JP2008106030A - エポキシ化合物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 オレフィンと酸素と水素からエポキシ化合物をより効率的に製造する方法を提供すること。
【解決手段】オレフィン、酸素および水素を、液相中、MEL構造、MTW構造、BEA構造、MWW構造もしくはDON構造を有する結晶性チタノシリケート、メソポーラスチタノシリケートおよび層状チタノシリケートからなる群から選ばれるチタノシリケート、貴金属触媒、およびキノイド化合物もしくはキノイド化合物のジヒドロ体の存在下に反応させることを特徴とするエポキシ化合物の製造方法
【選択図】なし

Description

本発明は、オレフィンと酸素と水素からエポキシ化合物を製造する方法に関するものである。
オレフィンと酸素と水素からエポキシ化合物を製造する方法としては、例えば貴金属化合物およびチタノシリケートを用いる方法が知られている。TS-1とPdを含む触媒を用いてプロピレンオキサイドを製造する方法として、TS-1上にPdとAuを担持した触媒存在下、水素/酸素/プロピレンからプロピレンオキサイドを製造する反応に水を溶媒として用い、ヒドロキノンを添加する方法が報告されている(非特許文献1参照)。
平成13年度次世代化学プロセス技術開発・ノンハロゲン化学プロセス技術開発成果報告書,249-258, (2002)
本発明は、オレフィンと酸素と水素からエポキシ化合物をより効率的に製造する方法を提供する。
すなわち、本発明は、オレフィン、酸素および水素を、液相中、MEL構造、MTW構造、BEA構造、MWW構造もしくはDON構造を有する結晶性チタノシリケート、メソポーラスチタノシリケートおよび層状チタノシリケートからなる群から選ばれるチタノシリケート、貴金属触媒およびキノイド化合物もしくはキノイド化合物のジヒドロ体の存在下に反応させることを特徴とするエポキシ化合物の製造方法に関するものである。
本発明によれば、キノイド化合物等を使用することにより、オレフィンと酸素と水素からより効率よくエポキシ化合物を製造することができる。
本発明で用いられる貴金属触媒としては、典型的には、パラジウム、白金、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、オスミウム、金、またはそれらの合金もしくは混合物があげられる。好ましい貴金属触媒としては、パラジウム、白金、金があげられる。さらにより好ましい貴金属触媒はパラジウムである。パラジウムには、白金、金、ロジウム、イリジウム、オスミウム等の金属を添加混合して用いることができる。好ましい添加金属としては、白金があげられる。
また、これらの貴金属触媒は、貴金属の酸化物や水酸化物等の貴金属化合物として添加してもよい。貴金属化合物の状態で反応器に充填し、反応条件下、反応原料中の水素により部分的あるいは全てを還元することもできる。
貴金属触媒は、通常、担体に担持して使用される。貴金属触媒は、チタノシリケートに担持して使用することもできるし、チタノシリケート以外の担体であるシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、ニオビア等の酸化物、ニオブ酸、ジルコニウム酸、タングステン酸、チタン酸等の水化物または炭素およびそれらの混合物に担持して使用することもできる。チタノシリケート以外の担体に貴金属触媒を担持させた場合、貴金属触媒を担持した担体をチタノシリケートと混合し、当該混合物を触媒として使用することができる。チタノシリケート以外の担体の中では、炭素が好ましい担体として挙げられる。炭素担体としては、活性炭、カーボンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブ等が知られている。
担体に担持した貴金属触媒の調製方法としては、貴金属粒子をクエン酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヘキサメタリン酸ナトリウム等の分散剤で分散させた貴金属のコロイド溶液を含浸法等によって担体に担持し、不活性ガス下にて焼成する方法があげられる。これと異なって、貴金属源となる貴金属化合物、例えば、硝酸パラジウム等の貴金属の硝酸塩、硫酸パラジウム2水和物等の硫酸塩、塩化パラジウム等の貴金属のハロゲン化物、酢酸パラジウムカルボン酸塩、あるいはPdテトラアンミンクロリド等のアンミン錯体等、を担体上に含浸法等によって担持した後、還元剤を用いて還元することにより調製することもできるし、水酸化ナトリウム等のアルカリを用いて一旦貴金属の水酸化物にした後、還元剤を用いて液相あるいは気相で還元することにより調製することもできる。