JP2008101571A - 密閉型圧縮機 - Google Patents

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JP2008101571A JP2006285954A JP2006285954A JP2008101571A JP 2008101571 A JP2008101571 A JP 2008101571A JP 2006285954 A JP2006285954 A JP 2006285954A JP 2006285954 A JP2006285954 A JP 2006285954A JP 2008101571 A JP2008101571 A JP 2008101571A
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Takayuki Okamoto
貴之 岡本
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Abstract

【課題】ボルト締結後のカバーの変形代を所定量に安定させることによって、信頼性が高く生産性の高い密閉型圧縮機を提供する。
【解決手段】カバー126はボルト128がネジ座131に締結されることで開口端部125に押圧されるとともに、ボルト128の押圧力によって所定の変形代をもって開口端部125に押圧されるとしたもので、ボルト128締結後のカバー126の変形代を常に一定の所定量にさせることによって、シール部材127を押さえつけるカバー126外周の平面部分を確保でき、十分なシール幅を安定して確保しやすくできるので、圧縮機の運転中も冷媒ガスが漏れなくでき、ボルト128をカバー126の変形量を確認しながら締め付ける必要がないため、生産性が高く信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、主に家庭用冷蔵庫に用いられる密閉型圧縮機に関するものである。
従来の密閉型圧縮機において、吐出脈動を低減することを目的に、シリンダーブロックに吐出マフラーを一体に成型しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
以下、図面を参照しながら上記従来の密閉型圧縮機を説明する。
図13は特許文献1に記載された従来の密閉型圧縮機の側面断面図、図14は特許文献1に記載された従来の密閉型圧縮機の平面断面図、図15は特許文献1に記載された従来の密閉型圧縮機の要部拡大断面図、図16は特許文献1に記載された従来の密閉型圧縮機のボルト締付け前後の要部拡大断面図である。
図13、図14、図15、図16において、密閉容器1は冷却システム(図示しない)と連結される吐出管2と吸入管3を備えており、底部にオイル4を貯溜すると共に固定子5と回転子6とからなる電動要素7およびこれによって駆動される圧縮機構8を収容し、内部は冷媒9で満たされている。
次に圧縮機構8の主な構成について説明する。
鋳鉄(例えばFC200)からなるシリンダーブロック10は略円筒形の圧縮室11と、軸受け部12とを備えている。プレート13は吐出バルブ14を備え、圧縮室11を塞いでいる。ヘッド15はプレート13を覆い、第一吐出空間16を形成している。吸入マフラー17は一端を密閉容器1内に開口し、他端を圧縮室11内に連通している。クランクシャフト18は主軸部19と偏心部20を有し、シリンダーブロック10の軸受け部12に軸支されるとともに回転子6に圧入固定されている。ピストン21は、圧縮室11に往復摺動自在に挿入されるとともに、偏心部20との間をコネクティングロッド22によって連結されている。圧縮機構8には複数の吐出マフラー23が備わっている。
次に、吐出マフラー23の主な構成について説明する。
チャンバー部24はシリンダーブロック10と一体に形成され、シリンダーブロック10から突設した開口端部25の内側には段差部25aを設けている。カバー26はチャンバー部24の段差部25aにシール部材27を介して嵌装され、ボルト28によりチャンバー部24に押圧固定され、チャンバー部24を塞ぐことでマフラー室29を形成している。カバー26には軟鋼材(SPCC,SPHC等)をプレス成型したものが用いられている。シール部材27には、木綿またはクラフト紙のファイバーシートの両面にニトリルゴムをコーティングした紙製のもの、または繊維と充填材とゴムを低温で圧縮加熱したゴム製のものが用いられる。
