JP2008094410A - ガラスびん口部天面のコーティング方法 - Google Patents
ガラスびん口部天面のコーティング方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】スプレーノズルで、ガラスびん口部上端部に向けて水平方向にコーティング液をスプレーすることで、口部天面に十分にコーティング液を付着させることができ、しかも、ガラスびん内面及び外面にはほとんどコーティング液が付着しない。
【選択図】 図1
Description
本発明は、スプレーノズルで、ガラスびん口部上端部に向けて水平方向にコーティング液をスプレーすることを特徴とするガラスびん口部天面のコーティング方法である。スプレーは、対象の面に対して直角方向から行うのが常識的であるが、口部天面に対して上方からスプレーを行うと、コーティング液の大部分がガラスびん内面及び外面に付着し、非常に効率が悪いばかりか、コーティング液の種類によってはびんの美観を損ねたり、内容物に悪影響を及ぼすことがある。しかし、口部天面に対して水平方向にスプレーを行うことで、口部天面に十分にコーティング液を付着させることが可能であり、しかも、ガラスびん内面及び外面にはほとんどコーティング液が付着しないことが見出された。
また本発明は、前記請求項1のコーティング方法において、前記スプレーノズルの吐出口中心の高さがガラスびん口部天面の高さ±3mm以内の位置にあることを特徴とするガラスびん口部天面のコーティング方法である。吐出口中心の高さは、ガラスびん口部天面の高さ±3mm以内の位置とするのが好適である。3mmよりも高いとコーティング液が口部天面に付着しにくく、ガラスびん内部に付着しやすくなり、3mmよりも低いとコーティング液が口部天面に付着しにくく、口部外周に多く付着するようになる。
また本発明は、前記請求項1又は2のコーティング方法において、前記コーティング液のスプレーを、ガラスびんの周囲の複数方向から行うことを特徴とするガラスびん口部天面のコーティング方法である。口径の大きなびんの場合、一方向からだけのスプレーでは口部天面の全面にコーティング液を充分付着することが困難であるが、複数方向からスプレーを行うことで口部天面の全面にコーティング液を充分付着させることが可能となる。複数方向からスプレーを行う方法としては、固定又は移動状態のびんに対し、固定又は移動(走行)状態の一つ又は複数のスプレーノズルで複数の異なる方向からスプレーする方法、回転するびんに対し固定状態の一つのスプレーノズルでスプレーする方法などがある。
また本発明は、前記請求項1〜3のいずれかのコーティング方法において、前記コーティング液をスプレーする場合のミストの広がり角度が、垂直方向で10°以下、水平方向で45°〜110°であることを特徴とするガラスびん口部天面のコーティング方法である。垂直方向のミスト広がり角度が10°を越えると、コーティング液の付着効率が悪くなり、びん外周にも多く付着しやすくなる。水平方向のミスト広がり角度が45°に満たないと、口径の大きなびんの場合多くの方向からスプレーしなければならないので能率が悪くなり、110°を越えるとミストが拡散しすぎてコーティング液の付着効率が悪くなる。
また本発明は、請求項1〜4のいずれかのコーティング方法において、前記スプレーノズルの吐出口と前記ガラスびん口部上端部との(最短)距離が10〜25mmであることを特徴とするガラスびん口部天面のコーティング方法である。吐出口とガラスびん口部上端部との距離が10mmに満たないと、コーティング液が口部天面に過度に付着し、天面から液だれを生じるおそれがある。また、ミストの広がりが不十分で多くの方向からスプレーしなければならないので能率が悪くなる。25mmを越えるとミストが広がりすぎてコーティング液の付着効率が悪くなる。
また本発明は、前記請求項1〜5のいずれかのコーティング方法において、前記コーティング液のスプレーを、ガラスびん成形課程における徐冷炉出口付近において、口部天面温度が60〜120℃のガラスびんに対して行うことを特徴とするガラスびん口部天面のコーティング方法である。徐冷炉出口付近の、まだ熱いガラスびんに対してコーティングを行うので、付着したコーティング液の乾燥が早く、強制乾燥が不要でエネルギーコストを削減できる。また、従来徐冷炉出口付近で行っていたガラスびん胴部のコーティング装置(例えば特開2002−66389)を利用できるので、装置コストが安価になる。
