JP2008098291A - コンデンサー用セパレーター - Google Patents

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Abstract

【課題】セパレーターを構成する繊維の部分的な脱落やセパレーターの緻密性不良によるコンデンサーの内部短絡、自己放電の無く寿命低下の少ないコンデンサー用セパレーターを提供する。
【解決手段】セルロース系繊維織布又は不織布から構成されたコンデンサー用セパレーターにおいて、前記織布又は不織布を構成する繊維の少なくとも一部が、繊維径が1〜15μmの長繊維であり、かつ該織布又は不織布の嵩密度が0.35〜1.2g/cmとすること。
【選択図】 なし

Description

本発明は、低内部抵抗性に優れかつ強度に優れたセパレーター及び該セパレーターを用いたコンデンサー等に関する。
近年、コンデンサーや電池(以下、コンデンサー等と称することがある)は、容量が高く内部抵抗が低いものが求められている。これらの特性を出すためには、電極や電解液そして電極間を仕切るセパレーターの改良が必要となる。電極については、例えば電気二重層コンデンサーの電極材料としては、エネルギー密度向上のために、易黒鉛化材料を不融化及び炭化した後、水酸化カリウムなどのアルカリによる賦活によって比表面積を増大させた活性炭微粉末が提案されている。またセパレーターとしては、従来、溶剤紡糸セルロースを主体成分とする電解紙などが使用されている(特許文献1)。
特許文献1によれば、叩解可能な溶剤紡糸セルロース繊維の叩解原料を使用した緻密性とイオン透過性の双方を充足する新規なセパレーターを用いることによって、ショート不良の低減、内部抵抗の低減等の諸特性を高いレベルで改善すると共に、高体積エネルギー密度化を実現する電気二重層コンデンサーが得られる。
しかしながら、一般的に抄紙法によって作られる短繊維ベースのセパレーターは、原料のスラリーを均一分散させるために分散剤として界面活性剤を用いることが多い。また繊維の脱落を防ぐ為に、アクリル系などのバインダーにて繊維同士を接着している場合もある。このため、これら分散剤やバインダーは、電解液を汚染する原因となっており、使用していくうちにインピーダンスが増加し結果的にコンデンサーの寿命を縮めるという問題を引き起こす。
更には、叩解させた短繊維ベースのセパレーターの場合、セパレーター表面からフィブリル化した叩解繊維が脱落する可能性があり、セパレーターの部分的な繊維脱落によるセパレーター性能の低下、脱落した活性炭などが繊維の脱落部位より他方の電極に接触することによる内部短絡や自己放電、更には脱落繊維による電解液の汚染が原因でコンデンサーの寿命が低下してしまう等の問題がある。
一方、長繊維不織布を用いたセパレーター及びコンデンサーとしては、銅アンモニアレーヨンから成る平均直径20μm以下のセルロース系長繊維で構成した織布、不織布から成るセパレーターからなるコンデンサーが知られている(特許文献2)。
しかしながら、湿式スパンボンド法で製造されるセルロース系長繊維不織布は、通常、抄紙法のような緻密なウェブを形成することは出来ず、不織布の平均孔径は20〜30μm程度あるため、この径を通じて脱落した電極物質(アルミ電解コンデンサーのアルミ微粉末や、電気二重層コンデンサーの活性炭など)が他方の電極に接触することによる内部短絡や自己放電、更には脱落繊維による電解液の汚染によるコンデンサーの寿命低下の問題がある。
このため、セパレーターを構成する繊維の部分的な脱落やセパレーターの緻密性不良によるコンデンサーの内部短絡、自己放電の無く寿命低下の少ないコンデンサー用セパレーターが求められていた。
特開2000−3834号公報 特許第2692126号公報
本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解決し、セパレーターを構成する繊維の部分的な脱落やセパレーターの緻密性不良によるコンデンサーの内部短絡、自己放電が無く、寿命低下の少ないコンデンサー用セパレーター、及び該セパレーターを用いたコンデンサーを提供することである。
