JP4062608B2 - 面発光レーザ及びその製作方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、面発光レーザ及びその作製方法に関し、エアギャップと半導体とからなる反射鏡又は半導体同士を積層した反射鏡を有する埋め込み構造の電流注入型面発光レーザ、又は、レーザ発振波長を可変にする機能を有する面発光レーザに適用することができる。
【0002】
【従来の技術】
1.3〜1.5μm帯の面発光レーザにおいては、InP系材料の半導体とInPに格子整合する材料、例えばInGaAsPとの組み合わせにより反射鏡を構成した場合、InPとInGaAsPとの屈折率差が小さく、所望の反射率を得るためには分布反射型ミラー(DBR:Distributed Bragg Reflector)の層数を多くしなければならなかった。
【0003】
この問題を解決するため、エアギャップを用いた面発光レーザが提案された。エアギャップを用いる場合、エアギャップと半導体材料との間に大きな屈折率差があるため、エアギャップ/半導体ペアの積層数が少なくても大きな反射率を得ることができる。この結果、反射鏡を構成するエピタキシャル層の層厚を小さくでき、レーザの全エピタキシャル層を一回の成長工程で形成することができる等の利点がある。
【0004】
例えば、InP系材料でエアギャップ/半導体のDBRを作製した場合、レーザ活性層の上下にわずか4ペアを配したDBR構造とし、光によるポンピング法を用いることにより、1.56μm帯のレーザ発振を得ることに成功している(下記、非特許文献1参照。)。
【0005】
しかしながら、このようなエアギャップ/半導体のDBR構造の反射鏡を用いる場合には、以下種々の問題があった。
【0006】
第1の問題としては、エアギャップ層を電流が通らないために電流注入型の励起によるレーザ発振が困難であるという問題である。これに対し、光による励起法を用いた場合、励起用の光源が必要なことはもちろん、励起光の入射、レーザ光の取り出しなど、電流注入型に比べ、複雑な構成となるってしまう。
【0007】
第2の問題としては、エアギャップの熱伝導性が非常に悪いために、高出力のレーザ発振光を得ることが難しいという問題である。
【0008】
また、1.3〜1.5μm帯の面発光レーザにおいて、反射鏡をInPに格子整合する材料を用いて製作した場合(半導体同士を重ねた構造の反射鏡を有する埋め込み型の面発光レーザ)、には、以下の問題があった。
【0009】
すなわち、共振器損失を考慮した場合、反射鏡を構成する半導体材料のキャリア濃度を高くできないという問題である。例えば、InPとInGaAsP(バンドギャップ波長:1.3μm)により反射鏡を構成する場合、価電子帯のバンド不連続の効果も加わって直列抵抗が更に増加してしまう。
【0010】
また、表面側の反射鏡及びレーザ活性層のメサエッチングを行い半絶縁性のInP系材料でその周囲を埋め込む構造を採用した場合には、更に、以下の問題があった。
【0011】
すなわち、単一モード発振を得ようと、メサ構造のサイズを10μmより小さくすると、レーザのシリーズ抵抗が特に増加してしまうという問題である。例えば、シリーズ抵抗値は413Ωにもなってしまい、面発光レーザの高出力化を妨げる大きな要因となっていた(下記、非特許文献2参照。)。
【0012】
【非特許文献1】
N.Chitica et al.、Room-temperature operation of photopumped monolithic InP vertical-cavity laser with two air-gap Bragg reflectors、「Appl. Phys.Lett.」、2001年、第78巻、第25号、p.3935-3937
【非特許文献2】
Y.Ohiso et al.、Buried-heterostructure long-wavelength vertical-cavity surface-emitting laser with InGaAsP/InP-GaAs/AlAs DBRs、「Electronics Letters」、2000年、第36巻、第1号、p.39-40
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記状況に鑑みてなされたものであり、エアギャップ構造の反射鏡を有する面発光レーザにおいて、電流注入型の励起方法を適用可能とすると共に、エアギャップの熱伝導性を克服することにより高出力のレーザ発振を可能とした面発光レーザを提供することを目的とする。
【0014】
更に、半導体同士を重ねた構造の反射鏡を有する埋め込み型の面発光レーザにおいて、反射鏡材料の低キャリア濃度及びバンド不連続によるシリーズ抵抗の増加を回避した、低抵抗の面発光レーザを提供することを目的とする。
【0015】
【課題解決するための手段】
上記課題を解決する第1の発明は、エアギャップと半導体層との交互積層からなる反射鏡とレーザ活性層とを有する面発光レーザにおいて、メサ状に形成された前記反射鏡の側壁面外部に導電部を設け、前記反射鏡は半絶縁性材料により埋め込まれており、前記半絶縁性材料における前記反射鏡の側壁面の周囲の一部領域が前記導電部となっていることを特徴とする面発光レーザである。
【0016】
外部から導電部を介してレーザ活性層へ電流注入する。面発光レーザはレーザ活性層と当該レーザ活性層を挟む反射鏡とから構成されるが、少なくとも一方の反射鏡がエアギャップと半導体層との交互積層からなる反射鏡(エアギャップ型反射鏡)であればよい。他方の反射鏡はエアギャップ型反射鏡でも複数種類の半導体層の交互積層からなる反射鏡(半導体型反射鏡)でもよい。
【0017】
上記課題を解決する第2の発明は、複数種類の半導体層の交互積層からなる反射鏡とレーザ活性層とを有する面発光レーザにおいて、メサ状に形成された前記反射鏡の側壁面外部に導電部を設け、前記反射鏡は半絶縁性材料により埋め込まれており、前記半絶縁性材料における前記反射鏡の側壁面の周囲の一部領域が前記導電部となっていることを特徴とする面発光レーザである。
