JP2008091307A - 電子源 - Google Patents

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Ryozo Nonogaki
良三 野々垣
Morikazu Sakawa
盛一 坂輪
Yoshinori Terui
良典 照井
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    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/06Sources
    • H01J2237/063Electron sources
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Abstract

【課題】電子源を用いる装置が外部より振動を受けても、安定した電子線を与える電子源を提供する。
【解決手段】絶縁碍子に一対の導電端子を設け前記導電端子間に張ったフィラメントに電子放射部を有するチップを接合してなる電子源であって、チップの電子放射部とは異なる端部が、絶縁碍子に固定されていることを特徴とする電子源であり、好ましくは、チップの電子放射部とは異なる端部が、絶縁碍子にろう付けされた金属ピンを介して絶縁碍子に固定され、さらに好ましくは前記フィラメントに曲部を設けていることを特徴とする前記の電子源。
【選択図】図3

Description

本発明は、走査型電子顕微鏡、オージェ電子分光、電子線露光機、ウェハ検査装置などの電子源に関する。
近年、熱陰極よりも長寿命でより高輝度の電子ビームを得るために、タングステン単結晶の針状電極にジルコニウムと酸素の被覆層を設けた陰極を用いた電子源が用いられている(以下、「ZrO/W電子源」と記す。)(非特許文献1参照)。
D.Tuggle,J.Vac.Sci.Technol.16,p1699(1979)
ZrO/W電子源は、軸方位が<100>方位からなるタングステン単結晶の針状の陰極に、酸化ジルコニウムからなる拡散源を設け、ジルコニウム及び酸素を拡散することにより被覆層(以下、「ZrO被覆層」という。)を形成し、該ZrO被覆層によってタングステン単結晶の(100)面の仕事関数を4.5eVから約2.8eVに低下させたもので、前記陰極の先端部に形成された(100)面に相当する微小な結晶面のみが電子放出領域となるので、従来の熱陰極よりも高輝度の電子ビームが得られ、しかも長寿命であるという特徴を有する。また冷電界放射電子源よりも安定で、低い真空度でも動作し、使い易いという特徴を有している(非特許文献2参照)。
M.J.Fransen,"On the Electron−Optical Properties of the ZrO/W Schottky Electron Emitter", ADVANCES IN IMAGING AND ELECTRON PHYSICS, VOL.III, p91−166,1999 by Academic Press.
ZrO/W電子源は、図1に示すように、絶縁碍子5に固定された導電端子4に設けられたタングステン製のフィラメント3の所定の位置に電子ビームを放射するタングステンの<100>方位の針状の陰極1が溶接等により固着されている。陰極1の一部には、ジルコニウムと酸素の拡散源2が設けられている。図示していないが陰極1の表面はZrO被覆層で覆われている。
陰極1はフィラメント3により通電加熱されて一般に1800K程度の温度下で使用されるので、陰極1表面のZrO被覆層は蒸発により消耗する。しかし、拡散源2よりジルコニウム及び酸素が拡散することにより、陰極1の表面に連続的に供給されるので、結果的にZrO被覆層が維持される。
ZrO/W電子源の陰極1の先端部はサプレッサー電極と引き出し電極の間に配置され使用される。陰極1には引き出し電極に対して負の高電圧が印加され、更にサプレッサー電極には陰極1に対して数百ボルト程度の負の電圧が印加され、フィラメント3からの熱電子を抑制する。
ZrO/W電子源は、低加速電圧で用いられる測長SEMやウェハ検査装置において、0.1〜0.2mA/sr程度の角電流密度での動作により、プローブ電流が安定していて且つエネルギー幅の拡がりが抑えられるため、高分解能のSEM像を得ることができる電子源として広く用いられている。
