JP2008087111A - ドライバ用照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ねじの締結位置を安定して照明することにより、ねじの締結、取り外し作業における作業性をより向上させる。
【解決手段】ドライバ50のシャフト51に着脱自在な本体1と、本体1内部に収納される3つの発光ダイオード3と、本体1内部に収納され、3つの発光ダイオード3に電源を供給する電源部と、本体1内部に収納され、電源部をオン/オフするスイッチとを設け、ドライバ50の先端部付近を照明するドライバ用照明装置100であって、3つの発光ダイオード3は、本体1においてシャフト51の周りに配設されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ドライバ工具によってねじの締結、取外し作業を行う際に用いるドライバ用照明装置に関する。
従来より、ねじの締結作業に用いる工具としてドライバがある。また、ドライバとしては手動式のものや自動式のものもある。自動式のドライバは、手作業で回す必要がないため、便利である。しかし、例えば、電気素子を備えた制御基板の取付、取外しといった細かい作業が必要な場合には、現在においても手動式のドライバが用いられる。
ところで、ねじの締結位置が暗い場合には、締結位置及びその周辺の視認が困難であるため、ねじを締結位置に差し込むまでの作業や締結されているねじのねじ孔にドライバの先端を係合させるまでの作業が大変困難なものになる。そこで、懐中電灯を用いて締結位置及びその周辺を照らしながら作業することが考えられる。しかし、懐中電灯を片方の手に持って照らしながら、もう片方の手でドライバを回転させることは大変困難であり、また、懐中電灯を置いて作業する場合には、目的の位置が確実に照らされるとは限らない。
このような問題を解決するために、従来において、特許文献1、2に記載されているような技術が提案されている。
特許文献1によれば、ペン形ライトが着脱自在に保持される保持部と、ドライバの軸部が回転自在にかつ着脱自在に保持される軸保持部とを具備したホルダを用いて、ペン形ライトをドライバの軸部に取り付けるといった技術が提案されている。
特許文献2によれば、ケースに、ドライバ工具に装着された際にドライバ工具のシャフト先端方向を照明するためのLEDと、そのLEDを発光させるための電池と、電源をオン/オフするためのスイッチと、ドライバ工具のシャフトに装着するための手段となるベアリング部材を設けて照明装置を構成する。そして、ベアリング部材を介して照明装置をドライバ工具のシャフトに装着するといった技術が提案されている。
特開2003−340743号公報 特開2005−66734号公報
しかしながら、このような従来技術においては、照明される場所が一箇所であるために、ドライバの回転とともに照明位置が変わり、締結位置が明るくなったり暗くなったりして、締結位置の照明が一定に安定しない。さらに、ドライバを回転させた際に、照明装置の慣性モーメントによってドライバが揺れやすくなり、作業者は、照明装置による遠心力を手に感じながら作業することになる。このため、ねじの締結、取り外し作業における作業性をより向上させることが可能なドライバ用照明装置の出現が望まれる。
本発明は、このような問題点を解決し、ねじの締結位置を安定して照明することにより、ねじの締結、取り外し作業における作業性をより向上させることを実現したドライバ用照明装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、ドライバに着脱自在でしかも複数の発光体によって締結位置の周囲を安定して照明するように構成したものであり、具体的には、次の通りである。
(1) ドライバ工具のシャフトに着脱自在なケース体と、当該ケース体内部に収納される複数の発光体と、前記ケース体内部に収納され、前記発光体に電源を供給する電源部と、前記ケース体内部に収納され、前記電源部をオン/オフするスイッチ部とを設け、前記ドライバ工具の先端部付近を照明するドライバ用照明装置であって、前記発光体は、前記ケース体を前記シャフトに装着した場合に、前記シャフトの周りに配設されることを特徴とするドライバ用照明装置。
(1)の発明によれば、ドライバ用照明装置をドライバ工具のシャフトに装着した際に、複数の発光体によってドライバ工具の先端部付近を照明することにより、所定の発光体が照明していた部位が、ドライバ工具の回転によって所定の発光体による照明範囲から外れても、隣接する発光体が照明するようになる。このため、ドライバ工具の先端部付近を安定して照明することが可能になる。
(2) (1)の発明において、複数の前記発光体は、前記シャフトに対して隣り合う発光体の位置する方向の角度が互いに等しくなるように配設されていることを特徴とする請求項1のいずれかに記載のドライバ用照明装置。
(2)の発明によれば、ドライバ工具の先端部付近を均等に照明することができる。このため、ドライバ工具を回転させても均一に照明された状態が維持されることにより、ねじの締結、取り外し作業における作業性をより向上させることが可能になる。
(3) (2)の発明において、前記発光体は、3つ設けられており、前記ケース体を平面視した場合に正三角形の頂点位置にそれぞれ配設されていることを特徴とするドライバ用照明装置。
(3)の発明によれば、ドライバ工具の先端部付近を三方向から均等に照明することができる。このため、ドライバ工具を回転させても均一に照明された状態が維持されることにより、ねじの締結、取り外し作業における作業性をより向上させることが可能になる。
(4) (1)から(3)の発明において、前記発光体は、発光ダイオードからなることを特徴とするドライバ用照明装置。
(4)の発明によれば、比較的低消費電力で小型のドライバ用照明装置を実現することが可能になる。
(5) ドライバ工具のシャフトに着脱自在なケース体と、当該ケース体内部に収納される発光体と、前記ケース体内部に収納され、前記発光体に電源を供給する電源部と、前記ケース体内部に収納され、前記電源部をオン/オフするスイッチ部とを設け、前記ドライバ工具の先端部付近を照明するドライバ用照明装置であって、前記発光体はリング状に構成されており、前記シャフトに前記ケース体を装着した際に、前記発光体の中心に前記シャフトが配置されることを特徴とするドライバ用照明装置。
(5)の発明によれば、ドライバ用照明装置をドライバ工具のシャフトに装着した際に、ドライバ工具を回転させてもリング状の発光体によってドライバ工具の先端部付近を均等に照明することができるようになる。このため、ドライバ工具の先端部付近を安定して照明することが可能になる。
