JP2008087253A - 防汚性シート - Google Patents

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豊 林
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Abstract

【課題】伸縮性のある基材の最外層に防汚層を設けた防汚性シートに、繰り返しの伸縮および/または屈曲が伴っても、その防汚層に亀裂や破損が生ずることがなく、防汚性が継続する防汚性シートを提供する。
【解決手段】伸縮性のある基材の少なくとも片面に防汚層を有し、防汚層を最外層に有する防汚性シート。その防汚層が、シリコーン変性フッ素系樹脂を架橋剤で架橋させて得られた樹脂皮膜からなることが好ましい。また基材および防汚層が5%〜500%の伸度を有していることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、防汚性シートに関するものである。更に詳しく述べるならば、本発明は、伸縮性を有した防汚性シートに関するものである。
防汚性を付与した材料の基材としては、従来、木、ガラス、金属、繊維布帛、プラスチック、発泡体、弾性体、合成皮革、紙、セラミック、コンクリート、石膏ボード等の有機基材及び無機基材等が知られている。 これらの防汚性を付与した材料は、上記の基材の少なくとも片面に、撥水性のフッ素系樹脂を含浸させたり、フッ素系樹脂層を設けたりするものがよく知られている。しかしながら、防汚性の性能と耐久性の向上が以前にもまして求められてきており、また、防汚性を求める用途も多岐にわたってきている。
ところで、防汚性の性能と耐久性の向上対策としては、これまでに種々の提案がなされている。その一つとして、繊維布帛を含む基材上に防水性樹脂を含む防水樹脂層と、防汚性アクリル樹脂を含む防汚樹脂層とを順次に形成し、前記防汚性アクリル樹脂として、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリル酸エステルの共重合体残基を主成分とした主鎖とN−メチロール(メタ)アクリルアミド及びヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの共重合体残基を主成分とした枝鎖との櫛型共重合体を用いた、塵埃汚れと雨筋汚れの防止性の高い防汚性防水シートが知られている(特許文献1)。
また、変性シリコーンポリマーの主鎖骨格にアクリル変性されたセグメントを一部導入したベースポリマーに微粒子アナタース型酸化チタンを配合した、表面耐候性や防汚性に優れた外壁部材用シーリング材組成物が知られている(特許文献2)。
さらに、繊維基材に樹脂を被覆してなるシートに水酸化ラジカル、オゾン又は過酸化物を発生する空気触媒が固着されているもので、光照射を必要としないことで、時間や場所が制約されない、長期間にわたる防汚性の耐久性が向上された防汚性シートが開示されている。(特許文献3参照。)
特開2003−300289号公報 特開2004−010767号公報 特開2005−054316号公報
しかしながら、上述の手段を施したシートおよび組成物は、伸びや屈曲に対する耐久性はあまり考慮されてはいない。したがって、基材が伸びたり屈曲したりした場合、その防汚層である樹脂皮膜は、基材の伸びや屈曲に追従することができず、防汚層に亀裂や破損など生じてしまうものである。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、伸縮性のある基材を用いた防汚性シートに繰り返しの伸縮および/または屈曲が伴っても、基材上の防汚層の亀裂や破損を防ぎ、防汚性が継続する防汚性シートを提供するものである。
