JP2008102914A - 決済処理方法、決済処理システム、及び決済処理用プログラム - Google Patents

決済処理方法、決済処理システム、及び決済処理用プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】オンラインサービス提供システムと決済処理システムとをシームレスに連携させてユーザの利便性を向上させる。
【解決手段】金融機関と支払人との間で予め締結した口座引落とし合意契約の契約済フラグを支払人IDに関連付けてユーザ情報DBに格納し、この支払人が商品を落札した時にオークション管理システムから取得した商品IDと受取人の実口座に関連付けて振込み専用のOT口座を生成してオークション管理システムに通知し、支払人からOT口座への振込みを受け付けた場合に、OT口座の情報に基づいて受取人の実口座を特定し、支払人IDに基づいてユーザ情報DBを参照して契約済フラグの登録を確認し、振込金額を支払人の口座から引き落とした資金を受取人の実口座に入金処理する。また再利用禁止期間が経過したOT口座は再利用する。
【選択図】図2

Description

本発明は、利用者にオンラインサービスを提供する事業者のコンピュータシステム(事業者システム)に通信ネットワークを介して接続される金融機関のコンピュータシステム(金融機関システム)によって、この事業者が提供するサービスを利用する複数の利用者(支払人及び受取人)の間で成立した取引(事業者取引)に関する代金を決済する方法、このような決済処理を行うシステム、及び金融機関システムに決済処理を実行させるコンピュータプログラムに関する。
近時、光ファイバー通信網などの通信インフラの整備や、パーソナルコンピュータ(PC)や携帯電話などの通信端末の爆発的な普及に伴って、インターネット上で提供されるオンラインサービスの量・質・機能が益々充実してきている。その代表例として、ネットオークションやネットショッピングが挙げられる。このようなオンラインサービスにおいては、購入(落札)した商品やサービスの代金を決済する手段として、手軽さや安全性の点から、いわゆるネットバンキングが広く利用される。
このネットバンキングによって商品代金などを自身の口座から受取人の口座に振込む場合、利用者は、ネットオークションなどを提供する事業者のWEBサイトから金融機関のネットバンキングのサイトに移動して暗証番号などによる所定の認証を経て、振込み情報を入力して振込を依頼することになる。ユーザにとっては、事業者のWEBサイトから直接振り込みを依頼できれば便利であるが、事業者は金融機関ではないため、ユーザから振込依頼を受け付けて受取人に送金する行為(為替業務)を行うことはできない。そのため、オンラインサービスの利便性を損なわずに購入(落札)から利用代金の決済をシームレスに行える新たな決済スキームが望まれている。
また、落札者などの代金の受取人にとっては、素性の分からない取引相手に振込先の口座を知らせると、取引とは無関係の資金を振り込まれて、後日、過大な利子を加算して返金を請求されるという不正行為や、図12に示すような不正行為に巻き込まれるおそれがある。後者の不正行為においては、詐欺行為者がネットオークションで落札し(S1)、出品者からの代金請求を無視し(S2)、この落札直後に、即決を希望条件にして架空出品を行い(S3)、善意の落札者が落札すると(S4)、その代金を請求する(S5)。この時の振込口座は、最初の出品者の口座を指定する。善意の落札者が代金を振り込むと(S6)、最初の出品者は詐欺行為者に商品を発送する(S7)。これにより、詐欺行為者は商品を不正に入手でき、商品が届かない善意の落札者は最初の出品者を詐欺で訴えることになる。
このような不正行為を防止する手段として、例えば、以下の特許文献1に開示された方法が参考になる。この方法は、受取人が金融機関に保有する実際の口座(以下、「実口座」と称する)に関連付けた振込専用の仮想口座を発行し、この仮想口座を振込先として支払人(落札者等)に提示する。そして、この仮想口座に対して振り込まれた資金は、これに関連付けられた実口座に入金される仕組みとなっている。また、このような仮想口座は1回振込みに利用されると取引停止の処理がなされる(使い捨てである)ため、過去に振込みに利用された仮想口座を他人が認知しても上記した不正行為を行うことはできない。
特開2003−30451号公報
ところで、支払人が事業者のWEBサイトから直接(ネットバンキングのWEBサイトに移動して金融機関との間の認証を経ることなく)代金の振込みを行えるようにするには、例えば、公共料金等の自動引落としのスキームを応用することが考えられる。すなわち、支払人と金融機関と受取人との三者間で自動引落としに合意する旨の包括的な契約を締結しておけば、取引が成立する度に支払人がネットバンキングのWEBサイトにログインして振込みに必要な情報を入力して振込みを指示することなく、受取人等から金額などの情報を取得するだけで簡単に決済が行えるようになる。
しかし、従来の自動引落としは、受取人(公共サービスの事業者)が固定しているため、金融機関と支払人と事業者の三者で包括契約を予め締結することができるが、ネットオークションやオンラインショッピングなどでは、受取人がその都度異なるため、予め受取人を特定して契約を締結しておくことは不可能である。そのため、オンラインサービスの決済について、従来の自動引落としのスキームをそのまま適用することはできない。
また、上記したように、仮想口座を利用した決済方法においては、仮想口座に対する振込みは1回に制限されるが、仮想口座に対する振込みも全銀ネットを通じて為替電文が通信される可能性もあるため、口座の桁数や使用できる記号(数値)にも制約がある。また、仮想口座の性質上、実在の口座と同一の口座番号は避ける必要がある。それにも拘わらず、仮想口座への振込み回数を制限していると、将来的に使用できる口座情報が枯渇してこの決済スキーム自体が行き詰まるおそれがある。また、仮想口座は使い捨て(1回限り)とは言っても、実際は、上記不正行為を防止するために過去に使用された仮想口座の情報も引き続き保存しておく必要があり、金融機関のコンピュータシステムの記憶領域を過度に圧迫することになる。
本発明は、このような課題を解決して、ユーザ、金融機関、事業者の何れにとっても利便性の高い決済処理スキームを実現することを目的とする。
本発明の第1の主要な観点によれば、利用者にオンラインサービスを提供する事業者のコンピュータシステム(事業者システム)に通信ネットワークを介して接続される金融機関のコンピュータシステム(金融機関システム)によって、この事業者が提供するサービスを利用する複数の利用者(支払人及び受取人)の間で成立した取引(事業者取引)に関する代金を決済する方法において、以下のような構成を備えた決済処理方法、この方法を実行可能なシステム及び金融機関システムに以下の方法を実行させるコンピュータプログラムが夫々提供される。
(1)前記金融機関システムが、金融機関と利用者との間で、前記サービスの利用代金を口座引き落としによって決済することを合意する旨の包括契約が予め締結されたことを示す合意契約情報を、この利用者の識別情報に関連付けてユーザ情報データベース(DB)に格納する契約情報格納工程と、前記事業者取引が成立した場合に、通信ネットワークを介して前記事業者システムから、支払人である利用者の識別情報、サービスの利用代金を含む振込金額、及び振込先たる受取人の口座を特定する情報、を含む振込情報と、支払人の振込指示情報とを取得する振込情報取得工程と、取得した振込情報に含まれる支払人の識別情報に基づいて、前記ユーザ情報DBにその支払人について前記合意契約情報が登録されているかを確認する契約情報確認工程と、合意契約情報の登録を確認できた場合に、前記振込情報に従って支払人の口座を特定し、この口座から振込金額を引き落とす引落し処理工程と、前記振込情報に従って受取人の口座を特定し、この受取人口座に対して前記振込金額を入金処理する入金処理工程とを実行する。
(2)前記金融機関システムが、前記事業者取引が成立した場合に、通信ネットワークを介して前記事業者システムから、振込先たる受取人の識別情報を取得する受取人識別情報取得工程と、取得した受取人識別情報に基づいて、この受取人が前記金融機関に保有する口座(実口座)を特定する実口座特定工程と、振込情報を取得した場合に、振込専用のワンタイム口座(OT口座)を生成するOT口座生成工程と、生成されたOT口座の情報を、受取人の実口座及び/若しくは受取人の識別情報に関連付けてOT口座情報格納部に格納すると共に、受取人識別情報と共に通信ネットワークを介して事業者システムに送信するOT口座情報出力工程と、支払人である利用者の識別情報、サービスの利用代金を含む振込金額、及びOT口座の情報を含む振込情報と、支払人の振込指示情報とを取得する振込情報取得工程と、取得した振込情報に従って支払人の実口座を特定して振込金額を引き落とす引落し処理工程と、前記取得した振込情報に含まれるOT口座情報に基づいて受取人の実口座を特定し、この受取人の実口座に対して前記振込金額を入金処理する入金処理工程とを実行する。
(3)前記金融機関システムが、前記事業者取引が成立した場合に、通信ネットワークを介して前記事業者システムから、振込先たる受取人の識別情報を取得する受取人識別情報取得工程と、取得した受取人識別情報に基づいて、この受取人が前記金融機関に保有する口座(実口座)を特定する実口座特定工程と、振込情報を取得した場合に、振込専用のワンタイム口座(OT口座)を生成するOT口座生成工程と、生成されたOT口座の情報を、受取人の実口座及び/若しくは受取人の識別情報に関連付けてOT口座情報格納部に格納すると共に、受取人識別情報と共に通信ネットワークを介して事業者システムに送信するOT口座情報出力工程と、支払人からOT口座に対する振込情報を受信した場合に、この振込情報に含まれる支払人の識別情報及び/若しくはOT口座の情報を事業者システムに通知する振込情報通知工程と、振込情報に含まれるOT口座情報に基づいて受取人の実口座を特定し、この受取人の実口座に対して前記振込金額を入金処理する入金処理工程とを実行する。
