JP2008143803A - プロピレンオキサイドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】貴金属触媒およびチタノシリケート触媒を用いてプロピレンと酸素と水素からプロピレンオキサイドを効率的に製造する方法を提供すること。
【解決手段】アミノキノン化合物を添加した液相中、貴金属触媒およびチタノシリケート触媒の存在下、プロピレン、酸素および水素を反応させることを特徴とするプロピレンオサイドの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、プロピレンと酸素と水素からプロピレンオキサイドを製造する方法に関するものである。
プロピレンと酸素と水素から貴金属触媒および結晶性チタノシリケート触媒を用いてプロピレンオキサイドを製造する方法として、パラジウム触媒およびTS-1触媒を用い、水酸化アンモニウム等を添加するとプロピレンオキサイド生成量が増え、プロパン副生量が減る事が報告されている(例えば、特許文献1参照)。またプロピレンオキサイドの製造としてパラジウム及びTi-MWW触媒を用い、水・アセトニトリルを溶媒として用いる方法が知られている。(非特許文献1参照)しかしながら、これらのプロピレンオキサイドの製造方法の効率は必ずしも十分とは言えない。
特表2002-511455 平成14年度次世代化学プロセス技術開発・ノンハロゲン化学プロセス技術開発成果報告書,152-180, (2003)
貴金属触媒およびチタノシリケート触媒を用いてプロピレンと酸素と水素からプロピレンオキサイドをより効率的に製造する方法を提供する。
すなわち、本発明は、アミノキノン化合物を添加した液相中、貴金属触媒およびチタノシリケート触媒の存在下、プロピレン、酸素および水素を反応させることを特徴とするプロピレンオサイドの製造方法に関する。
本発明によれば、プロピレンと酸素と水素から効率良くプロピレンオキサイドを製造することができる。
本発明で用いられる添加剤は、アミノキノン化合物である。
アミノキノン化合物としては、例えば、式(1)

Figure 2008143803
(式中、Qは、キノン化合物残基を表し、nは1〜4の整数を表し、Xは、((R)(R)N−(L)m−)で表される基を表し、ここで、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子、または置換基されていてもよい1価の有機残基を表し、Lは2価の連結基を表し、mは0または1の整数を表す。但し、nが2〜4のとき、Xは同一または互いに相異なる。Yは、水素原子、アルキル基、水酸基、ハロゲン原子、アルキルチオ基およびスルホン酸もしくはその塩から選ばれる基を表す。)
で表される化合物が例示される。
またはRで表される1価の有機残基としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基等)、芳香族基(例えば、フェニル基等)、アシル基(例えば、ベンゾイル基等)あるいは、置換アルキル基、置換芳香族基、置換アシル基等があげられる。
Lで表される2価の連結基としては、アルキレン基(例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン等のC2-4のアルキレン基)が例示される。
Qで表される置換されていてもよいキノン化合物残基となるキノン化合物とは、芳香族化合物のCH原子団二つをCO原子団に変え、さらに二重結合をキノイド構造にするのに必要なだけ動かしてできる化合物であり、その具体例としては、例えば、o-ベンゾキノン、p-ベンゾキノン、ナフトキノン アントラキノン、フェナントラキノンが例示される。
Yで表されるアルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基などが例示される。Yで表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、ヨウ素原子が例示される。Yで表されるスルホン酸の塩としては、スルホン酸ナトリウム等が例示される。
