿入される凹部123Aが形成されている。凹部123Aは、工具によるトルク付与が可能であるよう、例えば六角穴として形成されている。
ベアリング124は、ドリブンギヤ122の車幅方向外側部を支持する円錐ころ軸受である。
ベアリング125は、ドライブギヤ123の車幅方向内側部を支持する円錐ころ軸受である。
ベアリング124,125は、車幅方向に間隔を隔てて配置されている。ベアリング124,125の外輪は、メインケース11の右半部11Rに設けられたベアリング保持部に組み込まれている。
中間シャフト120は、ドリブンギヤ122を非装着状態で車幅方向外側からメインケース11の右半部11Rに挿入し、その後ドリブンギヤ122を結合し、ロックナット122Aで締結することによって、メインケース11の右半部11Rに組みつけられたサブアッシーになることから、それ以降の組立が容易となる。
フロントディファレンシャル130は、中間シャフト120のドライブギヤ123から伝達される駆動力を左右前輪に配分するとともに、左右前輪の差回転を吸収する差動装置である。図1に示すように、フロントディファレンシャル130の中心軸(左アウトプットシャフト150と同心)は、中間シャフト120の中心軸に対して、車両前方側(エンジン側)でありかつ下側に配置されている。
また、フロントディファレンシャル130は、図2に示すように、車体中心に設けられるドライブシャフト110等に対して、車幅方向右側にオフセットして配置されている。
フロントディファレンシャル130は、クラッチ20に対して、右下方側に配置され、これらは車両前後方向における位置が重なって配置されている。
フロントディファレンシャル130は、ドリブンギヤ131、ベアリング132,133を備えている。
ドリブンギヤ131は、フロントディファレンシャル130のケース外周面に固定されたリング状の平歯車である。ドリブンギヤ131は、中間シャフト120のドライブギヤ123と協働して、中間シャフト120の回転を減速しつつフロントディファレンシャル130に伝達する、本発明にいう第2の動力伝達手段として機能する。
ベアリング132,133は、それぞれフロントディファレンシャル130のデフケース両端部を支持する円錐ころ軸受である。
ベアリング132,133の外輪は、メインケース11の右半部11R及びフロントデフカバー14に形成されたベアリング保持部にそれぞれ組み込まれている。
右アウトプットシャフト140及び左アウトプットシャフト150は、フロントディファレンシャル130の出力軸である。右アウトプットシャフト140及び左アウトプットシャフト150の車幅方向外側の端部には、右前輪及び左前輪に駆動力を伝達する図示しないドライブシャフトのインボード側ジョイント部がそれぞれ接続される。
左アウトプットシャフト150の車幅方向左側の端部は、メインケース11の左半部11Lに設けられたパイロットベアリング151によって支持されている。
以上説明した実施例1によれば、ドライブシャフト110からかさ歯車列112,122で中間シャフト120を駆動し、中間シャフト120から平歯車列123,131でフロントディファレンシャル130を駆動することによって、フロントディファレンシャル130をクラッチ20の右下方に配置することができ、クラッチの後方にディファレンシャルを配置する既存の技術に対して前輪の車軸位置を前進させることができる。これによって、車両デザインの自由度が向上し、またホイールベースの延長により走行性能や前席足元の居住性を改善することができる。
また、左右独立した減速歯車列を設ける必要がないことから、ギヤ、回転軸、ベアリング等の部品点数を低減することができ、構造の簡素化、軽量化、組立工程の簡素化、低コスト化等を図ることができる。また、ベアリング個数が減ることによって、フリクションが低下して車両の走行性能や燃料消費率も改善することができる。
なお、平歯車列を一列とすることによって、上述した特許文献1等に記載された技術に対して平歯車の歯幅は大きくなる傾向となるが、実施例1の構成によれば、ドライブギヤ123の外側にはベアリングを設ける必要がないことから、トランスミッションケース10の張出しを抑制することができ、フロア足元が狭くなったり他部品と干渉することが防止できる。
さらに、フロントディファレンシャル130の両端に隣接してベアリング132,133を設けたことによって、ベアリング132とベアリング133との間のスパンを短縮し、フロントディファレンシャル130のケースに負荷される曲げモーメントを軽減し、強度の確保を容易とすることができる。
次に、本発明を適用した車両用最終減速装置の実施例2について説明する。以下説明する各実施例において、従前の実施例と実質的に共通する箇所については同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図4は、実施例2の手動変速機を、入力軸を含む鉛直面で切って見た横断面図である。
