JP2010247385A - 射出成形方法および射出成形装置 - Google Patents

射出成形方法および射出成形装置 Download PDF

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Abstract

【課題】バリなどのない精度の高い高品質の成形品を安価に成形することができる射出成形方法を提供する。
【解決手段】可動盤(12)と可動側金型(K2)との間に、略板状を呈すると共に端部近傍が厚さ方向に所定量切り落とされた逃し部(33a)によって前記型盤との接触面が前記金型の投影面よりも小さくなっている補正盤(30)を介装する。トグル機構(20)による型締時に補正盤(30)の逃し部(33a)がわずかに変形する。従って、型締時に可動盤(12)に生じる変形を緩和することができ、可動側金型(K2)は変形しない。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金型と、該金型が取り付けられている型盤を型締する型締装置と、溶融状態の射出材料を前記金型に構成されているキャビティに射出するための射出装置とからなる装置を使用した射出成形方法および射出成形装置に関するものである。
電動式射出成形機も、油圧式射出成形機も、さらにはプランジャーから溶融状態の射出材料を射出する成形機も共に周知で、概略的には射出装置と型締装置とから構成されている。以下、従来例を電動式射出成形機について説明する。電動式射出成形機は、図3(ア)にも示されているように、従来周知の射出装置Sと、同様に周知のトグル式の型締装置Tとから構成されている。射出装置Sは射出シリンダ50、このシリンダ50内に回転方向と軸方向とに駆動可能に設けられているスクリュ等から構成され、射出シリンダ50の後方にホッパが設けられている。このホッパからペレット状の固体樹脂材料が射出シリンダ50に所定量宛供給されるようになっている。スクリュを駆動する駆動部は、図3には示されていないが、従来周知のように可塑化用モータ、射出用モータ等を備え、これらのモータの出力軸は歯車のような減速機、スプライン機構等を介してスクリュ軸に結合されている。したがって、スクリュを可塑化方向にも射出方向にも駆動することができると共に、可塑化中にも軸方向に駆動あるいは移動することができる。
トグル式の型締装置Tも、従来周知であるので詳しい説明はしないが、ベット上に固定的に設けられている固定盤60、ベット上に軸方向に移動自在に設けられている型締ハウジング62、固定盤60と型締ハウジング62との間に設けられている4本のタイバー63、63、…、これらのタイバー63、63、…が挿通され、軸方向に移動可能な可動盤64、型締ハウジング62と可動盤64との間に設けられているトグル機構70等から構成されている。トグル機構70は、一対の短リンク、一対の長リンク74、74、1個のクロスヘッド71、一対のクロスリンク等から構成されている。一対の長リンク74、74の一方の端部は、可動盤64に取り付けられているブラケット64’、64’に枢着されている。これらのブラケット64’、64’は、可動盤64の横方向の中央部で、かつ上下の両端部に設けられている。換言すると、これらのブラケット64’、64’は、可動側金型66の外側に位置している。
クロスヘッド71はボールネジ72の先端に、従来周知の態様で取り付けられて、このボールネジ72は型締ハウジング62の略中央部に明けられている透孔に挿通されている。型締ハウジング62には、ボールネジ72が螺合するボールナット73が回転自在に設けられている。このボールナット73は、軸方向の移動が規制された状態で型締ハウジング62に設けられているので、ボールナット73を回転駆動すると、ボールネジ72が軸方向に駆動され、クロスヘッド71が型閉じ方向あるいは型開き方向に駆動されることになる。
上記のように構成されている固定盤60には固定側金型65が、そして可動盤64には可動側金型66がそれぞれ取り付けられている。固定側金型65と可動側金型66のパーティングライン面すなわち型合わせ面には、周知のように、成形品を得るためのキャビティが形成されている。
