JP2008093684A - 円形基板,円形基板の加工方法及び加工装置 - Google Patents
円形基板,円形基板の加工方法及び加工装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008093684A JP2008093684A JP2006277006A JP2006277006A JP2008093684A JP 2008093684 A JP2008093684 A JP 2008093684A JP 2006277006 A JP2006277006 A JP 2006277006A JP 2006277006 A JP2006277006 A JP 2006277006A JP 2008093684 A JP2008093684 A JP 2008093684A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substrate
- groove
- guide member
- guide
- outer edge
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
Abstract
【解決手段】打抜き基板の外周面の厚み方向中間部を周方向に沿って連続的に凹ませて当該基板の外周面へ溝を加工することを特徴とする。前記溝を加工することにより、当該溝加工中に当該溝部分の金属を基板外縁部領域の両面方向へ移動させ、当該部分の断面形状を変化させて端面ダレを小さくする。
【選択図】 図2
Description
図9で示すように、金属素条を打抜いた円形の打抜き基板1の外縁部には、打抜き時にダイスの刃により切断される剪断面側にダレ(端面ダレ)11が形成される一方、パンチの刃により破断される破断面側には破断によるバリ12や微細な凹凸が形成される。前記のダレ及びバリは、パンチの内縁の刃とホールパンチの外縁の刃により基板の内縁部にも同様に形成されるが、それらの製品への影響は小さい。
近時は記憶密度の向上によって基板の厚肉化(例えば厚み1.3mm前後から1.8mm強に)が要請されており、金属素条が厚いほど端面ダレが大きくなる傾向があるので、端面ダレの前記影響は一層増大する。
しかしながら、ダイスの刃先に連続して外周方向に下り傾斜する傾斜部を形成すると、基板外縁部のダレ幅をある程度小さくすることはできるが、ダレ深さの改善にはあまり効果がなく、しかも金型寿命を低下させるおそれがある。
また、クリアランスを小さくして端面ダレを改善することはできるが、金型の寿命に悪影響を与えるので量産性には適しない。
この提案は端面ダレを小さくするのに有効な対策であったが、既存ダイスが無駄になるとともに、ダイスの変更を要するので設備費が増大するきらいがあった(この点は第1の従来技術も同様である。)。
しかし、基板が搬送ラインにより搬送される過程やスタッキングされる過程において、その外縁部は前記整列ガイドやスタッキング部のガイドその他の部材に接触し、外縁部のバリや微細な凹凸が一部脱落して切粉(バリ屑)が発生する。
これらのバリ屑の多くは基板上(基板面)に付着したまま残り、基板がスタッキングされると基板相互の間に挟み込まれた状態になり、その後の基板の加圧焼鈍時やシュリンク包装の際、あるいはシュリンク包装後の輸送中に面圧が加わることにより基板面に埋め込まれた状態になる。基板面に埋め込み状態になっているバリ屑は、その後サブストレート加工時の表面研削により基板面から脱落するが、バリ屑の基板面への埋め込み量が基板の研削代よりも大きい場合には、表面研削後当該埋め込み部分の凹みがピットとなり、ディスクの品質低下を招く。
このようなバリ屑問題については、発明者らは既に有効な対策を提案している(後記特許文献3)。
本発明の目的は、端面ダレが小さくてサブストレート加工時の研削代が少なく、生産性に優れた円形基板を提供することにある。
本発明の他の目的は、ダイスの変更を要せずに端面ダレをより小さくすることができる円形基板の加工方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、前記目的を達成するための加工方法を円滑かつ確実に実施することができる円形基板の加工装置を提供することにある。
すなわち、本発明に係る円形基板は、打抜き基板の外周面へ周方向に沿う溝を押圧により形成したことを最も主要な特徴としている。
前記溝加工手段は、前記基板を挟んで相対し当該基板の外縁部がそれぞれ転接する状態に設置され、かつ、少なくとも前記基板の外縁部の転接領域がそれぞれ当該基板よりも硬い材質により構成された第1のガイド部材と第2のガイド部材とを具備し、
