JP2008100504A - 型締装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】型盤は、締結力を受ける受力盤21、31と、当該受力盤の一の面に対して着脱可能であると共に可動金型11および/または固定金型10が取り付けられる金型取付盤22、32とからなる型締装置において、金型取付盤の反金型側は受力盤に向かって先細り錐台状または柱状の連結部22a、32aを、金型側は金型取付面を夫々形成すると共に、連結部の反金型側面と受力盤の金型側面を当接して一体に固定することにより、受力盤に生ずる曲がり変形を金型取付盤に伝えないようにした。
【選択図】 図1
Description
タイバー106の一端は型締シリンダ108のラム108aと連結しており、他端の雄ねじ部106aは可動型盤103に設けられた孔と、開いたハーフナット107の中を自由に通るようになっており、ハーフナット107が閉じるとタイバー106の雄ねじ部106aとハーフナット107の雌ねじ部が螺合してタイバー106と可動型盤103は連結されるようになっている。
しかし、前述の特許文献1(図1)、特許文献2(図2)のように金型の変形を防止する変形防止仕様の型締装置は、固定型盤と可動型盤を、タイバー、またはトグル装置のリンクから型締力を受ける受力盤と、固定金型および可動金型を取付ける金型取付盤と、受力盤に形成された両者を繋ぐ断面積の小さい締結力伝達部(以下連結部と呼ぶ)で構成されているので、既納機等の製造済みの変形防止仕様でない従来の標準仕様の型締装置に適用して変形防止仕様の型締装置に改造する場合には、従来の型盤から連結部を備えた受力盤への改造が困難なために従来の型盤の利用ができなかった。変形防止仕様の型締装置に改造するためには、固定型盤および可動型盤をそれぞれそっくり連結部を有する固定型盤および可動型盤と、金型取付盤より成る専用の固定型盤ユニットおよび専用の可動型盤ユニットに交換しなければならず、変更を要する部材の範囲が大きくなり、したがって改造にかかるコストと時間が大きくなるという問題がある。
本発明は、従来の型締装置に組付けることにより型締時の固定型盤および可動型盤の撓みの影響を小さくして、金型の隙間の発生を防止するとともに、既納の従来の標準仕様機に適用して容易に変形防止仕様の型締装置に改造することができる型締装置を提供すること、及び中心よりの狭い領域を介した力の伝達機構を有する型締装置における固定型盤及び可動型盤の各受力盤の撓みを更に高精度に防止することを目的としている。
(1)第1の手段の型締装置は、固定金型が取り付けられた固定型盤と、当該固定型盤に近接・離隔可能であると共に可動金型が取り付けられた可動型盤とを有し、前記可動型盤を前記固定型盤に近接させるように締結力を加えて、前記可動型盤と前記固定型盤とを締め付ける型締装置であって、前記可動型盤および/または前記固定型盤は、前記締結力を受ける受力盤と、当該受力盤の一の面に対して着脱可能であると共に前記可動金型および/または前記固定金型が取り付けられる金型取付盤とからなる型締装置において、前記金型取付盤の反金型側は前記受力盤に向かって先細り錐台状または柱状の連結部を、金型側は金型取付面を夫々形成すると共に、前記連結部の反金型側面と前記受力盤の金型側面を当接して一体に固定することにより、前記受力盤に生ずる曲がり変形を前記金型取付盤に伝えないようにしたことを特徴とする。
(5)第5の手段の型締装置は、上記第1の手段〜第4の手段の型締装置において、前記金型取付盤の4隅に切欠きを設けてタイバーと干渉しないようにしたことを特徴とする。
(6)第6の手段の型締装置は、固定金型が取り付けられた固定型盤と、当該固定型盤に近接・離隔可能であると共に可動金型が取り付けられた可動型盤とを有し、架台に固設されるとともに4隅をそれぞれタイバーで固定型盤と連結されたトグル支持盤と、該トグル支持盤および固定型盤との間に配設された前記タイバーで案内されて摺動する可動型盤と、該可動型盤と前記トグル支持盤の間に配設されたトグル装置とで成り、前記可動型盤を前記固定型盤に近接させるように締結力を加えて、前記可動型盤と前記固定型盤とを締め付けるダブルトグル式の型締装置であって、前記可動型盤および/または前記固定型盤は、前記締結力を受ける受力盤と、当該受力盤の一の面に対して着脱可能であると共に前記可動金型および/または前記固定金型が取り付けられる金型取付盤とを具備してなり、前記金型取付盤の反金型側は前記受力盤に向かって先細り錐台状または柱状の連結部と、金型側は金型取付面とを夫々有すると共に、前記連結部の反金型側面と前記受力盤の金型側面を当接して一体に固定してなることを特徴とする。
本発明の第1の実施の形態として、固定型盤および可動型盤の両方に適用した場合を図1及び図2によって説明する。
