JP2008090337A - Icタグ付キャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】キャップを廃棄する際にICタグのキャップからの取り外しを容易に行うことが可能なICタグ付キャップを提供することである。
【解決手段】頂板部及びスカート部から成り、該頂板部中央に開口が形成されたキャップシェル、該キャップシェル頂板部の開口を覆うように、キャップシェル内面に組み合わされるシール材、及び製品情報が記憶されたICタグから成るICタグ付キャップにおいて、前記ICタグが、キャップシェル頂板部内面及びシール材上面で保持され、キャップを容器口部から取外した後、シール材をキャップシェル開口から押圧してキャップシェルと分離することにより、ICタグのキャップからの取外しが可能であることを特徴とするICタグ付キャップ。
【選択図】図2

Description

本発明は、製品情報が記憶されたICタグがキャップに取り付けられて成るキャップに関し、より詳細には、キャップを廃棄する際にICタグをキャップから容易に取外すことが可能なICタグ付キャップに関する。
従来、各種の製品には、製造年月日、製造・販売者名、使用期限などの製品情報を表示したバーコードが広く利用されている。かかるバーコードは、コード化された情報をリーダーで読取るものであるため、バーコードの印刷面は平面である必要がある。このため、ボトルやキャップ等の包装材料の分野では、バーコードの印刷面が制限されるという問題がある。また、バーコードではコード化できる情報量も限られたものとなってしまうという問題がある。
そこで、最近では、ICタグを用いた情報表示の技術が利用されるようになってきた。ICタグとは、RFID (Radio Frequency Identification)とも呼ばれるものであり、所定の情報が記憶されたICチップを無線アンテナと共に樹脂やガラス等の誘電体材料に埋め込んでタグ(荷札)状に形成した超小型の通信端末である。このようなICタグは、無線通信により、ICチップに記憶された製品情報を読取るものであり、ICチップのメモリには、例えば数百バイトのデータを記録することができ、多くの製品情報を記録できるという利点がある。また、ICタグは、非接触で記録された情報を読取ることができ、接触による摩耗などの問題もなく、更には、商品の形態に併せた形状に加工することや、小型化或いは薄型化等も可能であるという利点がある。
このようなICタグが設けられたキャップにおいては、商品の搬送や荷積み、商品陳列等の際にICタグが破損しないことが必要であると共に、消費者が商品を使用する前にICタグが剥離されたり或いは他のICタグと交換される等のいたずらが加えられないようにすることが必要となる。
このような観点から、ICタグが設けられたキャップにおいては、ICタグがキャップの頂板部に埋め込まれたものが提案されている(特許文献1及び特許文献2)。
特開2006−62716号公報 特開2005−321935号公報
近年、資源の再利用の観点から分別廃棄が要求されており、かかる要求に応えるためには、重金属が含有されているICタグをプラスチックキャップから取り除く必要があるが、上記タイプのICタグ付キャップにおいては、プラスチックキャップ中に埋設されているICタグを取り除くことは困難である。
従って本発明の目的は、キャップの廃棄する際にICタグのキャップからの取り外しを容易に行うことが可能なICタグ付キャップを提供することである。
また本発明の他の目的は、ICタグの破損やICタグへのいたずらが有効に防止されているICタグ付キャップを提供することである。
本発明の更に他の目的は、ICタグのキャップ内への設置及び位置決めが容易であり、キャップシェル、シール材及びICタグの組み付けが容易で生産性に優れたICタグ付キャップを提供することである。
本発明の第一の態様によれば、頂板部及びスカート部から成り、該頂板部中央に開口が形成されたキャップシェル、該キャップシェル頂板部の開口を覆うように、キャップシェル内面に組み合わされるシール材、及び製品情報が記憶されたICタグから成るICタグ付キャップにおいて、前記ICタグが、キャップシェル頂板部内面及びシール材上面で保持され、キャップを容器口部から取外した後、シール材をキャップシェル開口から押圧してキャップシェルと分離することにより、ICタグのキャップからの取外しが可能であることを特徴とするICタグ付キャップが提供される。
本発明の第一の態様のICタグキャップにおいては、
1.ICタグの形状が、円形であること、
2.シール材が、インナーリングを有する中栓であること、
3.キャップシェル頂板部内面及びシール材上面に閉蓋状態で係合する係合用突起が形成されていること、