また、本発明の第2の主要な観点によれば、利用者にオンラインサービスを提供する事業者のコンピュータシステム(事業者システム)と、この事業者システムに通信ネットワークを介して接続される金融機関のコンピュータシステム(金融機関システム)とからなる情報処理システムによって実行され、前記オンラインサービスを利用する複数の利用者(支払人及び受取人)の間で成立した取引(事業者取引)に関する代金を決済する方法において、前記金融機関システムが、金融機関と利用者との間で、前記サービスの利用代金を口座引き落としによって決済することを合意する旨の包括契約が予め締結されたことを示す合意契約情報を、この利用者の識別情報に関連付けてユーザ情報データベース(DB)に格納する契約情報格納工程と、前記事業者システムが、事業者取引が成立した場合に、通信ネットワークを介して金融機関システムに対して、支払人である利用者の識別情報、サービスの利用代金を含む振込金額、及び振込先たる受取人の口座を特定する情報、を含む振込情報と、支払人の振込指示情報とを送信する振込情報送信工程と、前記金融機関システムが、事業者システムから送信された振込情報に含まれる支払人の識別情報に基づいて、前記ユーザ情報DBにその支払人について前記合意契約情報が登録されているかを確認する契約情報確認工程と、前記金融機関システムが、合意契約情報の登録を確認できた場合に、前記振込情報に従って振込金額を支払人の口座から引き落とす引落し処理工程と、前記金融機関システムが、前記振込情報に従って受取人の口座を特定し、この受取人口座に対して前記振込金額を入金処理する入金処理工程とを実行することを特徴とする方法、及びこのような方法を実行する情報処理システムが提供される。
本発明によれば、ネットオークションなどのオンラインサービスを提供する事業者のシステムと金融機関の決済処理システムとを通信ネットワークを介してシームレスに連携させることで、ユーザがオンラインサービスに付随する種々の決済を容易に行えるようにした。また、ユーザは、金融機関(ネットバンキング)で決済された結果を即時に確認できるので、ネットオークションやネット通販などにおいて入金確認後に商品を発送する場合でも、取引を迅速に完結させることが可能になる。さらに、振込み専用のOT口座を使用する場合に、OT口座を使い捨てではなく、一定条件下で再利用することにしたので、金融機関のコンピュータシステムの記憶領域を有効活用することができる。また、OT口座を取引単位で生成・管理することで、過去に利用されたOT口座を悪用したり、他人に成りすまして商品をただで取得する不正行為を有効に防止できると共に、OT口座をリサイクルする場合でも管理が容易で取引に混乱が生じない。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。以下においては、オンラインサービスの代表例であるネットオークションにおいて、落札者が出品者に落札商品の代金をネットバンキングを利用して振り込む場合の決済処理の例を説明する。
オークションの対象顧客としては、出品者(受取人)は、ネットオークションサービスについて事業者システムに利用登録した者(ユーザ)で、かつこの事業者と提携する金融機関に通常の口座(実口座)を保有する者(顧客)である。一方、落札者(支払人)も、事業者システムに利用登録しており前記金融機関に実口座を有していると共に、金融機関との間で「代金の口座引き落としに合意する旨の包括契約」を締結している者である。
図1は本発明の一実施形態のネットワーク構成図である。この図に符号1で示す決済処理システム(金融機関システム)は、ネットバンキングサービスを提供する金融機関2に備えられた勘定系ホストコンピュータ3、この勘定系ホストコンピュータ3と行内の専用回線等で夫々接続されるWEBサーバ4、データベースサーバ5、図示しないアプリケーションサーバなどの種々のコンピュータシステムの一部の機能を協働させることで構成される。以下においては、便宜上、これら複数のコンピュータシステムを1のホストコンピュータのように説明することがある。なお、ファイアウォールやゲートウェイ、基地局、ISPなどの周知の構成及び機能は省略してある。
この決済処理システム1は、WEBサーバ4を介して、金融機関2に口座を有するユーザ(落札者6a及び出品者6b)6のユーザ端末7(PCや携帯電話等)及びネットオークションサービスを提供する事業者8のオークション管理システム9(事業者システム)と、インターネットなどの公衆回線を通じて接続される。この事業者システム9と金融機関2の決済処理システム1とによって、ネットオークションサービスと決済処理とをシームレスに連携させた情報処理システムが構成される。また、ユーザ端末7とオークション管理システム9も、インターネットなどの公衆回線を通じて接続される。ユーザ6(6a、6b)は、オークション管理システム9にログインすることで、事業者8が提供するネットオークションに出品及び入札することができる。このオークション管理システム9は、事業者8が管理するホストコンピュータやWEBサーバ、データベースサーバ、アプリケーションサーバなどの種々のコンピュータシステムが専用回線若しくは公衆回線で接続されて構成される。以下においては、便宜上、これら複数のコンピュータシステムを1のホストコンピュータとして説明する。
決済処理システム1は、ユーザ6に対してネットワーク上で種々の金融サービスを提供すると共に、オークション管理システム9と連携して、落札商品の代金の決済をネット上でシームレスに行うための種々の機能を備えている。具体的には、ユーザ6との間で予め締結された包括的な引き落とし契約を管理する機能、ログイン時及び取引受付時におけるユーザ認証機能、オークション管理システム9からの指示に基づいて振込専用のワンタイム口座(OT口座)を生成し管理する機能、支払人(落札者)のOT口座に振込まれた資金をこの受取人の実口座に振り替える(入金処理)機能、などである。
これらの機能の特徴を以下に列挙する。
1.オークション管理システム9からのリクエストに基づいて、決済処理システム1(金融機関2)側でOT口座を生成・管理する。
2.発行したOT口座番号は、決済処理システム1とオークション管理システム9との間の決済連携時の共有のキーとなる。
3.個々のOT口座には、事業者8から指定された日数に基づき入金有効期限日を設ける。(入金有効期限日=依頼日+指定日数)
4.OT口座の発行数が増加し、バーチャル店番や口座番号が不足した場合は、一度発行したOT口座を再利用する。但し、前回発行日から180日か、取引完了日(振込日)から14日の何れか遅く満了する日を経過している場合に限る。
5.発行したOT口座番号は、事業者8若しくは金融機関2の指示によって、個別に停止/停止解除/取消が可能である。
6.金融機関2のWEBサイト側では、OT口座番号から出品者(受取人)の実口座番号を特定できる。
7.発行したOT口座に対する入金は、入金有効期限内で1回のみとする。
8.発行したOT口座からの出金回数については、特に制約はないものとする。
9.OT口座の発行タイミングは、落札者の確定(OT口座利用依頼連携開始)時である。
また、事業者8と金融機関2の各システム1、9は、図2に示すように連携して円滑な決済処理を実行する。なお、ここでは、説明の便宜上、決済処理システム1を金融機関2、オークション管理システム9を事業者8と表記する。また、ここでの出品者6b及び落札者aも、実際には、出品者及び落札者のコンピュータや携帯電話などの通信端末7を意味する。
まず、出品者が事業者8のオークションに出品した商品の落札者が確定すると(S1)、事業者8は、図3A1の取引画面を通じて受取人(出品者)に落札者の決定を通知すると共に(S2)、金融機関2に取引ID及び受取人のユーザIDと、振込金額(商品代金、送料、手数料等)とを通知してOT口座の採番(生成)を依頼する(S3)。金融機関2は、このユーザIDに基づいて顧客情報データベース(DB)からこの受取人の実口座を特定する(S4)。そして、OT口座を生成して取引IDとユーザIDと受取人の実口座とに関連付けてデータベースに保存する(S5)。そして、生成したOT口座と取引ID若しくはユーザIDとを事業者8へ通知する(S6)。
次いで、事業者8は、図3のB1に示す所定のメッセージ画面を通じて支払人に落札に係る取引情報を通知する(S7)。この支払人用取引画面には、振込先の口座として上記生成されたOT口座が表示される。また、この時点では、図3A2、A2の取引ステータスは夫々「請求」及び「支払」、すなわち決済処理が行われていない状態である。
支払人が、図3B1、B2の取引画面で取引内容を確認し「支払」ボタンを押すと、図3B3の支払手続画面に遷移する。この画面で支払人が金融機関2から配布された後述するトークン10が生成したワンタイムパスワード(OTP)を入力して「確定」ボタンを押して自身の実口座からの引落しを指示すると(S8)、事業者8を介してこの指示を受信した金融機関2は、この支払人について顧客情報DBを参照して包括引落し契約が締結されていることを確認し(S9)、この支払人の実口座から前記振込金額を引き落とす(S10)。包括契約を締結しているため、第三者である事業者8からの指示に従って支払人の口座からの引き落としが可能である。なお、引き落とした資金の情報は、一旦、金融機関2内の別段預金口座にストックされる。
引き落としが完了すると、金融機関2は、引き続きOT口座に基づいてOT口座情報格納部24から受取人の実口座を特定して別段預金口座にストックされた振込金額を移動させ(S11)、事業者8に対して「振替完了」を通知する(S12)。事業者8は、この通知を受け取ると、取引のステータスを「取引完了」に更新すると共に(S13)、図3A4、B4に示す支払人及び受取人の取引ステータス表示画面に夫々「支払済」及び「入金済」を表示させる(S14)。受取人は、「入金済」を確認すると、商品を支払人に発送する(S15)。
