JP2008091220A - 電池パック及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池を収容するケース部材を確実に溶着し、電池パックの防水性を向上させる。
【解決手段】電池51を第1のケース部材52及び第2のケース部材53で覆い一体化してなる電池パック5である。第1のケース部材51及び第2のケース部材52には全周にわたって互いに当接するフランジ52d,53dが形成され、一方のフランジ53dには全周にわたって溶着リブ53eが形成され、他方のフランジ52dには全周にわたって溝52eが形成され、溶着リブ53eが溝52eに挿入された状態で溶着されている。電池を収容するケース部材52,53を確実に溶着し、電池パック5の防水性を向上させることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、電子機器の駆動用電源として用いられる電池パック及び電子機器に関する。
従来、携帯電話機等の携帯型電子機器では、駆動用電源として電池パックが使用されている。
電池パックは、インナーケースとアウターケースとの間に、素電池と保護回路や電極端子などが搭載された回路基板とを収容したものである。インナーケースとアウターケースとを固定する方法としては、超音波溶着などの方法が用いられている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−317391号公報
しかし、従来の超音波溶着では、インナーケースまたはアウターケースのいずれか一方のケースの側壁の先端部に溶着リブを形成し、この溶着リブを他方のケースの側壁の先端部に設けられた溶着面に当接させた状態で、超音波ホーンを当てて振動を加えるため、大きな超音波エネルギーをかけると溶着リブが他方の溶着面から外れてしまう危険性が高い。このため、大きな超音波エネルギーをかけることが困難であり、全周に亘って確実に溶着することが困難であった。
本発明の課題は、電池を収容するケース部材を確実に溶着し、電池パックの防水性を向上させることである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、電池を第1のケース部材及び第2のケース部材で覆い一体化してなる電池パックにおいて、第1のケース部材及び第2のケース部材には全周にわたって互いに当接するフランジが形成され、一方のフランジには全周にわたって溶着リブが形成され、他方のフランジには全周にわたって溝が形成され、前記溶着リブが前記溝に挿入された状態で溶着されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電池パックであって、前記第1のケース部材または前記第2のケース部材の少なくとも一方には、前記電池に設けられた端子を露出させる開口が設けられており、前記開口の周縁部と前記端子の周縁部とは、防水部材により封止されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の電池パックであって、前記第1のケース部材または前記第2のケース部材には、前記電池が電力を供給する電子機器に固定される固定部が設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の電池パックであって、前記電池パックは、前記電池が電力を供給する電子機器に収納され、前記第1のケース部材または前記第2のケース部材は、この電子機器の電池パックを収納する収納部を蓋する電池蓋と一体に設けられることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電池パックを備えることを特徴とする電子機器である。
本発明によれば、電池を収容するケース部材を確実に溶着し、電池パックの防水性を向上させることができる。
以下、図を参照して本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
図1及び図2は本発明を適用した電子機器の一実施形態として携帯電話機を示したもので、第一の筐体1と第二の筐体2はヒンジ部3を介して互いに折り畳み自在に連結されている。
第一の筐体1には、電池収納凹部4が設けられ、この電池収納凹部4に電池パック5が収納される。
図3は電池パック5の分解状態を示し、図4は電池パック5の縦横方向の中央断面を示したもので、電池パック5は、図示のように、電池51、アウターケース52、インナーケース53からなる電池本体部50と、枠部材54と、防水リング55と、電池蓋56とから構成されている。
電池51は、インナーケース53側に一対の電池端子51aと、端部に一対の充電端子51bとを有し、アウターケース52及びインナーケース53により覆われている。
