JP2008101511A - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼による自動始動に失敗したときにモータによる始動アシストを行う場合に、燃焼の失敗に起因してモータに大きな抵抗が作用しないようにする。
【解決手段】自動始動条件を満足したときに、エンジン停止時に圧縮行程にあった第1特定気筒1Aで燃焼を実行させてエンジンを一旦逆転させた後、エンジン停止時に膨張行程にあって前記逆転によって圧縮行程とされる第2特定気筒1Bで燃焼を行わせてエンジンの自動始動が行われる。自動始動が失敗したと判定されたとき、スタータモータ19を作動させてエンジンを正転方向に駆動してエンジン回転数を上昇させた後、燃焼による始動が実行される。第1特定気筒1Aの燃焼には成功したものの第2特定気筒1Bの燃焼に失敗したと判定されたときには、例えば排気弁11を開弁させることにより第1特定気筒1Aの圧力が低減される。
【選択図】 図8

Description

本発明は、エンジンの自動停止および自動始動を行うようにしたエンジンの制御装置に関するものである。
エンジン、特に自動車用エンジンにおいては、燃費向上や排気ガスによる環境悪化の抑制のために、例えばアイドル時等の所定のエンジン自動停止条件が満足されたときに、エンジンを自動停止させるようにしている。そして、このようなエンジンの自動停止を行う場合は、エンジンの自動始動が必要となるが、自動始動は確実かつすみやかに行うことが要求される。
エンジンの始動は、通常は、スタータモータによってエンジンを駆動することによりエンジン回転数をある程度上昇させ、その後燃料噴射を開始して燃焼を行わせることが多い。しかしなら、エンジンの自動停止および自動始動を頻繁に行う場合は、スタータモータとしてその信頼性(耐久性)が極めて高いものが要求されてコスト高となる一方、スタータモータを利用したエンジンの始動では、すみやかなエンジン始動というものが難しくなる。また、スタータモータを頻繁に駆動させる必要から、バッテリの消費電力も大きくなってしまうという問題も生じることになる。
エンジンの自動始動を特にすみやかに行うために、燃焼を利用して自動始動することが提案されている。特許文献1には、エンジンの自動停止時に膨張行程にある気筒に対して燃料を供給して点火を行うことにより自動始動を行うものが提案され、この自動始動が確実となるように、エンジンの自動停止条件が成立した直後には、スロットル弁の開度を増大させて、吸入空気を利用した掃気効果を高めることが提案されている。また、特許文献2には、エンジンの自動停止後の自動始動の際には、エンジン停止時に圧縮行程にある第1特定気筒で燃焼を行わせて一旦エンジンを逆転させることにより、エンジン停止時に膨張行程にあった第2特定気筒を十分に圧縮が行われる圧縮行程となるようにして、この圧縮行程とされた第2特定気筒に対して燃料を供給してエンジン始動を行うことが提案されている。
特開2004−293474号公報 特開2006−105160号公報
特許文献2に記載のように、自動始動を、前記第1特定気筒での燃焼による逆転を行った後、前記第2特定気筒での燃焼を行う場合に、この燃焼そのものが失敗する可能性が考えられる。このような燃焼による自動始動の失敗時には、通常行われているモータによるアシスト始動を行ってエンジン回転数をある程度まで上昇させた後、燃焼を実行させることにより、自動始動が全く行われなくなってしまうというような事態が確実に防止されることになる。
ところで、特許文献2に記載のような燃焼による自動始動を行う場合に、燃焼による自動始動の失敗の一態様として、第1特定気筒での燃焼には成功したものの、第2特定気筒での燃焼に失敗した場合が考えられる。このような自動始動の失敗時に、モータによる始動アシストを行うと、第1特定気筒が圧縮されることになる。そして、圧縮される第1特定気筒は、その直前において燃焼が成功していることからかなりの高圧となっており、したがって、モータはこの高圧に抗してエンジンの正転駆動を行うこととなって、モータの信頼性やすみやかなエンジン始動の上で問題となる。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、燃焼による自動始動に失敗したときにモータによる始動アシストを行う場合に、燃焼の失敗に起因してモータに大きな抵抗が作用しないようにしたエンジンの制御装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては、基本的に、モータによる始動アシストを行う場合に、エンジンを一旦逆転させるための燃焼が成功した第1特定気筒内の圧力を強制的に低減させるようにしてある。