図1は、図4に示す変形防止仕様でない従来の型締装置100に対応する本発明の変形防止仕様の型締装置200の正面図、図2は図1のA−A断面図である。両図において、1はベースフレーム(架台)、2はベースフレーム1に固定された固定型盤、3はベースフレーム1に固定されたレール4の上にリニアガイド5を介して摺動自在に載せられて、固定型盤2に対して接近または離反動作をする可動型盤、6は固定型盤2と可動型盤3の4隅をそれぞれ繋ぐ4本のタイバー、6aはタイバー6の一端に設けられた雄ねじ部、7は可動型盤3の4隅に設けられたハーフナット、8は固定型盤2に設けられた型締シリンダ、8aはタイバー6の他端に設けられた型締シリンダ8のラム、9は可動型盤3を移動させる移動シリンダである。
また、10および11は固定金型取付盤22と、可動金型取付盤32にそれぞれ取付けられた固定金型および可動金型である。
固定受力盤21および可動受力盤31はそれぞれ従来の型盤と同程度の剛性を有し、固定受力盤21には図示省略の射出ユニットのノズル部が挿入される孔36や、固定金型取付盤22との連結用の雌ねじが設けられ、また可動受力盤31には図示省略のエジェクタピン装置用の孔や、可動金型取付盤32との連結用の雌ねじが設けられている。
固定金型取付盤22および可動金型取付盤32は平面形が矩形の適宜の剛性を有する盤で、両者が互いに対向する面はそれぞれ金型取付面となっていて、金型の取付けに必要なT溝37、図示省略の雌ねじ穴、金型吸着用のマグネット装置等の金型取付用の手段、および固定受力盤21又は可動受力盤31との連結用沈頭ボルト35の深座ぐり付きボルト穴が設けられており、この金型取付面の裏面には、適宜の高さの先細りの円錐台状の、または多角錐台状の連結部22aおよび連結部32aが設けられていて、面積の小さい方の天面をそれぞれ固定受力盤21と可動受力盤31に当接させて、深座ぐり付ボルト穴を通して沈頭ボルト35で結合されている。連結部22aおよび32aの底面の面積は使用する最大の金型の取付け面積より若干小さく、また天面の面積は使用する最小の金型の取付け面積より若干大きい程度とするのがよい。
また、固定金型取付盤22および可動金型取付盤32の正面面積が大きくなる場合には、4隅に切り欠き22b、32b(図1、図2参照)を設けてタイバー6と干渉しないようにしておく。
なお、円錐台状、または多角錐台状の連結部22aおよび連結部32aを多角柱または円柱とする場合は、断面の大きさを円錘台または多角錘台の底面と天面の中間の大きさにするのがよい。
まず、移動シリンダ9によって可動型盤3を固定型盤2に近づけ、可動金型11を固定金型10に当接させる。ついで型締シリンダ8によってタイバー6に張力を発生させ、固定金型10と可動金型11を強く締付ける。いま、固定受力盤21に着目すると、固定受力盤21は4隅にタイバー6から内側(図1の左側)に向いた力(集中力)を受け、中央部に固定金型取付盤22の連結部22aから外側(図1の右側)に向いた反力(分布力)を受けて曲げモーメントを発生し、固定受力盤21は固定金型10側に凹に変形する。次に固定金型取付盤22に着目すると、外側を固定受力盤21の中央部によって、また内側を固定金型10によって挟まれて圧縮力を受けるが、連結部22aの天面、つまり、固定受力盤21に当接する面は面積が小さく、かつ固定受力盤21とは別体で形成されているので、固定受力盤21の曲がり変形の影響は緩和され、固定金型取付盤22は十分平面を保つことができ、同様にして可動金型取付盤32も十分平面を保つことができるので、固定金型10と可動金型11との間の隙間の発生が抑制され、バリの発生を防止することができる。
なお、特に、固定金型取付盤22および可動金型取付盤32に設けられた連結部22aおよび連結部32aが錘台の場合は、金型の取付面積が大きい場合に発生する金型に対して凸に曲げようとするモーメントに対して抵抗する効果が大きい。
本発明の第2の実施の形態として、第1の実施の形態と同じく、固定型盤および可動型盤の両方に適用した場合を図3によって説明する。
図3は、本発明の型盤をダブルトグル式の型締装置300に適用した場合を示す正面図である。図3において、41は固定型盤(ステーショナリープラテン)、42はトグル支持盤(リアプラテン)、43は可動型盤、44はタイバー、45はトグル装置、46および47はそれぞれ固定金型および可動金型である。
固定型盤41とトグル支持盤42は図示省略のベースフレーム(架台)と4本のタイバー44によって固定されており、可動型盤43は両者の間に配設されたタイバー44に案内されて摺動する。固定金型46および可動金型47は固定型盤41および可動型盤43の対向する面に取付けられる。