マフラー室29はパス孔30により第一吐出空間16と連通しており、カバー26のひとつにろう付けによって貫通固定された吐出連通管31を介して吐出管2に連通している。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。
電動要素7に電気が供給されると回転子6が回転し、クランクシャフト18は回転駆動される。このとき、偏心部20の偏心回転運動がコネクティングロッド22を介してピストン21に伝わることで、ピストン21は圧縮室11内を往復運動する。
ピストン21の往復運動に伴って密閉容器1内の冷媒9は吸入マフラー17から圧縮室11内へ吸入されるとともに、低圧の冷媒9が冷却システム(図示しない)から吸入管3を通って密閉容器1内に流入する。
圧縮室11内へ吸入された冷媒9は圧縮され、プレート13の吐出バルブ14から第一吐出空間16に吐出される。第一吐出空間16に吐出された高圧ガスは、パス孔30を通り、一旦、吐出マフラー23のマフラー室29に開放された後、吐出連通管31を通って吐出管2から冷却システム(図示しない)へと吐出される。この際、冷媒9はマフラー室29に開放された後、吐出連通管31で絞られることで、繰り返し圧縮による吐出脈動が減衰され、冷却システムの騒音を低く抑える。
特開2002−48062号公報
しかしながら上記従来の構成において、カバー26をチャンバー部24の段差部25aにシール部材27を介して嵌装し、ボルト28により押圧固定した際に、ボルト28の押圧力によって、押し潰されるようにカバー26が変形する可能性があった。
通常、カバー26はプレス成型時に発生する内部応力によって加工硬化を起こし剛性が向上しているが、特にカバー26に吐出連通管31がろう付けされている場合は、吐出連通管31をろう付けした際の温度上昇によって焼鈍されるため、吐出連通管31がろう付けされない場合のカバー26と比べ、2分の1程度にまで剛性が低下する。従ってカバー26は更に大きく変形する可能性があった。
カバー26が変形すると、シール部材27を押さえつけていたカバー26の外周の平面部分が徐々に反り上がり、十分な平面で押さえつけることが出来なくなるため十分なシール幅が得られず、運転時に冷媒ガスが漏れやすくなる可能性があった。またカバー26の変形にそって、吐出連通管31のろう付け位置が徐々にずれてしまうため、密閉容器1内での吐出連通管31全体の配置までもがずれてしまうことで、密閉容器1等の周辺部品と接触を起こす可能性があり、騒音問題及び吐出連通管31の破損問題についても懸念されていた。そのためボルト28の締付け時にはカバー26の変形量を確認しながら締め付けていたため時間を掛けて行なう必要が有り、生産性が低く、信頼性が低いという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、ボルトの締結力によってカバーが押し潰されないことで、生産性が高く、信頼性も高い密閉型圧縮機を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の密閉型圧縮機は、カバーはボルトがネジ座に締結されることで開口端部に押圧されるとともに、カバーはボルトの押圧力によって所定の変形代をもって開口端部に押圧されるとしたもので、ボルト締結後のカバー変形代を常に一定の所定量にさせることによって、シール部材を押さえつけるカバー外周の平面部分を確保でき、十分なシール幅を安定して確保しやすくできるので、圧縮機の運転中も冷媒ガスを漏れなくでき、ボルトをカバーの変形量を確認しながら締め付ける必要がないため、生産性が高く、信頼性も高く出来るという作用を有する。
本発明による密閉型圧縮機は、圧縮機の運転中も冷媒ガスを漏れなくでき、ボルトをカバーの変形量を確認しながら締め付ける必要がないので、生産性が高く、信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項1に記載の発明は、密閉容器内に圧縮機構を収納し、圧縮機構は圧縮室を形成するシリンダーブロックと、圧縮室で圧縮したガスが吐出される吐出マフラーを備え、吐出マフラーは消音空間を形成するとともに開口端部を有するチャンバー部と、開口端部を塞ぐ軟鋼材から形成されたカバーと、カバーを貫通してチャンバー部に押圧固定するボルトと、ボルトが締結されるネジ座を有し、カバーはボルトがネジ座に締結されることで開口端部に押圧されるとともに、