【0018】
面発光レーザはレーザ活性層と当該レーザ活性層を挟む反射鏡とから構成されるが、少なくとも一方の反射鏡が半導体型反射鏡であればよい。
【0020】
半絶縁性材料としては、InP系材料が挙げられ、例えばFeがドープされたInP等が好ましい。
【0021】
上記課題を解決する第の発明は、第1または第2の発明に係る面発光レーザにおいて、前記導電部は、前記半絶縁性材料における前記反射鏡の側壁面との接触部分へのp 型ドーパントの拡散により形成されたことを特徴とする面発光レーザである。
【0022】
p型ドーパントとしては、Zn,Be等が挙げられる。
【0023】
上記課題を解決する第の発明は、第の発明に係る面発光レーザにおいて、前記p型ドーパントの拡散は、前記反射鏡を構成する半導体にドープされたp型ドーパントの拡散であることを特徴とする面発光レーザである。
【0024】
上記課題を解決する第の発明は、第又は第の発明に係る面発光レーザにおいて、前記半絶縁性材料は、鉄、コバルト、クロム又はマンガンのいずれかがドープされたInP系の半導体であることを特徴とする面発光レーザである。
【0025】
半絶縁性材料を鉄、コバルト、クロム又はマンガンのいずれかがドープされたInP系の半導体としたことにより、導電部は、半絶縁性材料における反射鏡の側壁面との接触部分へ拡散したp型ドーパントとInP系の半導体にドープされた鉄、コバルト、クロム又はマンガンのいずれかとの相互拡散により形成される。この結果、広い領域にわたると共に高いキャリア濃度の導電部を形成することができる。また、その他の半絶縁性材料としては、ルテニウムがドープされたInP系半導体が挙げられる。
【0026】
上記課題を解決する第の発明は、第1ないし第の発明のいずれかに係る面発光レーザのうち、少なくとも1つのエアギャップと半導体層との交互積層からなる反射鏡を有する面発光レーザにおいて、前記反射鏡を構成する1つのエアギャップを介して一方に存在する半導体層がp型であり、他方に存在する半導体層がn 型であることを特徴とする面発光レーザである。
【0027】
1つのエアギャップを介して積層されるp型とn型の半導体層の間に電圧を印加することによりエアギャップの間隔を変化させ、発振レーザ光の波長を変化させる。
【0028】
上記課題を解決する第の発明は、レーザ活性層の上に複数積層されたp型の半導体層からなるメサ状の多層膜を半絶縁性材料で埋め込み、前記半導体層にドープされたp型ドーパントを前記半絶縁性材料へ拡散させ、前記半絶縁性材料における前記メサ状の多層膜の側壁面の周囲の一部に導電部を形成することを特徴とする面発光レーザの作製方法である。
【0029】
複数積層されたp型半導体層からなるメサ状の多層膜は、このままの状態で半導体型反射鏡となり、エッチングによりエアギャップと半導体層との積層構造とすることによりエアギャップ型反射鏡となる。したがって、本作製方法により「半絶縁性材料におけるメサ状の多層膜の側壁面との接触部分に形成された導電部」は、メサ状の反射鏡の側壁面外部に形成された導電部となり、レーザ活性層へ電流注入する機能を有する。
【0030】
上記課題を解決する第の発明は、レーザ活性層の上に複数積層された半導体層からなるメサ状の多層膜を半絶縁性材料で埋め込み、前記半絶縁性材料における前記メサ状の多層膜の側壁面の周囲の一部領域にp型ドーパントの拡散又はp型ドーパントのイオン注入を行い、当該一部領域部分に導電部を形成することを特徴とする面発光レーザの作製方法である。
【0031】
上記課題を解決する第の発明は、レーザ活性層の上に複数積層されたノンドープの半導体層からなる多層膜又はキャリア濃度が1×1018/cm3以下のn型半導体層からなる多層膜の一部にp 型ドーパントを拡散させ、メサ状に加工された後の多層膜の一部に前記p型ドーパントの拡散領域が残存するように前記多層膜をメサ状に加工し、当該メサ状の多層膜を半絶縁性材料で埋め込み、前記メサ状の多層膜の一部に残存した前記p型ドーパントを前記半絶縁性材料へ拡散させ、前記半絶縁性材料における前記メサ状の多層膜の側壁面との接触部分に導電部を形成することを特徴とする面発光レーザの作製方法である。
【0032】
、第の発明では、複数積層された半導体層からなるメサ状の多層膜は、このままの状態で半導体型反射鏡となり、エッチングによりエアギャップと半導体層との積層構造とすることによりエアギャップ型反射鏡となる。また、反射鏡を構成する半導体層は、ノンドープまたはn 型のドーピングで形成することができるため、共振器損失の小さい反射鏡を有する面発光レーザを実現することができる。
【0033】
上記課題を解決する第10の発明は、第ないし第の発明のいずれかに係る面発光レーザの作製方法において、前記半絶縁性材料は、鉄、コバルト、クロム又はマンガンのいずれかがドープされたInP系の半導体であることを特徴とする面発光レーザの作製方法である。
【0034】
【発明の実施の形態】
<第1の実施形態>
図1から図5は、第1の実施形態に係る面発光レーザの製作方法を示す図であり、各作製工程を面発光レーザの概略断面図を用いて示してある。
【0035】
図1に示すように、まず、n−InP基板l01の上に、一回の成長によりエピタキシャル成長層を形成する。エピタキシャル成長層は、n−InP基板l01側から順に、n−InGaAs層102と、n−InP/n−InGaAsのペア103と、n−InPスペーサ層105と、レーザ活性層104と、p−InPスペーサ層106と、p−InP/p−InGaAsのペア107と、p−InGaAs層108とから構成される。
【0036】
n−InP基板101側のDBRミラー部は、n−InP基板101の方からn−InGaAs層102とn−InP/n−InGaAsのペア103とから構成される。なお、同図には、n−InP層とn−InGaAs層とが交互に3ペア積層したn−InP/n−InGaAsのペア103を図示した。n−InGaAs層102に接するペア103の最下層はn−InP層となる。
【0037】