アウターケース52は、電池51を収容する凹部52aがインナーケース53側に設けられている。凹部52aの周縁部には、フランジ部52dが形成されている。フランジ部52dのインナーケース53側の面には、周縁部に沿って、インナーケース53の溶着リブ53eが挿入される溝52eが設けられている。溝52eの幅は溶着リブ53eの幅よりも若干広く、深さは溶着リブ53eの高さよりも若干低い。
また、アウターケース52の端部には、電池51の充電端子51bを露出させる一対の開口52bが設けられている。開口52bの周縁部と充電端子51bの周縁部とは、枠状の防水部材(例えば防水タイプの両面テープ等)57により封止される。このため、開口52bから電池本体部50内への水の浸入を防止することができる。
インナーケース53は、電池51を収容する凹部53aがアウターケース52側に設けられている。凹部53aには、電池端子51aを露出させる一対の開口53bが設けられている。開口53bの周縁部と電池端子51aの周縁部とは、枠状の防水部材(例えば防水タイプの両面テープ等)58により封止される。このため、開口53bから電池本体部50内への水の浸入を防止することができる。
凹部53aの周縁部には、フランジ部53dが形成されている。フランジ部53dのアウターケース52側の面には、周縁部に沿って、アウターケース52の溝52eに挿入される溶着リブ53eが設けられている。インナーケース53の溶着リブ53eがアウターケース52の溝52eに挿入された状態で、超音波溶着されて、アウターケース52とインナーケース53とが合体している。
また、インナーケース53の端部には、電池51の充電端子51bを裏側から支持する支持部53cとを有している。
ここで、アウターケース52とインナーケース53とを溶着する方法について説明する。まず、アウターケース52及びインナーケース53の凹部52a,53aに電池が収容し、溝52eに溶着リブ53eが挿入されるようにフランジ部52d,53dを重ね合わせる。
次に、フランジ部52d,53dを図示しない超音波ホーンで挟持し、超音波ホーンに高周波を印加してフランジ部52d,53dに振動を加える。すると、溝52eの底面と溶着リブ53eとの接触部が振動による摩擦熱により加熱され、溶着リブ53eが溶融する。
超音波ホーンへの高周波の印加を停止すると、溶融した部分の温度が低下し、溶着リブ53eと溝52eとが溶着される。
このように、溶着リブ53eを溝52eに挿入した状態でフランジ部52d,53dを重ね合わせ、超音波ホーンで挟持するので、大きな振動を加えても溶着リブ53eが溝52eから外れてしまうことがない。したがって、アウターケース52及びインナーケース53の外周部を確実に溶着することができ、電池本体部50内への水の浸入を防止することができる。
枠部材54は、インナーケース53の外周面にOリングによる防水リング55を装着するもので、インナーケース53の周縁部をアウターケース52に超音波溶着した後、インナーケース53の外周面に固着されている。
防水リング55は、例えばOリングであり、図4に示すように、インナーケース53と枠部材54との間に挟持される。
電池蓋56は、中央に電池本体部50がアウターケース52側から収容される凹部56aが設けられており、両面テープ59によりアウターケース52に接着される。
電池蓋56は、図4に示すように、凹部56aの底部から外周部に向かって傾斜面56fが設けられている。電池蓋56をアウターケース52に接着したときに、この傾斜面56fがアウターケース52のフランジ部52dによる段差を覆い隠す役割を果たす。
凹部56aには、開口52b及び充電端子51bを露出させる開口56bが設けられている。
電池蓋56には、第一の筐体1の電池収納凹部4の一辺に沿って備えられる一対のロック操作部材6に対応した一対の半円状切欠56cと、その反対側に設けた一対の係合凸部56dとを有している。この一対の係合凸部56dは、電池パック5を電池収納凹部4に装着する際に、中ケース13に設けられた不図示の係合凹部に係合する。また、半円状切欠56cには、回転操作されるロック操作部材6のロック爪61が係合する溝56eが形成されている。
図5(a)は電池収納凹部4に電池パック5を収納した第一の筐体1の縦横方向の中央断面を示したもので、第一の筐体1は、図示のように、上ケース11、下ケース12及び中ケース13をビス止めにより合体して構成されている。
そして、図1,図2に示すように、下ケース12に形成した開口14から、中ケース13に形成した電池収納凹部4が露出している。
電池収納凹部4には、その内壁面に全周にわたって段部41が形成されており、開口14側の方が広くなっている。電池パック5を電池収納凹部4に装着した際には、電池パックに取り付けた防水リング55が段部41よりも開口14側の電池収納凹部4の内壁面に圧接されて、電池収納凹部4内への水の進入を防止するようになっている。また、電池収納凹部4には、底部に一対の電源コネクタ42が設けられている。この電源コネクタ42は、電池パック5の電池端子51aに接続されるもので、電池収納凹部4の底部に形成した開口43から露出している。