カバーはボルトの押圧力によって所定の変形代をもって開口端部に押圧されるとしたもので、ボルト締結後のカバー変形代を常に一定の所定量にさせることによって、シール部材を押さえつけるカバー外周の平面部分を確保でき、十分なシール幅を安定して確保しやすくできるので、圧縮機の運転中も冷媒ガスが漏れなくでき、ボルトをカバーの変形量を確認しながら締め付ける必要がないため、生産性が高く信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ネジ座とカバーとの間にボルトを貫通できるスリーブを配置し、スリーブの全長はネジ座とカバーとの隙間に対してカバーの変形代に相当する分だけ短くしたもので、安価なスリーブを用いることによって、カバーが所定量以上に変形しないようにチャンバー部内でカバーを内側から支えることができるため、より安価に生産性が高く信頼性も高い密閉型圧縮機を提供できるという効果が得られる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ボルトに所定の変形代に相当する締め付け代にてネジ座に当たる大径部を設けたもので、新たに部品を追加する必要がなく、ボルトに設けた大径部がネジ座に接触した以降はボルトを締め付けられなくさせることで、カバーを所定量以上変形させないようにできるので、さらに安価に生産性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、カバーに押圧力をかけない状態においてネジ座とカバーの内側面との間に、カバーの変形代に相当する隙間を設けたもので、カバーが所定量以上に変形しないようにネジ座でカバー内側面を支えると共に、ネジ座がカバー内側面近傍まで近付くことでボルト全長を短くできるので、より安価に生産性が高く、信頼性も高い密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、チャンバー部とカバーとの間に、木綿またはクラフト紙のファイバーシートの両面にニトリルゴムをコーティングした紙製のシール部材、または繊維と充填材とゴムを低温で圧縮加熱したゴム製のシール部材を介在させたもので、ボルトの安定した押圧力でシール部材を押し付けることによりチャンバー部とカバーとの間のシール性を向上でき、圧縮機運転中の冷媒ガスの漏れを防ぐことができるので、高性能で信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
以下、本発明による密閉型圧縮機の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による密閉型圧縮機の側面断面図、図2は同実施の形態の密閉型圧縮機の平面断面図、図3は同実施の形態の密閉型圧縮機の要部拡大断面図、図4は同実施の形態の密閉型圧縮機のボルト締付け前後の要部拡大断面図である。
図1、図2、図3、図4において、密閉容器101は冷却システム(図示しない)と連結される吐出管102と吸入管103を備えており、底部にオイル104を貯溜すると共に固定子105と回転子106とからなる電動要素107およびこれによって駆動される圧縮機構108を収容し、内部は冷媒109で満たされている。
次に圧縮機構108の主な構成について説明する。
鋳鉄(例えばFC200)からなるシリンダーブロック110は略円筒形の圧縮室111と、軸受け部112とを備えている。プレート113は吐出バルブ114を備え、圧縮室111を塞いでいる。ヘッド115はプレート113を覆い、第一吐出空間116を形成している。
吸入マフラー117は一端を密閉容器101内に開口し、他端を圧縮室111内に連通している。クランクシャフト118は主軸部119と偏心部120を有し、シリンダーブロック110の軸受け部112に軸支されるとともに回転子106に圧入固定されている。ピストン121は、圧縮室111に往復摺動自在に挿入されるとともに、偏心部120との間をコネクティングロッド122によって連結されている。圧縮機構108には複数の吐出マフラー123が備わっている。
次に、吐出マフラー123の主な構成について説明する。
チャンバー部124はシリンダーブロック110と一体に形成され、シリンダーブロック110から突設した開口端部125の内側には段差部125aを設けている。カバー126はチャンバー部124の段差部125aにシール部材127を介して嵌装され、ボルト128によりチャンバー部124に押圧固定され、チャンバー部124を塞ぐことでマフラー室129を形成している。