本発明では、上記目的を達成するために以下の構成を採用した。(1) 伸縮性のある基材の少なくとも片面に防汚層を有し、防汚層を最外層に有する防汚性シート。(2) 前記防汚層が、シリコーン変性フッ素系樹脂を架橋剤で架橋させて得られた樹脂皮膜からなる上記(1)記載の防汚性シート。(3) 前記基材および防汚層が、5%〜500%の伸度を有する上記(1)または(2)記載の防汚性シート
本発明により、伸縮性のある基材を用いた防汚性シートに繰り返しの伸縮および/または屈曲が伴っても、その防汚層に亀裂や破損が生じることがなく、防汚性が継続する防汚性シートを得られる。 したがって、このようにして得られた本発明の防汚性シートは、伸縮性や耐屈曲性の要求される手袋、衣服、椅子張りやテントや可動式軒先テント、自動車用幌、フレキシブルコンテナ、電車連結部用幌などに使用することができる。これらの用途に用いられるシートには、防汚性だけでなく、繰り返しの伸縮や屈曲に対する耐久性が必要である。従来の防汚性シートでは防汚性およびその耐久性は向上してきているが、本発明ではそれに加えて、繰り返しの伸縮や屈曲にも耐えうる防汚性シートを提供できる。
本発明の防汚性シートは、伸縮性のある基材の少なくとも片面に防汚層を有し、最外層が防汚層である。本発明において、伸縮性のある基材とは、ゴム、ポリウレタン膜、繊維布帛など、伸縮性がある素材のことをいう。基材の伸縮性は、経方向、緯方向の少なくとも一方が5%から500%の伸度であるものが好ましい。5%未満では得られる防汚性シートの伸縮性が十分ではなく、500%以上では防汚層が追従できないことがある。さらに、防汚層の耐久性の観点からは、5%〜200%であるものがより好ましい。また、伸縮性のある基材としては、強度や耐久性の観点から繊維布帛であることが好ましい。繊維布帛としては、ポリエステル、ポリアミド、ビニロン、アラミド、ポリウレタンなどの合成繊維や、ジアセテート、トリアセテートなどの半合成繊維、レーヨンなどの再生繊維、綿、麻、毛などの天然繊維などからなる布帛が挙げられる。これら2種以上の繊維の混繊品、混紡品や交織品であってもよい。 また、その形態は、織物、編物、不織布などのいかなる形態であってもよい。伸縮性のある基材としての観点では、編物が好ましく、また、ポリウレタン繊維と上記の他の繊維とを組み合わせた糸を用いた織物、編物が好ましい。 また、繊維布帛に伸縮性や耐屈曲性を有する合成樹脂を含浸させたものや、繊維布帛に伸縮性や耐屈曲性を有する合成樹脂膜を繊維布帛の少なくとも片面に付与したものを伸縮性のある基材として用いてもよい。この際用いられる合成樹脂および合成樹脂膜は、ウレタン樹脂やアクリル樹脂等を用いたものが挙げられる。伸縮性および耐久性の観点からはポリカーボネート系ウレタン樹脂を用いたものが好ましい。また、この合成樹脂および合成樹脂膜は、無孔質膜であっても、多孔質膜であってもよい。 当合成樹脂を含浸させた繊維布帛上および繊維布帛の少なくとも片面に付与された合成樹脂膜面上に防汚層を形成したものは、合成樹脂が付与されていない繊維布帛に比較して、伸びや屈曲に対する耐久性が向上し、また、基材の強度が向上するため、防汚性シートとして、より好ましいものである。 また、本発明の伸縮性のある基材は、撥水加工、帯電防止加工、難燃加工、抗菌加工、消臭加工等の加工が施されていてもよい。