本発明にあっては、具体的には、次のような解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
多気筒4サイクルエンジンを制御するエンジンの制御装置であって、
あらかじめ設定されたエンジンの自動停止条件が満足されたときに、燃料供給を停止してエンジンを自動停止させる自動停止手段と、
あらかじめ設定されたエンジンの自動始動条件を満足したときに、エンジン停止時に圧縮行程にあった第1特定気筒で燃焼を実行させてエンジンを一旦逆転させた後、エンジン停止時に膨張行程にあって前記逆転によって圧縮行程とされる第2特定気筒で燃焼を行わせてエンジンの自動始動を行う自動始動手段と、
モータによってエンジンを正転方向に駆動する駆動手段と、
前記自動始動手段による自動始動が成功したか否かを判定する自動始動判定手段と、
前記自動始動判定手段によってエンジンの自動始動が失敗したと判定されたとき、前記駆動手段を作動させてエンジンを正転方向に駆動してエンジン回転数を上昇させた後、燃焼による始動を実行させるアシスト始動手段と、
前記自動始動判定手段によって、前記第1特定気筒の燃焼には成功したものの前記第2特定気筒の燃焼に失敗したと判定されたときには、前記第1特定気筒の圧力を低減する圧力低減手段と、
を備えているようにしてある。
上記解決手法によれば、エンジンの自動始動の際に、最初に燃焼が行われる第1特定気筒の燃焼が成功して、その後に燃焼が行われる第2特定気筒の燃焼に失敗したときは、モータによる始動アシストが行われるときに圧縮行程となる第1特定気筒の圧力を低減させるようにしてあるので、モータに大きな負荷がかかるのが低減されて、モータに過負荷をかけることなくエンジン回転数をすみやかに上昇させて、その後の燃焼による始動を確実に行うことができる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項2以下に記載のとおりである。すなわち、
各気筒の吸気弁、排気弁をエンジンのクランク軸の回転位置とは無関係に個々独立して開閉駆動可能な弁駆動手段が設けられ、
前記圧力低減手段が、前記弁駆動手段を制御して、前記モータによる始動アシストが行われるときに圧縮行程となる前記第1特定気筒の排気弁を開状態にする、
ようにしてある(請求項2対応)。この場合、第1特定気筒の排気弁を開弁させるという簡単な手法によって、燃焼によって高圧となっている第1特定気筒の圧力を低減させることができる。勿論、第1特定気筒内の既燃ガスは、排気通路に排出されるので、既燃ガスをそのまま大気に放出したり吸気通路に逃がす場合に比して、環境上の問題が少なく、また吸気系が汚損されてしまうという問題も生じないものとなる。
前記自動始動判定手段によって、前記第2特定気筒の燃焼に失敗したと判定されたときには、前記第2特定気筒が最初に排気行程となったときにその吸気弁が開かれると共に排気弁が閉じられる、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、モータによる始動アシストを行うときは、第2特定気筒は膨張行程から排気行程へと移行されるが、燃焼の失敗により第2特定気筒内に残留した未燃ガスが、排気行程となったタイミングのときに吸気通路に戻されることになる。これにより、未燃ガスを第2特定気筒に残留させたままとしたときの自己着火防止や、未燃ガスを排気通路に排出した場合の排気通路内での燃焼発生という異常事態が防止されることになる。勿論、一旦吸気通路に戻された第2特定気筒内の未燃ガスは、その後気筒内に供給されて燃焼されるので、燃費向上の上でも好ましいものとなる。
本発明によれば、モータによる始動アシストを行う場合に、燃焼の失敗に起因してモータに大きな抵抗が作用してしまう事態を防止することができる。