n−InGaAs層(n-InGaAs層102及びn-InP/n-InGaAsのペア103中のn-InGaAs層)の厚さは、後述するエアギャップ(図3のエアギャップのDBRミラー(下)115参照)を形成したときの空気中での発振波長λ0の4分の1の奇数倍となる厚さであり、本実施形態では発振波長λ0の4分の1の1倍であるλ0/4とした。一方、n−InP層(n-InP/n-InGaAsのペア103中のn-InP層)の厚さは、InP中における発振波長λの4分の1の奇数倍となる厚さである。以降、空気中での発振波長をλ0、それぞれの半導体材料中での発振波長をλとする。
【0038】
レーザ活性層104は1.55μm波長の多重量子井戸(厚さ:λ/2)により構成され、レーザ活性層104のn−InP基板101側にはn−InPスペーサ層105、逆の表面側にはp−InPスペーサ層l06が配設されている。レーザ活性層104と2つのスペーサ層105,106の合計の厚さはλの整数倍になるようにしてある。
【0039】
表面側のDBRミラー部は、p−InP/p−InGaAsのペア107から構成される。p型ドーパントはZnである。p−InP/p−InGaAsのペア107を構成する各層の厚さについては、n−InP基板101側のDBRミラーと同様、p−InGaAs層の厚さは後述するエアギャップ(図3のエアギャップのDBRミラー(上)114参照)を形成したときのλ0/4となる厚さであり、p−InP層の厚さはInP中における発振波長λの4分の1の奇数倍となる厚さである。
【0040】
なお、同図には、p−InP層とp−InGaAs層とが交互に4ペア積層したp−InP/p−InGaAsのペア107を図示した。p−InPスペーサ層106に接するペア107の最下層はp−InGaAs層となる。
【0041】
p−InP/p−InGaAsのペア107の上部である最表面には、埋め込み後に表面側のDBRミラー部の表面をウエットエッチングにより露出(頭出し)させるために用いるp−InGaAs層108を配設した。
【0042】
スペーサ層106のp−InP、表面側のDBRミラー部を構成するp−InP/p−InGaAsのペア107および頭出し用の最表面のp−InGaAs層108のキャリア濃度は、共振器内損失が増加するため、1×1018/cm3以上にすることはできない。
【0043】
p−InGaAs層(p-InGaAs層108及びp-InP/p-InGaAsのペア107中のp-InGaAs層)は、作製工程において除去され、最終的には面発光レーザ素子内に残らない。しかしながら、後述するFeドープInP(図3のFeドープInP109参照)の成長時に、p−InGaAs層とp−InP層との間のZnの拡散により面発光レーザ素子内に残るp−InP層中ののキャリア濃度が増大するため、p−InGaAs層についてもキャリア濃度を高くできない。
【0044】
次に、図2に示すように、p−InP/p−InGaAsのペア107とp−InGaAs層108とからなる層部分、レーザ活性層104とp−InPスペーサ層106とからなる層部分、n−InGaAs層102とn−InP/n−InGaAsのペア103とn−InPスペーサ層105とからなる層部分がそれぞれ階段状となるように、ドライエッチング又はウエットエッチングにより加工し、メサ構造とする。
【0045】
この後、図3に示すように、絶縁マスクなしでウエハ全面にFeドープInP109を成長させる。この際に、同図に示すように、FeドープInP109における、p−InPスペーサ層106、p−InP/p−InGaAsのペア107から構成される表面側のDBRミラー部および最表面のp−InGaAs層108の周囲に、ZnとFeの相互拡散により、p型の導電領域l10が形成される。
【0046】
FeドープInP109を成長させた後、FeドープInP109の上表面におけるp型の導電領域110の上方以外の表面をSiN膜111によりマスクする。
【0047】
この後、図4に示すように、p−InGaAs層108をエッチングストップ層として、p−InGaAs層108及びp型の導電領域110の一部が露出するように、FeドープInP109のウエットエッチングを行う。
【0048】
次に、図5に示すように、最表面のp−InGaAs層108をウエットエッチングにより除去すると共に、ZnとFeの相互拡散によって形成されたp型の導電領域110の表面にまで延びるようにp電極l12を形成する。また、n−InP基板101の裏面全域を研磨後、裏面全域にn電極l13を形成する。
【0049】
最後に、表面側のDBRミラー部の端面と基板側のDBRミラー部の端面とをエッチングによって露出させた後、この露出部分にエッチング液を作用させ、表面側のDBRミラー部を構成するp−InP/p−InGaAsのペア107の内のp−InGaAs層と、基板側のDBRミラー部を構成するn−InP/n−InGaAsのペア103の内のn−InGaAs層と、n−InGaAs層102とをエッチングしエアギャップとする。この結果、レーザ活性層104の上下に、n−InPスペーサ層105及びp−InPスペーサ層106を介して、エアギャップのDBRミラーl14,115が形成される。
【0050】
以上の作製工程により、本実施形態に係る面発光レーザ素子を作製することができる。すなわち、本実施形態に係る面発光レーザでは、メサ状に形成された反射鏡(エアギャップのDBRミラー114とp−InP層117とから構成)の側壁面外部に「導電部」であるp型の導電領域l10が形成されている。
【0051】
本実施形態に係る面発光レーザを作動させる際には、p型のキャリアは、p電極112からZnとFeの相互拡散によって形成されたp型の導電領域110を導電して、p−InPスペーサ層106を介してレーザ活性層104に注入される。表面側のDBRミラー部を構成するメサ構造のサイズ(幅)は、注入キャリアがレーザ活性層104内で均一に分布するように、キャリアの拡散長を考慮して5〜10μmとしている。
【0052】
本実施形態に係る面発光レーザは、FeドープInP109がメサ構造の左右2面(メサの高さ方向の側壁面)に接しているため、レーザ活性層104の発光部で発生する熱に対して、放散性の高い構造ともなっている。