本発明において、防汚層に用いられる樹脂皮膜は、シリコーン変性フッ素系樹脂を架橋剤で架橋させて得られた樹脂皮膜からなる。シリコーン変性フッ素系樹脂としては、フッ素樹脂を主鎖にポリシロキサンを枝鎖として樹枝状にグラフト重合させたポリマーを用いることが好ましい。フッ素樹脂やシロキサンを単独で、または、単にブレンドして用いて得られる防汚層は初期汚染性(汚染物質の付着自体を防ぐこと)や汚染物質除去性(付着した汚れの除去性)が充分でなかったり、耐久性をはじめ、それぞれの性能うち、あるものは優れているが他のものは充分ではないなどバランスが悪いものであったりするものであった。しかし、フッ素樹脂を変性させてポリシロキサンを樹枝状にグラフト重合させることで、おのおのの特性がより効果的に発揮されるようになり、従来よりも初期汚染性や汚染物質除去性が向上し、その持続性も良好で、前記の性能の全てにおいてバランスのよい防汚層を形成できるものとなった。 架橋剤としては、耐久性、耐候性、外観、物性の観点から、ヘキサメチレンジイソシアネート(以後、HDIと呼ぶ)系の架橋剤を使用するのが好ましい。HDI系架橋剤とは、HDIおよびHDIの変性体、誘導体のことを言い、ビウレットタイプ、イソシアヌレートタイプ、アダクトタイプなどが挙げられるが、特にアダクトタイプのものが好ましい。また、これらはブロック型であっても非ブロック型であってもよい。
次に、本発明の好ましい製造方法にて説明を行うが、本発明は、なんらこの製造方法に限定されるものではない。 防汚層は、伸縮性のある基材の少なくとも片面に、防汚層用に調製した合成樹脂溶液を塗布し、乾燥させることにより作製する。この時、防汚層は最外層に設ける。 合成樹脂溶液は、シリコーン変性フッ素系樹脂をキシレン、エチルベンゼン、酢酸ブチルなどの有機溶剤に均一に混合させて溶液状態としたものに、架橋剤を加えることにより調整する。さらに、着色剤、難燃剤、紫外線吸収剤、安定剤、酸化防止剤などを1種類以上混合してもよい。 合成樹脂溶液の塗布は、ナイフオーバーロールコータ、グラビアコータ等を用いたコーティング方式やパディング方式、スプレー方式等の公知の手段によって行うことができる。合成樹脂溶液を塗布した後の乾燥温度は、80〜140℃の温度で行うのが好ましい。また、他の方法として、予め離型紙上に、防汚層用に調製した合成樹脂溶液を塗布、乾燥し、防汚層用の樹脂皮膜を形成しておき、形成した樹脂皮膜上にバインダ樹脂溶液を全面や、点状又は線状に塗布する。なかでも、強度の観点からは、全面塗布するのが好ましい。塗布は、ナイフオーバーロールコータ、グラビアロールコータ等の公知の手段によって行うことができる。塗布後の乾燥は、エアーオーブンなどにより80〜140℃の温度で行うのが好ましい。 その後、バインダ樹脂を介して伸縮性のある基材と貼り合せる。貼り合わせは、加圧条件下で80〜140℃の温度で行うことが好ましい。次いで、必要に応じエージングをおこなう。エージングは、30〜100℃の温度で、12〜72時間程度行うことが好ましい。 エージング終了後、離型紙を剥離し、最外層が防汚層である防汚性シートを得る。 得られる防汚層の厚さは、特に限定されるものではなく、用途に応じ設定すれば良い。
また、伸縮性のある基材として、繊維布帛に合成樹脂を含浸させたものや、繊維布帛の片面に合成樹脂膜を付与したものの製造方法を以下に記す。伸縮性のある基材として、繊維布帛の片面に微多孔質膜を有するものを用いる場合の繊維布帛への微多孔質膜の付与方法は、合成樹脂溶液を調製し、繊維布帛に調製した合成樹脂溶液を塗布し、湿式凝固させ付与することにより得ることができる。合成樹脂溶液の塗布は、たとえば、パイプコータ、ナイフコータ、コンマコータ、リバースコータ等の公知のコーティング機を使用して、繊維布帛の少なくとも片面に合成樹脂溶液を塗布し、水中凝固し、脱溶媒後、乾燥させる。 ここで、凝固、脱溶媒は、公知の湿式凝固方法によればよい。また、乾燥に関してもホットシリンダーなど公知の乾燥機を用いて