液相で還元する場合の還元剤としては、水素、ヒドラジン1水和物、ホルムアルデヒド、水素化ホウ素ナトリウム等があげられる。ヒドラジン1水和物やホルムアルデヒドを用いる場合には、アルカリを添加して実施する方法も知られている。気相で還元する場合の還元の還元剤としては、水素、アンモニア等があげられる。水素ガス存在下にて貴金属源を担持した担体を焼成・還元することにより調製することもできる。好適に還元する温度は、担持した貴金属源により異なるが、0℃から500℃が一般的である。一方、Pdテトラアンミンクロリド等の貴金属のアンミン錯体を担体上に含浸法等によって担持し、不活性ガス下、熱分解時に発生するアンモニアガスで還元する方法もあげられる。還元温度は、貴金属アンミン錯体によって異なるがPdテトラアンミンクロリドを用いた場合は100℃から500℃が一般的であり、200℃から350℃が好ましい。
いずれの方法においても、必要により、得られた触媒を不活性ガス、アンモニアガス、真空、水素或いは空気の中での熱処理を行い活性化することができる。また、貴金属の酸化物や水酸化物等の化合物を反応器内に充填した後、反応条件下で還元することもできる。
かくして、得られる貴金属触媒担持物は、貴金属触媒を、通常、0.01〜20重量%の範囲、好ましくは0.1〜5重量%含むものである。
貴金属触媒のチタノシリケートに対する重量比(貴金属の重量/チタノシリケートの重量)は、好ましくは、0.01〜100重量%、より好ましくは0.1〜20重量%である。
チタノシリケートとは、多孔質シリケート(SiO2)のSiの一部がTiに置き換わったものの総称である。チタノシリケートのTiはSiO2骨格内に入っており、TiがSiO2骨格内に入っていることは、紫外可視吸収スペクトルで210 nm〜230 nmにピークを持つことにより容易に確認できる。また、TiO2のTiは通常6配位であるが、チタノシリケートのTiは4配位であるため、チタンK殻XAFS分析等で配位数を測定することにより容易に確認できる。
本発明において用いられるチタノシリケートとしては、以下のものが例示される。
IZA(国際ゼオライト学会)の構造コードで、MEL構造を有するTS-2、MTW構造を有するTi-ZSM-12 (例えば、Zeolites 15, 236-242, (1995)に記載されたもの)、BEA構造を有するTi-Beta (例えば、Journal of Catalysis 199, 41-47, (2001)に記載されたもの)、MWW構造を有するTi-MWW (例えば、Chemistry Letters 774-775,(2000)に記載されたもの)、DON構造を有するTi-UTD-1 (例えば、Zeolites 15, 519-525, (1995)に記載されたもの)等の結晶性チタノシリケートが例示される。
層状チタノシリケートとしては、Ti-MWW前駆体(例えば、公開特許公報2003-32745号に記載されたもの)やTi-YNU-1(例えば、Angewandte Chemie International Edition 43, 236-240, (2004)に記載されたもの)のようにMWW構造の層間が広がった構造を持つチタノシリケート等が例示される。
メソポーラスチタノシリケートは、通常2nm〜10nmの規則性細孔を持つチタノシリケートの総称で、Ti-MCM-41 (例えば、Microporous Materials 10, 259-271, (1997)に記載されたもの)、Ti-MCM-48 (例えば、Chemical Communications 145-146, (1996)に記載されたもの)、Ti-SBA-15(例えば、Chemistry of Materials 14, 1657-1664, (2002)に記載されたもの)等が例示される。また、Ti-MMM-1 (例えば、Microporous and Mesoporous Materials 52, 11-18, (2002)に記載されたもの)のようにメソポーラスチタノシリケートとチタノシリケートゼオライトの両方の特徴を併せ持つチタノシリケートも例示される。
本発明において用いられるチタノシリケートのうち、酸素12員環以上の細孔を有する結晶性チタノシリケートあるいは層状チタノシリケートが好ましい。酸素12員環以上の細孔を有する結晶性チタノシリケートとしては、Ti-ZSM-12、Ti-Beta、Ti-MWW、Ti-UTD-1があげられる。
酸素12員環以上の細孔を有する層状チタノシリケートとしては、Ti-MWW前駆体、Ti-YNU-1があげられる。より好ましいチタノシリケートとしては、Ti-MWW、Ti-MWW前駆体があげられる。
