JP2008099338A - 画像読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 イメージセンサと読取対象位置との相対位置関係がカラー画像を読み取る場合とモノクロ画像を読み取る場合とで異なる画像読取装置において、画像読取処理に要する時間を増大せずに、同一範囲から画像を読み取り可能とすること。
【解決手段】 利用者がカラーモードを指定したら、画像読取装置は、あらかじめ第1の読取対象位置rと原稿上の読取開始位置p1またはp2とが一致する位置(FB_カラー位置、ADF_カラー位置)まで読取ヘッド11を移動させる。利用者がモノクロモードを指定したら、画像読取装置は、あらかじめ第2の読取対象位置bwと原稿上の読取開始位置p1またはp2とが一致する位置(FB_B/W位置、ADF_B/W位置)まで読取ヘッド11を移動させる。以後は、画像読取処理に要する時間を増大させずに、同一範囲から画像を読み取ることができる。
【選択図】 図8

Description

本発明は、画像読取装置に関する。
従来から、各組がR(赤)G(緑)B(青)各色のいずれかに対応する3組の画像読取素子を備えたリニアイメージセンサで、原稿から画像を読み取るように構成された画像読取装置が知られている。この種の画像読取装置は、3組の画像読取素子を利用して原稿からカラー画像を読み取ることができ、また、3組の画像読取素子のうち、1組の(例えばG(緑)に対応する)画像読取素子を利用して原稿からモノクロ画像を読み取ることができた。
また、近年、上記3組の画像読取素子に加えて、モノクロ画像読み取り専用の画像読取素子として、さらにもう1組の画像読取素子を備えたリニアイメージセンサで、原稿から画像を読み取るように構成された画像読取装置が知られている(例えば下記特許文献1参照。)。この種の画像読取装置は、カラー専用の3組の画像読取素子を利用して原稿からカラー画像を読み取ることができ、また、モノクロ専用の1組の画像読取素子を利用して原稿からモノクロ画像を読み取ることができた。
特開2002−111968号公報
しかしながら、上記従来の画像読取装置によれば、以下に述べるような問題があった。
画像読取装置においては、原稿から画像を読み取る際に、フラットベッド機構(以下、FBともいう。)か自動給紙機構(Automatic Document Feeder;以下、ADFともいう。)を利用する。すなわち、これらFBまたはADFにより、イメージセンサおよび原稿のうち、一方を他方に対して相対的に移動させて、原稿上の読取開始位置から読取終了位置までの範囲をイメージセンサで走査する。
しかし、カラー画像を読み取る際に利用する3組の画像読取素子と、モノクロ画像を読み取る際に利用する1組の画像読取素子(=カラー画像を読み取る際に利用する3組の画像読取素子のうちの1組、またはカラー画像を読み取る際に利用する3組の画像読取素子とは別のモノクロ専用の画像読取素子)とでは、読取対象位置に僅かなずれがある。
そのため、イメージセンサと原稿との相対移動の開始時点の位置関係と、当該相対移動を開始するタイミング(以下、移動開始タイミングという。)と、イメージセンサで実際に原稿を読み取る処理を開始するタイミング(以下、読取開始タイミングという。)のすべてを、カラー画像を読み取る場合とモノクロ画像を読み取る場合とで一致させても、原稿上の走査範囲が厳密には一致せず、正確に同一範囲の画像を読み取ることができない、という問題があった。
この問題に関し、カラー画像を読み取る場合とモノクロ画像を読み取る場合のうち、いずれか一方について上述の読取開始タイミングを僅かに遅らせれば、他方と原稿上の走査範囲を一致させることも不可能ではない。
しかし、この場合は、移動開始タイミングよりも読取開始タイミングが僅かに遅れるた
め、読取終了タイミングも遅れることになり、移動開始タイミングから読取終了タイミングまでに要する時間がいくらか増大してしまう、という問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、カラー画像を読み取る場合とモノクロ画像を読み取る場合とでは、異なる読取対象位置から画像を読み取る複数組の画像読取素子を備えたイメージセンサを利用しているにもかかわらず、画像の読み取り処理に要する時間を増大させることなく、同一範囲から画像を読み取り可能な画像読取装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明においては、以下に説明するような構成を採用した。
まず、請求項1に記載の画像読取装置は、
読取対象位置に存在する原稿の一部から画像を読み取り可能な画像読取素子を複数組備えており、該複数組の画像読取素子のうち、いくつかの組によって前記原稿の一部をカラー画像として読み取るカラー画像読取素子が構成され、いくつかの組によって前記原稿の一部をモノクロ画像として読み取るモノクロ画像読取素子が構成されるイメージセンサと、
前記原稿上の読取開始位置から読取終了位置までの範囲が前記読取対象位置を順に通過するように、前記イメージセンサおよび前記原稿のうち、一方を他方に対して相対的に移動させる相対移動手段と、
前記原稿をカラー画像として読み取るカラーモードおよび原稿をモノクロ画像として読み取るモノクロモードのうち、いずれのモードで原稿を読み取るのかを、利用者からの指示に従って切り替えるモード切替手段と、
該モード切替手段により、前記カラーモードに切り替えられた場合は、前記カラー画像読取素子を利用する一方、前記モノクロモードに切り替えられた場合は、前記モノクロ画像読取素子を利用し、前記相対移動手段によって前記イメージセンサと前記原稿との相対位置を変更しながら前記イメージセンサで前記原稿の一部を読み取る処理を繰り返すことにより、原稿全体に相当するカラー画像またはモノクロ画像を読み取るように制御する制御手段と
を備えた画像読取装置において、
前記イメージセンサが、前記カラー画像読取素子で原稿を読み取る場合は第1の読取対象位置を利用する一方、前記モノクロ画像読取素子で原稿を読み取る場合は前記第1の読取対象位置とは異なる第2の読取対象位置を利用する構造とされており、
前記モード切替手段によって前記カラーモードに切り替えられた場合には、前記制御手段は、前記原稿の読み取り開始を利用者から指示されたか否かにかかわらず、前記原稿上の読取開始位置と前記第1の読取対象位置とを一致させ、その後、前記原稿の読み取り開始を利用者から指示されたら、当該第1の読取対象位置と前記原稿との相対位置を変更しながら前記原稿を読み取る一方、前記モード切替手段によって前記モノクロモードに切り替えられた場合には、前記制御手段は、前記原稿の読み取り開始を利用者から指示されたか否かにかかわらず、前記原稿上の読取開始位置と前記第2の読取対象位置とを一致させ、その後、前記原稿の読み取り開始を利用者から指示されたら、前記第2の読取対象位置と前記原稿との相対位置を変更しながら前記原稿を読み取るように構成されている
ことを特徴とする。
この画像読取装置において、イメージセンサは、例えばリニアイメージセンサと呼ばれ
るものを採用可能であり、より具体的には、CCD(charge coupled device,電荷結合素子)等を用いて、一次元配列された複数の画素からなる1ライン分の画像を読み取り可能に構成されたイメージセンサ等を用いることができる。ただし、発明の構成上は、2ラインを千鳥配列にして解像度を上げ、これを一回の読み取り単位とするイメージセンサであっても何ら問題はない。
また、このイメージセンサは、カラー画像を読み取り可能なものであり、異なる色フィルターがかけられた複数組の画像読取素子を備えている。異なる色フィルターとしては、リニアイメージセンサにおいて一般的なRGB系のもの、その補色に当たるYMC系のものどちらを用いてもよい。
また、このイメージセンサは、カラー画像読取素子で原稿を読み取る場合は第1の読取対象位置を利用する一方、モノクロ画像読取素子で原稿を読み取る場合は第1の読取対象位置とは異なる第2の読取対象位置を利用する構造とされている。
カラー画像読取素子としては、読取対象位置が異なる複数組の画像読取素子によって構成されていて、相対移動手段がイメージセンサと原稿とを相対移動させた際、原稿上の同一箇所が複数組の画像読取素子のそれぞれに対応する複数の読取対象位置を順に通過し、その通過中に各画像読取素子で原稿を読み取るように構成されたもの(例えばRGB各々に対応する3組の画像読取素子を並列配置した3ラインタイプのイメージセンサ、これに加えてもう1組、モノクロ専用の画像読取素子をも配置した4ラインタイプのイメージセンサなど)を採用できる。これらの場合、複数組の画像読取素子のうち、最初に原稿の一部を読み取ることになる一組の画像読取素子に対応する読取対象位置が前記第1の読取対象位置となる。
