JP2008105213A - 紫外線硬化発泡シートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面粘着性が無く、品質の安定した発泡シートが得られる製造方法の提供を目的とする。
【解決手段】少なくとも一方が紫外線透過性を有する2つのプラスチックフィルム11,31における何れか一方のプラスチックフィルム11に、機械発泡させた紫外線硬化性樹脂原料Pを塗布し、機械発泡させた紫外線硬化性樹脂原料Pの表面に他方のプラスチックフィルム31を積層し、紫外線透過性のプラスチックフィルム31を介して紫外線を照射することにより紫外線硬化性樹脂原料を硬化させて紫外線硬化発泡シートAとし、その後、2つのプラスチックフィルム11,31を紫外線硬化発泡シートAから剥がす。
【選択図】図1

Description

この発明は、紫外線硬化発泡シートの製造方法に関する。
従来、紫外線硬化性樹脂原料を機械発泡(起泡とも称される)させたものに紫外線を照射し、硬化させた紫外線硬化発泡シートがある。機械発泡とは、発泡剤を含まない紫外線硬化性樹脂原料をミキサーなどで攪拌または混合することにより空気または他の不活性なガスを泡状態で分散させる方法である。なお、外部で発生させた不活性なガスを紫外線硬化性樹脂原料に導入してミキサーなどで泡立てることもある。また、紫外線硬化性樹脂原料は、オリゴマー、希釈剤、紫外線重合開始剤、整泡剤等で構成されている。
紫外線硬化発泡シートの製造方法として、発泡後の紫外線硬化性樹脂原料をプラスチックフィルム上に塗布し、プラスチックフィルム上の紫外線硬化性樹脂原料に紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂原料を硬化させ、その後に紫外線硬化発泡シートをプラスチックフィルムから剥がす方法がある。また、連続的に供給されるプラスチックフィルム上に発泡後の紫外線硬化性樹脂原料を連続的に塗布し、紫外線を照射して硬化させる方法もある。
しかし、機械発泡させた紫外線硬化性樹脂原料を、酸素存在下に紫外線の照射で硬化させると、紫外線硬化性樹脂原料の表面が光酸化分解し、得られる発泡体が表面粘着性を有するべたつくものとなり、扱い難い問題がある。また、従来においては、紫外線硬化発泡シートの製造時、機械発泡させた紫外線硬化性樹脂原料は、下面のみがプラスチックフィルムと接触し、上面が解放された状態で硬化するため、プラスチックフィルム存在側と非存在側で収縮率に差が発生し、プラスチックフィルムから剥がされた後の紫外線硬化発泡シートに反りが発生しやすく、品質が一定し難い問題もある。
特開昭61−137711号公報 特開平3−54230号公報 特開平9−174733号公報
この発明は前記の点に鑑みなされたものであって、表面粘着性(べたつき性)が無く、しかも品質の安定した紫外線硬化発泡シートが得られる製造方法の提供を目的とする。
請求項1の発明は、少なくとも一方が紫外線透過性を有する2つのプラスチックフィルムの何れか一方のプラスチックフィルムに、機械発泡させた紫外線硬化性樹脂原料を塗布し、前記紫外線硬化性樹脂原料の表面に他方のプラスチックフィルムを積層し、前記紫外線透過性のプラスチックフィルムを介して紫外線を照射することにより前記紫外線硬化性樹脂原料を硬化させて紫外線硬化発泡シートとし、その後、前記2つのプラスチックフィルムを前記紫外線硬化発泡シートから剥がすことを特徴とする紫外線硬化発泡シートの製造方法に係る。
本発明によれば、機械発泡させた紫外線硬化性樹脂原料の両面がプラスチックフィルムで覆われるため、紫外線による硬化時に紫外線硬化性樹脂原料の表面が酸素と接触するのを避けることができ、紫外線硬化性樹脂原料の表面が光酸化分解して粘着性を有するべたつくものになるのを防ぐことができる。しかも、機械発泡させた紫外線硬化性樹脂原料の両面を覆うプラスチックフィルムの少なくとも一方が紫外線透過性を有するため、その紫外線透過性プラスチックフィルムを介して紫外線を紫外線硬化性樹脂原料に照射することができる。また、機械発泡させた紫外線硬化性樹脂原料は両面がプラスチックフィルムで覆われた状態で硬化するため、得られる紫外線硬化発泡シートは両面で収縮率に差を生じ難く、品質が安定する。
