JP2008103131A - 非水電解質二次電池およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の非水電解質二次電池は、正極板と負極板とをセパレータを介して積層した電極群をケースに収納し、前記ケースの開口部を、封口板で封口した非水電解質二次電池であって、前記封口板は、前記非水電解質二次電池の内圧が所定の圧力に達したときに、内部の発生ガスを開放する排気弁を有し、前記電極群と前記封口板の間に絶縁板を有し、前記絶縁板は、導電部材からなる基材と、前記基材の表面が絶縁材料で被覆されていない未被覆部を有し、前記非水電解質二次電池の他の構成部品と接触しない部分に前記未被覆部がある。
【選択図】図1
Description
材料を溶解成形して金属板に被覆しなければならない。基材となる金属板に絶縁材料を安定して被覆するためには、金属板を個別に保持した状態で被覆を行なう必要がある。そのため、保持する部分、つまり未被覆部を被覆することは生産性を低下させることとなる。または、保持する部分、つまり未被覆部を未被覆の状態で絶縁板として使用した場合、その絶縁板と電池の他の構成部品と電気的に短絡する可能性がある。仮に、電気的に短絡しない電池を作ることができたとしても、電池に振動や衝撃などの外力を加えた場合、絶縁板の未被覆部と、電池の他の構成部品が電気的に短絡する可能性がある。このように特許文献2には新たな課題があった。
また、本発明の非水電解質二次電池の製造方法における絶縁板は、前記基材を列状態に接続した状態で加工する工程と、前記基材の表面を絶縁材料で被覆する工程と、前記絶縁板を前記列状態から切り離す工程とを有していることが特徴である。
さらに、本発明の非水電解質二次電池の、別の製造方法における絶縁板は、前記基材を列状態に接続した状態で加工する工程と、前記基材の表面を絶縁材料で被覆する工程と、前記絶縁板の表面を絶縁材料で被覆する工程と、前記絶縁板を前記列状態から切り離す工程とを有し、前記基材の接続部が側面の仮想外周より内方にあることが特徴である。
し、前記ケースの開口部を、封口板で封口した非水電解質二次電池であって、前記封口板は電池の内圧が所定の圧力に達したときに、内部の発生ガスを開放する排気弁を有しており、前記電極群と前記封口板の間に、導電部材を基材として、その基材表面を絶縁材料で被覆している絶縁板であって、その絶縁板が他の電池構成部品と接触する部分以外を被覆していないことを特徴とする。
絶縁板の基材としては安価でプレス加工、切削加工などの成型が容易な材料が良い。
(未被覆部)が孔部、切欠き部もしくは外周部等の側面にあることを特徴とする。
第2の発明について説明する前に、第6の発明の製造方法について説明する。例えば、図3のように、絶縁板の外周側面がキャリア7につながった列状態の絶縁板を製造する方法について説明する。列状態の導電性基材の材料を順送型プレスで、絶縁板の外周側面がガイドにつながった状態に順次加工し、列状態で基材表面を絶縁材料で被覆する。その後、絶縁板を列状態から切り離して絶縁板を得る。こうすることにより、絶縁板の生産性を向上することができる。なお、基材の加工方法としては、順送型プレスで一個取りの場合について説明したが、複数取りでも可能であり、また、短冊状に複数個を同時に加工しても良い。