カバー126には軟鋼材(SPCC,SPHC等)をプレス成型したものが用いられている。シール部材127には、木綿またはクラフト紙のファイバーシートの両面にニトリルゴムをコーティングした紙製のもの、または繊維と充填材とゴムを低温で圧縮加熱したゴム製のものが用いられる。
押圧手段であるボルト128はバネ鋼(SUP10等)で形成されており、カバー126に形成されたボルト孔に貫通させた後、スリーブ130を介してネジ座131に締結される。
スリーブ130には、軟鋼材(SPCC,SPHC等)を中空円筒状に曲げ成形したものや機械構造用炭素鋼鋼管(STKM等)を切断したものが用いられる。スリーブ130の全長は、カバー126に押圧力をかけない状態で、カバー126の内側面とスリーブ130の端部との間に、隙間L1を生じさせる長さにしている。隙間L1は0.5mm程度であり、これはボルト128締結後におけるシール部材127の厚み方向の圧縮代とカバー126の変形代の総和に相当する。
マフラー室129はパス孔132により第一吐出空間116と連通しており、カバー126のひとつにろう付けによって貫通固定された吐出連通管133を介して吐出管102に連通している。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
電動要素107に電気が供給されると回転子106が回転し、クランクシャフト118は回転駆動される。このとき、偏心部120の偏心回転運動がコネクティングロッド122を介してピストン121に伝わることで、ピストン121は圧縮室111内を往復運動する。
ピストン121の往復運動に伴って密閉容器101内の冷媒109は吸入マフラー117から圧縮室111内へ吸入されるとともに、低圧の冷媒109が冷却システム(図示しない)から吸入管103を通って密閉容器101内に流入する。
圧縮室111内へ吸入された冷媒109は圧縮され、プレート113の吐出バルブ114から第一吐出空間116に吐出される。第一吐出空間116に吐出された高圧ガスは、パス孔132を通り、一旦、吐出マフラー123のマフラー室129に開放された後、吐出連通管133を通って吐出管102から冷却システム(図示しない)へと吐出される。この際、冷媒109はマフラー室129に開放された後、吐出連通管133で絞られることで、繰り返し圧縮による吐出脈動が減衰され、冷却システムの騒音を低く抑える。
次にカバー126をチャンバー部124へ組み付ける工程について説明する。
プレス成型されたカバー126及びプレス成型後に吐出連通管133がろう付けされたカバー126をチャンバー部124に押圧固定する際に、押圧手段であるボルト128をカバー126に形成されたボルト孔に貫通させた後、ネジ座131とカバー126との間にボルト128が貫通するスリーブ130を配置し、スリーブ130を介してネジ座131に締結する。
ボルト128を規定の締付けトルクにて締め付けると、カバー126からの押圧力によってシール部材127が厚み方向に0.1mm程度圧縮した後は、カバー126がボルト128の押圧力によって次第に変形し始める。カバー126は内側面がスリーブ130の端部に接触するまで、隙間L1からシール部材127の圧縮代を差し引いた所定の変形代の分だけ変形するが、それ以降はスリーブ130がカバー126を内側から支えるため、ボルト128を締め付けても変形しなくなる。つまりスリーブ130によって、カバー126の変形代を常に安定して隙間L1以下に抑えることができる。
その結果、シール部材127を押さえつけるカバー126外周の平面部分を確保できるようになるので、十分なシール幅を安定して確保でき、圧縮機の運転中も冷媒ガスを漏れなくすることができる。
またカバー126の吐出連通管133のろう付け位置もボルト128の締め付け前後で安定するので、密閉容器101内での吐出連通管133の位置も、常に安定して設計的狙い箇所に配置させることが出来るため、吐出連通管133のその周辺部品との隙間確保が容易になり、騒音問題等の品質問題の発生を抑えることができる。
またカバー126をチャンバー部124に組み付けた後、吐出連通管133を吐出管102に連結する場合にも、吐出連通管133の先端位置が安定して吐出管102の挿入口近傍にあるため、容易に挿入連結ができ、余計な曲げ応力を吐出連通管133に発生させることがないので、圧縮機の運転により吐出連通管133に発生する繰り返し応力のピークが小さくなり、疲労破壊を起こしにくくなる。