乾燥すればよく、乾燥温度は、80〜140℃が好ましく選択される。
また、伸縮性のある基材として、繊維布帛の片面に無孔質膜を有するものを用いる場合の無孔質膜の付与方法は、繊維布帛の片面に無孔質膜を形成するための樹脂溶液を、ナイフオーバーロールコータ、グラビアロールコータ等を用い塗布し、その後、エアーオーブンなどにより80〜140℃の温度で乾燥すればよい。 さらに、他の方法として、別途作成した無孔質膜をバインダ樹脂を用い繊維布帛に貼り合せて無孔質膜を付与してもよい。 より具体的には、予め離型紙上に、合成樹脂溶液を塗布、乾燥し、無孔質のウレタン樹脂膜を形成しておき、無孔質のウレタン樹脂膜上にバインダ樹脂溶液を全面や、点状又は線状に塗布する。なかでも、強度の観点からは、全面塗布するのが好ましい。塗布は、ナイフオーバーロールコータ、グラビアロールコータ等の公知の手段によって行うことができる。塗布後の乾燥は、エアーオーブンなどにより80〜140℃の温度で行うのが好ましい。 その後、バインダ樹脂を介して繊維布帛と貼り合せる。貼り合わせは、加圧条件下で80〜140℃の温度で行うことが好ましい。次いで、必要に応じエージングをおこなう。エージングは、30〜100℃の温度で、12〜72時間程度行うことが好ましい。 エージング終了後、100〜160℃の温度でシワ取り及び規格合わせのための仕上げセットを行う。 また、伸縮性のある基材として、合成樹脂を含浸させた繊維布帛を用いる場合の合成樹脂の含浸方法は、(1) 合成樹脂溶液に繊維布帛を浸し、マングルにて絞った後、80〜140℃にて乾燥することにより繊維布帛に合成樹脂を含浸させる。この際、マングルロール間にスリットを設けてもよい。(2) 合成樹脂溶液に繊維布帛を浸し、マングルにて絞った後、水の中に浸漬し湿式凝固させ、脱溶媒後、80〜140℃にて乾燥することにより繊維布帛に合成樹脂を含浸させる。この際、マングルロール間にスリットを設けてもよい。(3) 繊維布帛に合成樹脂溶液をバーコータ、コンマコータなどを用いて塗布し、合成樹脂溶液を繊維布帛に含浸させた後、80〜140℃にて乾燥することにより繊維布帛に合成樹脂を含浸させる。(4) 繊維布帛に合成樹脂溶液をバーコータ、コンマコータなどを用いて塗布し、合成樹脂溶液を繊維布帛に含浸させた後、水の中に浸漬し湿式凝固させ、脱溶媒後、80〜140℃にて乾燥することにより繊維布帛に合成樹脂を含浸させる。などの方法が挙げられる。 このような、繊維布帛に合成樹脂を含浸させたものや繊維布帛の片面に合成樹脂膜を付与したものの、少なくとも片面に前記の方法にて、防汚層を最外層になるように付与し、防汚性シートを得る。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、「部」は質量部を、「%」は質量%を表す。(実施例1)<基材として繊維布帛を単独で用いたもの>繊維布帛として、アラミド繊維のニットを用いた。この繊維布帛は目付けが350g/m、緯方向の伸度が150%以上のものである。常法により精練し、マングルで絞り、乾燥した後、180℃で1分間熱処理した繊維布帛を、単独で基材として用いた。
まず、以下に列挙する組成からなる、防汚層用混合樹脂溶液を調製した。・シリコーン変性フッ素系樹脂(固形分 35%、キシレン 8%、エチルベンゼン 8%、酢酸ブチル 49%。フッ素樹脂主鎖にポリシロサンを枝鎖として樹枝状にグラフト重合したもの) 100部・トルエン 20部・HDI系架橋剤 アダクトタイプ(固形分 80%) 15部・白顔料 7.5部 次に、ナイフオーバーロールコータを使用し、防汚層用混合樹脂溶液を、上記の繊維布帛基材上に全面塗布した。塗布後、エアーオーブンを用いて、120℃で2分間乾燥し、最外層に防汚層を持つ防汚性シートを得た。