第3の発明について説明する前に、第7の発明の製造方法について説明する。例えば、図4のように、絶縁板の外周側面が隣り合った絶縁板につながった列状態の絶縁板を製造する方法について説明する。列状態の導電性基材の材料を、順送型プレスで絶縁板の形状に順次加工する際に、絶縁板の外周側面が隣り合った絶縁板と連続的につながった状態で加工する。そして、絶縁板同士が連続的につながった状態で絶縁材料を被覆する。連続的につながった絶縁板を個々に切り離して絶縁板を得る。こうすることにより、絶縁板の外周側面の未被覆部は仮想外周より内方にあるため、列状列電池の他の構成部材と接触することがないという利点がある。なお、基材の加工方法としては、順送型プレスで一個取りで基材同士を接続した例を用いて説明したが、複数取りでも可能である。またキャリアを設けて、キャリアとの保持部が側面の仮想外周より内方にあっても良い。他の方法としては、順次加工する順送型プレス以外に、一度に加工する方法もある。生産性の視点から順送型プレスで加工するのが好ましい。また、一度に加工する場合、短冊状に複数個を同時に加工する方が生産性の視点から好ましい。
と略す)を水に分散させたディスパージョン溶液と、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース(以下、CMCと略す)と水とを混合し、負極合剤ペーストを作製する。負極合剤ペーストを集電体として厚さ10μmの銅箔に塗着、乾燥、そして圧延して、厚さ0.170mmの負極板を作製する。
絶縁板は、基材としてSUS304製金属板を略円形状の個片に打ち抜き、PPで絶縁被覆した。PPの被覆はインサート成型により行ない、図2のような絶縁板を製作した。インサート成型の方法は、円筒型非水電解質二次電池の封口板側に位置する基材上面部を保持し、PPで被覆した。基材の厚みは0.3mm、PP絶縁被覆の片側厚みは0.05mm、絶縁板の総厚みは0.4mmとした。この絶縁板を用い円筒型非水電解質二次電池を作製し、電池Aとした。
絶縁板は、基材としてSUS304製金属板を図3のように列状態に打ち抜き、列状態でPI樹脂を電着にて被覆した。その後、個片状に切り離し、絶縁板を製作した。基材の厚みは0.3mm、PI樹脂絶縁被覆の片側厚みは0.01mm、絶縁板の総厚みは0.32mmとした。この絶縁板を用いた以外は実施例1と同様にして、電池を作製し、電池Bとした。
絶縁板は、基材としてSUS304製金属板を図4のように列状態に打ち抜き、列状態でPI樹脂を電着にて被覆した。その後、個片状に切り離し、絶縁板を製作した。基材の厚みは0.30mm、PI樹脂絶縁被覆の片側厚みは0.01mm、絶縁板の総厚みは0.32mmとした。この絶縁板を用いた以外は実施例1と同様にして、電池を作製し、電
池Cとした。
絶縁板は、基材としてSUS304製金属板を図5のように列状態に打ち抜き、列状態でPI樹脂を電着にて被覆した。その後、個片状に切り離し、絶縁板を製作した。基材の厚みは0.30mm、PI樹脂絶縁被覆の片側厚みは0.01mm、絶縁板の総厚みは0.32mmとした。この絶縁板を用いた以外は実施例1と同様にして、電池を作製し、電池Dとした。
絶縁板は、ガラスクロスを基材として無機添加剤を含ませたフェノール樹脂からなる厚さ0.32mmの積層板を実施例1と同じ形状に打ち抜き、製作した。この絶縁板を用いた以外は実施例1と同様にして、電池を作製し、電池Eとした。
絶縁板は、ガラスクロスを基材として無機添加剤を含ませたフェノール樹脂からなる厚さ0.50mmの積層板を実施例1と同じ形状に打ち抜き、製作した。この絶縁板を用いた以外は実施例1と同様にして、電池を作製し、電池Fとした。
(表1)の結果より、電池E以外の電池はいずれもバーナー加熱による安全性の加速試験で問題ないことがわかる。の電池Eの絶縁板は、強度試験の結果から、フェノール樹脂とガラスクロスからなる絶縁板のため、実施例のようにSUS製金属板を基材とした絶縁板に比べ、変化量が著しく大きかった。これは加熱時に電極群の変形により、封口板に設けられた排気弁が正常に作動しなかったためである。
が、厚み0.30mmのSUS製金属板を基材とした絶縁板と同程度の強度を得るためには、表1に示した2MPa印加時の変位量の結果から、0.50mmの厚みが必要であることがわかる。このことは、加熱試験の結果から、電池Fの絶縁板は厚み0.30mmのSUS製金属板を基材とした絶縁板と同等の結果であったことからも裏付けられる。