したがって、スクリュ駆動部の可塑化用電動サーボモータによりスクリュを回転駆動して射出材料を射出シリンダの前方の蓄積室に計量し、トグル機構70のクロスへッド71を駆動して可動側金型66を固定側金型65に対して型締し、そしてスクリュを軸方向に駆動して、キャビティに射出・充填し、冷却固化を待って可動側金型66を開くと、成形品を得ることができる。
上記のようにして成形するとき、トグル機構70のクロスヘッド71を駆動すると、タイバー63、63、…は弾性変形して伸び、その復元力により型締めされる。すなわち、可動盤64はトグル機構70により図3の(イ)において矢印Fで示されている方向の力を受け、可動側金型66から逆方向の力を受ける。すなわち、可動盤64は、可動側金型66の外側に位置しているブラケット64’、64’において矢印F方向の力を受け、中央部において反対方向の力を受けるので、可動盤64には曲げモーメントM’が作用する。同様に、固定盤60には、タイバー63、63から矢印F’で示されている方向の力を受け、固定盤60の中央部に取り付けられている固定側金型65から逆方向の力を受ける。従って、固定盤60にも曲げモーメントM’が作用する。この曲げモーメントM’、M’により固定盤60と可動盤64は変形して湾曲する。湾曲した状態が、図3の(イ)において破線で示されている。この結果、固定側金型65と可動側金型66も湾曲して、型合わせ面の中心部近傍に微少な隙間sが生じる。隙間が生じると精密成形に支障を来すようになる。あるいは成形品にバリが生じるようになる。このような隙間sの問題を解決しようとする型盤あるいは型締装置が特許文献1〜3により提案されている。
特開平9−38984号公報 特開2005−205819号公報 特再公表WO2006/115141
特許文献1には、図4に示されているような固定盤80が開示されている。すなわち、固定側金型が取り付けられるモールド面81を有する第1の板状部材82と、タイバー83、83、…の端部が固定される端面84を有する第2の板状部材85とからなる固定盤80が示されている。この第1の板状部材82と第2の板状部材85は、側面形状が略碗状を呈する中間支持部材86により一体化されている。中間支持部材86が略碗状を呈しているので、モールド面81に作用する力Fは、中間支持部材86によりF1、F1のように分散して第2の板状部材85に伝達されることになる。
特許文献2には、図5に示されているような固定側の型盤90が示されている。この型盤90は、型盤本体91と、図5の(イ)に示されている金型固定部材95とからなり、固定金型96は金型固定部材95を介して型盤本体91に取り付けられるようになっている。型盤本体91の、金型が取り付けられる側の面には突出部93が形成され、この突出部93と型盤本体91はテーパ状の複数個のリブ94、94、…で一体化されている。可動側の型盤91’も同様に構成されている。このように構成された型盤91、91’に金型96、96’が金型固定部材95、95’を介して取り付けられ、そして型締めされた状態が図5の(イ)に示されている。
特許文献3には、金型側壁先端部が外側へ撓み変形するのを抑えるサイドプレッシャを備えた型締装置が開示されている。このサイドプレッシャは、タイバ−に対して摺動自在に支持された一対の支持体と、この支持体を所定位置に位置決めする移動位置決め手段と、前記一対の支持体に設けられ、前記固定金型あるいは可動金型の側部を押圧する横締手段とから構成されている。
特許文献1に記載の固定盤80は、中間支持部材86が略碗状を呈し、力が分散されるようになっているので、金型のパーティグ面の変形量が小さく、バリの発生を抑えることはできる。しかしながら、固定盤80は、固定側金型が取り付けられる第1の板状部材82と、タイバー83、83、…の端部が固定される第2の板状部材85とからなり、第1の板状部材82と第2の板状部材85は、側面形状が略碗状を呈する中間支持部材86で一体化された構造になっているので、構造は複雑で製作コスト高になっている。また、中間支持部材86は碗状をしているので、曲面加工にコストが嵩む。さらには、既存の型盤には適用できないという問題もある。特許文献2に記載の型盤90は、突出部93と型盤本体91はテーパ状の複数個のリブ94、94で結合されているので、高い剛性を有している。