本発明において用いられるチタノシリケートは、通常、型剤あるいは構造規定剤として界面活性剤を使用し、チタン化合物とケイ素化合物を加水分解させ、必要に応じて水熱合成等で結晶化あるいは細孔規則性を向上させた後、焼成あるいは抽出により界面活性剤を除去する方法で合成される。
MWW構造を持つ結晶性チタノシリケートは、通常、次のようにして調製される。すなわち、ケイ素化合物およびチタン化合物を構造規定剤存在下、加水分解しゲルを調製する。次いで、得られたゲルを水熱合成等により水存在下で加熱処理を行い層状の結晶前駆体を調製する。さらに得られた層状の結晶前駆体を、焼成により結晶化してMWW構造を持つ結晶性チタノシリケートが調製される。
本発明において用いられるチタノシリケートは、例えば、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン等のシリル化剤を用いてシリル化したものも含む。シリル化することで、さらに活性あるいは選択性を高くすることができるため、シリル化したチタノシリケートも好ましいチタノシリケート(例えば、シリル化したTi-MWW等)である。
また、チタノシリケートは、適切な濃度の過酸化水素溶液で処理することにより活性化し使用することもできる。通常、過酸化水素溶液の濃度は0.0001重量%〜50重量%の範囲で実施することができる。過酸化水素溶液の溶媒は、特に限定されないが、水あるいはプロピレンオキサイド合成反応に用いる溶媒が、工業的に簡便であり、好ましい。
キノイド化合物には、ρ−キノイド化合物とο−キノイド化合物との2種があり、本発明において用いられるキノイド化合物はその両方を含む。
キノイド化合物としては、下記式(1)のρ−キノイド化合物およびフェナントラキノン化合物が例示される。
式(1)

Figure 2008106030
(式中、R、R、RおよびRは、水素原子を表すかあるいは、互いに相隣り合うRとR、あるいはRとRは、それぞれ独立に、その末端で結合し、それぞれが結合しているキノンの炭素原子とともに、アルキル基もしくはヒドロキシル基で置換されていてもよいベンゼン環もしくはアルキル基もしくはヒドロキシル基で置換されていてもよいナフタレン環を表し、XおよびYは同一または互いに相異なり、酸素原子もしくはNH基を表す。)
式(1)の化合物としては、
1)式(1)にいおいて、R、R、RおよびRが、水素原子であり、XおよびYが共に酸素原子であるキノン化合物(1A)、
2)式(1)において、R、R、RおよびRが、水素原子であり、Xが酸素原子であり、YがNH基であるキノンイミン化合物(1B)、
3)式(1)において、R、R、RおよびRが、水素原子であり、XおよびYがNH基であるキノンジイミン化合物(1C)が例示される。
式(1)のキノイド化合物には、下記のアントラキノン化合物(2)が含まれる。
式(2)

Figure 2008106030
(式中、XおよびYは式(1)において定義されたとおりであり、R、R、RおよびRは、同一または互いに相異なり、水素原子、ヒドロキシル基もしくはアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル等のC1-Cアルキル基)を表す。)の化合物。
式(1)および式(2)において、XおよびYは好ましくは、酸素原子を表す。式(1)のXおよびYが酸素原子であるキノイド化合物は、特別にキノン化合物あるいはρ−キノン化合物と呼ばれており、また、式(2)のXおよびYが酸素原子であるキノイド化合物は、更に特別にアントラキノン化合物と呼ばれている。
キノイド化合物のジヒドロ体としては、前記式(1)および(2)の化合物のジヒドロ体である下記の式(3)および(4)の化合物が例示される。
式(3)

Figure 2008106030
(式中、R、R、R、R、XおよびYは、前記式(1)に関して定義されたとおり。)
式(4)
Figure 2008106030
(式中、X、Y、R、R、RおよびRは前記式(2)に関して定義されたとおり。)
式(3)および式(4)において、XおよびYは好ましくは、酸素原子を表す。式(3)のXおよびYが酸素原子であるキノイド化合物のジヒドロ体は、特別にジヒドロキノン化合物あるいはジヒドロρ−キノン化合物と呼ばれており、また、式(4)のXおよびYが酸素原子であるキノイド化合物のジヒドロ体は、更に特別にジヒドロアントラキノン化合物と呼ばれている。
フェナントラキノン化合物としては、ρ−キノイド化合物である1,4-フェナントラキノン、ο−キノイド化合物である1,2-、3,4-および9,10-フェナントラキノンが例示される。