少なくとも前記第1のガイド部材は一方向に沿って無端的に連続駆動する部材であり、
前記第2のガイド部材は前記基板の外縁部が案内されるガイド溝を有するとともに、当該ガイド溝の溝底部には長さ方向に沿って前記基板の外周面の厚み方向中間部が転接しかつ当該転接状態で当該基板が一回以上回転するのに十分な長さの凸条部を有し、
前記凸条部の前記基板の外周面との転接部から前記第1のガイド部材と当該基板の外縁部との転接部までの間隔は、前記基板の回転に伴って前記凸条部の少なくとも突出方向先端部分が前記基板の外周面へ没入する程度に、当該基板の外径よりも小さく設定されていることを最も主要な特徴としている。
なおこの明細書及び特許請求の範囲において、「基板の外縁部が転接する」とは基板の外縁部が転がり接触することをいう。
なお、前記溝加工部分の金属は打抜き基板の外縁部領域における破断面側の表面方向にも移動しているので、バリ形成側エッジ領域の形状及びサイズも改善される。
したがって、ダイスの変更を要せずに端面ダレをより小さくすることができる。
したがって、前記本発明方法を円滑かつ確実に実施することができる。
第1実施形態
図1は本発明に係る円形基板の加工装置の第1実施形態を示す部分平面図、図2は図1の加工装置の矢印A−Aに沿う部分拡大断面図、図3は図1の加工装置における第2ガイド部材を展開して示すもので、(a)図は第2ガイド部材における第1部材の展開平面図、(b)図は第2ガイド部材における第2部材の展開底面図である。
2はベルトコンベアからなる搬送ラインであり、この搬送ラインの途中には搬送方向に沿って溝加工手段3とバリ屑除去手段5が設置されている。
搬送ライン2の両側部には、前記溝加工手段3とバリ屑除去手段5との設置領域を除く部分に図示しない整列用ガイドが設置されており、打抜き基板1は所定間隔で一列に整列した状態で搬送される。
前記第1のガイド部材3aは、搬送ライン2の搬送方向に沿いその搬送速度と同調して無端的に連続駆動するように構成されている。
第2のガイド部材3bは、基板1の外縁部が案内されるガイド溝31を有するとともに、当該ガイド溝31の溝底部には、長さ方向に沿って前記基板1における外周面の厚み方向中間部(必ずしも正確に基板厚みの1/2の部分ではない)が転接し、かつ当該転接状態で当該基板1が一回以上回転するのに十分な長さの凸条部32を有している。
前記凸条部32の前記基板1の外周面との転接部から前記第1のガイド部材3aと当該基板1の外縁部との転接部までの間隔(平均間隔)W(図2)は、前記基板1の回転に伴って前記凸条部32の少なくとも突出方向先端部分が前記基板1の外周面へ没入する程度に、当該基板1の外径R(平均外径)よりも小さく設定されている。
第1のガイド部材3aは、前記円弧状曲がり部20の中心を回転軸心として搬送方向へ回転する円盤状の回転体30の外周部へ固定されており、第2のガイド部材3bのガイド溝31は、搬送中の基板1を挟んで前記第1のガイド部材3aと相対して同心円状を呈している。
前記第2のガイド部材3bにおけるガイド溝31の長さは基板1の周長以上であるので、基板1は円弧状曲がり部20を通過する際外縁部がガイド部材3a,3bへ転接した状態で一回以上回転する。
第2のガイド部材3bのガイド溝31は、両内側面31a,31bが開口方向へ拡大する状態に傾斜した傾斜面に形成されている。そして、前記基板1の外縁部がガイド溝31に案内され、かつ少なくとも当該基板1の外周面が前記凸条部32へ転接した状態において、当該基板1の外縁部のバリ形成側エッジが前記ガイド溝31の一方の内側面31dへ転接されることにより、基板1の外縁部のバリが脱落するように構成されている。
第1部材310は、機枠33へ直立状に取り付けられた取付軸33aへねじ付け,圧入等により固定されている。
凸条部32は平面視円弧状の凸条部形成板312の内周縁へ形成されており、凸条部形成板312は、前記凸条部32がガイド溝31の溝底部(ガイド溝31における一方の内側面31aと凸条部形成板312との交差部、及び他方の内側面31bの延長面と凸条部形成板312との交差部)から所定突出量h1突出する状態で、前記取付軸33aへ取り付けられている。
第2部材311は、取付軸33aへスライド可能取り付けられていて、前記凸条部形成板312を介して第1部材310へ近接離反可能な状態に配置されており、取付軸33aへ固定されたストッパー33cと当該第2部材311との間に介装されたばね等の付勢部材33bの弾力により、第2部材310へ近接する方向へ付勢されている。
