JP2008104377A - 植物の栽培装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】負帯電微細水滴を栽培植物の一部に選択的に供給して当該選択された部分を重点的に成育する。
【解決手段】根P1と地上部P2とからなる植物Pを栽培する植物栽培装置10,10′において、負に帯電した微細な水滴を生成する加湿器20と、植物Pの根P1および地上部P2の一方を他方と隔離的に収容する栽培容器(第1実施形態では戻しダクト部32の水平部322、第2実施形態では地上部栽培容器70)と、加湿器20によって生成された負帯電微細水滴を気流に同伴させて栽培容器内に導く水滴供給部としての送りダクト部31を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、根と地上部とからなる植物を栽培する栽培装置に関するものである。
植物の栽培については、屋外の畑で栽培する自然栽培が伝統的で、かつ、一般的であるが、温室としてのビニールハウス内で栽培するいわゆるハウス栽培等の自然環境を人工的に調整した人工環境内で栽培することも盛んであり、季節外れの野菜などが年中出回ることでハウス栽培の恩恵を受けている。また、工業的な規模で野菜を大量に生産するものとして、土を使わずに根を栄養分が溶解した水に浸して栽培する水耕栽培も一部で実用化されており、野菜などの植物の廉価な供給に寄与している。
このような植物の栽培状況において、近年、植物を負に帯電した空気環境下で栽培することが注目されている。かかる環境下で栽培された植物は、極めて順調に生育して収率も向上するといわれている。
かかる負帯電の空気環境は、通常、水のクラスターを機械的に分断することでレナード効果により得られる負に帯電した微細な水滴をつくり、この負帯電微細水滴を気流に同伴させて植物の生育環境に送り込むことによって得ることができる。
そして、負帯電微細水滴を形成させる装置としては、例えば特許文献1に記載された、高速回転しているシロッコファンに水を衝突させ、この衝突時の衝撃で水のクラスターを分断させるようなタイプのものが一般的であったが、近年、水のクラスターの分断をより効果的に行って効率的に負帯電微細水滴を得ることができるように工夫された特許文献2に記載のものが脚光を浴びている。
この特許文献2に記載の負帯電微細水滴を得る装置は、水槽内の水を回転羽根の高速回転によるその環境の低圧化によって所定の縦管を介して吸い上げ、当該回転羽根の回転による遠心力で吸い上げた水を容器の内壁面に衝突させて水滴とし、この水滴を回転羽根の上部で高速回転している螺旋フィンによってさらに分断し、最後に頂部に向けられたフィルタを通過させることにより極めて微細な負帯電微細水滴を得るようになされている。
かかる特許文献2に記載の装置を採用し、得られた負帯電微細水滴を気流に同伴させて植物の生育環境に供給することで植物の成育がより順調に行われる。
ところで、植物の栽培において、特に根の発達に重点がおかれる場合や、葉や果実の成長に重点がおかれる場合を考慮すれば、目的に応じた好適な植物栽培が可能となると考えられる。しかるに、従来は、特許文献3に記載されているように、特許文献1や特許文献2に記載されているような負帯電微細水滴を得る装置が植物の栽培環境に対して全体的に適用されたものしか提案されておらず、部分的な、いわば選択育成についての着想もなかったのが実情であった。
特開2002−195615号公報 特開2005−131546号公報 特開平7−170888号公報
本発明は、従来のこのような状況に鑑みなされたものであって、植物の栽培において負帯電微細水滴を得る装置を採用することを前提とし、栽培植物における重点的に成育させるべき部分を選択的に設定することが可能な植物の栽培装置を提供することを目的としている。
請求項1記載の発明は、根と地上部とからなる植物を栽培する植物栽培装置において、負に帯電した微細な水滴を生成する加湿器と、前記植物の根および地上部の一方を他方と隔離的に収容する栽培容器と、前記加湿器によって生成された前記負帯電微細水滴を気流に同伴させて前記栽培容器内に導く水滴供給部とを備えてなることを特徴とするものである。
請求項1記載の発明において、地上部とは、根を除く部分のことであり、構造体としての茎や幹、さらには光合成や水分の蒸散を行い、かつ、光形態形成にも寄与する葉を備え、ときには花を咲かせ、ときには果実を実らせる部分のことである。
請求項1記載の発明によれば、加湿器によって形成された負帯電微細水滴は、水滴供給部によって栽培植物の根および地上部の一方を他方に対して隔離的に収容されるため、栽培対象の植物における成育が一方分に対して重点的に行われる。これによって選択されなかった他の部分は通常の栽培環境とした上で、選択された部分が重点的に成育される。
因みに、負帯電微細水滴は、水のクラスターが分断されることによって形成された分子数が極めて少なく、かつ、負に帯電したものであるため、その中に埃や細菌などの微生物を含むものではなく、従って、かかる負帯電微細水滴が植物に付着しても植物が埃や細菌によって汚染されることがなく、加えて微細水滴が負に帯電していることの好ましい効果により植物の成育が促進される。