3ラインタイプのイメージセンサの場合、3ラインのうちの1ラインがモノクロ画像を読み取る際に利用されるが、そのモノクロ兼用の1ラインと、カラー画像を読み取る際に最初に画像を読み取ることになる1ラインとが異なるラインになっている場合に、上述の如き第1、第2の読取対象位置を利用する構成となる。
また、カラー画像読取素子としては、RGB色フィルタを周期的に配列したインラインタイプのものも知られているが、この場合でも、モノクロ専用の画像読取素子を加えて2ライン構成にすると、上述の如き第1、第2の読取対象位置を利用する構造になる。
相対移動手段は、イメージセンサおよび原稿のうち、一方を他方に対して相対的に移動させる手段である。イメージセンサ側を移動させる手段としてはFB、原稿側を移動させる手段としてはADFが公知である。これらFBおよびADFは、いずれか一方のみを備えていてもよいし、両方を備えていてもよく、両方を備えている場合には、いずれか一方についてのみ本発明の構成を採用することも可能である。
モード切替手段は、指示を入力する際に利用者が操作する入力手段(例えば操作パネル)、およびその入力手段を使って入力された指示に従った動作モードを設定する設定手段(例えばCPU、メモリなど)によって構成される。
制御手段は、画像読取装置の各部の動作を制御する装置であり、例えばマイクロコンピュータによって構成される。
以上のように構成された画像読取装置によれば、モード切替手段によってカラーモードに切り替えられた場合には、制御手段が、原稿の読み取り開始を利用者から指示されたか否かにかかわらず、原稿上の読取開始位置と第1の読取対象位置とを一致させる。その後
、原稿の読み取り開始を利用者から指示されたら、当該第1の読取対象位置と原稿との相対位置を変更しながら原稿を読み取る。一方、モード切替手段によってモノクロモードに切り替えられた場合には、制御手段が、原稿の読み取り開始を利用者から指示されたか否かにかかわらず、原稿上の読取開始位置と第2の読取対象位置とを一致させる。その後、原稿の読み取り開始を利用者から指示されたら、第2の読取対象位置と原稿との相対位置を変更しながら原稿を読み取る。
つまり、原稿上の読取開始位置と第1の読取対象位置とを一致させるまでの動作、もしくは、原稿上の読取開始位置と第2の読取対象位置とを一致させるまでの動作は、原稿の読み取り開始を利用者から指示されたか否かにかかわらず、モード切替手段によってモードが切り替えられた時点で実施される。したがって、これらの動作は、利用者が原稿の読み取り開始を指示した後の処理時間を増大させる原因にはならない。
そして、その後、原稿の読み取り開始を利用者から指示されたら、カラー画像を読み取る場合とモノクロ画像を読み取る場合とで、すでに両者の相対的な位置関係が異なる位置関係になっている。そのため、その位置からの相対移動を開始するタイミングと、イメージセンサで実際に原稿を読み取る処理を開始するタイミングを、カラー画像を読み取る場合とモノクロ画像を読み取る場合とで一致させても、原稿上の走査範囲が一致し、かつ、その読み取りに要する時間も一致する。
したがって、この画像読取装置によれば、カラー画像を読み取る場合とモノクロ画像を読み取る場合とでは、異なる読取対象位置から画像を読み取る複数組の画像読取素子を備えたイメージセンサを利用しているにもかかわらず、画像の読み取り処理に要する時間を増大させることなく、同一範囲から画像を読み取ることができる。
なお、本発明においては、さらに以下のような構成を採用すると望ましい。
まず、請求項2に記載の画像読取装置は、請求項1に記載の画像読取装置において、
前記カラー画像読取素子は、前記読取対象位置が異なる複数組の画像読取素子によって構成されていて、前記相対移動手段が前記イメージセンサと前記原稿とを相対移動させた際、原稿上の同一箇所が前記複数組の画像読取素子のそれぞれに対応する複数の前記読取対象位置を順に通過し、その通過中に各画像読取素子で原稿を読み取るように構成され、
前記制御手段は、前記複数組の画像読取素子のうち、最初に原稿の一部を読み取ることになる一組の画像読取素子に対応する前記読取対象位置を前記第1の読取対象位置として、前記カラーモードの場合の制御を実行する
ことを特徴とする。
この画像読取装置においては、カラー画像読取素子を構成する複数組の画像読取素子が、上述の如く配置されており、代表的な具体例で言えば、例えば3ラインタイプもしくは4ラインタイプのイメージセンサなどに相当する構成を備えている。そのため、RGB色フィルタを周期的に配列したインラインタイプのもの等に比べると、第1の読取対象位置と第2の読取対象位置とが大きく離れやすいが、それにもかかわらず、画像の読み取り処理に要する時間を増大させることなく、同一範囲から画像を読み取ることができる。
次に、請求項3に記載の画像読取装置は、請求項2に記載の画像読取装置において、
前記イメージセンサが静止して前記原稿が移動する原稿移動モード、および前記原稿が静止して前記イメージセンサが移動するイメージセンサ移動モードのうち、いずれか一方または両方の移動モードを備えるとともに、少なくとも一方の移動モードにおいて、前記カラー画像読取素子は、前記最初に原稿の一部を読み取ることになる一組の画像読取素子が、前記第1の読取対象位置において原稿の一部を読み取るとともに、残りの画像読取素
子が、前記第1の読取対象位置よりも前記第2の読取対象位置に近い位置から前記第2の読取対象位置までの範囲において前記原稿の一部を読み取るように構成されている
ことを特徴とする。
この画像読取装置においては、カラー画像読取素子を構成する複数組の画像読取素子が、上述の如く配置されており、代表的な具体例で言えば、例えば3ラインタイプもしくは4ラインタイプのイメージセンサなどに相当する構成を備えている。しかも、第1、第2の読取対象位置が、残りの読取対象位置を挟んで反対側となる位置関係にあるので、第1の読取対象位置と第2の読取対象位置とが大きく離れやすいが、それにもかかわらず、画像の読み取り処理に要する時間を増大させることなく、同一範囲から画像を読み取ることができる。
次に、請求項4に記載の画像読取装置は、請求項3に記載の画像読取装置において、
前記イメージセンサおよび前記原稿のうち、前記相対移動手段による移動対象物が、最初は待機位置において静止した状態にあり、
前記相対移動手段が、前記待機位置から前記第1,第2の読取対象位置のいずれかと前記読取開始位置とを一致させる位置まで前記移動対象物を移動させる際には、前記原稿を読み取る時よりも速い速度で前記移動対象物を移動させる
ことを特徴とする。
この画像読取装置によれば、待機位置から第1,第2の読取対象位置のいずれかと読取開始位置とを一致させる位置まで移動対象物を移動させる際に、原稿を読み取る時よりも速い速度で移動対象物を移動させる。そのため、原稿を読み取る時と同じ速度で移動対象物を移動させるものに比べ、第1,第2の読取対象位置のいずれかと読取開始位置とを一致させる位置まで移動対象物を移動させる処理が迅速に完了する。
次に、請求項5に記載の画像読取装置は、請求項2〜請求項4のいずれかに記載の画像読取装置において、
前記イメージセンサが静止して前記原稿が移動する原稿移動モード、および前記原稿が静止して前記イメージセンサが移動するイメージセンサ移動モードの両方を備えており、
前記カラー画像読取素子のうち、前記最初に原稿の一部を読み取ることになる一組の画像読取素子が、前記原稿移動モードと前記イメージセンサ移動モードとでは、異なる画像読取素子となる
ことを特徴とする。
この画像読取装置においては、カラー画像読取素子のうち、最初に原稿の一部を読み取ることになる一組の画像読取素子が、原稿移動モードとイメージセンサ移動モードとでは、異なる画像読取素子となる。そのため、当該異なる画像読取素子のうち、いずれか一方の画像読取素子がモノクロ画像読取素子としても兼用される場合やモノクロ画像読取素子と隣接している場合でも、他方の画像読取素子はモノクロ画像読取素子の読取対象位置から離れた位置で画像を読み取ることになる。したがって、第1、第2の読取位置は、少なくとも原稿移動モードまたはイメージセンサ移動モードのいずれか一方のモードにおいて他方のモードより離れた位置となるが、それにもかかわらず、画像の読み取り処理に要する時間を増大させることなく、同一範囲から画像を読み取ることができる。