図5は、図4のV−V部矢視断面図である。
図6は、手動変速機の部分分解斜視図である。
実施例2の手動変速機2及び最終減速装置200は、実施例1の手動変速機1のトランスミッションケース10に代えて、以下説明するトランスミッションケース210及びリテーナ220を備えている。
トランスミッションケース210は、実施例1のメインケース11等のような左右割ではなく、回転軸と直交する平面において分割されるいわゆる胴割構成とされている。
トランスミッションケース210は、フロントケース211、メインケース212を備えている。
フロントケース211は、図4に示すように、変速機構部50よりも前方側(エンジン側)の部分を構成している。フロントケース211の内部には、中間シャフト120が収容される中間シャフトハウジング211Aが形成されている。中間シャフトハウジング211のメインケース212側の部分には、開口211Bが形成されている。
メインケース212は、変速機構部50等を収容する部分である。
リテーナ220は、フロントケース211の開口211Bを、メインケース212側から閉塞するプレート状の部材(軸承板)である。リテーナ220は、メインシャフト30及びドライブシャフト110がそれぞれ挿入される開口221、222が形成され、外周縁部を複数の図示しないボルトによってフロントケース211に締結される。
リテーナ220には、ドライブシャフト110のシャフト部111におけるドライブギヤ112側の端部を支持するベアリング111Aが組み込まれている。
このような胴割構成で軸承部材を有する変速機の場合、フロントケースのハウジング内にフロントディファレンシャルを収容し、その外径側に固定されたリングギヤをドライブシャフトで直接駆動する既存の構成においては、フロントケースの開口をディファレンシャルアッシーが挿入可能なよう大きくする必要がある。このため、これを閉塞する軸承板も大きくする必要があり、重量が増加してしまう。
これに対し、実施例2によれば、フロントケース211の開口211Bは、中間シャフト120のドリブンギヤ122に設けられるロックナット122A締結用の工具が入り、かつ、ドライブシャフト110が挿入可能な大きさがあればよいため、上述した従来技術に対して小さくすることができる。このため、リテーナ220を小型化し、軽量化することができる。
また、上述した実施例1の効果と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明を適用した車両用最終減速装置の実施例3について説明する。
図7は、実施例3の最終減速装置の断面図であって、実施例1における図2に相当する断面を示すものである。
実施例3の最終減速装置300は、実施例2に対して、中間シャフト120の支持構造が変更されている。
実施例3においては、フロントディファレンシャル130のドライブシャフト110からの車幅方向のオフセット量が車両レイアウト上の都合等により、実施例1よりも小さく設定されている。
このため、ドリブンギヤ122とドライブギヤ123との間隔が実施例1に対して狭くなり、その結果、ベアリング124とベアリング125との間のスパンも小さくなる。
これに対し、実施例3の中間シャフト120は、シャフト部121をドリブンギヤ122から車幅方向左側(ドライブギヤ123の反対側)に延長して形成した突出軸部126を備えている。
突出軸部126の先端部は、フロントケース211に設けられたパイロットベアリング127によって支持されている。パイロットベアリング127としては、例えば、円筒ころ軸受が用いられる。
パイロットベアリング127は、フロントケース211に形成されたベアリング保持部211Cに外側から組み込まれている。ベアリング保持部211Cは、トランスミッションケース10の外側が大径、内側が小径に形成された段付きの貫通穴として形成されている。このような段付きの貫通穴は、フロントケース211の鋳造時に鋳抜かれた開口に、外側及び内側から機械加工を施して形成することが可能である。パイロットベアリング127は、ベアリング保持部211Cの段部に当接するまで押し込まれ、スナップリング128によって抜け止めが行われる。
また、ベアリング保持部211Cの外側の端部には、これを閉塞するプラグPが取り付けられている。
以上説明した実施例3によれば、上述した実施例1と同様の効果に加え、フロントディファレンシャル130のドライブシャフト110に対する車幅方向のオフセットが小さく、ベアリング124とベアリング125との間のスパンが小さい場合であっても、パイロットベアリング127を用いて中間シャフト120を三点支持とすることによって、支持剛性を向上することができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)上述した各実施例の最終減速装置は、例えば手動変速機に設けられるものであったが、本発明はこれに限定されず、例えばプラネタリギヤ式のステップ自動変速機、ベルト式、チェーン式、トロイダル式の無段自動変速機、その他DCT、AMT等、他種類の変速機にも適用することができる。また、発進デバイスとしても乾式、湿式のクラッチに限らず、トルクコンバータ等を適用することができる。
