JP2008083873A - デジタル信号処理装置 - Google Patents

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保之 村木
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Abstract

【課題】 必要な制御情報のみを含んだ任意のビット長の可変長命令を処理可能であり、プログラムメモリを小容量化することが可能なデジタル信号処理装置を提供する。
【解決手段】 読み出し制御部50は、プログラムメモリ10から可変長命令を含むデータを読み出す。制御情報抽出部60は、プログラムメモリ10の読み出しデータから命令を構成する各制御情報を抽出する。その際、命令毎に、先行して抽出した制御情報の内容に基づいて後続の制御情報の有無を判定することにより、命令を構成する全ての制御情報を読み出しデータから抽出し、演算処理部30に供給する。
【選択図】図1

Description

この発明は、オーディオ機器等に好適なデジタル信号処理装置に関する。
周知の通り、DSP(Digital Signal Processor;デジタル信号処理装置)は、所定時間長のサンプリング周期毎に、プログラムメモリに記憶されたプログラムを実行し、入力信号に対する信号処理を実行するプロセッサである。近年、DSPはその用途が広がり、最近では携帯電話機等の携帯型電子機器にも搭載されるようになってきている。この種のDSPは、低価格であり、かつ、低消費電力であることが求められる。
特開平3−53325号公報
ところで、DSPが実行するプログラムは、一連の命令の集合体であり、個々の命令は、DSP内において信号処理のための演算を行う演算処理部に対する各種の制御情報の集合体である。ここで、DSPに多彩な信号処理を行わせようとすると、信号処理のための制御情報の種類が増える。しかし、制御情報の種類を増やすと、制御情報の集合体である一命令のビット長が長くなるため、プログラムメモリの大容量化を招き、DSPの低価格化、低消費電力化が困難になる。一方、多彩な信号処理を行わせるために多くの種類の制御情報を設けることが必要であったとしても、それらの全ての種類の制御情報が全ての種類の命令に必要である訳ではない。例えば係数メモリのアクセスを行わない命令の場合、係数メモリに対する読み出しアドレス等の制御情報は不要であるので命令に含める必要はない。そこで、プログラムメモリの大容量化を回避するために、DSPに実行させる命令を可変長命令とし、DSPを可変長命令の処理が可能な構成とすることが考えられる。これまでに提案されてきた可変長命令に関する技術として、例えば特許文献1に開示されているように、可変長命令のビット長を所定の単位長の整数倍とするものがある。この種の技術によれば、比較的簡単な制御により可変長命令のプログラムメモリからの読み出しおよび実行を行うことができる。しかし、可変長命令のビット長を例えば8ビット等のビット長の整数倍とした場合、命令の種類によっては、必要な制御情報のビット長の総和が単位長の整数倍より小さく、可変長命令中に制御に用いられない無駄なビットが生じることがある。プログラムを構成する命令数が多い場合には、このような無駄なビットの全体量が大きなものとなり、プログラムメモリが大容量化してしまう。
この発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、必要な制御情報のみを含んだ任意のビット長の可変長命令を処理可能であり、プログラムメモリを小容量化することが可能なデジタル信号処理装置を提供することを目的とする。
この発明は、命令内に必ず設けられる制御情報である必須制御情報と同一命令内に先行配置された他の制御情報の内容に応じて設けられる制御情報である付加的制御情報とからなる可変長の命令の集合体であるプログラムを記憶するメモリであり、各々所定ビット長のデータを記憶可能な複数のエリアを有し、連続した複数の命令からなるビット列を前記所定ビット長のデータに区切り、連続した複数のエリアに分けて記憶し、読み出しアドレスにより指定されたエリアに記憶したデータを出力するプログラムメモリと、各種の制御情報により制御され、信号処理のための演算を行う演算処理部と、前記プログラムメモリに記憶されたプログラムに従って前記演算処理部を制御する制御部とを具備し、前記制御部は、前記プログラムメモリに読み出しアドレスを与え、前記プログラムメモリからデータを読み出す読み出し制御部と、前記プログラムメモリの読み出しデータから命令を構成する各制御情報を抽出する手段であり、命令毎に、先行して抽出した制御情報の内容に基づいて後続の付加的制御情報の有無を判定することにより、命令を構成する全ての制御情報を前記読み出しデータから抽出する制御情報抽出部とを具備することを特徴とするデジタル信号処理装置を提供する。
かかる発明によれば、読み出し制御部によりプログラムメモリからデータが読み出され、制御情報抽出部によりプログラムメモリの読み出しデータから命令を構成する制御情報が抽出され、演算処理部に供給される。その際、制御情報抽出部は、命令毎に、先行して抽出した制御情報の内容に基づいて後続の付加的制御情報の有無を判定することにより、命令を構成する全ての必須制御情報および付加的制御情報を読み出しデータから抽出する。従って、小容量のプログラムメモリに必要な制御情報のみを含んだ可変長の命令を連続して格納して実行させることができ、デジタル信号処理装置の低コスト化および低消費電力化を図ることができる。
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態を説明する。
<第1実施形態>