一方、落札後に、事業者8が受取人や支払人の不正を発見した場合や、先に発送した商品に欠陥があった場合等に、支払人からの通知等に基づいて生成されたOT口座の取引制限を金融機関2に指示する(S16)。指示を受け付けた金融機関2は、指示内容に従ってOT口座の取引を制限する(S17)。取引制限の解除も、これと同様に処理される。
ここで、図1に示すように、本実施形態では、取引の受付時の認証機能として、口座を開設したユーザに配布した認証機器(トークン)10を利用してセキュリティを強化することにしている。このトークン10は、60秒程度の短い終期で1回だけ有効のワンタイムパスワード(OTP)を作成して「チャレンジ・レスポンス」または「時刻同期」の何れかの方式によってその所有者を認証する携帯型の機器である。このトークン10としては、種々の分野で広く採用されている汎用のものをそのまま採用できる。
図1に示すように、このトークン10は、ユーザ6に郵送等で配布される際にホストコンピュータのクロック機構と同期されたクロック値を出力するクロック値出力機構10aと、一定の周期(60秒程度)でクロック値出力機構10aが出力したクロック値をホストコンピュータと同一のアルゴリズム(ロジック)に適用してOTPを生成するパスワード生成機構10bとを備えている。このトークン10で生成されるOTPは、上記した支払手続画面(図3B3)で入力され、事業者システム9を介して金融機関2の決済処理システム1に送信され、認証に利用される。
上記した種々の機能を実行するため、本実施形態の決済処理システム1は、図4に示すような構成を備えている。
具体的には、このシステム1は、ホストコンピュータに内蔵されたCPU11にシステムバス12を介してRAM13、ROMやHDDなどの外部記憶装置14及び入出力インタフェース(I/F)15が接続されている。入出力I/F15には、CRTディスプレイなどの出力装置16、キーボードやマウスなどの入力装置17、モデムなどの通信デバイス18、及びCD−ROMやDVD−ROMなどのリムーバブル記録媒体用のドライブ19が夫々接続されている。本発明の機能を実現するソフトウェアプログラムはHDDやROMなどの外部記憶装置14にインストールされている。金融機関2のオペレータが入力装置17を操作して各種の指令(コマンド)を入力したり、ユーザ端末7から送信されたコマンドを取得することで、このソフトウェアプログラムがCPU11によってRAM13上に呼び出されて実行されることで、OS(オペレーションシステム)と協働してこの発明の機能を奏するようになっている。上記プログラムはドライブ19を通じてリムーバブル記録媒体20から導入することもできる。
前記外部記憶装置14は、データ格納エリアと、ソフトウェアプログラム格納エリアとを備えている。データ格納エリアは、主として、前記データベースサーバ5に備えられており、ユーザ情報データベース(DB)21、トークン情報格納部22、OT口座情報格納部23、及び取引履歴格納部24を備えている。
ユーザ情報DB21は、ユーザ6の氏名、住所、実口座の担当店舗名やその支店コード、口座番号、ユーザ6に配布したトークン10のID、提携する事業者8との間で取り決めたユーザ6の識別情報(ID)などのユーザ情報を格納する。このユーザ6には、落札者(支払人)と出品者(受取人)との両方、及び個人、法人、事業性個人の何れもが含まれる。
本実施形態では、各ユーザごとに、金融機関2と支払人との間で、口座引き落としに合意する旨の包括契約が予め締結されたことを示す合意情報(契約済フラグ)も、このユーザ情報DB21に支払人のIDに関連付けて登録されている。この契約は、通常の口座引落としと異なり、取引(引落とし)の度に受取人が異なる場合であっても、その受取人との取引を正当なものとして自身の口座から必要な資金を引き落とすことに合意する条項と、受取人本人からではなく、第三者である事業者8(オークション管理システム9)から引落としに関する情報(金額及び受取人の情報)を取得して引落としの依頼を受け付けた場合に、その依頼を受取人からの依頼と同視して引落としを実行することに合意する条項と、を含んでいる。これにより、支払人は、口座開設時等に金融機関2との間で予め包括契約を締結しておけば、オークションサイト上で「支払」のボタンを押してOTPを入力するだけで、受取人の情報や振込金額等を入力等することなく、簡単に代金の決済が可能になる。
トークン情報格納部22は、ユーザ6に配布した全てのトークンのIDと、所定周期(60秒毎)でトークン10のクロック値出力機構10aと同期してOTPを生成するためのアルゴリズムを格納するものである。このトークン10の情報は、口座番号などに基づく所定の認証が完了した後に、ユーザ情報に関連付けられてこのトークン情報格納部22に登録される。これにより、トークン10が活性化され使用可能となる。
OTP生成アルゴリズムは、例えば、金融機関2のホストコンピュータ(決済処理システム1)のクロック機構が出力するクロック値に基づいて所定桁数(6〜8桁程度)のOTPを生成するためのプログラムであり、トークン10にも同一のアルゴリズムが格納若しくは設定される。各トークン10の発送時に、ホストコンピュータのクロック機構と同期するように設定されるため、ホストコンピュータとトークン10とは、通信によってその都度同期を取らなくても、常に同一のクロック値に基づいて同一のOTPが生成される。
OT口座情報格納部23は、図5に示すように、オークション管理システム9からの指示に基づいて生成されたOT口座の番号と、このOT口座の生成年月日(発行日)と、OT口座への振込年月日と、OT口座が関連付けられる受取人の実口座の口座番号(識別情報)と、入金可能期間とを格納するものである。ここで、入金可能期間は、背景技術として説明した不正行為を防止するために、OT口座の生成日から例えば14日間が設定される。この期間を経過した後の入金は、不正な入金として全て拒否される。ただし、入金可能期間を経過したOT口座の再利用の可否は後述するOT口座の再利用禁止期間によって別途管理される。
このOT口座は、振込み専用の仮口座であるが、ネットバンキング以外のチャンネル(窓口やATM等)を利用した振込みにも使用されるため、全銀ネットで交信可能な為替電文のフォーマットで生成される必要がある。具体的には、金融機関コード3桁、店番号3桁、口座番号7桁の合計13桁の数値で構成されるが、実際には金融機関コードは固定であるため、店番号と口座番号とを組み合わせた10桁の数値でユニークなOT口座が生成される。一方、ネット専業銀行のように店番号が1つしかない場合や、支店数が少ない銀行などでは、実口座に利用されていない店番号(例えば、500〜)もOT口座用に利用できる。また、特定の店番号(例えば、020等)をOT口座専用に割り当ててもよい。なお、受取人の実口座の識別情報は、電話番号や電子メールアドレスなどでもよく、これらを組み合わせてもよい。
また、OT口座は、実口座との重複を避ける必要があるが、取引(振込み)の都度新しいOT口座を生成して使い捨てにしていくと、近い将来、OT口座の生成資源が枯渇してこのスキーム自体が行き詰まる可能性がある。そのため、本実施形態では、後述するように、生成されてから所定期間(例えば、180日)が経過したOT口座や振込みが完了してから所定期間(例えば、14日)経過したOT口座については、このOT口座情報格納部23から全ての情報を抹消したり、振込み日や実口座の情報などの特定の取引を識別するための情報を抹消するなどして再利用することにした。そのため、このOT口座情報格納部23には、最初にOT口座を生成した日ではなく、取引(落札)に関連付けて事業者システム8に発行された日を「生成年月日(発行日)」として格納するのが好ましい。このようなOT口座情報格納部23の更新は、後述するOT口座情報更新部39によって定期的に実行される。なお、以下の説明においては、上記した所定期間を「再利用禁止期間」と称する。また、生成日に代えて、若しくはこれに加えて、OT口座の入金有効期限の末日(生成日から180日目等)を登録したり、入金有効期限内かどうかに基づいて判別された「使用可能フラグ」を登録してもよい。
上記したOT口座情報と、取引ID・受取人ID・受取人の実口座との関係は図7のようになる。出品者(受取人)が複数の商品を出品するとオークション管理システム9によって夫々に取引IDが付与される。これらの出品商品が落札されると、落札単位(取引IDごと)にOT口座が生成される。OT口座番号はユニークであるが口座名義人は全て出品者である。また、このような複数のOT口座番号は、全て出品者の実口座に関連付けられる。すなわち、1つの出品者ID及び実口座に複数の取引ID及びOT口座番号が紐付けられた状態で管理される。これらの情報の管理は決済処理システム1によって行われるが、実口座以外の情報は、オークション管理システム9と共有され、決済連携に利用される。
取引履歴格納部24は、図6に示すように、OT口座ごとに、支払人(落札者)から振り込まれた年月日と、取引IDとを格納するものである。本実施形態では、OT口座は繰り返し利用することにしているため、1のOT口座について、複数の振込月日や取引IDを格納できるように構成されている。このように、OT口座ごとの取引履歴を格納しておくことで、第三者が背景技術で説明した不正行為を行おうとしても、取引IDが未登録であったり、OT口座の有効期限若しくは入金可能期間が経過していれば、不正な入金ということで、OT口座への入金を拒否できる。また、OT口座の有効期限内でかつ取引IDが登録されていても、既に振込年月日が登録されていれば、同様に不正な入金であると判断できる。なお、この取引履歴格納部24は、後述する口座情報更新部39によって定期的に更新される。