前記第2ガイド部材3bの凸条部形成板312には、入口c方向から出口d方向に向けて溝底部からの突出量が前記凸条部32の突出量h1と同等になるまで徐々に増大する状態の導入凸条部32aが、前記凸条部32と連続するように形成されている。
導入凸条部32aの長さL2は、凸条部32の長さL1よりも短くしてある。
各ガイド部材3a,3bには、それらの長寿命化や切れ味等の改善のため、基板1の外縁部との接触面に窒化処理又は硬質Crメッキ等を施すのが好ましい。
このバリ屑除去手段5は、搬送中の基板1を上下から挟んで搬送方向へ回転する複数の対のローラ(図示せず)と、ローラ相互間において搬送ライン2の上下から洗浄水(湯)を噴射する複数の噴射ノズル(図示せず)とを備えており、これらの各ローラ及び噴射ノズルは搬送ライン2の一部とともに洗浄ボックス50によりカバーされている。
前記噴射ノズルから噴射される洗浄水には、基板1の品質に悪影響を及ぼさない洗浄剤を添加することができる。
なお、バリ屑除去手段5は洗浄形態でなく、洗浄ボックス50を吸引ボックスとし、当該吸引ボックスへ真空吸引ノズル(図示せず)を連通して吸引形態とすることができる。また、搬送ライン2の搬送方向に沿って、吸引形態のバリ屑除去手段と洗浄形態のバリ屑除去手段とを順に設置しても実施することができる。
搬送ライン2により搬送されている打抜き基板1が溝加工手段3に到達すると、各基板1は、順次第1のガイド部材3aと第2のガイド部材3bとの間に導入ガイド部31cを経て押圧状態に挟み込まれ、搬送ライン2の搬送方向に沿って回転する第1のガイド部材3aにより、両ガイド部材3a,3bのガイド溝31,3cへ外縁部が転接しつつ回転する。
次いで、前記基板1の外周面厚み方向中間部にはガイド溝31の凸条部32が押圧状態で転接するため、当該基板1が一回以上回転する間に、当該基板1の外周面には、図2及び図8で示すように溝10が押圧により凹み状に加工される。
前記溝10の加工と平行して、基板1の外縁部におけるバリ形成側エッジが第2ガイド部材3bの一方の内側面(傾斜面)31bへ転接するため、当該基板1の外縁部のバリ12や凹凸が脱落する。
このような基板1外縁部における端面ダレ11の改善方向への変形により、基板の打抜き金型を変更することなく、サブストレート1aの加工時の研削代をより小さくすることができる。
また、基板1の外周面への溝10の加工による応力は、基板1の歪みを除く後の焼鈍工程で開放される。
基板1の外縁部がガイド部材3b,3aのガイド溝31,3cの一方の内側面へ転接することにより当該外縁部から脱落したバリ屑等は、バリ取り手段4を兼ねる溝加工手段3よりも搬送方向下流側に設置されたバリ屑除去手段5により基板1上から除去される。したがって、製品基板表面へのピットの形成を防止することができる。
基板1外周面の溝10の深さdが0.01mm未満では、基板外縁部両面の断面形状改善(矯正)の効果が不充分であり、1.0mmを超えると後のサブストレート加工時における基板外縁部の研削代が大きくなり、サブストレート1aの十分な外径が確保できなくなるという悪影響のおそれがある。
また、前記第2ガイド部材3bのガイド溝31が水平方向に向く状態において、前記ガイド溝31の一方の内側面31bは水平面に対して40〜50度の傾斜であり、前記ガイド溝31の他方の内側面31aは水平面に対して−40〜−50度の傾斜であるのが好ましい。このことは、第1のガイド部材3aにおけるガイド溝3cの両側面の傾斜についても同様である。
この実施形態において、前記凸条部32の溝底(ガイド溝31の傾斜した内側面31a,31bと凸条部32の側面との交差部)からの突出量h1は、板厚1及びガイド溝31の内側面31,31bの傾斜角度や基板1の板厚等を考慮して、基板外縁部のバリ取りが円滑に行なわれ、かつ形成される溝10に所定深さが得られるように決定される。
このように構成すると、基板1の外周面の溝10がより効率的に加工される。
図4は本発明に係る円形基板の加工装置の第2実施形態を示す概略平面図、図5は図4の加工装置の部分拡大縦断面図である。
この実施形態の加工装置は、バリ取り手段4を兼ねる溝加工手段3を搬送ライン2の直線搬送部に設置したもので、溝加工手段3は、搬送ライン2の一方の側部へ搬送方向に沿って設置された第1のガイド部材3aと、搬送ライン2の他方の側部に沿って設置された第2のガイド部材3bとから構成されている。
各分割状部材34は、水平な一対の歯車30a,30a(又は一対のプーリー)に保持された無端のチェーン30b(又はベルト)へ連続的に取り付けられており、チェーン30bは搬送ライン2の搬送方向に沿って当該搬送ライン2の速度と同調して連続駆動するように制御されている。
