JP2008093684A - 円形基板,円形基板の加工方法及び加工装置 - Google Patents

円形基板,円形基板の加工方法及び加工装置 Download PDF

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Abstract

【課題】打抜きプレス用金型におけるダイスの変更を要せずに端面ダレをより小さくすることができる円形基板とその加工方法及び加工装置を提供すること。
【解決手段】打抜き基板の外周面の厚み方向中間部を周方向に沿って連続的に凹ませて当該基板の外周面へ溝を加工することを特徴とする。前記溝を加工することにより、当該溝加工中に当該溝部分の金属を基板外縁部領域の両面方向へ移動させ、当該部分の断面形状を変化させて端面ダレを小さくする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、磁気ディスク用基板その他の円形基板(この明細書では「打抜き後のブランク材」を言う。)とその加工方法及び加工装置に関するものである。
例えば磁気ディスク用基板は、金属(アルミニウム合金)素条をダイス,パンチ及びストリッパを備えたプレス用金型により円形(ドーナツ状)に打抜き、この打抜き基板を加圧焼鈍により歪みを除いた後、サブストレート加工(内外縁部の研削、表面研削)⇒メッキ加工⇒研磨加工による仕上げの工程を経て製品基板とされる。
図9で示すように、金属素条を打抜いた円形の打抜き基板1の外縁部には、打抜き時にダイスの刃により切断される剪断面側にダレ(端面ダレ)11が形成される一方、パンチの刃により破断される破断面側には破断によるバリ12や微細な凹凸が形成される。前記のダレ及びバリは、パンチの内縁の刃とホールパンチの外縁の刃により基板の内縁部にも同様に形成されるが、それらの製品への影響は小さい。
同図で示すように、打抜き基板1における半径方向のダレ11の大きさwはダレ幅であり、厚み方向の大きさhはダレ深さである。打抜き時の外径側のクリアランスは、内径側のクリアランスより設計上大きくする必要があり、外縁部の端面ダレの方が内縁部のそれよりも大きくなるので、加工上外縁部の端面ダレが問題となる。
一定寸法下で製品基板の記憶密度の向上と記憶領域の拡大を図るには、基板1は製品基板の寸法に見合うサブストレート1aを加工するのに許容されるダレ深さhの限度で、ダレ幅wの部分を研削により除去する必要がある。したがって、基板の端面ダレ(ダレ深さの影響がより大きい)が大きければ大きいほど、サブストレート加工時の研削代を大きく設計する必要があり、研削時間の長時間化と研削量の増大により製造コストが増大する。
近時は記憶密度の向上によって基板の厚肉化(例えば厚み1.3mm前後から1.8mm強に)が要請されており、金属素条が厚いほど端面ダレが大きくなる傾向があるので、端面ダレの前記影響は一層増大する。
前記のような端面ダレを小さくするため、第1に、基板の外縁を打抜くダイスの打抜き面に、刃先に連続して外周方向に下り傾斜する傾斜部(傾斜角度0.1〜15°)を形成することが提案されている(後記特許文献1)。
しかしながら、ダイスの刃先に連続して外周方向に下り傾斜する傾斜部を形成すると、基板外縁部のダレ幅をある程度小さくすることはできるが、ダレ深さの改善にはあまり効果がなく、しかも金型寿命を低下させるおそれがある。
また、クリアランスを小さくして端面ダレを改善することはできるが、金型の寿命に悪影響を与えるので量産性には適しない。
第2に、発明者らは、基板の外縁を打抜くダイスの打抜き面に、内周縁が刃先を構成するように所定幅の平端部を有する凸条部を形成することを提案している(後記特許文献2)。
この提案は端面ダレを小さくするのに有効な対策であったが、既存ダイスが無駄になるとともに、ダイスの変更を要するので設備費が増大するきらいがあった(この点は第1の従来技術も同様である。)。
なお、打抜き後の基板は、両側部に整列ガイドを有するベルトコンベア等の搬送ラインにより打抜き位置からスタッキング部(積重ね部)へ搬送され、スタッキング状態で加圧焼鈍され、シュリンク包装状態で他の加工工場へ送られた後、加工工場においてサブストレート加工(内外縁部の研削、表面研削加工)される際に前記バリが取り除かれる。
しかし、基板が搬送ラインにより搬送される過程やスタッキングされる過程において、その外縁部は前記整列ガイドやスタッキング部のガイドその他の部材に接触し、外縁部のバリや微細な凹凸が一部脱落して切粉(バリ屑)が発生する。
これらのバリ屑の多くは基板上(基板面)に付着したまま残り、基板がスタッキングされると基板相互の間に挟み込まれた状態になり、その後の基板の加圧焼鈍時やシュリンク包装の際、あるいはシュリンク包装後の輸送中に面圧が加わることにより基板面に埋め込まれた状態になる。基板面に埋め込み状態になっているバリ屑は、その後サブストレート加工時の表面研削により基板面から脱落するが、バリ屑の基板面への埋め込み量が基板の研削代よりも大きい場合には、表面研削後当該埋め込み部分の凹みがピットとなり、ディスクの品質低下を招く。
このようなバリ屑問題については、発明者らは既に有効な対策を提案している(後記特許文献3)。