図1,図2において、エンジンE(エンジン本体)は、実施形態では火花点火式の直列4気筒エンジンとされて、各気筒1には、それぞれ2つの吸気ポート2と,2つの排気ポート3が形成されている。吸気ポート2に連なる吸気通路4には、上流側から下流側へ順次、エアクリーナ5,スロットル弁6,サージタンク7が配設されている。吸気通路4のうち、サージタンク7よりも上流側部分は1本の共通吸気通路4aとされ、サージタンク7から下流側部分は、サージタンク7に対して各気筒1を個々独立して接続する分岐吸気通路4bとされている。また、排気ポート3には、排気通路8が接続されている。この排気通路8は、その下流側部分が1本の共通排気通路8aとされると共に、その上流側部分が、各気筒1における排気ポート3を共通排気通路8aに対して個々独立して接続する分岐排気通路8bとされている。
図1に示すように、各気筒1には、吸気ポート2を開閉する吸気弁10,排気ポート3を開閉する排気弁11の他、気筒内に燃料噴射を行う燃料噴射弁12,および噴射された燃料の着火を行う点火プラグ13が配設されている。吸気弁10は、電磁式の吸気弁駆動手段10Aによって開閉駆動され、同様に、排気弁11も、電磁式の排気弁駆動手段11Aによって開閉駆動されるようになっている。なお、図1中、15はクランク軸、16はピストン、17はコンロッドである。
吸気弁10および排気弁11共に、クランク軸15との機械的な連係は採択されておらず、クランク軸15の回転位置にかかわらず、上記弁駆動手段10A、11Aの作動状態変更によって開閉される。すなわち、吸気弁駆動手段10Aが消磁されたときは、吸気弁10は、図示を略すリターンスプリングによって閉弁される一方、吸気弁駆動手段10Aが励磁されたときはリターンスプリングに抗して吸気弁10が開弁されるようになっている。同様に、排気弁駆動手段11Aが消磁されたときは、排気弁11は、図示を略すリターンスプリングによって閉弁される一方、排気弁駆動手段11Aが励磁されたときはリターンスプリングに抗して排気弁11が開弁されるようになっている。なお、弁駆動手段10A、11Aは、実施形態ではON・OFF的に作動されるものとされて、吸気弁10,排気弁11の開弁時の最大リフト量が常時一定となるように設定されている。なお、弁駆動手段10A、11Aの励磁力を段階的あるいは無段階に調整することにより、吸気弁10,排気弁11の開弁時の最大リフト量を変更できるようにしてもよい(エンジン回転数およびエンジン負荷に応じたリフト量の最適化)。
エンジンEは、後述するように自動停止および自動始動されるが、通常時、つまり通常のエンジン運転時には、各気筒1は、吸気行程、圧縮行程、膨張行程、排気行程の4行程を順次繰り返す4サイクルでの運転とされる。ただし、燃焼による自動始動の際に、後述する燃焼に失敗したことによってスタータモータ19による始動アシストを行う場合には、吸気弁10,排気弁11は、上記4サイクルの行程を得るための開閉態様とは相違する特別の開閉態様が採択される。このような特別の開閉態様は、吸気弁10および排気弁11が、クランク軸15に対して機械的な連係がなくて、弁駆動手段10Aあるいは11Aによって任意のタイミングでもって開閉駆動されることから実現可能となっている。
図3は、本発明における制御系統例を示すもので、Uはマイクロコンピュータを利用して構成されたコントローラである。このコントローラUには、各種センサ21〜25からの信号が入力される。センサ21,22は、クランク軸15の回転位置を検出するクランク角センサである(図2をも参照)、センサ23は、アクセル開度を検出するアクセル開度センサである、センサ24は、ブレーキペダルを踏み込み操作したときにONされるブレーキセンサである。センサ25は、車速を検出する車速センサである。また、コントローラUは、点火プラグ13,燃料噴射弁12,スロットル弁を駆動するアクチュエータ18(図1、図2をも参照)、スタータモータ19(図2をも参照)、および前述の弁駆動手段10A、11Aを制御する。
次に、コントローラUによる制御の概要について説明する。まず、通常のエンジンEの運転時には、4サイクルでの運転を行う通常モードとされる。この通常モードは、従来一般的な4サイクルエンジンと全く同じ運転態様であり、クランク軸15の回転位置に応じて、各気筒1の吸気弁10および排気弁11が適宜開閉駆動されて、各気筒1は、吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程を順次繰り返すことになる。通常モードでの吸気弁10,排気弁11の開閉の状態が、1つの気筒に着目したものとして、図4に示される。勿論、各気筒1間においては、行程が等間隔でずれており(実施形態では4気筒のため、クランク角で180度ずつ行程がずれている)、実施形態では、行程順を点火順で示したときに、2番気筒、4番気筒、3番気筒、1番気筒となるように設定されている。
