JP2008085182A - 垂直共振型面発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】電流ブロックに起因する寄生キャパシタンスの低減と電流ブロックに起因する光吸収の低減との間のトレードオフの関係を緩和可能な構造を有する垂直共振型面発光素子を提供する。
【解決手段】垂直共振型面発光素子11では、活性領域17は、分布ブラッグ反射器(DBR)13とDBR15との間に設けられている。活性領域17とDBR15との間には、第1導電型半導体領域19が位置する。第2導電型半導体領域21が活性領域17と第1導電型半導体領域19との間に位置する。トンネル半導体領域23が、第1導電型高ドープ半導体層25および第2導電型高ドープ半導体層27からなるトンネル接合(pn接合)29を含む。III−V化合物半導体領域31は、第2導電型半導体領域21の第2のエリア21cと第1導電型半導体領域19との間に位置し、またトンネル半導体領域23を埋め込む。
【選択図】図1

Description

本発明は、垂直共振型面発光素子に関する。
非特許文献1では、垂直共振面発光レーザのトンネル接合部と活性層との間に、p型InAlAs層が設けられている。トンネル接合部の表面はn−InP半導体で覆われており、n型InPとp型InAlAsとの間には、トンネル接合のためのp型InGaAsが位置しており、p−n接合により電流をブロックしている。非特許文献2には、垂直共振面発光レーザのトンネル接合部は活性層上に設けられている。円形のトンネル接合メサはn型InPとp型GaInAsPとの間に挟まれており、このn−InP半導体でトンネル接合メサの上面および側面が覆われている。トンネル接合メサの周囲には、電流ブロックのためのn型InPとp型GaInAsPとの接合が形成されている。非特許文献3には、垂直共振面発光レーザのトンネル接合メサは活性層上に設けられている。トンネル接合メサの上面および側面はn−InPコンタクト層で覆われており、トンネル接合メサの周囲には、電流ブロックのためのn型InPとp型GaInAsPとの接合が形成されている。
R. Shau, etc."Vertical-cavity surface emitting laser diodes at 1.55 um with large output power and high operation temperature" Electron. Lett., 2001, 37, pp1295 N. Nishiyama, etc. "High efficiency long wavelength VCSEL on InP grown by MOCVD "Electron. Lett., 2003, 39, pp437 V. Jayaraman, etc. "High-power 1320-nm wafer bonded VCSELs with tunnel junctions" IEEE Photo. tech. Lett., 2003, 15 pp149
トンネル接合を用いる電流閉じ込め構造の垂直共振型面発光レーザでは、npn構造を用い、逆バイアスされたnp接合により電流ブロックする。p型半導体層のドーピング濃度は、寄生キャパシタンス及び光の吸収の低減のために低いことが望ましい。なぜなら、長波長帯の光の吸収は、p型半導体層のキャリア濃度に比例して増えるからである。また、p型半導体層のドーピング濃度が低いほど、空乏層幅は広がり、結果として、寄生キャパシタンスを下げられる。
しかしながら、p型半導体層のドーピング濃度が低いと、逆バイアスにより空乏層がp半導体層に広がる。この空乏層幅が大きく広がると、p型半導体層の全てが空乏化して実質的にp型半導体層が消失すると、p型半導体層を挟むn型半導体層が空乏層を介して繋がることになって電流ブロックが機能しない。したがって、p型半導体層における空乏層幅の増大を抑制したい。
したがって、電流ブロックに起因する寄生キャパシタンスの低減および電流ブロックに起因する光吸収の低減は、p型半導体層における空乏層幅の抑制とトレードオフの関係にある。求められることは、このトレードオフの関係を緩和することである。
本発明は、上記のトレードオフの関係を緩めることを可能にする構造を有する垂直共振型面発光素子を提供することにある。