またシール部材127に、木綿またはクラフト紙のファイバーシートの両面にニトリルゴムをコーティングした紙製のガスケット、または繊維と充填材とゴムを低温で圧縮加熱したゴム製のガスケットを用いることで、安定したボルト128の押圧力によりチャンバー部124とカバー126との間のシール性が向上し、より高性能で信頼性の高い密閉型圧縮機を得ることができる。
(実施の形態2)
図5は本発明の実施の形態2による密閉型圧縮機の側面断面図、図6は同実施の形態の密閉型圧縮機の平面断面図、図7は同実施の形態の密閉型圧縮機の要部拡大断面図、図8は同実施の形態の密閉型圧縮機のボルト締付け前後の要部拡大断面図である。
図5、図6、図7、図8において、密閉容器201は冷却システム(図示しない)と連結される吐出管202と吸入管203を備えており、底部にオイル204を貯溜すると共に固定子205と回転子206とからなる電動要素207およびこれによって駆動される圧縮機構208を収容し、内部は冷媒209で満たされている。
次に圧縮機構208の主な構成について説明する。
鋳鉄(例えばFC200)からなるシリンダーブロック210は略円筒形の圧縮室211と、軸受け部212とを備えている。プレート213は吐出バルブ214を備え、圧縮室211を塞いでいる。ヘッド215はプレート213を覆い、第一吐出空間216を形成している。
吸入マフラー217は一端を密閉容器201内に開口し、他端を圧縮室211内に連通している。クランクシャフト218は主軸部219と偏心部220を有し、シリンダーブロック210の軸受け部212に軸支されるとともに回転子206に圧入固定されている。ピストン221は、圧縮室211に往復摺動自在に挿入されるとともに、偏心部220との間をコネクティングロッド222によって連結されている。圧縮機構208には複数の吐出マフラー223が備わっている。
次に、吐出マフラー223の主な構成について説明する。
チャンバー部224はシリンダーブロック210と一体に形成され、シリンダーブロック210から突設した開口端部225の内側には段差部225aを設けている。カバー226はチャンバー部224の段差部225aにシール部材227を介して嵌装され、ボルト228によりチャンバー部224に押圧固定され、チャンバー部224を塞ぐことでマフラー室229を形成している。カバー226には軟鋼材(SPCC,SPHC等)をプレス成型したものが用いられている。
シール部材227には、木綿またはクラフト紙のファイバーシートの両面にニトリルゴムをコーティングした紙製のもの、または繊維と充填材とゴムを低温で圧縮加熱したゴム製のものが用いられる。押圧手段であるボルト228はバネ鋼(SUP10等)で形成されており、ネジ座231と接触する位置に大径部234が形成されている。
ボルト228座面から大径部234までの長さは、カバー226に押圧力をかけない状態でのカバー226外側面とネジ座231までの距離より短く、隙間L2が0.5mm程度生じるように形成されている。隙間L2はボルト228締結後における、シール部材227の厚み方向の圧縮代とカバー226の変形代の総和に相当する。
マフラー室229はパス孔232により第一吐出空間216と連通しており、カバー226のひとつにろう付けによって貫通固定された吐出連通管233を介して吐出管202に連通している。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
電動要素207に電気が供給されると回転子206が回転し、クランクシャフト218は回転駆動される。このとき、偏心部220の偏心回転運動がコネクティングロッド222を介してピストン221に伝わることで、ピストン221は圧縮室211内を往復運動する。
ピストン221の往復運動に伴って密閉容器201内の冷媒209は吸入マフラー217から圧縮室211内へ吸入されるとともに、低圧の冷媒209が冷却システム(図示しない)から吸入管203を通って密閉容器201内に流入する。
圧縮室211内へ吸入された冷媒209は圧縮され、プレート213の吐出バルブ214から第一吐出空間216に吐出される。第一吐出空間216に吐出された高圧ガスは、パス孔232を通り、一旦、吐出マフラー223のマフラー室229に開放された後、吐出連通管233を通って吐出管202から冷却システム(図示しない)へと吐出される。