このように、水滴供給部は、加湿器によって形成された負帯電微細水滴を気流に同伴させて植物の根または地上部に供給するようになされているため、根および地上部の内の成育が目的ではない方の成育を通常の生育状態とした上で、重点的に成育させるべき方の成育が促進され、これによって目的に適った植物の栽培が実現する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記加湿器は、水が貯留される水槽と、この水槽からくみ上げた水を負に帯電させて前記負帯電微細水滴を生成する加湿器本体とを備え、前記水滴供給部は、前記加湿器本体と前記栽培容器とを連通する送りダクト部と、前記栽培容器と前記水槽とを連通する戻しダクト部とを備えてなることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、加湿器本体を駆動することにより、当該加湿器本体は、水槽内から汲み上げた水を負帯電微細水滴にし、この負帯電微細水滴は、気流に同伴して一方の水滴供給部としての送りダクト部を介して栽培容器内へ導入され、ここで植物の重点的な成育対象部位に成育促進効果を与えた後、他方の水滴供給部としての送りダクト部を通って水槽に戻される。
そして、栽培容器には、植物の根および地上部の内の重点的に成育を促進させる部分が装填されているため、この部分は、栽培容器内を流通している気流に同伴した負帯電微細水滴に曝され、これによる負帯電の作用で通常よりも良好に成育する。
このように水滴供給部を、加湿器本体と栽培容器とを連通する送りダクト部と、栽培容器と水槽とを連通する戻しダクト部とを備えたものにすることにより、加湿器本体で生成された負帯電微細水滴は、栽培容器内で植物の根または地上部の成育の促進に寄与した上で水槽に回収されるため、一旦生成された負帯電微細水滴が無駄になることはなく、有効に利用される。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記水滴供給部は、前記送りダクト部の下流端に接続され、前記栽培容器内に導入された通気用の網材ダクト部を備えてなることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、加湿器から送りダクト部を介して気流に同伴しつつ網ダクト部へ送り込まれた負帯電微細水滴は、この網ダクト部の多数の網目を通って戻しダクト部に導入されるため、負帯電微細水滴が戻しダクト部内で偏在するような不都合が生じることがなく、全ての植物の重点成育促進部分が均等に負帯電微細水滴に曝される。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記栽培容器は、前記根および地上部の一方を略密閉状態で該栽培容器内に収容するべく保持する植物保持部を有することを特徴とするものである。
かかる構成によれば、栽培容器は、根および地上部の一方を略密閉状態で該栽培容器内に収容するべく保持する植物保持部を有しているため、植物保持部が栽培容器内に植物の成育を重点的に施す部位(根および地上部の一方)を保持した状態で、栽培容器内の負帯電微細粒子の外部への漏洩が防止される。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記栽培容器は、前記植物の根を収容するものであり、天井部に前記植物保持部を有することを特徴とするものである。
かかる構成によれば、天井部に設けられる植物保持部を介して植物の根を栽培容器に収容することにより、負帯電微細水滴の漏洩が防止された状態で植物の根にのみ負帯電微細水滴が供給されるため、地上部の通常の成育状態が確保されつつ根の成育が選択的、重点的に促進される。
請求項6記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記栽培容器は、前記植物の地上部を収容するものであり、底部に前記植物保持部を有することを特徴とするものである。
かかる構成によれば、底部に設けられる植物保持部を介して植物の地上部を栽培容器に収容することにより、負帯電微細水滴の漏洩が防止された状態で植物の地上部にのみ負帯電微細水滴が供給されるため、根の通常の成育状態が確保されつつで地上部の成育が選択的、重点的に促進される。
請求項1記載の発明によれば、加湿器によって形成された負帯電微細水滴を気流に同伴させて植物の根または地上部に供給するようにしたので、根および地上部の内の成育が目的ではない方の成育を通常の生育状態とした上で、選択的、重点的に成育させるべき方の成育を促進させることができ、これによって目的に適った植物の栽培を実現することができる。
請求項2記載の発明によれば、水滴供給部は、加湿器本体と栽培容器とを連通する送りダクト部と、栽培容器と水槽とを連通する戻しダクト部とを備えているため、加湿器本体で生成された負帯電微細水滴は、栽培容器内で植物の根または地上部の成育の促進に寄与した上で水槽に回収され、これによって一旦生成された負帯電微細水滴が無駄になることはなく、負帯電微細水滴を有効に利用することができる。
請求項3記載の発明によれば、加湿器から送りダクト部を介して気流に同伴しつつ網ダクト部へ送り込まれた負帯電微細水滴は、この網ダクト部の多数の網目を通って戻しダクト部に導入されるため、負帯電微細水滴が戻しダクト部内で偏在するような不都合が生じることがなく、全ての植物の重点成育促進部分を均等に負帯電微細水滴に曝すことができる。