なお、上ケース11には操作キー部7が設けられており、そのキーラバー71には一体の防水パッキン部72が設けられている。この防水パッキン部72は、上ケース11と中ケース13との嵌め合わせ部の防水を行う。また、上ケース11及び下ケース12の合わせ部一側面にはサイドキー8が組み付けられており、そのキーラバー81には一体の防水部82が設けられている。この防水部82は、中ケースの側壁に形成されたサイドキー8用の貫通孔部の防水を行う。
以上において、電池パック5は、第一の筐体1の電池収納凹部4に対し、その開口14から一端側の一対の係合凸部56dを差し込み、中ケース13に設けられた不図示の係合凹部に係合させるとともに、他端側の一対の半円状切欠56cをロック操作部材6に沿って重ねる。
そして、一対のロック操作部材6をそれぞれ回転操作して、各々のロック爪61を半円状切欠56cの溝56eにそれぞれ係合させることで、電池パック5の装填保持がなされる。
なお、以上の実施形態においては、第一の筐体1に設けられた不図示の係合凹部に係合する係合凸部56d及び第一の筐体1の電池収納凹部4の一辺に沿って設けられた一対のロック操作部材6のロック爪61が係合する溝56e等の、電池パック5を電池収納凹部4に装着した状態で固定する固定機構を電池蓋56に設ける構成であったが、これらの固定機構を電池パック5のアウターケース52に設けるようにしてもよい。図6は、その一例を示したもので、電池パック5のアウターケース52のフランジ部52dの一方に、一対のロック操作部材6に対応した一対の半円状切欠52fとロック操作部材6のロック爪61が係合する溝52hが形成され、その反対側に一対の係合凸部52gが形成されている。また、電池51が薄型である場合には、図7に示すように、電池パック5のアウターケース52を平板上にすると共に、そのフランジ部52dに図6と同様の半円状切欠52f、溝52h及び係合凸部52gを形成することにより、電池蓋56をなくすこともできる。
また、以上の実施形態においては、携帯電話機としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ノート型PC、パームトップPC、PDA、その他の携帯用等の電子機器であっても良い。また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
本発明を適用した電子機器の一実施形態の構成を示すもので、携帯電話機の分解斜視図である。 図1において、電池パックを裏面側から見た分解斜視図である。 図1及び図2の電池パックの分解斜視図である。 (a)は電池パックの正面図であり、(b)は(a)のB−B矢視断面図、(c)は(a)のC−C矢視断面図である。 (a),(b)ともに、図1及び図2の電池収納凹部を有する筐体の断面図である。 電池パックの変形例の分解斜視図である。 電池パックの更なる変形例の分解斜視図である。
符号の説明
4 収納凹部(収納部)
5 電池パック
51 電池
52 アウターケース(ケース部材)
52d,53d フランジ部
52e 溝
53 インナーケース(ケース部材)
53e 溶着リブ
52b,53b,56b 開口
56 電池蓋
56d 係合凸部(固定部)
56e 溝(固定部)

Claims (5)

  1. 電池を第1のケース部材及び第2のケース部材で覆い一体化してなる電池パックにおいて、
    第1のケース部材及び第2のケース部材には全周にわたって互いに当接するフランジが形成され、
    一方のフランジには全周にわたって溶着リブが形成され、
    他方のフランジには全周にわたって溝が形成され、
    前記溶着リブが前記溝に挿入された状態で溶着されていることを特徴とする電池パック。
  2. 前記第1のケース部材または前記第2のケース部材の少なくとも一方には、前記電池に設けられた端子を露出させる開口が設けられており、
    前記開口の周縁部と前記端子の周縁部とは、防水部材により封止されていることを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  3. 前記第1のケース部材または前記第2のケース部材には、前記電池が電力を供給する電子機器に固定される固定部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の電池パック。
  4. 前記電池パックは、前記電池が電力を供給する電子機器に収納され、
    前記第1のケース部材または前記第2のケース部材は、この電子機器の電池パックを収納する収納部を蓋する電池蓋と一体に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の電池パック。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の電池パックを備えることを特徴とする電子機器。
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