(比較例1) 実施例1で使用したものと同一基材を用いた。
まず、以下に列挙する組成からなる、防汚層用混合樹脂溶液を調製した。・シリコーン変性フッ素系樹脂(固形分 35%、キシレン 8%、エチルベンゼン 8%、酢酸ブチル 49%。フッ素樹脂主鎖にポリシロサンを枝鎖として樹枝状にグラフト重合したもの) 100部・トルエン 20部・HDI系架橋剤 イソシアヌレートタイプ(固形分 100%) 15部・白顔料 7.5部 次に、ナイフオーバーロールコータを使用し、防汚層用混合樹脂溶液を、上記の繊維布帛を単独で用いる基材上に全面塗布した。塗布後、エアーオーブンを用いて、120℃で2分間乾燥し、最外層に防汚層を持つ防汚性シートを得た。
(比較例2) 実施例1で使用したものと同一基材を用いた。
まず、以下に列挙する組成からなる、防汚層用混合樹脂溶液を調製した。・シリコーン変性フッ素系樹脂(固形分 35%、キシレン 8%、エチルベンゼン 8%、酢酸ブチル 49%。フッ素樹脂主鎖にポリシロサンを枝鎖として樹枝状にグラフト重合したもの) 100部・トルエン 20部・4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート系架橋剤(固形分 75%) 15部・白顔料 7.5部 次に、ナイフオーバーロールコータを使用し、防汚層用混合樹脂溶液を、上記の繊維布帛を単独で用いる基材上に全面塗布した。塗布後、エアーオーブンを用いて、120℃で2分間乾燥し、最外層に防汚層を持つ防汚性シートを得た。
(比較例3) 実施例1で使用したものと同一の基材を用いた。
まず、以下に列挙する組成からなる、防汚層用混合樹脂溶液を調製した。・縮合型シリコーン樹脂(固形分 12.5%) 100部・トルエン 50部・接着向上剤(固形分 30%) 10部・触媒 1.5部・白顔料 7.5部 次に、ナイフオーバーロールコータを使用し、防汚層用混合樹脂溶液を、上記の繊維布帛を単独で用いる基材上に全面塗布した。塗布後、エアーオーブンを用いて、120℃で2分間乾燥し、最外層に防汚層を持つ防汚性シートを得た。
(実施例2)<基材として繊維布帛上に多孔質の合成樹脂膜を設けたもの>繊維布帛として、アラミド繊維のニットを用いた。この繊維布帛は目付けが350g/m、緯方向の伸度が150%以上のものである。常法により精練し、マングルで絞り、乾燥した後、180℃で1分間熱処理した。次に、合成樹脂膜として、以下に列挙する組成の混合樹脂溶液を用い、繊維布帛上に多孔質の合成樹脂膜を設けた。・ポリカーボネート系ウレタン樹脂(固形分 20%) 100部・トルエン 20部・耐光向上剤 0.5部・白顔料 7.5部 ナイフオーバーロールコータを使用し、上記混合樹脂溶液を前記アラミド繊維製ニットの片面にコーティングした。これを、20℃の水中に導き、2分間凝固させた後、50℃の温水で5分間湯洗いし、130℃のエアーオーブンで乾燥し、繊維布帛上に厚さ0.5mmのポリカーボネート樹脂製の多孔質の合成樹脂膜を作成し、基材とした。この基材も伸度が緯方向に150%以上であった。