上記規制ガイド35は、チェーン30bと接触する多数のローラ35aと、これらのローラ35aを保持するローラホルダ35bとから構成されていて、チェーン30bとの摩擦が抑制されるように構成されている。
図5で示すように、ローラホルダ35bは機枠33の上に固定されており、各分割状部材34は下部に設置されたガイドレール34aに支持された状態で走行する。
また、各ガイド部材3a,3bの材質についても第1実施形態の装置と同様である。
この実施形態においても、凸条部32の基板1の外周面との転接部から前記第1のガイド部材3aのガイド溝3cと当該基板1外縁部との転接部までの間隔(平均間隔)W(図5)、及び、凸条部3dの基板1外周面との転接部から第2ガイド部材3bのガイド溝31と基板1外縁部との転接部まで間隔は、基板1の回転に伴って前記凸条部32,3dの少なくとも突出方向先端部分が前記基板1の外周面へ没入する程度に、当該基板1の外径R(平均外径)よりも小さく設定されている。そして、それらの好ましい差についても、前記第1実施形態の加工装置と同様である。
第1ガイド部材3aがわにも凸条部3cが形成されているので、基板1外周面への溝10の加工がより効率的に行なわれる。
第2実施形態における他の構成や作用効果は、第1実施形態の装置と同様である。
図6は円形基板の加工装置の第3実施形態を示す部分平面図であり、バリ取り手段4を兼ねる溝加工手段3は、搬送ライン2の直線搬送部における一方の側部へ搬送方向に沿って設置された第1のガイド部材3aと、他方の側部に沿って設置された第2のガイド部材3bとから構成されている。
前記第1のガイド部材3aは、運転中搬送ライン2の搬送速度と同調して搬送方向へ無端状に連続駆動する。
第2のガイド部材3bは、第2実施形態の装置における第2のガイド部材3bとほぼ同様に構成されている。
帯板30eの基板1外縁部との接触面は、基板1外縁部が転接したとき滑りを防止するため粗面に加工するのが好ましい。
ベルト30dの搬送ライン2ヘ面して駆動する部分は、その背面側に第2実施形態と同様な構成の規制ガイド35が設けられ、ベルト30dはこの規制ガイド35により背面方向への移動が阻止された状態で駆動する。
上記規制ガイド35は、ベルト30dと接触する多数のローラ35aと、これらのローラ35aを保持するローラホルダ35bとから構成され、ローラホルダ35bは機枠33へ固定され、ベルト30dはガイドレール(図示せず)に支持された状態で駆動するように構成されている。
したがって、基板1の外周面には図8で示すように溝10が凹み状に形成されるとともに、基板1外縁部が、第1のガイド部材3aのガイド面と第2のガイド部材3bにおけるガイド溝の一方の内側面へ転接することにより、当該外縁部のバリや微細な凹凸が脱落する。
基板1上に付着しているバリ屑等は、溝加工手段3よりも搬送ライン2の下流側へ設置された第1実施形態のバリ屑除去手段5と同様な手段により基板1上より除去される。
第3実施形態の加工装置における他の構成や作用効果は、第2実施形態の加工装置と同様であるのでそれらの説明は省略する。
図7は本発明方法の他の実施形態を説明するための加工装置の部分拡大断面図である。
第2のガイド部材3bは、ベルトコンベアよりなる搬送ライン(図示せず)の直線搬送部の一側部に沿って、機枠33の上に固定されている。
第2のガイド部材3bには、両内側面が第2実施形態のガイド部材3bと同様に傾斜したガイド溝31が形成され、当該ガイド溝31の溝底部には長さ方向に沿って凸条部32が一体に形成されている。
各ガイドローラ37の外径は基板1の内径(孔の径)よりも小さく設計されている。
さらに、この状態で第2ガイド部材3bの出口位置まで搬送ラインの搬送速度と同調して移動し、当該出口位置まで移動すると、基板1の内縁部と干渉しない位置まで中心方向へ移動した後、基板1と干渉しないレベル位置まで下降し、さらに原位置へ復帰するように作動する。
この溝10の形成時に、溝形成部分の金属が矢印e,eのように基板外縁部領域の両面方向へ流れて移動するので、この移動により外縁部の端面ダレ11が図8のように小さくなるとともに、ダレ11の反対側の形状も改善される。
また、基板1の外縁部におけるバリ12(図9)の形成側エッジが、第2のガイド部材3bにおけるガイド溝31の一方の内側面31bへ転接するので、当該部分のバリその他の凹凸が基板1から脱落する。同時に、基板1の内縁部も第1のガイド部材3bにおけるガイド溝3cの内側面へ転接するので、基板1の内縁部のバリや凹凸も当該基板1から脱落する。
基板1上に残ったバリ屑等は、溝加工手段3よりも搬送ラインの下流位置に設置されたバリ屑除去手段により除去される。
材質:JIS5086