請求項4記載の発明によれば、栽培容器は、根および地上部の一方を略密閉状態で該栽培容器内に収容するべく保持する植物保持部を有しているため、植物保持部が栽培容器内に植物の成育を重点的に施す部位を保持した状態で、栽培容器内の負帯電微細粒子の外部への漏洩を有効に防止することができる。
請求項5記載の発明によれば、天井部に設けられる植物保持部を介して植物の根を栽培容器に収容することにより、負帯電微細水滴の漏洩が防止された状態で植物の根にのみ負帯電微細水滴が供給されるため、地上部の通常の成育状態を確保しつつ根の成育を選択的、重点的に促進することができる。
請求項6記載の発明によれば、底部に設けられる植物保持部を介して植物の地上部を栽培容器に収容することにより、負帯電微細水滴の漏洩が防止された状態で植物の地上部にのみ負帯電微細水滴が供給されるため、根の通常の成育状態を確保しつつで地上部の成育を選択的、重点的に促進することができる。
図1は、本発明に係る栽培装置の第1実施形態を示す一部切欠き斜視図であり、図2は、そのII−II線断面図である。なお、図1および図2においてX−X方向を左右方向、Y−Y方向を前後方向といい、特に−X方向を左方、+X方向を右方、−Y方向を前方、+Y方向を後方という。
図1および図2に示すように、栽培装置10は、水に衝撃を与えることによって負帯電微細水滴を発生させる加湿器20と、この加湿器20によって発生された負帯電微細水滴を気流に同伴させて流通させるとともに、その上面に植物Pが装填される二重ダクト(水滴供給部)30と、前記加湿器20内に貯留されている水の温度を調節する水温調節装置40と、前記加湿器20内に貯留されている水に空気を送り込んでバブリングさせる給気装置50と、前記水温調節装置30の上面に装填された植物Pに対して光を照射する光源部材60とを備えている。
前記加湿器20は、直方体状の水槽21と、この水槽21に縦置き状態で装着された円筒状を呈する加湿器本体22とを備えている。前記水槽21には、上下方向の略中間高さにまで負帯電微細水滴を形成させるための水が満たされているとともに、前記加湿器本体22は、下端部が水面より若干上方に位置し、かつ、略上半分が水槽21の天板211から上方に突出した宙吊り状態で水槽21に装着されている。
前記水槽21の天板211には、その中央部に前記二重ダクト30の前方側の開口が下方に向いた端部に対応した正方形状の角孔212が設けられている。前記加湿器本体22は、外径(直径)寸法が前記角孔212の一辺の長さより若干短めに設定され、これによって加湿器本体22の外周面と角孔212の縁部との間には環状隙間212aが形成されている。
そして、前記加湿器本体22は、水槽21の四方の内面から突設された4本の支持アームによって支持され、これによって角孔212の中央部に所定の高さで位置設定されている。
かかる加湿器本体22には、下端が水槽21に貯留されている水中に没入した状態で筒心位置から下方に向けて垂下された吸水管221を有している。また、加湿器本体22の内部には、図略の駆動モータやこの駆動モータの駆動で回転する複数段の回転ファン等が内装されている。
そして、回転ファンの回転による加湿器本体22内の負圧に誘引されて水槽21の貯留水が前記吸水管221により給水され、当該吸水管221の上端から加湿器本体22内へ排出されるようになっている。加湿器本体22内へ排出された水は、高速回転している複数段の回転ファンによる遠心力で加湿器本体22の内壁面に衝突させられることが繰り返され、このときの衝撃で水のクラスターが分断されるとともに、分断時のレナード効果により多くの負に帯電した微細な水滴になる。
また、加湿器本体22の頂部には、細孔を有する図略のフィルタが内装され、前記レナード効果で形成された負帯電微細水滴は、このフィルタを透過することにより粒径が揃った状態で前記二重ダクト30へ向けて送り出されるようになっている。
前記二重ダクト30は、前記加湿器本体22の頂部に接続された円筒状の送りダクト部(水滴供給部)31と、この送りダクト部31に所定の環状隙間を介して外装された角筒状の戻しダクト部(栽培容器、水滴供給部)32と、前記送りダクト部31の下流端(後端)に接続された網材ダクト部33とを備え、これらによって二重構造とされている。
かかる二重ダクト30は、送りダクト部31および戻しダクト部32を含めて側面視でL字状に形成されており、加湿器20から立設された垂直部301と、この垂直部301の上端部から後方へ向かって水平になるように折り曲げられた状態で形成された水平部302とからなっている。
これに対応するように、前記送りダクト部31は、加湿器本体22の頂部から立設された垂直部311と、この垂直部311の上端から後方へ向かって延設された水平部312とからなっているとともに、戻しダクト部32は、水槽21の天板211から立設された垂直部321と、この垂直部321の上端から後方へ向かって延設された水平部322とからなっている。
一方、栽培装置10が据え付けられるフロア上には、前記二重ダクト30を支持するための支持台11が設けられている。そして、二重ダクト30の水平部302がこの支持台11に支持されることによって当該二重ダクト30の配設状態が安定するようになされている。