この際、冷媒209はマフラー室229に開放された後、吐出連通管233で絞られることで、繰り返し圧縮による吐出脈動が減衰され、冷却システムの騒音を低く抑える。
次にカバー226をチャンバー部224へ組み付ける工程について説明する。
プレス成型されたカバー226及びプレス成型後に吐出連通管233がろう付けされたカバー226をチャンバー部224に押圧固定する際に、押圧手段であるボルト228をカバー226に形成されたボルト孔に貫通させた後、ネジ座231に締結させる。
ボルト228を規定の締付けトルクにて締め付けると、カバー226からの押圧力によってシール部材227が厚み方向に0.1mm程度圧縮した後は、カバー226がボルト228の押圧力によって次第に変形し始める。カバー226はボルト228に形成した大径部234がネジ座231に接触するまで所定の変形代の分だけ変形するが、それ以降は大径部234によってボルト228を締め付けられなくなるので変形しなくなる。つまり、ボルト228に大径部234を形成することによって、カバー226の変形代を常に安定して隙間L2以下に抑えることができるほか、新たに部品を追加することないので、安価に実施が可能となる。
その結果、シール部材227を押さえつけるカバー226外周の平面部分を確保できるようになるので、十分なシール幅を安定して確保でき、圧縮機の運転中も冷媒ガスを漏れなくすることができる。またカバー226の吐出連通管233のろう付け位置もボルト228の締め付け前後で安定するので、密閉容器201内での吐出連通管233の位置も、常に安定して設計的狙い箇所に配置させることが出来るため、吐出連通管233のその周辺部品との隙間確保が容易になり、騒音問題等の品質問題の発生を抑えることができる。
またカバー226をチャンバー部224に組み付けた後、吐出連通管233を吐出管202に連結する場合にも、吐出連通管233の先端位置が安定して吐出管202の挿入口近傍にあるため、容易に挿入連結ができ、余計な曲げ応力を吐出連通管233に発生させることがないので、圧縮機の運転により吐出連通管233に発生する繰り返し応力のピークが小さくなり、疲労破壊を起こしにくくなる。
またシール部材227に、木綿またはクラフト紙のファイバーシートの両面にニトリルゴムをコーティングした紙製のガスケット、または繊維と充填材とゴムを低温で圧縮加熱したゴム製のガスケットを用いることで、安定したボルト228の押圧力によりチャンバー部224とカバー226との間のシール性が向上し、より高性能で信頼性の高い密閉型圧縮機を得ることができる。
(実施の形態3)
図9は本発明の実施の形態3による密閉型圧縮機の側面断面図、図10は同実施の形態の密閉型圧縮機の平面断面図、図11は同実施の形態の密閉型圧縮機の要部拡大断面図、図12は同実施の形態の密閉型圧縮機のボルト締付け前後の要部拡大断面図である。
図9、図10、図11、図12において、密閉容器301は冷却システム(図示しない)と連結される吐出管302と吸入管303を備えており、底部にオイル304を貯溜すると共に固定子305と回転子306とからなる電動要素307およびこれによって駆動される圧縮機構308を収容し、内部は冷媒309で満たされている。
次に圧縮機構308の主な構成について説明する。
鋳鉄(例えばFC200)からなるシリンダーブロック310は略円筒形の圧縮室311と、軸受け部312とを備えている。プレート313は吐出バルブ314を備え、圧縮室311を塞いでいる。ヘッド315はプレート313を覆い、第一吐出空間316を形成している。
吸入マフラー317は一端を密閉容器301内に開口し、他端を圧縮室311内に連通している。クランクシャフト318は主軸部319と偏心部320を有し、シリンダーブロック310の軸受け部312に軸支されるとともに回転子306に圧入固定されている。ピストン321は、圧縮室311に往復摺動自在に挿入されるとともに、偏心部320との間をコネクティングロッド322によって連結されている。圧縮機構308には複数の吐出マフラー323が備わっている。
次に、吐出マフラー323の主な構成について説明する。
チャンバー部324はシリンダーブロック310と一体に形成され、シリンダーブロック310から突設した開口端部325の内側には段差部325aを設けている。カバー326はチャンバー部324の段差部325aにシール部材327を介して嵌装され、ボルト328によりチャンバー部324に押圧固定され、チャンバー部324を塞ぐことでマフラー室329を形成している。