ここで、この取引履歴を前記OT口座情報格納部23に格納することもできるが、振込日等の取引履歴は日々蓄積されてデータ量が膨大になるおそれがあるため、生成されたOT口座の再利用可否を判断する際にOT口座情報格納部23の検索速度が低下するおそれもある。一方で、過去の取引履歴を参照する頻度は、OT口座の再利用可否を判断する頻度に比べて極端に少ない。そのため、本実施形態では、OT口座情報格納部23には、OT口座の再利用可否の判断に必要な情報だけを格納し、振込が完了し所定期間が経過した場合には振込日等をこの取引履歴格納部24に移行することにして、OT口座情報格納部23のデータ量を抑えることにした。
図4に示すように、前記ソフトウェアプログラム格納エリアに格納されるソフトウェアプログラムは、図示しないメインプログラムの他、OT口座生成依頼受付部30(受取人識別情報取得手段)、OT口座生成部31、OT口座情報出力部32、振込依頼受付部(振込情報取得手段、実口座特定手段)33、OTP生成部34、認証部35、引落とし処理部(契約情報確認手段、振込情報通知手段)36、入金処理部37、取引履歴更新部38、及び口座情報更新部(OT口座情報更新手段、取引制限指示受付手段、取引制限登録手段)39を備えている。
OT口座生成依頼受付部30は、オークションの落札者が決定した場合に、通信ネットワークを介してオークション管理システム9から、受取人の識別情報(ID)を取得してOT口座の生成指示を受け付けるものである。このOT口座の生成依頼を受け付けると、受取人IDに基づいて前記ユーザ情報DB21を検索して受取人の実口座を特定し、OT口座生成部31に対してOT口座の生成を指示する。
この受取人IDは、ユーザにネットオークションサービスを提供する事業者8と金融機関2との間で予め共有している決済スキームの専用IDであり、オークションをはじめとする他の取引においては何の意味も持たない。そのため、万が一この受取人IDが漏洩しても、不正行為が行われるおそれはない。
なお、OT口座の生成依頼に際して、受取人IDと共に事業者システムが各取引を識別するために付与する取引IDを取得してもよい。この取引IDは、事業者システム9において受取人及び支払人のIDと関連付けられているため、この取引IDとOT口座とを関連付けることで、決済処理システム1と事業者システム9とは、取引IDとOT口座の情報とを介して連携可能となる。この取引IDも、受取人IDと同様に、不正行為に利用されるおそれはない。OT口座を落札(取引)毎に割り振る事で、事業者8(オークション管理システム9)における消込管理を容易に行えるようになる。この取引IDは、オークションであれば商品IDに置き換えることも可能である。
OT口座生成部31は、OT口座生成依頼受付部30から生成指示を受け付けた場合に、乱数などを使用した生成アルゴリズムに従ってOT口座を生成するものである。このOT口座生成部31は、落札単位で(すなわち、取引IDと1対1)OT口座を生成・発行するため、生成されたOT口座が漏洩したとしても、他の取引で利用することはできない。また、OT口座のへ入金可能期間は、生成後14日間に設定され、入金回数も1回に制限されているため、悪用することはできない。
OT口座出力部32は、生成されたOT口座の情報の利用可否を判断する機能と、利用可能なOT口座の情報を前記OT口座情報格納部25に格納する機能と、利用可能なOT口座の情報をオークション管理システム9に送信する機能とを有する。
まず、利用可否の判断機能は、生成されたOT口座番号について、前記OT口座情報格納部25を参照して、当該OT口座番号と同一のOT口座番号が登録されていないか、登録されている場合には、そのOT口座と同一の番号についてOT口座情報格納部25に生成年月日や入金可能期限日が登録されているかに基づいて利用可否を判断する。生成年月日等が登録されている場合には、そのOT口座は現在、取引に利用されている(アクティブ)と判断して、前記OT口座生成部31に対して別のOT口座の生成を指示する。
次に、OT口座情報格納機能は、利用可能と判断した場合に、このOT口座番号を受取人の実口座及び/若しくは受取人IDに関連付けてOT口座情報格納部25に格納する機能である。これにより、OT口座をリサイクルする場合に、異なる取引について同一のOT口座に振込みが行われるなどの混乱を回避すると共に、過去の取引に使用されたOT口座を悪用した不正行為を有効に防止できる。なお、前記有効期間や振込日などに基づいてOT口座の利用可否を示すフラグを登録したり、利用可能なOT口座だけを別ファイルに転記することで、生成したOT口座の利用可否を瞬時に判断できるようにしてもよい。また、この時、OT口座の再利用の可否を判断するための情報として、OT口座の有効期間、生成日、振込回数若しくは振込日に基づいて設定されたOT口座の再利用禁止期間も格納する。
また、OT口座情報送信機能は、利用可能なOT口座番号を受取人IDと共に通信ネッワークを介してオークション管理システム9に送信する機能である。生成依頼に際して取引IDも受け取っている場合には、受取人IDと共に若しくはこれに代えて取引IDを通知してもよい。オークション管理システム9は、OT口座と受取人IDとを関連付けて管理すると共に、図3B2に示したようなOT口座と受取人名と振込み金額等を表示した決済画面を生成して支払人(落札者)の端末に提示する。このように、支払人には受取人の実口座は知らされないため、上記した詐欺行為が行われるおそれがない。ここで、OT口座の名義人として事業者名を表示することも考えられるが、事業者8が恰も為替業務を行っているかの誤解が生じると共に、支払人としては、支払った商品代金が確実に受取人に届くか不安になる。そのため、事業者8がOT口座と受取人IDとを関連付けて管理しておき、振込先のOT口座の名義人として受取人の氏名(名称)を支払人に提示するのが好ましい。
前記振込受付部33は、オークション管理システム9の振込情報送信手段から通信ネッワークを介して支払人の識別情報(ID)と、サービスの利用代金を含む振込金額と、振込先であるOT口座の番号とを含む振込情報と、支払人がオークションサイト上(図3B3参照)で入力したワンタイムパスワード(OTP:振込指示情報)とを取得して、この支払人からの振込みを受け付けるものである。後述するように、振込みのチャンネルごとに具体的な振込処理は異なる。
OTP生成部34は、所定周期(60秒毎)でホストコンピュータ(決済処理システム1)のクロック機構からクロック値を取得(計数)し、このクロック値をパラメータとして所定のアルゴリズムに適用してOTPを生成して認証部35に受け渡すものである。ホストコンピュータのクロック機構はトークン10のクロック値出力機構10aと同期しており、生成周期(OTPの有効期間)や生成アルゴリズムは何れもトークン10と同一であるため、このOTP生成部34が生成するOTPとトークン10のパスワード生成機構10bが生成するOTPとは原則として同一となる。
認証部35は、オークション管理システム9から取得した支払人のOTPと前記OTP生成部34が生成したOTPとが一致するかに基づいて、この支払人の振込み依頼の正当性を判別するものである。正当性を確認できた場合は、引落とし処理部36に引落としを指示する。逆に、正当性を確認できなかった場合は、オークション管理システム9に通知して支払人にOTPの再入力を促す。この再入力は、所定回数(例えば5回)に制限される。
引落とし処理部(契約情報確認手段)36は、支払人の契約済みデータを確認する機能と、支払人の実口座から振込金額を引き落とす機能とを備えている。
まず、契約済み情報の確認機能は、認証部35から肯定的な認証結果を受け付けた場合に、前記振込受付部33が取得した振込情報に含まれる支払人IDに基づいて前記ユーザ情報DB21を参照して、その支払人について前記契約済フラグが登録されているかを確認する機能である。
その支払人について、契約済フラグを確認できなかった場合は、この引落とし処理部36はオークション管理システム9に対して「引落とし不可」の電文を返信する。この場合、オークション管理システム9は、その旨のメッセージを図3に示した取引画面に表示させ、支払人に対してATM振込みなどの他の方法を案内する。なお、包括契約済みのユーザIDをオークション管理システム9に事前に通知しておき、オークション管理システム9がオークションサイト上で支払人から「振込み」の指示を受け付けた時点でオークション管理システム9が振込み(自動引落とし)の可否を判断するようにしてもよい。
次に、引き落とし処理機能は、契約済フラグを確認できた場合は、支払人の実口座を特定して振込金額(商品代金+送料+振込手数料等)の引落としを実行するものである。引き落とした振込金額は、金融機関2内の別段預金口座に一時的にストックされる。
なお、引落し完了後に、オークション管理システム9に対して「引き落とし済」の情報を通知するようにしてもよい。この通知を受信したオークション管理システム9は、支払人IDや取引IDから取引を特定し、その取引のステータスを「引落し済」に更新し、支払人用の取引画面に「支払済」を表示させることができる(図3B4参照)。
入金処理部37は、前記引落とし処理部36が引落とし処理を完了した場合に、振込情報に含まれるOT口座について前記OT口座情報格納部25を検索して入金可能期間を経過していないことを確認した上で、このOT口座に関連付けられた受取人の実口座を特定し、前記別段預金口座にプールされていた資金をその実口座に振り替える(入金する)ものである。また、本実施形態の入金処理部37は、当該OT口座について前記OT口座情報格納部25に取引制限情報が登録されているかも判別する。取引制限情報が登録されていない場合に上記の入金処理を実行し、登録されている場合には、入金処理を行わずにオークション管理システム9にその旨を通知する電文を送信する。