次に、請求項6に記載の画像読取装置は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像読取装置において、
読取対象となる原稿が存在すること、読取対象となる原稿を載置するための原稿載置面を覆うカバーが開けられたこと、前記カバーが閉められたこと、および利用者が各種指示を入力する際に利用する入力装置が操作されたことのうち、少なくとも一つの事象を検出
可能な検出手段と、
該検出手段によっていずれかの事象が検出された場合に、カラーモード/モノクロモードのいずれのモードとするのかを利用者から指示されたか否かにかかわらず、前記カラー画像読取素子と前記モノクロ画像読取素子の双方について、各画像読取素子の白レベル補正データを取得する白レベル補正データ取得手段と
を備えたことを特徴とする。
この画像読取装置において、白レベル補正データ取得手段は、この種の画像読取装置において周知の白レベル補正処理(シェーディング補正処理)に必要となる白レベル補正データを取得する手段である。この白レベル補正データ取得手段は、カラーモード/モノクロモードのいずれのモードとするのかを利用者から指示されたか否かにかかわらず、カラー画像読取素子とモノクロ画像読取素子の双方について、各画像読取素子の白レベル補正データを取得する点に特徴がある。そのため、カラーモード/モノクロモードのいずれのモードとするのかを利用者から指示された後に、指示されたモードに応じてカラー画像読取素子またはモノクロ画像読取素子の一方について白レベル補正データを取得するものに比べ、利用者がカラーモード/モノクロモードのいずれのモードとするのかを指示する前の段階で白レベル補正データの取得を開始できる。したがって、より早い時期に白レベル補正データの取得を完了させることができる。
しかも、白レベル補正データ取得手段が白レベル補正データの取得を開始するのは、検出手段が、読取対象となる原稿が存在すること、読取対象となる原稿を載置するための原稿載置面を覆うカバーが開けられたこと、前記カバーが閉められたこと、および利用者が各種指示を入力する際に利用する入力装置が操作されたことのうち、少なくとも一つの事象を検出したことを開始条件としている。そのため、その後に利用者から画像の読み取り指示が出される可能性はきわめて高い。したがって、例えば定期的に白レベル補正データを取得したり、他の条件で白レベル補正データを取得したりするものに比べ、白レベル補正データを取得したことが無駄になるケースを少なくし、電力消費やメカ的な負担を低減することができる。
次に、請求項7に記載の画像読取装置は、請求項6に記載の画像読取装置において、
前記白レベル補正データ取得手段は、画像を読み取る際の解像度が指定された後に、該解像度に対応した1つの白レベル補正データを取得する
ことを特徴とする。
この画像読取装置によれば、白レベル補正データ取得手段が、画像を読み取る際の解像度が指定された後に、該解像度に対応した1つの白レベル補正データを取得する。そのため、解像度が指定されるのを待つ必要はあるものの、その後は1つの白レベル補正データを取得するだけでよいので、白レベル補正データの取得にかかる時間を低減できる。
一方、請求項8に記載の画像読取装置は、請求項6に記載の画像読取装置において、
前記白レベル補正データ取得手段は、前記解像度が指定される前に、指定可能な解像度のすべてに対応した複数の白レベル補正データを取得する
ことを特徴とする。
この画像読取装置によれば、白レベル補正データ取得手段が、画像を読み取る際の解像度が指定される前に、指定可能な解像度のすべてに対応した複数の白レベル補正データを取得する。そのため、請求項7に記載の構成に比べ、複数の白レベル補正データを取得するのに時間を要するものの、解像度が指定されるのを待つ必要はないので、より早いタイミングで白レベル補正データの取得を開始することができる。したがって、最終的に白レベル補正データの取得が完了する時間を早めることができる。
なお、これら請求項7および請求項8に記載の構成は、いずれか一方の構成を任意に採用すればよいが、両方の構成を採用してもよい。両方の構成を採用する場合は、処理の開始時点で画像を読み取る際の解像度が指定済みかどうかを判断し、その判断結果に基づいて、請求項7または請求項8に記載のいずれの構成を利用するかを決定すればよい。
次に、請求項9に記載の画像読取装置は、請求項6〜請求項8のいずれかに記載の画像読取装置において、
前記カラー画像読取素子が、異なる色に対応する3組の光電変換素子列と、該3組の光電変換素子列からデータを入力する3組のバッファと、該3組のバッファから信号を出力する3つのチャンネルとを備え、
前記モノクロ画像読取素子が、1組の光電変換素子列と、該1組の光電変換素子列からデータを入力するとともに、異なる解像度に対応して利用するか否かの組み合わせが変わる3組のバッファと、該3組のバッファから信号を出力する3つのチャンネルとを備え、
前記カラー画像読取素子の備える3つのチャンネルと、前記モノクロ画像読取素子の備える3つのチャンネルとは、データ出力端が兼用されている
ことを特徴とする。
この画像読取装置によれば、カラー画像読取素子の備える3つのチャンネルと、モノクロ画像読取素子の備える3つのチャンネルとで、データ出力端が兼用されている。そのため、白レベル補正データ取得手段が、カラー画像読取素子とモノクロ画像読取素子の双方について、各画像読取素子の白レベル補正データの取得を行う際には、カラー画像読取素子およびモノクロ画像読取素子のうち、いずれか一方の処理が完了した後に他方の処理を開始しなければならず、両方を並列に処理可能なものよりも処理の開始から完了までに時間を要する可能性がある。しかし、上記請求項6〜請求項8に記載のいずれかの構成を備えているので、上述の如くデータ出力端が兼用されているにもかかわらず、十分に早い時期に白レベル補正データの取得を完了させることができる。
次に、請求項10に記載の画像読取装置は、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の画像読取装置において、
前記読取対象位置に存在する原稿の一部に光を照射する光源を備えており、
該光源から光を照射した際に、前記第1の読取対象位置に存在する原稿の一部よりも前記第2の読取対象位置において存在する原稿の一部が明るくなるように構成されている
ことを特徴とする。
この画像読取装置において、光源から光を照射した際に、第1の読取対象位置に存在する原稿の一部よりも第2の読取対象位置において存在する原稿の一部が明るくなるように構成する方法としては、光源を第1の読取対象位置よりも第2の読取対象位置の近くに配置する方法、複数の光源を用いて第1の読取対象位置よりも多くの光源から第2の読取対象位置に光を照射する方法、レンズ、ミラー、プリズム等の光学素子を利用して第1の読取対象位置よりも第2の読取対象位置に多くの光を集める方法など、任意の構成を採用することができる。
このように構成された画像読取装置によれば、第2の読取対象位置が第1の読取対象位置よりも明るくなり、第2の読取対象位置における読み取り感度を第1の読取対象位置よりも高くすることができる。したがって、モノクロ画像を読み取る場合により高速な走査が可能となる。
次に、本発明の実施形態について一例を挙げて説明する。
本発明の実施形態として例示する画像読取装置は、イメージスキャナ/プリンタ/コピー/ファクシミリとしての機能を兼ね備えた複合機に組み込まれたものである。図1は、複合機1の斜視図である。
複合機1は、下側本体1aに対して上側本体1bを開閉可能に取り付けてなるクラムシェル型の開閉構造を備えており、下側本体1aに画像形成装置3(本実施形態ではレーザープリンタ)が組み込まれ、上側本体1bに画像読取装置5が組み込まれた構造になっている。また、上側本体1bの正面側には、操作パネル7が設けられている。
画像読取装置5は、FBおよびADFの双方を備えるタイプのものである。この画像読取装置5自体も、フラットベッド部5aに対してカバー部5bを開閉可能に取り付けてなるクラムシェル型の開閉構造を備えている。
この画像読取装置5において、フラットベッド部5aには、図2に示すように、読取ヘッド11、第1プラテンガラス13、第2プラテンガラス15、白板17などが配設され、カバー部5bには、原稿供給トレイ21、原稿搬送装置23、原稿排出トレイ25などが設けられている。
