JP2008081968A - 片流れ屋根の換気構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】建物本体2上に設けられ、外装材20の表面よりも若干突出するようにして棟部10を有する片流れ屋根1の換気構造において、片流れ屋根1は、この片流れ屋根1の内部空間を利用した換気通路11と、棟部10において下方に開口して換気通路11と外部とを連通する換気口12とを備え、棟部10には、この棟部10を包み込む棟包み5が取り付けられ、この棟包み5は、棟部10の端面に当接固定されて外装材20の上端部まで垂下する垂下部70と、この垂下部70に接続され、外装材20の表面から所定の隙間Sをあけて設けられる通気部60とを備えており、通気部60は、隙間Sに向かって水平方向に開口するとともに、換気口12を介して換気通路11と屋外とを連通している。
【選択図】図1
Description
このような通気孔は、屋内外を連通する貫通孔を形成するとともに、この貫通孔に円筒状のスリーブを挿通して形成されている。また、通気孔の外側には、下向きに開口する丸型のベントキャップが取り付けられ、降雨時における屋内への雨水の浸入を防ぐことができるようになっている(例えば、特許文献2参照)。
そして、このように雨水が外壁表面に沿って上昇してしまうと、上記特許文献2のようなベントキャップは下向きに開口しているため、雨水が屋内や小屋裏空間へと浸入しやすい場合があり、程度の強い風雨に対して十分な防水性を発揮することができない場合があった。
前記片流れ屋根1は、この片流れ屋根1の内部空間を利用した換気通路11と、前記棟部10において下方に開口して前記換気通路11と外部とを連通する換気口12とを備えており、
前記棟部10には、この棟部10を包み込むための棟包み5が取り付けられ、この棟包み5は、前記棟部10の端面に当接固定されて外装材20の上端部まで垂下する垂下部70と、この垂下部70に接続され、前記外装材20の表面から所定の隙間Sをあけて設けられる通気部60とを備えており、
前記通気部60は、前記隙間Sに向かって水平方向に開口するとともに、前記換気口12を介して前記換気通路11と屋外とを連通していることを特徴とする。
すなわち、吹き上がった風雨は、まず、前記通気部60の位置で水平方向に向きを換えて垂下部70の内側に浸入し、その後、水平方向に浸入してから更に上昇して前記換気口12に向かおうとするが、雨水は上昇速度が低下して前記換気口12にほとんど達しない。したがって、前記換気通路11に雨水が浸入しないので、屋内や小屋裏に雨水が浸入するのを防止できる。
また、前記通気部60は、前記換気口12を介して前記換気通路11と屋外とを連通しているので、この通気部60によって屋内と屋外とを確実に連通させることができる。これによって、降雨時における屋根の雨仕舞の向上を図りつつ、十分な換気を行うことが可能となる。
前記棟包み5は、前記建物本体2の上端部に固定され、前記通気部60を有する第1金具6と、この第1金具6と接続され、前記垂下部70を有する第2金具7と、この第2金具7と接続されるとともに屋根面に固定され、前記棟部10の頂部を覆うようにして下方に屈曲する第3金具8とからなり、
前記第2金具は、この第2金具によって前記第1金具を覆うようにして設けられ、前記第3金具は、この第3金具によって前記第2金具の上端部を覆うようにして設けられていることを特徴とする。
前記第2金具7は、この第2金具7の下端部から下方へ突出する水切り片71を備え、この水切り片71によって遮蔽された位置に、前記第1金具6と第2金具7との接続箇所が設けられ、
前記第3金具8は、下方へ突出する水切り片80を備えていることを特徴とする。
また、前記第2金具7の水切り片71によって遮蔽された位置に、前記第1金具6と第2金具7との接続箇所が設けられるので、より外観性の向上を図ることができる。
前記第1金具6は、前記隙間Sを挟んで通気部60と対向する位置に、前記外装材20に沿って垂下する板状部材61を備え、この板状部材61には、板状部材61の下端部から外方に突出する突出板部61aが設けられるとともに、高温時に膨張することによって前記通気部60と板状部材61との間の隙間Sを閉塞する熱発泡材62が設けられていることを特徴とする。
前記片流れ屋根1は、縦框材30および横框材31を矩形枠状に組み立ててなる矩形枠と、この矩形枠の上面に取り付けた面材32とを備えた建築用屋根パネル3によって構成されており、
前記換気口12は、前記棟部10に位置する横框材31を、前記建物本体2の上端部よりも外部側に位置させることによって形成されていることを特徴とする。
本実施の形態の片流れ屋根1の換気構造は、図1および図2に示すように、建物本体2上に設けられ、この建物本体2に取り付けられた外装材20の表面よりも若干突出するようにして棟部10を有するものであり、