(6) (1)から(5)の発明において、前記ケース体は、該ケース体の中央部に前記シャフトが挿入される円柱状の孔部を備え、前記ケース体内に、前記孔部の側面から前記孔部の中心に対して直角方向に出入りする複数の突起部材を設け、当該突起部材を前記孔部側に向けて付勢する弾性部材を設け、前記複数の突起部材は、前記シャフトを挟持することを特徴とするドライバ用照明装置。
(6)の発明によれば、ケース体の中央部にドライバ工具のシャフトが装着されるために、ケース体内の各種部材の配置を適宜設定することによってドライバ用照明装置の中央に近づけることができる。このため、ドライバ工具の回転を安定させることが可能になり、ねじの締結、取り外し作業における作業性をより向上させることが可能になる。
(7) (1)から(6)の発明において、前記ケース体の外装は、これを平面視した場合にリング状に形成されていることを特徴とするドライバ用照明装置。
(7)の発明によれば、ドライバ工具を回転させた際に、ケース体の軌道によって占められる領域を最小にすることが可能になり、しかも、ケース体内の各種部材の配置を適宜設定することによってドライバ用照明装置の重心位置を中央に近づけることができる。このため、ドライバ工具の回転を安定させることが可能になり、ねじの締結、取り外し作業における作業性をより向上させることが可能になる。
(8) (1)から(7)の発明において、前記ケース体は、透明部材からなることを特徴とするドライバ用照明装置。
(8)の発明によれば、前記ケース体を介してドライバ工具の先端付近を視認することが可能になる。このため、取り外し作業における作業性をより向上させることが可能になる。
(9) (1)から(8)の発明において、前記ケース体における前記シャフトの先端側を向く表面が、光を反射させる反射面であることを特徴とするドライバ用照明装置。
(9)の発明によれば、発光体からの光において、特に、ドライバ工具の先端側に対して反対側に向かおうとする光を反射することにより、ドライバ工具の先端側の光量を増加させることができる。このため、ドライバ工具の先端付近を明るくすることが可能になり、ねじの締結、取り外し作業における作業性をより向上させることが可能になる。
本発明によれば、所定の発光体が照明していた部位が、ドライバ工具の回転によって所定の発光体による照明範囲から外れても、隣接する発光体が照明するようになる。このため、ドライバ工具の先端部付近を安定して照明することが可能になる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態の外観を示す斜視図であり、図1(a)は前面側、図1(b)は後面側を示す。ドライバ用照明装置100の本体1は、略円柱型の中空のケース体であり、外側面が円柱の側面となる円筒体12と、この円筒体12の前面側に装着される円板状の前面蓋体10と、後面側に装着される円板状の後面蓋体11とからなる。本体中央には円柱状の孔部2が形成されている。また、前面蓋体10における外部に露出する表面は凹面状に形成されており、この表面がドライバ用照明装置100の前面となる。ドライバ用照明装置100の前面には3つの白色の発光ダイオード3が配設されている。これら3つの発光ダイオード3は、円形である前面の中心に対してそれぞれ120度の位置、すなわち、正三角形の頂点位置に配置されている。また、本体側面の一部にはスイッチ4(図3参照)の作動レバー4aが配設されており、この作動レバー4aの切り替え操作によって、3つの発光ダイオード3がオン/オフする。また、後面蓋体11における外部に露出する表面が、ドライバ用照明装置100の前面となり、この後面からは、円形である後面の中心に対して周方向に移動操作する回動レバー5が突出している。詳細は後述するが、回動レバー5の回動操作によって、複数の凸状部材18が孔部2内に突出及び引き込みが行われ、複数の凸状部材18(図3参照)が突出することによって、ドライバのシャフトにドライバ用照明装置100を装着することが可能になる。
図2は図1に示すドライバ用照明装置100をドライバ50のシャフト51に固定した状態を示す斜視図である。ドライバ用照明装置100は、ドライバ50のシャフト51を孔部2に挿入し、回動レバー5(図1参照)を回動させることによってドライバ50に着脱自在に装着される。そして、ドライバ用照明装置100をドライバ50のシャフト51に装着し、作動レバー4aの切り替え操作によって、3つの発光ダイオード3を発光させることにより、これら3つの発光ダイオード3によってドライバ50のシャフト51の先端付近が照明される。本実施形態においては本体1の直径が6〜7cm、孔部2の大きさは、直径が5〜8mmのシャフト51が遊嵌できる程度の大きさに設定されている。
図3は図1の分解斜視図、図4は図1の内部構成図である。ドライバ用照明装置100は、前面蓋体10、後面蓋体11及び円筒体12からなる本体1内に、基板15、リング体16、円形の鍔を有する鍔付き円筒体17等を組み込むことによって構成される。
前面蓋体10の表面にはミラーコート加工が施されており、凹面鏡となっている。また、前面蓋体10の中央には鍔付き円筒体17の円筒部17aが遊嵌する貫通孔10aが形成されており、さらに、この貫通孔10aの中心を重心位置とした仮想正三角形の頂点の部位に、発光ダイオード3が露出するための貫通孔10bが形成されている。また、前面蓋体10の反対面には、円筒体12の開口縁部の内部側面に当接するリング部10cが設けられており、前面蓋体10のリング部10cを円筒体12に嵌合させることによって、円筒体12の前面側開口が密閉される。
円筒体12は、中央部に節板となる平面板12aが設けられており、この平面板12aの中央には、鍔付き円筒体17の円筒部17aが遊嵌する貫通孔12bが形成されている。また、円筒体12の前側端部の一部に、作動レバー4aを外部に露出させるための切り欠き部12cが形成されている。そして、円筒体12に、前面蓋体10及び後面蓋体11を装着したときに、本体1内は、図4に示すように、前側収納部1aと後側収納部1bの2つの収納部に分割される。前側収納部1aには基板15が収納され、後側収納部1bにはリング体16及び鍔付き円筒体17が収納される。
基板15は、表面に導電体によって配線が形成されたプリント基板であり、表面に3つの発光ダイオード3、スイッチ4、リチウムボタン電池20(図6参照)を着脱自在に支持するとともに、電気的に接続するための金属が設けられている電池ケース(図示せず)、その他抵抗21(図6参照)等の電気素子が実装されている。また、基板15の中央には、鍔付き円筒体17の円筒部17aが遊嵌する貫通孔15aが形成されている。貫通孔15aの中心を重心位置とした仮想正三角形の頂点の部位に、発光ダイオード3が実装されている。そして、基板15を円筒体12の平面板12aの表面(前面)上にねじ等によって固定してから、3つの発光ダイオード3に貫通孔10bを対向させて前面蓋体10を装着する。この時、3つの発光ダイオード3の一部が貫通孔10bから露出する。同時に、切り欠き部12cによって形成される空間内に作動レバー4aが配置される。なお、貫通孔10a、12b、15aの中心は同一直線上に位置する。