外径96.0mm、板厚1.84mm及び1.3mmの3.5インチ用の磁気ディスク用アルミニウム合金基板(ブランク材)
打抜条件
プッシュバック方式による連続打抜
200tonプレス
ダレ測定方法
測定器:輪郭形状測定器(フォームコーダ EF−12),株式会社小坂研究所
触針先端の曲率半径:25μm
印加荷重:30mN
走査速度:0.05mm/s
ダレ幅w及びダレ深さh:図9のように、水平姿勢の基板裏面にダレ幅の二倍以上の距離間隔で基準点A,Bを設定し、基準点A,Bを結んだ外周方向への延長線を水平基準線とし、基板外周縁の突端であるダレ深さ開始点から下方ヘの垂直な延長線を垂直基準線とする。基板下面の水平基準線から離れ始めるダレ幅開始点から両基準線の交点までをダレ幅wとし、ダレ深さ開始点から両基準線の交点までをダレ深さhとした。表1におけるダレ幅w及びダレ深さhの数値は、基板50枚につき各1箇所(基板周方向でダレが最大の箇所)でそれぞれダレ幅とダレ深さとを測定した測定値の平均値である。
例えば、Aグループ(板厚1.84mm)では、ダレ幅が比較例1(溝なし)に対して最大62.6%(実施例2)、ダレ深さが比較例1に対して最大36.5%(実施例3)それぞれ減少した。また、Bグループ(板厚1.3mm)では、ダレ幅が比較例2(溝なし)に対して最大58.4%(実施例7)、ダレ深さが比較例2に対して最大31.9%(実施例6)それぞれ減少した。
それらの中、請求項2の溝深さの下限値を下回るAグループの実施例1では、ダレ幅,ダレ深さともに減少はしたがその減少率は小さかった。表1には示されていないが、請求項2の溝深さの上限値を超えると、50例中のいくつかのケースにおいて、後の工程で加工したサブストレートの外縁部に前記のような悪影響がが表れた。ただし、これらの溝深さの上限及び下限は、打抜き基板の外径や板厚の変更により変動することが明らかで、基板の外径や板厚を超えて妥当する値とは言えないので請求項1に記載の発明における限定事項とはしなかった。
1a サブストレート
10 溝
11 ダレ
12 バリ
2 搬送ライン
20 円弧状曲がり部
3 溝加工手段
3a 第1のガイド部材
3b 第2のガイド部材
30 回転体
31,3c ガイド溝
31a,31b 内側面
32,3d 凸条部
310 第1部材
311 第2部材
312 凸条部形成板
30a 歯車(プーリー)
30b チェーン
30c プーリー
30d ベルト
30e 帯板
33 機枠
33a 取付軸
33b 付勢部材
33c ストッパ
34 分割状部材
34a ガイドレール
35 規制部材
35a ローラ
35b ホルダ
36 軸
37 ローラ
4 バリ取り手段
5 バリ屑除去手段
Claims (22)
- 打抜き基板の外周面へ周方向に沿う溝を押圧により形成したことを特徴とする円形基板。
- 前記溝の平均深さは0.01〜1.0mmであることを特徴とする、請求項1に記載の円形基板。
- 外縁部のバリが当該基板上より除去されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の円形基板。
- 打抜き基板の外周面の厚み方向中間部を周方向に沿って連続的に凹ませて当該基板の外周面へ溝を加工することにより、当該溝加工中に当該溝部分の金属を当該基板の外縁部領域の両面方向へ移動させる溝加工工程を含むことを特徴とする、円形基板の加工方法。
- 前記溝の平均深さは0.01〜1.0mmであることを特徴とする、請求項4に記載の円形基板の加工方法。
- 前記溝加工工程と並行して又は前記溝加工工程の前若しくは後に、前記基板の外縁部にバリ取り加工を施すバリ取り工程を含み、さらに前記バリ取り加工により発生したバリ屑を当該基板上より除去するバリ除去工程を含むことを特徴とする、請求項4又は5に記載の円形基板の加工方法。
- 前記溝加工工程では、前記基板の外縁部が案内されるガイド溝を有し、当該ガイド溝の溝底部に長さ方向へ沿って凸条部を有するガイド部材の前記凸条部へ、前記基板の外周面の厚み方向中間部を押圧状態で転接させて当該基板を一回以上回転させることにより前記溝を加工することを特徴とする、請求項4〜6のいずれかに記載の円形基板の加工方法。
- 前記ガイド部材は、前記基板の外縁部が前記ガイド溝へ最初に案内される入口方向から出口方向へ向けて溝底部からの突出量が前記凸条部と同等になるまで徐々に増大する状態に形成されかつ前記凸条部と連続する導入凸条部を有し、前記溝加工工程では、前記基板の外周面の厚み方向中間部を前記導入凸条部へ押圧状態で転接させ、当該基板を所定角度回転させることにより当該基板の外周面へ所定周長にわたり徐々に深まる導入溝を加工した後、当該基板をさらに一回以上回転させることにより前記溝を加工することを特徴とする、請求項7に記載の円形基板の加工方法。