読取ヘッド11は、イメージセンサ31、いくつかのレンズやミラーからなる光学素子群33、光源35を備え、読取対象位置に存在する原稿に対して光源35から光を照射し、原稿からの反射光を光学素子群33によってイメージセンサ31に集光し、イメージセンサ31で画像を読み取るように構成されている。
また、読取ヘッド11は、図3に示すように、一端に軸受37を有し、他端にコロ39を有している。そして、フラットベッド部5a内において第1プラテンガラス13、第2プラテンガラス15、および白板17に対して平行に配設されているガイドバー41を軸受37に通すとともに、コロ39をガイド面43の上に搭載することにより、ガイドバー41とガイド面43との間に架設され、ガイドバー41に沿って往復移動するように構成されている。コロ39は、図2に示したように、上端側の一部が読取ヘッド11の上方へ突出する状態になっていて、コロ39との間にごく僅かな隙間(本実施形態では約0.5mmの隙間)をなす位置にガイド部45が形成されている。このような構造とすることにより、複合機1の移送時に発生する振動等によってガイドバー41を中心に読取ヘッド11を回動させるような力が読取ヘッド11に作用した場合には、コロ39がまずガイド部45に当接する。これにより、読取ヘッド11の回動が規制されるので、読取ヘッド11本体と、第1プラテンガラス13、第2プラテンガラス15、および白板17との衝突が防止される。
第1プラテンガラス13は、FB側において原稿から画像を読み取る場合に利用されるものである。FBを利用して原稿から画像を読み取る際には、利用者が、第1プラテンガラス13の上に原稿を載置し、カバー部5bにて原稿を第1プラテンガラス13に押し当て、その状態で操作パネル7において所定の操作を行う(例えば読取開始ボタンを押す。)。これにより、画像読取装置5は、読取ヘッド11を第1プラテンガラス13に沿って移動させながら原稿から画像を読み取る。
第2プラテンガラス15は、ADF側において原稿から画像を読み取る場合に利用されるものである。ADFを利用して原稿から画像を読み取る際には、利用者が、原稿供給トレイ21上に原稿をセットし、その状態で操作パネル7において所定の操作を行う(例えば読取開始ボタンを押す。)。これにより、画像読取装置5は、原稿搬送装置23を作動させて原稿を原稿供給トレイ21から原稿排出トレイ25へと搬送し、読取ヘッド11を
第2プラテンガラス15の下方で静止させたまま、第2プラテンガラス15の上を通過する原稿から画像を読み取る。
白板17は、白色の均一な濃度分布を持つ部材であり、この白板17から画像を読み取って、その実測データを理想データに変換する際に必要となる白レベル補正データが取得される。以後は、この白レベル補正データを利用して、白レベル補正処理(シェーディング補正処理)が行われる。
なお、複合機1の下側本体1aに組み込まれた画像形成装置3は、図1に示すように、複合機1の背面側にある給紙トレイ51からシート状記録媒体(例えば、紙)を取り込んで、その記録媒体の記録面上に画像を形成し、画像が記録された記録媒体を、複合機1の正面側にある排紙口53から排出する構造になっている。排紙口53の下方には、引き出し式の排紙トレイ55が格納されており、必要に応じて排紙トレイ55を引き出して、排紙口53から排出される記録紙を受けることができる。
次に、読取ヘッド11についてさらに詳しく説明する。
この読取ヘッド11が備えるイメージセンサ31は、図4に示すように、カラー画像読取素子としてRGBの各色に対応する3組の画像読取素子61、62、63を備えるとともに、モノクロ画像読取素子として1組の画像読取素子64を備えた4ラインリニアイメージセンサとなっている。
カラー画像読取素子の一部を構成するR(赤)用の画像読取素子61は、フォトダイオードアレイ(本発明でいう光電変換素子列)からなる光電変換部61a、61bと、CCDシフトレジスタ(本発明でいうバッファ)からなる電荷転送部61c、61dと、電荷転送部61c、61dからのデータを出力する1つのチャンネル61fとを備えている。
光電変換部61a、61bは、それぞれ1列に配列されたフォトダイオードアレイからなり、光電変換部61aと光電変換部61bは、フォトダイオード半個分、即ち半画素分だけずらして配置され、光電変換部61a、61b全体でフォトダイオードが千鳥配列となるように構成されている。光電変換部61a、61bの各列のフォトダイオードは600dpi(dot per inch)の密度で配列され、光電変換部61a、61bの両方を利用することにより、1200dpiでの読み取りが可能となっている。
電荷転送部61c、61dは、光電変換部61a、61bにおいて光電変換されて並列に同時転送されてくる電荷を受けて、その電荷量を順次直列にシフトして出力端側へと出力するアナログシフトレジスタである。なお、G(緑)用の画像読取素子62、B(青)用の画像読取素子63は、色フィルターが異なる点を除き、画像読取素子61と同様に構成されている。即ち、図4において、62a、62b、63a、63bは光電変換部であり、62c、62d、63c、63dは電荷転送部であり、62f、63fはチャンネルである。図4には、それらの符号のみ付して詳細な説明は省略する。
モノクロ画像読取素子を構成する画像読取素子64は、フォトダイオードアレイからなる光電変換部64a、64bと、CCDシフトレジスタからなる電荷転送部64c、64d、64eと、電荷転送部64c、64d、64eからのデータを出力する3つのチャンネル64f、64g、64hとを備えている。
光電変換部64a、64bは、先に説明した光電変換部61a、61bと同様の構造になっており、それぞれフォトダイオードが600dpiの密度で配列され、光電変換部64a、64bの両方で1200dpiでの読み取りが可能となっている。なお、この画像
読取素子64は、フォトダイオードの表面に色フィルターが無いため、上述したカラー用の画像読取素子61〜63よりも感度が高いものとなっている。
電荷転送部64c、64d、64eは、光電変換部64a、64bにおいて光電変換されて並列に同時転送されてくる電荷を受けて、その電荷量を順次直列にシフトして出力端側へと出力するアナログシフトレジスタである。電荷転送部64cは、光電変換部64aからの電荷を受け、電荷転送部64dは、光電変換部64bの奇数番目にある素子からの電荷を受け、電荷転送部64eは、光電変換部64bの偶数番目にある素子からの電荷を受けるように構成されている。なお、ここでは、素子の配列順序を、図4において右から左へ数えている。
このような構成とすることにより、3組の電荷転送部64c、64d、64eからの出力で1200dpiのデータが得られる他、1組の電荷転送部64cまたは2組の電荷転送部64d、64eからの出力で600dpiのデータが得られる。また、3組の電荷転送部64c、64d、64eのいずれかからの出力で300dpiのデータが得られる構成となる。300dpiのデータを得る場合は、電荷転送部64cから得られる600dpiのデータを300dpiに変換(奇数番目と偶数番目を加算)して、より高画質な300dpiデータ(以下、高画質300dpiデータともいう。)を得ることができる。あるいは、電荷転送部64d、64eのいずれかから、変換の手間をかけることなくより高速に300dpiのデータ(以下、高速300dpiデータともいう。)を得ることもできる。
電荷転送部64c、64d、64eからのデータを出力する3つのチャンネル64f、64g、64hは、カラー画像読取素子61〜63にそれぞれ対応する3つのチャンネル61f、62f、63fと、データ出力端が兼用されている。そのため、カラー画像およびモノクロ画像のいずれを読み取る場合でも、このデータ出力端を介してデータが伝送される。なお、カラー画像読取素子61〜63/モノクロ画像読取素子64のうち、どちらからのデータを転送するかについては、図示しないセレクタによりカラー/モノクロが選択されると切り替えられるように構成されている。
以上のような画像読取素子61〜64は、それぞれの光電変換部を構成するフォトダイオードの配列方向を主走査方向として、主走査方向と直交する副走査方向に間隔をあけて複数列のフォトダイオード列が配置されてた構造になっている。副走査方向の間隔は、各素子のサイズ(1ラインの読取幅:最大読取解像度に相当)の整数倍となるように調整されている。したがって、原稿と読取ヘッド11とを副走査方向へ読み取り解像度単位で相対移動させながら、上記副走査方向の間隔を考慮したタイミングで1ライン分の画像を読み取れば、各画像読取素子61〜64のぞれぞれで読取対象位置が異なるものの、原稿上の同一位置から1ライン分の画像を読み取ることができる。