トグル装置45は、駆動モータ48によって駆動され、出力側の4つのリンク49の先端を移動させ、可動型盤43に設けた受金(ステープル)53aを介して力を伝達して型閉じおよび型締めを行う。4つのリンク49の相隣る2つの間は、エジェクタ装置等の部材を収容するために受金53aの互いの距離は大きくしてあり、受金53aの位置はタイバー44の位置に近づくことが多い。このため、固定型盤41と同様に可動型盤43においても4隅から受ける締付け力によって曲げ変形が生じるので、この曲げ変形の影響を防止するために第1の実施の形態の固定型盤2および可動型盤3と同様の構造としたものである。固定型盤2に対応する固定型盤41は、固定受力盤21に対応する固定受力盤51と、固定金型取付盤22に対応する固定金型取付盤52とで形成し、両者は固定金型取付盤52に設けた連結部52aの天面を固定受力盤51に当接させて沈頭ボルト35で連結されており、固定型盤41の作用は固定型盤2の作用と同じである。
なお、可動型盤43のトグル装置側に設けたリンク49の受金53aの位置が可動受力盤53の4隅から離れて中心部に近づいた場合には、可動受力盤53には大きな曲げモーメントは発生しないので特に対策を施さないでもよい。
3、43 可動型盤
6、44 タイバー
8 型締シリンダ
10、46 固定金型
11、47 可動金型
21、51 固定受力盤
22、52 固定金型取付盤
22a、32a、52a、54a 連結部
22b、32b、52b、54b 切欠き
31、53 可動受力盤
32、54 可動金型取付盤
42 トグル支持盤(リアプラテン)
45 トグル装置
200、300 型締装置
Claims (6)
- 固定金型が取り付けられた固定型盤と、当該固定型盤に近接・離隔可能であると共に可動金型が取り付けられた可動型盤とを有し、前記可動型盤を前記固定型盤に近接させるように締結力を加えて、前記可動型盤と前記固定型盤とを締め付ける型締装置であって、前記可動型盤および/または前記固定型盤は、前記締結力を受ける受力盤と、当該受力盤の一の面に対して着脱可能であると共に前記可動金型および/または前記固定金型が取り付けられる金型取付盤とからなる型締装置において、前記金型取付盤の反金型側は前記受力盤に向かって先細り錐台状または柱状の連結部を、金型側は金型取付面を夫々形成すると共に、前記連結部の反金型側面と前記受力盤の金型側面を当接して一体に固定することにより、前記受力盤に生ずる曲がり変形を前記金型取付盤に伝えないようにしたことを特徴とする型締装置。
- 請求項1に記載の型締装置において、前記固定型盤の前記受力盤と前記可動型盤の前記受力盤とを連結可能な複数のタイバーを備え、前記固定型盤の前記受力盤は、前記各タイバーを軸方向に移動させる油圧シリンダを有することを特徴とする型締装置。
- 請求項1、請求項2に記載の型締装置において、架台に固設されるとともに4隅をそれぞれタイバーで固定型盤と連結されたトグル支持盤と、該トグル支持盤および固定型盤との間に配設された前記タイバーで案内されて摺動する可動型盤と、該可動型盤と前記トグル支持盤の間に配設されたトグル装置とで成り、前記可動型盤と固定型盤の対向する面にそれぞれ可動金型と固定金型を取付けるようにしたことを特徴とする型締装置。
- 請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載の型締装置において、前記金型取付盤のみを追加固定することにより変形防止仕様の型締装置に改造することを特徴とする型締装置。
- 請求項1〜請求項4のいずれか一つに記載の型締装置において、前記金型取付盤の4隅に切欠きを設けてタイバーと干渉しないようにしたことを特徴とする型締装置。
- 固定金型が取り付けられた固定型盤と、当該固定型盤に近接・離隔可能であると共に可動金型が取り付けられた可動型盤とを有し、架台に固設されるとともに4隅をそれぞれタイバーで固定型盤と連結されたトグル支持盤と、該トグル支持盤および固定型盤との間に配設された前記タイバーで案内されて摺動する可動型盤と、該可動型盤と前記トグル支持盤の間に配設されたトグル装置とで成り、
前記可動型盤を前記固定型盤に近接させるように締結力を加えて、前記可動型盤と前記固定型盤とを締め付けるダブルトグル式の型締装置であって、
前記可動型盤および/または前記固定型盤は、
前記締結力を受ける受力盤と、当該受力盤の一の面に対して着脱可能であると共に前記可動金型および/または前記固定金型が取り付けられる金型取付盤とを具備してなり、
前記金型取付盤の反金型側は前記受力盤に向かって先細り錐台状または柱状の連結部と、金型側は金型取付面とを夫々有すると共に、
前記連結部の反金型側面と前記受力盤の金型側面を当接して一体に固定してなることを特徴とする型締装置。
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