リング体16は、円筒状のリング部16aと、リング部16aの内周面に、リング部16aの中心に向かって立設したシャフト部16bとから構成されている。シャフト部16bは3本立設しており、隣り合うシャフト部16bによってなす角度はそれぞれ120度である。また、シャフト部16bの先端位置は、貫通孔10a、12b、15aを側面に含む仮想円柱に当接しない位置に設定されている。また、シャフト部16bにはそれぞれコイルバネ19が挿入され、さらに凸状部材18が被せられている。凸状部材18は、絶縁性を有する部材からなり、図4に示すように、外形がかまぼこ状に形成された有底の筒状部材である。このため、凸状部材18は、コイルバネ19による付勢によってシャフト部16bに沿って往復動可能である。ここで、凸状部材18に位置規制がかけられていない場合には、リング体16の中心を囲むように3つの凸状部材18の先端部が当接した状態で維持される。
鍔付き円筒体17は、孔部2の一部となる中空部を有する円筒部17aと、円筒部17aの一端に設けられた鍔部17bとによって構成されている。鍔部17bの中央部には円筒部17aの内径と同じ径の貫通孔が形成されている。すなわち、円筒部17aの両端は開放されている。また、円筒部17aの外径は、貫通孔10a、12b、15aの径よりも小さく設定されている。鍔部17b近傍の円筒部17aの側面の一部には貫通孔17dが形成されている。貫通孔17dは、側面視長方形でかつ凸状部材18が遊嵌可能な大きさで、かつ円筒部17aに挿入されたシャフト51を囲むように3箇所に設けられている。これら3つの貫通孔17dは、円筒部17aの中心に対して120度の位置にそれぞれ形成されている。また、鍔部17bの径はリング体16の外径と同一であり、鍔部17bにおける円筒部17aを有する面の反対面に、回動レバー5が立設している。
そして、基板15を有する円筒体12の平面板12aの表面(前面)に対して反対面側に、凸状部材18及びコイルバネ19をシャフト部16bに取り付けたリング体16を配置する。この際、凸状部材18はかまぼこ形状の面を貫通孔10a、12b、15aの軸方向に向けて配置する。さらに、リング体16の中央を介して円筒部17aを貫通孔10a、12b、15aに挿入し、3つの凸状部材18をそれぞれ貫通孔17dに遊嵌させることにより、鍔付き円筒体17をリング体16の後方に配置する。この時、図5(b)に示すように、3つの凸状部材18がそれぞれ貫通孔17dに遊嵌して円筒部17aの内部に突出し、3つの凸状部材18がそれぞれに加えられているコイルバネ19からの付勢力によって圧接した状態で維持される。
後面蓋体11は、片方の開口が平面板11aによって塞がれている有底の円筒体からなり、この平面板11aの外周は段状に形成されている。すなわち、円筒体12の内径に等しい内側平板部11bが、円筒体12の外径に等しい外側平板部11cに対して突出している。さらに、内側平板部11bの中央には円筒部17aの内径に等しいか若しくはそれより大きい径の貫通孔11dが形成されており、さらに、内側平板部11bの外周部の一部には三日月型の貫通孔11eが形成されている。そして、回動レバー5が三日月型の貫通孔11eに遊嵌するように、後面蓋体11の内側平板部11bを嵌合させる。この時、後側収納部1bにリング体16、凸状部材18、コイルバネ19及び鍔付き円筒体17が収納される。この時、貫通孔10a、11d及び円筒部17aの中空部によって、本体1中央に孔部2が形成される。
鍔付き円筒体17は、貫通孔10a、12b、15aを軸受けとして、回動レバー5の移動範囲すなわち三日月型の貫通孔11eの範囲で回動する。図5(a)に示す、3つの凸状部材18が円筒部17aの内部に突出して互いに圧接した状態から、回動レバー5を所定方向に回動させることにより、凸状部材18の円周面が貫通孔17dの縁部に摺接しながら円筒部17aの外部に移動する。そして、図5(b)に示すように、凸状部材18の頂部が円筒部17aの外面に当接する位置に移動した時点で、凸状部材18は完全に本体1内に引き込み、孔部2の内部は開放される。なお、回動レバー5を反対方向に操作することにより、図5(a)に示す状態に復帰する。
ドライバ50のシャフト51にドライバ用照明装置100を装着する際には、まず、回動レバー5を所定方向に回動させることにより、図5(b)に示すように、凸状部材18をドライバ用照明装置100の本体内に引き込んだ状態におく。次に、シャフト51を孔部2に挿入してから、回動レバー5を逆方向に回動させることにより、図5(a)に示すように、凸状部材18を孔部2内に突出させる。この時、3つの凸状部材18からシャフト51に圧力が加わることにより、シャフト51が3つの凸状部材18によって挟持される。この状態で、ドライバ用照明装置100をシャフト51の方向にスライド移動させて、ドライバ用照明装置100のシャフト51における位置を決定する。そして、作動レバー4aを操作してスイッチ4をオンにすることにより、3つの発光ダイオード3を発光させた後に、ドライバ50によってねじの締結、取り外し作業を開始する。
図6は基板15の電気回路図である。リチウムボタン電池20に対して3つの発光ダイオード3が抵抗21を介して並列に接続されている。また、リチウムボタン電池20と、3つの発光ダイオード3及び抵抗21からなる発光回路部との間にスイッチ4が直列に接続されている。このため、作動レバー4a(図1参照)の操作により、スイッチ4(図3参照)をオン/オフすることで、3つの発光ダイオード3が同時に発光/消灯する。なお、リチウムボタン電池20の交換の際には、図1において前面蓋体10を開放することにより、図示しない電池ケースが外部に露出するようになり、交換作業が可能な状態になる。
図7は作業現場の一例を示す説明図である。図7に示すように、上方に蛍光灯のような照明装置が発光しており、さらに、各種配線基板を有する制御盤において、下方でかつ奥側にねじ止め固定されているような状況においては、ねじ止め固定されている付近が影になって見えにくくなっている。ここで、懐中電灯やヘッドライト付きのヘルメット等を用いて、ねじ止め固定されている付近を照明することが考えられるが、その場合、無理な体勢を強いられる場合があり、さらに、光量が大きすぎると、影がその分濃くなり、例えばケーブルが連なっている場合には、そのケーブルの影が作業の障害となるおそれがある。そこで、本実施形態のドライバ用照明装置100を用いることにより、シャフト51に沿った方向の光線によってねじ止め固定されている付近を照明するため、安定した照明を可能とし、ねじの締結、取り外し作業における作業性をより向上させることが可能になる。さらに、ねじの脱落を防止することやヒューマンエラーによる誤接続を防ぐことが可能になる。