アミノキノン化合物としては、例えば、上記式(1)の置換基の定義において、Qが、ベンゾキノン残基、アントラキノン残基あるいはフェナントラキノン残基であるアミノベンゾキノン化合物、アミノアントラキノン化合物あるいはアミノフェナントラキノン化合物が例示される。これらのアミノキノン化合物の中でも、Qがアミノアントラキノン残基であるアミノアントラキノン化合物が好ましい。
アミノキノン化合物の具体例としては、1,2-ジアミノナフトキノン、2-アミノ-3-クロル-1,4-ナフトキノン等のアミノ基を有するナフトキノン類、2-メチルアミノ-3-クロル-1,4-ナフトキノン,2-メチルアミノ-3-メチルチオ-1,4-ナフトキノン,3-(1-メチルアミノメチル)-2-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン等のアルキルアミノ基を有するナフトキノン類、1-アミノアントラキノン,2-アミノアントラキノン,1-アミノ-2,4-ジブロモアントラキノン,1-アミノ-4-ヒドロキシアントラキノン,1-アミノ-2-ブロモ-4-ヒドロキシアントラキノン,1,4-ジアミノアントラキノン ,1,5-ジアミノアントラキノン,1,4,7,8-テトラアミノアントラキノン等のアミノ基を有するアントラキノン類、1-ベンゾイルアミノ-4-ブロモアントラキノン等のアシルアミノ基を有するアントラキノン類、1-(メチルアミノ)アントラキノン,1,4-ビス(イソプロピルアミノ)アントラキノン等のアルキルアミノ基を有するアントラキノン類、1-アミノ-4-メチルアミノアントラキノン,1-アミノ-5-ベンゾイルアミノアントラキノン等のアミノ基およびアルキルアミノ基を有するアントラキノン類等があげられる。また、1-アミノ-4-メチルアミノアントラキノン-2-スルホン酸ナトリウムのようにアミノ基以外の置換基が塩になっているアミノキノン化合物も例示される。
添加するアミノキノン化合物の量は、単位溶媒重量(水、有機溶媒もしくは両者の混合物の単位重量)あたり、通常、0.001 mmol/kg〜500 mmol/kgの範囲で実施することができる。好ましいアミノキノン化合物の量は、0.01 mmol/kg〜50 mmol/kgである。
本発明は貴金属触媒および結晶性チタノシリケート触媒を用いる。貴金属触媒としては、パラジウム、白金、ルテニウム、金、ロジウム、イリジウムがあげられる。好ましい貴金属としてはパラジウムがあげられる。貴金属は、金属、酸化物、水酸化物、アセチルアセトナト塩、カルボニル塩等の形態で使用可能である。
好ましいパラジウム触媒としては、金属パラジウム、酸化パラジウム、水酸化パラジウム、パラジウムアセチルアセトナトが挙げられる。パラジウムには、白金、金、ロジウム、イリジウム、オスミウム等パラジウム以外の貴金属を添加混合して用いることができる。このうち好ましい添加金属としては、白金があげられる。
貴金属は、通常、担体に担持して使用される。貴金属は、チタノシリケートに担持して使用することもできるし、チタノシリケート以外の担体であるシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、ニオビア等の酸化物、ニオブ酸、ジルコニウム酸、タングステン酸、チタン酸または炭素およびそれらの混合物に担持してもよい。チタノシリケート以外に貴金属を担持させた場合、貴金属を担持した担体をチタノシリケートと混合し、当該混合物を触媒として使用することができる。チタノシリケート以外の担体の中では、炭素、ニオブ酸が好ましい担体として挙げられる。
貴金属の担持方法については、例えば、パラジウム金属を担持する方法の例としては、貴金属源となる塩化パラジウム、テトラアンミンパラジウム塩化物水和物等の貴金属化合物を担体上に含浸法等によって担持した後、水素等の還元剤を用いて液相あるいは気相で、通常、0℃から500℃で還元することにより調製する方法等があげられる。
本発明の明細書おけるチタノシリケートとしては、結晶性チタノシリケートや層状チタノシリケート、メソポーラスチタノシリケートがあげられる。
チタノシリケートの組成は、通常、下記の式(2)で表すことができる。
xTiO2・(1-x)SiO2 式(2)
(式中、xは通常0.0001〜0.5であり、好ましくは0.01〜0.2である。)