【0053】
<第2の実施形態>
図6から図10は、第2の実施形態に係る面発光レーザの製作方法を示す図であり、作製における各工程を面発光レーザの概略断面図を用いて示してある。
【0054】
図6に示すように、まず、n−InP基板201の上に、一回の成長によりエピタキシャル成長層を形成する。エピタキシャル成長層は、n−InP基板201側から順に、n−InGaAs層202と、n−InP/n−InGaAsのペア203と、n−InPスペーサ層205と、レーザ活性層204と、p−InPスペーサ層206と、p−InP/p−InGaAsのペア207と、p−InGaAs層208とから構成される。
【0055】
本実施形態におけるエピタキシャル成長層を構成する各層は、第1の実施形態に係るエピタキシャル成長層を構成する各層と同じものである。
【0056】
次に、図7(a)に示すように、エピタキシャル成長層の一部に対してZnによる拡散を行い、高濃度Znを含有するZn拡散領域216を形成した。Zn拡散領域216の拡散深さについては、p−InPスペーサ層206まで拡散させ、レーザ活性層204には拡散させない。
【0057】
また、Zn拡散領域216については、後述するように表面側のDBRミラー部となるメサ構造を形成した場合、メサ構造の側壁部分にZn拡散領域216の一部が残存して露出(図7(b)参照)するように、拡散させる。
【0058】
Znを拡散させる際には、ウエハ全表面(p−InGaAs層208の上面全域)にSiN膜を形成した後、Znを拡散させる領域の上面にあたるSiN膜を除去することによりp−InGaAs層208を部分的に露出させ、Znを拡散させる。
【0059】
また、表面側のDBRミラー部を構成するp−InP/p−InGaAsのペア207および最表面のp−InGaAs層208の各層におけるキャリア濃度は、共振器内損失のため1018/cm3のオーダー以上にはできない。
【0060】
しかしながら、本実施形態ではZn拡散領域216をDBRミラー部として機能する領域の外側(メサ構造の側壁部分)に残存させたことにより、p−InP層におけるZn拡散部分(Zn拡散領域216とp−InP層とが重なる部分)では、キャリア濃度をl×1018/cm3以上に、p−InGaAs層におけるZn拡散部分(Zn拡散領域216とp−InGaAs層とが重なる部分)では、1×1019/cm3以上にすることができる。
【0061】
次に、第1の実施形態と同様に、図7(b)に示すように、p−InP/p−InGaAsのペア207とp−InGaAs層208とからなる層部分、レーザ活性層204とp−InPスペーサ層206とからなる層部分、n−InGaAs層202とn−InP/n−InGaAsのペア203とn−InPスペーサ層205とからなる層部分がそれぞれ階段状となるように、ドライエッチング又はウエットエッチングにより加工し、メサ構造とする。メサ構造の側壁部分には、高濃度のZnを含有するZn拡散領域216が露出している。
【0062】
この後、図8に示すように、絶縁マスクなしでウエハ全面にFeドープInP209を成長させる。この際に、同図に示すように、FeドープInP209における、p−InPスペーサ層206、p−InP/p−InGaAsのペア207から構成される表面側のDBRミラー部および最表面のp−InGaAs層208の周囲に、ZnとFeの相互拡散により、p型の導電領域210が形成される。
【0063】
本実施形態におけるp型の導電領域210は、Znを高濃度で含有するZn拡散領域216のために、第1の実施形態の導電領域110(図3参照)よりも広く、かつp型のキャリア濃度が高い領域となっている。
【0064】
FeドープInP209を成長させた後、FeドープInP209の上表面におけるp型の導電領域210の上方以外の表面をSiN膜211によりマスクする。
【0065】
この後、図9に示すように、p−InGaAs層208をエッチングストップ層として、p−InGaAs層208及びp型の導電領域210の一部が露出するように、FeドープInP209のウエットエッチングを行う。
【0066】
次に、図10に示すように、最表面のp−InGaAs層208をウエットエッチングにより除去すると共に、ZnとFeの相互拡散によって形成されたp型の導電領域210の表面にまで延びるようにp電極212を形成する。また、n−InP基板201の裏面全域を研磨後、裏面全域にn電極213を形成する。
【0067】
最後に、表面側のDBRミラー部の端面と基板側のDBRミラー部の端面とをエッチング液によって露出させた後、この露出部分にエッチング液を作用させ、表面側のDBRミラー部を構成するp−InP/p−InGaAsのペア207の内のp−InGaAs層と、基板側のDBRミラー部を構成するn−InP/n−InGaAsのペア203の内のn−InGaAs層と、n−InGaAs層202とをエッチングしエアギャップとする。この結果、レーザ活性層204の上下に、n−InPスペーサ層205及びp−InPスペーサ層206を介して、エアギャップのDBRミラー214,215が形成される。
【0068】
以上の作製工程により、本実施形態に係る面発光レーザ素子を作製することができる。すなわち、本実施形態に係る面発光レーザでは、メサ状に形成された反射鏡(エアギャップのDBRミラー214とp−InP層217とから構成)の側壁面外部に「導電部」であるp型の導電領域210が形成されている。
【0069】
本実施形態に係る面発光レーザを作動させる際には、p型のキャリアは、p電極212からZnとFeの相互拡散によって形成されたp型の導電領域210を導電して、p−InPスペーサ層206を介してレーザ活性層204に注入される。本実施形態では、第1の実施形態よりもp型の導電領域210のキャリア濃度が高く、また相互拡散領域も広くなっているため、より効果的にシリーズ抵抗の低減させることができる。
【0070】
表面側のDBRミラー部を構成するメサ構造のサイズ(幅)は、注入キャリアがレーザ活性層204内で均一に分布するように、キャリアの拡散長を考慮して5〜10μmとしている。
