JP4247761B1 - 射出成形機の型締装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】可動盤3と、該可動盤3に固定された一対のトグルブラケット62A、62Bのそれぞれに連結されたトグルリンクと、該トグルリンクを介して可動盤3を型開閉方向に移動させるためのトグル機構とを備えた射出成形機の型締装置1において、一対のトグルブラケット62A、62B間に架設される連結リブ10を、該トグルブラケット62A、62Bに対して交換可能に装着する。
【選択図】図2
Description
即ち、一般的には、射出成形品の精度を向上させるには可動盤の剛性を高めることで型締動作時に生じる可動盤の変形量をより小さく抑えられることが望ましい。
しかしながら、可動盤の変形が大きな射出成形機用に調整された金型、即ち、可動盤が変形することを前提として可動盤の変形後の形状に合うように形成された金型を、可動盤の変形量が小さい射出成形機に取り付けた場合、型締を行った際に、固定側金型と可動側金型との間に隙間を生じることとなり、射出成形品の精度が低下してしまうという問題があった。
従って、このような金型でも成形可能とするには、何らかの形で可動盤の剛性を可変とし、可動盤の変形量を調整可能なことが望まれる。
即ち、本発明に係る射出成形機の型締装置は、固定盤との間で金型を開閉させて型締めを行う可動盤と、該可動盤に固定された一対のトグルブラケットのそれぞれに連結されたトグルリンクと、該トグルリンクを介して前記可動盤を型開閉方向に移動させるためのトグル機構とを備えた射出成形機の型締装置において、前記一対のトグルブラケット間に架設される連結リブが、該トグルブラケットに対して交換可能に装着されており、前記金型内から成形品を離脱させるエジェクタ装置が、前記可動盤と前記連結リブとの間に配設されて前記可動盤に固定されていることを特徴とする。
また、エジェクタ装置を設けたことにより容易に成形品を取り出すことができる一方で、該エジェクタ装置が可動盤と連結リブとの間に収納されるように設置されたことから、型開閉方向の大きさのコンパクト化を図ることが可能となる。さらに連結リブを取り外すことにより、エジェクタ装置の可動盤と連結リブとの間への設置作業やメンテナンスを容易に行うことが可能となる。
さらにまた、エジェクタ装置が可動盤に固定された構造のため、該エジェクタ装置が連結リブの取り外しの妨げとなることはなく、また、エジェクタ装置の駆動力が連結リブに作用することはないため、該連結リブの強度を必要以上に大きくする必要はない。
これにより連結リブを容易に交換可能とすることができるとともに、ボルトには剪断応力が作用するが引っ張り方向の力が作用しないため、型締力によって可動盤が変形した際にボルトが伸びることはない。したがって、連結リブによる可動盤の変形を抑える効果が低減することはない。
凹部及び凸部の嵌合により可動盤と連結リブとが固定され、当該凹凸が連結リブに作用する引っ張り応力を受けることになるため、上記ボルトが受ける応力を低減させることができる。これによりボルトの本数を低減させることができるため、より迅速な連結リブの交換作業を行うことが可能となる。
また、可動盤にエジェクタ装置の直動機構が固定された構造のため、該エジェクタ装置が連結リブの取り外しの妨げとなることはなく、また、エジェクタ装置の駆動力が連結リブに作用することはないため、該連結リブの強度を必要以上に大きくする必要はない。
図1は本発明の第1実施形態に係る射出成形機の型締装置の概略構成を示す側面図、図2は可動盤の側断面図、図3は図2の部分拡大図、図4は図2のA−A断面図、図5は図2のB−B断面図である。
なお、以下の説明では、可動盤3の型開閉方向のうち固定盤2に接近するで前進側(図1の右方向)を「前方」、「前端」とし、固定盤2から離間する後退側(図1の左方向)を「後方」、「後端」とする。
また、連結リブ10の凸部10aには、該凸部10aを型開閉方向に貫通するようにして、可動盤3幅方向(図4の左右方向)に3つのボルト挿通孔10bが並設されており、これに対応して、トグルブラケット62の凹部66の底部には型開閉方向に沿って延びる3つのボルト取付孔65が形成されている。
該エジェクタ装置20は、電動機32の回転を型開閉方向の直線運動に変換する2つの直動機構21と、該直動機構21によって移動され、金型K1、K2内の射出成形品を突き出すエジェクタピン29が取り付けられたエジェクタプレート28とを備えている。