図1は、この発明の第1実施形態であるDSPの構成を示すブロック図である。本実施形態によるDSPは、プログラムメモリ10と、書き換え制御部20と、演算処理部30と、制御部40とを有している。ここで、プログラムメモリ10は、各々固有のアドレスを有し、書き換えが可能な複数のエリアを有するメモリであり、例えばRAMにより構成されている。プログラムメモリ10には、一連の命令の集合体であるプログラムが記憶される。プログラムを構成する個々の命令は、演算処理部30内の各部を制御するための制御情報の集合体である。書き換え制御部20は、DSP外部から与えられる書き換え用データを用いてプログラムメモリ10内のプログラムの書き換えを行う回路である。演算処理部30は、各種の制御情報により制御され、信号処理のための演算を行う回路である。図示のように演算処理部30は、処理対象であるデジタル信号を一時記憶するためのワークRAM31と、フィルタ処理等のための係数を記憶する係数RAM32と、デジタル信号に対する係数の乗加算等の演算処理に用いられる乗算器33および加算器34と、演算処理結果を一時記憶するレジスタ35と、ワークRAM31に与える入力データの選択を行うセレクタ36と、乗算器33に与える入力データの選択を行うセレクタ37および38を有している。制御部40は、このDSP全体の制御を行う回路である。本実施形態における制御部40は、読み出し制御部50と、制御情報抽出部60とを有している。読み出し制御部50は、プログラムメモリ10の各エリアに記憶された各データを順次読み出す回路である。制御情報抽出部60は、プログラムメモリ10の読み出しデータから命令を抽出し、命令を構成する制御情報を演算処理部30に供給する回路である。
上述したようにプログラムメモリ10に記憶される個々の命令は、複数種類の制御情報の集合体である。これらの制御情報には必須制御情報と付加的制御情報とがある。必須制御情報は、どの命令にも必ず設けられる制御情報である。付加的制御情報は、同一命令内に先行配置された他の制御情報の内容に応じて設けられる制御情報である。
図2は、演算処理部30の制御に用いられる全ての種類の制御情報を備えた命令の内容を示している。2ビットの情報WRS1−0(WRS1およびWRS0)は、セレクタ36が選択すべき入力データを指定する情報であり、必須制御情報である。なお、以下では、この情報WRS1−0と同様、複数ビットからなる制御情報については、最上位ビットの順位を示す数字と最下位ビットの順位を示す数字とをハイフンで結んだインデックス(情報WRS1−0の場合は“1−0”)を最後尾に付した表記を用いる。
制御情報XBSは、セレクタ37が選択すべき入力データを指定する情報であり、必須制御情報である。セレクタ37は、この制御情報XBSが“0”であるときには固定値0.5を選択し、“1”であるときはワークRAM31の読み出しデータを選択する。
制御情報WREは、ワークRAM31に対するアクセスを許可するイネーブル情報、4ビットの制御情報WRAD3−0はワークRAM31に対するアドレス、制御情報WRWEは、ワークRAM31に対する書き込み許可情報である。制御情報XBSが“0”であり、ワークRAM31の読み出しデータがセレクタ37によって選択されない場合、制御情報WRE、WRAD3−0、WRWEは不要であり、省略される。従って、これらの制御情報WRE、WRAD3−0、WRWEは、制御情報XBSの内容に応じて要否が定まる付加的制御情報である。また、制御情報WREが“0”の場合には、ワークRAM31に対するアクセスは行われないので、制御情報WRAD3−0、WRWEは不要である。従って、この場合には制御情報WRAD3−0、WRWEは省略される。
制御情報YBS1−0は、セレクタ38が選択すべき入力データを指定する情報であり、必須制御情報である。セレクタ38は、この制御情報YBS1−0が“00”であるときには固定値0.5を選択し、“01”であるときは固定値0を選択し、“10”であるときには係数RAM32の読み出しデータを選択する。
制御情報CREは、係数RAM32の読み出しを許可するイネーブル情報、4ビットの制御情報CRAD3−0は係数RAM32に対するアドレスである。制御情報YBS1−0が“10”以外であり、係数RAM32の読み出しデータがセレクタ38によって選択されない場合、制御情報CRE、CRAD3−0は不要であり、省略される。従って、これらの制御情報CRE、CRAD3−0は、制御情報YBS1−0の内容に応じて要否が定まる付加的制御情報である。演算処理部30の制御に用いられ、命令の構成要素となる制御情報は他にもあるが、図面が煩雑になるのを防ぐため、それらの図示は省略されている。
演算処理部30の制御に用いられる各制御情報は、所定の順序に従って命令内に配置される。各制御情報のうち付加的制御情報は、命令の種類によっては省略される。しかし、命令内に配置される各制御情報の順序が変わることはない。本実施形態では、ある種類の付加的制御命令の要否が他の種類の制御情報(必須制御情報であるか付加的制御情報であるかを問わない)の内容により定まる場合、命令内において後者の制御情報が前、前者の制御情報が後となるように各制御情報の命令内の配置順序が定められている。例えば付加的制御情報WRE、WRAD3−0、WRWEの要否は必須制御情報XBSの内容により定まるので、制御情報WRE、WRAD3−0、WRWEは、制御情報XBSより後に配置される。また、同じ付加的制御情報同士であっても、制御情報WRAD3−0、WRWEの要否は、制御情報WREの内容により定まるので、制御情報WRAD3−0、WRWEは、制御情報WREよりも後に配置される。他の制御情報間の配置順序関係も同様である。
本実施形態において、全ての種類の制御情報を備えた命令のビット長、すなわち、可変長命令の最大ビット長は、図2に示すように、mビットである。命令の種類によっては、これらの制御情報の中の幾つかの付加的制御情報が省略される。従って、命令のビット長は、命令の種類により区々となり、プログラムを構成する各命令のビット長も区々となる。本実施形態では、プログラムを構成する一連の命令を連続させたビット列を書き換え用データとして書き換え制御部20に与えると、書き換え制御部20は、このビット列をプログラムメモリ10の1エリアのビット長nと同じ長さのデータに区切り、各データをプログラムメモリ10の各エリアに順次記憶させる。図3には、このようにしてプログラムメモリ10に格納された一連の命令#0、#1、#2、…が例示されている。