特開2003−022371号公報 特開2006−048817号公報 特開2006−155788号公報
本発明が解決しようとする課題は、打抜き基板の事後的な端面ダレの改善(矯正)にある。
本発明の目的は、端面ダレが小さくてサブストレート加工時の研削代が少なく、生産性に優れた円形基板を提供することにある。
本発明の他の目的は、ダイスの変更を要せずに端面ダレをより小さくすることができる円形基板の加工方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、前記目的を達成するための加工方法を円滑かつ確実に実施することができる円形基板の加工装置を提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するため以下のように構成したものである。
すなわち、本発明に係る円形基板は、打抜き基板の外周面へ周方向に沿う溝を押圧により形成したことを最も主要な特徴としている。
本発明に係る円形基板の加工方法は、打抜き基板の外周面の厚み方向中間部を周方向に沿って連続的に凹ませて当該基板の外周面へ溝を加工することにより、当該溝加工中に当該溝部分の金属を当該基板の外縁部領域の両面方向へ移動させる溝加工工程を含むことを最も主要な特徴としている。
本発明に係る円形基板の加工装置は、打抜き基板の外周面へ周方向に沿う溝を加工する溝加工手段を備え、
前記溝加工手段は、前記基板を挟んで相対し当該基板の外縁部がそれぞれ転接する状態に設置され、かつ、少なくとも前記基板の外縁部の転接領域がそれぞれ当該基板よりも硬い材質により構成された第1のガイド部材と第2のガイド部材とを具備し、
少なくとも前記第1のガイド部材は一方向に沿って無端的に連続駆動する部材であり、
前記第2のガイド部材は前記基板の外縁部が案内されるガイド溝を有するとともに、当該ガイド溝の溝底部には長さ方向に沿って前記基板の外周面の厚み方向中間部が転接しかつ当該転接状態で当該基板が一回以上回転するのに十分な長さの凸条部を有し、
前記凸条部の前記基板の外周面との転接部から前記第1のガイド部材と当該基板の外縁部との転接部までの間隔は、前記基板の回転に伴って前記凸条部の少なくとも突出方向先端部分が前記基板の外周面へ没入する程度に、当該基板の外径よりも小さく設定されていることを最も主要な特徴としている。
なおこの明細書及び特許請求の範囲において、「基板の外縁部が転接する」とは基板の外縁部が転がり接触することをいう。
本発明に係る円形基板によれば、打抜き基板の外周面へ周方向に沿う溝を押圧により形成したので、当該溝の加工時に前記溝加工部分の金属が押し流されて当該基板外縁部領域の両面方向へ移動している。この金属の移動により端面ダレ側エッジ領域の形状及びサイズが端面ダレ改善方向へ変化するため、端面ダレが小さくてサブストレート加工時の研削代が少なく、生産性に優れた円形基板を提供することができる。
なお、前記溝加工部分の金属は打抜き基板の外縁部領域における破断面側の表面方向にも移動しているので、バリ形成側エッジ領域の形状及びサイズも改善される。
本発明に係る円形基板の加工方法によれば、打抜き基板の外周面の厚み方向中間部を周方向に沿って連続的に凹ませて当該基板の外周面へ溝を加工することにより、当該溝加工中に当該溝部分の金属を当該基板の外縁部領域の両面方向へ移動させるので、この移動により端面ダレ側エッジ領域の形状及びサイズが端面ダレ改善方向へ変化する。
したがって、ダイスの変更を要せずに端面ダレをより小さくすることができる。
本発明に係る円形基板の加工装置によれば、第2のガイド部材におけるガイド溝の溝底部の凸条部は、前記のように当該凸条部の打抜き基板外周面との転接部から前記第1のガイド部材と当該基板の外縁部との転接部までの間隔が、前記基板の回転に伴って前記凸条部の少なくとも突出方向先端部分が前記基板の外周面へ没入する程度に、当該基板の外径よりも小さく設定されているので、当該基板の外周面には周方向に沿って連続的に凹ませた溝が形成される。
したがって、前記本発明方法を円滑かつ確実に実施することができる。
図1〜図8を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
第1実施形態
図1は本発明に係る円形基板の加工装置の第1実施形態を示す部分平面図、図2は図1の加工装置の矢印A−Aに沿う部分拡大断面図、図3は図1の加工装置における第2ガイド部材を展開して示すもので、(a)図は第2ガイド部材における第1部材の展開平面図、(b)図は第2ガイド部材における第2部材の展開底面図である。
この実施形態の加工装置は、本発明による加工装置を磁気ディスク用アルミニウム合金基板の加工に適用した形態であり、図示しない打抜きプレス用金型の設置位置へ間欠的に移送される金属素条は、前記打抜きプレス用金型により順次ドーナツ状の基板1として打抜かれる。
2はベルトコンベアからなる搬送ラインであり、この搬送ラインの途中には搬送方向に沿って溝加工手段3とバリ屑除去手段5が設置されている。
搬送ライン2の両側部には、前記溝加工手段3とバリ屑除去手段5との設置領域を除く部分に図示しない整列用ガイドが設置されており、打抜き基板1は所定間隔で一列に整列した状態で搬送される。