このように第1の実施形態によれば、ドライバ用照明装置100をドライバ50のシャフト51に装着した際に、3つの発光ダイオード3によってシャフト51の先端部付近を照明することにより、1つの発光ダイオード3が照明していた部位が、ドライバ50の回転によって1つの発光ダイオード3による照明範囲から外れても、隣接する発光ダイオード3が照明するようになる。特に、孔部2に対して隣り合う発光ダイオード3の位置する方向の角度が120度であって正三角形の頂点位置にそれぞれ配設されているために、ドライバ50の先端部付近を三方向から均等に照明することができる。このため、ドライバ50を回転させてもドライバ50の先端部付近が均一に照明され、その状態が維持されることにより、ねじの締結、取り外し作業における作業性をより向上させることが可能になる。
また、第1の実施形態によれば、光源として発光ダイオード3を用いているため、比較的低消費電力で小型のドライバ用照明装置100を実現することが可能になる。
また、第1の実施形態によれば、本体1がリング状に構成されているため、ドライバ用照明装置100をドライバ50に装着して回転させた際に、本体1の軌道によって占められる領域を最小にすることが可能になる。しかも、本体1内の各種部材の配置を、孔部2を基準として適宜設定することによって、ドライバ用照明装置の重心位置を中央に近づけることができる。このため、ドライバ50の回転を安定させることが可能になり、ねじの締結、取り外し作業における作業性をより向上させることが可能になる。
また、第1の実施形態によれば、本体1内に、コイルバネ19を介して孔部2の側面から孔部2の中心に対して直角方向に出入りする3つの凸状部材18が設けられているため、ドライバ用照明装置100をドライバ50に装着した時、シャフト51の周囲が3つの凸状部材18によって挟持される。これにより、シャフト51の所定位置にドライバ用照明装置100が配設された状態で維持される。さらに、シャフト51上においてドライバ用照明装置100をスライド移動させることにより、容易に発光ダイオード3による照射位置を変えることができる。また、回動レバー5の操作により凸状部材18を孔部2内に突出及び引っ込み操作が可能になるため、シャフト51への着脱が容易に可能になる。
また、第1の実施形態によれば、前面蓋体10の表面、すなわち本体1における前記シャフト51の先端側を向く表面にミラーコート加工が施されているため、発光ダイオード3からの光において、特に、ドライバ50の先端側に対して反対側に向かおうとする光を反射することにより、ドライバ50の先端側の光量を増加させることができる。このため、ドライバ50の先端付近を明るくすることが可能になり、ねじの締結、取り外し作業における作業性をより向上させることが可能になる。
(第2の実施形態)
図8は本発明の第2の実施形態の外観を示す斜視図である。ドライバ用照明装置200の本体201は、隣り合う延在部分の角度が120度のY字型平面を底面とする柱体型でかつ中空のケース体であり、中央部を形成するY字型の筒体212と、この筒体212の前面側に装着されるY字型の前面蓋体210と、後面側に装着されるY字型の後面蓋体211とからなる。本体201の中央には円柱状の孔部202が形成されている。また、前面蓋体210における外部に露出する表面は凹面状に形成されており、この表面がドライバ用照明装置200の前面となる。ドライバ用照明装置200の前面には3つの白色の発光ダイオード203が配設されている。これら3つの発光ダイオード203は、前面の中心に対してそれぞれ120度の位置、すなわち、正三角形の頂点位置に配置されている。また、本体側面の一部にはスイッチ204(図9参照)の作動レバー204aが配設されており、この作動レバー204aの切り替え操作によって、3つの発光ダイオード203がオン/オフする。また、後面蓋体211における外部に露出する表面が、ドライバ用照明装置200の後面となり、この後面からは、詳細は後述するが、中央部に、孔部202に連通する孔部が形成されており、かつ突起218c、218d(図10参照)が突出している。
図9は図8の分解斜視図である。ドライバ用照明装置200は、前面蓋体210、後面蓋体211及び筒体212からなる本体1内に、発光ダイオード203を実装する基板215、ドライバ50(図2参照)のシャフト51(図2参照)に装着するための挟持機構を構成する各種部材を支持する支持基板216等を組み込むことによって構成される。
前面蓋体210の表面にはミラーコート加工が施されており、凹面鏡となっている。また、前面蓋体210の中央には後面蓋体211の円筒部211aが遊嵌する貫通孔210aが形成されており、さらに、この貫通孔210aの中心を重心位置とした仮想正三角形の頂点の部位に、発光ダイオード203を外部に露出させるための貫通孔210bが形成されている。また、前面蓋体210の反対面には、筒体212の開口縁部の内部側面に当接する壁面部210cが設けられており、この壁面部210cを筒体212に嵌合させることによって、前面蓋体210が筒体212の前面側開口を密閉する。
筒体212は、中央部に節板となる平面板212aが設けられており、この平面板212aの中央には、後面蓋体211の円筒部211aが遊嵌する貫通孔212bが形成されている。また、筒体212の前側端部の一部に、作動レバー4aを外部に露出させるための切り欠き部212cが形成されている。そして、筒体212に、前面蓋体210及び後面蓋体211を装着したときに、本体201内は前側収納部と後側収納部の2つの収納部に分割される。前側収納部は基板215が収納され、後側収納部には支持基板216が収納される。
基板215は、表面に導電体によって配線が形成されたプリント基板であり、図6に示す回路が実装されている。すなわち、基板215には、表面に3つの発光ダイオード203、スイッチ204、リチウムボタン電池20(図6参照)を着脱自在に支持するとともに、電気的に接続するための金属が設けられている電池ケース(図示せず)、その他抵抗21等の電気素子(図6参照)等が実装されている。また、基板215の中央には、後面蓋体211の円筒部211aが遊嵌する貫通孔215aが形成されている。貫通孔215aの中心を重心位置とした仮想正三角形の頂点の部位に、発光ダイオード203が実装されている。そして、基板215は筒体212の平面板212aの表面(前面)上にねじ等によって固定される。さらに、筒体212に対して3つの発光ダイオード203に貫通孔210bを対向させて前面蓋体210を装着する。この時、3つの発光ダイオード203の一部が貫通孔210bから露出する。同時に、切り欠き部212cによって形成された空間に作動レバー204aが配置される。