さらに、画像読取装置5は、図5に示すように、画像読取装置5全体の動作を制御する制御装置71と、カバー部5bの開閉動作を検出するカバーセンサ73と、原稿供給トレイ21に原稿がセットされたことを検出する原稿供給トレイセンサ75とを備えている。また、制御装置71には、原稿搬送装置23、読取ヘッド11を副走査方向へ移動するように駆動するためのステッピングモータ79、操作パネル7などが接続されている。
制御装置71は、周知のマイクロコンピュータを中心にして、イメージセンサ31やステッピングモータ79の動作を制御するための制御回路、イメージセンサ31からデータを入力するためのデータ入力回路およびメモリ、画像形成装置3に関する制御系や通信装置に関する制御系とのインターフェイス回路などを備えてなる。この制御装置71がメモリに記憶されたプログラムに従って動作することにより、イメージセンサ31を制御して
カラー画像/モノクロ画像の切り替えを行ったり、解像度の切り替えを行うなど、画像読取に関する各種処理が実行される。
なお、複合機1は、画像読取装置5に関する制御系の他に、画像形成装置3に関する制御系や通信装置に関する制御系を備えており、これらが連携してプリンタ/コピー/ファクシミリとしての機能を提供している。ただし、画像形成装置や通信装置の制御系に関しては、本発明の要部ではないので、ここで説明および図示を省略する。
次に、画像読取装置5において実行される画像読取処理について、図6のフローチャートを参照しながら説明する。この画像読取処理は、画像読取装置5の稼働時に制御装置71が常に実行している処理である。
まず、制御装置71は、原稿供給トレイセンサ75によってADF(原稿搬送装置23の原稿供給トレイ21)に原稿がセットされているか否かを検出する(S110)。また、カバーセンサ73によってカバー部5bの状態が開状態から閉状態もしくは閉状態から開状態に変化したか否かを検出する(S120)。さらに操作パネル7において何らかの操作がなされたか否かを検出する(S130)。これらの事象すべてが検出されない場合には(S110:NO、且つS120:NO、且つS130:NO)、S110〜S130の処理を繰り返す。
一方、上記いずれかの事象を検出した場合は(S110:YES、またはS120:YES、またはS130:YES)、カラー画像読取素子とモノクロ画像読取素子の双方について、各画像読取素子の白レベル補正データを取得する(S140、S150)。白レベル補正データは、実際に読取ヘッド11を白板17の範囲内で移動させながら白板17から数ヶ所で画像を読み取って、その実測データと理想データと差異に基づいて算出される。この画像読取装置5においては、カラー画像読取素子とモノクロ画像読取素子とでそれぞれ3チャンネルあるデータ出力端が兼用されているので、各画像読取素子の白レベル補正データは、まずカラー画像読取素子用が取得され、その後でモノクロ画像読取素子用が取得される。また、白レベル補正データは、解像度300dpi、600dpi、1200dpiのそれぞれに対応するものが取得される。
ここで、解像度300dpi、600dpiの読み取りに使用される読取素子は、解像度1200dpiの場合においても必ず使用されるので、1200dpiに対応する白レベル補正データがあれば、その中から300dpi、600dpiに対応する白レベル補正データを抽出することは可能である。
例えば、300dpi、1200dpiに対応する白レベル補正データは、それぞれ図7(a)、同図(b)に示すようなデータ構造になっている。図7において、データBW1は、電荷転送部64cからチャンネル64fを介して送られてくるデータであり、データBW2は、電荷転送部64dからチャンネル64gを介して送られてくるデータであり、データBW3は、電荷転送部64eからチャンネル64hを介して送られてくるデータである。1200dpiに対応する白レベル補正データ中には、データBW2が含まれているので、図7(b)に示すような1200dpiに対応する白レベル補正データがあれば、300dpiに対応する白レベル補正データを抽出することは可能である。
しかし、1200dpiに対応する白レベル補正データ中には、解像度300dpi、600dpiに対応する白レベル補正データBW2、BW3と、それ以外のデータ(例えば1200dpiのみで必要なデータBW1)とが交互に格納されている。そのため、図7(b)に示すような1200dpiに対応する白レベル補正データ中から、300dpi、600dpiに対応する白レベル補正データを抽出するには、不要なデータを読み飛
ばしながら白レベル補正処理を実行しなければならず、その分だけ処理時間が増大する。
これに対し、あらかじめ、図7(b)に示すような1200dpiに対応するものとは別に、図7(a)に示すような解像度300dpi(あるいは、600dpi)に対応するデータを取得しておけば、余計な読み飛ばし処理が不要となるので、白レベル補正処理を迅速に処理することができるようになる。
さて次に、原稿供給トレイセンサ75によって再びADFに原稿がセットされているか否かを検出し(S160)、原稿がセットされている場合は(S160:YES)、操作パネル7においてモノクロモードが指定されているかどうかをチェックする(S170)。ここで、モノクロモードが指定されている場合は(S170:YES)、ステッピングモータ79を制御して読取ヘッド11をADF_B/W位置(図8参照;詳しくは後述)へ移動させる(S180)。ここでの移動時には、イメージセンサ31による画像の読み取りが行われないので、読み取りを行う場合よりも高速に読取ヘッド11を移動させる。
続いて、解像度モードが300dpi高速モードであれば(S190:YES)、300dpi高速モードに対応した白レベル補正データを使用するように設定する(S200)。300dpi高速モードに対応した白レベル補正データは、イメージセンサ31の画像読取素子64から、電荷転送部64d、64eのいずれかを介して得た300dpi相当の補正値である。
また、解像度モードが300dpi高画質モードであれば(S210:YES)、300dpi高画質モードに対応した白レベル補正データを使用するように設定する(S220)。300dpi高画質モードに対応した白レベル補正データは、イメージセンサ31の画像読取素子64から、電荷転送部64cを介して得た600dpi相当の補正値である。
また、解像度モードが600dpiモードであれば(S230:YES)、600dpiモードに対応した白レベル補正データを使用するように設定する(S240)。600dpiモードに対応した白レベル補正データは、イメージセンサ31の画像読取素子64から、電荷転送部64d、64eの両方を介して得た600dpi相当の補正値である。
また、解像度モードが1200dpiモードであれば(S250:YES)、1200dpiモードに対応した白レベル補正データを使用するように設定する(S260)。1200dpiモードに対応した白レベル補正データは、イメージセンサ31の画像読取素子64から、電荷転送部64c、64d、64eのすべてを介して得た1200dpi相当の補正値である。
そして、上記S190〜S260の処理を経て、使用する白レベル補正データを決定したら、以後は利用者からの読取開始指示に従って、原稿から画像を読み取る動作を開始する(S270)。この読取動作は、FBを利用して原稿から画像を読み取る場合であれば、読取ヘッド11が第1プラテンガラス13に沿って移動しながら原稿から画像を読み取る動作となる。また、ADFを利用して原稿から画像を読み取る場合であれば、原稿搬送装置23が作動して原稿が原稿供給トレイ21から原稿排出トレイ25へと搬送され、読取ヘッド11が第2プラテンガラス15の下方で静止したまま、第2プラテンガラス15の上を通過する原稿から画像を読み取る動作となる。なお、これらの動作自体は公知なので詳細な説明は省略する。
続いて、読取動作を終了したら(S280)、読取ヘッド11をいったん原点位置に移動させて(S290)、読取ヘッド11の原点出しを行い、読取ヘッド11を待機位置ま
で移動させ(S300)、以後はS110からの処理を再び繰り返す。