具体的なキノン化合物としては、ベンゾキノンやナフトキノン、アントラキノン、例えば2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−ブチルアントラキノン、2−t−アミルアントラキノン、2−イソプロピルアントラキノン、2−s−ブチルアントラキノンまたは2−s−アミルアントラキノン等の2−アルキルアントラキノン化合物ならびに、2−ヒドロキシアントラキノン、例えば1,3−ジエチルアントラキノン、2,3−ジメチルアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、2,7−ジメチルアントラキノン等のポリアルキルアントラキノン化合物、2,6−ジヒドロキシアントラキノン等のポリヒドロキシアントラキノン、ナフトキノンおよびその混合物があげられる。
好ましいキノイド化合物としては、アントラキノンや、2−アルキルアントラキノン化合物(式(2)において、XおよびYが酸素原子であり、R5が2位に置換したアルキル基であり、R6が水素を表し、R7およびR8が水素原子を表す。)があげられる。好ましいキノイド化合物のジヒドロ体としては、これらの好ましいキノイド化合物に対応するジヒドロ体が挙げられる。
キノイド化合物もしくはキノイド化合物のジヒドロ体(以下、キノイド化合物誘導体と略記する。)を反応溶媒に添加する方法としては、キノイド化合物誘導体を液相中に溶解させた後、反応に使用する方法が挙げられる。例えばヒドロキノンや、9,10-アントラセンジオールのようにキノイド化合物が水素化された化合物を液相中に添加し、反応器内で酸素により酸化してキノイド化合物を発生させて使用しても良い。
さらに、例示したキノイド化合物を含め、本発明で用いるキノイド化合物は、反応条件によっては、一部が水素化されたキノイド化合物のジヒドロ体となり得るが、これらの化合物を使用してもよい。
以下キノイド化合物の使用量等について説明するが、本発明の方法においては、キノイド化合物のジヒドロ体の使用量も同様に設定すればよい。
用いるキノイド化合物の量は、単位溶媒重量(水、有機溶媒もしくは両者の混合物の単位重量)あたり、通常、0.001 mmol/kg〜500 mmol/kgの範囲で実施することができる。好ましいキノイド化合物の量は、0.01 mmol/kg〜50 mmol/kgである。
本発明の反応は、通常、水、有機溶媒あるいはその両者の混合物からなる液相中で行われ、これにキノイド化合物もしくはキノイド化合物のジヒドロ体もしくは両者の混合物を添加して使用され、キノイド化合物誘導体は、好ましくは液相中に溶解させて使用される。液相に有機溶媒が含まれることにより、キノイド化合物誘導体が効率的に作用する傾向があるので、液相に有機溶媒が含まれない場合に比べて、キノイド化合物誘導体の使用量を削減しても、エポキシ化合物を良好な選択率で得ることができる。本発明における有機溶媒とは、有機化合物であって、反応温度、反応圧力下において単独で液体である有機化合物を意味する。有機溶媒としては、アルコール、ケトン、ニトリル、エーテル、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エステル、グリコール、またはそれらの混合物があげられる。エポキシ化合物合成反応において、水あるいはアルコールと反応し副生する逐次生成物の副生を抑制するのに好適な有機溶媒として、直鎖または分岐鎖飽和脂肪族ニトリルまたは芳香族ニトリルがあげられる。これらのニトリル化合物としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、イソブチロニトリル、ブチロニトリル等のC2〜C4のアルキルニトリルおよびベンゾニトリルが例示され、アセトニトリルが好ましい。
水と有機溶媒の混合物を使用する場合、水と有機溶媒の比率は、通常、重量比で90:10〜0.01:99.99であり、好ましくは、50:50〜0.01:99.99である。水の比率が大きくなりすぎると、エポキシ化合物が水と反応して開環劣化しやすくなる場合があり、エポキシ化合物の選択率が低くなる場合もある。逆に有機溶媒の比率が大きくなりすぎると、溶媒の回収コストが高くなる。
本発明の方法においては、アンモニウム、アルキルアンモニウムまたはアルキルアリールアンモニウムからなる塩を、チタノシリケート、貴金属触媒、キノイド化合物とともに反応溶媒に加える方法も、触媒活性の減少を防止したり、触媒活性をさらに増大させ、水素の利用効率を高めることができるため有効である。アンモニウム、アルキルアンモニウムまたはアルキルアリールアンモニウムからなる塩の添加量は、単位溶媒重量(水および有機溶媒の混合物の場合その合計重量)あたり、通常、0.001 mmol /kg〜100 mmol/kgである。