前記溝加工手段3は、搬送中の打抜き基板1を挟んで相対し当該基板1の外縁部がそれぞれ転接する状態に設置され、少なくとも前記基板1の外縁部の転接領域がそれぞれ当該基板1よりも硬い材質により構成された第1のガイド部材3aと第2のガイド部材3bとを備えている。
前記第1のガイド部材3aは、搬送ライン2の搬送方向に沿いその搬送速度と同調して無端的に連続駆動するように構成されている。
第2のガイド部材3bは、基板1の外縁部が案内されるガイド溝31を有するとともに、当該ガイド溝31の溝底部には、長さ方向に沿って前記基板1における外周面の厚み方向中間部(必ずしも正確に基板厚みの1/2の部分ではない)が転接し、かつ当該転接状態で当該基板1が一回以上回転するのに十分な長さの凸条部32を有している。
前記凸条部32の前記基板1の外周面との転接部から前記第1のガイド部材3aと当該基板1の外縁部との転接部までの間隔(平均間隔)W(図2)は、前記基板1の回転に伴って前記凸条部32の少なくとも突出方向先端部分が前記基板1の外周面へ没入する程度に、当該基板1の外径R(平均外径)よりも小さく設定されている。
搬送ライン2は途中に平面視Uターン状を呈する円弧状曲がり部20を有しており、溝加工手段3は当該円弧状曲がり部20に設置されている。
第1のガイド部材3aは、前記円弧状曲がり部20の中心を回転軸心として搬送方向へ回転する円盤状の回転体30の外周部へ固定されており、第2のガイド部材3bのガイド溝31は、搬送中の基板1を挟んで前記第1のガイド部材3aと相対して同心円状を呈している。
前記第2のガイド部材3bにおけるガイド溝31の長さは基板1の周長以上であるので、基板1は円弧状曲がり部20を通過する際外縁部がガイド部材3a,3bへ転接した状態で一回以上回転する。
この実施形態において、溝加工手段3は基板1の外縁部のバリ12を取るバリ取り手段4を兼ねて以下のように構成されている。
第2のガイド部材3bのガイド溝31は、両内側面31a,31bが開口方向へ拡大する状態に傾斜した傾斜面に形成されている。そして、前記基板1の外縁部がガイド溝31に案内され、かつ少なくとも当該基板1の外周面が前記凸条部32へ転接した状態において、当該基板1の外縁部のバリ形成側エッジが前記ガイド溝31の一方の内側面31dへ転接されることにより、基板1の外縁部のバリが脱落するように構成されている。
第1のガイド部材3aには基板1の外縁部が案内された状態で転接するガイド溝3cが形成され、当該ガイド溝3cの両内側面も前記ガイド溝31と同様に、開口方向に向けてV字状断面を呈するような傾斜面に形成されている。したがって、基板1の外縁部のバリは当該ガイド溝3cの一方の内側面に接触することによっても脱落する。
前記第2のガイド部材3bは、前記ガイド溝31の一方の内側面31aを有する第1部材310と、前記ガイド溝31の他方の内側面31bを有し、かつ前記凸条部32を介して前記第1部材310と相対する第2部材311とから構成されている。
第1部材310は、機枠33へ直立状に取り付けられた取付軸33aへねじ付け,圧入等により固定されている。
凸条部32は平面視円弧状の凸条部形成板312の内周縁へ形成されており、凸条部形成板312は、前記凸条部32がガイド溝31の溝底部(ガイド溝31における一方の内側面31aと凸条部形成板312との交差部、及び他方の内側面31bの延長面と凸条部形成板312との交差部)から所定突出量h1突出する状態で、前記取付軸33aへ取り付けられている。
第2部材311は、取付軸33aへスライド可能取り付けられていて、前記凸条部形成板312を介して第1部材310へ近接離反可能な状態に配置されており、取付軸33aへ固定されたストッパー33cと当該第2部材311との間に介装されたばね等の付勢部材33bの弾力により、第2部材310へ近接する方向へ付勢されている。
第1部材310と第2部材311とは、前記のように付勢部材33bにより近接する方向へ付勢されており、基板1は、その外縁部のエッジが各部材310,311間の溝状部31の傾斜した各内側面により圧迫され、同時に第1のガイド部材3aの方向へ押し付けられるため、バリ取り処理が促進されるほか、基板1の板厚や径のバラツキが大きい場合でもそれを吸収することができる。
図3で展開して示すように、第2ガイド部材3bのガイド溝31における基板1の入口c側には、当該入口c方向へ向けて溝31の深さと幅が徐々に拡大する導入ガイド部31cが形成されている。
前記第2ガイド部材3bの凸条部形成板312には、入口c方向から出口d方向に向けて溝底部からの突出量が前記凸条部32の突出量h1と同等になるまで徐々に増大する状態の導入凸条部32aが、前記凸条部32と連続するように形成されている。
導入凸条部32aの長さL2は、凸条部32の長さL1よりも短くしてある。
各ガイド部材3a,3bは前記のように基板1の材質よりも硬い材質であって、合金工具鋼(SKD)、高速工具鋼(SKH)及び工具鋼(SK)等が使用されている。
各ガイド部材3a,3bには、それらの長寿命化や切れ味等の改善のため、基板1の外縁部との接触面に窒化処理又は硬質Crメッキ等を施すのが好ましい。
バリ屑除去手段5は、バリ取り手段4を兼ねる溝加工手段3よりも搬送ライン2の下流方向に設置された洗浄形態の手段であり、各基板1上に付着しているバリ屑を洗浄により除去する。