4.ICタグの直径が前記キャップシェルの開口の直径の104%以上であること、
が好適である。
本発明の第二の態様によれば、頂板部及びスカート部から成り、該頂板部中央に開口が形成されたキャップシェル、該キャップシェル頂板部の開口を覆うように、キャップシェル内面に組み合わされるシール材、及び製品情報が記憶されたICタグから成るICタグ付キャップにおいて、前記ICタグが、シール材と一体化され、キャップを容器口部から取外した後、シール材をキャップシェル開口から押圧してキャップシェルから取外すことにより、ICタグのキャップからの取外しが可能であることを特徴とするICタグ付キャップが提供される。
本発明の第二の態様のICタグ付キャップにおいては、
1.ICタグが、シール材上面に接着されていること、
2.ICタグが、シール材を構成する樹脂中に組み込まれていること、
が好適である。
本発明のICタグ付キャップにおいては、キャップの使用後ICタグをキャップから容易に取外すことができ、分別廃棄性に優れている。更にICタグのキャップ内への設置及び位置決めが容易であり、生産性に優れている。
また第二の態様においては、ICタグが中栓中に組み込まれることにより、ICタグの破損が有効に防止することができると共に、ICタグがシール材に埋設或いはシール材の容器側に組み込まれることにより、ICタグはキャップの外観上認識されないので、ICタグへのいたずらを有効に防止することもできる。
本発明のICタグ付キャップにおいては、頂板部及びスカート部から成り、該頂板部中央に開口が形成されたキャップシェル、該キャップシェル頂板部の開口を覆うように、キャップシェル内面に組み合わされるシール材、及び製品情報が記憶されたICタグから成るICタグ付キャップからなるものであり、第一の態様においては、前記ICタグが、キャップシェル頂板部内面及びシール材上面で保持され、キャップを容器口部から取外した後、シール材をキャップシェル開口から押圧してキャップシェルと分離することにより、ICタグのキャップからの取外しが可能であることが重要な特徴である。
図1は、ICタグの一例を示す側断面図である。また図2は、第一の態様のICタグ付キャップの一例を示す図であり、(A)は上面図、(B)は側断面図を示す図であり、図3は、図2に示すICタグ付キャップのシール部材の側断面図である。
尚、図2(B)におけるシール材とキャップシェルとの位置関係は、容器に装着された状態での位置を示している。
本発明の第一の態様においては、ICタグ付キャップは、ICタグ1、キャップシェル10、及びシール部材20の3つの部材から成っている。
一般にICタグ1は、図1に示すように、基材2の表面にアンテナ3及びICチップ4、ICチップ4を覆う被覆層5から成っている。
キャップシェル10は、概略的に言って、頂板部11、頂板部11の周縁から垂下するスカート部12から成っている。頂板部12の中央には、開口13が形成されており、またスカート部12の内面には、容器口部と螺合するネジ部14が形成されている。更にスカート部12の下端には、弱化部15を介して、内面にフラップ片16を有するタンパーエビデントバンド17が形成されている。
図2に示した具体例においては、キャップ頂板部11の内面側には、後述するシール材の突起の位置と合致する環状凹部18が形成されている。
シール材20は、図3に示すように、概略的に言って、キャップシェル頂板部内面の外径よりも若干小さい外径を有する円板部分21、この円板部分21の下面から容器口部内に嵌合して容器口部内面と密着して容器の密封性を確保するインナーリング22から成っている。
また図3に示した具体例においては、図2から明らかなように、円板部分21の上面且つキャップシェル頂板部の開口13よりも外周側で、前述したキャップシェルの環状凹部18に対応する位置に係合用突起23が複数個形成されている。かかる係合用突起23が形成されていることにより、シール材20のキャップシェル内での位置決めが可能になると共に、環状凹部18内で、係合用突起23が形成されていない部分が開口13から浸入する洗浄水の排出流路を形成することができ、効率的に洗浄水を排出することができる。
ICタグ1は、図1に示すように、基板2上に一体に形成されたアンテナ3及びICチップ4から成り、ICチップ4が基板2から突出した形状であるため、図2に示すようにシール材20の円板部分21の中央には、かかるICチップの突出に対応した凹部24が形成され、ICタグ1をシール材20に載置する際に、この凹部24に突出したICチップ4が位置するように設置することが好適ある。これにより、ICチップの押圧等による破損を有効に防止することが可能になると共に、ICタグのシール材上での位置決めも容易になる。