【0071】
第2の実施形態に係る面発光レーザは、FeドープInP209がメサ構造の左右2面(メサの高さ方向の側壁面)に接しているため、レーザ活性層204の発光部で発生する熱に対して、放散性の高い構造ともなっている。
【0072】
また、本実施形態においては、表面側のDBRミラー部を構成するp−InP層217の導電型として、ノンドープまたはl×1018/cm3以下のドーピングのn型とすることが可能である。ノンドープまたはl×1018/cm3以下のn型ドーピングとすることにより、p型キャリアによる共振器内損失がなくなるため、更に高性能の面発光レーザとすることができる。
【0073】
<第3の実施形態>
図11から図15は、第3の実施形態に係る面発光レーザの製作方法を示す図であり、作製における各工程を面発光レーザの概略断面図を用いて示してある。
【0074】
図11に示すように、まず、n−InP基板301の上に、一回の成長によりエピタキシャル成長層を形成する。エピタキシャル成長層は、n−InP基板301側から順に、n−InGaAs層302と、n−InP/n−InGaAsのペア303と、n−InPスペーサ層305と、レーザ活性層304と、p−InPスペーサ層306と、InP/InGaAsのペア307と、InGaAs層308とから構成される。
【0075】
本実施形態におけるエピタキシャル成長層を構成する各層は、基本的には第1の実施形態に係るエピタキシャル成長層を構成する各層と同じであるが、InP/InGaAsのペア307と、InGaAs層308とがノンドープ層である点において異なる。
【0076】
次に、図12に示すように、InP/InGaAsのペア307とInGaAs層308とからなる層部分、レーザ活性層304とp−InPスペーサ層306とからなる層部分、n−InGaAs層302とn−InP/n−InGaAsのペア303とn−InPスペーサ層305とからなる層部分がそれぞれ階段状となるように、ドライエッチング又はウエットエッチングにより加工し、メサ構造とする。
【0077】
この後、図13に示すように、絶縁マスクなしでウエハ全面にFeドープInP309を成長させる。本実施形態では、InP/InGaAsのペア307と、InGaAs層308とがノンドープ層であるため、第1及び第2の実施形態で示したようなp型の導電領域は形成されない。
【0078】
FeドープInP309を成長させた後、FeドープInP309の上表面におけるメサ構造の上方以外の表面をSiN膜311によりマスクする。
【0079】
この後、図14に示すように、InGaAs層308をエッチングストップ層として、InGaAs層308が露出するように、FeドープInP309におけるメサ構造の上側部分のウエットエッチングを行う。
【0080】
更に、このウエハ状態で、p−InPスペーサ層306までZnの拡散を行い、FeドープInP309におけるメサ構造(表面側のDBRミラー部)の側壁面に接する部分にp型の導電領域310を形成する。この際、エッチングストップ層であるInGaAs層308にもZnが拡散するが、FeドープInP309よりも拡散速度が遅いため、InGaAs層308の層厚を適当に選択するとZn拡散をInGaAs層308内に留めることができる。
【0081】
次に、図15に示すように、最表面のInGaAs層308をウエットエッチングにより除去すると共に、Znの拡散によって形成されたp型の導電領域310の表面にまで延びるようにp電極312を形成する。また、n−InP基板301の裏面全域を研磨後、裏面全域にn電極313を形成する。
【0082】
最後に、表面側のDBRミラー部の端面と基板側のDBRミラー部の端面とをエッチングによって露出させた後、この露出部分にエッチング液を作用させ、表面側のDBRミラー部を構成するInP/InGaAsのペア307の内のInGaAs層と、基板側のDBRミラー部を構成するn−InP/n−InGaAsのペア303の内のn−InGaAs層と、n−InGaAs層302とをエッチングしエアギャップとする。この結果、レーザ活性層304の上下に、n−InPスペーサ層305及びp−InPスペーサ層306を介して、エアギャップのDBRミラー314,315が形成される。
【0083】
以上の作製工程により、本実施形態に係る面発光レーザ素子を作製することができる。すなわち、本実施形態に係る面発光レーザでは、メサ状に形成された反射鏡(エアギャップのDBRミラー314とp−InP層317とから構成)の側壁面外部に「導電部」であるp型の導電領域310が形成されている。
【0084】
本実施形態に係る面発光レーザを作動させる際には、p型のキャリアは、p電極312からZnの拡散によって形成されたp型の導電領域310を導電して、p−InPスペーサ層306を介してレーザ活性層304に注入される。表面側のDBRミラー部を構成するメサ構造のサイズ(幅)は、注入キャリアがレーザ活性層304内で均一に分布するように、キャリアの拡散長を考慮して5〜10μmとしている。
【0085】
本実施形態に係る面発光レーザは、FeドープInP309がメサ構造の左右2面(メサの高さ方向の側壁面)に接しているため、レーザ活性層204の発光部で発生する熱に対して、放散性の高い構造ともなっている。
【0086】
本実施形態では、p型の導電領域310を形成するために、Zn拡散を用いたが、Be等のp型ドーパントのイオン注入によってもp型の導電領域を形成することが可能である。
【0087】
<第4の実施形態>
第1から第3の実施形態に係る面発光レーザにおいて、基板、基板側のDBRミラーのドーピング構成または電極構成等を変えることにより、波長可変の面発光レーザを実現することができる。
【0088】
図16は、第4の実施形態に係る面発光レーザの概略断面図である。同図に示すように、本実施形態では、p型の基板であるp−InP基板401を使用し、n型のスペーサ層であるn−InPスペーサ層405の直下のInGaAs層420をノンドープ層とすると共に、InGaAs層420の下のペア421をp型のp−InP/p−InGaAsとする。更に、FeドープInP409の一部をエッチングして、n−InPスペーサ層405からn電極422をウエハ表面に引き出す。