上記課題を達成するために本願で特許請求される発明は以下の通りである。
(1)セルロース系繊維織布又は不織布から構成されたコンデンサー用セパレーターにおいて、前記織布又は不織布を構成する繊維の少なくとも一部が、繊維径が1〜15μmの長繊維であり、かつ該織布又は不織布の嵩密度が0.35〜1.2g/cmであることを特徴とするコンデンサー用セパレーター。
(2)前記織布又は不織布の水抽出物量が50mg/m未満、脱落繊維数が5000個/m未満であることを特徴とする(1)記載のコンデンサー用セパレーター。
(3)前記織布又は不織布の平均孔径が0.3〜20μmであることを特徴とする(1)または(2)記載のコンデンサー用セパレーター。
(4)前記織布又は不織布の厚みが10〜100μmであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のコンデンサー用セパレーター。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載のセパレーターを用いたコンデンサー。
(6)(1)〜(4)のいずれかに記載のセパレーターを用いた電池。
本発明によれば、セパレーターを構成する繊維の部分的な脱落やセパレーターの緻密性不良によるコンデンサーの内部短絡、自己放電が無く、寿命低下の少ないコンデンサー用セパレーター、及び該セパレーターを用いたコンデンサー等が得られる。
本発明におけるセルロース系繊維とは、麻、綿等の天然セルロース繊維、キュプラ、ビスコースレーヨン、ポリノジックレーヨン等の再生セルロース繊維、精製セルロース繊維などであるが、好ましくは、繊維内の不純物が少ない再生セルロース繊維、精製セルロース繊維であり、更に好ましくは再生セルロース連続長繊維である。
本発明のセルロース系繊維織布又は不織布とは、主としてセルロース系繊維からなる。セルロース系繊維100%であってもよく、コンデンサーに組み込まれた際、温度変化による熱安定性や形態、電気化学的な安全性が損なわれない程度に、例えば、ポリエステル等の合成繊維を混用しても良い。この場合には、本発明における不織布中のセルロース系繊維の含有量は50重量%以上、が好ましく、より好ましくは75重量%以上である。
セルロース系繊維織布又は不織布の、繊維の密度、組織は繊維間の緻密性が高いものであれば、特に限定されないが、例えば織布の場合は、密度は、カバーファクターが1500〜2500であることがより好ましい。ここでいうカバーファクターは経緯とも繊度(dtex)の平方根に密度(本/インチ)を掛け合わせ、経と緯の和で求めることができる。また組織は平織りの他、綾組織、朱子組織等任意の組織を用いることができる。
また使用する織機も特に制限は無く、ウォータージェットルーム織機やエアージェットルーム織機、レピア織機を使用することができる。製織後の織物は常法に従って精錬、リラックス、プレセットすればよい。
本発明のセルロース系繊維織布又は不織布の構造は特に限定されないが、少なくとも片側表面において、セルロース繊維が面積率50%以上で存在することが好ましく、更に好ましくは75%以上である。ここでいう面積率とは表面に存在するセルロース系繊維の面積比率であり、例えば合成繊維と複合されている場合、セルロース系繊維が染色され、合成繊維が染色されない染料で構造体を染色し、表面積に対する染色部分の面積を画像解析等することによって求めることができる。両側表面のセルロース系繊維面積率が50%未満であると、電解液と電極とを十分に接触させることが出来ず十分なコンデンサー性能を得にくい。また必要に応じて例えば、両面が主にセルロース系繊維で中央部が主に合成繊維で構成された3層構造の構造体であってもよい。