上記した入金処理が完了すると、この入金処理部37はオークション管理システム9に「入金済み」を通知すると共に、取引履歴更新部38にOT口座情報格納部25の更新を指示する。この通知を受信したオークション管理システム9は、この取引のステータスを「入金済」に更新し、その情報を表示した取引画面を生成して受取人(出品者)の端末に表示させたり(図3A4)、若しくは受取人の端末に電子メール等で通知する。受取人は、自身の実口座への入金を確認してから商品を落札者に発送する。
取引履歴更新部38は、前記入金処理部37から特定のOT口座への振込み完了通知を受信した場合に、OT口座情報格納部25の当該OT口座の振込日のフィールドに振込日を入力して更新するものである(図5参照)。実口座への入金完了時ではなく、OT口座への振替(支払人口座からの引落し)を確認した時点で更新してもよい。本実施形態では、OT口座を繰り返し利用することになるので、取引履歴格納部24には1のOT口座について複数の振込日が登録されることになる(図6参照)。
口座情報更新部39は、所定のタイミングで前記OT口座情報格納部に格納された一部又は全部のOT口座の利用可否を判断し、利用可能と判断した場合に、対象となるOT口座の情報の一部又は全部を削除するか、若しくは当該OT口座の利用可否を判断するための情報を「利用可能」に更新するものである。具体的には、毎日、週次、月次などの所定周期で、前記OT口座情報格納部23に登録された全てのOT口座の情報(レコード)を生成日でソートし、生成日から180日以上経過したOT口座の情報を全て削除する。または、振込日が登録されている場合には、同様に、振込日でソートして、振込日から14日以上経過したOT口座の情報を削除する。このようなOT口座の再利用禁止期間(生成日から180日後、若しくは振込日から14日後)や、更新周期などは、ホストコンピュータの記憶容量やOT口座の使用頻度(振込みの処理件数)などに応じて適宜決定する。
また、本実施形態の口座情報更新部39は、前記オークション管理システム9から、通信ネットワークを介して特定のOT口座に関する取引制限(図11参照)の指示情報と、取引が制限されたOT口座について取引制限の解除の指示情報を夫々受け付ける機能(取引制限指示受付機能)や、取引制限の指示情報若しくは取引制限の解除の指示情報を受け付けた場合に、前記OT口座情報格納部23を検索して指示に係るOT口座を特定し、このOT口座についてOT口座情報格納部23に取引制限情報を登録するか、若しくは取引制限の解除を登録して、このOT口座情報格納部23を更新する機能(取引制限登録機能)も備えている。
さらに、この口座情報更新部39は、上記した所定の周期で、OT口座情報格納部25のOT口座情報のうち、再利用禁止期間の算定に必要ない情報を取引履歴格納部24に転記すると共に、当該OT口座の情報をOT口座情報格納部25から駆除する機能も備えている。例えば、2007年5月1日時点で、図5の項番1に示すOT口座(099-1111222)については、2007年1月15日に振込が完了しているが、生成日から180日経過していないため、まだOT口座情報格納部25からは削除されていない。一方、このOT口座については、図6に示すように、過去に2回発行(生成)されて取引に利用されている。この過去の取引履歴は、発行日から180日及び振込日から14日を何れも経過しているため、図6の取引履歴格納部24に転記され、図5のOT口座情報格納部25からは削除されている。なお、2006年3月13日に発行された時(2回目の発行)は、振込みがされないまま振込可能期間(14日)及び再利用禁止期間(180日)が経過している。
以下、このシステム1の詳細な機能を実際の動作と共に説明する。以下においては、ネットオークションに出品された商品を落札した落札者6が、ネットバンキングを利用して出品者7の口座に振り込む場合を例示して説明する。
1.OT口座生成フロー(図9)
この処理フローでは、決済処理システム1によって、OT口座番号の採番(生成)と、採番したOT口座番号のオークション管理システム9への通知を行う。
図9のフローチャートに示すように、まず、オークションの落札者が決定した時点で、前記OT口座生成依頼受付部30が、オークション管理システム9から「OT口座番号利用依頼」電文を受信し(S20)、受信した電文上の各項目に対して、明細番号の重複や、出品者(受取人)の実口座について本サービスが登録されているかなどの各種のチェックを行う(S21)。
次いで、OT口座生成部31が乱数などを用いたアルゴリズムに基づいてOT口座番号を採番する(S22)。ここで、OT口座情報出力部32が、採番されたOT口座について、前記OT口座情報格納部23に登録されているか(S23)、登録されている場合に(S23のYES)、再利用禁止期間に該当するか(S24)を夫々判別する。そのOT口座を利用できない場合は(S24のYES)、OT口座生成部25が再度OT口座を生成する。これらの処理(S22〜S24)を、利用可能なOT口座を取得できるまで繰り返す。
一方、生成されたOT口座が利用可能である場合は(S23のNO、S24のNO)、前記OT口座生成部31が、依頼電文に含まれている受取人ID(共通キー)を基にしてユーザ情報DB21を検索して出品者(受取人)の実口座番号や名義人の情報を特定し、生成されたOT口座番号を関連付けてOT口座情報格納部23に格納する(S25)。最後に、OT口座出力部32が、「OT口座利用結果通知」電文をオークション管理システム9に送信する(S26)。
2.OT口座への入金フロー
この処理フローでは、決済処理システム1とオークション管理システム9とが連携して、落札者がオークションサイト上で行った支払操作に対する資金移動と、オークションサイトの出金管理画面に対するステータス変更(取引履歴の更新)とを行う。この処理フローにおいては、支払人(落札者)の振込みチャンネルによって処理が異なるため、振込みチャンネルごとに説明する。
1)オークションサイト決済(決済連携サービス利用)による支払い
この例は、出品者(受取人)及び落札者(支払人)が本サービスの利用者である場合である。
まず、落札者が図3に示したオークションサイトの取引画面(図3B2)で支払操作を実施すると、振込受付部33がオークション管理システム9から、「落札者の実口座からOT口座への振替(出金)依頼電文」を受信する。受信した電文上の各項目に対して、明細番号の重複や、出品者(受取人)の実口座について本サービスが登録されているか(ユーザ情報の確認)、及び実口座の名義とOT口座の名義との同一性などの各種のチェックを行う。なお、これらのチェック項目をクリアしていても、受取人(出品者)の実口座が法令による規制や行内の規制などによって「入金禁止」状態である場合は、実口座への資金移動は行わず、エラーコードに「入金禁止」の意味合いを持たせて事業者8へ処理結果として送信する。
次いで、前記振込受付部33が、受取人(出品者)の実口座の取引制限チェックを行う。この取引制限は、上記したように、事業者8からの指示による場合(不正行為者のおそれ等)と、金融機関2が独自に判断する場合とがある。このチェックがOKの場合は、ネットバンキングによって落札者の実口座からOT口座への振替を行う。具体的には、図8に示すように、決済手数料を落札者の実口座から引き落し、出品者からの請求金額(商品代金+送料)を、落札者の実口座から対象のOT口座へ振り替える。次いで、OT口座への重複入金や不正防止のため、当該OT口座についてOT口座情報格納部22に振込日若しくは入金済フラグを登録して再入金制限(禁止)処理を行う。
また、決済処理システム1の入金処理部37が、入金処理の結果として、「振替結果通知」電文をオークション管理システム9に送信する。この時、落札者へも「出金メール」を送信するのが好ましい。
2)他行(他行ATM含む)からOT口座への直接振込(全銀経由)による支払い
図10に示すように、この場合には、金融機関2が他行から全銀ネット経由で「振込」電文を受信する。受信した電文上の各項目に対して、実口座の名義とOT口座の名義との同一性などの各種のチェックを行う。また、受取人(出品者)の実口座が「入金禁止」状態である場合は、上記と同様に処理する。なお、図10の画面遷移図は、落札者(支払人)の振込処理が異なるだけで、出品者については図3と同様である。
次いで、決済処理システム1が受取人(出品者)の実口座の取引制限チェックを行う。また、上記した口座名義の同一性チェックがOKである場合、振り込まれた金額をOT口座へ入金(振替え)処理する。同時に、当該OT口座についてOT口座情報格納部23に入金済のフラグを登録して再入金制限処理を行う。最後に、処理結果として、決済処理システム1から「入金結果通知」電文をオークション管理システム9に送信する。この場合は、落札者が自ら振込手続きを行っているため、落札者に対する「振込完了通知」は必要ない。
3)自行のATMからOT口座への直接振込による支払い
この場合には、まず、決済処理システム1の振込受付部33が自行ATMから「振込入金」電文を受信する。振り込まれた金額は引落とし処理部36及び入金処理部37がOT口座を介して受取人の実口座への入金処理を実行する。なお、ATMによる振込操作時に振込先(OT口座)の確認が可能であるため、電文受信時にチェックは行わない。また、ATMによる振込操作時に出品者の実口座の入金取引制限の状態を確認するように構成することで、電文受信時のこのチェックも省略できる。
また、当該OT口座についてOT口座情報格納部23に振込日若しくは入金済フラグを登録して入金抑止処理を行う。ここで、この金融機関2のキャッシュカードによる振込の場合は、決済処理システム1は、支払人(落札者)の登録されたメールアドレス宛に「出金メール」を送信する。最後に、処理結果として、決済処理システム1から「入金結果通知」電文をオークション管理システム9に送信する。
4)ネットバンクWEBサイトにてOT口座への直接振込による支払い