ここでチャンバー部324内のネジ座331は、カバー326に押圧力をかけない状態において、カバー326の内側面との間に、隙間L3を生じさせる高さで形成されている。隙間L3は0.5mm程度であり、これはボルト328締結後におけるシール部材327の厚み方向の圧縮代とカバー326の変形代の総和に相当する。
カバー326には軟鋼材(SPCC,SPHC等)をプレス成型したものが用いられている。シール部材327には、木綿またはクラフト紙のファイバーシートの両面にニトリルゴムをコーティングした紙製のもの、または繊維と充填材とゴムを低温で圧縮加熱したゴム製のものが用いられる。また、押圧手段であるボルト328はバネ鋼(SUP10等)で形成されている。
マフラー室329はパス孔332により第一吐出空間316と連通しており、カバー326のひとつにろう付けによって貫通固定された吐出連通管333を介して吐出管302に連通している。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
電動要素307に電気が供給されると回転子306が回転し、クランクシャフト318は回転駆動される。このとき、偏心部320の偏心回転運動がコネクティングロッド322を介してピストン321に伝わることで、ピストン321は圧縮室311内を往復運動する。
ピストン321の往復運動に伴って密閉容器301内の冷媒309は吸入マフラー317から圧縮室311内へ吸入されるとともに、低圧の冷媒309が冷却システム(図示しない)から吸入管303を通って密閉容器301内に流入する。
圧縮室311内へ吸入された冷媒309は圧縮され、プレート313の吐出バルブ314から第一吐出空間316に吐出される。第一吐出空間316に吐出された高圧ガスは、パス孔332を通り、一旦、吐出マフラー323のマフラー室329に開放された後、吐出連通管333を通って吐出管302から冷却システム(図示しない)へと吐出される。
この際、冷媒309はマフラー室329に開放された後、吐出連通管333で絞られることで、繰り返し圧縮による吐出脈動が減衰され、冷却システムの騒音を低く抑える。
次にカバー326をチャンバー部324へ組み付ける工程について説明する。
プレス成型されたカバー326及びプレス成型後に吐出連通管333がろう付けされたカバー326をチャンバー部324に押圧固定する際に、押圧手段であるボルト328をカバー326に形成されたボルト孔に貫通させた後、ネジ座331に締結させる。ボルト328を規定の締付けトルクにて締め付けると、カバー326からの押圧力によってシール部材327が厚み方向に0.1mm程度圧縮した後は、カバー326がボルト328の押圧力によって次第に変形し始める。
カバー326は内側面がネジ座331に接触するまで、隙間Lからシール部材327の圧縮代を差し引いた所定の変形代の分だけ変形するが、それ以降はネジ座331がカバー326の内側面を支えるので、ボルト328を締め付けても変形しなくなる。つまり、ネジ座331をカバー326内側面近傍に設けることによって、カバー326の変形代を常に安定して隙間L3以下に抑えることができるほか、新たに部品を追加することなく、またボルト328の全長も短くすることができるので、安価に実施が可能となる。
その結果、シール部材327を押さえつけるカバー326外周の平面部分を確保できるようになるので、十分なシール幅を安定して確保でき、圧縮機の運転中も冷媒ガスを漏れなくすることができる。またカバー326の吐出連通管333のろう付け位置もボルト328の締め付け前後で安定するので、密閉容器301内での吐出連通管333の位置も、常に安定して設計的狙い箇所に配置させることが出来るため、吐出連通管333のその周辺部品との隙間確保が容易になり、騒音問題等の品質問題の発生を抑えることができる。
またカバー326をチャンバー部324に組み付けた後、吐出連通管333を吐出管302に連結する場合にも、吐出連通管333の先端位置が安定して吐出管302の挿入口近傍にあるため、容易に挿入連結ができ、余計な曲げ応力を吐出連通管333に発生させることがないので、圧縮機の運転により吐出連通管333に発生する繰り返し応力のピークが小さくなり、疲労破壊を起こしにくくなる。