本発明のセルロース系繊維織布又は不織布の製造方法も特に限定されない。例えば、湿式法、抄紙法、乾式法で作られたものでもよく、これらが複合されたものでもよい。織布又は不織布を複合する方法も特に限定されないが、好ましくは電解液へ溶出するようなバインダーを用いない、高圧流体による複合やエンボス等による圧着が良い。
本発明のセルロース系繊維不織布の製造方法について一例を紹介する。本発明の好ましい態様は再生セルロース連続長繊維不織布であるが、例えば旭化成せんい株式会社製のキュプラ不織布「ベンリーゼ(登録商標)」がこれに相当する。
キュプラ不織布の製造方法は、異物を除去し、重合度を調整したコットンリンターを銅アンモニウム溶液に溶解させた原液を細孔(原液吐出孔)を有した紡糸口金(紡口)から押し出し、水と共に漏斗内を落下させ、脱アンモニアさせることにより原液を凝固させつつ、延伸を行い、ネット上へ振り落としウエブ形成させる。この際、ネットを進行させながら進行方向と垂直方向へ振動させることにより、ネットへ振り落とされる繊維はSinカーブを描くことになる。紡糸時の延伸は100〜500倍が可能であり、紡糸漏斗の形状と、その中を流下させる紡糸水量を変えることにより、延伸倍率の調整が任意に可能である。延伸倍率を変えることにより、単繊度や不織布の強度を変えることが可能である。また、紡糸水量や温度を変化させることに原液内に微量残留する低分子量セルロース、いわゆるヘミセルロースをコントロールすることも可能である。また、ネットの進行速度、振動幅を制御することにより、繊維配列方向を制御し、不織布としての強度や伸度等をコントロールすることが可能である。
紡糸漏斗の形状としては、矩形型が好ましく、流下させる紡糸漏斗の長さは100〜400mm、流下出口のスリット幅は2〜5mmが好ましい。本発明に用いる紡口の原液吐出孔の直径は0.1〜0.5mmが好ましく、形状は丸型が好ましい。また、不織布の均一性を確保する意味から、ウエブを積層して不織布化することが好ましく、その積層枚数は3〜10枚が好ましい。積層後のウエブを、例えば特許第787914号公報、特許第877579号公報に記載の方法により、ウエブ状態でセルロースを再生させたり、精練したりした後、高圧水流により繊維交絡させ不織布を製造する。この際に意匠性を付与するために不織布に穴や凹凸をつけたりすることが高圧水流の条件や不織布の下及び/又は上に配置されるネットの柄によって可能となる。得られた不織布は乾燥、巻き取り品として得ることができる。紡糸から巻き取りまで一連の工程で製造される不織布は、繊維が切断されずに連続的に繋がっているので、連続長繊維不織布と言われる。
本発明における長繊維とは平均繊維長が28mm以上のものを言うが、好ましくは平均繊維長35mm以上、更に好ましくは繊維がエンドレスな連続長繊維である。
本発明におけるセルロース系繊維織布又は不織布は、構成する繊維の少なくとも一部に繊維径が1〜15μmの長繊維を用いていることを特徴とするが、該繊維径は好ましくは1〜8μm、更に好ましくは1〜5μmである。繊維径が15μmを超えるとセパレーターの緻密性が悪くなり、コンデンサーの内部短絡、自己放電の原因となってしまう。繊維径が1μm未満の繊維は一般的な前記製造法では作ることが困難になる。
本発明におけるセルロース系繊維織布又は不織布は、長繊維100%であってもよく、セパレーターの構造によっては脱落繊維の発生が起きない程度に短繊維を混用してもよい。但しこの場合には、短繊維の含有量は50重量%未満であることが好ましく、より好ましくは25重量%未満である。また短繊維を混用した場合の不織布の構造は、短繊維の脱落を防止すると言う点で、前記のような3層構造の構造体とすることが好ましい。
本発明における嵩密度とは、不織布内の空隙を含めた体積で不織布の重量を除した値を言う。
本発明においては、織布又は不織布の嵩密度は0.35〜1.2g/cm、好ましくは0.35〜1.0g/cm、更に好ましくは0.35〜0.8g/cmである。嵩密度が0.35g/cm未満では、構成する繊維間の緻密性が悪くなるため、脱落した電極物質(アルミ電解コンデンサーのアルミ微粉末や、電気二重層コンデンサーの活性炭など)が他方の電極に接触し易くなり、内部短絡や自己放電が起こる可能性が高まる。また、嵩密度が1.2g/cmを超えると、今度はセパレーターが緻密過ぎるためにコンデンサーの内部抵抗が増加してしまう。