読み出し制御部50は、このプログラムメモリ10の各エリアからデータを順次読み出す。そして、制御情報抽出部60は、このプログラムメモリ10の読み出しデータから命令を構成する各制御情報を抽出する抽出処理を命令毎に実行する。
図4は、本実施形態における制御部40の構成を示すブロック図である。この図では、制御部40における制御情報抽出部60の詳細な構成が示されている。この図4および前掲図1に示すように、制御情報抽出部60は、演算処理部30の制御に用いられる全ての種類の制御情報に対応した制御レジスタ61−1、61−2、…を有している。また、図4に示すように、制御情報抽出部60は、抽出処理部62を有している。
抽出処理部62は、プログラムメモリ10の読み出しデータ(nビット)の各ビットの走査を行って命令を構成する制御情報の抽出を行う。さらに詳述すると、抽出処理部62は、読み出しデータにおいて処理すべきビットの位置(走査位置)を指定するポインタPを記憶している。抽出処理部62は、ポインタPの値を読み出しデータの先頭のビット(MSB;第n−1ビット)を示すn−1から最後尾のビット(LSB;第0ビット)を示す0まで順次更新しつつ、ポインタPにより指定される走査位置のビットを読み出しデータから抽出し、このようにして順次抽出されるビット列から命令を構成する各制御情報を必須制御情報から順に抽出する。
その際、抽出処理部62は、命令毎に、先行して抽出した制御情報の内容に基づいて後続の付加的制御情報の有無を判定することにより、命令を構成する全ての必須制御情報および付加的制御情報を読み出しデータから抽出する。
そして、抽出処理部62は、この抽出の過程において、プログラムメモリ10の読み出しデータから1つの制御情報を抽出したとき、複数の制御レジスタ61−1、61−2、…のうち当該制御情報に対応した制御レジスタに当該制御情報を書き込む。制御情報抽出部60は、命令の実行時、このようにして複数の制御レジスタ61−1、61−2、…に記憶された各制御情報を一括して、あるいは各々に適したタイミング調整を施して演算処理部30に供給する。
また、抽出処理部62は、一命令分の制御情報の抽出の途中あるいは一命令分の制御情報の抽出の終了時において、現在の読み出しデータを全て処理し終えたとき、読み出し制御部50にデータ読み出し指令を供給する。読み出し制御部50は、このデータ読み出し指令を受け取ったとき、現在の読み出しデータの後続のデータを指定する読み出しアドレスと読み出し指令REをプログラムメモリ10に送り、プログラムメモリ10から後続のデータを読み出す。
図5は本実施形態における各部の動作を示すタイムチャートである。また、図6は本実施形態における抽出処理部62の動作を示す状態遷移図である。以下、これらを参照し、本実施形態の動作を説明する。
図示は省略したが、サンプリング周期の開始時、読み出し制御部50は、読み出しアドレス「0」および読み出し指令REをプログラムメモリ10に供給し、アドレス「0」に対応したエリアからデータを読み出す。また、抽出処理部62は、ポインタPをn−1に初期化する。そして、抽出処理部62には、図5に示すように、1サンプリング周期よりも短い周期で命令実行クロックφmが与えられる。抽出処理部62は、この命令実行クロックφmをトリガとして、プログラムメモリ10の読み出しデータから命令を構成する各制御情報を抽出する抽出処理を開始する。この抽出処理の内容を図6に従って説明すると次の通りである。
抽出処理が始まると、抽出処理部62のステートは、WRS1−0抽出ステートS1となる。このWRS1−0抽出ステートS1において、抽出処理部62は、ポインタPの更新を行いつつ2ビットのデータをプログラムメモリ10の読み出しデータから抽出し、制御情報WRS1−0として制御レジスタ61−1に格納する。そして、ステートをXBS抽出ステートS2に遷移させる。次にXBS抽出ステートS2になると、抽出処理部62は、ポインタPの更新を行いつつ1ビットのデータをプログラムメモリ10の読み出しデータから抽出し、制御情報XBSとして制御レジスタ61−5に格納する。そして、制御レジスタ61−5に格納された制御情報XBSが“0”であればステートをYBS1−0抽出ステートS6に遷移させる。その際、制御レジスタ61−2に制御情報WREとして“0”を、制御レジスタ61−3に制御情報WRAD3−0として“0000”を、制御レジスタ61−4に制御情報WRWEとして“0”を格納する。一方、制御レジスタ61−5に格納された制御情報XBSが“1”であればステートをWRE抽出ステートS3に遷移させる。
次にWRE抽出ステートS3になると、ポインタPの更新を行いつつ1ビットのデータをプログラムメモリ10の読み出しデータから抽出し、制御情報WREとして制御レジスタ61−2に格納する。そして、制御レジスタ61−2に格納された制御情報WREが“0”であればステートをYBS1−0抽出ステートS6に遷移させる。その際、制御レジスタ61−3に制御情報WRAD3−0として“0000”を、制御レジスタ61−4に制御情報WRWEとして“0”を格納する。一方、制御レジスタ61−2に格納された制御情報WREが“1”であればステートをWRAD3−0抽出ステートS4に遷移させる。
次にWRAD3−0抽出ステートS4になると、ポインタPの更新を行いつつ4ビットのデータをプログラムメモリ10の読み出しデータから抽出し、制御情報WRAD3−0として制御レジスタ61−3に格納する。そして、ステートをWRWE抽出ステートS5に遷移させる。次にWRWE抽出ステートS5になると、ポインタPの更新を行いつつ1ビットのデータをプログラムメモリ10の読み出しデータから抽出し、制御情報WRWEとして制御レジスタ61−4に格納する。そして、ステートをYBS1−0抽出ステートS6に遷移させる。
次にYBS1−0抽出ステートS6になると、ポインタPの更新を行いつつ2ビットのデータをプログラムメモリ10の読み出しデータから抽出し、制御情報YBS1−0として制御レジスタ61−8に格納する。そして、制御レジスタ61−8に格納された制御情報YBS1−0が“10”でなければステートを他の制御情報を抽出するステートに遷移させる。その際、制御レジスタ61−6に制御情報CREとして“0”を、制御レジスタ61−7に制御情報CRAD3−0として“0000”を格納する。一方、制御レジスタ61−8に格納された制御情報YBS1−0が“10”であればステートをCRE抽出ステートS7に遷移させる。