通常、チタノシリケートのTiはSiO2骨格内に入っており、Siの一部がTiに置き換わった構造である。TiがSiO2骨格内に入っていることは、紫外可視吸収スペクトル、チタンK殻XAFS分析等により容易に確認できる。
チタノシリケートとしては、具体的には、TS-1(例えば、Journal of Catalysis 130, 1-8, (1991)),TS-2(例えば、Applied Catalysis 58, L1- L4, (1991))といった酸素10員環細孔を有する結晶性チタノシリケート、Ti-Beta (例えば、Journal of Catalysis 199, 41-47, (2001)) 、Ti-ZSM-12 (例えば、Zeolites 15, 236-242, (1995))、TAPS0-5 (例えば、Zeolites 15, 228-235, (1995))、Ti-MOR (例えば、The Journal of Physical Chemistry B 102, 9297-9303 (1998))、Ti-ITQ-7 (例えば、Chemical Communications 761-762, (2000))、Ti-UTD-1 (例えば、Zeolites 15, 519-525, (1995))、Ti-MWW (例えば、Chemistry Letters 774-775, (2000))等の酸素12員環以上の細孔を有する結晶性チタノシリケート、Ti-MWW前駆体(例えば、特開2005-262164)のような酸素12員環以上の細孔を有する層状チタノシリケート、Ti-MCM-41 (例えば、Microporous Materials 10, 259-271, (1997))、Ti-MCM-48 (例えば、Chemical Communications 145-146, (1996))、Ti-SBA-15 (例えば、Chemistry of Materials 14, 1657-1664, (2002))等のメソポーラスチタノシリケートがあげられる。好ましいチタノシリケートとしては、Ti-MWWまたはTi-MWW前駆体、更に好ましいチタノシリケートとしては、Ti-MWWがあげられる。
チタノシリケートは、例えば、1,1,1,3,3,3-ヘキサメチルジシラザン等のシリル化剤を、当該チタノシリケートに作用させシリル化してから使用することも可能である。
反応を行う液相としては、通常、水と有機溶媒の混合溶媒が用いられる。使用される有機溶媒としては、アルコール、ケトン化合物、エーテル化合物、エステル化合物、ニトリル化合物、炭化水素、ハロゲン化炭化水素等、種々の有機化合物があげられる。好ましい有機溶媒は、使用する触媒により異なるが、Ti-MWW等の酸素12員環以上の細孔を持つチタノシリケートを用いる場合は、ニトリル化合物があげられる。好ましいニトリル化合物としては、アセトニトリルがあげられる。TS-1等の酸素10員環の細孔を持つチタノシリケートを用いる場合は、メタノールが好ましい有機溶媒としてあげられる。通常、水と有機化合物の比率は、重量比で90:10〜0.01:99.99であり、好ましくは、50:50〜0.1:99.9である。水の比率が大きくなりすぎると、プロピレンオキサイドが水と反応して開環劣化しやすくなる場合があり、プロピレンオキサイドの生成活性が低くなる場合もある。逆に有機化合物の比率が大きくなりすぎると、溶媒の回収コストが高くなる。
本発明の方法においては、アンモニウム、アルキルアンモニウムまたはアルキルアリールアンモニウムからなる塩を、チタノシリケート、貴金属触媒、アミノキノン化合物とともに反応溶媒に加える方法も、触媒活性の減少を防止したり、触媒活性をさらに増大させ、水素の利用効率を高めることができるため有効である。アンモニウム、アルキルアンモニウムまたはアルキルアリールアンモニウムからなる塩の添加量は、単位溶媒重量(水および有機溶媒の混合物の場合その合計重量)あたり、通常、0.001 mmol /kg〜100 mmol/kgである。
アンモニウムの硫酸塩、硫酸水素塩としては、炭酸酸水素塩、リン酸塩、リン酸水素塩、リン酸2水素塩、ピロリン酸水素塩、ピロリン酸塩、ハロゲン化物塩、硝酸塩などの無機酸の塩、酢酸塩などの有機酸(例えばカルボン酸)塩などを添加することもできる。