本発明における水抽出物量とは、セパレーター中に含まれる分散剤やバインダーなどの溶出物総量(単位平方メートル当りの抽出重量)をいう。純水300mlに25cm×25cmのサンプルを入れ、常温で16時間静置し、16時間浸漬後、繊維状異物の除去のため、黒色濾紙(ADVANTEC NO131)で濾過し、ガラス製容器に入れ、ガラス容器を蒸発乾固させ、得られた固形物の重量を測定した、単位平方メートル当たりの抽出物量を求める。
本発明においては、水抽出物量が50mg/m未満であることを特徴とするが、好ましくは30mg/m未満、更に好ましくは15mg/m未満である。水抽出物量が50mg/m以上セパレーターに含有していると、これら抽出物が電解液を汚染していき、使用していくうちにインピーダンスが増加し、結果的にコンデンサーの寿命を縮めてしまう。
本発明における脱落繊維数とは、純水300mlに25cm×25cmのサンプルを入れ、2分間静置後、サンプルを取り出した残りの液を黒色濾紙(ADVANTEC NO131)で濾過し、濾過後の濾紙を恒温室(20℃、65%RH)に12時間入れて乾燥した後、ビデオマイクロスコープにてカウント、測定した単位平方メートル当たりの、大きさ100μm以上の脱落繊維数を言う。
本発明においては、脱落繊維数が5000個/m未満であることを特徴とするが、好ましくは5000個/m未満、更に好ましくは2500個/m未満である。脱落繊維数が10000個/m超えると、セパレーターの部分的な繊維脱落によるセパレーターの厚み、密度が不均一となってしまい、性能の低下、脱落した活性炭などが繊維の脱落部位より他方の電極に接触することによる内部短絡や自己放電、更には脱落繊維による電解液の汚染によるコンデンサーの寿命低下の原因となる。
本発明における平均孔径とはJIS K−3832(バブルポイント法)における平均孔径を言う。
本発明においては、織布又は不織布の平均孔径が0.3〜20μmであることを特徴とするが、好ましくは0.3〜10μm、更に好ましくは0.3〜5μmである。平均孔径が20μmを超えると、貫通孔が開いている場合は、孔を通じて脱落した活性炭などが他方の電極に接触することによる内部短絡や自己放電の可能性が高まる。平均孔径が0.3μm未満では、電解液の通液性が損なわれ、その結果、コンデンサー性能が低下する。
本発明における織布又は不織布の厚みとは、JIS−L1096準拠の厚み試験にて荷重を1.96kPaとして測定した際の厚みを言う。
本発明において、織布又は不織布の厚みは10〜100μmであるが、好ましくは10〜50μmであり、より好ましくは10〜30μmである。厚みが100μmを超えると、特にコンデンサーの場合は静電容量の低下原因となる。一方、10μm未満では、電極間同士のショートの可能性が高まってしまう。
本発明において用いる織布又は不織布の目付は、特に限定するものではないが、5〜50g/mが好ましい。より好ましくは5〜30g/mであり、更に好ましくは5〜15g/mである。上記範囲を超える目付を使用すると、セパレーターのインピーダンスを著しく悪化させてしまう。また仮に5g/m未満の目付のセパレーターは、製造時の張力に耐えられなくなる。
本発明のセパレーターは、前記嵩密度、厚みを適度にコントロールすることにより平均孔径を制御し、少なくとも粒径0.3〜20μm以上の電極から脱落した電極物質(アルミ微粉末や活性炭微粉末)をバリアすることが重要である。
このため、前記嵩密度、厚み、平均孔径を得るため、必要に応じてセルロース系繊維織布又は不織布を複数枚積層させたり、カレンダーなどでプレスさせたりすることができる。