(2)各実施例の変速機はフロントエンジンのAWD車用のものであったが、本発明はこれに限定されず、例えば、フロントエンジンのFWD車、リアエンジンのAWD車、RWD車等にも適用することができる。また、AWD車に適用する場合のトランスファの構成も特に限定されない。
(3)各実施例において、第1の動力伝達手段は直交かさ歯車列であり、第2の動力伝達手段は平行歯車列であったが、本発明はこれに限らず、他種類の動力伝達手段を用いてもよい。例えば、ドライブシャフトと中間シャフトとを食い違い配置とし、第1の動力伝達手段として、ハイポイドギヤを用いてもよい。また、第2の動力伝達手段としてチェーン等を用いてもよい。また、第2の動力伝達手段のドライブギヤとドリブンギヤとの間にアイドラギヤを設けてもよい。
1 手動変速機(実施例1) 2 手動変速機(実施例2)
10 トランスミッションケース 11 メインケース
11R 右半部 11L 左半部
12 トランスファケース 13 エクステンションケース
14 フロントデフカバー 20 クラッチ
30 メインシャフト 40 ドリブンシャフト
50 変速機構部 60 AWDトランスファ
100 最終減速装置(実施例1) 110 ドライブシャフト
111 シャフト部 111A ベアリング
112 ドライブギヤ
120 中間シャフト 121 シャフト部
122 ドリブンギヤ 122A ロックナット
123 ドライブギヤ 123A 凹部
124 ベアリング 125 ベアリング
126 突出軸部 127 パイロットベアリング
128 スナップリング
130 フロントディファレンシャル 131 ドリブンギヤ
132 ベアリング 133 ベアリング
140 右アウトプットシャフト 150 左アウトプットシャフト
200 最終減速装置(実施例2) 210 トランスミッションケース
211 フロントケース 211A 中間シャフトハウジング
211B 開口 211C ベアリング保持部
212 メインケース 220 リテーナ
221 開口 222 開口
300 最終減速装置(実施例3) P プラグ

Claims (5)

  1. エンジンと変速機構部との間に設けられる発進デバイスの回転軸と平行に設けられ前記変速機構部の出力が入力されるドライブシャフトと、
    前記ドライブシャフトの前記エンジン側の端部に設けられ前記ドライブシャフトの出力回転を方向転換する第1の動力伝達手段と、
    前記第1の動力伝達手段によって車幅方向にほぼ沿った軸回りに回転駆動される中間シャフトと、
    前記中間シャフトと平行な軸回りに回転可能に支持され左右車輪に駆動力を伝達するとともに、少なくとも一部の車両前後方向における位置が前記発進デバイスと重なって配置されたディファレンシャルと、
    前記中間シャフトから前記ディファレンシャルへ駆動力を伝達する第2の動力伝達手段と
    を備えることを特徴とする車両用最終減速装置。
  2. 前記ディファレンシャルを回転可能に支持する少なくとも1対のベアリングを前記ディファレンシャルの左右にそれぞれ隣接して配置したこと
    を特徴とする請求項1に記載の車両用最終減速装置。
  3. 前記ドライブシャフトの軸方向と直交する平面で分割されるケースと、
    前記ケース内における分割位置近傍に配置され、前記ドライブシャフトが挿入され回転可能に支持される軸承部材とを備えること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用最終減速装置。
  4. 前記中間シャフトは、前記第1の動力伝達手段のドリブンギヤ及び前記第2の動力伝達手段のドライブギヤが設けられるとともに、各ギヤの中間部に設けられたベアリングによって支持され、
    前記第1の動力伝達手段のドリブンギヤと前記第2の動力伝達手段のドライブギヤとの少なくとも一方は、前記中間シャフトの本体から着脱可能であること
    を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の車両用最終減速装置。
  5. 前記中間シャフトは前記第1の動力伝達手段側の端部に軸方向に沿って延びた突出軸部が設けられ、前記突出軸部の先端部がベアリングによって支持されること
    を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車両用最終減速装置。
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