従って、型盤90はほとんど変形しないと思われるが、問題も認められる。すなわち、金型96、96’は、所定の金型固定部材95、95’を介して突出部93に取り付けられることになるが、金型固定部材95、95’の変形については格別に考慮されていない。また、突出部93の大きさも取り付けられる金型96、96’の大きさに拘わらず固定の大きさになっている。従って、突出部93の大きさに比して大型の金型96、96’が取り付けられている場合、金型固定部材95、95’と金型96、96’が変形してしまい、中心から離れた位置において特に変形が大きくなってしまい、パーティング面に隙間が生じて成形不良が生じてしまう。さらには、特許文献2に記載の型盤90は、複雑なリブ構造を有しているので構造が複雑で高価になり、しかも格別に製作しなければならないという問題もある。特許文献3に記載の発明によると、サイドプレッシャにより、型締めされている固定金型あるいは可動金型の側面を直接横締めすることができるので、金型側壁先端部の外側への撓みによる変形は抑えることができる。また、既存の型締装置にも適用できるという利点もある。しかながら、サイドプレッシャは一対の支持体と、移動位置決め手段と、横締手段とから構成され構造は複雑で高価になっている。また、位置決め手段と横締手段は、通常の成形動作とは別の動作を必要とし、全体の成形時の動作が複雑になっている。
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたもので、従来の通常の成形動作と同じ動作で精密成形ができ、バリなどのない高品質の成形品を得ることができる射出成形方法を提供することを目的としている。また、バリなどの発生がなく精密成形ができるにも拘わらず、構造が極めて単純で安価に製作することができる射出成形装置を提供することも目的としている。さらには、金型の大きさに容易に対応できると共に、既存の射出成形装置にも容易に適用することができる射出成形装置を提供することも目的としている。
本発明は、上記目的を達成するために、型盤と、該型盤に取り付けられている金型と、前記型盤を型締めする複数本のタイバーとからなる型締装置の、前記型盤と金型との間に略板状を呈する補正盤が介装される。この補正盤の端部は、厚さ方向に所定量切り落とされ、薄肉部、すなわち逃し部が形成されている。この逃し部によって型盤との接触面が前記金型の投影面よりも小さくなっている。この逃し部が型締力により型盤に生じる変形を緩和する。あるいは許容することになる。これにより、発明の目的が達成される。薄肉部は、段状に切り落とすことによっても、あるいはテーパ状に削り落とすことによっても、さらには円弧状に削って形成しても発明の目的は達成される。また、他の発明においては補正盤は、補正盤本体と、この補正盤本体に着脱自在に嵌め込まれる、あるいは装着されるアタッチメントとから構成される。アタッチメントには、型盤あるいは金型に接する部分の大きさが異なる複数個のアタッチメントが用意される。このとき、厚さも異なるアタッチメントを用意することもできる。そして、複数個のアタッチメントの中から1個が選択されて補正盤本体に嵌め込まれるように構成される。
かくして、請求項1記載の発明は、上記目的を達成するために、複数本のタイバーにより型締めされた型盤に取り付けられている金型のキャビティに、射出装置から溶融状態の射出材料を射出・充填して成形品を得るとき、前記型盤と金型との間に、略板状を呈すると共に端部近傍が厚さ方向に所定量切り落とされた逃し部によって前記型盤との接触面が前記金型の投影面よりも小さくなっている補正盤を介装し、型締力により前記型盤に生じる変形を、前記逃し部で逃がして成形するように構成される。請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の方法において、前記型締めはトグル機構により実施し、前記型盤の変形は、前記補正盤の端部近傍を厚さ方向に所定量切り落とすことにより形成されている逃し部により逃がして成形するように、そして請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の方法において、前記型盤が固定側金型が取り付けられる固定盤と、可動側金型が取り付けられる可動盤とからなり、前記補正盤を、前記固定盤と前記固定側金型との間および前記可動盤と前記可動側金型との間に介装して成形するように構成される。