本発明の一側面に係る垂直共振型面発光素子は、(a)第1の分布ブラッグ反射器と、(b)第2の分布ブラッグ反射器と、(c)前記第1の分布ブラッグ反射器と前記第2の分布ブラッグ反射器との間に設けられた活性領域と、(d)前記活性領域と前記第2の分布ブラッグ反射器との間に設けられた第1導電型半導体領域と、(e)前記活性領域と前記第1導電型半導体領域との間に設けられ第1および第2のエリアを含む主面を有する第2導電型半導体領域と、(f)前記第2導電型半導体領域の前記第1のエリア上に位置しトンネル接合を含むトンネル半導体領域と、(g)前記第2導電型半導体領域の前記第2のエリアと前記第1導電型半導体領域との間に設けられ前記トンネル半導体領域を埋め込むIII−V化合物半導体領域とを備える。前記III−V化合物半導体領域のキャリア濃度は前記第2導電型半導体領域のキャリア濃度より小さい。
この発明によれば、III−V化合物半導体領域のキャリア濃度は第2導電型半導体領域のキャリア濃度より小さいので、バイアス電圧に応じて空乏層はIII−V化合物半導体領域に伸びる。これ故に、当該垂直共振型面発光素子が順方向バイアスされるとき、空乏層が第2導電型半導体領域の全体に伸びることはない。また、トンネル接合を含むトンネル半導体領域はIII−V化合物半導体領域の開口内に設けられており、当該垂直共振型面発光素子が順方向バイアスされるとき、電流はこの開口内のトンネル半導体領域を流れる。
本発明に係る垂直共振型面発光素子では、1×1017cm−3以下のキャリア濃度を提供するように前記III−V化合物半導体領域に第1導電型ドーパントが添加されていることが好ましい。この垂直共振型面発光素子によれば、第2導電型半導体領域のキャリア濃度を大きくせずに、電流ブロックのためにnnp構造を提供できる。また、III−V化合物半導体領域に空乏層が伸び易くなる。
本発明に係る垂直共振型面発光素子では、前記III−V化合物半導体領域はアンドープ半導体からなることが好ましい。また、III−V化合物半導体領域に容易に空乏層が伸びる。この垂直共振型面発光素子によれば、第2導電型半導体領域のキャリア濃度を大きくすることなく、電流ブロックのためにnnp構造を提供できる。また、III−V化合物半導体領域に空乏層が伸び易くなる。
本発明に係る垂直共振型面発光素子では、前記III−V化合物半導体領域の屈折率は前記トンネル半導体領域並びに前記第1及び第2導電型半導体領域の屈折率より小さいことが好ましい。これにより、前記III−V化合物半導体領域が等価レンズの働きをし、光の散乱を抑え回折損を小さくすることができる。したがって、第1の分布ブラッグ反射器と第2の分布ブラッグ反射器とによって反射される光は、トンネル半導体領域を中心に分布する。
本発明の上記の目的および他の目的、特徴、並びに利点は、添付図面を参照して進められる本発明の好適な実施の形態の以下の詳細な記述から、より容易に明らかになる。
以上説明したように、本発明によれば、電流ブロックに起因する寄生キャパシタンスの低減および電流ブロックに起因する光吸収の低減と、p型半導体層における空乏層幅の抑制との間のトレードオフ関係を緩和可能な構造を有する垂直共振型面発光素子が提供される。
本発明の知見は、例示として示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解できる。引き続いて、添付図面を参照しながら、本発明の垂直共振型面発光素子に係る実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付する。