この場合、積層枚数は10枚未満であることが好ましい。より好ましくは5枚未満であり、更に好ましくは3枚未満である。上記範囲を超える枚数を使用すると、セパレーターの嵩密度及び厚みが高すぎ、結果的にコンデンサーの内部抵抗が高くなってしまう。
またカレンダーによるプレスは、求める嵩密度が得られるものであればその装置や加工条件については特に限定するものではないが、好ましいロールの材質は金属製であり、プレス圧力は好ましくは線圧10〜1000kNであり更に好ましくは50〜500kNである。
本発明におけるセパレーターは、コンデンサー及び電池に用いることができるが、電気二重層コンデンサー、電解コンデンサー、リチウムイオン電池用のセパレーター、特に、電解コンデンサー、電気二重層コンデンサーに好適に用いられる。
本発明におけるセパレーターに含浸させる電解液の種類については、セパレーターに対し悪影響を与えないものであれば特に制限はされないが、好ましくは1,4−ブタンジオール、グリセリン、ポリオキシアルキレンポリオール、フラン系、スルホラン系、カーボネート系、ラクトン系、イミダゾリジノン系、アルキレングリコール系を用いることができる。好ましくはエチレングリコール、プロピレングリコール、ラクトン系であり、更に好ましくはアルキレングリコール系(特にエチレングリコール、プロピレングリコール)、ラクトン系(特にγ−ブチロラクトン)である。
また、前記電解液には、溶質として無機酸、有機酸、無機酸塩、有機酸塩を、塩としてアンモニウム塩、アミン塩、四級アンモニウム塩、アミジン系塩等を電解液の性能向上のために付加することができる。
また本発明のセパレーターにおいて、本発明の目的を損なわない限りセパレーターに更に追加的に付与することができる各種の機能付加を任意に行うことができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また例中の処理物の評価は、下記のようにして行った。
(1)水抽出物
純水300mlに25cm×25cmのサンプルを入れ、常温で16時間静置。16時間浸漬後、繊維状異物の除去のため、黒色濾紙(商品名ADVANTEC NO131)で濾過しガラス製容器に入れる。ガラス容器を蒸発乾固させえられた固形物の重量を測定する(単位はmg/m)。
(2)脱落繊維数
純水300mlに25cm×25cmのサンプルを入れ2分間静置。サンプルを取り出した残りの液を黒色濾紙(ADVANTEC N131)で濾過。濾過後の濾紙を恒温室(20℃、65%RH)に12時間入れて乾燥した後、ビデオマイクロスコープにて大きさ100μm以上の脱落繊維数の個数を測定する(単位は個/m)。
(3)平均孔径
JIS K−3832(バブルポイント法)による平均孔径を測定する(単位はμm)。
(4)目付
0.05m以上の面積の不織布を105℃で一定重量になるまで乾燥後、20℃、65%RHの恒温室に16時間以上放置してその重量を測定し、不織布(m)当たりの重量(g)を求める(単位はg/m)。
(5)厚み
JIS−L1096準拠の厚み試験にて荷重を1.96kPaとして測定する(単位はμm)。
(6)嵩密度
上記目付、厚みより算出する(単位はg/cm)。
(7)インピーダンス
エチレングリコール90部、安息香酸アンモニウム10部にて作成した電解液に、直径40mmにサンプリングした不織布を浸漬させた後、減圧下で1時間脱気を行う。脱気後のサンプルを白金電極(白金黒付けした直径20mmの円板形状のもの)の間に挿入し、12cNの荷重を電極間にかけ電極及びセパレーターを固定した。次にこの挿入に伴う増加した電極間の電気抵抗をセパレーターの電気抵抗とし、20℃、100kHzの周波数でLCRメータを用いて測定する(単位はΩ)。
(8)微粉末(電極脱落物質)バリア率
粒径分布0.1〜10μmのカーボンブラック(CB)粉末(ケッチェンブラックインターナショナル株式会社製)を蒸留水中に分散させて懸濁液を調製、セパレーターをフィルターと考え、懸濁液を濾過した際の濾過前後のカーボンブラックの量をパーティカルカウンターにて測定し、下式により電極より脱落した電極物質のバリア率とした(単位は%)。