支持基板216は、隣り合う延在部分の角度がそれぞれ120度のY字型の平面板からなり、Y字の中心には貫通孔216aが形成されている。また、Y字型を形成する3つの延在部分の端部には、図10に示すように、中央の貫通孔216aに向かって延在するL字型のシャフト部216cが立設している。また、シャフト部216cの先端位置は、貫通孔210a、212b、215aを側面に含む仮想円柱に当接しない位置に設定されている。また、シャフト部216cにはそれぞれコイルバネ219が挿入され、さらにスライド部材218が挿入される。
スライド部材218は、絶縁性を有する部材からなり、図10に示すように、先端部がかまぼこ状に形成された平板部材に、孔部218a、板バネ部218b、突起218dが形成されたものである。孔部218aは、スライド部材218の後端面に対して先端側に向かって形成されており、この孔部218aにシャフト部216cが遊嵌される。またスライド部材218における支持基板216に対向する面の反対側の面の後端部には、板バネ部218bの一端が固定されている。この板バネ部218bの他端部には上方に向かって延出する突起218cが形成されている。このため、突起218cは、シャフト部216cに対して直角方向に揺動可能である。また、板バネ部218bの一端に対して、貫通孔216a側に、突起218dが立設している。そして、シャフト部216cにコイルバネ219及びスライド部材218が支持された支持基板216を筒体212の平面板212aにおける基板215の取付面(前面)とは反対の面(後面)にねじ等によって固定してから、筒体212に後面蓋体211を装着する。
また、図9に示すように、後面蓋体211は二段に形成されている。すなわち、筒体212の内径に等しい内側平板部211bと、筒体212の外径に等しい外側平板部211cとによって構成されており、外側平板部211c上に内側平板部211bが突出している。内側平板部211bの中央には円筒部211aが立設している。ここで、内側平板部211bにおける円筒部211aによって囲まれている領域は貫通孔となっている。すなわち、円筒部211aの両端部は開放されている。また、円筒部211aにおける内側平板部211bの根元部分には3つの長方形の貫通孔211dが形成されている。さらに、内側平板部211bの板面には、円筒部211aを中心として、放射状に3本の長孔211eが形成されており、さらに、長孔211eの外側に、孔部211fが形成されている。すなわち、円筒部211aの中心と長孔211eと孔部211fは同一直線上に位置する。
そして、後面蓋体211を筒体212の後部に装着する際に、貫通孔210a、215a、212b、216aに円筒部211aを嵌合させ、さらに、突起218dを長孔211eに遊嵌させるように、内側平板部211bを筒体212に嵌合させる。このとき、図11(b)に示すように、突起218cが内側平板部211bに当接しているため、板バネ部218bが弾性変形した状態になる。そこで、図11(a)に示すように、突起218dを外側にスライドさせることにより、スライド部材218が移動して、突起218cが孔部211fに係合する。これにより、スライド部材218の移動が規制される。したがって、突起218cを押圧して、突起218cと孔部211fとの係合状態をそれぞれ解除することにより、3つのスライド部材218は、コイルバネ219の付勢によって押圧され、図11(b)に示すように、貫通孔211dを介して孔部202内に突出する。そして、3つのスライド部材218の先端部が互いに圧接した状態で維持される。
ドライバ50のシャフト51(図2参照)にドライバ用照明装置200を装着する際には、まず、3つの突起218dを外側にスライドさせ、突起218cと孔部211fとを係合させることにより、図11(a)に示すように、スライド部材218を本体201内に引き込んだ状態を維持させる。次に、シャフト51を孔部202に挿入してから、3箇所の突起218cと孔部211fとの係合状態を解除させ、図11(b)に示すように、スライド部材218を孔部202内に突出させる。この時、3つのスライド部材218からシャフト51に圧力が加わることにより、シャフト51が3つのスライド部材218によって挟持される。この状態で、ドライバ用照明装置200をシャフト51の方向にスライド移動させて、ドライバ用照明装置200のシャフト51における位置を決定する。そして、作動レバー204aを操作してスイッチ204をオンにすることにより、3つの発光ダイオード3を発光させた後に、ドライバ50によってねじの締結、取り外し作業を開始する。なお、リチウムボタン電池20の交換の際には、図8において前面蓋体210を開放することにより、図示しない電池ケースが外部に露出するようになり、交換作業が可能な状態になる。
このように第2の実施形態によれば、ドライバ用照明装置200をドライバ50のシャフト51に装着した際に、3つの発光ダイオード203によってシャフト51の先端部付近を照明することにより、1つの発光ダイオード203が照明していた部位が、ドライバ50の回転によって1つの発光ダイオード203による照明範囲から外れても、隣接する発光ダイオード203が照明するようになる。特に、孔部202に対して隣り合う発光ダイオード203の位置する方向の角度が120度であって正三角形の頂点位置にそれぞれ配設されているために、ドライバ50の先端部付近を三方向から均等に照明することができる。このため、ドライバ50を回転させてもドライバ50の先端部付近が均一に照明され、その状態が維持されることにより、ねじの締結、取り外し作業における作業性をより向上させることが可能になる。
また、第2の実施形態によれば、光源として発光ダイオード3を用いているため、比較的低消費電力で小型のドライバ用照明装置200を実現することが可能になる。
また、第2の実施形態によれば、本体201がY字状に構成されているため、ドライバ用照明装置200をドライバ50に装着して回転させた際に、本体201の軌道によって占められる領域を最小にすることが可能になる。しかも、本体201内の各種部材の配置を、孔部202を基準として適宜設定することによって、ドライバ用照明装置200の重心位置を中央に近づけることができる。このため、ドライバ50の回転を安定させることが可能になり、ねじの締結、取り外し作業における作業性をより向上させることが可能になる。しかも、本体201がY字状に構成されているため、隣り合うY字の延在部分の間から、ドライバ50のシャフト51の先端付近を視認することができるために、ねじの締結、取り外し作業における作業性をより向上させることが可能になる。