図1は、本実施の形態に係る垂直共振型面発光素子を示す図面である。垂直共振型面発光素子11は、第1および第2の分布ブラッグ反射器(DBR:Distributed Bragg Reflector)13、15を含む。第1の分布ブラッグ反射器13は、交互に配置された第1および第2の層13a、13bを含む。第1および第2の層13a、13bは、互いに異なる材料の半導体からなることが好ましい。第2の分布ブラッグ反射器15は、交互に配置された第3および第4の層15a、15bを含む。第3および第4の層15a、15bは、互いに異なる材料の半導体または誘電体からなることが好ましい。活性領域17は第1の分布ブラッグ反射器13と第2の分布ブラッグ反射器15との間に設けられている。活性領域17は、バルク構造、単一量子井戸構造または多重量子井戸構造等を有することができる。活性領域17と第2の分布ブラッグ反射器15との間には、第1導電型半導体領域19が設けられている。第2導電型半導体領域21が活性領域17と第1導電型半導体領域19との間に設けられている。第2導電型半導体領域21は主面21aを有しており、またこの主面21aは第1および第2のエリア21a、21bを含む。第1のエリア21bは第2のエリア21cに囲まれている。トンネル半導体領域23が、第1導電型高ドープ半導体層25および第2導電型高ドープ半導体層27からなるトンネル接合(pn接合)29を含む。第2導電型高ドープ半導体層27のキャリア濃度は第2導電型半導体領域21のキャリア濃度よりも大きく、第1導電型高ドープ半導体層25のキャリア濃度は第1導電型半導体領域19のキャリア濃度よりも大きい。III−V化合物半導体領域31は、第2導電型半導体領域21の第2のエリア21cと第1導電型半導体領域19との間に設けられており、またトンネル半導体領域23を埋め込む。
第1導電型高ドープ半導体層25および第2導電型高ドープ半導体層27の各々の側面は、III−V化合物半導体領域31で覆われている。第2導電型高ドープ半導体層27は第2導電型半導体領域21に接続されており、また第1導電型高ドープ半導体層25は第1導電型半導体領域19に接続されている。トンネル半導体領域23はIII−V化合物半導体領域31の開口内に設けられており、垂直共振型面発光素子11が順方向バイアスされるとき、電流はこの開口内のトンネル半導体領域23を流れる。
III−V化合物半導体領域31のキャリア濃度N31は第1導電型半導体領域19のキャリア濃度N19より小さく、またIII−V化合物半導体領域31のキャリア濃度N31は第2導電型半導体領域21のキャリア濃度N21より小さい。このため、垂直共振型面発光素子11に印加されたバイアス電圧に応じて空乏層は、第2導電型半導体領域21ではなくIII−V化合物半導体領域31に伸びる。この空乏層幅の増大により、電流ブロックに係る半導体領域19、21、31における寄生キャパシタンスを小さくできる。また、空乏層は、第2導電型半導体領域21ではなくIII−V化合物半導体領域31に伸びるので、第2導電型半導体領域21が空乏化により実質的に消失してしまうことはない。したがって、寄生キャパシタンスの低減および電流のブロックを両立させることができる。
本実施例では、第1の分布ブラッグ反射器13は基板33の主面33a上に設けられている。第1の分布ブラッグ反射器13上には、第1導電型クラッドのための第1導電型半導体層35が設けられており、一方、第2導電型半導体領域21は第2導電型クラッドのために設けられている。第1導電型半導体領域19上には第1の電極(例えばアノード)37が設けられており、また基板33の裏面33b上には第2の電極(例えばカソード)39設けられている。
一例の垂直共振型面発光素子11では、
基板33:n型GaAs半導体基板
第1の分布ブラッグ反射器13(半導体多層膜:合計22ペア):
第1の層13a:n型GaAs
第2の層13b:n型AlGaAs
第1導電型半導体層35:n型GaAs半導体クラッド層
活性領域17(発振波長1020nm):GaInAs井戸層、GaAs障壁層
第2の分布ブラッグ反射器(誘電体多層膜:6ペア):
第3の層15a:アモルファスシリコン
第4の層15b:Al
第2導電型半導体領域21;p型GaAs
トンネル半導体領域23:
第1導電型高ドープ半導体層25:n型GaAs
第2導電型高ドープ半導体層27:p型GaAs
III−V化合物半導体領域31:n型GaAs
第1導電型半導体領域19;n型GaAs
である。III−V化合物半導体領域(n型GaAs)31のキャリア濃度N31が低いので、これに応じて、第2導電型半導体領域(p型GaAs)21のキャリア濃度N21も低くできる。このため、p型キャリア濃度に比例して増える長波長帯の光の吸収量を小さくできる。