添加するアミノキノン化合物やアンモニウム塩アルキルアンモニウムまたはアルキルアリールアンモニウムの種類や量によって溶液のpHが変化するが、溶液のpH値が高くなりすぎると、プロピレンオキサイド生成活性が低下する場合があり、また一方でpHが低くなりすぎるとプロパン副生が増大したり、プロピレンオキサイド生成活性が低下したりして、プロピレンオキサイド選択率が低下する場合がある。これらを防止する為、添加物の量を調節したり、緩衝剤を加えたりしても良い。pHは、通常3〜10の範囲で調節される。
本発明による反応の反応方法としては、流通式固定床反応、流通式スラリー完全混合反応等があげられる。
反応器に供給する酸素と水素の分圧比は、通常、1:50〜50:1の範囲で実施される。好ましい酸素と水素の分圧比は、1:2〜10:1である。酸素濃度は、爆発範囲から逃れる為の制限を受けることから、酸素と水素の分圧比が高すぎると水素の分圧が低くなり、反応速度が低下する場合がある。酸素と水素の分圧比が低すぎるとプロパンの副生が増大する恐れがある。本反応で用いられる酸素および水素ガスは希釈用のガスで希釈して反応を行うことができる。希釈用のガスとしては、窒素,アルゴン,二酸化炭素、メタン,エタン,プロパンがあげられる。希釈用ガスの濃度に特に制限は無いが、安全上、爆発範囲外まで酸素あるいは水素を希釈して反応を行うことが好ましい。
酸素原料としては、酸素ガス、あるいは空気等があげられる。酸素ガスは安価な圧力スウィング法で製造した酸素ガスも使用できるし、必要に応じて深冷分離等で製造した高純度酸素ガスを用いることもできる。
本反応における反応温度は、通常0℃〜150℃、好ましくは40℃〜90℃である。
反応温度が低すぎると反応速度が遅くなり、反応温度が高くなりすぎると副反応による副生成物が増加する。
反応圧力は、特に制限は無いが、通常、ゲージ圧力で0.1 MPa〜20 MPa、好ましくは、1MPa〜10MPaである。反応圧力が低すぎると原料ガスの溶解が不十分となり、反応速度が遅くなる。反応圧力が高すぎると反応に係わる機器のコストが増大する。
反応後、反応器から取り出した液相もしくは気相を蒸留分離することにより目的物を得ることができる。
実施例
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
用いたTi-MWWは、Chemistry Letters 774-775,(2000) に記載の方法により調製した。室温、Air雰囲気下、オートクレーブにピペリジン9.1 kg、純水25.6 kg、ホウ酸6.2 kg、TBOT(テトラ−n−ブチルオルソチタネート)0.54 kg、ヒュームドシリカ(cab-o-sil M7D)4.5 kgからなるゲルを撹拌しながら調製し、1.5時間熟成させた後、密閉した。さらに撹拌しながら10時間かけて昇温した後、170℃で168時間保持することで、水熱合成を行い、懸濁溶液を得た。得られた懸濁溶液をろ過した後、ろ液がpH10付近になるまで水洗した。つぎにろ塊を50℃で乾燥し、未だ水を含んだ状態の白色粉末を得た。得られた粉末350 gに13重量%の硝酸3.5 Lを加え、20時間リフラックスさせた。次いで、ろ過し、中性付近まで水洗し、50℃で十分乾燥して98 gの白色粉末を得た。この白色粉末を銅K-アルファ放射線を使用したX線回折装置を用いてX線回折パターンを測定した結果、Ti-MWW前駆体であることが確認された。得られたTi-MWW前駆体を530℃で6時間焼成し、Ti-MWW粉末を得た。得られた粉末がMWW構造を持つことは、X線回折パターンを測定することにより確認し、ICP発光分析によるチタン含量は0.9重量%であった。得られたTi-MWW粉末0.5gを1重量%の過酸化水素を含む水溶液100gで60℃、1時間処理し、その中の0.133g分を反応に用いた。
同じく本反応に用いたPd/カーボンブラック(CB)触媒は、米国公開特許第2005-0014636号に記載の方法に従い、調製した。500 mLナスフラスコ中に、塩化パラジウム0.56 mmol、塩化白金0.006 mmol、ポリアクリル酸ナトリウム(分子量:1200、1.27 mmol)、塩化水素30 mmolを含む水溶液500 mLを混合し、室温、Air雰囲気下で1時間攪拌した。この混合液に室温にて20分間、水素ガスを100 mL/分で導入し、Pdコロイドを形成させた。上記のコロイド溶液に市販のCB(シースト9、東海カーボン株式会社製)6 gを加え、8時間攪拌した。攪拌終了後、ロータリーエバポレータを用いて水分を除去し、さらに50℃にて12時間真空乾燥を行った。得られた前駆体粉末を窒素雰囲気下300℃で6時間焼成し、Pd/CBを得た。ICP発光分析によるパラジウム含量は1.01重量%であり、白金含量は0.02重量%であった。