前記網材ダクト部33は、例えば、合成樹脂製で、かつ、多数の網目が表面に形成された筒状体からなっている。かかる網材ダクト部33は、前記送りダクト部31内を流通する加湿器本体22から送り出された負帯電微細水を含む気流を、網目を通して戻しダクト部32の水平部322内側へ導出させるものである。そして、このような網材ダクト部33は、上流端が送りダクト部31の水平部312の下流端に接続されているとともに、下流端が前記戻しダクト部32の下流端を封止した封止板323に固定され、これによって戻しダクト部32の水平部322内での装着状態が安定している。本発明に係る通気孔は、この網材ダクト部33の網目によって形成されている。
前記戻しダクト部32の水平部322には、その天板324における前記網材ダクト部33と対応した部分に、前後方向に向けて直列で穿設された複数の装着孔325が設けられている。これらの装着孔325は、植物Pの根P1のみを装入するためのものである。本実施形態おいては、装着孔325は10個が穿設されているが、10個に限定されるものではなく、10個未満であってもよいし、10個を超えてもよい。そして、植物Pは、根P1と地上部P2との境界位置に栓部材(保持部材)34が装着された状態で根P1が装着孔325を介して戻しダクト部32内に挿入される。
図3は、栓部材34を用いて植物Pの根P1のみを装着孔325に装着するときの手順を示す斜視図であり、図3(A)は、栓部材34が押し広げられた状態、図3(B)は、栓部材34が植物Pの根P1と地上部P2との境界位置に装着された状態、図3(C)は、植物Pの根P1が栓部材34を介して装着孔325に差し込まれた状態をそれぞれ示している。
まず、栓部材34は、ウレタンフォーム等の発泡性合成樹脂やスポンジ等の弾性変形が極めて容易で柔軟な材料によって円筒状に形成されている(図3(B)参照)。かかる栓部材34は、その一部が上下方向の全長に亘って切断されることによって形成された切断部341を有している。そして、このような栓部材34は、対向した切断部341の端面同士が互いに当接された状態で、内径(直径)寸法が対象となる植物Pの根P1と地上部P2との境界部分の直径よりの小さく設定されているとともに、外径(直径)寸法が装着孔325の直径よりも大きく設定されている。
従って、栓部材34を介して植物Pの植物Pを戻しダクト部32の装着孔325に差し込むに際しては、まず、図3(A)に示すように、栓部材34の切断部341を指で押し広げる。この状態で栓部材34を押し広げた部分から植物Pの根P1と地上部P2との境界位置へ装着すると、図3の(B)に示すように、栓部材34が植物Pに外嵌された状態になる。
この状態で、まず根P1を装着孔325に差し通し、引き続き栓部材34を指で摘んで装着孔325に圧入することにより、植物Pは、図3(C)に示すように、その根P1が戻しダクト部32の水平部322内に挿入された状態で栓部材34を介して水平部322の天板324上に立設される。
従って、植物Pが戻しダクト部32の水平部322に装着された状態では、図3(C)に示すように、栓部材34が圧縮弾性変形してその外周面が装着孔325の内周面に密着しているとともに、その内周面が植物Pの茎の外周面に密着しているため、戻しダクト部32内は略密封状態になる。
そして、本実施形態においては、戻しダクト部32の各装着孔325に植物Pがそれぞれ装着された状態で、二重ダクト30の水平部302が直方体状のカバー体35によって覆われ、これによって植物Pが埃などで汚染されるのを防止したり、寒風が植物Pに当たるのを防止したりするようになっている。
かかるカバー体35は、下面の全面が開放状態とされ、全体的に透明な硬質の合成樹脂によって形成されている。従って、植物Pがこのカバー体35によって覆われた状態で、光源部材60から照射された光は、当該カバー体35を透過して植物Pに照射されることになる。このようなカバー体35は、二重ダクト30の水平部302に対して着脱自在とされ、植物Pを戻しダクト部32の水平部322に対して着脱するに際し水平部322から取り外される。
ついで、図1および図2に戻り、前記水温調節装置40は、水槽21内の水温を調節するためのものである。かかる水温調節装置40は、水槽21内の水を加温する加温装置41と、同冷却する冷却装置42とを備えている。
前記加温装置41は、水などの加熱媒体を加熱するボイラー411と、このボイラー411によって加熱された加熱媒体が供給される加熱用コイル管412とを備えている。前記加熱用コイル管412は、水槽21内で水中に没するように配設されている。従って、ボイラー411からの加熱媒体が加熱用コイル管412に供給されることにより、水槽21内の水は、加熱用コイル管412を介した当該加熱媒体との熱交換により加熱されることになる。
前記冷却装置42は、所定の冷却水源からの冷却水をポンプアップする給水ポンプ421と、この給水ポンプ421によって給水された冷却水が供給される冷却用コイル管422とを備えている。前記冷却用コイル管422も水槽21内で水中に没するように配設されている。従って、給水ポンプ421からの冷却水が冷却用コイル管422に供給されることにより、水槽21内の水は、冷却用コイル管422を介した冷却水との熱交換により冷却されることになる。