比較的高倍率でSEM像をみる際、装置周辺からの振動によりノイズが発生し、分解能が得られず、測長などを行うことができない場合がある。このノイズは、ZrO/W電子源のタングステンフィラメントが共振周波数により、振動していることが原因であることがわかっている。
この振動を抑制するため、装置の外側に防振構造を設けることにより、対処することが試みられているが、完全に共振しないようにするためには、装置として大がかりなものになってしまうという問題がある。即ち、本発明の目的は、電子源を用いる装置が外部より振動を受けても、安定した電子線を与える電子源を提供することである。
本発明は、絶縁碍子に一対の金属支柱を設け前記金属支柱間に張ったフィラメントに一端に電子放射部を有するチップを接合してなる電子源において、チップの電子放射部とは異なる端部が、絶縁碍子に固定されていることを特徴とする電子源であり、好ましくは、チップの電子放射部とは異なる端部が、絶縁碍子にろう付けされた金属を介して絶縁碍子に固定されていることを特徴とする前記の電子源である。
また、本発明は、前記フィラメントにおけるチップとの接合部分から導電端子に固定されている部分までの間に曲部を設けていることを特徴とする前記の電子源である。
また、本発明は、チップがモリブデンまたはタングステンの<100>方位の単結晶からなり、チップの一部にCa、Sr、Ba、Sc、Y、La、Ti、Zr、Hf、またはランタノイド系列から選ばれた金属元素の酸化物からなる拡散源を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子源である。
本発明の電子源は、チップの電子放射部とは異なる端部が、絶縁碍子に接合された構造を有しているので、電子源が実用に供されたときに、装置周辺からの振動により電子源が共振してノイズを発生することが防止されるので、例えば高倍率でSEM像を観察する場合においても、高分解能な電子線を提供できるという効果が得られる。
以下、電子顕微鏡、電子線露光機、測長SEM等に用いられる電子放射陰極を例に本発明を説明するが、本発明はこれに制限されるものではない。
即ち、本発明の技術思想は、チップがモリブデンまたはタングステンの<100>方位の単結晶からなり、チップの一部にCa、Sr、Ba、Sc、Y、La、Ti、Zr、Hf、またはランタノイド系列から選ばれた金属元素の酸化物からなる拡散源を有する電子源について好ましく適用できるが、これに制限されるものではない。
以下、本発明の具体的な実施態様について図2を参照しながら説明する。
絶縁碍子5に固定された導電端子4にタングステン或いはタングステン合金製のワイヤーからなるフィラメント3を溶接により取り付ける。次にフィラメント3の所定の位置に、電子ビームを放射するタングステンの<100>方位の単結晶ニードル1を溶接等により固着する。更に、本発明に於いては、陰極1の電子放射部とは異なる端部を、絶縁碍子5に固定することを特徴としている。当該構造を採用することで、外界からの振動によるカソードの共振によるノイズの発生が極めて小さく押さえることができ、当該電子源を用いた装置では、その外側に防振構造などを設けることなく高分解能が得られ、低いコストで高信頼性を達成することができるという格別の効果が得られる。
前記特定の構造を達成する手段としては、絶縁碍子5にろう付け等の手段で固定された金属6に陰極1を溶接等により固定する方法が容易であり、好ましい。前記金属6は図2に例示する通りに絶縁碍子5の中央部一個所で固定するのみで十分である。
フィラメント3の形状としては、図3に示すように、陰極1との接合部分から前記金属端子6に固定されている部分までの間に曲部を設けていることがより好ましい。すなわち、フィラメント3に通電して加熱したときに、フィラメント3は熱膨張するが、陰極1が絶縁碍子5に固定されているため、陰極1及びフィラメント3自身に応力が加わり、陰極1またはフィラメント3が変形して得られる電子線についてその信頼性を損ねることがある。予め、フィラメント3に曲部を設け、熱膨張によって発生する応力をこの曲部により緩和させることで、陰極1及びフィラメント3の塑性変形を防止し、信頼性の高い電子源を提供することが可能となる。なお、図3ではフィラメントを「S字」のごとく曲部を形成しているが、本発明はこれに制限されるものではない。