次にCRE抽出ステートS7になると、ポインタPの更新を行いつつ1ビットのデータをプログラムメモリ10の読み出しデータから抽出し、制御情報CREとして制御レジスタ61−6に格納する。そして、ステートをCRAD3−0抽出ステートS8に遷移させる。次にCRAD3−0抽出ステートS8になると、ポインタPの更新を行いつつ4ビットのデータをプログラムメモリ10の読み出しデータから抽出し、制御情報CRAD3−0として制御レジスタ61−7に格納する。そして、ステートを他の制御情報を抽出するステートに遷移させる。以下、同様のことを繰り返すことにより、抽出処理部62は、プログラムメモリ10の読み出しデータに含まれる命令を構成する全ての制御情報を抽出し、該当する制御レジスタに格納する。
抽出処理部62は、以上説明した抽出処理を、図5に示すように、命令実行クロックφmが与えられる毎に実行する。命令クロックφmに応じて開始された抽出処理により、一命令分の制御情報がプログラムメモリ10の読み出しデータから抽出され、制御レジスタに格納されると、それらの制御情報は、図5に示すように、次の命令実行クロックφmに応じて演算処理部30に供給され、命令が実行される。
図5にはポインタPの変化の様子が示されている。上述したように、ポインタPはプログラムメモリ10の読み出しデータから制御情報が抽出されるのに応じてデクリメントされるため、図5に示すように、次第に低下してゆく。従って、抽出処理部62が一命令分の制御情報の抽出をしている途中において、プログラムメモリ10の読み出しデータの最後のビットの抽出を終え、ポインタPの値が0を下回る場合が生じる(時刻t11参照)。例えば図3に示す例では、命令#1がアドレス「0」のエリアとアドレス「1」のエリアに跨って記憶されているため、この命令#1の制御情報の抽出処理の途中においてポインタPが0を下回る。この場合、抽出処理部62は、抽出処理を中断し、データ読み出し指令を読み出し制御部50に供給し、ポインタPをn−1に戻す。読み出し制御部50は、このデータ読み出し指令を受け取ると、プログラムメモリ10に対する読み出しアドレスを1だけ増加させ、読み出し指令REをプログラムメモリ10に送り、後続のデータを読み出す。そして、抽出処理部62は、抽出処理を再開し、抽出未了の制御情報をプログラムメモリ10の新たな読み出しデータから抽出するのである。
なお、図5では、図示を省略したが、抽出処理部62がプログラムメモリ10の読み出しデータの最後のビットの処理を終えたとき、一命令分の全ての制御情報の抽出が完了する、ということも起こり得る。その場合は、抽出処理部62は、一命令分の全ての制御情報の抽出が完了したときにデータ読み出し指令を読み出し制御部50に送り、ポインタPをn−1に設定する。また、これも図示は省略したが、一命令分の全ての制御情報のビット長如何によっては、一命令分の全ての制御情報の抽出処理を完了するまでの間にプログラムメモリ10からのデータ読み出しが2回以上行われることもあり得る。このような事態の発生が好ましくない場合、プログラムメモリ10の各エリアに記憶されるデータのビット長nは、プログラムメモリ10に記憶され得る可変長命令の最大ビット長をmとした場合に、n≧mなる条件を満たすように決定すればよい。このようにnおよびmの関係を定めると、一命令分の全ての制御情報の抽出処理を完了するまでの間にプログラムメモリ10からのデータ読み出しが行われる回数が1回以内となることが保障される。
以上のような処理が1サンプリング周期の間に繰り返され、プログラムメモリ10に記憶された1つのプログラムを構成する全命令が実行される。そして、新たなサンプリング周期が始まると、アドレス「0」に戻って、プログラムメモリ10からデータを読み出し、読み出しデータから命令を抽出して実行する処理が繰り返される。
以上説明したように、本実施形態によれば、演算処理部30の制御に必要な制御情報のみからなる任意のビット長の命令をプログラムメモリ10に記憶させ、その読み出しおよび実行を行わせることが可能であるので、DSPに多彩な信号処理を行わせる場合でもプログラムメモリ10を小容量化することが可能となり、DSPの低コスト化および低消費電力化が可能となる。
<第2実施形態>
次に、この発明の第2実施形態によるDSPについて説明する。本実施形態によるDSPは、上記第1実施形態における制御部40を図7に示す制御部40Aに置き換えたものである。この制御部40Aは、読み出し制御部50Aと、制御情報抽出部60Aとを有する。制御情報抽出部60Aは、上記第1実施形態と同様な複数の制御レジスタ61−1、61−2、…を有するとともに、抽出処理部62Aと、第1レジスタ63−1と、第2レジスタ63−2とを有している。
上記第1実施形態と同様、プログラムメモリ10の各エリアには、各々nビットのデータが記憶される。本実施形態においてプログラムメモリ10の各エリアに記憶されるデータのビット長nは、プログラムメモリ10に記憶され得る可変長命令の最大ビット長をmとした場合に、n≧mなる条件を満たすように決定されている。第1レジスタ63−1および第2レジスタ63−2は、プログラムメモリ10の各エリアと同様、nビットのデータを記憶するレジスタである。第1レジスタ63−1および第2レジスタ63−2には、プログラムメモリ10からデータの読み出しが行われる都度、書き込みパルスWPが与えられる。この書き込みパルスWPが与えられることにより、第2レジスタ63−2は、第1レジスタ63−1の出力データを取り込んで出力し、第1レジスタ63−1はプログラムメモリ10の読み出しデータであるnビットのデータを取り込んで出力する。すなわち、第1レジスタ63−1および第2レジスタ63−2は、プログラムメモリ10から順次読み出されるnビットのデータを取り込んでシフトするシフトレジスタとして機能する。