以下この発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の製造方法で紫外線硬化発泡シートを連続的に製造する場合の製造装置の概略正面図である。
図1の製造装置10は、下側プラスチックフィルムの供給・巻き取り手段と、紫外線硬化性樹脂原料の機械発泡・塗布手段と、上側プラスチックフィルムの供給・巻き取り手段と、紫外線照射手段と、紫外線硬化発泡シートの巻き取り手段とよりなる。
下側プラスチックフィルムの供給・巻き取り手段は、下側プラスチックフィルム11が巻かれた下側プラスチックフィルム供給ロール13から下側プラスチックフィルム11を巻き戻して上方へ供給し、供給側下側ロール14で略水平方向へ向きを変えて所定距離供給した後に巻き取り側下側ロール15で下方へ向きを変え、後述の紫外線硬化発泡シートAの下面から剥がして下側プラスチックフィルム巻き取りロール16で巻き取るように構成されている。
紫外線硬化性樹脂原料の機械発泡・塗布手段は、前記供給側下側ロール14付近において、前記略水平方向に供給される前記下側プラスチックフィルム11の上面に発泡後の紫外線硬化性樹脂原料Pを吐出する機械発泡装置21で構成される。前記機械発泡装置21は、外部から供給される不活性ガスを紫外線硬化性樹脂原料に混合攪拌して紫外線硬化性樹脂原料を発泡(起泡)させるオークスミキサー、ホバートミキサー等の各種ミキサーを備え、機械発泡後の紫外線硬化性樹脂原料Pを、前記略水平方向に供給されている下側プラスチックフィルム11の上面に吐出可能となっている。なお、機械発泡装置21としては、攪拌によって紫外線硬化性樹脂原料にガスを巻き込んで紫外線硬化性樹脂原料を発泡(起泡)させることができ、かつ発泡(起泡)状態で吐出可能なものであれば、制限なくする使用することができる。不活性ガスは、常温常圧で気体状態のものであって、紫外線硬化性樹脂を劣化させないものであれば、特に限定されない。例えば、二酸化炭素、窒素、アルゴン、ネオン、ヘリウム等の無機ガスや、フロンガス、低分子量の炭化水素等の有機ガスが挙げられる。不活性ガスの供給量は適宜決定されるが、窒素ガスの場合の供給量は1〜10L/minが好ましい。
上側プラスチックフィルムの供給・巻き取り手段は、上側プラスチックフィルム31の巻かれた上側プラスチックフィルム供給ロール33と、ドクターナイフ34と、巻き取り側上側ロール35とで構成される。
前記上側プラスチックフィルム供給ロール33は、前記下側プラスチックフィルムの供給・巻き取り手段の上方に設けられている。前記上側プラスチックフィルム供給ロール33から巻き戻された上側プラスチックフィルム31は、略水平方向へ供給されている前記下側プラスチックフィルム11の近くまで供給され、機械発泡後の紫外線硬化性樹脂原料Pの上面に積層される。
前記ドクターナイフ34は、前記機械発泡後の紫外線硬化性樹脂原料Pの上面に積層された上側プラスチックフィルム31の上面に下端が接触し、前記上側プラスチックフィルム31の向きを略水平方向に変えると共に、前記下側プラスチックフィルム11と上側プラスチックフィルム31間における前記機械発泡後の紫外線硬化性樹脂原料Pの厚みを調整する。前記ドクターナイフ34の下端は、前記下側プラスチックフィルム11との間隔が、目的とする紫外線硬化発泡シートAの厚みに、前記上側プラスチックフィルム31の厚みを加算した値と略等しくされている。前記紫外線硬化発泡シートAの厚みは、適宜の値とされるが、0.1〜3.0mmが好ましい。さらにより好ましくは、0.3〜0.5mmとする。この範囲とすることで、後述の紫外線照射時に紫外線が前記機械発泡後の紫外線硬化性樹脂原料Pの一側から反対側まで透過し、均一な気泡分布の紫外線硬化発泡シートAを得やすくなる。すなわち、前記厚みが0.1mm未満の場合、酸素阻害性による影響が大きくなり、十分に硬化した発泡シートが得られなくなる。一方、3.0mmを超えると紫外線の透過性が悪く、発泡シート内部まで十分に硬化しなくなる。