そして、加熱用コイル管412および冷却用コイル管422のいずれか一方または所定の比率で双方により双方が機能されることにより、水槽21内の貯留水の温度が調節され、ひいては植物Pの成育環境であるカバー体35内の温度が調節されるようになされている。
なお、本実施形態においては、給水ポンプ421から吐出される水を水槽21内へ送り込む配管が分岐され、水槽21内の水位が予め設定された所定の水位より低下したとき、当該配管に設けられているバルブが開放され、これによって水槽21内の水位が所定の水位を回復するまで水槽21内に給水されるようになっている。これによって水槽21内の水位は常に所定の水位が確保される。
前記給気装置50は、外気を吸引して圧縮処理するコンプレッサ51と、このコンプレッサ51に接続され、かつ、先端が水中に没するように水槽21内に挿入されたバブリング配管52とを備えている。バブリング配管52の水中に没している部分には、複数の空気吹き出し孔が穿設されている。
そして、前記コンプレッサ51が駆動されることにより、圧搾空気がバブリング配管52を通り、空気吹き出し孔を介して水槽21内の水中にバブリング状態で供給され、これによって水槽21内の貯留水中に酸素が溶存される。この酸素が溶存した水は、加湿器本体22の駆動で負帯電微細水滴となり、この負帯電微細水滴が二重ダクト30の送りダクト部31を通ってカバー体35内に供給されることにより、負帯電微細水滴中の酸素が植物Pの成育環境に放出される。これによってカバー体35内の植物Pの成育環境は、当該植物Pが呼吸作用を行うのに必要な酸素が存在した状態になる。
前記光源部材60は、二重ダクト30の戻しダクト部32に装着された植物Pに対して光を照射するものであり、ソケット61と、このソケット61に装着された光源としての蛍光灯62とを備えている。本実施形態においては、光源部材60は、カバー体35の天板に固定されている。従って、カバー体35を戻しダクト部32の水平部322に被せることによって蛍光灯62からの光が植物Pに照射され得るようになる。
かかる光源部材60の蛍光灯62には、商用電源63からの電力が所定の配電装置を介して供給されるようになっている。
第1実施形態に係る栽培装置10は以上のように構成されているので、地上部P2の成育を通常の成育状態とした上で、特に植物Pの根P1を発達させる目的で当該栽培装置10が使用される。栽培装置10を使用するに当たっては、まず、カバー体35が二重ダクト30の水平部302から外される。一方、処理対象となる複数本の植物Pに、図3(A)〜(C)に示すように栓部材34をそれぞれ装着し、各栓部材34を戻しダクト部32の装着孔325にそれぞれ圧入することによって当該複数本の植物Pが戻しダクト部32に装着される。この状態でカバー体35を戻しダクト部32に装着することにより、図1に示すように、複数本の植物Pに対する栽培の準備が完了する。
引き続き、蛍光灯62を点灯するとともにコンプレッサ51の駆動でバブリング配管52から水槽21内の水中に空気を送り込みつつ加湿器本体22を駆動させる。こうすることで、水槽21内の水は、吸水管221を介して加湿器本体22へ吸い上げられ、加湿器本体22内で負帯電微細水滴になる。この負帯電微細水滴は、図2に矢印で示すように、気流に同伴して送りダクト部31を介して網材ダクト部33へ送り込まれ、この網材ダクト部33の網目を通って戻しダクト部32内に供給される。
そして、戻しダクト部32内には、植物Pの根P1が位置しているため、この根P1は、負帯電微細水滴に曝され、この負帯電微細水滴の作用によって通常よりも迅速、かつ、良好に発達することになる。
網材ダクト部33から戻しダクト部32の水平部322へ導出された負帯電微細水滴を含む気流は、戻しダクト部32の垂直部321および水槽21の天板211に穿設された角孔212を介して水槽21内へ戻され、以後水槽21と二重ダクト30との間で循環される。
なお、前記水温調節装置40は、必要に応じて駆動され、これによって水槽21内の水の温度、ひいてはカバー体35内における植物Pの栽培環境の温度が調節される。
図4は、本発明に係る栽培装置の第2実施形態を説明するため側面断面視の説明図である。なお、図4におけるYによる方向表示は、図1の場合と同様(−Y:前方、+Y:後方)である。第2実施形態に係る栽培装置10′は、植物Pの根P1の成育は通常どおりとした上で、地上部P2の成育を通常よりも良好に行わせることを目的として使用されるものである。
かかる第2実施形態の栽培装置10′は、第1実施形態と同様の加湿器20が採用されるが、二重ダクト30は採用されず、これに代えて負帯電微細水が存在する環境下において特に植物Pの地上部P2の成育促進を図る地上部栽培容器(栽培容器)70が採用されている。また、地上部栽培容器70の下方には、根P1に対して通常の栽培処理(すなわち、負帯電微細水滴が存在しない環境下での栽培処理)を施す根栽培容器80が前記地上部栽培容器70と当接状態で設けられている。
前記地上部栽培容器70は、前後方向に長尺の直方体状を呈し、透明な硬質の合成樹脂材料によって形成されている。かかる地上部栽培容器70の前方壁の適所には、負帯電微細水滴を含んだ気流を導入するための導入口71が開口されているとともに、同後方壁には、地上部栽培容器70内の空気を排出するための排出口72が開口されている。