次に、以下に列挙する組成からなる、防汚層用混合樹脂溶液を調製した。・シリコーン変性フッ素系樹脂(固形分 35%、キシレン 8%、エチルベンゼン 8%、酢酸ブチル 49%。フッ素樹脂主鎖にポリシロサンを枝鎖として樹枝状にグラフト重合したもの) 100部・トルエン 20部・HDI系架橋剤 アダクトタイプ(固形分 80%) 15部・白顔料 7.5部ナイフオーバーロールコータを使用し、防汚層用混合樹脂溶液を、繊維布帛基材上に作成したポリカーボネート樹脂製の多孔質膜の上に全面塗布し、エアーオーブンを用いて120度で2分間乾燥させ、最外層に防汚層を持つ防汚性シートを得た。
(比較例4) 実施例2で使用したものと同一の基材を用いた。
まず、以下に列挙する組成からなる、防汚層用混合樹脂溶液を調製した。・シリコーン変性フッ素系樹脂(固形分 35%、キシレン 8%、エチルベンゼン 8%、酢酸ブチル 49%。フッ素樹脂主鎖にポリシロサンを枝鎖として樹枝状にグラフト重合したもの) 100部・トルエン 20部・HDI系架橋剤 イソシアヌレートタイプ(固形分 100%) 15部・白顔料 7.5部 ナイフオーバーロールコータを使用し、防汚用混合樹脂溶液を、繊維布帛基材上に作成したポリカーボネート樹脂製の多孔質の合成樹脂膜の上に全面塗布し、エアーオーブンを用いて120度で2分間乾燥させ、最外層に防汚層を持つ防汚性シートを得た。
(比較例5) 実施例2で使用したものと同一の基材を用いた。
まず、以下に列挙する組成からなる、防汚層用混合樹脂溶液を調製した。・シリコーン変性フッ素系樹脂(固形分 35%、キシレン 8%、エチルベンゼン 8%、酢酸ブチル 49%。フッ素樹脂主鎖にポリシロサンを枝鎖として樹枝状にグラフト重合したもの) 100部・トルエン 20部・4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート系架橋剤(固形分 75%) 15部・白顔料 7.5部 ナイフオーバーロールコータを使用し、防汚用混合樹脂溶液を、繊維布帛基材上に作成したポリカーボネート樹脂製の多孔質の合成樹脂膜の上に全面塗布し、エアーオーブンを用いて120度で2分間乾燥させ、最外層に防汚層を持つ防汚性シートを得た。
(比較例6)実施例2で使用したものと同一の基材を用いた。
まず、以下に列挙する組成からなる、防汚層用混合樹脂溶液を調製した。・縮合型シリコーン樹脂(固形分 12.5%) 100部・トルエン 50部・接着向上剤(固形分 30%) 10部・触媒 1.5部・白顔料 7.5部ナイフオーバーロールコータを使用し、防汚層用混合樹脂溶液を、繊維布帛基材上に作成したポリカーボネート樹脂製の多孔質の合成樹脂膜の上に全面塗布し、エアーオーブンを用いて120度で2分間乾燥させ、最外層に防汚層を持つ防汚性シートを得た。
(実施例3) <基材として繊維布帛上に多孔質の合成樹脂膜を
設けたもの>繊維布帛として、ポリウレタン糸(48デシテックス)を芯としてポリアミド糸(77デシテックス/24フィラメント)でカバリングした糸を用いたツイル織物生地を用いた。この繊維布帛は緯方向の伸度が150%以上のものである。常法により精練し、マングルで絞り、乾燥した後、180℃で1分間熱処理した。次に、合成樹脂膜として、以下に列挙する組成の混合樹脂溶液を用い、繊維布帛上に多孔質の合成樹脂膜を設けた。・ポリカーボネート系ウレタン樹脂(固形分 20%) 100部・トルエン 20部・耐光向上剤 0.5部・白顔料 7.5部 ナイフオーバーロールコータを使用し、上記混合樹脂溶液を前記ツイル織物の片面にコーティングした。これを、20℃の水中に導き、2分間凝固させた後、50℃の温水で5分間湯洗いし、130℃のエアーオーブンで乾燥し、繊維布帛上に厚さ0.5mmのポリカーボネート樹脂製の多孔質膜を作成し、基材とした。この基材も伸度が緯方向に150%以上であった。