本発明に用いるICタグの形状としては、図2に示すように円形の基板2にアンテナ3及びICチップ4が設置された円形のタグであることが特に好ましい。
すなわち円形のタグであることにより、ICタグの周縁を全周に亘って均一にキャップシェル及びシール材で保持することが可能となり、ICタグを確実にキャップに固定できると共に、開口から押圧しない限り取外すことが困難であるので特に好ましい。
本発明においては、図2(A)から明らかなように、上記キャップシェル10とシール材20を組み合わせる際に、キャップシェル10の頂板部11の内面及びシール材20の上面の間にICタグ1を設置し、キャップシェル10とシール材20を組み合わせて、ICタグ1を保持する。
すなわち、ICタグ1は、図2(B)から明らかなように、その直径がキャップシェルの開口13の直径よりも大きく形成されているため、キャップシェル頂板部11の内面とシール材20の上面の間に保持されて、キャップから脱落することなく固定されることが可能となる。
シール材20のキャップシェル10への固定は、図2に示した具体例では、キャップシェル10のスカート部3の内面上方に、シール材をキャップシェル内に固定するための環状係止部19が形成され、該係止部19にシール20の外周縁25が係止することにより、シール材をキャップシェルから脱落することなく、キャップシェル頂板部内面を覆うようにキャップシェル内に固定することが可能となる。
また環状係止部19を形成することなく、キャップシェル10のネジ部14の上部でシール材外周縁を係止することにより、シール材をキャップシェル頂板部内面を覆うようにキャップシェル内に固定することもできる。
キャップが容器口部に装着された状態においては、ICタグの周縁部がキャップシェル頂板部11の内面とシール材20の上面間に挟持されることになる。
本発明の第一の態様のICタグにおいては、図1に示したように、ICタグ自体を円形に成形することにより、そのままICタグをキャップシェル及びシール材の間で完全に保持することが可能であるが、例えば、ICタグが長辺及び短辺を有する短冊状の場合等には、ICタグの長辺が開口の直径よりも大きいことにより、少なくとも短辺付近の部分がキャップシェル頂板部の内面及びシール材で挟持されるので、キャップから脱落することなく固定されることが可能となる。
また短冊状のICタグの片面或いは両面に、キャップシェルの開口よりも大きく且つシール材の係合用突起が形成する環状部分の内径よりも小さい径を有する円形の樹脂シートを接着させて、キャップシェル及びシール材の間に設置することもできる。これにより、キャップシェル開口を通してICタグに直接触ることができないため、いたずら等を有効に防止することが可能となる。
第一の態様のICタグ付キャップにおいて、ICタグをキャップから取り外すには、キャップを容器口部から取り外した後、キャップシェルの開口からICタグ及びシール材を押圧することにより、シール材とキャップシェルの係止が解除され、シール材がキャップシェルと分離されることにより、容易にICタグをキャップから取り除くことができる。
また本発明のICタグ付キャップの第二の態様は、図4に示すように、ICタグが、シール材と一体化されていることが特徴であり、キャップを容器口部から取外した後、シール材をキャップシェル開口から押圧してキャップシェルから取外すことにより、ICタグをシール材と共にキャップから取外すことができる。
すなわちこの態様においては、ICタグはシール材を成形した後、シール材の上面に接着剤等を用いてICタグをシール材に積層して一体化することもできるし、或いはシール材を成形する際に、キャップシェル開口に対応する位置にICタグを組み込むようにインサート成形すること等によって一体成形することができる。
またICタグをシール材に組み込んで一体成形する場合には、ICタグはシール材中に完全に埋設することもできるし、或いはシール材のキャップシェル側又は容器側の何れかの面に溶着させてもよい。
ICタグをシール材に、埋設或いは容器側に組み込むことにより、キャップシェル開口からICタグを直接触ることは勿論、認識することもできないため、いたずらや或いは外部からの衝撃などによる影響を受けにくくなるので、好ましい。
更に、第二の態様のようにICタグが、シール材と一体化されていると、ICタグのキャップシェルへのセッティングが容易となり、生産性の向上が可能となる。
第二の態様のICタグ付キャップにおいては、第一の態様のICタグ付キャップと同様に、開口からシール材を押圧することにより、シール材とキャップシェルの係止が解除され、シール材がキャップシェルと分離するので、ICタグが一体化されたシール材をキャップシェルとは別途に廃棄すればよい。