そして、前記導入口71と加湿器本体22との間には、加湿器本体22からの負帯電微細水滴を含んだ気流を地上部栽培容器70内へ送り込むための、第1実施形態のものと同様の送りダクト部31が介設されているとともに、前記排出口72と水槽21との間には、地上部栽培容器70内の雰囲気を水槽21へ戻すための二重管ではない戻しダクト(水滴供給部)32′が介設されている。
従って、加湿器本体22の駆動により得られた負帯電微細水滴は、気流に同伴して送りダクト部31内を通り、導入口71から地上部栽培容器70内に導入されて植物Pの地上部P2の成育促進に寄与したのち排出口72から排出され、戻しダクト部32′を通って水槽21へ戻される。そして、以後、加湿器本体22で発生した負帯電微細水滴は、地上部栽培容器70と加湿器20との間で循環されることになる。
このような地上部栽培容器70の底板73には、植物Pを装着するための複数の装着孔731が前後方向に直列に穿設され、これらの装着孔731に植物Pの根P1をそれぞれ差し込むことで複数本の植物Pの地上部P2が地上部栽培容器70内に装填される。この植物Pの地上部栽培容器70への装填作業において、植物Pの根P1と地上部P2との境界位置に栓部材34を外嵌させるとともに、この栓部材34を装着孔731に差し込むことについては、第1実施形態の場合と同様である。
また、地上部栽培容器70の左右方向(図4の紙面に直交する方向)のいずれか一方または双方の壁は、開閉可能な図略の扉とされ、植物Pの地上部栽培容器70に対する挿脱作業時にこの扉が開放される。
前記根栽培容器80は、地上部栽培容器70の底板73の装着孔731から下方に垂下した植物Pの根P1に対して通常の成育環境を提供するためのものであり、本実施形態においては、養分が溶解された水が充填され、これによって植物Pに水耕栽培を施し得るようになっている。
そして、このような栽培装置10′に適用される加温装置41および冷却装置42を備えた水温調節装置40、コンプレッサ51およびバブリング配管52を備えた給気装置50並びにソケット61および蛍光灯62を備えた光源部材60については、第1実施形態のものと同様である。
第2実施形態の栽培装置10′によれば、植物Pの地上部P2を地上部栽培容器70内に位置させるとともに、根P1を根栽培容器80に装位置させることにより、地上部P2にのみ負帯電微細水滴が供給されることで、根P1の成育は通常どおりとした上で、地上部P2の成育を通常よりも促進させることが可能になる。
以上詳述したように、本発明に係る栽培装置10,10′は、負に帯電した微細な水滴(負帯電微細水滴)を形成する加湿器20と、加湿器20によって形成された負帯電微細水滴を気流に同伴させて植物Pの根P1または地上部P2に供給する水滴供給部(第1実施形態では戻しダクト部32の水平部322、第2実施形態では地上部栽培容器70)とが備えられているため、加湿器20によって形成された負帯電微細水滴は、水滴供給部によって栽培植物Pの根P1および地上部P2のいずれか一方側に供給することができ、栽培対象の植物Pにおける成育を重点的に行わせる部分が当該植物Pの根P1であるのか地上部P2であるのかによって負帯電微細水滴の供給先を選択することが可能になり、これによって選択されなかった他の部分は通常の栽培環境とした上で、選択された部分が重点的に成育される。
このように、水滴供給部は、加湿器20によって形成された負帯電微細水滴を気流に同伴させて植物Pの根P1または地上部P2へ、他とは隔離的に供給するようになされているため、根P1および地上部P2の内の成育が目的ではない方の成育を通常の生育状態とした上で、重点的に成育させるべき方の成育を促進さ競ることができ、これによって目的に適った植物Pの栽培を実現することができる。
そして、第1実施形態の栽培装置10においては、水滴供給部が加湿器本体22からの負帯電微細水滴を気流に同伴させて気送する下流側に通気孔が設けられた送りダクト部31と、この送りダクト部31に外嵌されて通気孔から導出された負帯電微細水滴を含む気流を水槽21へ戻す戻しダクト部32とを備えた二重ダクト30が採用され、植物Pの根P1が戻しダクト部32内に没入されるため、加湿器本体22を運転することにより、当該加湿器本体22は、水槽21内から汲み上げた水を負帯電微細水滴にし、この負帯電微細水滴は、気流に同伴して送りダクト部31へ送り出され、その下流側に設けられた通気孔を通って当該送りダクト部31に外嵌された戻しダクト部32へ導入されたのち当該戻しダクト部32を通って水槽21に戻される。
そして、戻しダクト部32には、植物Pの根P1が没入されているため、この根P1は、通気孔を通った気流に同伴している負帯電微細水滴に曝され、これによる負帯電の作用で通常よりも良好に成育する。
このように植物Pの根P1のみを負帯電微細水滴が存在する戻しダクト部32内に位置させることにより、植物Pの根P1を重点的に良好な成育状態にすることができるため、特に根P1の発育に重点がおかれた植物Pの栽培を効果的に行うことができる。
そして、前記通気孔は、送りダクト部31の下流端に接続された網材ダクト部33の網目によって形成されているため、加湿器20から送りダクト部31を介して気流に同伴しつつ網材ダクト部33へ送り込まれた負帯電微細水滴は、この網材ダクト部33の多数の網目を通って戻しダクト部32に導入されるため、負帯電微細水滴が戻しダクト部32内で偏在するような不都合が生じることがなく、複数本の植物Pの根P1が戻しダクト部32内に装着された状態で全ての根P1を均等に負帯電微細水滴に曝すことができる。