金融機関2のネットバンキングサイトを通じて落札者からの振込みを受け付けた場合、決済処理システム1は、直ちにOT口座を介して受取人の実口座への入金を行う。なお、自行ATMからの振込みと同様に、振込操作を行う際に、受取人名とOT口座の名義の同一性と、出品者の実口座の入金取引制限の状態とをチェックし、名義が相違している場合、若しくは入金禁止状態にある場合は、振込操作が完結しないようにする。これにより、振込み受付け時のチェックを省略できる。
また、当該OT口座についてOT口座情報格納部23に入金済のフラグを登録して入金抑止処理を行う。さらに、決済処理システム1は、振込人(落札者)へ「出金メール」を送信する。最後に、処理結果として、決済処理システム1から「入金結果通知」電文をオークション管理システム9に送信する。なお、ネットバンクWEBサイトからの通常の振込みについては振込み日を指定した予約振込が可能であるが、上記した他の支払方法に合わせてOT口座への振込は即時のみ許容するのが好ましい。
3.OT口座への振替取消フロー
この処理フローでは、落札者がオークションサイト決済にて代金を一旦支払った後に、商品の不具合等を発見した場合に、返金依頼を受け付けて落札者口座へ返金処理を行う。なお、この返金処理は、支払方法が上記した1)オークションサイト決済である場合で、かつ、出品者の実口座への入金が成立する前に限って可能である。
まず、オークション管理システム9から、落札者の実口座への「振込(入金)依頼」電文を受信すると、この電文上の各項目に対して、振込依頼時と同様の各種のチェックを行う。これらの項目のチェックでエラーとなった場合は、上記した各入金経路に合わせて不能処理を行う。
次いで、上記チェックが全てOKである場合、決済処理システム1はOT口座から落札者の実口座への振込を行う。具体的には、OT口座に振り替えられた金額と、引き落とされた決済手数料とを落札者(支払人)の実口座に金額返金する。次いで、決済処理システム1は落札者へ「返金メール」を送信し、最後に、処理結果として、「振込結果通知」電文をオークション管理システム9に送信する。
4.OT口座の取引制限(停止・停止解除・取消)登録フロー
この処理は、上記した口座情報更新部39が実行する。取引制限には、OT口座を使用せず、出品者と落札者との間で直接決済する意思表示を確認した場合に、不要となったOT口座への入金を抑止する「取消処理」と、オークション管理システム9若しくは事業者8の判断によって、その取引に割り当てられたOT口座に対して取引の抑止を行う「停止処理」と、一旦、停止状態としたOT口座について、状況の変化などに応じて停止状態を解除する「停止解除処理」とが含まれる。これらの処理は、何れも、落札者が支払行為を行う前に限って可能である。例えば、出品者若しくは落札者の何れかの不正行為が確認できた場合に、被害を最小限に抑えるために、取引成立前に事業者8の方から取引の停止を指示できる。通常の振込みにおいては、当事者と金融機関以外の第三者が入出金の停止を指示することはできないが、本実施形態では、OT口座を介在させているため、実口座に入金される前であれば、第三者である事業者8が金融機関2に対して入金処理等の停止を指示できる。
まず、決済処理システム1の口座情報更新部39が、オークション管理システム9から「OT口座利用停止・停止解除・取消依頼」の何れかの電文を受信すると、この電文上の各項目に対して、明細番号の重複と、「OT口座番号」の状態(取引ステータスや停止状態)をチェックする。具体的には、図11に示すように、依頼内容ごとに、入金前/後、停止中/取消済に応じて登録されたチェックテーブルに従って、処理可否を判断する。
上記のチェックが全てOKである場合に、依頼に係るOT口座の停止・停止解除・取消をOT口座情報格納部23に登録する。次いで、「OT口座利用停止・停止解除・取消結果通知」の何れかの電文をオークション管理システム9に送信する。
5.不能処理フロー
最後に、資金移動において振込先口座への入金が不能となるケースにおけるシステム処理内容を簡単に説明する。例えば、OT口座への入金が不能となるケースとして、他行からの振込に際して、振込みの宛名とOT口座の名義人とが相違する場合が挙げられる。なお、ATMからの振込みなどの他の入金経路においては、振込み依頼時に名義人名がチェックされるため、名義人相違による不能は発生しない。このような場合は、振り込まれた金額は非連動口へ振り替え、全銀ネットに対して照会電文を送信する。これは、通常の振込みにおける他行被仕向不能処理に相当する。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々変形可能である。
例えば、上記した実施形態では、事業者システム8から生成指示を受け付けてからOT口座生成部31がOT口座を生成するようにしているが、予め多数のOT口座を生成してOT口座情報格納部23にストックしておき、生成指示を受け付けた場合にOT口座生成部31が順番に若しくはランダムにOT口座を選択していくようにしてもよい。この場合は、生成日は同日で、発行日が夫々異なることになる。そして、ストックされたOT口座がなくなったら、発行年月日が古いOT口座から優先的に利用可否を判断しながら再利用していく。
図1は、本発明の実施形態のネットワーク構成図である。 図2は、オークション管理システムと決済処理システムとの連携処理フローを示す図である。 図3は、本実施形態の画面遷移のイメージを示す図である。 図4は、本発明の実施形態の決済処理システムの概略構成を示す機能ブロック図である。 図5は、OT口座情報格納部の概要を示す図である。 図6は、取引履歴格納部の概要を示す図である。 図7は、ユーザIDと取引IDとOT口座と実口座との関連性を示す図である。 図8は、口座間の振替処理を示す図である。 図9は、OT口座の生成処理を示すフローチャートである。 図10は、他行からOT口座に振り込まれた場合の画面遷移のイメージを示す図である。 図11は、OT口座の停止・停止解除・取消の可否を示すテーブルである。 図12は、過去の振込口座を悪用した不正行為の一例を示す図である。
符号の説明
1…決済処理システム
2…金融機関
3…勘定系ホストコンピュータ
4…WEBサーバ
5…データベースサーバ
6…ユーザ
6a…支払人(落札者)
6b…受取人(出品者)
7…ユーザ端末
8…事業者
9…オークション管理システム
10…認証機器(トークン)
10a…クロック値出力機構
10b…パスワード生成機構
11…CPU
12…システムバス
13…RAM
14…記憶装置
15…入出力インタフェース
16…出力装置
17…入力装置
18…通信デバイス
19…ドライブ
20…リムーバブル記録媒体
21…ユーザ情報データベース(DB)
22…トークン情報格納部
23…OT口座情報格納部
24…取引履歴格納部
30…OT口座生成依頼受付部
31…OT口座生成部
32…OT口座出力部
33…振込受付部
34…OTP生成部
35…認証部
36…引落とし処理部
37…入金処理部
38…取引履歴更新部
39…口座情報更新部

Claims (20)

  1. 利用者にオンラインサービスを提供する事業者のコンピュータシステム(事業者システム)に通信ネットワークを介して接続される金融機関のコンピュータシステム(金融機関システム)によって、この事業者が提供するサービスを利用する複数の利用者(支払人及び受取人)の間で成立した取引(事業者取引)に関する代金を決済する方法において、
    この方法は、前記金融機関システムが、
    金融機関と利用者との間で、前記サービスの利用代金を口座引き落としによって決済することを合意する旨の包括契約が予め締結されたことを示す合意契約情報を、この利用者の識別情報に関連付けてユーザ情報データベース(DB)に格納する契約情報格納工程と、
    前記事業者取引が成立した場合に、通信ネットワークを介して前記事業者システムから、支払人である利用者の識別情報、サービスの利用代金を含む振込金額、及び振込先たる受取人の口座を特定する情報、を含む振込情報と、支払人の振込指示情報とを取得する振込情報取得工程と、
    取得した振込情報に含まれる支払人の識別情報に基づいて、前記ユーザ情報DBにその支払人について前記合意契約情報が登録されているかを確認する契約情報確認工程と、
    合意契約情報の登録を確認できた場合に、前記振込情報に従って支払人の口座を特定し、この口座から振込金額を引き落とす引落し処理工程と、
    前記振込情報に従って受取人の口座を特定し、この受取人口座に対して前記振込金額を入金処理する入金処理工程と
    を実行することを特徴とする方法。
  2. 請求項1の方法において、
    前記事業者のサービスは、利用者間の取引を斡旋、仲介、紹介若しくは代行するものであり、
    前記包括契約は、受取人を特定せず、事業者から金融機関に対して資金移動の指示があった場合に、その指示を正当なものとみなして振込を実行することに合意する条項を含む
    ことを特徴とする方法。
  3. 請求項1の方法において、
    前記振込情報取得工程は、前記受取人の口座を特定する情報として受取人の識別情報を取得するものであり、
    この方法は、さらに、前記金融機関システムが、
    前記取得した受取人識別情報に基づいて、この受取人が前記金融機関に保有する口座(以下「実口座」と称する)を特定する実口座特定工程と、
    振込情報を取得した場合に、振込専用のワンタイム口座(以下「OT口座」と称する)を生成するOT口座生成工程と、
    生成されたOT口座の情報を、受取人の実口座及び/若しくは受取人の識別情報に関連付けてOT口座情報格納部に格納すると共に、受取人識別情報と共に通信ネットワークを介して事業者システムに送信するOT口座情報出力工程と、を実行するものであり、
    前記振込情報取得工程は、OT口座情報を含む支払人からの振込指示情報を取得し、
    前記入金処理工程は、このOT口座情報に従って前記OT口座情報格納部から受取人の実口座を特定して入金処理を実行するものである
    ことを特徴とする方法。
  4. 請求項3の方法において、