このバリ屑除去手段5は、搬送中の基板1を上下から挟んで搬送方向へ回転する複数の対のローラ(図示せず)と、ローラ相互間において搬送ライン2の上下から洗浄水(湯)を噴射する複数の噴射ノズル(図示せず)とを備えており、これらの各ローラ及び噴射ノズルは搬送ライン2の一部とともに洗浄ボックス50によりカバーされている。
前記噴射ノズルから噴射される洗浄水には、基板1の品質に悪影響を及ぼさない洗浄剤を添加することができる。
なお、バリ屑除去手段5は洗浄形態でなく、洗浄ボックス50を吸引ボックスとし、当該吸引ボックスへ真空吸引ノズル(図示せず)を連通して吸引形態とすることができる。また、搬送ライン2の搬送方向に沿って、吸引形態のバリ屑除去手段と洗浄形態のバリ屑除去手段とを順に設置しても実施することができる。
上記第1実施形態に係る円形基板の加工装置の作用を、本発明に係る円形基板の加工方法の実施形態とともに以下説明する。
搬送ライン2により搬送されている打抜き基板1が溝加工手段3に到達すると、各基板1は、順次第1のガイド部材3aと第2のガイド部材3bとの間に導入ガイド部31cを経て押圧状態に挟み込まれ、搬送ライン2の搬送方向に沿って回転する第1のガイド部材3aにより、両ガイド部材3a,3bのガイド溝31,3cへ外縁部が転接しつつ回転する。
基板1の外周面には、その厚み方向中間部が導入凸条部32aへ押圧状態で転接するため、当該基板1が所定角度回転することにより、当該基板1の外周面には、導入凸条部32aの長さh2と対応する周長にわたり徐々に深まる導入溝(図示せず)が凹み状に加工される。
次いで、前記基板1の外周面厚み方向中間部にはガイド溝31の凸条部32が押圧状態で転接するため、当該基板1が一回以上回転する間に、当該基板1の外周面には、図2及び図8で示すように溝10が押圧により凹み状に加工される。
前記溝10の加工と平行して、基板1の外縁部におけるバリ形成側エッジが第2ガイド部材3bの一方の内側面(傾斜面)31bへ転接するため、当該基板1の外縁部のバリ12や凹凸が脱落する。
基板1の外周面へ前記溝10が当該部分を凹ませた状態に形成されるとき、当該溝10形成部分の金属が基板外縁部領域において図2及び図8の矢印eで示すように両面方向へ流れて移動し、その移動により、その移動量に比例して基板1のダレ幅w及びダレ深さhは、例えば図9の状態から図8で示すように減少する。同時に、溝加工部分における金属は基板外縁部領域においてバリ形成側の面方向(図8において上面方向)へも移動するため、当該外縁部のバリ形成側エッジの凹凸断面形状も改善される。
このような基板1外縁部における端面ダレ11の改善方向への変形により、基板の打抜き金型を変更することなく、サブストレート1aの加工時の研削代をより小さくすることができる。
また、基板1の外周面への溝10の加工による応力は、基板1の歪みを除く後の焼鈍工程で開放される。
基板1の外縁部がガイド部材3b,3aのガイド溝31,3cの一方の内側面へ転接することにより当該外縁部から脱落したバリ屑等は、バリ取り手段4を兼ねる溝加工手段3よりも搬送方向下流側に設置されたバリ屑除去手段5により基板1上から除去される。したがって、製品基板表面へのピットの形成を防止することができる。
前記第1実施形態において、基板1が通常の3.5インチメモリーディスク用のブランク材(外径96.0mm、板厚1.84mm)である場合、基板1の外周面へ形成される溝10の平均深さd(図8)は0.01〜1.0mmであるのが好ましい。同様に、凸条部32の前記基板1の外周面との転接部から前記第1のガイド部材3aと当該基板1の外縁部との転接部までの間隔Wと、当該基板1の外径Rとの差も0.01〜1.0mmであるのが好ましい。
基板1外周面の溝10の深さdが0.01mm未満では、基板外縁部両面の断面形状改善(矯正)の効果が不充分であり、1.0mmを超えると後のサブストレート加工時における基板外縁部の研削代が大きくなり、サブストレート1aの十分な外径が確保できなくなるという悪影響のおそれがある。
また、前記第2ガイド部材3bのガイド溝31が水平方向に向く状態において、前記ガイド溝31の一方の内側面31bは水平面に対して40〜50度の傾斜であり、前記ガイド溝31の他方の内側面31aは水平面に対して−40〜−50度の傾斜であるのが好ましい。このことは、第1のガイド部材3aにおけるガイド溝3cの両側面の傾斜についても同様である。
この実施形態において、前記凸条部32の溝底(ガイド溝31の傾斜した内側面31a,31bと凸条部32の側面との交差部)からの突出量h1は、板厚1及びガイド溝31の内側面31,31bの傾斜角度や基板1の板厚等を考慮して、基板外縁部のバリ取りが円滑に行なわれ、かつ形成される溝10に所定深さが得られるように決定される。
第1実施形態の加工装置においては、第1のガイド部材3aにおけるガイド溝溝3cの溝底部へ第2のガイド部材3bの凸条部32と同様な凸条部を設けることができる。
このように構成すると、基板1の外周面の溝10がより効率的に加工される。
第2実施形態
図4は本発明に係る円形基板の加工装置の第2実施形態を示す概略平面図、図5は図4の加工装置の部分拡大縦断面図である。