【0089】
n−InPスペーサ層405をアースとして、ウエハ表面のp電極412から順方向電流を注入することでレーザ発振を行う。この際に、p−InP基板401の裏面の基板裏面p電極413に逆バイアスを印加し、n−InPスペーサ層405の直下のエアギャップの間隔を変化させることにより、面発光レーザに波長可変の機能をもたせることができる。
【0090】
また、他の例では、エアギャップのDBRミラー415における、n−InPスペーサ層405から数えて2番目のエアギャップ部のInGaAs層(p−InP基板401から3番目)をノンドープ層とすると共に、当該ノンドープ層より上のInP/InGaAsのペア層1つをn型、下のInP/InGaAsのペア層をp型とする。この構造において、基板裏面p電極413に逆方向電圧を印加し、n−InPスペーサ層405の直下のエアギャップ(スペーサ層405から1番目)及びその下のエアギャップ(スペーサ層405から2番目以下)の間隔を変化させることによっても、波長可変の機能をもたせることができる。
【0091】
この場合、n−InPスペーサ層405の直下のエアギャップ間隔は大きくなり、その下のエアギャップ間隔は小さくなるが、レーザ活性層404に近いエアギャップの影響力が大きいために、n−InPスペーサ層405の直下のエアギャップ間隔におおよそ依存して波長は変化する。
【0092】
<第5の実施形態>
図17から図21は、第5の実施形態に係る面発光レーザの製作方法を示す図であり、作製における各工程を面発光レーザの概略断面図を用いて示してある。
【0093】
図17に示すように、まず、n−InP基板501の上に、一回の成長によりエピタキシャル成長層を形成する。エピタキシャル成長層は、n−InP基板501側から順に、n−InGaAs層502と、n−InP/n−InGaAsのペア503と、n−InGaAsPスペーサ層505と、レーザ活性層504と、p−InGaAsPスペーサ層506と、p−InP/p−InGaAsPのペア507とから構成される。
【0094】
n−InP基板501側のDBRミラー部は、n−InP基板501の方からn−InGaAs層502とn−InP/n−InGaAsのペア503とから構成される。なお、同図には、n−InP層とn−InGaAs層とが交互に3ペア積層したn−InP/n−InGaAsのペア503を図示した。n−InGaAs層502に接するペア503の最下層はn−InP層となる。
【0095】
n−InGaAs層(n-InGaAs層502及びn-InP/n-InGaAsのペア503中のn-InGaAs層)の厚さは、後述するエアギャップ(図21のエアギャップのDBRミラー(下)515参照)を形成したときのλ0の4分の1の奇数倍となる厚さであり、本実施形態では発振波長λ0の4分の1の1倍であるλ0/4とした。一方、n−InP層(n-InP/n-InGaAsのペア503中のn-InP層)の厚さは、発振波長λの4分の1の奇数倍となる厚さである。
【0096】
レーザ活性層504は1.55μm波長の多重量子井戸(厚さ:λ/2)により構成され、レーザ活性層504のn−InP基板501側にはn−InGaAsPスペーサ層505、逆の表面側にはp−InGaAsPスペーサ層506が配設されている。レーザ活性層504と2つのスペーサ層505,506の合計の厚さはλの整数倍になるようにしてある。また、n−InGaAsPスペーサ層505及びp−InGaAsPスペーサ層506のバンドギャップ波長λgは1.2μmである。
【0097】
表面側のDBRミラー部は、p−InP/p−InGaAsPのペア507から構成される。p型ドーパントはZnである。p−InP/p−InGaAsPのペア507を構成する各層の厚さについては、p−InGaAsP層の厚さはInGaAsP中における発振波長λの4分の1の奇数倍となる厚さであり、p−InP層の厚さはInP中における発振波長λの4分の1の奇数倍となる厚さである。
【0098】
なお、p−InGaAsP層のバンドギャップ波長λgは1.3μmである。また、同図には、p−InP層とp−InGaAsP層とが交互に5ペア積層したp−InP/p−InGaAsPのペア507を図示した。p−InGaAsPスペーサ層506に接するペア507の最下層はp−InP層となる。
【0099】
スペーサ層506のp−InGaAsP、表面側のDBRミラー部を構成するペア507のp−InP/p−InGaAsPのキャリア濃度は、共振器内損失が増加するため、1×1018/cm3以上にすることはできない。
【0100】
次に、図18に示すように、p−InP/p−InGaAsPのペア507の層部分、レーザ活性層504とp−InGaAsPスペーサ層506とからなる層部分、n−InGaAs層502とn−InP/n−InGaAsのペア503とn−InGaAsPスペーサ層505とからなる層部分がそれぞれ階段状となるように、ドライエッチング又はウエットエッチングにより加工し、メサ構造とする。
【0101】
この後、図19に示すように、絶縁マスクなしでウエハ全面にFeドープInP509を成長させる。この際に、同図に示すように、FeドープInP509における、p−InGaAsPスペーサ層506、p−InP/p−InGaAsPのペア507から構成される表面側のDBRミラー部の周囲に、ZnとFeの相互拡散により、p型の導電領域510が形成される。
【0102】
FeドープInP509を成長させた後、FeドープInP509の上表面におけるp型の導電領域510の上方以外の表面をSiN膜511によりマスクする。
【0103】
この後、図20に示すように、p−InP/p−InGaAsPのペア507の最表面のp−InGaAsP層及びp型の導電領域110の一部が露出するように、FeドープInP509の選択エッチングを行う。
【0104】