通常モードにおいては、燃料噴射弁12からの燃料噴射タイミングは、例えば圧縮行程の途中で燃料噴射が実行されて、圧縮行程の終期に点火が実行されることになる。また、アクセル開度に応じてスロットル弁6の開度つまり吸入空気量が決定され、燃料噴射量は、エンジン回転数およびアクセル開度に応じて決定される。このような通常モード時での運転については、従来からよく知られているので、これ以上の説明は省略する。
エンジンEは、後述するように、あらかじめ設定された自動停止条件を満足したときに、燃料噴射および点火が中止されて、自動停止される。自動停止条件としては、種々設定できるが、例えば、車速が0でかつブレーキペダルを踏み込み操作しているとき、という条件設定を行うことができる(アイドルストップ)。
エンジンEが自動停止された後、あらかじめ設定された自動始動条件が満足されたときには、燃焼によるエンジンEの自動始動が行われる。自動始動の条件は適宜設定できるが、例えば、ブレーキペダルの踏み込み操作が解除されたとき、あるいはアクセルペダルが踏み込み操作されると共にブレーキペダルの踏み込みが解除されたときとして設定することができる。
燃焼による自動始動が正常に行われた場合について、図4〜図6を参照しつつ説明するが、燃焼による自動始動の際の吸気弁10,排気弁11の開閉態様は、通常の4サイクルの運転態様の場合と同じとされる。以下の説明で、各気筒1のうち、自動停止された状態のときに圧縮行程にある第1特定気筒が符合1Aで示され、自動停止された状態のときに膨張行程にある第2特定気筒が符合1Bで示される。まず、図4に示すように、自動停止状態において圧縮行程にあった第1特定気筒1Aに燃料噴射を行うと共に点火を実行することによって(燃焼が成功することによって)、燃焼圧力によってエンジンEが一旦逆転される。この後、その直前のサイクルにおいてつまり停止状態において膨張行程であった第2特定気筒1Bが、上記逆転によって十分に圧縮される圧縮行程となっているので(図5参照)、この圧縮行程となっている第2特定気筒1Bに対して燃料噴射を行うと共に点火が実行され(燃焼が成功)、この後は図6に示すように、次に圧縮行程となる他の気筒1が十分に圧縮されて燃焼が行われるという通常の4サイクルの運転が継続されて、エンジンEの自動始動が確実かつすみやかに行われることになる。
図7、図8は、燃焼による自動始動が失敗したときの状態、より具体的には、第1特定気筒1Aの燃焼には成功したものの、第2特定気筒1Bの燃焼に失敗した場合を示すもので、図7が図5に対応し、図8が図6に対応している。
前述のように、第1特定気筒1Aでの燃焼が成功したことによってエンジンEが一旦逆転されることにより、第2特定気筒1Bが燃焼圧力によって圧縮されることになる。この圧縮された第2特定気筒1Bに燃料噴射して点火を実行したが、燃焼に失敗したことにより、第2特定気筒1Bの燃焼圧力を利用したエンジンEの正転方向の駆動は行われないことになる(図7参照)。
燃焼による自動始動が失敗したときは、スタータモータ19を駆動して、エンジンEを正転方向に駆動してエンジン回転数を上昇させた後、燃料噴射および点火が実行されて、エンジン始動が行われることになる(スタータモータ19を利用した通常のエンジン始動と同じ始動態様である)。
第2特定気筒1Bでの燃焼に失敗して、スタータモータ19によるアシスト始動が開始された直後の状態が、図8に示される。このアシスト始動の初期状態では、第1特定気筒1A内には既燃ガスが存在する一方、燃焼が失敗した第2特定気筒1Bには未燃ガスが残留している状態である。このような状態でスタータモータ19によってそのまま駆動すると、第1気筒においては、圧縮行程となることから吸気弁10および排気弁11が共に閉弁されていて、残留既燃ガスがスタータモータ19によってエンジンE(のクランク軸15)を正転駆動する際の大きな抵抗となる。このため、第1特定気筒1Aにおいては、排気弁11を開弁させて(吸気弁10は閉弁状態のまま)、第1特定気筒1A内の残留既燃ガスを排気通路8へ排出させて、第1特定気筒1A内の圧力を低減するようにしてある。なお、この排気弁11を開弁させている時期は1サイクルのみであり、その後は、吸気弁10、排気弁11共に、通常の4サイクルでの運転を行う開閉態様に復帰される。