さて、上記S170の処理において、モノクロモードが指定されていなかった場合は(S170:NO)、操作パネル7においてカラーモードが指定されているかどうかをチェックする(S310)。ここで、カラーモードが指定されている場合は(S310:YES)、ステッピングモータ79を制御して読取ヘッド11をADF_カラー位置(図8参照;詳しくは後述)へ移動させる(S320)。ここでの移動時には、イメージセンサ31による画像の読み取りが行われないので、読み取りを行う場合(S270の処理)よりも高速に読取ヘッド11を移動させる。以後は、上述のS270〜S300の処理を実行し、S110からの処理を再び繰り返す。
ところで、S270の処理においては、イメージセンサ31による画像の読み取りが行われるので、S180の処理よりも低速で読取ヘッド11を移動させるが、さらにカラーモード/モノクロモードのいずれが指定されているかによっても、読取ヘッド11の移動速度が変更される。すなわち、モノクロモードは、カラーモードよりも高速性を重視した構成になっており、具体的には、光源35から読取対象位置bwまでの距離は、光源35から読取対象位置bまでの距離よりも近くて、読取対象位置bwは読取対象位置bよりも明るくなっている。しかも、カラー用の画像読取素子61〜63は、色フィルターによる感度低下もあるため、モノクロ用の画像読取素子64は、カラー用の画像読取素子61〜63よりも短時間で1ライン分の画像を読み取ることができる。そこで、モノクロモードの場合は、読取ヘッド11をカラーモードの場合よりも高速で移動させることにより、迅速な読み取り処理を行う。また、カラーモードの場合は、読取ヘッド11をモノクロモードの場合よりも低速で移動させることにより、1ライン分の画像を読み取る際のイメージセンサ31に対する露光時間を十分に確保する。
一方、S310の処理において、カラーモードが指定されていなかった場合は(S310:NO)、S140、S150の処理において白レベル補正データを取得してから5分経過したかどうかをチェックする(S330)。ここで、経過時間が5分未満である場合は(S330:NO)、S170の処理へと戻り、カラーモードかモノクロモードが指定されるまで待機することになる。また、経過時間が5分以上である場合は(S330:YES)、S110の処理へと戻り、本処理を最初からやり直すことになる。このように経過時間によって処理を分岐させるのは、白レベル補正データを取得してから長時間が経過すると、イメージセンサ31その他の特性が変動することがあり、それに応じて白レベル補正データも変更しないと、適正な白レベル補正を実施できなくなるからである。
さて、S160の処理において、原稿がセットされていない場合は(S160:NO)、操作パネル7においてモノクロモードが指定されているかどうかをチェックする(S340)。ここで、モノクロモードが指定されている場合は(S340:YES)、ステッピングモータ79を制御して読取ヘッド11をFB_B/W位置(図8参照;詳しくは後述)へ移動させる(S350)。ここでの移動時には、イメージセンサ31による画像の読み取りが行われないので、読み取りを行う場合よりも高速に読取ヘッド11を移動させる。以後は、上述のS190〜S260の処理を経て、S270〜S300の処理を実行し、S110からの処理を再び繰り返す。なお、ここでは、モノクロモードが指定されているので、上述の通り、S270の処理ではカラーモードの場合よりも高速な読み取り処理が実行される。
上記S340の処理において、モノクロモードが指定されていなかった場合は(S340:NO)、操作パネル7においてカラーモードが指定されているかどうかをチェックする(S360)。ここで、カラーモードが指定されている場合は(S360:YES)、ステッピングモータ79を制御して読取ヘッド11をFB_カラー位置(図8参照;詳し
くは後述)へ移動させる(S370)。ここでの移動時には、イメージセンサ31による画像の読み取りが行われないので、読み取りを行う場合よりも高速に読取ヘッド11を移動させる。以後は、上述のS270〜S300の処理を実行し、S110からの処理を再び繰り返す。なお、ここでは、カラーモードが指定されているので、上述の通り、S270の処理ではモノクロモードの場合よりも低速な読み取り処理が実行される。
一方、S360の処理において、カラーモードが指定されていなかった場合は(S360:NO)、S140、S150の処理において白レベル補正データを取得してから5分経過したかどうかをチェックする(S380)。ここで、経過時間が5分未満である場合は(S380:NO)、S340の処理へと戻り、カラーモードかモノクロモードが指定されるまで待機することになる。また、経過時間が5分以上である場合は(S380:YES)、S110の処理へと戻り、本処理を最初からやり直すことになる。
以上説明した画像読取処理において、ADF/FBのいずれを用いるかとカラーモード/モノクロモードのいずれが指定されているかは、4通りの組み合わせを考え得るが、この4通りの組み合わせに対して、S180、S320、S350、S370の4通りの処理が一対一で対応し、いずれかの処理が実行されることになる。
図8は、画像読取素子61〜64の読取対象位置r、g、b、bwと、FB側における読取開始位置p1と、ADF側における読取位置p2との位置関係を示した図である。
ADFを使用し且つモノクロモードが指定されている場合は、上記S180の処理が実行され、読取ヘッド11は、図8中のADF_B/W位置へと移動する。この場合、画像読取素子64の読取対象位置bwが本発明でいう第2の読取対象位置となり、その読取対象位置bwとADF側における読取位置p2とが一致するように、読取ヘッド11を移動させることになる。
ADFを使用し且つカラーモードが指定されている場合は、上記S320の処理が実行され、読取ヘッド11は、図8中のADF_カラー位置へと移動する。この場合、画像読取素子63の読取対象位置bが本発明でいう第1の読取対象位置となり、その読取対象位置bとADF側における読取位置p2とが一致するように、読取ヘッド11を移動させることになる。
なお、画像読取素子63の読取対象位置bが本発明でいう第1の読取対象位置となるのは、ADFによる原稿の搬送方向と読取対象位置r、g、bの並び順によって決まることである。原稿の搬送方向が逆になったり、読取対象位置r、g、bの並び順が変われば、読取対象位置r、g、bのいずれが本発明でいう第1の読取対象位置となるのかは変わりうる。
ADFを使用せず且つモノクロモードが指定されている場合は、上記S350の処理が実行され、読取ヘッド11は、図8中のFB_B/W位置へと移動する。この場合、画像読取素子64の読取対象位置bwが本発明でいう第2の読取対象位置となり、その読取対象位置bwとFB側における読取開始位置p1とが一致するように、読取ヘッド11を移動させることになる。
ADFを使用せず且つカラーモードが指定されている場合は、上記S370の処理が実行され、読取ヘッド11は、図8中のFB_カラー位置へと移動する。この場合、画像読取素子61の読取対象位置rが本発明でいう第1の読取対象位置となり、その読取対象位置rとFB側における読取開始位置p1とが一致するように、読取ヘッド11を移動させることになる。
なお、画像読取素子61の読取対象位置rが本発明でいう第1の読取対象位置となるのも、FBでの読取ヘッド11の移動方向と読取対象位置r、g、bの並び順によって決まることである。原稿の搬送方向が逆になったり、読取対象位置r、g、bの並び順が変われば、読取対象位置r、g、bのいずれが本発明でいう第1の読取対象位置となるのかは変わりうる。
以上説明したように、この複合機1が備える画像読取装置5によれば、操作パネル7(本発明でいうモード切替手段に相当。)によってカラーモードに切り替えられた場合には、画像読取装置5の備える制御装置71(本発明でいう制御手段に相当。)が、S270以降の処理を実行するのに先立ち、原稿の読み取り開始を利用者から指示されたか否かにかかわらず、FB側における読取開始位置p1(本発明でいう原稿上の読取開始位置に相当。)と読取対象位置r(本発明でいう第1の読取対象位置に相当。)とを一致させる。もしくはADF側における読取位置p2(本発明でいう原稿上の読取開始位置に相当。)と読取対象位置b(本発明でいう第1の読取対象位置に相当。)とを一致させる。その後、原稿の読み取り開始を利用者から指示されたら、S270以降の処理を実行することにより、読取対象位置rまたはbと原稿との相対位置を変更しながら原稿を読み取る。一方、操作パネル7によってモノクロモードに切り替えられた場合には、制御装置71が、S270以降の処理を実行するのに先立ち、原稿の読み取り開始を利用者から指示されたか否かにかかわらず、FB側における読取開始位置p1と読取対象位置bw(本発明でいう第2の読取対象位置に相当。)とを一致させる。もしくはADF側における読取位置p2と読取対象位置bw(本発明でいう第2の読取対象位置に相当。)とを一致させる。その後、原稿の読み取り開始を利用者から指示されたら、S270以降の処理を実行することにより、読取対象位置bwと原稿との相対位置を変更しながら原稿を読み取る。