2 ケース
3 溝部
4 絶縁板
5 電極群
6 リード
7 キャリア
8 仮想外周
Claims (8)
- 正極板と負極板とをセパレータを介して積層した電極群をケースに収納し、前記ケースの開口部を、封口板で封口した非水電解質二次電池であって、
前記封口板は、前記非水電解質二次電池の内圧が所定の圧力に達したときに、内部の発生ガスを開放する排気弁を有し、
前記電極群と前記封口板の間に絶縁板を有し、
前記絶縁板は、導電部材からなる基材と、前記基材の表面が絶縁材料で被覆されていない未被覆部を有し、
前記非水電解質二次電池の他の構成部品と接触しない部分に前記未被覆部がある非水電解質二次電池。 - 前記未被覆部が前記絶縁板の側面にある請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 前記未被覆部が前記絶縁板の側面の仮想外周より内方にある請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 前記未被覆部の厚みが前記絶縁被覆部の厚みより薄い請求項3記載の非水電解質二次電池。
- 前記絶縁材料は耐熱温度が150℃以上である請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 正極板と負極板とをセパレータを介して積層した電極群をケースに収納し、前記ケースの開口部を、封口板で封口した非水電解質二次電池の製造方法であって、
前記封口板は、前記非水電解質二次電池の内圧が所定の圧力に達したときに、内部の発生ガスを開放する排気弁を有し、
前記電極群と前記封口板の間に絶縁板を有し、
前記絶縁板は、導電部材からなる基材と、絶縁被覆部を有した非水電解質二次電池の製造方法であって、
前記絶縁板は、前記基材を列状態に接続した状態で加工する工程と、
前記基材の表面を絶縁材料で被覆する工程と、
前記絶縁板を前記列状態から切り離す工程とを有した非水電解質二次電池の製造方法。 - 正極板と負極板とをセパレータを介して積層した電極群をケースに収納し、前記ケースの開口部を、封口板で封口した非水電解質二次電池の製造方法であって、
前記封口板は、前記非水電解質二次電池の内圧が所定の圧力に達したときに、内部の発生ガスを開放する排気弁を有し、
前記電極群と前記封口板の間に絶縁板を有し、
前記絶縁板は、導電部材からなる基材と、絶縁被覆部を有した非水電解質二次電池の製造方法であって、
前記絶縁板は、前記基材を列状態に接続した状態で加工する工程と、
前記基材の表面を絶縁材料で被覆する工程と、
前記絶縁板の表面を絶縁材料で被覆する工程と、
前記絶縁板を前記列状態から切り離す工程とを有し、
前記基材の接続部が側面の仮想外周より内方にある非水電解質二次電池の製造方法。 - 正極板と負極板とをセパレータを介して積層した電極群をケースに収納し、前記ケースの開口部を、封口板で封口した非水電解質二次電池の製造方法であって、
前記封口板は、前記非水電解質二次電池の内圧が所定の圧力に達したときに、内部の発生ガスを開放する排気弁を有し、
前記電極群と前記封口板の間に絶縁板を有し、
前記絶縁板は、導電部材からなる基材と、絶縁被覆部を有した非水電解質二次電池の製造方法であって、
前記絶縁板は、前記基材を列状態に接続した状態で加工する工程と、
前記基材の表面を絶縁材料で被覆する工程と、
前記絶縁板の表面を絶縁材料で被覆する工程と、
前記絶縁板を前記列状態から切り離す工程とを有し、
前記基材の接続部が側面の仮想外周より内方にあり、接続部の厚みを基材の元の厚みより薄くしている非水電解質二次電池の製造方法。
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