III−V化合物半導体領域31に、1×1017cm−3以下のキャリア濃度を提供するように第1導電型ドーパントを添加すれば、第2導電型半導体領域21のキャリア濃度を大きくすることなく、電流ブロックのためにnnp構造を提供できる。また、III−V化合物半導体領域31に空乏層が伸び易くなる。或いは、垂直共振型面発光素子11では、III−V化合物半導体領域31はアンドープ半導体からなるとき、III−V化合物半導体領域31に容易に空乏層が伸び、第2導電型半導体領域31のキャリア濃度を大きくすることなく、電流ブロックのためにnnp構造を提供できる。
また、垂直共振型面発光素子11では、III−V化合物半導体領域31の屈折率はトンネル半導体領域23、第1導電型半導体領域19、及び第2導電型半導体領域31の屈折率より小さいことが好ましい。トンネル半導体領域23が等価レンズの役割を果たすことにより、回折損を小さくすることができる。したがって、第1の分布ブラッグ反射器13と第2の分布ブラッグ反射器15とによって反射される光はトンネル半導体領域23を中心に分布する。例えば、第1導電型高ドープ半導体層25がn型GaAsからなると共に第2導電型高ドープ半導体層27がp型GaAsからなるとき、III−V化合物半導体領域31は、GaInPからなる。
図2(A)および図2(B)を参照しながら、垂直共振型面発光素子11の電流閉じ込めを説明する。図2(A)は、垂直共振型面発光素子11において電流ブロック特性を評価するためのモデルを示す図面である。モデルM1は、n型GaAs層(キャリア濃度:3×1018cm−3)41、p型GaAs層(キャリア濃度:3×1018cm−3)43、アンドープGaAs層(キャリア濃度:1×1016cm−3)45およびn型GaAs層(キャリア濃度:7×1017cm−3)47からなる半導体積層を含む(“()”内の数字は、図1に示された対応層に付された参照番号を示す)。図2(B)は、比較のためのモデルM2を示す図面である。モデルM2は、n型GaAs層(キャリア濃度:3×1018cm−3)41、p型GaAs層(キャリア濃度:3×1018cm−3)43およびn型GaAs層(キャリア濃度:7×1017cm−3)47からなる半導体積層を含む。
図3は、モデルM1に対する解析結果であるI−V特性を示す図面である。図4は、モデルM2に対する解析結果であるI−V特性を示す図面である。これらの解析の結果から理解されるように、アンドープ層を用いるモデルM1のI−V特性の立ち上がり電圧(図中の矢印)が、モデルM2に比べて1ボルト以上大きい。つまり、電流阻止能を示すブロック電圧が少なくとも1ボルト程度向上される。
以上説明したように、垂直共振型面発光素子11によれば、電流ブロック能力を十分に提供できると共に、光の吸収を抑えられ、且つ電流ブロック構造における寄生キャパシタンスも下げられる。
垂直共振型面発光素子11では、III−V化合物半導体領域31の厚みは、トンネル接合領域23の厚みと実質的に同じ程度であることが好ましい。これ故に、III−V化合物半導体領域31を用いてトンネル接合領域23を埋め込む程度に、III−V化合物半導体領域31を堆積する。III−V化合物半導体領域31の厚さは、例えば10nm程度以上であり、また例えば50nm程度以下である。III−V化合物半導体領域31の厚さが厚くすると、第1導電型半導体領域(n型III−V化合物半導体領域)19の厚みが減る。このため、ドーパント濃度を大きくできる第1導電型半導体領域19の厚さが薄くなるので、垂直共振型面発光素子11の抵抗が上昇する。
また、III−V化合物半導体領域31のキャリア濃度も第2導電型半導体領域21のキャリア濃度よりも小さくすることが必要であり、既に説明したように、例えば1×1017cm−3以下であることが望ましい。さらに、III−V化合物半導体領域31の材料の屈折率をトンネル接合領域23、第1導電型半導体領域19及び第2導電型半導体領域21の材料の屈折率よりも小さくすれば、III−V化合物半導体領域31が等価レンズの働きをする。この構造は、レーザ内における回折損を小さくするのに有効である。