- 前記ガイド溝の両内側面は開口方向へ拡大する状態に傾斜した傾斜面に形成されており、前記基板の外縁部のバリ形成側エッジを前記ガイド溝の一方の内側面へ転接させて前記バリを取ることにより、前記溝加工工程と前記基板の外縁部にバリ取り加工を施すバリ取り工程とを並行させることを特徴とする、請求項7又は8に記載の円形基板の加工方法。
- 前記ガイド部材は、前記ガイド溝の一方の内側面を有する第1部材と、前記ガイド溝の他方の内側面を有しかつ前記凸条部を介して前記第1部材と相対する第2部材とを具備し、前記第1部材と第2部材の少なくとも一方は、他方に対して近接・離反可能に設置されているとともに他方に対して近接する方向へ所定の弾力が付与されていることを特徴とする、請求項9に記載の円形基板の加工方法。
- 打抜き基板の外周面へ周方向に沿う溝を加工する溝加工手段を備え、
当該溝加工手段は、前記基板を挟んで相対し当該基板の外縁部がそれぞれ転接する状態に設置され、かつ、少なくとも前記基板の外縁部の転接領域がそれぞれ当該基板よりも硬い材質により構成された第1のガイド部材と第2のガイド部材とを具備し、
少なくとも前記第1のガイド部材は一方向に沿って無端的に連続駆動する部材であり、
前記第2のガイド部材は前記基板の外縁部が案内されるガイド溝を有するとともに、当該ガイド溝の溝底部には長さ方向に沿って前記基板の外周面の厚み方向中間部が転接しかつ当該転接状態で当該基板が一回以上回転するのに十分な長さの凸条部を有し、
前記凸条部の前記基板の外周面との転接部から前記第1のガイド部材と当該基板の外縁部との転接部までの間隔は、前記基板の回転に伴って前記凸条部の少なくとも突出方向先端部分が前記基板の外周面へ没入する程度に、当該基板の直径よりも小さく設定されていること、
を特徴とする円形基板の加工装置。 - 前記凸条部の前記基板の外周面との転接部から前記第1のガイド部材と当該基板の外縁部との転接部までの間隔と、当該基板の直径との差が、0.01〜1.0mmであることを特徴とする、請求項11に記載の円形基板の加工装置。
- 前記第2ガイド部材は、前記基板の外縁部が前記ガイド溝に最初に案内される入口方向から出口方向に向けて溝底部からの突出量が前記凸条部と同等になるまで徐々に増大する状態に形成され、かつ前記凸条部と連続する導入凸条部を有することを特徴とする、請求項11又は12に記載の円形基板の加工装置。
- 前記溝加工手段は前記基板の外縁部のバリを取るバリ取り手段を兼ねており、
前記第2ガイド部材のガイド溝の両内側面は開口方向へ拡大する状態に傾斜した傾斜面に形成され、
前記ガイド溝は、前記基板の外縁部が当該ガイド溝に案内されかつ少なくとも当該基板の外周面が前記凸条部へ転接した状態において、当該基板の外縁部のバリ形成側エッジが前記ガイド溝の一方の内側面へ転接される状態に構成されていることを特徴とする、
請求項11〜13のいずれかに記載の円形基板の加工装置。 - 前記基板上に付着したバリ屑を除去するバリ屑除去手段を備えたことを特徴とする、請求項14に記載の円形基板の加工方法。
- 前記第2のガイド部材は、前記ガイド溝の一方の内側面を有する第1部材と、前記ガイド溝の他方の内側面を有しかつ前記凸条部を介して前記第1部材と相対する第2部材とを具備し、前記第1部材と第2部材の少なくとも一方は、他方に対して近接・離反可能に設置されているとともに、付勢部材により他方に対して近接する方向へ付勢されていることを特徴とする、請求項14又は15に記載の円形基板の加工装置。
- 前記第2ガイド部材のガイド溝が水平方向に向く状態において、前記ガイド溝の一方の内側面は水平面に対して40〜50度の傾斜であり、前記ガイド溝の他方の内側面は水平面に対して−40〜−50度の傾斜であることを特徴とする、請求項14〜16のいずれかに記載の円形基板の加工装置。
- 前記第1のガイド部材は、前記基板の外縁部が転接する状態に案内されるガイド溝を有し、当該ガイド溝の両内側面は開口方向へ拡大する状態に傾斜した傾斜面に形成されていることを特徴とする、請求項11〜17のいずれかに記載の円形基板の加工装置。
- 前記第1のガイド部材は一方向へ回転する回転体に取り付けられ、前記第2のガイド部材は前記第1のガイド部材の外周方向へ円弧状に対向配置されていることを特徴とする、請求項11〜18のいずれかに記載の円形基板の加工装置。
- 前記第1のガイド部材は駆動方向に沿って分割された状態の多数の分割状部材からなり、各分割状部材は、一対の歯車に保持された無端チェーン又は一対のプーリーに保持されたベルトへ連続的に取り付けられていることを特徴とする、請求項11〜19のいずれかに記載の円形基板の加工装置。