抽出処理部62Aは、上記第1実施形態の抽出処理部62と同様、命令実行クロックφmが与えられる都度、プログラムメモリ10の読み出しデータから制御情報を抽出する回路である。しかし、本実施形態における抽出処理部62Aは、第2レジスタ63−2に記憶された古い読み出しデータを先頭のビットから順に処理して制御情報の抽出を行い、次いで、第1レジスタ63−1に記憶された新しい読み出しデータを先頭のビットから順に処理して制御情報の抽出を行う、という態様で制御情報の抽出を行う。さらに詳述すると、抽出処理部62Aは、上記第1実施形態と同様なポインタPを有しており、このポインタPの値を第2レジスタ63−2の出力データの先頭のビット(MSB;第n−1ビット)を示す2n−1から最後尾のビット(LSB;第0ビット)を示すnまで順次変化させ、その後は、第1レジスタ63−1の出力データの先頭のビット(MSB;第n−1ビット)を示すn−1から最後尾のビット(LSB;第0ビット)を示す0に向けて順次変化させる。そして、ポインタPにより指定される走査位置のビットを第2レジスタ63−2または第1レジスタ63−1の出力データから抽出し、このようにして順次抽出されるビット列から命令を構成する各制御情報を抽出する。この制御情報の抽出処理の内容は、上記第1実施形態において図6を参照して説明したものと基本的に同様である。
抽出処理部62Aは、一命令分の制御情報の抽出を終えたとき、ポインタPの値がn−1より小さいか否か、すなわち、最後に処理したビットが第1レジスタ63−1の出力データのビットであるかの判定を行う。この判定結果が肯定的な場合、抽出処理部62Aは、データ読み出し指令を読み出し制御部50Aに送るとともにポインタPをnだけ増加させる(すなわち、走査位置が第1レジスタ63−1の出力データの第kビットにある場合にはこの走査位置を第2レジスタ63−2の出力データの第kビットに移動させ)。一方、上記判定結果が否定的である場合には何も行わない。
読み出し制御部50Aは、データ読み出し指令を受け取ったとき、プログラムメモリ10に与える読み出しアドレスをインクリメントするとともに読み出し指令REを出力し、現在の読み出しデータの後続のデータをプログラムメモリ10から読み出す。次に読み出し制御部50Aは、書き込みパルスWPを出力し、第1レジスタ63−1から第2レジスタ63−2へのデータのシフトおよび第1レジスタ63−1への新たな読み出しデータの書き込みを行わせる。
図8は本実施形態における各部の動作を示すタイムチャートである。図8に示すように、ポインタPは、制御情報の抽出処理の過程において2n−1から0に向けて変化する。そして、抽出処理部62Aは、一命令分の制御情報の抽出が完了した時点において、ポインタPの値がn−1より小さいか否かを判断し、この判断結果が否定的であれば、何も行うことなく、次の命令実行クロックφmの発生まで待機する(時刻t21参照)。一方、一命令分の制御情報の抽出が完了した時点において、ポインタPの値がn−1より小さい場合、すなわち、制御情報の抽出処理において最後に処理したビットが第1レジスタ63−1の出力データのビットであった場合には、データ読み出し指令を読み出し制御部50Aに送り、ポインタPをnだけ増加させる(時刻t22参照)。このデータ読み出し指令を受け取った読み出し制御部50Aは、プログラムメモリ10から後続のデータを読み出し、第1レジスタ63−1および第2レジスタ63−2にその読み出しデータの取り込み動作およびシフト動作を行わせる。
上述した通り、本実施形態では、プログラムメモリ10の各エリアに記憶されるデータのビット長nと可変長命令の最大ビット長mとの間にはn≧mなる関係があるため、1つの命令がプログラムメモリ10内の2つのエリアを跨いで配置されることはあっても、3つ以上のエリアを跨いで配置されることはない。また、本実施形態では、制御情報の抽出処理の終了時点において、最後に抽出したビットが第1レジスタ63−1の出力データのものである場合には、第1レジスタ63−1から第2レジスタ63−2へのデータのシフトと後続の読み出しデータの第1レジスタ63−1へ補充が行われる。このため、制御情報の抽出処理の開始時点において、抽出対象である命令の先頭ビットは必ず第2レジスタ63−2内に格納されている。従って、本実施形態における制御情報の抽出処理では、その命令の全ビットが第2レジスタ63−2の出力データの中からまたは第2レジスタ63−2および第1レジスタ63−1の両出力データから抽出されることが保障されている。
本実施形態においても、上記第1実施形態と同様な効果が得られる。また、本実施形態では、一命令分の制御情報の抽出処理の途中においてプログラムメモリ10からのデータ読み出しが行われることはないので、制御情報の抽出処理の中断および再開の制御が不要であり、その制御のための回路を省略することができるという利点がある。また、本実施形態では、抽出対象である命令の全制御情報は第2レジスタ63−2および第1レジスタ63−1の両出力データの中に収まっていることが保障されているので、新たな読み出しデータの補充が必要か否かを判定するためのポインタPの判定は、制御情報の抽出処理の終了時点において行えばよい。従って、ポインタPの更新は、第2レジスタ63−2または第1レジスタ63−1の出力データから1ビット抽出する毎に行う必要はなく、例えば第2レジスタ63−2または第1レジスタ63−1の出力データからkビットの制御情報を抽出した場合にはポインタPをkだけ減らす、といった態様でポインタPの更新を行ってもよい。
<第3実施形態>
次に、この発明の第3実施形態によるDSPについて説明する。本実施形態によるDSPは、上記第1実施形態における制御部40を図9に示す制御部40Bに置き換えたものである。この制御部40Bは、読み出し制御部50Bと、制御情報抽出部60Bとを有する。制御情報抽出部60Bは、上記第1実施形態と同様な複数の制御レジスタ61−1、61−2、…を有するとともに、抽出処理部62Bと、レジスタ63とを有している。