アンモニウム、アルキルアンモニウム、アルキルアリールアンモニウムからなる塩としては、1)硫酸イオン、硫酸水素イオン、炭酸イオン、炭酸水素イオン、リン酸イオン、リン酸水素イオン、リン酸2水素イオン、ピロリン酸水素イオン、ピロリン酸イオン、ハロゲンイオン、硝酸イオン、水酸化物イオンもしくはC1-C10カルボン酸イオンから選ばれるアニオンと、2)アンモニウム、アルキルアンモニウム、アルキルアリールアンモニウムから選ばれるカチオンとからなる塩が例示される。
C1-C10カルボン酸イオンとしては、酢酸イオン、蟻酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、酪酸イオン、吉草酸イオン、カプロン酸イオン、カプリル酸イオン、カプリン酸イオンが例示される。
アルキルアンモニウムの例としては、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラ-n-プロピルアンモニウム、テトラ-n-ブチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウムが挙げられる。
好ましいアンモニウム、アルキルアンモニウム、アルキルアリールアンモニウムからなる塩としては、硫酸アンモニウム、硫酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、リン酸水素2アンモニウム、リン酸2水素アンモニウム、リン酸アンモニウム、ピロリン酸水素アンモニウム、ピロリン酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム等の無機酸のアンモニウム塩または酢酸アンモニウム等のC1-C10のカルボン酸のアンモニウム塩が例示され、好ましいアンモニウム塩としては、リン酸2水素アンモニウムがあげられる。
本発明に使用されるオレフィンは、1つ以上の炭素―炭素二重結合を有する炭化水素を意味する。本発明に使用されるオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン等の脂肪族のオレフィン、シクロペンテン、シクロヘキセン等の環状オレフィン、ブタジエン等のジオレフィン、スチレン等の芳香族環を有するオレフィンがあげられる。
本発明は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、シクロペンテン、シクロヘキセン、ブタジエン等のC2〜C6のオレフィンからエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1−ブテンオキサイド、2−ブテンオキサイド、1−ペンテンオキサイド、1−ヘキセンオキサイド、2−ヘキセンオキサイドなどの対応するエポキシ化合物を製造する方法に好適に使用でき、プロピレンからプロピレンオキサイドを製造する方法に特に好適に使用できる。
本発明による反応の反応方法としては、固定床反応、攪拌槽型反応、流動層反応、移動層反応、気泡塔型反応、管型反応、循環式反応等があげられる。
反応器に供給する酸素と水素の分圧比は、通常、1:50〜50:1の範囲で実施される。好ましい酸素と水素の分圧比は、1:2〜10:1である。酸素と水素の分圧比(酸素/水素)が高すぎるとエポキシ化合物の生成速度が低下する場合がある。また、酸素と水素の分圧比(酸素/水素)が低すぎると、パラフィン副生の増大によりエポキシ化合物の選択率が低下する場合がある。本反応で用いられる酸素および水素ガスは希釈用のガスで希釈して反応を行うことができる。希釈用のガスとしては、窒素,アルゴン,二酸化炭素、メタン,エタン,プロパンがあげられる。希釈用ガスの濃度に特に制限は無いが、必要により、酸素あるいは水素を希釈して反応は行われる。
酸素原料としては、酸素ガス、あるいは空気等があげられる。酸素ガスは安価な圧力スウィング法で製造した酸素ガスも使用できるし、必要に応じて深冷分離等で製造した高純度酸素ガスを用いることもできる。
本反応における反応温度は、通常0℃〜150℃、好ましくは40℃〜90℃である。
反応温度が低すぎると反応速度が遅くなり、反応温度が高くなりすぎると副反応による副生成物が増加する。
反応圧力は、特に制限は無いが、通常、ゲージ圧力で0.1 MPa〜20 MPa、好ましくは、1MPa〜10MPaである。反応圧力が低すぎると原料ガスの溶解が不十分となり、反応速度が遅くなる。反応圧力が高すぎると反応に係わる機器のコストが増大する。本発明の生成物であるエポキシ化合物の回収は、通常の蒸留分離により行うことができ、未反応オレフィン、溶媒も、必要により、例えば、蒸留、膜ろ過等によって分離することができる。