また、第2の実施形態によれば、本体201内に、コイルバネ219を介して孔部202の側面から孔部202の中心に対して直角方向に出入りする3つのスライド部材218が設けられているため、ドライバ用照明装置200をドライバ50に装着した時、シャフト51の周囲が3つのスライド部材218によって挟持される。これにより、シャフト51の所定位置にドライバ用照明装置200が配設された状態で維持される。さらに、シャフト51上においてドライバ用照明装置200をスライド移動させることにより、容易に発光ダイオード203による照射位置を変えることができる。
また、第2の実施形態によれば、前面蓋体10の表面、すなわち本体1における前記シャフト51の先端側を向く表面にミラーコート加工が施されているため、発光ダイオード3からの光において、特に、ドライバ50の先端側に対して反対側に向かおうとする光を反射することにより、ドライバ50の先端側の光量を増加させることができる。このため、ドライバ50の先端付近を明るくすることが可能になり、ねじの締結、取り外し作業における作業性をより向上させることが可能になる。
(第3の実施形態)
図12は本発明の第3の実施形態の外観を示す斜視図である。ドライバ用照明装置300の本体301は、略直方体型のケース体であり、本体301の中央部を形成する筒体312と、この筒体312の前面側に装着される略長方形の前面蓋体310と、後面側に装着される略長方形の後面蓋体311とからなる。本体中央には円柱状の孔部302が形成されている。また、前面蓋体310における外部に露出する表面は凹面状に形成されており、この表面がドライバ用照明装置300の前面となる。ドライバ用照明装置300の前面には2つの白色の発光ダイオード303が配設されている。これら2つの発光ダイオード303は、孔部302の両側に配置されている。また、本体側面の一部にはスイッチ304(図13参照)の作動レバー304aが配設されており、この作動レバー304aの切り替え操作によって、3つの発光ダイオード303がオン/オフする。また、本体301内には、孔部302の内外に突出及び引き込み可能なスライド部材318が設けられており、さらに2つスライド部材318を突出及び引き込み方向に移動させる開閉機構350が設けられている。
図13は図12の分解斜視図、図14は図12の内部構成図である。ドライバ用照明装置300は、前面蓋体310、後面蓋体311及び筒体312からなる本体301内に、発光ダイオード303を実装する基板315、挟持機構を構成するスライド部材318及びコイルバネ319、開閉機構350等を組み込むことによって構成される。
前面蓋体310の表面にはミラーコート加工が施されており、凹面鏡となっている。また、前面蓋体310の中央には貫通孔310aが形成されており、さらに、この貫通孔310aの両側部には、発光ダイオード3が露出するための貫通孔310bが形成されている。また、前面蓋体310の反対面には、筒体312の開口縁部の内部側面に当接する枠部310cが設けられており、前面蓋体310の枠部310cを筒体312に嵌合させることによって、筒体312の前面側開口が密閉される。
筒体312は、中央部に節板となる平面板312aが設けられており、この平面板312aの中央には、貫通孔310aに等しい大きさの貫通孔312bが形成されている。そして、筒体312に、前面蓋体310及び後面蓋体311を装着したときに、本体301内は前側収納部と後側収納部の2つの収納部に分割される。前側収納部には基板315が収納され、後側収納部にはスライド部材318及びコイルバネ319が収納される。また、筒体312の前側端部の一部に、作動レバー304aを外部に露出させるための切り欠き部312cが形成されている。また、筒体312の後側における片方の長手方向に延びる縁部の中央に、開閉機構350の一部を外部に露出させる切り欠き部312dが形成されている。さらに、平面板312aの後側の平面における貫通孔312bと切り欠き部312dの部位に、開閉機構350を回動可能に支持する支持軸312eが立設している。
基板315は、表面に導電体によって配線が形成されたプリント基板であり、表面に2つの発光ダイオード303、スイッチ304、リチウムボタン電池20(図16参照)を着脱自在に支持するとともに、電気的に接続するための金属が設けられている電池ケース、その他抵抗21(図16参照)等の電気素子等が実装されている。また、基板315の中央には、貫通孔310aに等しい大きさの貫通孔315aが形成されており、この貫通孔315aの両側部に発光ダイオード303が実装されている。そして、基板315は筒体312の平面板312aの表面(前面)上にねじ等によって固定してから、3つの発光ダイオード303に貫通孔310bを対向させて前面蓋体310を装着する。この時、2つの発光ダイオード3の一部が貫通孔310bから露出する。また、貫通孔310a、312b、315aは同一直線上に位置する。
後面蓋体311は二段に形成されている。すなわち、筒体312の内側開口部の寸法に略等しい内側平板部311aと、筒体312の外側の寸法に略等しい外側平板部311bとによって構成されており、外側平板部311b上に内側平板部311aが突出している。また、内側平板部311aの中央には、貫通孔310aに等しい大きさの貫通孔311cが形成されており、この貫通孔311cに対して長手方向の両側部に中央の貫通孔311cに向かって延在するL字型のシャフト部311dが立設している。また、シャフト部311dの先端位置は、貫通孔311cを正面視した場合に、貫通孔311cの内部に入り込まない位置に設定されている。また、シャフト部311dにはそれぞれコイルバネ319が挿入され、さらにスライド部材318が挿入される。スライド部材318は、絶縁性を有する略直方体型の部材からなり、長手方向に対向している側面における一方の側面に、シャフト51の挿入方向に沿った略半円型の凹部318aが形成されている。スライド部材318の他方の側面の中央には一方の側面先端側に向かって孔部318bが形成されており、この孔部318bにシャフト部311dが遊嵌される。またスライド部材318における平面板312aの裏面(後面)に対向する面の中央部には、突起318cが立設している。