また、ZnとFeの相互拡散によって形成されたp型の導電領域510の表面の発振領域付近のみにp電極l12を形成し、n−InP基板501の裏面全域を研磨後、裏面全域にn電極513を形成する。
【0105】
次に、図21に示すように、表面側の反射鏡を追加するために、p−InP/p−InGaAsPのペア507の上にSiO2/TiO2の誘電体層のペア514を形成する。この際、p−InP/p−InGaAsPのペア507の最表面のp−InGaAsP層には、SiO2/TiO2の誘電体層のペア514のSiO2層が接するようにする。
【0106】
最後に、基板側のDBRミラー部の端面にエッチング液を作用させ、基板側のDBRミラー部を構成するn−InP/n−InGaAsのペア503の内のn−InGaAs層と、n−InGaAs層502とをエッチングし、レーザ活性層504の下に、n−InPスペーサ層505を介して、エアギャップのDBRミラー515を形成する。
【0107】
以上の作製工程により、本実施形態に係る面発光レーザ素子を作製することができる。すなわち、本実施形態に係る面発光レーザでは、メサ状に形成された反射鏡(p−InP/p−InGaAsPのペア507から構成)の側壁面外部に「導電部」であるp型の導電領域510が形成されている。
【0108】
本実施形態に係る面発光レーザを作動させる際には、p型のキャリアは、p電極512からZnとFeの相互拡散によって形成されたp型の導電領域510を導電して、p−InGaAsPスペーサ層506を介してレーザ活性層504に注入される。表面側のDBRミラー部を構成するメサ構造のサイズ(幅)は、注入キャリアがレーザ活性層504内で均一に分布するように、キャリアの拡散長を考慮して5〜10μmとしている。
【0109】
本実施形態に係る面発光レーザは、FeドープInP309がメサ構造の左右2面(メサの高さ方向の側壁面)に接しているため、レーザ活性層204の発光部で発生する熱に対して、放散性の高い構造ともなっている。
【0110】
本実施形態においても、第2の実施形態で示したように、Znの拡散により高濃度のZnを含有するZn拡散領域(図7(b)符号216参照)をメサ構造の周囲に露出させておくことにより、FeドープInP509の成長時にZnとFeの相互拡散を生じさせることができる結果、相互拡散域を広げ、またp型キャリア濃度を高くすることもできる。
【0111】
また、第2の実施形態で示したように、Zn拡散法を用いた場合、表面側のDBRミラーを構成するInPとInGaAsPとのペア507について、ノンドープ層または1×1018/cm3以下のn型ドーピングとすることも可能である。ノンドープまたはl×1018/cm3以下のn型ドーピングとすることにより、p型キャリアによる共振器内損失がなくなるため、更に高性能の面発光レーザとすることができる。
【0112】
更に、第3の実施形態で示したように、FeドープInPの成長時に相互拡散によるp型の導電領域を形成しなくとも、FeドープInPの成長後にFeドープInP層へのZnの拡散等により表面側のDBRミラーの周囲にp型の導電領域を形成することも可能である。
【0113】
また、第4の実施形態で示したような、波長可変の機能をもたせることも可能である。
【0114】
【発明の効果】
本発明によれば、エアギャップ/半導体のDBRミラー構造を有する面発光レーザ、及び半導体同士を積層した反射鏡を有する埋め込み構造の面発光レーザにおいて、電流注入型の励起方法を適用することができると共に、エアギャップの低い熱伝導性を克服することにより高出力のレーザ発振を得ることができる。また、反射鏡材料の低キャリア濃度及びバンド不連続によるシリーズ抵抗の増加を回避することができ、低抵抗化、高出力化及び高発振温度化を実現した面発光レーザとすることができる。
【0115】
更に、エアギャップ/半導体のDBRミラー構造を有する面発光レーザでは、基板上に成長させるエピタキシャル層の全厚を小さくすることができるため、経済的であり、歩留まりを向上させることができる。また、ポンピング用のレーザを用いないため、部品数の削減、構成の簡易化に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る面発光レーザの製作方法の一工程を示す図である。
【図2】第1の実施形態に係る面発光レーザの製作方法の一工程を示す図である。
【図3】第1の実施形態に係る面発光レーザの製作方法の一工程を示す図である。
【図4】第1の実施形態に係る面発光レーザの製作方法の一工程を示す図である。
【図5】第1の実施形態に係る面発光レーザの製作方法の一工程を示す図である。
【図6】第2の実施形態に係る面発光レーザの製作方法の一工程を示す図である。
【図7】第2の実施形態に係る面発光レーザの製作方法の一工程を示す図である。
【図8】第2の実施形態に係る面発光レーザの製作方法の一工程を示す図である。
【図9】第2の実施形態に係る面発光レーザの製作方法の一工程を示す図である。
【図10】第2の実施形態に係る面発光レーザの製作方法の一工程を示す図である。
【図11】第3の実施形態に係る面発光レーザの製作方法の一工程を示す図である。
【図12】第3の実施形態に係る面発光レーザの製作方法の一工程を示す図である。
【図13】第3の実施形態に係る面発光レーザの製作方法の一工程を示す図である。
【図14】第3の実施形態に係る面発光レーザの製作方法の一工程を示す図である。
【図15】第3の実施形態に係る面発光レーザの製作方法の一工程を示す図である。
【図16】第4の実施形態に係る面発光レーザの概略断面図である。
【図17】第5の実施形態に係る面発光レーザの製作方法の一工程を示す図である。
【図18】第5の実施形態に係る面発光レーザの製作方法の一工程を示す図である。
【図19】第5の実施形態に係る面発光レーザの製作方法の一工程を示す図である。
【図20】第5の実施形態に係る面発光レーザの製作方法の一工程を示す図である。
【図21】第5の実施形態に係る面発光レーザの製作方法の一工程を示す図である。
【符号の説明】
101 n−InP基板
102 n−InGaAs層
103 n−InP/n−InGaAsのペア