この実施形態の加工装置は、バリ取り手段4を兼ねる溝加工手段3を搬送ライン2の直線搬送部に設置したもので、溝加工手段3は、搬送ライン2の一方の側部へ搬送方向に沿って設置された第1のガイド部材3aと、搬送ライン2の他方の側部に沿って設置された第2のガイド部材3bとから構成されている。
第1のガイド部材3aは、図2(第1実施形態)の第1のガイド部材3aと同様な断面形状を有していて、搬送方向に沿って一定の長さで分割された状態で搬送方向に沿って無端状に連続駆動する多数の分割状部材34から構成されている。
各分割状部材34は、水平な一対の歯車30a,30a(又は一対のプーリー)に保持された無端のチェーン30b(又はベルト)へ連続的に取り付けられており、チェーン30bは搬送ライン2の搬送方向に沿って当該搬送ライン2の速度と同調して連続駆動するように制御されている。
各分割状部材34を保持するチェーン30b(又はベルト)は、搬送ライン2ヘ面して駆動する部分では、背面側に設置された規制ガイド35が当該背面側へ接触していて、背面方向への移動が阻止された状態で駆動する。
上記規制ガイド35は、チェーン30bと接触する多数のローラ35aと、これらのローラ35aを保持するローラホルダ35bとから構成されていて、チェーン30bとの摩擦が抑制されるように構成されている。
図5で示すように、ローラホルダ35bは機枠33の上に固定されており、各分割状部材34は下部に設置されたガイドレール34aに支持された状態で走行する。
この実施形態では、第1のガイド部材3aの各分割状部材34は、第2のガイド部材3bと対向する部分に基板1の外縁部が案内されるガイド溝3cを有し、当該ガイド溝3cの溝底部には第2のガイド部材3bのガイド溝31におけると同様な凸条部3dが形成されている。
第2のガイド部材3bは、第1部材310と第2部材311とがストレートである以外は、第1実施形態の第2のガイド部材3bと同様に構成されているので、図5において図2と同様な符号を付してそれらの説明は省略する。
また、各ガイド部材3a,3bの材質についても第1実施形態の装置と同様である。
この実施形態においても、凸条部32の基板1の外周面との転接部から前記第1のガイド部材3aのガイド溝3cと当該基板1外縁部との転接部までの間隔(平均間隔)W(図5)、及び、凸条部3dの基板1外周面との転接部から第2ガイド部材3bのガイド溝31と基板1外縁部との転接部まで間隔は、基板1の回転に伴って前記凸条部32,3dの少なくとも突出方向先端部分が前記基板1の外周面へ没入する程度に、当該基板1の外径R(平均外径)よりも小さく設定されている。そして、それらの好ましい差についても、前記第1実施形態の加工装置と同様である。
搬送ライン2における溝加工手段3の設置位置よりも下流側には、第1実施形態のバリ屑除去手段5と同様なバリ屑除去手段(図示せず)が設置されている。
第2実施形態の加工装置では、搬送ライン2で搬送される基板1は第1及び第2の各ガイド部材3a,3bの入口c側から両者間へ押圧状態で挟み込まれるように導入され、基板1の外周部には、各ガイド部材3b,3aの凸条部32,3dが押圧状態で転接することにより溝10が凹む状態に形成される。同時に、基板1の外縁部のバリや微細な凹凸も脱落する。
第1ガイド部材3aがわにも凸条部3cが形成されているので、基板1外周面への溝10の加工がより効率的に行なわれる。
第2実施形態における他の構成や作用効果は、第1実施形態の装置と同様である。
第2実施形態においては、各分割状部材34を第2のガイド部材3bと同様に、凸条部3cを介して相対して重なる第1部材と第2部材(ともに図示せず)とで構成し、第1部材をチェーン3b(又はベルト)へ固定するとともに、第2部材を第1部材に対して近接離反する状態に設置し、第2部材を付勢部材(図示せず)により第1部材の方向へ付勢するように構成することができる。
第3実施形態
図6は円形基板の加工装置の第3実施形態を示す部分平面図であり、バリ取り手段4を兼ねる溝加工手段3は、搬送ライン2の直線搬送部における一方の側部へ搬送方向に沿って設置された第1のガイド部材3aと、他方の側部に沿って設置された第2のガイド部材3bとから構成されている。
前記第1のガイド部材3aは、運転中搬送ライン2の搬送速度と同調して搬送方向へ無端状に連続駆動する。
第2のガイド部材3bは、第2実施形態の装置における第2のガイド部材3bとほぼ同様に構成されている。
第1のガイド部材3aは、水平な一対のプーリー30c,30cに保持された無端状のベルト(Vベルト)30dにより構成されており、ベルト30dの搬送ライン2へ面する側(外周側)には、基板1よりも硬い材質(例えばステンレス鋼等)の帯板30eが定着されている。
帯板30eの基板1外縁部との接触面は、基板1外縁部が転接したとき滑りを防止するため粗面に加工するのが好ましい。
ベルト30dの搬送ライン2ヘ面して駆動する部分は、その背面側に第2実施形態と同様な構成の規制ガイド35が設けられ、ベルト30dはこの規制ガイド35により背面方向への移動が阻止された状態で駆動する。