請求項4に記載の発明は、金型と、該金型が取り付けられている型盤を型締する型締装置と、溶融状態の射出材料を前記金型に構成されているキャビティに射出するための射出装置とからなる成形装置において、前記型盤と金型との間には、略板状を呈すると共に端部近傍が厚さ方向に所定量切り落とされた逃し部によって前記型盤との接触面が前記金型の投影面よりも小さくなっている補正盤が介装され、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の装置において、前記型盤がベッドに固定的に設けられている固定盤と、前記ベッドに移動可能に設けられている可動盤とからなり、これらの盤の少なくとも可動盤側には前記補正盤が介装され、請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の装置において、前記補正盤の逃し部は、前記型盤に面した側に形成され、そして請求項7に記載の発明は、請求項4〜6のいずれかの項に記載の装置において、前記補正盤は、補正盤本体と該補正盤本体に嵌め込まれた、あるいは装着されたアタッチメントとからなり、前記装着されたアタッチメントは、前記補正盤本体に着脱自在に装着可能な、大きさの異なる複数個のアタッチメントの中から選択されたアタッチメントであるように構成されている。
以上のように、本発明によると、型盤と金型との間に、略板状を呈すると共に端部近傍が厚さ方向に所定量切り落とされた逃し部によって前記型盤との接触面が前記金型の投影面よりも小さくなっている補正盤を介装し、型締力により前記型盤に生じる変形を、前記逃し部で逃がして成形するように構成されているので、あるいは補正盤には逃し部が形成されるので、型締力により生じる型盤の湾曲状の変形は、金型には影響しない。すなわち、補正盤は逃し部においてわずかに湾曲するので、補正盤の中央部、すなわち、接触面近傍における湾曲を緩和することができ、結果的に補正盤に取り付けられている金型は変形しない。これにより、金型の型合わせ面に隙間は生じない。したがって、本発明によると、バリが生じることもなく、精密成形ができるという本発明に特有の効果が得られる。また、本発明に係る補正盤は、略板状を呈し、その端部近傍に肉薄部あるいは逃し部を有するだけの単純な構造であるので、きわめて安価に提供することができる。さらには、補正盤は型盤と金型との間に介装されているだけで、あるいは金型は補正盤を介して型盤に取り付けられているだけで、格別の手段を必要としていないので、従来周知の成形動作と同じ動作で成形することができる。すなわち、成形コストが上がるようなことはない。また、補正盤は型盤と金型との間に介装されるようになっているので、既存の射出成形装置に容易に適用することもできる。また、他の発明によると、補正盤は補正盤本体と該補正盤本体に嵌め込まれた、あるいは装着されたアタッチメントとからなり、前記装着されたアタッチメントは、前記補正盤本体に着脱自在に装着可能な、大きさの異なる複数個のアタッチメントの中から選択されたアタッチメントであるので、型盤の強度、金型の大きさ、型締力の相違等により最適なアタッチメントを選択して成形できる。
本発明の実施の形態を示す図で、その(ア)は一部を断面にして全体を示す側面図、その(イ)、(エ)は、それぞれ要部の第1、2の実施の形態を拡大して示す側面図、その(ウ)は第1の実施の形態の作用を説明する側面図である。 本発明の要部の実施の形態を示す図で、その(ア)、(イ)は要部の第3、4の実施の形態をそれぞれ拡大して示す側面図である。 従来の射出成形機を示す図で、その(ア)は全体を示す側面図、その(イ)は要部の作用状態を拡大して示す側面図である。 従来のプラテンを示す側面図である 他の従来の型盤を示す図で、その(ア)は固定盤の斜視図、その(イ)は可動盤と固定盤とを型締め状態で示す側面図である。
本発明は、射出材料には融点の低い金属材料を、そして型締機には油圧式の直圧型締装置も適用でき、さらにはプランジャーから溶融状態の射出材料を金型のキャビティに向けて射出・充填する成形にも適用できるが、以下、図1、2によって本発明の実施の形態をトグル式の電動射出成形機により、樹脂で成形する例について説明する。本実施の形態に係わる射出成形機は、概略、射出装置1と型締装置10とからなっている。射出装置1は、シリンダバレル2、このシリンダバレル2内で回転方向と軸方向とに駆動可能に設けられているスクリュ、このスクリュを回転方向と軸方向とに駆動する駆動部等から構成されている。シリンダバレル2の後方には樹脂材料が一時的に貯留されるホッパ3が設けられている。駆動部は、可塑化用電動サーボモータ、射出用電動サーボモータ等を備え、これらのサーボモータの出力軸とスクリュ軸との間には、歯車装置、スプライン機構等が介装されている。したがって、スクリュを回転駆動して可塑化することも、軸方向に駆動して射出することも、さらには回転方向に駆動しているときも、軸方向に移動可能である。このように構成されている射出装置1は、型締装置10に対して当接する方向と離間する方向とに移動可能に設けられている。
型締装置10のトグル機構20は、従来のものと略同様に構成されている。すなわち、ベッドB上に固定されている固定盤11、固定盤11と間隔をおいてベッドB上に軸方向に移動自在に設けられている型締ハウジング13、固定盤11と型締ハウジング13との間に設けられている4本のタイバー14、14、…、これらのタイバー14、14、…によって軸方向に案内移動される可動盤12、可動盤12を型閉じ方向あるいは型開き方向に駆動するトグル機構20、このトグル機構20を駆動する型締サーボモータ等から構成されている。
タイバー14、14、…の一方の端部は、固定盤11の4隅の透孔に通され、そして固定盤11に固定されている。タイバー14、14、…の他方の端部は、型締ハウジング13の4隅を貫通し、その外方まで延びている。そして、型締ハウジング13の外側において、型厚調整用ナット15、15、…が螺合されている。
トグル機構20は、従来周知のように構成されているので詳しい説明はしないが、比較的長い一対の第1リンク21、21、比較的短い一対の第2リンク22、22、一対の第3リンク、クロスヘッド23等から構成されている。第1リンク21、21の一方の端部は、可動盤12に固定されているブラケット21’、21’にピン結合され、他方の端部は第2リンク22、22の一方の端部に同様にピン結合されている。上記ブラケット21’、21’は、可動盤12の横方向の中央部で、その上下端部の近傍に設けられている。換言すると、ブラケット21’、21’は、可動側金型K2の外側に位置している。第2リンク22、22の他方の端部は、型締ハウジング13に、そして第3リンクの端部は第2リンク22、22とクロスヘッド23とにそれぞれ同様にピン結合されている。
型締ハウジング13の略中央部には透孔が形成され、この透孔に整合して型締ハウジング13の外側においてボールナット25が軸方向の移動が規制された状態で回転自在に設けられている。このボールナット25にはボールネジ26が螺合している。ボールネジ26の一方の端部は従来周知の態様でクロスヘッド23に取り付けられている。ボールナット25は、ベルト27を介して図示されないサーボモータにより所定方向に回転駆動されるようになっている。したがって、サーボモータによりボールネジ26を所定方向に回転駆動すると、クロスヘッド23が所定の軸方向に駆動され、可動盤12は型閉じ方向あるいは型開き方向に駆動される。
固定盤11には、固定側金型K1が従来周知のように直接取り付けられている。これに対し、本実施の形態によると可動盤12には補正盤30を介して可動側金型K2が取り付けられている。これらの金型K1、K2のパーティング面側には、従来周知のように成形品に形を付与するキャビティが構成されている。
補正盤30の第1の実施の形態が、図1の(イ)に拡大して示されている。第1の実施の形態に係る補正盤30aは、その平面形は可動盤12のそれと略同じで、その4隅が4本のタイバー14、14、…に挿通されている。補正盤30aは、可動盤12に接する平らな接触面31aと、可動側金型K2が取り付けられる同様に平らな取付面32aとを有する。既存の可動盤12には可動側金型を取り付ける手段が施されているので、補正盤30aの接触面31aにも既存の金型に設けられているような取付手段が設けられている。あるいは、新たな取付手段が設けられている。また、取付面32aにも周知の形態をした金型取付手段が設けられている。
このように構成されている補正盤30aの接触面31aの上下端部、すなわち前記ブラケット21’、21’に対応した部位は、図1の(イ)に示されているように、所定長さにわたって、所定厚さに段状に削り落とされている。これにより、本実施の形態では例えば0.5mmに選定されている所定幅wの逃し部33aが形成されている。逃し部33aが形成されているので、接触面31aは、可動側金型K2の可動盤12への投影面よりも小さい。また、補正盤30aの上下端部は見かけ上薄くなっている。従って、型締時に可動盤12が湾曲するとき、この逃し部33aによって補正盤30がわずかに変形して、可動盤12の湾曲を緩和するので、可動側金型K2には変形が生じない。
次に、上記実施の形態の作用について説明する。固定盤11には従来周知のようにして固定側金型K1を取り付ける。可動盤12には、前記したような取付手段により補正盤30aを介して可動側金型K2を取り付ける。このようにして取り付けた状態が図1の(ア)に示されている。駆動部の可塑化用サーボモータによりスクリュを回転駆動して樹脂材料をシリンダバレル2の前方の蓄積室に所定量だけ計量する。トグル機構20のボールネジ26を回転駆動してクロスへッド23を駆動する。これにより、可動側金型K2は固定側金型K1に対して型締めされ、キャビティが構成される。射出用サーボモータによりスクリュを軸方向に駆動して、キャビティに射出・充填し、冷却固化を待って可動側金型K2を開く。そうすると、成形品が突き出される。
上記のようにして型締すると、図1の(ウ)に示されているように、可動盤12には曲げモーメントMが作用し、可動盤12は湾曲するように変形する。変形した可動盤12’が、図1の(ウ)に破線で示されている。このとき、補正盤30aも変形を受けるので、接触面31a’も中央部で湾曲する。ところで、補正盤30aには逃し部33aが形成されているので、上下の端部は可動盤12の方向にわずかに湾曲する。この湾曲による変形によって、接触面31a’における湾曲は緩和されることになる。変形した補正盤30a’が図1の(ウ)において破線で示されている。従って、補助板30aに取り付けられている可動側金型K2に変形は起こらない。固定側金型K1と可動側金型K2の型合わせ面に隙間は生じない。
固定盤11の下端部は、ベッドBに固定されているので、また固定盤11は移動しないので重量が多少大きくなっても問題が少なく、剛性の大きい構造体から構成することができる。したがって、図1に示されている実施の形態では固定盤11側には補正盤は設けられていない。しかしながら、前述したような形状の補正盤を設けることもできる。固定盤11側にも設けても、本実施の形態に係る補正盤は構造が単純で安価であるので、射出成形機の製作費が格別に嵩むことはない。また、前述した実施の形態では補正盤30aの4隅には、タイバー14、14、…が挿通されているが、タイバー14、14、…を避けるように、例えば内側に設けることもできる。さらには、4本のタイバーに油圧シリンダが取り付けられている直圧式の型締装置の場合は、補正盤の側部にも同様な逃し部が形成される。これらの変形は、以下に述べる実施の形態についても同様である。
図1の(エ)に、補正盤30bの第2の実施の形態が示されている。前述した実施の形態の構成部材と同様な部材には同じ参照数字を付けて重複説明はしないが、第2の実施の形態によると、補正盤30bの上下の端部はテーパ状に削り落とされている。これにより、逃し部33bが形成され、接触面31bは可動側金型K2の可動盤12に対する投影面よりも小さくなっている。従って、第2の実施の形態によっても、同様な効果が得られる。
図2には、補正盤が共通化された補正盤本体と、この本体に選択的に着脱自在に取り付けられるアタッチメントとから構成される実施の形態が示されている。前述した実施の形態の構成部材と同様な部材には同じ参照数字を付けて重複説明はしないが、第3の実施の形態によると、補正盤本体35eには、図2の(ア)に示されているように、接触面31e側に所定径で所定深さの嵌込用の凹部36eが形成されている。この嵌込用の凹部36eに装着されるアタッチメント37eは、補正盤本体35eの嵌込用の凹部36eに嵌る大きさの装着部38eと、装着部38eから突き出て可動盤12に接して「逃し部」を構成する逃し部形成部39eとから一体的に形成されている。逃し部形成部39eの厚さwは例えば0.5mmになっている。したがって、補正盤本体35eにアタッチメント37eを装着し、そして可動盤12に取り付けると、図1の(イ)に示されているような形状あるいは大きさになる。第1の実施の形態と同様な効果が得られる。
図2の(イ)には、補正盤本体35eに、大きさの異なる他のアタッチメント37fが装着された第4の実施の形態が示されている。本実施の形態によると、アタッチメント37fの逃し部形成部39fの大きさが、第3の実施の形態の逃し部形成部39eより小さいだけで、他は同じ大きさになっている。逃し部形成部の大きさ、厚さ等の異なる複数個のアタッチメントが用意され、可動盤の強度、金型の大きさ、型締力の大小等により、最適なアタッチメントが選択されるようになっている。
1 射出装置 2 シリンダバレル
10 型締装置 11 固定盤
12 可動盤 13 型締ハウジング
14 タイバー 20 トグル機構
30a〜30f 補正盤
33a〜33f 逃し部
35e 補正盤本体
37e、37f アタッチメント

Claims (7)

  1. 複数本のタイバーにより型締めされた型盤に取り付けられている金型のキャビティに、射出装置から溶融状態の射出材料を射出・充填して成形品を得るとき、
    前記型盤と金型との間に、略板状を呈すると共に端部近傍が厚さ方向に所定量切り落とされた逃し部によって前記型盤との接触面が前記金型の投影面よりも小さくなっている補正盤を介装し、型締力により前記型盤に生じる変形を、前記逃し部で逃がして成形することを特徴とする射出成形方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、前記型締めはトグル機構により実施し、前記型盤の変形は、前記補正盤の端部近傍を厚さ方向に所定量切り落とすことにより形成されている逃し部により逃がして成形することを特徴とする射出成形方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法において、前記型盤が固定側金型が取り付けられる固定盤と、可動側金型が取り付けられる可動盤とからなり、
    前記補正盤を、前記固定盤と前記固定側金型との間および前記可動盤と前記可動側金型との間に介装して成形することを特徴とする射出成形方法。
  4. 金型と、該金型が取り付けられている型盤を型締する型締装置と、溶融状態の射出材料を前記金型に構成されているキャビティに射出するための射出装置とからなる成形装置において、
    前記型盤と金型との間には、略板状を呈すると共に端部近傍が厚さ方向に所定量切り落とされた逃し部によって前記型盤との接触面が前記金型の投影面よりも小さくなっている補正盤が介装されていることを特徴とする射出成形装置。
  5. 請求項4に記載の装置において、前記型盤がベッドに固定的に設けられている固定盤と、前記ベッドに移動可能に設けられている可動盤とからなり、これらの盤の少なくとも可動盤側には前記補正盤が介装されている射出成形装置。
  6. 請求項4または5に記載の装置において、前記補正盤の逃し部は、前記型盤に面した側に形成されていることを特徴とする射出成形装置。
  7. 請求項4〜6のいずれかの項に記載の装置において、前記補正盤は、補正盤本体と該補正盤本体に嵌め込まれた、あるいは装着されたアタッチメントとからなり、
    前記装着されたアタッチメントは、前記補正盤本体に着脱自在に装着可能な、大きさの異なる複数個のアタッチメントの中から選択されたアタッチメントであることを特徴とすると射出成形装置。
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