反応は容量0.5 Lのオートクレーブを反応器として用い、この中に、プロピレン/酸素/水素/窒素の体積比が4/1/8/87となる原料ガスを16 L/時間、0.7 mmol/kgの1,5−ジアミノアントラキノンを含む水/アセトニトリル=20/80(重量比)の溶液を108 mL/時間の速度で供給し、反応器からフィルターを介して反応混合物の液相を抜き出すことにより、温度60℃、圧力0.8MPa (ゲージ圧)、滞留時間90分の条件で連続式反応を行った。この間、反応器内の反応混合物中には、反応溶媒131 g、Ti-MWW 0.133 g、Pd/CB 0.03 gを存在させた。反応開始から5時間後に抜き出した液相および気相をガスクロマトグラフィーを用いて分析した結果、単位Ti-MWW重量あたりのプロピレンオキサイド生成活性は、1.38mmol-PO/g-Ti-MWW・hであった。プロピレン基準の選択率は、プロピレンオキサイド以外のプロピレン由来の生成物の生成が認められず、99%以上であることを確認した。水素基準の選択率(生成したプロピレンオキサイドモル量/消費した水素モル量)19.8%であった。
比較例1
ジャーナルオブキャタリシス(Journal of Catalysis, 130, 1, (1991))に記載されている方法に従い調製したICP発光分析によるTi含量が1.3重量%のTS-1と実施例1で用いたPd/CBを触媒として用いた。
反応は0.5 Lのオートクレーブを反応器として用い、この中に、プロピレン/酸素/水素/窒素の体積比が4/1/8/87となる原料ガスを16 L/時間、6.3 mmol/kgの水酸化アンモニウムを含む水/メタノール=22/78(重量比)の溶液を88g/時間の速度で供給し、反応器からフィルターを介して反応混合物の気相および液相を抜き出すことにより、温度60℃、圧力0.8MPa (ゲージ圧)、滞留時間90分の条件で連続式反応を行った。この間、反応器内の反応混合物中には、反応溶媒(水/メタノール=22/78(重量比))131 g、TS-1 0.133 gとPd/CB 0.03 gを存在させた。反応開始から5時間後に抜き出した液相および気相をガスクロマトグラフィーを用いて分析した結果、単位TS-1重量あたりのプロピレンオキサイド生成活性0.03 mmol-PO/g-TS-1・h、プロピレン基準の選択率7%、水素基準の選択率6%を与えた。
比較例2
1,5−ジアミノアントラキノンを含まない水/アセトニトリル=20/80の溶液を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行った。反応開始から5時間後に抜き出した液相および気相をガスクロマトグラフィーを用いて分析した結果、単位Ti-MWW重量あたりのプロピレンオキサイド生成活性1.67 mmol-PO/g-Ti-MWW・h、プロピレン基準の選択率55%、水素基準の選択率11%を与えた。

Claims (4)

  1. アミノキノン化合物を添加した液相中、貴金属触媒およびチタノシリケート触媒の存在下、プロピレン、酸素および水素を反応させることを特徴とするプロピレンオサイドの製造方法。
  2. アミノキノン化合物が、アミノアントラキノン化合物である請求項1記載の製造方法。
  3. 貴金属触媒がパラジウム触媒である請求項1記載の製造方法。
  4. チタノシリケート触媒がTi−MWWである請求項1記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102300855A (zh) * 2009-02-02 2011-12-28 住友化学株式会社 使用承载在甲硅烷基化活性炭上的贵金属催化剂制备环氧丙烷的方法

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