開閉機構350は、略C字型あるいはV字型のレバー350a、350bを2つ互いに回動可能に組み合わせてなる、所謂、洗濯はさみ型の部材であり、図15(b)に示すように、レバー350a、350bの一端部を閉じることにより他端部が開き、レバー350a、350bの一端部を開くことにより、図15(a)に示すように、他端部が閉じるものである。
そして、開閉機構350の回動中心部分を支持軸312eに挿入する。さらに、後面蓋体311のシャフト部311dにコイルバネ319及びスライド部材318を取り付ける。この後面蓋体311の内側平板部311aを、筒体312の開口部に嵌合することにより後面蓋体311が筒体312に固定される。このとき、2つのスライド部材318は、凹部318a同士が互い圧接した状態で維持される。また、貫通孔310a、315a、312b、311cは同じ大きさでかつ同一直線上に配置されていることにより、孔部302としての仮想の円柱状の孔部が形成される。
さらに、2つのスライド部材318による突起318c、318cの間にレバー350a、350bの他端が配置される。その結果、レバー350a、350bの一端部を閉じることにより、スライド部材318、318は互いに離間する。また、レバー350a、350bを離すことにより、レバー350a、350bの他端はスライド部材318を介してコイルバネ319によって押圧され、スライド部材318、318は互いに当接するとともに、レバー350a、350bの一端部が開いた状態で維持される。また、レバー350a、350bを離した状態においては、孔部302を正面視した場合に、孔部302の中央でスライド部材318、318は互いに当接し、レバー350a、350bを閉じた状態においては、スライド部材318、318が本体1内に引き込み、孔部302が開放される。
ドライバ50のシャフト51にドライバ用照明装置300を装着する際には、まず、開閉機構350を操作して、スライド部材318を外側にスライドさせ、本体301内に引き込んだ状態とする。次に、シャフト51を孔部2に挿入してから、ドライバ用照明装置300のシャフト51における位置を決定した後、開閉機構350を手放す。これにより、コイルバネ319による付勢によってスライド部材318が移動し、スライド部材318先端部の凹部318aによって囲まれるようにシャフト51が挟持される。そして、作動レバー304aを操作してスイッチ304をオンにすることにより、2つの発光ダイオード303を発光させた後に、ドライバ50によってねじの締結、取り外し作業を開始する。
図16は基板15の電気回路図である。リチウムボタン電池20に対して2つの発光ダイオード303が抵抗21を介して並列に接続されている。また、リチウムボタン電池20と、2つの発光ダイオード303及び抵抗21からなる発光回路部との間にスイッチ4が直列に接続されている。このため、作動レバー304a(図12参照)の操作により、スイッチ304(図13参照)をオン/オフすることで、2つの発光ダイオード303が同時に発光/消灯する。なお、リチウムボタン電池20の交換の際には、図14において前面蓋体310を開放することにより、図示しない電池ケースが外部に露出するようになり、交換作業が可能な状態になる。
このように第3の実施形態によれば、ドライバ用照明装置300をドライバ50のシャフト51に装着した際に、2つの発光ダイオード303によってシャフト51の両側から先端部付近を照明することにより、1つの発光ダイオード303が照明していた部位が、ドライバ50の回転によって1つの発光ダイオード303による照明範囲から外れても、次の発光ダイオード303が照明するようになる。特に、孔部302に対して隣り合う発光ダイオード303の位置する方向の角度が120度であって正三角形の頂点位置にそれぞれ配設されているために、ドライバ50の先端部付近を三方向から均等に照明することができる。このため、ドライバ50を回転させてもドライバ50の先端部付近が均一に照明され、その状態が維持されることにより、ねじの締結、取り外し作業における作業性をより向上させることが可能になる。
また、第3の実施形態によれば、光源として発光ダイオード303を用いているため、比較的低消費電力で小型のドライバ用照明装置300を実現することが可能になる。
また、第3の実施形態によれば、本体301が直方体型に構成されているため、ドライバ用照明装置300をドライバ50に装着して回転させた際に、本体301の軌道によって占められる領域を最小にすることが可能になる。しかも、本体301内の各種部材の配置を、孔部302を基準として適宜設定することによって、ドライバ用照明装置300の重心位置を中央に近づけることができる。このため、ドライバ50の回転を安定させることが可能になり、ねじの締結、取り外し作業における作業性をより向上させることが可能になる。しかも、本体301が直方体型に構成されているため、本体301の短手方向の両側部の間から、ドライバ50のシャフト51の先端付近を視認することができるために、ねじの締結、取り外し作業における作業性をより向上させることが可能になる。
また、第3の実施形態によれば、本体301内に、コイルバネ319を介して孔部302の側面から孔部302の中心に対して直角方向に出入りする3つのスライド部材318を設けられているため、ドライバ用照明装置300をドライバ50に装着した時、シャフト51の周囲が3つのスライド部材318によって挟持される。これにより、シャフト51の所定位置にドライバ用照明装置300が配設された状態で維持される。さらに、シャフト51上においてドライバ用照明装置300をスライド移動させることにより、容易に発光ダイオード303による照射位置を変えることができる。
また、第3の実施形態によれば、前面蓋体310の表面、すなわち本体301における前記シャフト51の先端側を向く表面にミラーコート加工が施されているため、発光ダイオード303からの光において、特に、ドライバ50の先端側に対して反対側に向かおうとする光を反射することにより、ドライバ50の先端側の光量を増加させることができる。このため、ドライバ50の先端付近を明るくすることが可能になり、ねじの締結、取り外し作業における作業性をより向上させることが可能になる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、図17に示すように、本体1の形状を、本体1を正面視した場合に、図17(a)に示すように正三角形にしたり、図17(b)に示すように正方形として4つの角部に発光ダイオード3を設けたりする等、正多角形と底面を有するケース体としても良い。さらには図17(c)に示すように星型として、5つの延在部に三角形に発光ダイオード3を設けたりしたものでも良い。