上記規制ガイド35は、ベルト30dと接触する多数のローラ35aと、これらのローラ35aを保持するローラホルダ35bとから構成され、ローラホルダ35bは機枠33へ固定され、ベルト30dはガイドレール(図示せず)に支持された状態で駆動するように構成されている。
第3実施形態の加工装置によれば、各基板1は、搬送ライン2により溝加工手段3の入口c側から導入され、搬送ライン2の搬送速度と同調して連続駆動する第1のガイド部材3aにより、第1のガイド部材3aのベルト30d表面と第2のガイド部材3bのガイド溝31とへ外縁部が転接した状態で、図6の時計方向へ回転しつつ出口d方向へ搬送される。
第2ガイド部材3bにおける凸条部32の基板1外周面との転接部から前記第1のガイド部材3aと基板1外縁部との転接部までの間隔と、基板1の直径との関係は第1実施形態と同様に設定されているから、基板1はガイド部材3a,3bにより直径方向へ強く押圧された状態で挟まれる。
したがって、基板1の外周面には図8で示すように溝10が凹み状に形成されるとともに、基板1外縁部が、第1のガイド部材3aのガイド面と第2のガイド部材3bにおけるガイド溝の一方の内側面へ転接することにより、当該外縁部のバリや微細な凹凸が脱落する。
基板1上に付着しているバリ屑等は、溝加工手段3よりも搬送ライン2の下流側へ設置された第1実施形態のバリ屑除去手段5と同様な手段により基板1上より除去される。
第3実施形態の加工装置における他の構成や作用効果は、第2実施形態の加工装置と同様であるのでそれらの説明は省略する。
第4実施形態
図7は本発明方法の他の実施形態を説明するための加工装置の部分拡大断面図である。
第2のガイド部材3bは、ベルトコンベアよりなる搬送ライン(図示せず)の直線搬送部の一側部に沿って、機枠33の上に固定されている。
第2のガイド部材3bには、両内側面が第2実施形態のガイド部材3bと同様に傾斜したガイド溝31が形成され、当該ガイド溝31の溝底部には長さ方向に沿って凸条部32が一体に形成されている。
多数の第1のガイド部材3aは、軸36へそれぞれ回転自在に取り付けられた各ガイドローラ37を具備し、各ガイドローラ37の外周面には第2のガイド部材3bにおけるガイド溝31と同様な断面形状のガイド溝3cが形成されている。
各ガイドローラ37の外径は基板1の内径(孔の径)よりも小さく設計されている。
各第1のガイド部材3aは、搬送ラインの直線搬送部の途中に設置された溝加工手段3の入口側おいて、基板1が搬送されてくる毎にベルト相互間から基板1の孔13内へ浮上し、ガイド溝3c内へ基板1の内縁部を案内した状態で、押圧手段(図示せず)により第2ガイド部材3bの方向へ基板1を押圧するように作動する。
さらに、この状態で第2ガイド部材3bの出口位置まで搬送ラインの搬送速度と同調して移動し、当該出口位置まで移動すると、基板1の内縁部と干渉しない位置まで中心方向へ移動した後、基板1と干渉しないレベル位置まで下降し、さらに原位置へ復帰するように作動する。
第1のガイド部材3aがそれぞれ順次前記のように作動する過程において、図示の状態で基板1の外周面の厚み方向中間部が凸条32へ押圧状態で転接し、この転接状態で当該基板1が一回以上回転するので、この回転に伴って基板1の外周面には凹んだ溝10が形成される。
この溝10の形成時に、溝形成部分の金属が矢印e,eのように基板外縁部領域の両面方向へ流れて移動するので、この移動により外縁部の端面ダレ11が図8のように小さくなるとともに、ダレ11の反対側の形状も改善される。
また、基板1の外縁部におけるバリ12(図9)の形成側エッジが、第2のガイド部材3bにおけるガイド溝31の一方の内側面31bへ転接するので、当該部分のバリその他の凹凸が基板1から脱落する。同時に、基板1の内縁部も第1のガイド部材3bにおけるガイド溝3cの内側面へ転接するので、基板1の内縁部のバリや凹凸も当該基板1から脱落する。
基板1上に残ったバリ屑等は、溝加工手段3よりも搬送ラインの下流位置に設置されたバリ屑除去手段により除去される。
第1実施形態の加工装置を用いて、溝10の深さの異なる各実施例の基板を試作するともに、これらの基板と溝なしの比較例の基板について、次に示す要領で外縁部のダレ幅とダレ深さを測定し、それらの種別と測定結果とを表1に示した。
基板
材質:JIS5086
外径96.0mm、板厚1.84mm及び1.3mmの3.5インチ用の磁気ディスク用アルミニウム合金基板(ブランク材)
打抜条件
プッシュバック方式による連続打抜
200tonプレス
ダレ測定方法
測定器:輪郭形状測定器(フォームコーダ EF−12),株式会社小坂研究所
触針先端の曲率半径:25μm
印加荷重:30mN
走査速度:0.05mm/s
ダレ幅w及びダレ深さh:図9のように、水平姿勢の基板裏面にダレ幅の二倍以上の距離間隔で基準点A,Bを設定し、基準点A,Bを結んだ外周方向への延長線を水平基準線とし、基板外周縁の突端であるダレ深さ開始点から下方ヘの垂直な延長線を垂直基準線とする。基板下面の水平基準線から離れ始めるダレ幅開始点から両基準線の交点までをダレ幅wとし、ダレ深さ開始点から両基準線の交点までをダレ深さhとした。表1におけるダレ幅w及びダレ深さhの数値は、基板50枚につき各1箇所(基板周方向でダレが最大の箇所)でそれぞれダレ幅とダレ深さとを測定した測定値の平均値である。