次に、以下に列挙する組成からなる、防汚層用混合樹脂溶液を調製した。・シリコーン変性フッ素系樹脂(固形分 35%、キシレン 8%、エチルベンゼン 8%、酢酸ブチル 49%。フッ素樹脂主鎖にポリシロサンを枝鎖として樹枝状にグラフト重合したもの) 100部・トルエン 20部・HDI系架橋剤 アダクトタイプ(固形分 80%) 15部・白顔料 7.5部 ナイフオーバーロールコータを使用し、防汚層用混合樹脂溶液を、離型紙上に全面塗布した。塗布後、エアーオーブンを用いて、120℃で2分間乾燥し、防汚層を得た。
次に、以下に列挙する組成からなる、バインダ樹脂溶液を調整した。・ポリカーボネート系ウレタン樹脂(固形分 70%) 100部・HDI系架橋剤 イソシアヌレートタイプ(固形分 100%) 12部・架橋促進剤 0.5部・紫外線吸収剤 0.5部・N,N−ジメチルホルムアミド 15部・トルエン 70部・白顔料 10部 バインダ樹脂溶液を、ナイフオーバーロールコータを用いて、離型紙上の防汚層上に全面塗布し、120℃で乾燥した。これを前述の基材の多孔質膜上に加圧条件下で120℃で貼り合せた。次に、40℃で24時間エージングした後、離型紙を剥離して、ラミネート加工積層物を得た。このラミネート加工積層物を140℃で1分間、仕上げセットを行い、防汚層を最外層に持つ防汚性シートを得た。
(比較例7) 実施例3で使用したものと同一の基材を用いた。
まず、以下に列挙する組成からなる、防汚層用混合樹脂溶液を調製した。・シリコーン変性フッ素系樹脂(固形分 35%、キシレン 8%、エチルベンゼン 8%、酢酸ブチル 49%。フッ素樹脂主鎖にポリシロサンを枝鎖として樹枝状にグラフト重合したもの) 100部・トルエン 20部・HDI系架橋剤 イソシアヌレートタイプ(固形分 100%) 15部・白顔料 7.5部 ナイフオーバーロールコータを使用し、防汚層用混合樹脂溶液を、離型紙上に全面塗布した。塗布後、エアーオーブンを用いて、120℃で2分間乾燥し、防汚層を得た。
次に、実施例3で使用したものと同一のバインダ樹脂溶液を調整した。 バインダ樹脂溶液を、ナイフオーバーロールコータを用いて、離型紙上の防汚層上に全面塗布し、120℃で乾燥した。これを前述の基材の多孔質膜上に加圧条件下で120℃で貼り合せた。次に、40℃で24時間エージングした後、離型紙を剥離して、ラミネート加工積層物を得た。このラミネート加工積層物を140℃で1分間、仕上げセットを行い、防汚層を最外層に持つ防汚性シートを得た。
(比較例8) 実施例3で使用したものと同一の基材を用いた。
まず、以下に列挙する組成からなる、防汚層用混合樹脂溶液を調製した。・シリコーン変性フッ素系樹脂(固形分 35%、キシレン 8%、エチルベンゼン 8%、酢酸ブチル 49%。フッ素樹脂主鎖にポリシロサンを枝鎖として樹枝状にグラフト重合したもの) 100部・トルエン 20部・4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート系架橋剤(固形分 75%) 15部・白顔料 7.5部 ナイフオーバーロールコータを使用し、防汚層用混合樹脂溶液を、離型紙上に全面塗布した。塗布後、エアーオーブンを用いて、120℃で2分間乾燥し、防汚層を得た。
次に、実施例3で使用したものと同一のバインダ樹脂溶液を調整した。 バインダ樹脂溶液を、ナイフオーバーロールコータを用いて、離型紙上の防汚層上に全面塗布し、120℃で乾燥した。これを前述の基材の多孔質膜上に加圧条件下で120℃で貼り合せた。次に、40℃で24時間エージングした後、離型紙を剥離して、ラミネート加工積層物を得た。このラミネート加工積層物を140℃で1分間、仕上げセットを行い、防汚層を最外層に持つ防汚性シートを得た。