一方、第2特定気筒1Bにおいては、スタータモータ19による始動アシストによって当初は膨張されるが(吸気弁10,排気弁11は共に閉弁状態)、燃焼が失敗したことによって第2特定気筒1Bには未燃ガスが残留している状態である。このため、第2特定気筒においては、次に排気行程となった時点で、吸気弁10を強制的に開弁させることにより(排気弁11は閉弁状態のまま)、第2特定気筒1B内の残留未燃ガスを吸気通路4へ逃がすようにしてある。これにより、残留未燃ガスが存在したままスタータモータ19によって第2特定気筒1Bを圧縮した場合における自己着火の問題が確実に回避されることになる。なお、第2特定気筒1Bが排気行程となった時点で吸気弁10を開弁させるのは、1サイクルのみであって、その後は、吸気弁10、排気弁11共に、通常の4サイクルでの運転を行う開閉態様に復帰される。
次に、図9のフローチャートを参照しつつ、前述したコントローラUによる具体的な制御例について説明する。なお、以下の説明でSはステップを示す。また、図9は、エンジンEが停止している状態(エンジン回転数が零の状態)からスタートするようになっている。
まず、S1において、エンジンEの自動始動条件が成立したか否かが判別される。このS1の判別でNOのときは、S1の判別が繰り返される。S1の判別でYESのときは、S2において、停止状態において圧縮行程にあった第1特定気筒1Aに燃料噴射されると共に点火が実行されて、エンジンEを一旦逆転させる制御が実行される。次いで、S3において、停止状態において膨張行程にあった第2特定気筒1Bに対して燃料噴射すると共に点火を実行して、エンジンEを正転方向に駆動するための制御が実行される。
S3の後、S4において、第2特定気筒1Bでの燃焼が失敗したか否かが判別される。このS4の判別は、エンジン回転数が正転方向に所定回転数以上となったか否かをみることによって判別することができ、所定回転数未満のときに第2特定気筒1Bでの燃焼が失敗したと判定することができる。なお、第1特定気筒1Aでの燃焼が失敗したか否かは、エンジンEが逆転されたか否かをみることによって判定することができる。S4の判別でNOのとき、つまり第2特定気筒1Bでの燃焼に成功したときは、S12において、燃焼による始動が継続して行われる(図4〜図6の燃焼が成功した場合の制御となる)。この後は、S11において、通常の4サイクルでのエンジン運転が行われる。
前記S4の判別でYESのとき、つまり第2特定気筒1Bでの燃焼に失敗したときは、S5において、既燃ガスが存在する第1特定気筒1Aの排気弁11が開弁されて、既燃ガスが排気通路8へ排出される。この後、S6において、エンジン回転数が0あるいはほぼ0になっているか否かが判別される。このS5の判別は、スタータモータ19による始動アシストを行うときなので、スタータモータ19をクランク軸15に対して機械的に係合させる適切なタイミングであるか否かの判別となる。このS6の判別でNOのときは、S6の判別が繰り返される。
上記S6の判別でYESのときは、S7において、スタータモータ19によって、エンジンE(のクランク軸15)が正転方向に駆動される。S7の後、S8において、第1特定気筒1AがTDC(上死点)を通過したか否かが判別される。このS8の判別は、燃焼に失敗した第2特定気筒1Bが、排気行程になったか否かの判別となる。このS8の判別でNOのときは、S8の判別が繰り返えされる。S8の判別でYESのときは、S9において、第2特定気筒1Bの吸気弁10が開弁されて(排気弁11は閉状態)、第2特定気筒1Bに残留していた未燃ガスが吸気通路4へ戻される。
S9の後、S10において、S9の後に最初に圧縮行程となる気筒に燃料噴射と点火実行を行って、燃焼による始動が開始される(スタータモータ19は、エンジン回転数が所定回転数まで上昇した時点で停止されると共に、クランク軸15との機械的な係合が解除される)。スタータモータ19を利用したエンジン始動が確実に行われた後は、S11において、通常の4サイクルでのエンジン運転が行われる。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲において適宜の変更が可能であり、例えば次のような場合をも含むものである。自動始動条件や自動停止条件は、適宜設定できるものである。