実施例
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
本反応に用いたTi-MWWは、Chemistry Letters 774-775,(2000) に記載の方法により調製した。室温、Air雰囲気下、オートクレーブにピペリジン9.1 kg、純水25.6 kg、ホウ酸6.2 kg、TBOT(テトラ−n−ブチルオルソチタネート)0.54 kg、ヒュームドシリカ(cab-o-sil M7D)4.5 kgからなるゲルを撹拌しながら調製し、1.5時間熟成させた後、密閉した。さらに撹拌しながら10時間かけて昇温した後、170℃で168時間保持することで、水熱合成を行い、懸濁溶液を得た。得られた懸濁溶液をろ過した後、ろ液がpH10付近になるまで水洗した。つぎにろ塊を50℃で乾燥し、未だ水を含んだ状態の白色粉末を得た。得られた粉末350 gに13重量%の硝酸3.5 Lを加え、20時間リフラックスさせた。次いで、ろ過し、中性付近まで水洗し、50℃で十分乾燥して98 gの白色粉末を得た。この白色粉末を銅K-アルファ放射線を使用したX線回折装置を用いてX線回折パターンを測定した結果、Ti-MWW前駆体であることが確認された。得られたTi-MWW前駆体を530℃で6時間焼成し、Ti-MWW触媒粉末を得た。得られた粉末がMWW構造を持つことは、X線回折パターンを測定することにより確認し、ICP発光分析によるチタン含量は0.9重量%であった。
触媒A
同じく本反応に用いたPd/カーボンブラック(CB)触媒は、米国公開特許第2005-0014636号に記載の方法に従い、調製した。500 mLナスフラスコ中に、塩化パラジウム0.56 mmol、塩化白金0.006 mmol、ポリアクリル酸ナトリウム(分子量:1200、1.27 mmol)、塩化水素30 mmolを含む水溶液500 mLを混合し、室温、Air雰囲気下で1時間攪拌した。この混合液に室温にて20分間、水素ガスを100 mL/分で導入し、Pdコロイドを形成させた。上記のコロイド溶液に市販のCB(シースト9、東海カーボン株式会社製)6 gを加え、8時間攪拌した。攪拌終了後、ロータリーエバポレータを用いて水分を除去し、さらに50℃にて12時間真空乾燥を行った。得られた触媒前駆体粉末を窒素雰囲気下300℃で6時間焼成し、Pd/CB触媒を得た。ICP発光分析によるパラジウム含量は1.01重量%であり、白金含量は0.02重量%であった。
反応は導入した容量0.5 Lのオートクレーブを反応器として用い、この中に、プロピレン/酸素/水素/窒素の体積比が4/8/1/87となる原料ガスを16 L/時間、0.7 mmol/kgのアントラキノンを含む水/アセトニトリル=20/80(重量比)の溶液を108 mL/時間の速度で供給し、反応器からフィルターを介して反応混合物を抜き出すことにより、温度60℃、圧力0.8MPa (ゲージ圧)、滞留時間90分の条件で連続式反応を行った。この間、反応器内の反応混合物中には、反応溶媒(水/アセトニトリル=20/80(重量比)) 131 g、Ti-MWW 0.133 g、Pd/CB 0.03 gを存在させた。反応開始から5時間後に抜き出した液相および気相をガスクロマトグラフィーを用いて分析した結果、単位Ti-MWW重量あたりのプロピレンオキサイド生成活性は3.18 mmol-PO/g-Ti-MWW・h、プロピレン基準の選択率89%、水素基準の選択率31%であった。
実施例2
実施例1で得られたTi-MWW粉末0.6 gを、0.1重量%の過酸化水素を含む水/アセトニトリル=20/80(重量比)の溶液100 gで室温下、1時間処理し、500 mLの水で洗浄後、ろ過したものを反応に用いた。また、0.7 mmol/kgのアントラキノンを含む水/アセトニトリル=20/80の溶液の代わりに、0.7 mmol/kgの9,10-フェナントラキノンを含む水/アセトニトリル=20/80の溶液を用いて反応操作をおこなった。上記以外は、実施例1と同様の操作を行った。反応開始から5時間後に抜き出した液相および気相をガスクロマトグラフィーを用いて分析した結果、単位Ti-MWW重量あたりのプロピレンオキサイド生成活性2.14 mmol-PO/g-Ti-MWW・h、プロピレン基準の選択率99%、水素基準の選択率21%であった。
実施例3
0.7 mmol/kgの9,10-フェナントラキノンを含む水/アセトニトリル=20/80の溶液の代わりに、0.7 mmol/kgのベンゾキノンを含む水/アセトニトリル=20/80の溶液を用いた以外は、実施例2と同様の操作を行った。反応開始から5時間後に抜き出した液相および気相をガスクロマトグラフィーを用いて分析した結果、単位Ti-MWW重量あたりのプロピレンオキサイド生成活性3.30 mmol-PO/g-Ti-MWW・h、プロピレン基準の選択率84%、水素基準の選択率23%であった。