表1
表1の結果によれば、本発明に係る加工方法及び加工装置により加工した本発明実施例の基板は、いずれも基板外縁部のダレ深さ及びダレ幅が小さくなる方向へ改善された。
例えば、Aグループ(板厚1.84mm)では、ダレ幅が比較例1(溝なし)に対して最大62.6%(実施例2)、ダレ深さが比較例1に対して最大36.5%(実施例3)それぞれ減少した。また、Bグループ(板厚1.3mm)では、ダレ幅が比較例2(溝なし)に対して最大58.4%(実施例7)、ダレ深さが比較例2に対して最大31.9%(実施例6)それぞれ減少した。
それらの中、請求項2の溝深さの下限値を下回るAグループの実施例1では、ダレ幅,ダレ深さともに減少はしたがその減少率は小さかった。表1には示されていないが、請求項2の溝深さの上限値を超えると、50例中のいくつかのケースにおいて、後の工程で加工したサブストレートの外縁部に前記のような悪影響がが表れた。ただし、これらの溝深さの上限及び下限は、打抜き基板の外径や板厚の変更により変動することが明らかで、基板の外径や板厚を超えて妥当する値とは言えないので請求項1に記載の発明における限定事項とはしなかった。
前記各実施形態では、磁気ディスク用のアルミニウム合金基板を加工対象とした場合について説明したが、本発明は、基板の外縁部におけるダレを改善すべきその他の円形基板であって、金属素条を打抜いた基板(ブランク材)を加工対象とする場合を含むものである。
本発明に係る円形基板の加工装置の第1実施形態を示す部分平面図である。 図1の矢印A−Aに沿う部分拡大断面図である。 図1の加工装置における第2のガイド部材の拡大展開図で、(a)図は第1部材の展開平面図、(b)図は第2部材の展開底面図である。 本発明に係る円形基板の加工装置の第2実施形態を示す部分平面図である。 図4の加工装置の部分拡大縦断面図である。 本発明に係る円形基板の加工装置の第3実施形態を示す部平面面図である。 本発明に係る円形基板の加工方法の他の形態を説明するための加工装置の部分拡大断面図である。 本発明に係る円形基板の一形態を示す部分拡大断面図である。 未加工の円形基板の部分拡大断面図である。
符号の説明
1 基板
1a サブストレート
10 溝
11 ダレ
12 バリ
2 搬送ライン
20 円弧状曲がり部
3 溝加工手段
3a 第1のガイド部材
3b 第2のガイド部材
30 回転体
31,3c ガイド溝
31a,31b 内側面
32,3d 凸条部
310 第1部材
311 第2部材
312 凸条部形成板
30a 歯車(プーリー)
30b チェーン
30c プーリー
30d ベルト
30e 帯板
33 機枠
33a 取付軸
33b 付勢部材
33c ストッパ
34 分割状部材
34a ガイドレール
35 規制部材
35a ローラ
35b ホルダ
36 軸
37 ローラ
4 バリ取り手段
5 バリ屑除去手段

Claims (22)

  1. 打抜き基板の外周面へ周方向に沿う溝を押圧により形成したことを特徴とする円形基板。
  2. 前記溝の平均深さは0.01〜1.0mmであることを特徴とする、請求項1に記載の円形基板。
  3. 外縁部のバリが当該基板上より除去されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の円形基板。
  4. 打抜き基板の外周面の厚み方向中間部を周方向に沿って連続的に凹ませて当該基板の外周面へ溝を加工することにより、当該溝加工中に当該溝部分の金属を当該基板の外縁部領域の両面方向へ移動させる溝加工工程を含むことを特徴とする、円形基板の加工方法。
  5. 前記溝の平均深さは0.01〜1.0mmであることを特徴とする、請求項4に記載の円形基板の加工方法。
  6. 前記溝加工工程と並行して又は前記溝加工工程の前若しくは後に、前記基板の外縁部にバリ取り加工を施すバリ取り工程を含み、さらに前記バリ取り加工により発生したバリ屑を当該基板上より除去するバリ除去工程を含むことを特徴とする、請求項4又は5に記載の円形基板の加工方法。
  7. 前記溝加工工程では、前記基板の外縁部が案内されるガイド溝を有し、当該ガイド溝の溝底部に長さ方向へ沿って凸条部を有するガイド部材の前記凸条部へ、前記基板の外周面の厚み方向中間部を押圧状態で転接させて当該基板を一回以上回転させることにより前記溝を加工することを特徴とする、請求項4〜6のいずれかに記載の円形基板の加工方法。
  8. 前記ガイド部材は、前記基板の外縁部が前記ガイド溝へ最初に案内される入口方向から出口方向へ向けて溝底部からの突出量が前記凸条部と同等になるまで徐々に増大する状態に形成されかつ前記凸条部と連続する導入凸条部を有し、前記溝加工工程では、前記基板の外周面の厚み方向中間部を前記導入凸条部へ押圧状態で転接させ、当該基板を所定角度回転させることにより当該基板の外周面へ所定周長にわたり徐々に深まる導入溝を加工した後、当該基板をさらに一回以上回転させることにより前記溝を加工することを特徴とする、請求項7に記載の円形基板の加工方法。