- 前記第1のガイド部材は一対のプーリーに保持されたベルトであることを特徴とする、請求項11〜17のいずれかに記載の円形基板の加工装置。
- 前記第1のガイド部材と第2のガイド部材は前記基板の搬送ラインの途中に設置され、前記第1のガイド部材は当該搬送ラインの搬送方向に沿ってその搬送速度と同調して駆動されることを特徴とする、請求項11〜21のいずれかに記載の円形基板の加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006277006A JP5064755B2 (ja) | 2006-10-10 | 2006-10-10 | 円形基板,円形基板の加工方法及び加工装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006277006A JP5064755B2 (ja) | 2006-10-10 | 2006-10-10 | 円形基板,円形基板の加工方法及び加工装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008093684A true JP2008093684A (ja) | 2008-04-24 |
JP5064755B2 JP5064755B2 (ja) | 2012-10-31 |
Family
ID=39377088
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006277006A Active JP5064755B2 (ja) | 2006-10-10 | 2006-10-10 | 円形基板,円形基板の加工方法及び加工装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5064755B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03151132A (ja) * | 1989-11-06 | 1991-06-27 | Kanemitsu:Kk | 流体室構成部品の製造方法 |
JP2003223714A (ja) * | 2002-01-28 | 2003-08-08 | Kobe Steel Ltd | 磁気ディスク用アルミニウム合金基板の打抜きプレス用金型、磁気ディスク用アルミニウム合金基板及びその製造方法 |
JP2006048817A (ja) * | 2004-08-03 | 2006-02-16 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 磁気ディスク用アルミニウム合金基板,その製造方法及び磁気ディスク用アルミニウム合金基板の打抜きプレス用金型 |
JP2006155788A (ja) * | 2004-11-30 | 2006-06-15 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 円形基板,円形基板の加工方法及び加工装置 |
-
2006
- 2006-10-10 JP JP2006277006A patent/JP5064755B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03151132A (ja) * | 1989-11-06 | 1991-06-27 | Kanemitsu:Kk | 流体室構成部品の製造方法 |
JP2003223714A (ja) * | 2002-01-28 | 2003-08-08 | Kobe Steel Ltd | 磁気ディスク用アルミニウム合金基板の打抜きプレス用金型、磁気ディスク用アルミニウム合金基板及びその製造方法 |
JP2006048817A (ja) * | 2004-08-03 | 2006-02-16 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 磁気ディスク用アルミニウム合金基板,その製造方法及び磁気ディスク用アルミニウム合金基板の打抜きプレス用金型 |
JP2006155788A (ja) * | 2004-11-30 | 2006-06-15 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 円形基板,円形基板の加工方法及び加工装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5064755B2 (ja) | 2012-10-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4805444B2 (ja) | ガラスシートの縁部を仕上げる方法 | |