III−V化合物半導体領域31のキャリア濃度を第2導電型半導体領域21のキャリア濃度よりも小さくするので、空乏層幅を大きくすることができる。この空乏層は、主にIII−V化合物半導体領域31に形成されるので、第2導電型半導体領域21の空乏化が抑制される。加えて、第2導電型半導体領域21のキャリア濃度がIII−V化合物半導体領域31のキャリア濃度に比べて大きければよいので、III−V化合物半導体領域31のキャリア濃度の低減に応じて、第2導電型半導体領域21のキャリア濃度の上限も下げられる。第2導電型半導体領域21のキャリア濃度が小さくなると、光吸収が小さくできる。
III−V化合物半導体領域31を用いる垂直共振型面発光素子11における第1導電型半導体領域19が、III−V化合物半導体領域31を含まない垂直共振型面発光素子の対応領域と実質的に同じであれば、これら両者の間において電極からの電流経路に実質的な違いはない。これ故に、電気抵抗等の電気的な特性、熱特性、変調特性も、両者の間で実施的に同等であると考えられる。
続いて、図5および図6を参照しながら、垂直共振型発光素子を作製する方法を説明する。まず、半導体基板51を準備する。半導体基板51としては、n型GaAs半導体基板を用いることができ、n型GaAs半導体基板は、1.0×1022〜1.0×1023cm−3の範囲のシリコンを含むと共に、(100)面を有する。図5(A)に示されるように、第1導電型の半導体基板51上に垂直共振型半導体レーザ(VCSEL)のための半導体膜を、例えば有機金属気相成長法を用いて堆積する。半導体基板51の主面51a上に、分布ブラッグ反射器(DBR:Distributed Bragg Reflector)のための積層53を形成する。積層53のために、複数の第1の層53aおよび複数の第2の層53bを半導体基板51上に堆積する。第1および第2の層53a、53bは交互に配列されており、第1導電型の積層(例えば、22ペアの第1および第2の層53a、53b)からなる。個々の層は厚さλ/4(VCSELの発振波長λ)を有する。第1および第2の層53a、53bの導電型は、半導体基板51の導電型と同じである。第1の層53aは、例えばn型GaAsからなり、第2の層53bは、例えばn型AlGaAsからなる。例えば22対の第1および第2の層53a、53bは形成される。第1導電型のスペーサ層55を積層53上に堆積する。スペーサ層55の導電型は、半導体基板51の導電型と同じである。スペーサ層55は、例えばn型GaAsからなる。多重量子井戸構造を有する活性領域57をスペーサ層55上に成長する。活性領域57は、GaInAs井戸層およびGaAs障壁層を含む。活性領域57の発振波長は、例えば1020nmである。活性領域57上に第2導電型のスペーサ層59を成長する。スペーサ層59の導電型は、半導体基板51の導電型と反対である。スペーサ層59は、例えばp型GaAsからなる。スペーサ層59上に、トンネル接合領域61の第2導電型高濃度半導体層63および第1導電型高濃度半導体層65を順に形成する。これにより、第1の結晶成長が完了する。第2導電型高濃度半導体層63は、例えばp型GaAsからなり、第1導電型高濃度半導体層65は、例えばn型GaAsからなる。トンネル接合領域61の厚さは、例えば20nmである。
図5(B)に示されるように、第1導電型高濃度半導体層65上に半導体メサのためのマスク67を形成する。マスク67は、例えばシリコン無機化合物からなる。シリコン無機化合物としては、例えばシリコン窒化物またはシリコン酸化物を用いることができる。マスク67を用いて、第1導電型高濃度半導体層65および第2導電型高濃度半導体層63を順にエッチングして、メサ形状のトンネル接合領域61aを形成する。トンネル接合領域61aは第2導電型高濃度半導体層63aおよび第1導電型高濃度半導体層65aを含む。第2導電型高濃度半導体層63aおよび第1導電型高濃度半導体層65aはpn接合を形成し、このpn接合はトンネル接合である。エッチングにより形成された半導体メサは、電流経路のための構造である。マスク67を用いて第1導電型の低濃度半導体69を堆積して、トンネル接合領域61aを埋め込む。トンネル接合領域61aの厚さは、トンネル接合領域61の厚さに対応しており、例えば20nmである。本実施例では、低濃度半導体69はアンドープGaAs(例えば、キャリア濃度:1×1016cm−3)からなる。