上記第1実施形態と同様、プログラムメモリ10の各エリアには、各々nビットのデータが記憶される。上記第2実施形態と同様、本実施形態においてプログラムメモリ10の各エリアに記憶されるデータのビット長nと、プログラムメモリ10に記憶され得る可変長命令の最大ビット長mとの間には、n≧mなる関係がある。レジスタ63は、プログラムメモリ10の各エリアと同様、nビットのデータを記憶するレジスタである。プログラムメモリ10からデータの読み出しが行われる場合、それに先立って、レジスタ63には書き込みパルスWPが与えられる。この書き込みパルスWPが与えられることにより、レジスタ63は、その時点におけるプログラムメモリ10の読み出しデータであるnビットのデータを取り込んで出力する。すなわち、レジスタ63は、プログラムメモリ10の現在の読み出しデータの1つ前の読み出しデータを記憶する役割を果たす。
本実施形態では、プログラムメモリ10に記憶される命令のフォーマットに変更が加えられている。図10に示すように、本実施形態においてプログラムメモリ10に記憶される個々の命令はその最後尾に1ビットの命令状態ビットNA1を含む。この命令状態ビットNA1は、当該命令の後続の命令の全ビットがプログラムメモリ10内において1つのエリアに収まっているか(NA1=“0”)、2つのエリアに跨って配置されているか(NA1=“1”)を示すビットである。例えば図3において、命令#0の後続の命令#1は、アドレス「0」のエリアとアドレス「1」のエリアに跨って配置されている。従って、命令#0における命令状態ビットNA1は“1”とされる。一方、命令#2の後続の命令#3は、その全ビットがアドレス「2」のエリアに収まっている。従って、命令#2における命令状態ビットNA1は“0”とされる。
このような命令状態ビットNA1を如何にして命令内に設定するかに関しては幾つかの態様が考えられる。ある好ましい態様では、プログラムの作成時、1エリア当たりのビット長がnであるプログラムメモリ10に格納されることを想定し、個々の命令に含める命令状態ビットNA1の“0”/“1”を決定する。他の好ましい態様では、書き換え制御部20が命令状態ビットNA1を含まない可変長命令を1個ずつ外部から受け取り、各命令の最後尾に命令状態ビットNA1を付加してビット列を構成し、ビット列をnビットのデータに区切ってプログラムメモリ10に順次書き込む。その際に、命令毎に後続の命令がその途中で別々のデータに区切られたか否かを判定し、命令状態ビットNA1の“1”/“0”を決定する。
抽出処理部62Bは、命令実行クロックφmが与えられる都度、プログラムメモリ10の読み出しデータから制御情報を抽出する回路である。本実施形態における抽出処理部62Bは、レジスタ63に記憶された古い読み出しデータを先頭のビットから順に処理して制御情報の抽出を行い、次いで、プログラムメモリ10の現在の読み出しデータを先頭のビットから順に処理して制御情報の抽出を行う、という態様で制御情報の抽出を行う。さらに詳述すると、抽出処理部62Bは、ポインタPの値をレジスタ63の出力データの先頭のビット(MSB;第n−1ビット)を示す2n−1から最後尾のビット(LSB;第0ビット)を示すnまで順次変化させ、その後は、プログラムメモリ10の読み出しデータの先頭のビット(MSB;第n−1ビット)を示すn−1から最後尾のビット(LSB;第0ビット)を示す0に向けて順次変化させる。そして、ポインタPにより指定される走査位置のビットをレジスタ63の出力データまたはプログラムメモリ10の読み出しデータから抽出し、このようにして順次抽出されるビット列から命令を構成する各制御情報を抽出する。命令状態ビットNA1は、演算処理部30の制御に用いられる情報ではないが、本実施形態における制御情報の抽出処理では、これを制御情報に含めて取り扱う。この制御情報の抽出処理の内容は、上記第1実施形態において図6を参照して説明したものと基本的に同様である。
また、抽出処理部62Bは、一命令分の制御情報を抽出し、制御情報の抽出処理を終えたとき、抽出処理において最後に処理したビットがプログラムメモリ10の現在の読み出しデータのビットであり、かつ、後続の命令が2つのエリアに跨って配置されていることを制御情報の抽出を終えた命令に含まれる命令状態ビットNA1が示しているか否かを判定する。この判定結果が肯定的である場合に、抽出処理部62Bは、読み出し制御部50Bにデータ読み出し指令を送るとともに、ポインタPをnだけ増加させる。一方、上記判定結果が否定的である場合には、抽出処理部62Bは、何もせず、次の命令実行クロックφmの発生まで待機する。読み出し制御部50Bは、データ読み出し指令を受け取ったとき、書き込みパルスWPをレジスタ63に与え、プログラムメモリ10の現在の読み出しデータをレジスタ63に書き込み、次いで読み出しアドレスをインクリメントするとともに読み出し指令REを出力し、現在の読み出しデータの後続のデータをプログラムメモリ10から読み出す。
図11は本実施形態における各部の動作を示すタイムチャートである。この動作例において、各々命令実行クロックφmをトリガとして開始された制御情報の抽出処理が、時刻t31、t32、t33、t34において各々終了している。ここで、時刻t31、t33では、その直前の抽出処理において最後に抽出されたビットがプログラムメモリ10の読み出しデータのものであるが、抽出された命令に含まれる命令状態ビットNA1が“0”となっている。このため、時刻t31、t33においてデータ読み出し指令の発生およびポインタPの更新は行われない。これに対し、時刻t32、t34では、その直前の抽出処理において最後に抽出されたビットがプログラムメモリ10の読み出しデータのものであり、かつ、抽出された命令に含まれる命令状態ビットNA1が“1”となっている。このため、時刻t32、t34においてはデータ読み出し指令が発生され、ポインタPがnだけ増加される。
本実施形態においても上記第2実施形態と同様な効果が得られる。また、本実施形態の場合、プログラムメモリ10の読み出しデータを記憶するレジスタが1段で済むため、第2実施形態に比べ、回路を小規模化し、消費電力を低くすることができるという利点がある。
<第4実施形態>