次に、陰極1の先端部を電解研磨により尖鋭化し、その中央部側面にジルコニウム源を形成して約10−4Paの酸素存在下で加熱して陰極1の先端部にまでジルコニウムと酸素を拡散させ(以降、酸素処理と呼ぶ)、しかる後に各種の電極を取り付けて約10−7Paの真空下で電圧を印加することで、陰極1の先端部の形状を形成させるものである。
(実施例1)
図2に例示した通りに、絶縁碍子にロウ付けされた一対の導電端子にタングステン製のフィラメントをスポット溶接により固定した。次に、<100>方位の単結晶タングステン陰極をフィラメントにスポット溶接により取り付けた。さらに、陰極の電子放射部とは異なる端部を、絶縁碍子中央部に固定された金属端子にスポット溶接により固定した。
次に陰極の先端部を電解研磨により尖鋭化した。次に水素化ジルコニウムを粉砕して酢酸イソアミルと混合しペースト状にしたものを陰極の一部に塗布し、約10−4Paの酸素存在下で加熱して酸素処理を行い、図2に示す構造の電子源を得た。
前記の電子源をSEMの試料室に入れて、陰極の軸方向が走査方向になるようにして設置し、陰極先端近傍の側面がモニター上にSEM像として得られるように位置調整を行った。音源として、周波数を任意の範囲、モード、スピードでスイープ可能なソフトウエア(Test Tone Generator)を用い、PCにスピーカーをつないだ。所定音量で前記作製したカソードが入った試料室の外側近傍の所定位置、方向にスピーカーを固定した。
SEMの倍率を5万倍とし、モニター上の画像操作時間を80秒とした。また、音響発生条件は、周波数範囲を1000から4000Hzとして、その範囲をリニアに80秒でスイープする設定とした。共振による振動により、走査中該当する周波数で横方向に画像がずれ、このずれ幅の2倍をこの条件における振幅とした。
(実施例2)
図3に示す通りに、陰極1との接合部分から金属端子6までにS字状の曲がり部を設けた形状であること以外は、実施例1と同様の方法で作製したものを、実施例1と同様に共振試験を実施した。
(比較例)
実施例1において、チップを金属へ接合しないこと以外は実施例1と同様の方法で図1に示す構造の電子源を作製し、実施例1と同様に共振試験を実施した。
実施例1、実施例2および比較例を各n=3で試験した共振試験結果を表1に示す。共振試験において、共振周波数はほぼ同様であったが、振幅が実施例1、実施例2とも著しく抑制されていることが確認された。
Figure 2008091307
本発明の電子源は、特定な構造を有していて、外部からの振動の影響を受けにくいので、安定した電子線を提供できる特徴があり、走査型電子顕微鏡、オージェ電子分光、電子線露光機、ウェハ検査装置などいろいろな電子線利用装置に適用でき、産業上非常に有用である。
比較例に係る、従来公知の電子源の構造図 本発明の実施例に係る電子源の構造図 本発明の他の実施例に係る電子源の構造図
符号の説明
1: 陰極
2: 拡散源
3: フィラメント
4: 導電端子
5: 絶縁碍子
6: 金属端子

Claims (4)

  1. 絶縁碍子に一対の導電端子を設け前記導電端子間に張ったフィラメントに一端に電子放射部を有するチップを接合してなる電子源であって、チップの電子放射部とは異なる端部が、絶縁碍子に固定されていることを特徴とする電子源。
  2. チップの電子放射部とは異なる端部が、絶縁碍子にろう付けされた金属を介して絶縁碍子に固定されていることを特徴とする請求項1記載の電子源。
  3. 前記フィラメントにおける前記チップとの接合部分から前記導電端子に固定されている部分までの間に曲部を設けていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子源。
  4. チップがモリブデンまたはタングステンの<100>方位の単結晶からなり、チップの一部にCa、Sr、Ba、Sc、Y、La、Ti、Zr、Hf、またはランタノイド系列から選ばれた金属元素の酸化物からなる拡散源を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子源。
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