104 レーザ活性層
105 n−InPスペーサ層
106 p−InPスペーサ層
107 p−InP/p−InGaAsのペア
108 p−InGaAs層
109 FeドープInP
110 p型の導電領域
111 SiN膜
112 p電極
113 n電極
114 エアギャップのDBRミラー(上)
115 エアギャップのDBRミラー(下)
117 p−InP層
118 n−InP層
201 n−InP基板
202 n−InGaAs層
203 n−InP/n−InGaAsのペア
204 レーザ活性層
205 n−InPスペーサ層
206 p−InPスペーサ層
207 p−InP/p−InGaAsのペア
208 p−InGaAs層
209 FeドープInP
210 p型の導電領域
211 SiN膜
212 p電極
213 n電概
214 エアギャップのDBRミラー(上)
215 エアギャップのDBRミラー(下)
216 Zn拡散領域
217 p−InP層
218 n−InP層
301 n−InP基板
302 n−InGaAs層
303 n−InP/n−InGaAsのペア
304 レーザ活性層
305 n−InPスペーサ層
306 p−InPスペーサ層
307 InP/InGaAsのペア
308 InGaAs層
309 FeドープInP
310 p型の導電領域
311 SiN膜
312 p電極
313 n電極
314 エアギャップのDBRミラー(上)
315 エアギャップのDBRミラー(下)
317 InP層
318 n−InP層
401 p−InP基板
404 レーザ活性層
405 n−InPスペーサ層
406 p−InPスペーサ層
409 FeドープInP
410 p型の導電領域
411 SiN膜
412 p電極
413 基板裏面p電極
414 エアギャップのDBRミラー(上)
415 エアギャップのDBRミラー(下)
420 InGaAs層
421 p−InP/p−InGaAsのペア
422 n電極
501 n−InP基板
502 n−InGaAs層
503 n−InP/n−InGaAsのペア
504 レーザ活性層
505 n−InGaAsPスペーサ層
506 p−InGaAsPスペーサ層
507 p−InP/p−InGaAsPのペア
509 FeドープInP
510 p型の導電領域
511 SiN膜
512 p電極
513 n電極
514 SiO2/TiO2のペア
515 エアギャップのDBRミラー
518 n−InP層

Claims (10)

  1. エアギャップと半導体層との交互積層からなる反射鏡とレーザ活性層とを有する面発光レーザにおいて、
    メサ状に形成された前記反射鏡の側壁面外部に導電部を設け
    前記反射鏡は半絶縁性材料により埋め込まれており、前記半絶縁性材料における前記反射鏡の側壁面の周囲の一部領域が前記導電部となっている
    ことを特徴とする面発光レーザ。
  2. 複数種類の半導体層の交互積層からなる反射鏡とレーザ活性層とを有する面発光レーザにおいて、
    メサ状に形成された前記反射鏡の側壁面外部に導電部を設け
    前記反射鏡は半絶縁性材料により埋め込まれており、前記半絶縁性材料における前記反射鏡の側壁面の周囲の一部領域が前記導電部となっている
    ことを特徴とする面発光レーザ。
  3. 請求項1又は2に記載する面発光レーザにおいて、
    前記導電部は、前記半絶縁性材料における前記反射鏡の側壁面の一部領域へのp型ドーパントの拡散により形成された
    ことを特徴とする面発光レーザ。
  4. 請求項に記載する面発光レーザにおいて、
    前記p型ドーパントの拡散は、前記反射鏡を構成する半導体にドープされたp型ドーパントの拡散である
    ことを特徴とする面発光レーザ。
  5. 請求項又はに記載する面発光レーザにおいて、
    前記半絶縁性材料は、鉄、コバルト、クロム又はマンガンのいずれかがドープされたInP系の半導体である
    ことを特徴とする面発光レーザ。
  6. 請求項1ないしのいずれかに記載され、少なくとも1つのエアギャップと半導体層との交互積層からなる反射鏡を有する面発光レーザにおいて、
    前記反射鏡を構成する1つのエアギャップを介して一方に存在する半導体層がp型であり、他方に存在する半導体層がn型である
    ことを特徴とする面発光レーザ。
  7. レーザ活性層の上に複数積層されたp型の半導体層からなるメサ状の多層膜を半絶縁性材料で埋め込み、前記半導体層にドープされたp型ドーパントを前記半絶縁性材料へ拡散させ、前記半絶縁性材料における前記メサ状の多層膜の側壁面の周囲の一部に導電部を形成する
    ことを特徴とする面発光レーザの作製方法。
  8. レーザ活性層の上に複数積層された半導体層からなるメサ状の多層膜を半絶縁性材料で埋め込み、前記半絶縁性材料における前記メサ状の多層膜の側壁面の周囲の一部領域にp型ドーパントの拡散又はp型ドーパントのイオン注入を行い、当該一部領域部分に導電部を形成する
    ことを特徴とする面発光レーザの作製方法。
  9. レーザ活性層の上に複数積層されたノンドープの半導体層からなる多層膜又はキャリア濃度が1×1018/cm3以下のn型半導体層からなる多層膜の一部にp型ドーパントを拡散させ、メサ状に加工された後の多層膜の一部に前記p型ドーパントの拡散領域が残存するように前記多層膜をメサ状に加工し、当該メサ状の多層膜を半絶縁性材料で埋め込み、前記メサ状の多層膜の一部に残存した前記p 型ドーパントを前記半絶縁性材料へ拡散させ、前記半絶縁性材料における前記メサ状の多層膜の側壁面との接触部分に導電部を形成する
    ことを特徴とする面発光レーザの作製方法。
  10. 請求項ないしのいずれかに記載する面発光レーザの作製方法において、
    前記半絶縁性材料は、鉄、コバルト、クロム又はマンガンのいずれかがドープされたInP系の半導体である
    ことを特徴とする面発光レーザの作製方法。
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