前記巻き取り側上側ロール35は、前記供給側下側ロール14の上方に設けられ、前記上側プラスチックフィルム31の向きを上方に変えて紫外線硬化発泡シートAの上面から剥がすようにされている。
前記上側プラスチックフィルム巻き取りロール36は、前記巻き取り側上側ロール35によって上方へ向きが変えられた上側プラスチックフィルム31を巻き取る。
前記下側プラスチックフィルム11および前記上側プラスチックフィルム31は前記巻き取られた後、繰り返し使用することが可能である。また、前記下側プラスチックフィルム11および前記上側プラスチックフィルム31の少なくとも一方は紫外線透過性のものとされ、より好ましくは両方共、紫外線透過性とされる。本実施例では、前記下側プラスチックフィルム11および前記上側プラスチックフィルム31の両方共、紫外線透過性とされている。前記下側プラスチックフィルム11および上側プラスチックフィルム31は、外気を遮断し、前記紫外線硬化性樹脂に対して剥離可能なものが好ましい。
前記紫外線透過性のプラスチックフィルムは、紫外線を透過可能なものであれば特に限定されない。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリスチレン、ビニルポリイソプレン、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂からなる透明プラスチックフィルムを用いることができる。さらに、紫外線を透過可能なもの、すなわち透明であれば、これらの樹脂の混合物からなるプラスチックフィルム、あるいはこれらの樹脂の積層フィルムであってもよい。前記下側プラスチックフィルム11および上側プラスチックフィルム31の厚みは25〜100μm程度が好ましい。
紫外線照射手段41は、紫外線を照射可能な紫外線ランプ等を備えるもので構成され、前記ドクターナイフ34と前記巻き取り側上側ロール35間に設けられて前記下側プラスチックフィルム11および上側プラスチックフィルム31のうち、少なくとも紫外線透過性フィルム側に紫外線を照射可能に構成されている。本実施例では上側プラスチックフィルム31側に紫外線を照射可能とされている。
紫外線硬化発泡シートの巻き取り手段は、前記下側プラスチックフィルム11の略水平供給方向前方(進行方向側)において、前記巻き取り側下側ロール15および前記巻き取り側上側ロール35よりも前方位置に設けられた発泡シート向き変更用ロール41と、前記発泡シート向き変更用ロール41により上方へ向きを変えた紫外線硬化発泡シートAを巻き取る紫外線硬化発泡シート巻き取りロール43とで構成されている。
前記製造装置10を用いる紫外線硬化発泡シートの製造について説明する。まず、前記下側プラスチックフィルム供給ロール13から下側プラスチックフィルム11を前記機械発泡装置21へ向けて供給し、前記機械発泡装置21から機械発泡後の紫外線硬化性樹脂原料Pを、前記下側プラスチックフィルム11の上面に吐出、塗布する。本実施例では、前記下側プラスチックフィルム11は紫外線透過可能な透明なものからなる。
前記紫外線硬化性樹脂原料は、オリゴマー、希釈剤、紫外線重合開始剤、整泡剤等からなる公知の配合のものを用いることができる。前記オリゴマーは、アクリレート基を1つまたは2つ以上持ち、主鎖がポリウレタン、ポリエーテル、エポキシ、シロキサン等からなる。希釈剤は、粘度が500cps以下でアクリレート基を1つまたは2以上持ち、主鎖がポリウレタン、ポリエーテル、エポキシ、シロキサン等からなる。また、アクリレート基を持たない非反応型の希釈剤であってもよい。紫外線重合開始剤は、オリゴマーの重合反応を開始させるものであり、紫外線によりフリーラジカルを生成する。紫外線重合開始剤としては、ヒドロキシアセトフェノン系、アミノアセトフェノン系、アシルアセトフェノン系、オキシムアセトフェノン系等を用いることもできる。整泡剤は、機械発泡時に気泡の安定化、気泡の微細化等を行うものであり、界面活性剤を挙げることができる。