(比較例9) 実施例3で使用したものと同一の基材を用いた。
まず、以下に列挙する組成からなる、防汚層用混合樹脂溶液を調製した。・縮合型シリコーン樹脂(固形分 12.5%) 100部・トルエン 50部・接着向上剤(固形分 30%) 10部・触媒 1.5部・白顔料 7.5部 ナイフオーバーロールコータを使用し、防汚層用混合樹脂溶液を、離型紙上に全面塗布した。塗布後、エアーオーブンを用いて、120℃で2分間乾燥し、防汚層を得た。
次に、実施例3で使用したものと同一のバインダ樹脂溶液を調整した。 バインダ樹脂溶液を、ナイフオーバーロールコータを用いて、離型紙上の防汚層上に全面塗布し、120℃で乾燥した。これを前述の基材の多孔質膜上に加圧条件下で120℃で貼り合せた。次に、40℃で24時間エージングした後、離型紙を剥離して、ラミネート加工積層物を得た。このラミネート加工積層物を140℃で1分間、仕上げセットを行い、防汚層を最外層に持つ防汚性シートを得た。
(評価) 上記のシートを用いて、各種物性の評価をおこなった。以下に評価項目とその試験法を列挙する。評価項目:試験法繰り返し伸縮テスト:JIS L 1096 8.17.2 B法で用いるスコット型試験機を使用した。経25mm/緯120mmの試験片を作成し、試験片のつかみ間隔を13mm、ストロークを30mmに設定して、つかみ間隔をあけたまま動作させることで、試験片の伸度が0%から150%に繰り返し変動するように設定した。往復回数を3000回、10000回、50000回で評価をおこない、○:防汚層に亀裂・破損なし、△:防汚層にわずかに亀裂・破損あり、×:防汚層に亀裂・破損あり とした。防汚性(初期汚染性)A ドライソイル法: 直径7cm円の試験片4枚に対し、鹿沼土 25%、赤玉土 25%、セメント 18.8%、シリカ 18.8%、n−デカン 9.8%、酸化鉄 0.6%、カーボンブラック 2.0%の組成から成る粉体汚染剤0.1gを26cm×38cmのポリエチレン袋に入れ、口を閉じて1分間激しく振とうさせた後、試験片を取り出し、汚れ程度を汚染用グレースケール(JIS L0805に規定のもの)にて等級判定した。防汚性(汚染物質除去性)B オイル塗布法: 試験片上にヘラで廃エンジンオイルおよびC重油を塗りつけて、一昼夜放置したものを、乾いたワイピングペーパーで3〜5回ふき取り、汚れ程度を汚染用グレースケールにて等級判定した。この時、ふききれなかった汚れが残った場合には、更に、湿らせた布で、その布に汚れがつかなくなるまでふき取り、同様に汚れ程度を汚染用グレースケール(JIS L0805に規定のもの)にて等級判定した。耐候性: 降雨を想定し、24時間連続洗濯をおこない、その後、防汚性試験A、Bをおこなった。耐光堅牢度: JIS L 0842 に準じ、第3露光法にて防汚層を照射面として8級照射をおこなった。次に、上記試験方法により得られた評価結果を示す。
Figure 2008087253
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Claims (3)

  1. 伸縮性のある基材の少なくとも片面に防汚層を有し、最外層が防汚層である防汚性シート。
  2. 前記防汚層が、シリコーン変性フッ素系樹脂を架橋剤で架橋させて得られた樹脂皮膜からなる請求項1に記載の防汚性シート。
  3. 前記基材および防汚層が、5%〜500%の伸度を有する請求項1〜2のいずれかに記載の防汚性シート。
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