また、戻しダクト部32には、植物Pを戻しダクト部32内に対して略密閉状態で保持する保持部材としての栓部材34が設けられているため、植物Pが栓部材34を介して戻しダクト部32に当該戻しダクト部32を略密封した状態で保持されるため、戻しダクト部32内の負帯電微細粒子が外部へ漏洩することを有効に防止することができる。
そして、第2実施形態の栽培装置10′においては、水滴供給部は、加湿器本体22からの負帯電微細水滴を気流に同伴させて気送する送りダクト部31と、この送りダクト部31の下流端に接続された植物Pの地上部P2のみが装填される地上部栽培容器70とを備え、地上部栽培容器70の下流端には、負帯電微細水滴を気流に同伴させて水槽21へ戻す戻しダクト部32′が接続されている。
かかる構成によれば、加湿器本体22を運転することにより、当該加湿器本体22は、水槽21内から汲み上げた水を負帯電微細水滴にし、この負帯電微細水滴は、気流に同伴して送りダクト部31へ送り出され、その下流側に接続された地上部栽培容器70へ供給された後、戻しダクト部32′を通って水槽21に戻される。
そして、地上部栽培容器70には、植物Pの地上部P2が装填されているため、この地上部P2は、気流に同伴している負帯電微細水滴に曝され、これによる負帯電の作用で通常よりも良好に成育する。
このように植物Pの地上部P2のみが負帯電微細水滴が気流に同伴して流通する地上部栽培容器70内に位置していることにより、植物Pの地上部P2を重点的に良好な成育状態にすることができるため、特に地上部P2の成育に重点がおかれた植物Pを効果的に栽培することができる。
そして、地上部栽培容器70の下方には、植物Pの根P1が装入される根栽培容器80が設けられているため、地上部栽培容器70の下方に設けられた、植物Pの根P1が装入される根栽培容器80を、土壌や養分を含む水で満たすことにより根P1の成育に適した環境にすることにより、根P1は、通常に成育され、根枯れするような不都合の発生を有効に防止することができる。
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
(1)上記の第1実施形態の栽培装置10においては、1台の加湿器20に対して1本の二重ダクト30が対応されているが、本発明は、1台の加湿器20に対して1本の二重ダクト30のみを対応させることに限定されるものではなく、複数本の二重ダクト30を対応させるようにし、加湿器20の加湿器本体22から導出された負帯電微細水滴を含む気流を各送りダクト部31へ分流させるとともに、各戻しダクト部32から排出される気流を集合させて水槽21内へ戻すようにしてもよい。こうすることにより複数本の二重ダクト30に対して1台の加湿器20で済ませることが可能になり、その分装置コストの低減化に貢献することができる。
(2)上記の第2実施形態の栽培装置10′においては、1台の加湿器20に対して1つの地上部栽培容器70が対応されているが、本発明は、1台の加湿器20に対して1つの地上部栽培容器70のみを対応させることに限定されるものではなく、複数の地上部栽培容器70を対応させるようにし、加湿器20の加湿器本体22から導出された負帯電微細水滴を含む気流を各地上部栽培容器70へ分流させるとともに、各戻しダクト部32′から排出される気流を集合させて水槽21内へ戻すようにしてもよい。こうすることにより複数の地上部栽培容器70に対して1台の加湿器20で済ませることが可能になり、その分装置コストの低減化に貢献することができる。
例えば、図5は、かかる方策に対応させるためのセルトレイ90の一例を示す図であり、図5(A)は、セルトレイ90の全体斜視図、図5(B)は、セルトレイ90中の1つのセル91の一例を示す斜視図である。まず、図5(A)に示すように、セルトレイ90は、植物Pを装填するためのセル91の複数個が合成樹脂製の矩形状を呈する板体92にマトリックス状に縦横に凹設されることによって形成されている。
前記セル91は、図5(B)に示すように、例えば網状に形成されて多数の網目を有し、これによって気流がセル91内を流通し得るようになっている。このような各セル91内に、腐葉土や人工バーミュキュライト、さらにはロックウール等のいわゆる培地93を介して植物Pの根P1が挿入される。
そして、図4に示すような地上部栽培容器70の底板73に大きな方形孔を設け、この方形孔に多数のセル91のそれぞれに植物Pがそれぞれ収容されたセルトレイ90を装着するようにすれば、多数の植物Pの地上部P2に対して一度に工業的規模で効果的な成育処理を施すことができる。
また、図4に示す根栽培容器80の天板に、大きな方形孔を設け、この方形孔に多数のセル91のそれぞれに植物Pがそれぞれ収容されたセルトレイ90を装着するとともに、根栽培容器80内に加湿器本体22からの負帯電微細水滴を気流に同伴させて供給するようにすれば、多数の植物Pの根P1に対して一度に工業的規模で効果的な成育処理を施すことができる。
なお、前記セル91については、図5(B)に示すような多数の網目を有するものに限定されるものではなく、底板に孔があいている市販の一般的なものや、側板にスリットが設けられたもの等も使用可能である。