次に、この発明の第4実施形態によるDSPについて説明する。図12は本実施形態においてプログラムメモリ10に格納された命令群を例示するものである。プログラムメモリ10は、エリア単位でしかデータの書き換えを行うことができない。そこで、本実施形態では、プログラムメモリ10内の部分的な命令書き換えを可能にするため、プログラムを構成する命令群を複数のブロックに分け、各ブロックをプログラムメモリ10の1または複数の連続したエリアに格納する。図12に示す例では、命令#0、#1が1つのブロックを構成し、命令#2〜#4が1つのブロックを構成している。図12に例示するように、各ブロックをプログラムメモリ10の1または複数の連続したエリアに格納する際には、各ブロックの先頭の命令をエリアの先頭に位置させ、同一ブロック内では各命令を隙間なく詰めて格納する。書き換え制御部20は、外部装置からの要求に従い、ブロック単位で命令の書き換えを行う。
このような態様で各命令をプログラムメモリ10に格納した場合、プログラムメモリ10内において、あるブロックの最後の命令(例えば命令#1)と次のブロックの最初の命令(例えば命令#2)との間に隙間が生じる。そこで、本実施形態では、図13に示すように、プログラムメモリ10に格納する個々の命令の最後尾に命令状態ビットNA2を設ける。この命令状態ビットNA2は、プログラムメモリ10内において後続の命令が当該命令の後に続けて配置されているか(NA2=“0”)、次のエリアの先頭から置かれているか(NA=“1”)を示すビットである。図12に示す例では、命令#0、#2、#3等は、命令状態ビットNA2が“0”とされる。一方、命令#1、#4は、命令状態ビットNA2が“1”とされる。この命令状態ビットNA2は、演算処理部30(図1)の制御に用いられる情報ではないが、本実施形態における制御情報の抽出処理では、これを制御情報に含めて取り扱う。
本実施形態において、上記各実施形態における抽出処理部に相当する回路は、制御情報の抽出処理を終えたとき、抽出した命令状態ビットNA2の内容を判定し、後続の命令がプログラムメモリ10のエリアの先頭から始まることを示す命令状態ビットNA2が示している場合に、現在の読み出しデータの次のデータをプログラムメモリ10から読み出させ、後続の命令の制御情報の抽出を新たな読み出しデータの先頭から開始させる制御を行う。
本実施形態は、以下説明するように、上記第1〜第3実施形態のいずれにも適用可能である。
<<本実施形態を上記第1実施形態に適用した態様>>
この態様において、抽出処理部62(図4)は、制御情報の抽出処理を終えたとき、抽出した命令状態ビットNA2の内容を判定する。そして、NA2=“0”である場合には、何も行わない。一方、NA2=“1”である場合には、読み出し制御部50にデータ読み出し指令を送って後続のデータの読み出しを行わせ、ポインタPをn−1に設定する。これにより、次回の命令実行クロックφmの発生時、新たな読み出しデータの先頭ビットから始まる次の命令(ブロックの最初の命令)の制御情報の抽出が可能になる。
<<本実施形態を上記第2実施形態に適用した態様>>
この態様において、抽出処理部62A(図7)は、制御情報の抽出処理を終えたとき、抽出した命令状態ビットNA2の内容を判定する。そして、NA2=“0”である場合には、何も行わない。NA2=“1”である場合の動作には2通りある。まず、制御情報の抽出処理において最後に抽出したビットが第2レジスタ63−2の出力データのビットである場合、後続の命令(命令状態ビットNA2=“1”を含んだ命令の後の命令)は、第1レジスタ63−1の出力データの先頭部分にある。そこで、抽出処理部62AはポインタPをn−1とする。一方、制御情報の抽出処理において最後に抽出したビットが第1レジスタ63−1の出力データのビットである場合、後続の命令は、未だプログラムメモリ10から読み出されていない。そこで、抽出処理部62Aは、データ読み出し指令を読み出し制御部50Aに送り、後続の命令を先頭に含むデータをプログラムメモリ10から読み出させて第1レジスタ63−1に書き込ませ、ポインタPをn−1とする。
<<本実施形態を上記第3実施形態に適用した態様>>
この態様において、抽出処理部62B(図9)は、制御情報の抽出処理を終えたとき、抽出した命令状態ビットNA1およびNA2のうち命令状態ビットNA2の内容を最初に判定する。そして、NA2=“0”である場合には、命令状態ビットNA1の内容を判定し、その判定結果に従って各部の制御を行う。この制御の態様は上記第3実施形態と同様である。NA2=“1”である場合の動作には2通りある。まず、制御情報の抽出処理において最後に抽出したビットがレジスタ63の出力データのビットである場合、後続の命令(命令状態ビットNA2=“1”を含んだ命令の後の命令)は、プログラムメモリ10の現在の読み出しデータの先頭部分にある。そこで、抽出処理部62BはポインタPをn−1とする。一方、制御情報の抽出処理において最後に抽出したビットがプログラムメモリ10の現在の読み出しデータのビットである場合、後続の命令は、未だプログラムメモリ10から読み出されていない。そこで、抽出処理部62Bは、データ読み出し指令を読み出し制御部50Bに送り、後続の命令を先頭に含むデータをプログラムメモリ10から読み出させ、ポインタPをn−1とする。
以上説明したように、本実施形態においても上記第1〜第3実施形態と同様な効果が得られる。また、本実施形態には、プログラムメモリ10に格納された命令群をブロック単位で書き換えることができるという利点がある。
この発明の第1実施形態であるDSPの構成を示すブロック図である。 同実施形態において命令を構成する各制御情報を示す図である。 同実施形態においてプログラムメモリ10に記憶された命令群を示す図である。 同実施形態における制御部40の構成を示すブロック図である。 同実施形態における各部の動作を示すタイムチャートである。 同実施形態における抽出処理部62の動作を示す状態遷移図である。 この発明の第2実施形態であるDSPの制御部40Aの構成を示すブロック図である。 同実施形態における各部の動作を示すタイムチャートである。 この発明の第3実施形態であるDSPの制御部40Bの構成を示すブロック図である。 同実施形態における命令のフォーマットを示す図である。 同実施形態における各部の動作を示すタイムチャートである。 この発明の第4実施形態においてプログラムメモリ10に記憶された命令群を示す図である。 同実施形態における命令のフォーマットを示す図である。