特に、エンジンの他に走行用のモータを備えたハイブリッド車においては、モータ駆動用バッテリの蓄電量の大小や、走行負荷等に応じてエンジンの自動停止と自動始動とをかなり頻繁に繰り返すことになるが、このための自動停止条件と自動始動条件とは、ハイブリッドシステム構成に応じて適宜選択されることになる。弁駆動手段10A、11Aは、例えば油圧式等適宜のものを採択することができる。また、燃焼が失敗したときに、第1特定気筒1A内の残留既燃ガスを排気通路8に排出しないようにしたり、あるいは第2特定気筒1B内の未燃ガスを吸気通路4に戻さないようにする場合は、吸気弁10、排気弁11を、従来一般的なエンジンの場合と同様に、クランク軸15と連動するカムシャフトによって開閉駆動するようにしてもよい。停止状態で圧縮行程にある第1特定気筒1A内の残留既燃ガスを逃がすための圧力低減手段としては、排気弁11をそのまま有効に利用するのが好ましいが、別途専用の逃がし弁を設けて、この逃がし弁を介して残留既燃ガスを排気通路8等へ逃がするようにしてもよい。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明が適用されたエンジンの一例を示す要部断面図。 図1に示すエンジンの吸排気系統例を示す簡略平面図。 本発明の制御系統例を示すブロック図。 停止状態で圧縮行程にある第1特定気筒の燃焼を実行して、この燃焼が成功したときの状態を示す簡略説明図。 図4の状態の後に、停止状態で膨張行程にある第2特定気筒の燃焼を実行して、この燃焼が成功したときの状態を示す簡略説明図。 停止状態で膨張行程にある第2特定気筒からの燃焼圧力によって、他の気筒が圧縮される状態を示す簡略説明図。 停止状態で膨張行程にある第2特定気筒の燃焼を実行して、この燃焼に失敗したときの状態を示す簡略説明図。 燃焼による自動始動が失敗して、モータによる始動アシストが開始された状態を示す簡略説明図。 本発明の制御例を示すフローチャート。
符号の説明
1:気筒
1A:第1特定気筒
1B:第2特定気筒
2:吸気ポート
3:排気ポート
4:吸気通路
8:排気通路
10:吸気弁
10A:吸気弁駆動手段
11:排気弁
11A:排気弁駆動手段
12:燃料噴射弁
13:点火プラグ
15:クランク軸
16:ピストン
E:エンジン
U:コントローラ

Claims (3)

  1. 多気筒4サイクルエンジンを制御するエンジンの制御装置であって、
    あらかじめ設定されたエンジンの自動停止条件が満足されたときに、燃料供給を停止してエンジンを自動停止させる自動停止手段と、
    あらかじめ設定されたエンジンの自動始動条件を満足したときに、エンジン停止時に圧縮行程にあった第1特定気筒で燃焼を実行させてエンジンを一旦逆転させた後、エンジン停止時に膨張行程にあって前記逆転によって圧縮行程とされる第2特定気筒で燃焼を行わせてエンジンの自動始動を行う自動始動手段と、
    モータによってエンジンを正転方向に駆動する駆動手段と、
    前記自動始動手段による自動始動が成功したか否かを判定する自動始動判定手段と、
    前記自動始動判定手段によってエンジンの自動始動が失敗したと判定されたとき、前記駆動手段を作動させてエンジンを正転方向に駆動してエンジン回転数を上昇させた後、燃焼による始動を実行させるアシスト始動手段と、
    前記自動始動判定手段によって、前記第1特定気筒の燃焼には成功したものの前記第2特定気筒の燃焼に失敗したと判定されたときには、前記第1特定気筒の圧力を低減する圧力低減手段と、
    を備えていることを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. 請求項1において、
    各気筒の吸気弁、排気弁をエンジンのクランク軸の回転位置とは無関係に個々独立して開閉駆動可能な弁駆動手段が設けられ、
    前記圧力低減手段が、前記弁駆動手段を制御して、前記モータによる始動アシストが行われるときに圧縮行程となる前記第1特定気筒の排気弁を開状態にする、
    ことを特徴とするエンジンの制御装置。
  3. 請求項2において、
    前記自動始動判定手段によって、前記第2特定気筒の燃焼に失敗したと判定されたときには、前記第2特定気筒が最初に排気行程となったときにその吸気弁が開かれると共に排気弁が閉じられる、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
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