また本発明は、前記請求項6のコーティング方法において、前記コーティング液のスプレーを、複数の吐出口を有するスプレーノズルを水平方向に走行させながら行うことを特徴とするガラスびん口部天面のコーティング方法である。複数の吐出口を有するノズルを走行させながらスプレーすることで、1本のノズルで徐冷炉から出てきたガラスびんにコーティングを行うことができ、コーティング装置の構造が簡単で安価になる。ノズルの吐出口の数は4〜8程度が適当である。
また本発明は、前記請求項7のコーティング方法において、前記スプレーノズルから吐出するコーティング液の流量が、走行1mあたり5〜16mlであることを特徴とするガラスびん口部天面のコーティング方法である。コーティング液の付着の程度は、ノズルの走行距離に対する流量(例えば、ノズルが1m走行する間にスプレーされるコーティング液の総量)に関係する。走行1mあたり5mlに満たないとコーティング液の口部天面への付着が不十分になる可能性があり、16mlを越えるとコーティング液が口部天面に過度に付着し、天面から液だれを生じるおそれがある。
また本発明は、前記請求項7のコーティング方法において、前記スプレーノズルが同じびん列間をn回走行し、1回の走行において前記スプレーノズルから吐出するコーティング液の流量が、走行1mあたり(5/n)〜(16/n)mlであることを特徴とするガラスびん口部天面のコーティング方法である。スプレーノズルが同じびん列間をn回繰り返して走行する場合は、コーティング液の流量は、請求項8の場合の1/nでよい。
2 ノズルチップ
3 吐出口
4 ガラスびん
5 口部天面
6 コーティング液
10 スプレー装置
11 徐冷炉コンベア
12 支柱
13 梁材
14 回動支点
15 レール
16 台車
17 モータ
18 ベルト
19 吊下ポスト
20 腕
21 ノズル取付板
22 シリンダ
23 センサ
24 回転台
Claims (9)
- スプレーノズルで、ガラスびん口部上端部に向けて水平方向にコーティング液をスプレーすることを特徴とするガラスびん口部天面のコーティング方法。
- 請求項1のコーティング方法において、前記スプレーノズルの吐出口中心の高さがガラスびん口部天面の高さ±3mm以内の位置にあることを特徴とするガラスびん口部天面のコーティング方法。
- 請求項1又は2のコーティング方法において、前記コーティング液のスプレーを、ガラスびんの周囲の複数方向から行うことを特徴とするガラスびん口部天面のコーティング方法。
- 請求項1〜3のいずれかのコーティング方法において、前記コーティング液をスプレーする場合のミストの広がり角度が、垂直方向で10°以下、水平方向で45°〜110°であることを特徴とするガラスびん口部天面のコーティング方法。
- 請求項1〜4のいずれかのコーティング方法において、前記スプレーノズルの吐出口と前記ガラスびん口部上端部との距離が10〜25mmであることを特徴とするガラスびん口部天面のコーティング方法。
- 請求項1〜5のいずれかのコーティング方法において、前記コーティング液のスプレーを、ガラスびん成形課程における徐冷炉出口付近において、口部天面温度が60〜120℃のガラスびんに対して行うことを特徴とするガラスびん口部天面のコーティング方法。
- 請求項6のコーティング方法において、前記コーティング液のスプレーを、複数の吐出口を有するスプレーノズルを水平方向に走行させながら行うことを特徴とするガラスびん口部天面のコーティング方法。
- 請求項7のコーティング方法において、前記スプレーノズルから吐出するコーティング液の流量が、走行1mあたり5〜16mlであることを特徴とするガラスびん口部天面のコーティング方法。
- 請求項7のコーティング方法において、前記スプレーノズルが同じびん列間をn回走行し、1回の走行において前記スプレーノズルから吐出するコーティング液の流量が、走行1mあたり(5/n)〜(16/n)mlであることを特徴とするガラスびん口部天面のコーティング方法。
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