実施例4
0.7 mmol/kgの9,10-フェナントラキノンを含む水/アセトニトリル=20/80の溶液の代わりに、0.7 mmol/kgの2-エチルアントラキノンを含む水/アセトニトリル=20/80の溶液を用いた以外は、実施例2と同様の操作を行った。反応開始から5時間後に抜き出した液相および気相をガスクロマトグラフィーを用いて分析した結果、単位Ti-MWW重量あたりのプロピレンオキサイド生成活性3.67 mmol-PO/g-Ti-MWW・h、プロピレン基準の選択率93%、水素基準の選択率33%であった。
実施例5
0.7 mmol/kgの9,10-フェナントラキノンを含む水/アセトニトリル=20/80の溶液の代わりに、0.7 mmol/kgの2,6-ジヒドロキシアントラキノンを含む水/アセトニトリル=20/80の溶液を用いた以外は、実施例2と同様の操作を行った。反応開始から5時間後に抜き出した液相および気相をガスクロマトグラフィーを用いて分析した結果、単位Ti-MWW重量あたりのプロピレンオキサイド生成活性2.63 mmol-PO/g-Ti-MWW・h、プロピレン基準の選択率88%、水素基準の選択率30%であった。
実施例6
0.7 mmol/kgの9,10-フェナントラキノンを含む水/アセトニトリル=20/80の溶液の代わりに、0.7 mmol/kgのヒドロキノンを含む水/アセトニトリル=20/80の溶液を用いた以外は、実施例2と同様の操作を行った。反応開始から5時間後に抜き出した液相および気相をガスクロマトグラフィーを用いて分析した結果、単位Ti-MWW重量あたりのプロピレンオキサイド生成活性3.26 mmol-PO/g-Ti-MWW・h、プロピレン基準の選択率83%、水素基準の選択率23%であった。
実施例7
0.7 mmol/kgの9,10-フェナントラキノンを含む水/アセトニトリル=20/80の溶液の代わりに、0.7 mmol/kgのアントラキノンと0.7 mmol/kgのリン酸2水素アンモニウムを含む水/アセトニトリル=20/80の溶液を用いた以外は、実施例2と同様の操作を行った。反応開始から5時間後に抜き出した液相および気相をガスクロマトグラフィーを用いて分析した結果、単位Ti-MWW重量あたりのプロピレンオキサイド生成活性3.53 mmol-PO/g-Ti-MWW・h、プロピレン基準の選択率90%、水素基準の選択率45%であった。
実施例8
プロピレン/酸素/水素/窒素の体積比が4/8/1/87となる原料ガスの代わりに、プロピレン/酸素/水素/窒素の体積比が4/8/3/85となる原料ガスを用い、Ti-MWWの代わりにTi-MWW前駆体を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行った。反応開始から5時間後に抜き出した液相および気相をガスクロマトグラフィーを用いて分析した結果、単位Ti-MWW前駆体重量あたりのプロピレンオキサイド生成活性10.19 mmol-PO/g-Ti-MWW前駆体・h、プロピレン基準の選択率96%、水素基準の選択率19%であった。
比較例1
0.7 mmol/kgのアントラキノンを含む水/アセトニトリル=20/80の溶液の代わりに、アントラキノンを含まない水/アセトニトリル=20/80の溶液を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行った。反応開始から5時間後に抜き出した液相および気相をガスクロマトグラフィーを用いて分析した結果、単位Ti-MWW重量あたりのプロピレンオキサイド生成活性1.02 mmol-PO/g-Ti-MWW・h、プロピレン基準の選択率50%、水素基準の選択率11%であった。
比較例2
0.7 mmol/kgのアントラキノンを含む水/アセトニトリル=20/80の溶液の代わりに、アントラキノンを含まない水/アセトニトリル=20/80の溶液を用いた以外は、実施例8と同様の操作を行った。反応開始から5時間後に抜き出した液相および気相をガスクロマトグラフィーを用いて分析した結果、単位Ti-MWW前駆体重量あたりのプロピレンオキサイド生成活性7.33 mmol-PO/g-Ti-MWW前駆体・h、プロピレン基準の選択率66%、水素基準の選択率13%であった。
比較例3