JP5605946B2 (ja) | ワイヤソー装置及びこれを用いたウエハの製造方法 | |
JP2010284754A (ja) | 固定砥粒式ソーワイヤ | |
CN104684856A (zh) | 初始裂纹形成装置以及形成方法 | |
JP2006261680A (ja) | 半導体基板を材料除去処理するための方法 | |
TWI391342B (zh) | Cutting machine for tangent glass and tangential processing method | |
JP5064755B2 (ja) | 円形基板,円形基板の加工方法及び加工装置 | |
JP4884915B2 (ja) | 円形基板の打抜きプレス用金型及び磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造装置 | |
US6881126B2 (en) | Traction drive rolling element and method of forming the same | |
JP4729070B2 (ja) | 磁気ディスク用アルミニウム合金基板及び磁気ディスク用アルミニウム合金基板の打抜きプレス用金型 | |
JP2005517533A (ja) | 工作物、金属プッシュ・ベルト、およびこれを製造するための方法および処理ツール | |
JP2006198746A (ja) | 切削面の仕上加工方法 | |
JP4593647B2 (ja) | 円形基板の加工方法及び加工装置 | |
JPH09141599A (ja) | 走間穿孔装置 | |
JP2006075969A (ja) | ワイヤソー装置 | |
JP2011230863A (ja) | 搬送ローラー、搬送ローラーの製造方法及び印刷装置 | |
JP2006155788A (ja) | 円形基板,円形基板の加工方法及び加工装置 | |
JP4839223B2 (ja) | 少なくとも2つの型部材を有する分割型 | |
JP4015671B2 (ja) | バリ取り装置 | |
JP6970439B2 (ja) | ワークシューター | |
JP5355249B2 (ja) | ワイヤーソー装置 | |
JP2015229259A (ja) | 脆性材料基板の加工方法及び加工装置 | |
JP2002039279A (ja) | 駆動ベルトと駆動ベルトのための横断素子 | |
CN203993423U (zh) | 一种金属带材在机特型砂轮研磨修边去毛刺装置 | |
JP2014125419A (ja) | ガラス板製造装置、および、ガラス板製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20090210 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20090213 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20090319 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090901 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111116 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111122 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120112 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120731 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120809 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5064755 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150817 Year of fee payment: 3 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |