JP5605946B2 - ワイヤソー装置及びこれを用いたウエハの製造方法 - Google Patents

ワイヤソー装置及びこれを用いたウエハの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば半導体のインゴット等を厚さの薄い複数のウエハに切断するワイヤソー装置及びこれを用いたウエハの製造方法に関する。
例えば半導体のインゴット等からなるワークを厚さの薄い複数のウエハに切断するワイヤソー装置は従来から知られている。そして、このワイヤソー装置による切断効率や、ワイヤソー装置によって切断されるウエハの歩留りを向上させるものも公知である(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
ここで、特許文献1に記載のワイヤソー装置は、ワイヤ保持ローラの間に補助ローラを介在させ、一方のワイヤ保持ローラと補助ローラとの間に張られた複数のワイヤからなる第1のワーク切断部を形成すると共に、他方のワイヤ保持ローラと補助ローラとの間に張られた複数のワイヤからなる第2のワーク切断部を形成し、各ワーク切断部で同時に異なるワークをワイヤで切断して多数のウエハを同時に製造する、ウエハ製造効率を高めることを目的としたワイヤソー装置である。
一方、特許文献2に記載されたワイヤソー装置は、特許文献1に記載されたワイヤソー装置と基本的構成が共通するが、2つのワイヤ保持ローラに対し補助ローラをワーク側に若干ずらして配置させることで、各ワイヤ保持ローラと補助ローラとの間に掛けられたワイヤを、補助ローラの部分が最もワーク側に突出したいわゆるワイヤが中高の配置となる構成を有している。これによって、断面が矩形形状を有するワークを切断する場合であっても、ワイヤを特許文献1に記載されたワイヤソー装置のようにワークに対して線接触させる代わりに点接触させてワークを安定して切断し、ウエハ切断面の波打ち現象を防止し、ウエハの製造上の歩留りを向上させている。
特表2003−534939号公報 特開平2004−1218号公報
特許文献1に記載されたワイヤソー装置は、長手方向と直交する方向の断面が角形状をなす複数のワークを同時に切断することで生産効率の向上を図っている。しかしながら、このワイヤソー装置によると、上述したようにワークへの切断開始時にワイヤがワークの断面の一辺に線接触する。このようなワイヤの線接触による切断開始部の形成方法では、ワイヤ自体がワークの長手方向に横ずれしてしまい、切断開始部が点接触する場合に比べて一定箇所に定まらなくなる。
このように横ずれした状態でワイヤソー装置がワークを切断すると、所望の寸法関係を有した切断開始部を形成することができなくなる。そのため、ワイヤによるワークの切断中にもワイヤの走行方向が一定せずにそれと直交する方向にぶれが生じてしまう。その結果、ワークを多数のウエハに切断した場合、切断面であるウエハ表面が波打ってしまい所定の平坦度を保つことができなくなる。このようなウエハが多数生じてしまうと、製品の歩留りを低下させてしまう。
特許文献2に記載されたワイヤソー装置によると、上述した特許文献1に記載されたワイヤソー装置の欠点を解決できる。しかしながら、特許文献2に記載されたワイヤソー装置を用いてインゴットからなるワークを切断して厚さの薄いウエハを多数製造した場合、新たな問題点が生じる。
具体的には、一般に2つのワイヤ保持ローラとこの間に位置する補助ローラの外周には、ワイヤずれ防止用の溝が所定間隔隔てて複数形成されたワイヤ保持部材が備わっている。そして、その材質として超高分子量ポリエチレンやポリウレタンなどの樹脂材料が通常用いられている。
ワイヤ保持部材に形成された溝は、ワイヤとの接触により徐々に摩耗していくため、溝の深さが一定量まで達したときには、ワイヤ保持ローラや補助ローラごとワイヤソー装置から外し、ワイヤ保持部材の外周面を全体的に削って、溝を完全に除去し、次いで新たにワイヤ保持部材の外周面に所定深さの溝を形成する再溝加工がおこなわれる。新たな溝を形成するためにワイヤ保持部材を全体的に削る再溝加工は、ワイヤ保持部材の外径が予め規定された範囲にある分だけ繰り返しおこなうことが可能で、ワイヤ保持部材の外径が最小径に達した後は、ワイヤ保持部材の残りをワイヤ保持ローラや補助ローラから完全に除去して、新たに最大径となる様ワイヤ保持部材をワイヤ保持ローラや補助ローラの外周面に形成する作業をオフラインで別途行なう。
特許文献2に記載されたワイヤソー装置は、2つのワイヤ保持ローラ及び補助ローラが共に駆動手段によって回転駆動されるような構成となっている。しかし、各ワイヤ保持ローラの溝へのワイヤの掛け具合(ワイヤの溝への接触長さ及び各ワイヤ保持ローラの溝がワイヤから受ける力)と補助ローラの溝へのワイヤの掛け具合(ワイヤの溝への接触長さ及び補助ローラの溝がワイヤから受ける力)は明らかに異なっている。
より詳細には、各ワイヤ保持ローラのワイヤ保持溝への接触長さの方が補助ローラのワイヤ保持溝への接触長さより長く、各ワイヤ保持ローラの溝がワイヤから受ける力の方が補助ローラの溝がワイヤから受ける力よりも大きくなっている。
これに起因して、多数のワークを切断するに従って、2つのワイヤ保持ローラのワイヤ保持溝と補助ローラのワイヤ保持溝との摩耗度合いが異なる。その結果、2つのワイヤ保持ローラと補助ローラとの再溝加工のタイミングが異なると、2つのワイヤ保持ローラの回転中心軸線を結ぶ線に対して各ワイヤ保持ローラの溝から補助ローラの溝に掛けられたワイヤとのなす角が変化する。
具体的には、2つのワイヤ保持ローラが最大径で補助ローラが最小径の場合は前記角度が小さくなり、逆に2つのワイヤ保持ローラが最小径で補助ローラが最大径の場合は前記角度が大きくなる。2つのワイヤ保持ローラの回転中心軸線を結ぶ線に対して各ワイヤ保持ローラの溝から補助ローラの溝に掛けられたワイヤとのなす角が、加工されるワークの材質、形状、大きさに応じて設定される所定の範囲から逸脱すると、ウエハ切断面の縁部にいわゆるバリや欠け、チッピングが生じてしまう。その結果、ウエハの製造上の歩留りが極端に低下する。
本発明の目的は、例えば半導体のインゴット等からなるワークをソーマークやチッピングのない厚さの薄い複数のウエハに切断するのに適したワイヤソー装置及びこれを用いたウエハの製造方法を提供することにある。
上述の課題を解決するために、本発明の請求項1に係るワイヤソー装置は、
長手方向の断面が略円形状又は略角形状をなすワークを当該ワークの長手方向所定の厚さを有する板状のウエハに複数枚切断するワイヤソー装置において、
互いに対向して配置された少なくとも2つのワイヤ保持ローラと、前記ワイヤ保持ローラ間に配置され、前記ワークの切断開始位置に接する部分の各ワイヤを前記ローラの保持部間に張られた状態よりも前記ワーク側に向かって同一量だけ突き出すように配置された補助ローラとを有し、
前記2つのワイヤ保持ローラ及び補助ローラの外周に備わったワイヤ保持部材は、その外周面に、前記ワークを切断するワイヤを、前記切断後のウエハの厚さに対応するように複数本並行した状態で保持するワイヤずれ防止用の溝が所定間隔隔てて複数形成され、
前記2つのワイヤ保持ローラの回転中心軸線を結ぶ線に対して前記各ワイヤ保持ローラのワイヤ保持部材の溝から前記補助ローラのワイヤ保持部材の溝に掛けられたワイヤのなす角が一定の角度となるように、前記補助ローラのワイヤ保持ローラに対する突出し量を調整する補助ローラ位置調整手段を備え
前記補助ローラ位置調整手段は、前記補助ローラの回転中心軸線を前記2つのワイヤ保持ローラの回転中心軸線を結ぶ線に対して垂直方向に移動させるように構成されたガイド部材とスライダからなり、
前記2つのワイヤ保持ローラの回転中心軸線を結ぶ線に対して前記各ワイヤ保持ローラの溝から前記補助ローラの溝に掛けられたワイヤとのなす角を検出すると共に、前記なす角が所定の範囲からはずれた場合に前記補助ローラ位置調整手段を介して当該なす角が所定の範囲内になるようにすることを特徴としている。
請求項1に係る本発明によると、補助ローラのワイヤ保持ローラに対する突出し量を調整する補助ローラ位置調整手段を備えている。これによって、2つのワイヤ保持ローラの回転中心軸線を結ぶ線に対して各ワイヤ保持ローラの溝から補助ローラの溝に掛けられたワイヤとのなす角が、各ローラのワイヤ保持部材の再溝加工の有無に関わらず常に一定の角度となる。その結果、ワイヤによりワークを切断してウエハとした際に、従来のワイヤソー装置のように、いわゆるバリや欠け、チッピングがウエハ切断面の縁部に発生したりするのを防止し、多数のワークを品質の安定したウエハに切断することが可能となる。
また、請求項に係る本発明によると、上記従来のワイヤソー装置の欠点をガイド部材とスライダからなる簡単な構成の補助ローラ位置調整手段により解決することができる。
また、請求項に係る本発明によると、多数のワークをウエハに切断する過程でワイヤ保持ローラのワイヤ保持部材に形成された溝の深さと補助ローラのワイヤ保持部材に形成された溝の深さが、これら溝に及ぼすワイヤからの力の違いに基づいて異なってくるが、各ワイヤ保持ローラの溝から補助ローラの溝に掛けられたワイヤとワイヤ保持ローラの回転中心軸線の結ぶ線のなす角が所定の範囲からはずれた瞬間にこれを検知し、補助ローラ位置調整手段を介してこのなす角が所定の範囲内になるようにできる。その結果、切断中においても常に当該なす角を一定の範囲に保つことができ、多数のワークを品質の安定したウエハに切断することが可能となる。
また、本発明の請求項に係るワイヤソー装置を用いたウエハの製造方法は、
ワイヤソー装置を用いてワークを切断して多数のウエハを製造するウエハの製造方法において、
長手方向の断面が略円形状又は略角形状をなすワークを当該ワークの長手方向所定の厚さを有する板状のウエハに複数枚切断するワイヤソー装置であって、互いに対向して配置された少なくとも2つのワイヤ保持ローラと、前記ワイヤ保持ローラ間に配置され、前記ワークの切断開始位置に接する部分の各ワイヤを前記ローラの保持部間に張られた状態よりも前記ワーク側に向かって同一量だけ突き出すように配置された補助ローラとを有し、
前記2つのワイヤ保持ローラ及び補助ローラの外周に備わったワイヤ保持部材は、その外周面に、前記ワークを切断するワイヤを、前記切断後のウエハの厚さに対応するように複数本並行した状態で保持するワイヤずれ防止用の溝が所定間隔隔てて複数形成され、
前記2つのワイヤ保持ローラの回転中心軸線を結ぶ線に対して前記各ワイヤ保持ローラのワイヤ保持部材の溝から前記補助ローラのワイヤ保持部材の溝に掛けられたワイヤのなす角が一定の角度となるように、前記補助ローラのワイヤ保持ローラに対する突出し量を調整する補助ローラ位置調整手段であって前記補助ローラの回転中心軸線を前記2つのワイヤ保持ローラの回転中心軸線を結ぶ線に対して垂直方向に移動させるように構成されたガイド部材とスライダからなる補助ローラ位置調整手段を備えたワイヤソー装置を用意し、
前記複数のワークから前記ワイヤソー装置を介して多数のウエハを順次製造する過程で、前記2つのワイヤ保持ローラの回転中心軸線を結ぶ線に対する前記各ワイヤ保持ローラのワイヤ保持部材の溝から前記補助ローラのワイヤ保持部材の溝に掛けられたワイヤのなす角を検出すると共に、前記なす角が所定の範囲からはずれた場合に前記補助ローラ位置調整手段を介して当該なす角が所定の範囲内になるようにしながら前記ワークを切断して多数のウエハを製造することを特徴としている。
請求項に係るワイヤソー装置を用いたウエハの製造方法によると、ワイヤソー装置が上述した特有の作用を発揮することで、従来のワイヤソー装置のように、いわゆるバリや欠け、チッピングがウエハ切断面の縁部に発生したりするのを防止し、多数のワークを品質の安定したウエハに切断することが可能となる。
本発明によると、インゴットからなるワークをソーマークやチッピングのない複数のウエハに切断するワイヤソー装置及びこれを用いたウエハの製造方法を提供できる。
本発明の一実施形態に係るワイヤソー装置を前方斜め上方から示す斜視図である。 図1に示したワイヤソー装置を、その前面支持プレートを取り去った状態で前方斜め上方から示す斜視図である。 図2に示したワイヤソー装置を、その補助ローラを取り去った状態で前方斜め上方から部分的に示す斜視図である。 図3に示したワイヤソー装置を、その補助ローラの一方の支持スライダを取り去った状態で前方斜め上方から部分的に示す斜視図である。 図1に示したワイヤソー装置を、その前面支持プレートを取り去った状態で示す正面図である。 図1に示したワイヤソー装置の補助ローラの取り付け位置及びワイヤソー装置の作動原理を解り易く簡略化して示す説明図である。 図1に示したワイヤソー装置の補助ローラ及び各ワイヤ保持ローラの外周面に形成されたワイヤずれ防止用の溝を拡大して示す説明図である。 本発明に係るワイヤソー装置の機能及び効果を説明する説明図である。 図8とは異なる形態における本発明に係るワイヤソー装置の機能及び効果を説明する説明図である。
以下、本発明の一実施形態に係るワイヤソー装置及びこれを用いたウエハの製造方法について説明する。なお、本実施形態に係るワイヤソー装置は、長手方向と直交する方向の断面が略角形状をなすワークを切断するワイヤソー装置であって、このワークには例えばシリコンのウエハを製造する元となるシリコンインゴットが適用されている。
本発明の一実施形態に係るワイヤソー装置は、ワークWを切断するワイヤと、互いに対向して配置された2つのワイヤ保持ローラ120,130を備えている。これらワイヤ保持ローラ120,130は、その両端をここでは詳細には図示しないベアリングを介して例えば金属でできた十分な剛性を有する支持ブラケット150に対して回動可能に軸支されている。
ワイヤ保持ローラ120,130は、ここでは詳細には示さない駆動力伝達手段を介して図示しない駆動モータに連結され、共に同期して能動的に駆動されるようになっており、ワイヤ保持ローラ120,130の間には補助ローラ140を備えている。補助ローラ140は、それ自体駆動手段を有さない従動ローラであり、2つのワイヤ保持ローラ120,130に掛かったワイヤ110を介して回転するようになっている。なお、補助ローラ140は、ワークWの切断開始位置に接する部分の各ワイヤをワイヤ保持ローラ120,130の後述する保持部間に張られた状態よりもワーク側に向かって同一量だけ突き出すように配置されている。
図6は、図1に示したワイヤソー装置100の補助ローラ140の取り付け位置を解り易く簡略化して示す説明図である。
補助ローラ140をこのように配置することで、ワークWのワイヤ110による切断開始に際して、補助ローラ140によってワイヤ110のワークWに当たる際の張力が所定の突出量に対応して増加すると共に、補助ローラ140を有さずワイヤ110がワイヤ保持ローラ間に張られた場合に比べて各ワイヤ11のワークWに当たる際の張力が同一量だけ増加するようになっている。
さらに、2つのワイヤ保持ローラ120,130の回転中心軸線を結ぶ線に対して各ワイヤ保持ローラ120,130の溝から補助ローラ140の溝に掛けられたワイヤ110とのなす角が一定の角度となるように、補助ローラ140のワイヤ保持ローラ120,130に対する突出し量を調整する補助ローラ位置調整機構146を備えている。
補助ローラ140は、両端部がベアリングを介して金属製のスライダ145に取り付けられており(図6では図示せず)、一方の金属製のスライダ145はここでは詳細には図示しない支持ブラケット150の図1中裏側に設けられたガイド部に上下方向に移動可能に支持されると共に、他方の金属製のスライダ145は、図4に示した支持ブラケット150のガイド部154に対して図中上下方向に移動可能に支持されている。そして、ガイド部154とスライダ145等で補助ローラ位置調整機構146を構成している。ガイド部154とスライダ145は、補助ローラ14を2つのワイヤ保持ローラ120,130の回転中心軸線を結ぶ線に対して垂直方向に移動させるように構成されている。
前記2つのワイヤ保持ローラ120,130及び補助ローラ140の外周に備わったワイヤ保持部材は、その外周面に、前記ワークを切断するワイヤを、前記切断後のウエハの厚さに対応するように複数本並行した状態で保持するワイヤずれ防止用の溝が所定間隔隔てて複数形成されている。前記ワイヤ保持部材は、耐摩耗性の高い樹脂材料が用いられ、本実施形態ではポリウレタンが用いられている。
また、各ワイヤ保持ローラ120,130及び補助ローラ140はワイヤソー装置100から取り外し可能となっており、多数のワーク切断に伴う溝部120a,130a,140aの溝底の摩耗に応じて定期的にそれぞれ取り外し、ポリウレタンの表面を削って新しい溝を形成するメンテナンス(再溝加工)を定期的に行うようになっている。
例えば、2つのワイヤ保持ローラの溝部が規定深さ以上に深くなり、補助ローラは未だその溝部が規定深さまで深くなっていない場合は、2つのワイヤ保持ローラのみが再溝加工され、補助ローラはそのまま使用される。すると、再溝加工される前の2つのワイヤ保持ローラ120,130の回転中心軸線を結ぶ線に対して各ワイヤ保持ローラ120,130の溝から補助ローラ140の溝に掛けられたワイヤ110とのなす角αに対し、上記再溝加工後の当該なす角βは、α<βとなる。
逆に、2つのワイヤ保持ローラが未だその溝部が規定深さまで深くなっておらず、補助ローラの溝部が規定深さ以上に深くなった場合は、補助ローラのみが再溝加工され、2つのワイヤ保持ローラはそのまま使用され、再溝加工後の前記なす角γは、α>γとなる。
このように再溝加工をおこなうと前記なす角が変化するが、補助ローラ位置調整機構146により、前記なす角を各ローラのワイヤ保持部材の再溝加工の有無に関わらず一定の角度となるように、補助ローラ140のワイヤ保持ローラ120,130に対する突出し量を調整するようになっている。
これによって、ワーク切断開始時においてワイヤ110をワークWに適切な押し付け力で押し付けることができると共に、ワイヤソー装置100を長期間使用してワイヤ保持ローラ120,130や補助ローラ140に形成された溝部が摩耗して、ワイヤ保持ローラ120,130のみに新たな溝を形成した場合や、その後に補助ローラ140の溝部が摩耗し、補助ローラ140にも新たな溝部を形成した場合であっても、補助ローラ位置調整機構146によって補助ローラ140の位置を調整することで、ワイヤ110の角度変化の発生を防止し、従来のワイヤソー装置のように、いわゆるバリや欠け、チッピングがウエハ切断面の縁部に発生したりするのを防止し、多数のワークを品質の安定したウエハに切断することが可能となる。
本実施形態では、図6に示すような寸法関係で補助ローラ140がワイヤ保持ローラ120,130間に配置されている。具体的にはローラとワイヤとの接点の図6における高さ関係、即ちワイヤ保持ローラ120,130の中心軸を結んだ直線に対してワーク側に直交して向かう高さ関係等において、以下の配置条件を満たすように設置されている。なお、ここで示す配置条件は、あくまで本実施形態における配置条件を例示的に示したもので、本発明の作用を発揮し得る配置条件であれば他の様々な配置条件が本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
具体的には、ワイヤ保持ローラ120の中心軸線をA、ワイヤ保持ローラ130の中心軸線をB、補助ローラ140の中心軸線をCとすると、ワイヤ保持ローラ120及び130の中心軸線A及びBが互いに水平面状に配置された場合、ワイヤ保持ローラ120の中心軸線Aと補助ローラ140の中心軸線Cとの間の水平方向の距離はPac、ワイヤ保持ローラ130の中心軸線Bと補助ローラ140の中心軸線Cとの間の水平方向の距離はPbcとなる。
ここで、ワイヤ保持ローラ120の半径をRa、ワイヤ保持ローラ130の半径をRb、補助ローラ140の半径をRcとすると、ワークWの中心は、水平方向で見てそれぞれワイヤ保持ローラ120,130と補助ローラ140のそれぞれ水平方向で最も近い距離Pac"=Pac−Ra−Rc、Pbc"=Pbc−Rb−Rcの水平方向中間、(各ローラの水平方向最も近づいた周面からPac"/2,Pbc"/2)の鉛直線上に位置する。
また、ワイヤ保持ローラ120,130におけるワイヤとの接点よりも、補助ローラ140におけるワイヤとの接点の位置が、図6の垂直方向にδ(>0)だけワークW側にずれて配置されている。そして、このようにワイヤ保持ローラ120,130に比べて補助ローラ140が垂直方向の距離δだけワーク側にずれることで、各ワイヤ保持ローラ120,130に掛けられるワイヤが水平方向(各ワイヤ保持ローラ120,130の中心軸線を結ぶ直線の延在方向)に対して角度θをなして補助ローラ140に向かって延在するようになっている。なお、本実施形態の場合、この角度θは本発明に係るワイヤソー装置100の作用を十分発揮するために、0<θ<10°の角度内に収まるように補助ローラ140がワイヤソー装置100に配置されている。これによって、補助ローラを備えない従来のワイヤソー装置と比べて上述したようにかかるテンション(張力)をワーク長手方向に複数並んだ全てのワイヤに亘って略一定量だけ高めるようになっている。
具体的には、このような構成をとることで、ワイヤによるワーク切断開始時に、従来のワイヤ保持ローラ間にワイヤが単に張られた場合のこのワイヤの張られた部分の長さに比べて、本発明のようにワイヤ保持ローラと補助ローラ間にワイヤをかけた場合のワイヤが隣接ローラ間で張られた長さ、即ち切断すべき一つのワークに対応するワイヤの張りスパンが短くなる。これによって、ワークの切断開始時にワイヤがワークに初めて接触する際にワイヤのワーク移動方向の撓み量を従来のワイヤソー装置に比べて抑制することに加えて、ワイヤの並び方向、即ちワイヤ保持ローラや補助ローラの長手方向(軸線方向)におけるワークの切断開始時にワイヤがワークに初めて接触する際のワイヤの撓み量を従来のワイヤソー装置に比べて抑制することができる。
即ち、補助ローラ140を上述のように配置することで、ワークWのワイヤ110による切断開始に際してワイヤ110のワークWに当たる際の張力が補助ローラ140を介して所定の突出量δに対応して増加すると共に、補助ローラ140を有さない状態でワイヤ110がワイヤ保持ローラ間に張られた場合に比べて各ワイヤ110のワークWに当たる際の張力が同一量だけ増加するようになっている。また、ワークWのワイヤ110による切断開始に際してワイヤ110がワークWに略同一の張力を保ちながらワイヤ保持ローラ120,130と補助ローラ140の間に張られたワイヤ110に押し付けられるようになっている。その結果、ワイヤによるワークの切断開始部をワークの所望の位置にぶれることなく形成することができ、その後のワーク切断を安定して行うことができるようになる。以上が本実施形態の構成に伴う付加的な作用である。
なお、本実施形態においては、クーラントにはダイヤモンドの粒子等からなる砥粒が含有されていない。即ち、この砥粒はワイヤ110に予め付着され、クーラントは、主にワイヤによるワーク切断中の冷却、副次的にこの部分の潤滑を行うのに適したな液体から構成されている。
続いて、上述した本実施形態に係るワイヤソー装置100を用いたウエハの製造方法について説明する。最初に、ワイヤ110をワイヤ保持ローラ120,130と補助ローラ140の各ワイヤ保持部材の溝に巻回した後、スライダ145をずらしてワイヤ保持ローラ120,130に対して平行となるように補助ローラ140の位置を変え、補助ローラ140がない場合に比べてワイヤ110のテンションを高めると共に、ワーク切断開始に際してワイヤ110がワークWに線接触せず点接触するように補助ローラ位置調整機構146で調整する。ここで、突き出し量の範囲は0°<θ<10°とする。
なお、ワークWを複数切断すると、ワイヤ保持ローラや補助ローラのワイヤ保持部材の溝部がそれぞれ異なった度合いで摩耗してくる。そのため、ワイヤ保持ローラ120,130に形成された溝部が摩耗して、ワイヤ保持ローラ120,130のみに新たな溝を形成した場合(再溝加工した場合)や、その後に補助ローラ140の溝部が摩耗し、補助ローラ140にも新たな溝部を形成した場合(再溝加工した場合)、ワイヤ保持ローラ120,130と補助ローラ140との間のワイヤ110がワイヤ保持ローラ120,130の軸線間に対してなす角度θが当初の角度とは異なってくる。
そこで、補助ローラ位置調整機構146を調整して、このなす角を当初の角度と合致するように調整する。このように本発明を適用することで、各ローラのワイヤ保持部材の再溝加工の有無に起因するワイヤの角度変化の発生を防止し、従来のワイヤソー装置のように、いわゆるバリや欠け、チッピングと呼ばれるウエハ切断面の縁部に発生したりするのを防止する。その結果、従来のワイヤソー装置を用いるのに比べて多数のワークを品質の安定したウエハに切断することが可能となり、ウエハの生産効率を格段に高めることができる。
なお、この特徴は本実施形態と異なる形態においても適用可能である。具体的には、2つのワイヤ保持ローラのうちの一方のワイヤ保持ローラが駆動手段によって回転駆動され、他方のワイヤ保持ローラ及び補助ローラが、ワイヤを介して一方のワイヤ保持ローラの回転駆動力が伝えられて従動して回転駆動するようなより廉価なワイヤソー装置に本発明を適用しても、その作用を十分発揮することができる。
また、上述の実施形態とは異なり、ワイヤ保持ローラ間に複数の補助ローラをワイヤに関してワーク側及びワーク反対側と交互に配置してワーク切断開始に際してワイヤに本発明で規定した張力を更に付与するようにしても良い。これによって、上述した実施形態と異なり3本以上のインゴットからなるワークをワイヤで同時に切断してより多くのウエハを高い歩留りを維持しながら同時に製造しても良い。
また、上述の実施形態におけるワークは、シリコンのインゴットとして紹介したが、このワークの材質はこれに限定されず、本発明の作用を発揮する範囲内であれば、サファイア等のインゴットや、その他の材質でできた様々なワークが適用可能である。
また、本発明の他の実施形態として、上述の実施形態の内容に加えて、補助ローラがワイヤ保持ローラの駆動軸に同調して駆動するようにしても良い。補助ローラをワイヤ保持ローラと同調駆動させることにより、ワイヤが補助ローラを引きずらないようになるため、溝の摩耗を軽減でき、その分メンテナンスの回数も減らすことが可能となり、ワイヤソー装置の稼働効率を上げることができる。
更には、ワイヤ保持ローラと補助ローラ間に張られるワイヤの角度のずれも小さくなる。その結果、補助ローラ位置調整機構による調整作業の回数を減らすことができる。
なお、上述の実施形態とは異なり、2つのワイヤ保持ローラの回転中心軸線を結ぶ線に対して各ワイヤ保持ローラの溝から補助ローラの溝に掛けられたワイヤとのなす角を検出する例えば光電センサ等の検出手段を備えると共に、このなす角が所定の範囲から外れた場合に補助ローラ位置調整機構を介してこのなす角が所定の範囲内になるように補助ローラのスライダをガイド部に対して自動的に動かす例えばパルスモーター等からなるアクチュエータを本発明に係るワイヤソー装置が備えていても良い。
これによって、2つのワイヤ保持ローラの回転中心軸線を結ぶ線に対して各ワイヤ保持ローラの溝から補助ローラの溝に掛けられたワイヤとのなす角が、ワイヤ保持ローラまたは補助ローラの溝部が急激に摩耗した場合であっても、補助ローラ位置調整機構が補助ローラの位置を自動的に変えることで、常に一定の角度となる。その結果、ワイヤによりワークを切断してウエハとした際に、従来のワイヤソー装置のように、いわゆるバリや欠け、チッピングがウエハ切断面の縁部に発生したりするのを防止し、多数のワークを品質の安定したウエハに切断することが可能となる。
また、上述のワイヤ保持部材の材質として、本実施形態ではポリウレタンを使用したが、本発明の作用を発揮し得る範囲内で例えば超高分子量ポリエチレン等の他の材質を使用することも可能であることは言うまでもない。
なお、上述した実施形態において紹介した装置の各部品の寸法関係や材質は、あくまで例示的なものに過ぎず、本発明の作用を発揮し得れば他の寸法関係や材質についても本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
また、本実施形態では、好適な実施形態として、上述したようにワイヤに研磨剤を固着させた固定砥粒方式のワイヤソー装置を適用対象の前提として説明したが、研磨剤を分散媒に混合した加工液を使用する遊離砥粒方式のワイヤソー装置に対しても本発明を適用することができる。
以下、本発明の理解を容易にするための説明を具体例に沿って補足的に行う。図8は、本発明に係るワイヤソー装置の機能及び効果を説明する説明図である。また、図9は、図8とは異なる形態における本発明に係るワイヤソー装置の機能及び効果を説明する説明図である。
最初に、図8に示す形態について説明する。この形態においては、ワイヤ保持ローラ520,530のワイヤ保持部をなすウレタンが、補助ローラ540のワイヤ保持部をなすウレタンよりも早く摩耗していく場合の説明である。図8の(1−1)は、ワークを未だワイヤソー装置によって切断していない初期状態におけるワイヤ保持ローラ中心間を結ぶ直線とワイヤ110とのなす角α(以下、これを「なす角」とする)を示している。
図8の(1−1)の状態からワークを切断していくと、ワイヤ保持ローラ520,530の溝が摩耗して溝の深さが深くなり、適切にワーク切断可能な許容範囲外の深さとなる。そのため、このワイヤ保持ローラ520,530を外してワイヤ保持部を削って溝をなくし、新たな規定深さの溝を形成する。そして、この再溝加工したワイヤ保持ローラ520,530を再びワイヤソー装置に取り付ける。この取り付けた状態が、図8の(1−2)に示す状態である。この際、ワイヤ保持ローラ520,530の溝を再加工したために、ワイヤ110のなす角がαより大きいβとなっている。従来技術では、この状態のままワークを切断するため、ワイヤ110によるワークの切断開始部をワークの所望の位置にぶれることなく形成することが困難となり、その後のワーク切断を安定して行うことができない等の問題が生じる。
そこで、本発明では補助ローラ位置調整機構を介して補助ローラ540の位置を移動量Xだけ下方に変位させて補助ローラ540の位置を固定する(図8の(1−3)参照)。これによって、再びワイヤ110のなす角は(1−1)に示した初期状態のなす角αと等しくなり、この状態でワークを切断することによって品質の良いウエハを多数製造することができるようになる。
次に、図9に示す形態について説明する。この形態においては、補助ローラ640のワイヤ保持部をなすウレタンが、ワイヤ保持ローラ620,630のワイヤ保持部をなすウレタンよりも早く摩耗していく場合の説明である。
図9の(2−1)は、ワークを未だワイヤソー装置によって切断していない初期状態におけるワイヤ保持ローラ中心間を結ぶ直線とワイヤ110とのなす角αを示している。
図9の(2−1)の状態からワークを切断していくと、補助ローラ640の溝が摩耗して溝の深さが深くなり、適切にワーク切断可能な許容範囲外の深さとなる。そのため、この補助ローラ640を外してワイヤ保持部を削って溝をなくし、新たな規定深さの溝を形成する。そして、この再溝加工した補助ローラ640を再びワイヤソー装置に取り付ける。この取り付けた状態が図の(2−2)に示す状態である。この際、補助ローラ640の溝を再加工したために、ワイヤ110のなす角がαより小さいγとなっている。従来技術では、この状態のままワークを切断するため、ワイヤ110によるワークの切断開始部をワークの所望の位置にぶれることなく形成することが困難となり、その後のワーク切断を安定して行うことができない等の問題が生じる。
そこで、補助ローラ位置調整機構を介して補助ローラ640の位置を移動量Yだけ上方に変位させて補助ローラ640の位置を固定する(図9の(2−3)参照)。これによって、再びワイヤ110のなす角は(2−1)に示した初期状態のなす角αと等しくなり、この状態でワークを切断することによって品質の良いウエハを多数製造することができる。
100 ワイヤソー装置
110 ワイヤ
120,130 ワイヤ保持ローラ
120a,130a,140a 溝部
140 補助ローラ
145 スライダ
146 補助ローラ位置調整機構
150 支持ブラケット
154 ガイド部
520,530 ワイヤ保持ローラ
540 補助ローラ
620,630 ワイヤ保持ローラ
640 補助ローラ
W ワーク

Claims (2)

  1. 長手方向の断面が略円形状又は略角形状をなすワークを当該ワークの長手方向所定の厚さを有する板状のウエハに複数枚切断するワイヤソー装置において、
    互いに対向して配置された少なくとも2つのワイヤ保持ローラと、前記ワイヤ保持ローラ間に配置され、前記ワークの切断開始位置に接する部分の各ワイヤを前記ローラの保持部間に張られた状態よりも前記ワーク側に向かって同一量だけ突き出すように配置された補助ローラとを有し、
    前記2つのワイヤ保持ローラ及び補助ローラの外周に備わったワイヤ保持部材は、その外周面に、前記ワークを切断するワイヤを、前記切断後のウエハの厚さに対応するように複数本並行した状態で保持するワイヤずれ防止用の溝が所定間隔隔てて複数形成され、
    前記2つのワイヤ保持ローラの回転中心軸線を結ぶ線に対して前記各ワイヤ保持ローラのワイヤ保持部材の溝から前記補助ローラのワイヤ保持部材の溝に掛けられたワイヤのなす角が一定の角度となるように、前記補助ローラのワイヤ保持ローラに対する突出し量を調整する補助ローラ位置調整手段を備え
    前記補助ローラ位置調整手段は、前記補助ローラの回転中心軸線を前記2つのワイヤ保持ローラの回転中心軸線を結ぶ線に対して垂直方向に移動させるように構成されたガイド部材とスライダからなり、
    前記2つのワイヤ保持ローラの回転中心軸線を結ぶ線に対して前記各ワイヤ保持ローラの溝から前記補助ローラの溝に掛けられたワイヤとのなす角を検出すると共に、前記なす角が所定の範囲からはずれた場合に前記補助ローラ位置調整手段を介して当該なす角が所定の範囲内になるようにすることを特徴とするワイヤソー装置。
  2. ワイヤソー装置を用いてワークを切断して多数のウエハを製造するウエハの製造方法において、
    長手方向の断面が略円形状又は略角形状をなすワークを当該ワークの長手方向所定の厚さを有する板状のウエハに複数枚切断するワイヤソー装置であって、互いに対向して配置された少なくとも2つのワイヤ保持ローラと、前記ワイヤ保持ローラ間に配置され、前記ワークの切断開始位置に接する部分の各ワイヤを前記ローラの保持部間に張られた状態よりも前記ワーク側に向かって同一量だけ突き出すように配置された補助ローラとを有し、
    前記2つのワイヤ保持ローラ及び補助ローラの外周に備わったワイヤ保持部材は、その外周面に、前記ワークを切断するワイヤを、前記切断後のウエハの厚さに対応するように複数本並行した状態で保持するワイヤずれ防止用の溝が所定間隔隔てて複数形成され、
    前記2つのワイヤ保持ローラの回転中心軸線を結ぶ線に対して前記各ワイヤ保持ローラのワイヤ保持部材の溝から前記補助ローラのワイヤ保持部材の溝に掛けられたワイヤのなす角が一定の角度となるように、前記補助ローラのワイヤ保持ローラに対する突出し量を調整する補助ローラ位置調整手段であって前記補助ローラの回転中心軸線を前記2つのワイヤ保持ローラの回転中心軸線を結ぶ線に対して垂直方向に移動させるように構成されたガイド部材とスライダからなる補助ローラ位置調整手段を備えたワイヤソー装置を用意し、
    前記複数のワークから前記ワイヤソー装置を介して多数のウエハを順次製造する過程で、前記2つのワイヤ保持ローラの回転中心軸線を結ぶ線に対する前記各ワイヤ保持ローラのワイヤ保持部材の溝から前記補助ローラのワイヤ保持部材の溝に掛けられたワイヤのなす角を検出すると共に、前記なす角が所定の範囲からはずれた場合に前記補助ローラ位置調整手段を介して当該なす角が所定の範囲内になるようにしながら前記ワークを切断して多数のウエハを製造することを特徴とするワイヤソー装置を用いたウエハの製造方法
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