0.7 mmol/kgのアントラキノンを含む水/アセトニトリル=20/80の溶液の代わりに、545 mmol/kgのヒドロキノンを含む水溶液を用い、Ti-MWWの代わりに1.3 重量%のチタンを含むTS-1を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行った。反応開始から5時間後に抜き出した液相および気相をガスクロマトグラフィーを用いて分析した結果、単位TS-1重量あたりのプロピレンオキサイド生成活性0.28 mmol-PO/g-TS-1・h、プロピレン基準の選択率37%、水素基準の選択率8%であった。

Claims (18)

  1. オレフィン、酸素および水素を、液相中、MEL構造、MTW構造、BEA構造、MWW構造もしくはDON構造を有する結晶性チタノシリケート、メソポーラスチタノシリケートおよび層状チタノシリケートからなる群から選ばれるチタノシリケート、貴金属触媒、およびキノイド化合物もしくはキノイド化合物のジヒドロ体の存在下に反応させることを特徴とするエポキシ化合物の製造方法。
  2. チタノシリケートがMWW構造を有する結晶性チタノシリケートまたは、層状チタノシリケートである請求項1記載の製造方法。
  3. チタノシリケートがMWW構造を有する結晶性チタノシリケートまたはTi-MWW前駆体である請求項1記載の製造方法。
  4. 貴金属触媒がパラジウム、白金、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、オスミウム、金またはそれらの合金もしくは混合物である請求項1記載の製造方法。
  5. 貴金属触媒がパラジウムである請求項4記載の製造方法。
  6. オレフィンがC2〜C6のオレフィンである請求項1〜5の何れかに記載の製造方法。
  7. オレフィンがプロピレンである請求項6記載の製造方法。
  8. キノイド化合物が、フェナントラキノン化合物もしくは式(1)

    Figure 2008106030

    (式中、R、R、RおよびRは、水素原子を表すかあるいは、互いに相隣り合うRとR、あるいはRとRは、それぞれ独立に、その末端で結合し、それぞれが結合しているキノンの炭素原子とともに、アルキル基もしくはヒドロキシル基で置換されていてもよいベンゼン環もしくはアルキル基もしくはヒドロキシル基で置換されていてもよいナフタレン環を表し、XおよびYは同一または互いに相異なり、酸素原子もしくはNH基を表す。)
    で表される化合物である請求項1〜7の何れかに記載の製造方法。
  9. キノイド化合物が、フェナントラキノン化合物もしくは式(2)
    Figure 2008106030

    (式中、XおよびYは同一または互いに相異なり、酸素原子もしくはNH基を表し、R、R、RおよびRは、同一または互いに相異なり、水素原子、ヒドロキシル基もしくはアルキル基を表す。)
    で表される化合物である請求項1〜7の何れかに記載の製造方法。
  10. XおよびYが共に酸素原子である請求項8または9に記載の製造方法。
  11. 液相が、有機溶媒を含む液相である請求項1〜10の何れかに記載の製造方法。
  12. 有機溶媒が、アルコール、ケトン、ニトリル、エーテル、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エステル、グリコールまたはそれらの混合物から選ばれる有機溶媒である請求項11に記載の製造方法。
  13. 有機溶媒がアセトニトリルである請求項11または12に記載の製造方法。
  14. 液相が、有機溶媒と水の混合物からなり、かつ有機溶媒と水の比率が、90:10〜0.01:99.99である請求項11、12または13に記載の製造方法。
  15. 液相中に、アンモニウム、アルキルアンモニウムまたはアルキルアリールアンモニウムからなる塩を含む請求項11、12、13または14に記載の製造方法。
  16. アンモニウム、アルキルアンモニウムまたはアルキルアリールアンモニウムからなる塩が、1)硫酸イオン、硫酸水素イオン、炭酸イオン、炭酸水素イオン、リン酸イオン、リン酸水素イオン、リン酸2水素イオン、ピロリン酸水素イオン、ピロリン酸イオン、ハロゲンイオン、硝酸イオン、水酸化物イオンもしくはC1-C10カルボン酸イオンから選ばれるアニオンと、2)アンモニウム、アルキルアンモニウム、アルキルアリールアンモニウムから選ばれるアニオンとからなる塩である請求項15記載の製造方法。
  17. アンモニウム、アルキルアンモニウムまたはアルキルアリールアンモニウムからなる塩がアンモニウム塩である請求項15記載の製造方法。
  18. アンモニウム、アルキルアンモニウムまたはアルキルアリールアンモニウムからなる塩がリン酸2水素アンモニウムである請求項15記載の製造方法。
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