前記下側プラスチックフィルム11の上面に塗布された機械発泡後の紫外線硬化性樹脂原料Pの上面に、前記上側プラスチックフィルム供給ロール33から上側プラスチックフィルム31を供給して積層すると共に、前記ドクターナイフ34の下端を前記上側プラスチックフィルム31の上面に接触させて前記上側プラスチックフィルム31と下側プラスチックフィルム11間における機械発泡後の紫外線硬化性樹脂原料Pの厚みを所定厚みにする。本実施例では前記上側プラスチックフィルム31は紫外線透過可能な透明なものからなる。
次に、前記機械発泡後の紫外線硬化性樹脂原料Pは、前記下側プラスチックフィルム11と上側プラスチックフィルム31で両面が挟まれた状態で前記紫外線照射手段41へ移動し、前記紫外線照射手段41によって紫外線が照射される。本実施例では、紫外線が透過可能な透明な上側プラスチックフィルム31の上方から前記機械発泡後の紫外線硬化性樹脂原料Pに紫外線が照射される。前記紫外線の照射によって前記機械発泡後の紫外線硬化性樹脂原料Pが硬化し、紫外線硬化発泡シートAになる。その際、前記機械発泡後の紫外線硬化性樹脂原料Pは、前記下側プラスチックフィルム11と上側プラスチックフィルムで両面が覆われ、酸素との接触が防止されているため、光酸化分解して紫外線発泡シートAの表面が粘着性のべたついたものになるのを防ぐことができる。
前記紫外線の照射により紫外線硬化発泡シートAとした後、前記下側プラスチックフィルム11を前記下側プラスチックフィルム巻き取りロール16で巻き取って前記紫外線硬化発泡シートAの下面から剥がすと共に、前記上側プラスチックフィルム31を前記上側プラスチックフィルム巻き取りロール36で巻き取って前記紫外線硬化発泡シートAの上面から剥がし、前記下側プラスチックフィルム11および上側プラスチックフィルム31が剥がされた前記紫外線硬化発泡シートAを紫外線硬化発泡シート巻き取りロール43で巻き取る。これによって、前記紫外線硬化発泡シートAが連続的に製造される。前記紫外線硬化発泡シート巻き取りロール43に巻き取られた前記紫外線硬化発泡シートAは、その後、用途に応じた寸法に裁断されて使用される。なお、前記下側プラスチックフィルム巻き取りロール16に巻き取られた下側プラスチックフィルム11、および前記上側プラスチックフィルム巻き取りロール36に巻き取られた上側プラスチックフィルム31は繰り返し使用可能である。
以下、具体的な実施例について示す。図1に示した製造装置10を用い、表1に示す配合の紫外線硬化性樹脂原料に窒素ガスを5L/minの供給量で吹き込みながら、オークスミキサー(機械発泡装置21)により攪拌して発泡させ、発泡後の紫外線硬化性樹脂原料を前記下側プラスチックフィルム11上に塗布し、前記のようにして、実施例の紫外線硬化発泡シート(厚み0.5mm)を製造した。
Figure 2008105213
表1におけるオリゴマー(ウレタン)は、ポリウレタンアクリレート、2官能、分子量6700、品名:UV−6100B、日本合成化学工業株式会社製、オリゴマー(エポキシ)は、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルアクリレート、2官能、分子量486、品名:EA−5520、新中村化学工業株式会社製、オリゴマー(エステル)は、ポリエステルアクリレート、2官能、分子量637、品名:M−6200、東亜合成株式会社製、オリゴマー(シリコン)は、シリコンアクリレート、2官能、品名:KNS−5300、信越化学工業株式会社製、希釈剤は、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2官能、分子量536、品名:APG−400、新中村化学工業株式会社製、紫外線重合開始剤は、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、分子量164.2、品名:Darocur 1173、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、整泡剤は、ポリエーテル変性ポリシロキサン、品名:TEGOSTAB B8110、ゴールドシュミット社製である。