原稿上の読取開始位置と第1、第2の読取対象位置とを一致させるまでの動作は、原稿の読み取り開始を利用者から指示されたか否かにかかわらず、操作パネル7によってモードが切り替えられた時点で実施される。したがって、これらの動作は、利用者が原稿の読み取り開始を指示した後の処理時間を増大させる原因にはならない。また、その後、原稿の読み取り開始を利用者から指示されたら、カラー画像を読み取る場合とモノクロ画像を読み取る場合とで、すでに両者の相対的な位置関係が異なる位置関係になっている。そのため、その位置からの相対移動を開始するタイミングと、読取ヘッド11のイメージセンサ31で実際に原稿を読み取る処理を開始するタイミングを、カラー画像を読み取る場合とモノクロ画像を読み取る場合とで一致させても、原稿上の走査範囲が一致し、かつ、その読み取りに要する時間も一致する。
したがって、この画像読取装置5によれば、カラー画像を読み取る場合とモノクロ画像を読み取る場合とでは、異なる読取対象位置r、b、bwから画像を読み取る4ラインタイプのイメージセンサ31を利用しているにもかかわらず、画像の読み取り処理に要する時間を増大させることなく、同一範囲から画像を読み取ることができる。
特に、この画像読取装置5の場合、イメージセンサ31は、4ラインタイプのものなので、最も離れた位置にあるラインに対応した読取対象位置間の間隔は、ライン数が少ないものに比べて大きくなりやすい傾向がある。また、FB側を利用する際には、第1、第2の読取対象位置r、bwが、残りの読取対象位置g、bを挟んで反対側となる位置関係にあるので、第1の読取対象位置rと第2の読取対象位置bwとが大きく離れやすい。しかし、上述の如く事前に読取ヘッド11を移動させておくので、画像の読取開始から読取終了までの動作時間は、最初に画像を読み取るラインがどのラインになる場合でも同一にできる。
また、この画像読取装置5において、S270の処理では、待機位置から第1,第2の読取対象位置のいずれかと読取開始位置とを一致させる位置まで読取ヘッド11を移動させる際に、原稿を読み取る時よりも速い速度で読取ヘッド11を移動させる。そのため、原稿を読み取る時と同じ速度で読取ヘッド11を移動させるものに比べ、第1,第2の読取対象位置のいずれかと読取開始位置とを一致させる位置まで読取ヘッド11を移動させる処理が迅速に完了する。
さらに、この画像読取装置5において、S140、S150の処理を実行する制御装置71(本発明でいう白レベル補正データ取得手段に相当。)は、カラーモード/モノクロモードのいずれのモードとするのかを利用者から指示されたか否かにかかわらず、カラー用の画像読取素子61〜63とモノクロ用の画像読取素子64の双方について、各画像読取素子の白レベル補正データを取得する。そのため、カラーモード/モノクロモードのいずれのモードとするのかを利用者から指示された後に、指示されたモードに応じてカラー画像読取素子またはモノクロ画像読取素子の一方について白レベル補正データを取得するものに比べ、利用者がカラーモード/モノクロモードのいずれのモードとするのかを指示する前の段階で白レベル補正データの取得を開始できる。したがって、より早い時期に白レベル補正データの取得を完了させることができる。
しかも、S110〜S130の処理により、読取対象となる原稿が存在すること、読取対象となる原稿を載置するための原稿載置面を覆うカバー部5bが開けられたこと、前記カバー部5bが閉められたこと、および利用者が各種指示を入力する際に利用する操作パネル7が操作されたことのうち、少なくとも一つの事象を検出したことを開始条件として、白レベル補正データを取得している。そのため、その後に利用者から画像の読み取り指示が出される可能性はきわめて高い。したがって、例えば定期的に白レベル補正データを取得したり、他の条件で白レベル補正データを取得したりするものに比べ、白レベル補正データを取得したことが無駄になるケースを少なくし、電力消費やメカ的な負担を低減することができる。
また、S140、S150の処理では、画像を読み取る際の解像度が指定される前に、指定可能な解像度のすべてに対応した複数の白レベル補正データを取得する。そのため、複数の白レベル補正データを取得するのに時間を要するものの、解像度が指定されるのを待つ必要はない。したがって、より早いタイミングで白レベル補正データの取得を開始することができ、最終的に白レベル補正データの取得が完了する時間を早めることができる。また、実際に白レベル補正処理を行う際にも、解像度に応じた白レベル補正データが用意されているので、過剰なデータが含まれている中から必要なデータだけを抽出する構成よりも、迅速にデータ処理を行うことができる。
さらに、この画像読取装置5によれば、カラー画像読取素子の備える3つのチャンネル64f、64g、64hと、モノクロ画像読取素子の備える3つのチャンネル61f、62f、63fとで、データ出力端が兼用されている。そのため、各画像読取素子の白レベル補正データの取得を行う際には、カラー画像読取素子およびモノクロ画像読取素子のうち、いずれか一方の処理が完了した後に他方の処理を開始しなければならず、両方を並列に処理可能なものよりも処理の開始から完了までに時間を要する可能性がある。しかし、上述の通り、白レベル補正データの取得を行うタイミングが画像の読取を開始するタイミングに比べて十分に早い時期になるので、白レベル補正データの取得によって画像の読み取りが遅くなるといった問題がない。
加えて、この画像読取装置5によれば、読取対象位置bwが読取対象位置r、bよりも明るくなり、読取対象位置bwにおける読み取り感度を読取対象位置r、bよりも高くすることができる。したがって、モノクロ画像を読み取る場合に、より高速な走査が可能と
なる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。
例えば、上記実施形態では、FBおよびADFを備えた画像読取装置5を例示したが、FBまたはADFのいずれか一方を備えた画像読取装置において本発明の構成を採用することもできる。
また、上記実施形態においては、ADF側を利用する場合に、原稿の搬送量を変更することなく、読取ヘッド11を移動させることにより、カラーモード/モノクロモードに応じて原稿上の読取開始位置と第1、第2の読取対象位置とを一致させていたが、読取ヘッド11を移動させることなく、原稿の搬送量を変更することにより、カラーモード/モノクロモードに応じて原稿上の読取開始位置と第1、第2の読取対象位置とを一致させてもよい。このような構成であれば、ADFのみを備える画像読取装置の場合に、第1、第2の読取対象位置が存在しても、それに合わせて、読取処理開始前における原稿の搬送量が最適化される。
また、上記実施形態では、解像度が指定される前に、指定可能な解像度のすべてに対応した複数の白レベル補正データを取得するように構成してあったが、画像を読み取る際の解像度が指定された後に、その解像度に対応した1つの白レベル補正データを取得するように構成してもよい。ただし、上記実施形態の如く構成する方が、事前のデータ処理量は多くなるものの、実際に白レベル補正を行う際のデータ処理量は少なくなるので、高速化を図る上では有利である。
画像読取装置が組み込まれた複合機を示す斜視図である。 画像読取装置を示す縦断面図である。 図2中の矢印A方向から見た読取ヘッドとその周辺を示す縦断面図である。 イメージセンサの概略構造図である。 画像読取装置の制御系を示すブロック図である。 画像読取処理を示すフローチャートである。 白レベル補正データのデータ構造図であり、(a)は300dpiデータに対応する図、(b)は1200dpiデータに対応する図である。 第1、第2の読取位置と読取開始位置との位置関係を示す説明図である。
符号の説明
1・・・複合機、1a・・・下側本体、1b・・・上側本体、3・・・画像形
成装置、5・・・画像読取装置、5a・・・フラットベッド部、5b・・・カバ
ー部、7・・・操作パネル、11・・・読取ヘッド、13・・・第1プラテンガ
ラス、15・・・第2プラテンガラス、17・・・白板、21・・・原稿供給ト