また、上述した実施形態によれば、複数の発光ダイオードを用いているが、それに限らず、図18のように、リング状の1個の光源403を用いても良い。また、上述した実施形態によれば、スイッチ4(204、304)の切り替えを遊技者による作動レバー4a(204a、304a)の操作によって行っているが、それに限らず、例えば、凸状部材18のスライド動作に連動してスイッチ4(204、304)のオン/オフを切り替えるようにしても良い。凸状部材18が本体1内部に引き込んだときに、スイッチ4をオンにし、凸状部材18が孔部2に突出した場合にスイッチ4をオフにするように構成しても良い。また、図5に示す凸状部材18あるいは図10に示すスライド部材318の先端部に、凹部を形成し、シャフト51との接触面積を大きくすることによって摩擦力を大きくし、ドライバ用照明装置300をシャフト51の所定位置に配設した状態をより確実に維持できるようにしても良い。また、図5に示す凸状部材18あるいは図10に示すスライド部材318を永久磁石によって構成し、凸状部材18あるいはスライド部材318にシャフト51を吸引させることによって保持力を大きくし、ドライバ用照明装置300をシャフト51の所定位置に配設した状態をより確実に維持できるようにしても良い。
本発明の第1の実施形態の外観を示す斜視図である。 図1に示すドライバ用照明装置をドライバのシャフトに固定した状態を示す斜視図である。 図1の分解斜視図である。 図1の内部構成図である。 図1の凸状部材の動作を示す説明図である。 基板の電気回路図である。 作業現場の一例を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態の外観を示す斜視図である。 図8の分解斜視図である。 図8のドライバ用照明装置をドライバのシャフトに固定するための機構を示す斜視図である。 図9のスライド部材の動作を示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態の外観を示す斜視図である。 図12の分解斜視図である。 図12の内部構成図である。 図13のスライド部材の動作を示す斜視図である。 基板15の電気回路図である。 本発明の他の実施形態の要部を示す説明図である。 本発明の他の実施形態の要部を示す説明図での外観を示す斜視図である。
符号の説明
1 本体
1a 前側収納部
1b 後側収納部
2、202、211f、218a、302、318b 孔部
3、203、303 発光ダイオード
4、204、304 スイッチ
4a、204a、304a 作動レバー
5 回動レバー
10、210、310 前面蓋体
10a、10b、11d、11e、12b、15a、17d、210a、210b、211d、212b、215a、216a、310a、310b、311c、312b、315a 貫通孔
10c リング部
11、211、311 後面蓋体
11a、12a、212a、312a 平面板
11b、211b、311a 内側平板部
11c、211c、311b 外側平板部
12、17 円筒体
12c、212c、312c、312d 欠き部
15、215、315 基板
16 リング体
16a リング部
16b、216c、311d シャフト部
17a、211a 円筒部
17b 鍔部
18 凸状部材
19、219、319 コイルバネ
20 リチウムボタン電池
21 抵抗
50 ドライバ
51 シャフト
100、200、300 ドライバ用照明装置
201、301 本体
210c 壁面部
211e 長孔
212、312 筒体
216 支持基板
218、318 スライド部材
218b 板バネ部
218c、218d、318c 突起
310c 枠部
312e 支持軸
318a 凹部
350 開閉機構
350a、350b レバー
403 光源

Claims (9)

  1. ドライバ工具のシャフトに着脱自在なケース体と、当該ケース体内部に収納される複数の発光体と、前記ケース体内部に収納され、前記発光体に電源を供給する電源部と、前記ケース体内部に収納され、前記電源部をオン/オフするスイッチ部とを設け、前記ドライバ工具の先端部付近を照明するドライバ用照明装置であって、
    前記発光体は、前記ケース体を前記シャフトに装着した場合に、前記シャフトの周りに配設されることを特徴とするドライバ用照明装置。
  2. 複数の前記発光体は、前記シャフトに対して隣り合う発光体の位置する方向の角度が互いに等しくなるように配設されていることを特徴とする請求項1に記載のドライバ用照明装置。
  3. 前記発光体は、3つ設けられており、前記ケース体を平面視した場合に正三角形の頂点位置にそれぞれ配設されていることを特徴とする請求項2に記載のドライバ用照明装置。
  4. 前記発光体は、発光ダイオードからなることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のドライバ用照明装置。
  5. ドライバ工具のシャフトに着脱自在なケース体と、当該ケース体内部に収納される発光体と、前記ケース体内部に収納され、前記発光体に電源を供給する電源部と、前記ケース体内部に収納され、前記電源部をオン/オフするスイッチ部とを設け、前記ドライバ工具の先端部付近を照明するドライバ用照明装置であって、
    前記発光体はリング状に構成されており、前記シャフトに前記ケース体を装着した際に、前記発光体の中心に前記シャフトが配置されることを特徴とするドライバ用照明装置。
  6. 前記ケース体は、該ケース体の中央部に前記シャフトが挿入される円柱状の孔部を備え、
    前記ケース体内に、前記孔部の側面から前記孔部の中心に対して直角方向に出入りする複数の突起部材を設け、当該突起部材を前記孔部側に向けて付勢する弾性部材を設け、
    前記複数の突起部材は、前記シャフトを挟持することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のドライバ用照明装置。
  7. 前記ケース体の外装は、これを平面視した場合にリング状に形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のドライバ用照明装置。
  8. 前記ケース体は、透明部材からなることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のドライバ用照明装置。
  9. 前記ケース体における前記シャフトの先端側を向く表面が、光を反射させる反射面であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のドライバ用照明装置。
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