前記下側プラスチックフィルム11および上側プラスチックフィルム31は、透明なポリエチレンテレフタレート、厚み100μm、前記紫外線照射手段41は、メタルハライドランプ、アイグラフィックス製、前記下側プラスチックフィルム11および上側プラスチックフィルム31の供給速度(移動速度)は7m/分、前記ドクターナイフ34と下側プラスチックフィルム11間の間隔は0.5mmである。なお、UV積算量を400mJ/cmとした。
また、比較のため、図1における上側プラスチックフィルム31を用いることなく、すなわち前記下側プラスチックフィルム11の上面に塗布された機械発泡後の紫外線硬化性樹脂原料の上面を上側プラスチックフィルム31で覆うことなく開放状態にして比較例の紫外線硬化発泡シートを製造した。
実施例および比較例の紫外線硬化発泡シートにおける表面の粘着性(べたつき性)を触感で調べた結果、実施例についてはべたつき感が無かったのに対し、比較例はべたつき感があった。また、厚みの収縮率について、前記ドクターナイフ34と下側プラスチックフィルム11の間隔を元厚とし、元厚と成形したフィルム厚みとの差との比を百分率で表したところ、オリゴマーをポリウレタンアクリレートとする場合、実施例1では8%であったのに対し比較例では20%であった。さらに、反り(変形)について、サイズ100×100×0.5mmに裁断したものを平板に載せて目視で表面を観察した結果、実施例については反りの殆ど無い略平面状態であったのに対し、比較例については反りが見られた。
また、実施例および比較例の紫外線硬化発泡シートが製造時の紫外線照射によってどの程度光酸化分解したかを調べるため、分解物の量をアセトン抽出方法により測定した。アセトン抽出方法では、前記実施例および比較例の紫外線硬化発泡シートから100×100×0.5mmの試験片を裁断し、さらに試験片をそれぞれ粉砕し、その粉砕物から2g(W)を精秤し、これを円筒濾紙に入れてソックスレーアセトン抽出試験装置の抽出管にセットし、アセトン10ml中、2時間環流下で抽出を行った。抽出後、ソックスレーフラスコに抽出されたタール分を105℃で1時間乾燥処理し、乾燥後の重量(W)を精秤した。アセトン抽出量R(%)は、R=(W/W)×100、で計算される。その結果、実施例1〜4はアセトン抽出量が6.3〜8.4%、比較例はアセトン抽出量が38.9%であった。なお、光酸化分解物の量(アセトン抽出量)が多いと、紫外線硬化発泡シートに表面粘着性(べたつき性)を生じるようになる。
前記測定結果から理解されるように、本発明によって製造された実施例1〜4は、表面の粘着性(べたつき性)が無く、収縮および反りも少ないものであった。それに対し、上側プラスチックフィルムの無い比較例は、表面の粘着性(べたつき性)が有り、しかも収縮が大きく、反りも見られた。
なお、前記実施例では、紫外線硬化発泡シートを連続的に製造する場合について説明したが、本発明はそれに限られるものではない。例えば、所定平面寸法からなる下側プラスチックフィルムの上面に機械発泡後の紫外線硬化性樹脂原料を塗布し、前記機械発泡後の紫外線硬化性樹脂原料の上面に所定平面寸法からなる上側プラスチックフィルムを積層して、紫外線を照射するようにしてもよい。
また、本発明におけるプラスチックフィルムは、プラスチックシートとも称されるものを含む。
紫外線硬化発泡シートを連続的に製造する製造装置の概略正面図である。
符号の説明
11 下側プラスチックフィルム
21 機械発泡装置
31 上側プラスチックフィルム
41 紫外線照射手段
A 紫外線硬化発泡シート
P 機械発泡後の紫外線硬化性樹脂原料

Claims (1)

  1. 少なくとも一方が紫外線透過性を有する2つのプラスチックフィルムの何れか一方のプラスチックフィルムに、機械発泡させた紫外線硬化性樹脂原料を塗布し、
    前記紫外線硬化性樹脂原料の表面に他方のプラスチックフィルムを積層し、
    前記紫外線透過性のプラスチックフィルムを介して紫外線を照射することにより前記紫外線硬化性樹脂原料を硬化させて紫外線硬化発泡シートとし、
    その後、前記2つのプラスチックフィルムを前記紫外線硬化発泡シートから剥がすことを特徴とする紫外線硬化発泡シートの製造方法。
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