(3)上記の第2実施形態において、根栽培容器80として当該根栽培容器80に養分を含んだ水が充填される水耕栽培方式のものが採用されているが、水耕栽培方式に代えて根栽培容器80に通常の栽培用の土壌を装填してもよい。この場合、植物Pの根P1は、この土壌中に埋設される。
(4)上記の実施形態においては、光源として蛍光灯62が採用されているが、本発明は、光源が蛍光灯62であることに限定されるものではなく、白熱電球、水銀灯、ハロゲンランプあるいはLED(light emitting diode)等であってもよい。
(5)上記の実施形態においては、加湿器20における水の微細水滴化処理において水のクラスターの分断が行われることに起因した、いわゆるレナード効果によって当該微細水滴に負の電荷を付与するようになされているが、これに代えて、あるいはこれに加えて微細水滴を含む気流にリング状に形成されたいわゆるリング電極の輪の中を潜らせ、これによって微細水滴に負の電荷を付与するようにしてもよい。
(6)上記の実施形態においては、第1実施形態の栽培装置10と、第2実施形態の栽培装置10′とを、それぞれ別の装置として構成した例を示しているが、本発明は各栽培装置10,10′を別体として構成することに限定されるものではない。すなわち、加湿器20の下流側に切換装置を設け、この切換装置の切り換え操作により加湿器20で発生した負帯電微細水滴を含む気流の送り先を植物Pの根P1側と、地上部P2側とで切り換え得るようにしてもよい。こうすることで、1台の栽培装置によって目的に応じて植物Pの根P1側および地上部P2側のいずれの方を重点的に成育させるかを選択することができ、装置コストの低減化に貢献することができる。
本発明に係る栽培装置の第1実施形態を示す一部切欠き斜視図である。 図1のII−II線断面図である。 栓部材を用いて植物の根のみを装着孔に装着するときの手順を示す斜視図であり、(A)は、栓部材が押し広げられた状態、(B)は、栓部材が植物の根と地上部との境界位置に装着された状態、(C)は、植物の根が栓部材を介して装着孔に差し込まれた状態をそれぞれ示している。 本発明に係る栽培装置の第2実施形態を説明するため側面断面視の説明図である。 工業的規模で植物Pに成育処理を施すためのセルトレイ90の一例を示す図であり、図5(A)は、セルトレイ90の全体斜視図、図5(B)は、セルトレイ90中の1つのセル91の一例を示す斜視図である。
符号の説明
10,10′ 栽培装置 11 支持台
20 加湿器 21 水槽
211 天板 212 角孔
212a 環状隙間 22 加湿器本体
221 吸水管 30 二重ダクト(水滴供給部)
301 垂直部 302 水平部
31 送りダクト部(水滴供給部)
311 垂直部 312 水平部
32 戻しダクト部(栽培容器、水滴供給部)
32′ 戻しダクト(水滴供給部)
321 垂直部 322 水平部
323 封止板 324 天板
325 装着孔 33 網材ダクト部
34 栓部材(保持部材) 341 切断部
35 カバー体 40 水温調節装置
41 加温装置 411 ボイラー
412 加熱用コイル管 42 冷却装置
421 給水ポンプ 422 冷却用コイル管
50 給気装置 51 コンプレッサ
52 バブリング配管 60 光源部材
61 ソケット 62 蛍光灯
63 商用電源 70 地上部栽培容器(栽培容器)
71 導入口 72 排出口
73 底板 731 装着孔
80 根栽培容器 90 セルトレイ
91 セル 92 板体
93 培地 P 植物
P1 根 P2 地上部

Claims (6)

  1. 根と地上部とからなる植物を栽培する植物栽培装置において、
    負に帯電した微細な水滴を生成する加湿器と、
    前記植物の根および地上部の一方を他方と隔離的に収容する栽培容器と、
    前記加湿器によって生成された前記負帯電微細水滴を気流に同伴させて前記栽培容器内に導く水滴供給部とを備えてなる植物栽培装置。
  2. 前記加湿器は、水が貯留される水槽と、この水槽からくみ上げた水を負に帯電させて前記負帯電微細水滴を生成する加湿器本体とを備え、
    前記水滴供給部は、前記加湿器本体と前記栽培容器とを連通する送りダクト部と、前記栽培容器と前記水槽とを連通する戻しダクト部とを備えてなることを特徴とする請求項1記載の植物栽培装置。
  3. 前記水滴供給部は、前記送りダクト部の下流端に接続され、前記栽培容器内に導入された通気用の網材ダクト部を備えてなることを特徴とする請求項2記載の植物栽培装置。
  4. 前記栽培容器は、前記根および地上部の一方を略密閉状態で該栽培容器内に収容するべく保持する植物保持部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の植物栽培装置。
  5. 前記栽培容器は、前記植物の根を収容するものであり、天井部に前記植物保持部を有することを特徴とする請求項4に記載の植物栽培装置。
  6. 前記栽培容器は、前記植物の地上部を収容するものであり、底部に前記植物保持部を有することを特徴とする請求項4に記載の植物栽培装置。
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