具体的には、軸受装置22が装着凹部3cに嵌め込まれた状態で、該装着凹部3cを覆うようにしてフランジ部22bが設けられ、このフランジ部22bが、ボルト22aよって可動盤3に取り付けられるとともに軸受装置22の外縁に位置し略筒状をなすボールベアリング部23を固定することによって、軸受装置22が可動盤3に固定一体化されている。
このボールベアリング部23の内周側には、略円筒状をなす筒体24が、型開閉方向を回転軸線として回転自在に支持されており、該筒体24の後端側に位置する開口端には、環状のタイミングプーリ25が、その軸線を筒体24及びボールベアリング部23と一致させるようにして一体に取り付けられている。
さらに、ボールねじ26の筒体24及びタイミングプーリ25から突出した部分の外周側面には雄ネジが形成されており、該雄ネジにボールナット27が螺着されている。
また、図4又は図5に示すように、エジェクタプレート28の正面視略中央部には、型開閉方向前方側に延びるようにしてエジェクタピン29が取り付けられている。このエジェクタピン29は、可動盤3の正面視略中央部に形成された貫通孔3dを挿通して可動側金型K2に達するようになっている。
そして、この電動機32のタイミングプーリ33と、2つの直動機構21のタイミングプーリ25のそれぞれにタイミングベルト36が巻き掛けられることにより、電動機32の回転が各タイミングプーリ25に伝達されるようになっている。
なお、図4及び図5に示すように、本実施形態においては、エジェクタプレート28の対向する一対の頂点付近に位置する2つの直動機構21の両方にタイミングベルト36を巻き掛けることができるように、該タイミングベルト36が接触するアイドラープーリ34が設けられている。
成形作業の開始時においては、トグル機構6のクロスヘッド63が固定盤2側に移動させられて可動盤3が前進することにより、固定側金型K1と可動側金型K2との型締め動作が行われ、次いで射出装置がマシンボディ7上をその待機位置から型締装置1側に前進移動する。そして、射出装置が固定盤2を介して固定側金型K1に所定の力で押し込まれて溶融原料が射出され、製品の成型が行われる。
すると、エジェクタピン29が可動盤3の貫通孔3dを挿通して可動側金型K2に至ることにより射出成形品を突き出し該可動側金型K2から離脱される。また、エジェクタピン29の後退は電動機32を逆転させることにより、上記と同じ手順で行われる。
また、上記のように連結リブ10を取り外すことができるため、可動盤3の後面3bへの装着凹部3cの形成加工、エジェクタ装置20の設置作業やメンテナンスを容易に行うことが可能となる。
また、連結リブ10の凸部10aにボルト部材11を挿通させるボルト挿通孔10bが形成されているものを説明したが、他の場所に形成されたものであってもよい。
2 固定盤
3 可動盤
3a 金型取付面
3c 装着凹部
4 エンドプレート
5 タイバー
6 トグル機構
7 マシンボディ
8 ガイドレール
10 連結リブ
10a 凸部
10b ボルト挿通孔
11 ボルト部材
20 エジェクタ装置
29 エジェクタピン
61 トグルリンク
62 トグルブラケット
62A トグルブラケット
62B トグルブラケット
63 クロスヘッド
K1 固定側金型
K2 可動側金型
Claims (3)
- 固定盤との間で金型を開閉させて型締めを行う可動盤と、該可動盤に固定された一対のトグルブラケットのそれぞれに連結されたトグルリンクと、該トグルリンクを介して前記可動盤を型開閉方向に移動させるためのトグル機構とを備えた射出成形機の型締装置において、
前記一対のトグルブラケット間に架設される連結リブが、該トグルブラケットに対して交換可能に装着されており、これによって
前記金型内から成形品を離脱させるエジェクタ装置が、前記可動盤と前記連結リブとの間に配設されて前記可動盤に固定されていることを特徴とする射出成形機の型締装置。 - 前記連結リブが、前記トグルブラケットに対して、型開閉方向に延びるボルトによって交換可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の射出成型機の型締装置。
- 前記連結リブと前記トグルブラケットとのいずれか一方に前記型開閉方向に突出する凸部が設けられ、他方に該凸部と嵌合可能な凹部が設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の射出成型機の型締装置。
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