レイ、23・・・原稿搬送装置、25・・・原稿排出トレイ、31・・・イメー
ジセンサ、33・・・光学素子群、35・・・光源、37・・・軸受、39・・
・コロ、41・・・ガイドバー、43・・・ガイド面、45・・・ガイド部、5
1・・・給紙トレイ、53・・・排紙口、55・・・排紙トレイ、61,62,
63,64・・・画像読取素子、61a,61b,62a,62b,63a,6
3b,64a,64b・・・光電変換部、61c,61d,62c,62d,6
3c,63d,64c,64d,64e・・・電荷転送部、61f,62f,6
3f,64f,64g,64h・・・チャンネル、71・・・制御装置、73・
・・カバーセンサ、75・・・原稿供給トレイセンサ、77・・・イメージセン
サ制御回路、79・・・ステッピングモータ。

Claims (10)

  1. 読取対象位置に存在する原稿の一部から画像を読み取り可能な画像読取素子を複数組備えており、該複数組の画像読取素子のうち、いくつかの組によって前記原稿の一部をカラー画像として読み取るカラー画像読取素子が構成され、いくつかの組によって前記原稿の一部をモノクロ画像として読み取るモノクロ画像読取素子が構成されるイメージセンサと、
    前記原稿上の読取開始位置から読取終了位置までの範囲が前記読取対象位置を順に通過するように、前記イメージセンサおよび前記原稿のうち、一方を他方に対して相対的に移動させる相対移動手段と、
    前記原稿をカラー画像として読み取るカラーモードおよび原稿をモノクロ画像として読み取るモノクロモードのうち、いずれのモードで原稿を読み取るのかを、利用者からの指示に従って切り替えるモード切替手段と、
    該モード切替手段により、前記カラーモードに切り替えられた場合は、前記カラー画像読取素子を利用する一方、前記モノクロモードに切り替えられた場合は、前記モノクロ画像読取素子を利用し、前記相対移動手段によって前記イメージセンサと前記原稿との相対位置を変更しながら前記イメージセンサで前記原稿の一部を読み取る処理を繰り返すことにより、原稿全体に相当するカラー画像またはモノクロ画像を読み取るように制御する制御手段と
    を備えた画像読取装置において、
    前記イメージセンサが、前記カラー画像読取素子で原稿を読み取る場合は第1の読取対象位置を利用する一方、前記モノクロ画像読取素子で原稿を読み取る場合は前記第1の読取対象位置とは異なる第2の読取対象位置を利用する構造とされており、
    前記モード切替手段によって前記カラーモードに切り替えられた場合には、前記制御手段は、前記原稿の読み取り開始を利用者から指示されたか否かにかかわらず、前記原稿上の読取開始位置と前記第1の読取対象位置とを一致させ、その後、前記原稿の読み取り開始を利用者から指示されたら、当該第1の読取対象位置と前記原稿との相対位置を変更しながら前記原稿を読み取る一方、前記モード切替手段によって前記モノクロモードに切り替えられた場合には、前記制御手段は、前記原稿の読み取り開始を利用者から指示されたか否かにかかわらず、前記原稿上の読取開始位置と前記第2の読取対象位置とを一致させ、その後、前記原稿の読み取り開始を利用者から指示されたら、前記第2の読取対象位置と前記原稿との相対位置を変更しながら前記原稿を読み取るように構成されている
    ことを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記カラー画像読取素子は、前記読取対象位置が異なる複数組の画像読取素子によって構成されていて、前記相対移動手段が前記イメージセンサと前記原稿とを相対移動させた際、原稿上の同一箇所が前記複数組の画像読取素子のそれぞれに対応する複数の前記読取対象位置を順に通過し、その通過中に各画像読取素子で原稿を読み取るように構成され、
    前記制御手段は、前記複数組の画像読取素子のうち、最初に原稿の一部を読み取ることになる一組の画像読取素子に対応する前記読取対象位置を前記第1の読取対象位置として、前記カラーモードの場合の制御を実行する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記イメージセンサが静止して前記原稿が移動する原稿移動モード、および前記原稿が静止して前記イメージセンサが移動するイメージセンサ移動モードのうち、いずれか一方または両方の移動モードを備えるとともに、少なくとも一方の移動モードにおいて、前記カラー画像読取素子は、前記最初に原稿の一部を読み取ることになる一組の画像読取素子が、前記第1の読取対象位置において原稿の一部を読み取るとともに、残りの画像読取素子が、前記第1の読取対象位置よりも前記第2の読取対象位置に近い位置から前記第2の読取対象位置までの範囲において前記原稿の一部を読み取るように構成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 前記イメージセンサおよび前記原稿のうち、前記相対移動手段による移動対象物が、最初は待機位置において静止した状態にあり、
    前記相対移動手段が、前記待機位置から前記第1,第2の読取対象位置のいずれかと前記読取開始位置とを一致させる位置まで前記移動対象物を移動させる際には、前記原稿を読み取る時よりも速い速度で前記移動対象物を移動させる
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
  5. 前記イメージセンサが静止して前記原稿が移動する原稿移動モード、および前記原稿が静止して前記イメージセンサが移動するイメージセンサ移動モードの両方を備えており、
    前記カラー画像読取素子のうち、前記最初に原稿の一部を読み取ることになる一組の画像読取素子が、前記原稿移動モードと前記イメージセンサ移動モードとでは、異なる画像読取素子となる
    ことを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載の画像読取装置。
  6. 読取対象となる原稿が存在すること、読取対象となる原稿を載置するための原稿載置面を覆うカバーが開けられたこと、前記カバーが閉められたこと、および利用者が各種指示を入力する際に利用する入力装置が操作されたことのうち、少なくとも一つの事象を検出可能な検出手段と、
    該検出手段によっていずれかの事象が検出された場合に、カラーモード/モノクロモードのいずれのモードとするのかを利用者から指示されたか否かにかかわらず、前記カラー画像読取素子と前記モノクロ画像読取素子の双方について、各画像読取素子の白レベル補正データを取得する白レベル補正データ取得手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像読取装置。
  7. 前記白レベル補正データ取得手段は、画像を読み取る際の解像度が指定された後に、該解像度に対応した1つの白レベル補正データを取得する
    ことを特徴とする請求項6に記載の画像読取装置。
  8. 前記白レベル補正データ取得手段は、前記解像度が指定される前に、指定可能な解像度のすべてに対応した複数の白レベル補正データを取得する
    ことを特徴とする請求項6に記載の画像読取装置。
  9. 前記カラー画像読取素子が、異なる色に対応する3組の光電変換素子列と、該3組の光電変換素子列からデータを入力する3組のバッファと、該3組のバッファから信号を出力する3つのチャンネルとを備え、
    前記モノクロ画像読取素子が、1組の光電変換素子列と、該1組の光電変換素子列からデータを入力するとともに、異なる解像度に対応して利用するか否かの組み合わせが変わる3組のバッファと、該3組のバッファから信号を出力する3つのチャンネルとを備え、
    前記カラー画像読取素子の備える3つのチャンネルと、前記モノクロ画像読取素子の備える3つのチャンネルとは、データ出力端が兼用されている
    ことを特徴とする請求項6〜請求項8のいずれかに記載の画像読取装置。
  10. 前記読取対象位置に存在する原稿の一部に光を照射する光源を備えており、
    該光源から光を照射した際に、前記第1の読取対象位置に存在する原稿の一部よりも前記第2の読取対象位置において存在する原稿の一部が明るくなるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の画像読取装置。
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