本発明において、キャップシェルに形成される開口は、開口からの押圧によりシール材がキャップシェルから容易に取り外される限り、その大きさは特に限定されないが、特に第一の態様のICタグ付キャップにおいて、ICタグがキャップシェル及びシール材で確実に保持されることが重要であり、ICタグの形状が円形の場合は、ICタグの直径が開口の直径の104%以上であることが好適であり、ICタグの形状が短冊状の場合は、長辺の長さが開口の直径の108%以上であることが好適である。
またICタグをシール材に設置或いは接着するような場合には、ICタグは、キャップシェルの開口径よりも大きく且つシール材の係合用突起で囲まれたシール材の中央部分の径よりも小さく形成されることが好ましい。
また図に示した具体例においては、シール材はインナーリングを有する中栓状のものであったが、これに限定されるものではなく、容器口部先端と密着して密封性を確保する円盤状のライナーであっても勿論よい。
本発明のICタグ付キャップは、予め射出成形、圧縮成形等の従来公知の手段によってキャップシェル、シール材(中栓)を成形し、シール材にICタグを設置又は必要により接着してICタグをシール材に一体化させた後、或いはシール材を成形する際にICタグをシール材中に埋設或いは溶着してICタグとシール材を一体成形し、シール材及びICタグをキャップシェル内に挿入して、ネジ部の最上段或いはキャップシェルスカート部内面にネジ部とは別途形成された環状係止部とシール材端縁を係止させて、シール材をキャップシェル内に固定することにより作成することができる。
本発明のICタグ付キャップに用いられるキャップシェルとしては、従来キャップシェルに使用されていた、ポリエチレン、ポリプロピレン等を使用することができ、特にポリプロピレン又は高密度ポリエチレンを好適に用いることができる。
またシール材を形成する樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、特にポリプロピレン、高密度ポリエチレンを好適に用いることができる。
ICタグの一例の側断面図を示す図である。 本発明の第一の態様のICタグ付キャップの一例を示す図である。 図2のシール材を示す側断面図である。 本発明の第二の態様のICタグ付キャップの一例を示す図である。
符号の説明
1 ICタグ、2 基板、3 アンテナ、4 ICチップ、10 キャップシェル、
11 頂板部、12 スカート部、13 密封部、14 ネジ部、15 弱化部、
16 フラップ片、17 タンパーエビデントバンド、20 シール材、
21 円板部分、22 インナーリング、23 係合用突起、24 凹部。

Claims (8)

  1. 頂板部及びスカート部から成り、該頂板部中央に開口が形成されたキャップシェル、該キャップシェル頂板部の開口を覆うように、キャップシェル内面に組み合わされるシール材、及び製品情報が記憶されたICタグから成るICタグ付キャップにおいて、
    前記ICタグが、キャップシェル頂板部内面及びシール材上面で保持され、キャップを容器口部から取外した後、シール材をキャップシェル開口から押圧してキャップシェルと分離することにより、ICタグのキャップからの取外しが可能であることを特徴とするICタグ付キャップ。
  2. 前記ICタグの形状が、円形である請求項1記載のICタグ付キャップ。
  3. 前記シール材が、インナーリングを有する中栓である請求項1又は2記載のICタグ付キャップ。
  4. 前記キャップシェル頂板部内面及びシール材上面に閉蓋状態で係合する係合用突起が形成されている請求項1乃至3の何れかに記載のICタグ付キャップ。
  5. 前記ICタグの直径が前記キャップシェルの開口の直径の104%以上である請求項2記載のICタグ付キャップ。
  6. 頂板部及びスカート部から成り、該頂板部中央に開口が形成されたキャップシェル、該キャップシェル頂板部の開口を覆うように、キャップシェル内面に組み合わされるシール材、及び製品情報が記憶されたICタグから成るICタグ付キャップにおいて、
    前記ICタグが、シール材と一体化され、キャップを容器口部から取外した後、シール材をキャップシェル開口から押圧してキャップシェルから取外すことにより、ICタグのキャップからの取外しが可能であることを特徴とするICタグ付キャップ。
  7. 前記ICタグが、シール材上面に接着されている請求項6記載のICタグ付キャップ。
  8. 前記ICタグが、シール材を構成する樹脂中に組み込まれている請求項6記載のICタグ付キャップ。
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