マスク67を除去した後に、図6(A)に示されるように、トンネル接合領域61aおよび低濃度半導体69上に第1導電型半導体領域71を成長する。第1導電型半導体領域71は、例えばn型GaAsからなり、必要な場合には第1導電型半導体領域71上にコンタクト層のための半導体膜を堆積することができる。第1導電型半導体領域71上に、分布ブラッグ反射器(DBR)のための積層73を形成する。積層73のために複数の第1の層75および複数の第2の層77を第1導電型半導体領域71上に堆積する。第1および第2の層75、77は交互に配列されており、積層(例えば、32対の第1および第2の層75、77)からなる。個々の層は厚さλ/4(VCSELの発振波長λ)を有する。第1の層75は、例えばアンドープGaAsからなり、第2の層77は、例えばアンドープAlGaAsからなる。例えば、半導体からなる積層73に替えて、誘電体(アモルファスシリコン/Al)からなる積層を用いることができる。
マスクを用いて積層73をエッチングして、メサ形状の分布ブラッグ反射器73aを形成する。分布ブラッグ反射器73aは、交互に配列された第1および第2の層75a、77aを含む。第1の電極(例えばアノード)79を第1導電型半導体領域71上に形成すると共に、第2の電極(例えばカソード)81を半導体基板51の裏面51b上に形成する。これらの主要な工程により、垂直共振型半導体レーザ(VCSEL)が完成される。
好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。
図1は、一実施の形態に係る垂直共振型面発光素子を示す図面である。 図2(A)および図2(B)は、垂直共振型面発光素子の電流閉じ込めを計算するためのモデルM1、M2を示す図面である。 図3は、モデルM1に対する解析結果のI−V特性を示す図面である。 図4は、モデルM2に対する解析結果のI−V特性を示す図面である。 図5は、垂直共振型発光素子を作製する方法の主要な工程を示す図面である。 図6は、垂直共振型発光素子を作製する方法の主要な工程を示す図面である。
符号の説明
11…垂直共振型面発光素子、13…第1の分布ブラッグ反射器、13a…第1の層、13b…第2の層、15…第2の分布ブラッグ反射器、15a…第3の層、15b…第4の層、17…活性領域、19…第1導電型半導体領域、21…第2導電型半導体領域、23…トンネル半導体領域、25…第1導電型高ドープ半導体層、27…第2導電型高ドープ半導体層、31…III−V化合物半導体領域、33…基板、35…第1導電型半導体層

Claims (4)

  1. 第1の分布ブラッグ反射器と、
    第2の分布ブラッグ反射器と、
    前記第1の分布ブラッグ反射器と前記第2の分布ブラッグ反射器との間に設けられた活性領域と、
    前記活性領域と前記第2の分布ブラッグ反射器との間に設けられた第1導電型半導体領域と、
    第1および第2のエリアを含む主面を有しており前記活性領域と前記第1導電型半導体領域との間に設けられた第2導電型半導体領域と、
    前記第2導電型半導体領域の前記第1のエリア上に位置しトンネル接合を含むトンネル半導体領域と、
    前記第2導電型半導体領域の前記第2のエリアと前記第1導電型半導体領域との間に設けられ前記トンネル半導体領域を埋め込む第1導電型のIII−V化合物半導体領域と
    を備え、
    前記III−V化合物半導体領域のキャリア濃度は前記第2導電型半導体領域のキャリア濃度より小さい、ことを特徴とする垂直共振型面発光素子。
  2. 前記III−V化合物半導体領域に第1導電型ドーパントが添加されて、前記III−V化合物半導体領域のキャリア濃度は1×1017cm−3以下である、ことを特徴とする請求項1に記載された垂直共振型面発光素子。
  3. 前記III−V化合物半導体領域はアンドープ半導体からなる、ことを特徴とする請求項1に記載された垂直共振型面発光素子。
  4. 前記III−V化合物半導体領域の屈折率は、前記トンネル半導体領域並びに前記第1及び第2導電型半導体領域の屈折率より小さい、ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載された垂直共振型面発光素子。
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