  9. 前記ガイド溝の両内側面は開口方向へ拡大する状態に傾斜した傾斜面に形成されており、前記基板の外縁部のバリ形成側エッジを前記ガイド溝の一方の内側面へ転接させて前記バリを取ることにより、前記溝加工工程と前記基板の外縁部にバリ取り加工を施すバリ取り工程とを並行させることを特徴とする、請求項7又は8に記載の円形基板の加工方法。
  10. 前記ガイド部材は、前記ガイド溝の一方の内側面を有する第1部材と、前記ガイド溝の他方の内側面を有しかつ前記凸条部を介して前記第1部材と相対する第2部材とを具備し、前記第1部材と第2部材の少なくとも一方は、他方に対して近接・離反可能に設置されているとともに他方に対して近接する方向へ所定の弾力が付与されていることを特徴とする、請求項9に記載の円形基板の加工方法。
  11. 打抜き基板の外周面へ周方向に沿う溝を加工する溝加工手段を備え、
    当該溝加工手段は、前記基板を挟んで相対し当該基板の外縁部がそれぞれ転接する状態に設置され、かつ、少なくとも前記基板の外縁部の転接領域がそれぞれ当該基板よりも硬い材質により構成された第1のガイド部材と第2のガイド部材とを具備し、
    少なくとも前記第1のガイド部材は一方向に沿って無端的に連続駆動する部材であり、
    前記第2のガイド部材は前記基板の外縁部が案内されるガイド溝を有するとともに、当該ガイド溝の溝底部には長さ方向に沿って前記基板の外周面の厚み方向中間部が転接しかつ当該転接状態で当該基板が一回以上回転するのに十分な長さの凸条部を有し、
    前記凸条部の前記基板の外周面との転接部から前記第1のガイド部材と当該基板の外縁部との転接部までの間隔は、前記基板の回転に伴って前記凸条部の少なくとも突出方向先端部分が前記基板の外周面へ没入する程度に、当該基板の直径よりも小さく設定されていること、
    を特徴とする円形基板の加工装置。
  12. 前記凸条部の前記基板の外周面との転接部から前記第1のガイド部材と当該基板の外縁部との転接部までの間隔と、当該基板の直径との差が、0.01〜1.0mmであることを特徴とする、請求項11に記載の円形基板の加工装置。
  13. 前記第2ガイド部材は、前記基板の外縁部が前記ガイド溝に最初に案内される入口方向から出口方向に向けて溝底部からの突出量が前記凸条部と同等になるまで徐々に増大する状態に形成され、かつ前記凸条部と連続する導入凸条部を有することを特徴とする、請求項11又は12に記載の円形基板の加工装置。
  14. 前記溝加工手段は前記基板の外縁部のバリを取るバリ取り手段を兼ねており、
    前記第2ガイド部材のガイド溝の両内側面は開口方向へ拡大する状態に傾斜した傾斜面に形成され、
    前記ガイド溝は、前記基板の外縁部が当該ガイド溝に案内されかつ少なくとも当該基板の外周面が前記凸条部へ転接した状態において、当該基板の外縁部のバリ形成側エッジが前記ガイド溝の一方の内側面へ転接される状態に構成されていることを特徴とする、
    請求項11〜13のいずれかに記載の円形基板の加工装置。
  15. 前記基板上に付着したバリ屑を除去するバリ屑除去手段を備えたことを特徴とする、請求項14に記載の円形基板の加工方法。
  16. 前記第2のガイド部材は、前記ガイド溝の一方の内側面を有する第1部材と、前記ガイド溝の他方の内側面を有しかつ前記凸条部を介して前記第1部材と相対する第2部材とを具備し、前記第1部材と第2部材の少なくとも一方は、他方に対して近接・離反可能に設置されているとともに、付勢部材により他方に対して近接する方向へ付勢されていることを特徴とする、請求項14又は15に記載の円形基板の加工装置。
  17. 前記第2ガイド部材のガイド溝が水平方向に向く状態において、前記ガイド溝の一方の内側面は水平面に対して40〜50度の傾斜であり、前記ガイド溝の他方の内側面は水平面に対して−40〜−50度の傾斜であることを特徴とする、請求項14〜16のいずれかに記載の円形基板の加工装置。
  18. 前記第1のガイド部材は、前記基板の外縁部が転接する状態に案内されるガイド溝を有し、当該ガイド溝の両内側面は開口方向へ拡大する状態に傾斜した傾斜面に形成されていることを特徴とする、請求項11〜17のいずれかに記載の円形基板の加工装置。
  19. 前記第1のガイド部材は一方向へ回転する回転体に取り付けられ、前記第2のガイド部材は前記第1のガイド部材の外周方向へ円弧状に対向配置されていることを特徴とする、請求項11〜18のいずれかに記載の円形基板の加工装置。
  20. 前記第1のガイド部材は駆動方向に沿って分割された状態の多数の分割状部材からなり、各分割状部材は、一対の歯車に保持された無端チェーン又は一対のプーリーに保持されたベルトへ連続的に取り付けられていることを特徴とする、請求項11〜19のいずれかに記載の円形基板の加工装置。
  21. 前記第1のガイド部材は一対のプーリーに保持されたベルトであることを特徴とする、請求項11〜17のいずれかに記載の円形基板の加工装置。
  22. 前記第1のガイド部材と第2のガイド部材は前記基板の搬送ラインの途中に設置され、前記第1のガイド部材は当該搬送ラインの搬送方向に沿ってその搬送速度と同調して駆動されることを特徴とする、請求項11〜21のいずれかに記載の円形基板の加工装置。
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