{1−(濾過後のCB個数/濾過前のCB個数)}×100 (1)
[実施例1]
平均繊維径4μm、平均目付15.0g/mの再生セルロース連続長繊維不織布を作成した。作成した不織布を上部,下部いずれのロールもステンレス(SUS329)製のカレンダー加工機にて、表1記載の目付、厚み、嵩密度になるようにカレンダー処理を行いセパレーターを作成した。上記セパレーターの評価結果を表1に示したが、水抽出物、脱落繊維の少ない、平均孔径の小さな、インピーダンスの極めて低い、微粉末のバリア率の高いセパレーターが得られた。
[実施例2]
実施例1において、平均目付15.0g/mの再生セルロース連続長繊維不織布を3枚用いたこと以外は実施例1と同条件にてセパレーターを作成した。上記セパレーターの評価結果を表1に示したが、水抽出物、脱落繊維の少ない、平均孔径の極めて小さな、インピーダンスの低い、微粉末のバリア率の極めて高いセパレーターが得られた。
[比較例1]
実施例1において、平均繊維径20μmの再生セルロース連続長繊維不織布を用いたこと以外は実施例1と同条件にてセパレーターを作成した。上記セパレーターの評価結果を表1に示したが、水抽出物、脱落繊維の少ない、セパレーターが得られたが、平均孔径が大きく、微粉末のバリア率は悪く、また電極同士がショートしてしまった。
[比較例2]
実施例1においてカレンダー処理を行わなかったこと以外は実施例1と同条件にてセパレーターを作成した。上記セパレーターの評価結果を表1に示したが、水抽出物、脱落繊維の少ない、セパレーターが得られたが、平均孔径が大きく、微粉末のバリア率は悪く、また電極同士がショートしてしまった。
[比較例3]
溶剤紡糸セルロース繊維(レンチング社製:商品名リヨセル)を叩解の程度をJIS P8121に規定するCSF(カナダ標準形口水度、Canadian Standard Freeness)の値で50ccまで叩解した叩解原料100重量%を、ポリオキシエチレンアルキルエーテル1%溶液含中に入れ、十分均一に繊維を分散させスラリーを作成した。その後抄紙機で抄紙して、平均繊維径1μm、平均目付15.0g/m、厚さ40μmのセパレーターを作成した。評価結果を表1に示したが、平均孔径の極めて小さな微粉末のバリア率の極めて高いセパレーターが得られたが、水抽出物、脱落繊維が多いために、インピーダンスは高くなってしまった。
本発明のコンデンサー用セパレーターは、コンデンサー及び、電池、好ましくは電気二重層コンデンサー、電解コンデンサー、リチウムイオン電池、特に、電解コンデンサー、電気二重層コンデンサーに好適に用いられる。

Claims (6)

  1. セルロース系繊維織布又は不織布から構成されたコンデンサー用セパレーターにおいて、前記織布又は不織布を構成する繊維の少なくとも一部が、繊維径が1〜15μmの長繊維であり、かつ該織布又は不織布の嵩密度が0.35〜1.2g/cmであることを特徴とするコンデンサー用セパレーター。
  2. 前記織布又は不織布の水抽出物量が50mg/m未満、脱落繊維数が5000個/m未満であることを特徴とする請求項1記載のコンデンサー用セパレーター。
  3. 前記織布又は不織布の平均孔径が0.3〜20μmであることを特徴とする請求項1または2記載のコンデンサー用セパレーター。
  4. 前記織布又は不織布の厚みが10〜100μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコンデンサー用セパレーター。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のセパレーターを用いたコンデンサー。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載のセパレーターを用いた電池。
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