    前記振込情報取得工程は、前記受取人識別情報として、事業者システムが各取引の受取人及び支払人に関連付けて発行した取引識別情報を取得するものであり、
    前記OT口座生成工程は、生成したOT口座を取引識別情報に関連付けてOT口座情報格納部に格納するものである
    ことを特徴とする方法。
  5. 請求項3の方法であって、
    前記OT口座情報出力工程は、生成されたOT口座の利用可否を判断するための情報をOT口座情報格納部に格納すると共に、生成されたOT口座について、このOT口座情報格納部を参照して、当該OT口座番号と同一のOT口座が登録されていないか、若しくは登録されているがそのOT口座が利用可能であるか、に基づいて当該OT口座の利用可否を判断し、利用可能と判断した場合に、この生成されたOT口座の情報を出力するものであることを特徴とする方法。
  6. 請求項5の方法であって、
    前記OT口座情報出力工程は、OT口座の利用可否を判断するための情報として、OT口座の有効期間、生成日、振込回数若しくは振込日に基づいて設定されたOT口座の再利用禁止期間を格納するものであり、
    このOT口座情報出力工程は、OT口座情報格納部に格納されているOT口座が再利用禁止期間内かどうかに基づいて、当該OT口座の利用可否を判別するものである
    ことを特徴とする方法。
  7. 請求項5の方法であって、
    さらに、前記金融機関システムが、所定のタイミングで前記OT口座情報格納部に格納された一部又は全部のOT口座の利用可否を判断し、利用可能と判断した場合に、対象となるOT口座の情報の一部又は全部を削除するか、若しくは当該OT口座の利用可否を判断するための情報を「利用可能」に更新するOT口座情報更新工程を実行することを特徴とする方法。
  8. 請求項3の方法であって、
    さらに、前記金融機関システムが、
    前記OT口座情報出力工程によってOT口座の情報を受信した事業者システムから、特定のOT口座に関する取引制限の指示情報を受信する取引制限指示受付工程と、
    前記OT口座情報格納部を検索して、受信した取引制限指示に係るOT口座を特定し、このOT口座についてOT口座情報格納部に取引制限情報を登録する取引制限登録工程と、を実行するものであり、
    前記入金処理工程は、支払人からの振込指示に係る取引の受取人口座としてのOT口座について前記OT口座情報格納部に取引制限情報が登録されていない場合に、受取人の実口座に対して入金処理を実行するものである
    ことを特徴とする方法。
  9. 請求項8の方法であって、
    前記取引制限指示受付工程は、事業者システムから、取引が制限されたOT口座について取引制限の解除の指示情報を受け付けるものであり、
    前記取引制限登録工程は、前記OT口座情報格納部を検索して、受信した取引制限解除指示に係るOT口座を特定し、このOT口座についてOT口座情報格納部の取引制限情報を削除して取引制限を解除する
    ことを特徴とする方法。
  10. 請求項3の方法において、
    前記OT口座情報出力工程は、OT口座の生成日から所定期間を入金可能期間としてOT口座情報格納部に格納するものであり、
    前記入金処理工程は、前記OT口座情報を含む支払人からの振込指示情報を受け取った場合に、そのOT口座について前記OT口座情報格納部を検索して入金可能期間を経過していない場合に受取人の実口座に対して入金処理を実行するものである
    ことを特徴とする方法。
  11. 利用者にオンラインサービスを提供する事業者のコンピュータシステム(事業者システム)が通信ネットワークを介して接続される金融機関のコンピュータシステム(金融機関システム)によって、この事業者が提供するサービスを利用する複数の利用者(支払人及び受取人)の間で成立した取引(事業者取引)に関する代金を決済する方法において、
    この方法は、前記金融機関システムが、
    前記事業者取引が成立した場合に、通信ネットワークを介して前記事業者システムから、振込先たる受取人の識別情報を取得する受取人識別情報取得工程と、
    取得した受取人識別情報に基づいて、この受取人が前記金融機関に保有する口座(実口座)を特定する実口座特定工程と、
    振込情報を取得した場合に、振込専用のワンタイム口座(OT口座)を生成するOT口座生成工程と、
    生成されたOT口座の情報を、受取人の実口座及び/若しくは受取人の識別情報に関連付けてOT口座情報格納部に格納すると共に、受取人識別情報と共に通信ネットワークを介して事業者システムに送信するOT口座情報出力工程と、
    支払人である利用者の識別情報、サービスの利用代金を含む振込金額、及びOT口座の情報を含む振込情報と、支払人の振込指示情報とを取得する振込情報取得工程と、
    取得した振込情報に従って支払人の実口座を特定して振込金額を引き落とす引落し処理工程と、
    前記取得した振込情報に含まれるOT口座情報に基づいて受取人の実口座を特定し、この受取人の実口座に対して前記振込金額を入金処理する入金処理工程と
    を実行することを特徴とする方法。
  12. 利用者にオンラインサービスを提供する事業者のコンピュータシステム(事業者システム)が通信ネットワークを介して接続される金融機関のコンピュータシステム(金融機関システム)によって、この事業者が提供するサービスを利用する複数の利用者(支払人及び受取人)の間で成立した取引(事業者取引)に関する代金を決済する方法において、
    この方法は、前記金融機関システムが、
    前記事業者取引が成立した場合に、通信ネットワークを介して前記事業者システムから、振込先たる受取人の識別情報を取得する受取人識別情報取得工程と、
    取得した受取人識別情報に基づいて、この受取人が前記金融機関に保有する口座(実口座)を特定する実口座特定工程と、
    振込情報を取得した場合に、振込専用のワンタイム口座(OT口座)を生成するOT口座生成工程と、
    生成されたOT口座の情報を、受取人の実口座及び/若しくは受取人の識別情報に関連付けてOT口座情報格納部に格納すると共に、受取人識別情報と共に通信ネットワークを介して事業者システムに送信するOT口座情報出力工程と、
    支払人からOT口座に対する振込情報を受信した場合に、この振込情報に含まれる支払人の識別情報及び/若しくはOT口座の情報を事業者システムに通知する振込情報通知工程と、
    振込情報に含まれるOT口座情報に基づいて受取人の実口座を特定し、この受取人の実口座に対して前記振込金額を入金処理する入金処理工程と
    を実行することを特徴とする方法。
  13. 利用者にオンラインサービスを提供する事業者のコンピュータシステム(事業者システム)と、この事業者システムに通信ネットワークを介して接続される金融機関のコンピュータシステム(金融機関システム)とからなる情報処理システムによって実行され、前記オンラインサービスを利用する複数の利用者(支払人及び受取人)の間で成立した取引(事業者取引)に関する代金を決済する方法において、
    前記金融機関システムが、金融機関と利用者との間で、前記サービスの利用代金を口座引き落としによって決済することを合意する旨の包括契約が予め締結されたことを示す合意契約情報を、この利用者の識別情報に関連付けてユーザ情報データベース(DB)に格納する契約情報格納工程と、
    前記事業者システムが、事業者取引が成立した場合に、通信ネットワークを介して金融機関システムに対して、支払人である利用者の識別情報、サービスの利用代金を含む振込金額、及び振込先たる受取人の口座を特定する情報、を含む振込情報と、支払人の振込指示情報とを送信する振込情報送信工程と、
    前記金融機関システムが、事業者システムから送信された振込情報に含まれる支払人の識別情報に基づいて、前記ユーザ情報DBにその支払人について前記合意契約情報が登録されているかを確認する契約情報確認工程と、
    前記金融機関システムが、合意契約情報の登録を確認できた場合に、前記振込情報に従って振込金額を支払人の口座から引き落とす引落し処理工程と、
    前記金融機関システムが、前記振込情報に従って受取人の口座を特定し、この受取人口座に対して前記振込金額を入金処理する入金処理工程と
    を実行することを特徴とする方法。
  14. 利用者にオンラインサービスを提供する事業者のコンピュータシステム(事業者システム)が通信ネットワークを介して接続される金融機関のホストコンピュータに備えられ、この事業者が提供するサービスを利用する複数の利用者(支払人及び受取人)の間で成立した取引(事業者取引)に関する代金を決済する決済処理システムにおいて、
    前記金融機関と利用者との間で、前記サービスの利用代金を口座引き落としによって決済することを合意する旨の包括契約が予め締結されたことを示す合意契約情報を、この利用者の識別情報に関連付けて格納するユーザ情報データベース(DB)と、
    前記事業者取引が成立した場合に、通信ネットワークを介して前記事業者システムから、支払人である利用者の識別情報、サービスの利用代金を含む振込金額、及び振込先たる受取人の口座を特定する情報、を含む振込情報と、支払人の振込指示情報とを取得する振込情報取得手段と、
    取得した振込情報に含まれる支払人の識別情報に基づいて、前記ユーザ情報DBにその支払人について前記合意契約情報が登録されているかを確認する契約情報確認手段と、
    合意契約情報の登録を確認できた場合に、前記振込情報に従って支払人の口座を特定し、この口座から振込金額を引き落とす引落し処理手段と、
    前記振込情報に従って受取人の口座を特定し、この受取人口座に対して前記振込金額を入金処理する入金処理手段と
    を備えたことを特徴とするシステム。