符号の説明
10……プログラムメモリ、20……書き換え制御部、30……演算処理部、31……ワークRAM、32……係数RAM、33……乗算器、34……加算器、35……レジスタ、36〜38……セレクタ、40,40A,40B……制御部、50,50A,50B……読み出し制御部、60,60A,60B……制御情報抽出部、61−1〜61−8……制御レジスタ、62,62A,62B……抽出処理部、63−1……第1レジスタ、63−2……第2レジスタ、63……レジスタ。

Claims (6)

  1. 命令内に必ず設けられる制御情報である必須制御情報と同一命令内に先行配置された他の制御情報の内容に応じて設けられる制御情報である付加的制御情報とからなる可変長の命令の集合体であるプログラムを記憶するメモリであり、各々所定ビット長のデータを記憶可能な複数のエリアを有し、連続した複数の命令からなるビット列を前記所定ビット長のデータに区切り、連続した複数のエリアに分けて記憶し、読み出しアドレスにより指定されたエリアに記憶したデータを出力するプログラムメモリと、
    各種の制御情報により制御され、信号処理のための演算を行う演算処理部と、
    前記プログラムメモリに記憶されたプログラムに従って前記演算処理部を制御する制御部とを具備し、
    前記制御部は、
    前記プログラムメモリに読み出しアドレスを与え、前記プログラムメモリからデータを読み出す読み出し制御部と、
    前記プログラムメモリの読み出しデータから命令を構成する各制御情報を抽出する手段であり、命令毎に、先行して抽出した制御情報の内容に基づいて後続の付加的制御情報の有無を判定することにより、命令を構成する全ての制御情報を前記読み出しデータから抽出する制御情報抽出部と
    を具備することを特徴とするデジタル信号処理装置。
  2. 前記制御情報抽出部は、前記演算処理部の制御に用いられる全ての種類の制御情報に対応した複数の制御レジスタを具備し、前記プログラムメモリの読み出しデータから1つの制御情報を抽出したとき、前記複数の制御レジスタのうち当該制御情報に対応した制御レジスタに当該制御情報を書き込み、命令実行時、前記複数の制御レジスタに記憶された各制御情報を前記演算処理部に供給することを特徴とする請求項1に記載のデジタル信号処理装置。
  3. 前記制御情報抽出部は、前記プログラムメモリの読み出しデータを先頭のビットから順に処理して制御情報の抽出を行うものであり、一命令分の制御情報の抽出の途中あるいは一命令分の制御情報の抽出の終了時において、現在の読み出しデータを全て処理し終えたとき、前記読み出し制御部にデータ読み出し指令を供給し、
    前記読み出し制御部は、前記データ読み出し指令を受け取ったとき、現在の読み出しデータの後続のデータを前記プログラムメモリから読み出すことを特徴とする請求項1または2に記載のデジタル信号処理装置。
  4. 前記制御情報抽出部は、前記プログラムメモリの読み出しデータを順次記憶する第1および第2のレジスタを具備し、前記第2のレジスタに記憶されたデータを先頭のビットから順に処理して制御情報の抽出を行い、次いで、前記第1のレジスタに記憶されたデータを先頭のビットから順に処理して制御情報の抽出を行うものであり、一命令分の制御情報の抽出を終えたとき、最後に処理したビットが前記第1のレジスタに記憶されたデータのビットである場合には、前記読み出し制御部にデータ読み出し指令を供給し、
    前記読み出し制御部は、前記データ読み出し指令を受け取ったとき、前記プログラムメモリの読み出しデータの後続のデータを前記プログラムメモリから読み出し、前記第1のレジスタから第2のレジスタへのデータのシフトおよび前記第1のレジスタへの新たな読み出しデータの書き込みを行わせることを特徴とする請求項1または2に記載のデジタル信号処理装置。
  5. 前記命令は、後続の命令が前記プログラムメモリの2つのエリアに跨って配置されているか否かを示す第1の命令状態ビットを含み、
    前記制御情報抽出部は、前記プログラムメモリの読み出しデータを記憶するレジスタを具備し、前記レジスタに記憶されたデータを先頭のビットから順に処理して制御情報の抽出を行い、次いで、前記プログラムメモリの読み出しデータを先頭のビットから順に処理して制御情報の抽出を行うものであり、一命令分の制御情報の抽出を終えたとき、最後に処理したビットが前記プログラムメモリの読み出しデータのビットであり、かつ、後続の命令が2つのエリアに跨って配置されていることを制御情報の抽出を終えた命令に含まれる第1の命令状態ビットが示している場合に、前記読み出し制御部にデータ読み出し指令を供給し、
    前記読み出し制御部は、前記データ読み出し指令を受け取ったとき、前記プログラムメモリの読み出しデータを前記レジスタに書き込み、前記読み出しデータの後続のデータを前記プログラムメモリから読み出すことを特徴とする請求項1または2に記載のデジタル信号処理装置。
  6. 前記命令は、後続の命令が前記プログラムメモリのエリアの先頭から始まるか否かを示す第2の命令状態ビットを含み、
    前記制御情報抽出部は、一命令分の制御情報の抽出を終えたとき、当該命令に後続の命令が前記プログラムメモリのエリアの先頭から始まることを示す前記第2の命令状態ビットが含まれている場合に、前記読み出し制御部にデータ読み出し指令を供給するとともに、後続の命令の制御情報の抽出を新たな読み出しデータの先頭から開始させる制御を行うことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1の請求項に記載のデジタル信号処理装置。
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