またシール部材327に、木綿またはクラフト紙のファイバーシートの両面にニトリルゴムをコーティングした紙製のガスケット、または繊維と充填材とゴムを低温で圧縮加熱したゴム製のガスケットを用いることで、安定したボルト328の押圧力によりチャンバー部324とカバー326との間のシール性が向上し、より高性能で信頼性の高い密閉型圧縮機を得ることができる。
冷蔵庫以外にも自販機や空調機器の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の側面断面図 同実施の形態における密閉型圧縮機の平面断面図 同実施の形態における密閉型圧縮機の要部拡大断面図 同実施の形態における密閉型圧縮機のボルト締付け前後の要部拡大断面図 本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の側面断面図 同実施の形態における密閉型圧縮機の平面断面図 同実施の形態における密閉型圧縮機の要部拡大断面図 同実施の形態における密閉型圧縮機のボルト締付け前後の要部拡大断面図 本発明の実施の形態3における密閉型圧縮機の側面断面図 同実施の形態における密閉型圧縮機の平面断面図 同実施の形態における密閉型圧縮機の要部拡大断面図 同実施の形態における密閉型圧縮機のボルト締付け前後の要部拡大断面図 従来の密閉型圧縮機の側面断面図 従来の密閉型圧縮機の平面断面図 従来の密閉型圧縮機の要部拡大断面図 従来の密閉型圧縮機のボルト締付け前後の要部拡大断面図
符号の説明
101,201,301 密閉容器
108,208,308 圧縮機構
110,210,310 シリンダーブロック
111,211,311 圧縮室
123,223,323 吐出マフラー
124,224,324 チャンバー部
125,225,325 開口端部
126,226,326 カバー
127,227,327 シール部材
128,228,328 ボルト
130 スリーブ
131,231,331 ネジ座
234 大径部

Claims (5)

  1. 密閉容器内に圧縮機構を収納し、前記圧縮機構は圧縮室を形成するシリンダーブロックと、前記圧縮室で圧縮したガスが吐出される吐出マフラーを備え、前記吐出マフラーは消音空間を形成するとともに開口端部を有するチャンバー部と、前記開口端部を塞ぐ軟鋼材から形成されたカバーと、カバーを貫通して前記チャンバー部に押圧固定するボルトと、
    前記ボルトが締結されるネジ座を有し、前記カバーは前記ボルトが前記ネジ座に締結されることで前記開口端部に押圧されるとともに、前記カバーは前記ボルトの押圧力によって所定の変形代をもって前記開口端部に押圧される密閉型圧縮機。
  2. ネジ座と前記カバーとの間にボルトが貫通するスリーブを配置し、前記スリーブの全長は前記ネジ座と前記カバーとの隙間に対して前記カバーの変形代に相当する分だけ短くした請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. ボルトに、所定の変形代に相当する締め付け代にてネジ座に当る大径部を設けた請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  4. カバーに押圧力をかけない状態において、ネジ座と前記カバーの内側面との間に、前記カバーの変形代に相当する隙間を設けた請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  5. チャンバー部とカバーとの間に、木綿またはクラフト紙のファイバーシートの両面にニトリルゴムをコーティングした紙製のシール部材、または繊維と充填材とゴムを低温で圧縮加熱したゴム製のシール部材を介在させた請求項1から4のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013176448A1 (ko) * 2012-05-21 2013-11-28 동부대우전자 주식회사 토출 맥동저감부재가 장착된 밀폐형 압축기
CN105332898A (zh) * 2015-11-13 2016-02-17 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 活塞式压缩机和制冷装置
KR20200003952A (ko) * 2018-07-02 2020-01-13 학교법인 두원학원 차량용 에어컨 압축기 진동 방지 구조

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