  15. 利用者にオンラインサービスを提供する事業者のコンピュータシステム(事業者システム)が通信ネットワークを介して接続される金融機関のホストコンピュータに備えられ、この事業者が提供するサービスを利用する複数の利用者(支払人及び受取人)の間で成立した取引(事業者取引)に関する代金を決済する決済処理システムにおいて、
    前記事業者取引が成立した場合に、通信ネットワークを介して前記事業者システムから、振込先たる受取人の識別情報を取得する受取人識別情報取得手段と、
    取得した受取人識別情報に基づいて、この受取人が前記金融機関に保有する口座(実口座)を特定する実口座特定手段と、
    振込情報を取得した場合に、振込専用のワンタイム口座(OT口座)を生成するOT口座生成手段と、
    生成されたOT口座の情報を、受取人の実口座及び/若しくは受取人の識別情報に関連付けてOT口座情報格納部に格納すると共に、受取人識別情報と共に通信ネットワークを介して事業者システムに送信するOT口座情報出力手段と、
    支払人である利用者の識別情報、サービスの利用代金を含む振込金額、及びOT口座の情報を含む振込情報と、支払人の振込指示情報とを取得する振込情報取得手段と、
    取得した振込情報に従って支払人の実口座を特定して振込金額を引き落とす引落し処理手段と、
    前記取得した振込情報に含まれるOT口座情報に基づいて受取人の実口座を特定し、この受取人の実口座に対して前記振込金額を入金処理する入金処理手段と
    を備えたことを特徴とするシステム。
  16. 利用者にオンラインサービスを提供する事業者のコンピュータシステム(事業者システム)が通信ネットワークを介して接続される金融機関のホストコンピュータに備えられ、この事業者が提供するサービスを利用する複数の利用者(支払人及び受取人)の間で成立した取引(事業者取引)に関する代金を決済する決済処理システムにおいて、
    前記事業者取引が成立した場合に、通信ネットワークを介して前記事業者システムから、振込先たる受取人の識別情報を取得する受取人識別情報取得手段と、
    取得した受取人識別情報に基づいて、この受取人が前記金融機関に保有する口座(実口座)を特定する実口座特定手段と、
    振込情報を取得した場合に、振込専用のワンタイム口座(OT口座)を生成するOT口座生成手段と、
    生成されたOT口座の情報を、受取人の実口座及び/若しくは受取人の識別情報に関連付けてOT口座情報格納部に格納すると共に、受取人識別情報と共に通信ネットワークを介して事業者システムに送信するOT口座情報出力手段と、
    支払人からOT口座に対する振込情報を受信した場合に、この振込情報に含まれる支払人の識別情報及び/若しくはOT口座の情報を事業者システムに通知する振込情報通知手段と、
    振込情報に含まれるOT口座情報に基づいて受取人の実口座を特定し、この受取人の実口座に対して前記振込金額を入金処理する入金処理手段と
    を備えたことを特徴とするシステム。
  17. 利用者にオンラインサービスを提供する事業者のコンピュータシステム(事業者システム)と、この事業者システムに通信ネットワークを介して接続される金融機関のコンピュータシステム(金融機関システム)とからなり、前記オンラインサービスを利用する複数の利用者(支払人及び受取人)の間で成立した取引(事業者取引)に関する代金を決済する情報処理システムにおいて、
    金融機関と利用者との間で、前記サービスの利用代金を口座引き落としによって決済することを合意する旨の包括契約が予め締結されたことを示す合意契約情報を、この利用者の識別情報に関連付けて格納する金融機関システムのユーザ情報データベース(DB)と、
    事業者取引が成立した場合に、通信ネットワークを介して金融機関システムに対して、支払人である利用者の識別情報、サービスの利用代金を含む振込金額、及び振込先たる受取人の口座を特定する情報、を含む振込情報と、支払人の振込指示情報とを送信する事業者システムの振込情報送信手段と、
    前記事業者システムから送信された振込情報に含まれる支払人の識別情報に基づいて、前記ユーザ情報DBにその支払人について前記合意契約情報が登録されているかを確認する金融機関システムの契約情報確認手段と、
    合意契約情報の登録を確認できた場合に、前記振込情報に従って振込金額を支払人の口座から引き落とす引落し処理手段と、
    振込指示情報を受信した場合に、前記振込情報に従って受取人の口座を特定し、この受取人口座に対して前記振込金額を入金処理する金融機関システムの入金処理手段と
    を備えたことを特徴とするシステム。
  18. 利用者にオンラインサービスを提供する事業者のコンピュータシステム(事業者システム)が通信ネットワークを介して接続される金融機関のコンピュータシステム(金融機関システム)の記憶装置に格納され、この金融機関システムの制御手段が呼び出して実行させることで、事業者が提供するサービスを利用する複数の利用者(支払人及び受取人)の間で成立した取引(事業者取引)に関する代金の決済処理をこの金融機関システムに実行させるコンピュータプログラムであって、
    前記金融機関と利用者との間で、前記サービスの利用代金を口座引き落としによって決済することを合意する旨の包括契約が予め締結されたことを示す合意契約情報を、この利用者の識別情報に関連付けてユーザ情報データベース(DB)に格納する契約情報格納工程と、
    前記事業者取引が成立した場合に、通信ネットワークを介して前記事業者システムから、支払人である利用者の識別情報、サービスの利用代金を含む振込金額、及び振込先たる受取人の口座を特定する情報、を含む振込情報と、支払人の振込指示情報とを取得する振込情報取得工程と、
    取得した振込情報に含まれる支払人の識別情報に基づいて、前記ユーザ情報DBにその支払人について前記合意契約情報が登録されているかを確認する契約情報確認工程と、
    合意契約情報の登録を確認できた場合に、前記振込情報に従って支払人の口座を特定し、この口座から振込金額を引き落とす引落し処理工程と、
    前記振込情報に従って受取人の口座を特定し、この受取人口座に対して前記振込金額を入金処理する入金処理工程と
    を前記金融機関システムに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  19. 利用者にオンラインサービスを提供する事業者のコンピュータシステム(事業者システム)が通信ネットワークを介して接続される金融機関のコンピュータシステム(金融機関システム)の記憶装置に格納され、この金融機関システムの制御手段が呼び出して実行させることで、事業者が提供するサービスを利用する複数の利用者(支払人及び受取人)の間で成立した取引(事業者取引)に関する代金の決済処理をこの金融機関システムに実行させるコンピュータプログラムであって、
    前記事業者取引が成立した場合に、通信ネットワークを介して前記事業者システムから、振込先たる受取人の識別情報を取得する受取人識別情報取得工程と、
    取得した受取人識別情報に基づいて、この受取人が前記金融機関に保有する口座(実口座)を特定する実口座特定工程と、
    振込情報を取得した場合に、振込専用のワンタイム口座(OT口座)を生成するOT口座生成工程と、
    生成されたOT口座の情報を、受取人の実口座及び/若しくは受取人の識別情報に関連付けてOT口座情報格納部に格納すると共に、受取人識別情報と共に通信ネットワークを介して事業者システムに送信するOT口座情報出力工程と、
    支払人である利用者の識別情報、サービスの利用代金を含む振込金額、及びOT口座の情報を含む振込情報と、支払人の振込指示情報とを取得する振込情報取得工程と、
    取得した振込情報に従って支払人の実口座を特定して振込金額を引き落とす引落し処理工程と、
    前記取得した振込情報に含まれるOT口座情報に基づいて受取人の実口座を特定し、この受取人の実口座に対して前記振込金額を入金処理する入金処理工程と
    を前記金融機関システムに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  20. 利用者にオンラインサービスを提供する事業者のコンピュータシステム(事業者システム)が通信ネットワークを介して接続される金融機関のコンピュータシステム(金融機関システム)の記憶装置に格納され、この金融機関システムの制御手段が呼び出して実行させることで、事業者が提供するサービスを利用する複数の利用者(支払人及び受取人)の間で成立した取引(事業者取引)に関する代金の決済処理をこの金融機関システムに実行させるコンピュータプログラムであって、
    前記事業者取引が成立した場合に、通信ネットワークを介して前記事業者システムから、振込先たる受取人の識別情報を取得する受取人識別情報取得工程と、
    取得した受取人識別情報に基づいて、この受取人が前記金融機関に保有する口座(実口座)を特定する実口座特定工程と、
    振込情報を取得した場合に、振込専用のワンタイム口座(OT口座)を生成するOT口座生成工程と、
    生成されたOT口座の情報を、受取人の実口座及び/若しくは受取人の識別情報に関連付けてOT口座情報格納部に格納すると共に、受取人識別情報と共に通信ネットワークを介して事業者システムに送信するOT口座情報出力工程と、
    支払人からOT口座に対する振込情報を受信した場合に、この振込情報に含まれる支払人の識別情報及び/若しくはOT口座の情報を事業者システムに通知する振込情報通知工程と、
    振込情報に含まれるOT口座情報に基づいて受取人の実口座を特定し、この受取人の実口座に対して前記振込金額を入金処理する入金処理工程と
    を前記金融機関システムに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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