前記片流れ屋根1は、この片流れ屋根1の内部空間を利用した換気通路11と、前記棟部10において下方に開口して前記換気通路11と外部とを連通する換気口12とを備えており、
前記棟部10には、この棟部10を包み込むための棟包み5が取り付けられ、この棟包み5は、前記棟部10の端面に当接固定されて外装材20の上端部まで垂下する垂下部70と、この垂下部70に接続され、前記外装材20の表面から所定の隙間Sをあけて設けられる通気部60とを備えており、
前記通気部60は、前記隙間Sに向かって水平方向に開口するとともに、前記換気口12を介して前記換気通路11と屋外とを連通している。
また、前記屋根パネル3の上面には、この屋根パネル3の上面を覆う葺き板材33が葺かれており、一方の前記壁パネル2には、この壁パネル2の表面を覆う外装材20が取り付けられている。
さらに、前記屋根パネル3の端部を、前記建物本体2の上端部に設置することによって、前記片流れ屋根1の棟部10が形成されている。
さらに、前記屋根パネル3に、予め前記棟包み5等の付属品を取り付けておくことができるので、さらに作業効率が良い。また、前記壁パネル2が前記屋根パネル3と同質のパネルで構成されたものであることから、屋根パネル3と壁パネル2とを容易に連結することができ、延いては、片流れ屋根1を建物A上に容易に設置することができる。
そして、前記通気部60は、前記隙間Sに向かって水平方向に開口するとともに、前記換気口12を介して前記換気通路11と屋外とを連通している。
また、この第2金具7の垂下部70は前記外装材20の上端部まで垂下しており、この第2金具7の下端部付近において前記第1金具6と第2金具7とが接続されている。この時、前記第2金具7は、この第2金具7によって前記第1金具6を覆うようにして設けられている。
また、この第3金具8は前記棟部10の頂部を覆うようにして下方に屈曲しており、この第3金具8の下端部付近において前記第2金具7と第3金具8とが接続されている。この時、前記第3金具8は、この第3金具8によって前記第2金具7の上端部を覆うようにして設けられている。
また、前記第3金具8が、この第3金具8によって前記第2金具7の上端部を覆うようにして設けられるので、前記第2金具7の垂下部70が固定される棟部10の端面付近の防水性を高めることができる。
このようなタッピングねじを用いることで、前記第1金具6や第2金具7に、下孔をあける必要がないので固定作業に係る手間を省くことができる。
すなわち、吹き上がった風雨は、まず、前記通気部60の位置で水平方向に向きを換えて垂下部70の内側に浸入し、その後、水平方向に浸入してから更に上昇して前記換気口12に向かおうとするが、雨水は上昇速度が低下して前記換気口12にほとんど達しない。したがって、前記換気通路11に雨水が浸入しないので、屋内や小屋裏に雨水が浸入するのを防止できる。
また、前記通気部60は、前記換気口12を介して前記換気通路11と屋外とを連通しているので、この通気部60によって屋内と屋外とを確実に連通させることができる。これによって、降雨時における屋根の雨仕舞の向上を図りつつ、十分な換気を行うことが可能となる。
次に、図面を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した第1の実施の形態とは異なる構成部分のみについて説明する。
すなわち、図3に示すように、壁パネル2aの上端部に設置され、片流れ屋根1aを構成する屋根パネル3aの端部には、複数の補助枠材90が設けられているとともに、これら補助枠材90の下面に、これら補助枠材90を下方から支持する支持板材90aが複数取り付けられている。
また、これら凹部90cを閉塞しないように、前記複数の支持板材90aを、棟方向に沿って前記補助枠材90の下面に取り付けるようにする。つまり、これら複数の支持板材90aによって前記補助枠材90を支持するとともに、前記換気口12aを確実に形成し、かつ確保することができるようになっている。
2 建物本体(壁パネル)
3 屋根パネル
5 棟包み
11 換気通路
12 換気口
60 通気部
70 垂下部
Claims (5)
- 建物本体上に設けられ、この建物本体に取り付けられた外装材の表面よりも若干突出するようにして棟部を有する片流れ屋根の換気構造において、
前記片流れ屋根は、この片流れ屋根の内部空間を利用した換気通路と、前記棟部において下方に開口して前記換気通路と外部とを連通する換気口とを備えており、
前記棟部には、この棟部を包み込むための棟包みが取り付けられ、この棟包みは、前記棟部の端面に当接固定されて外装材の上端部まで垂下する垂下部と、この垂下部に接続され、前記外装材の表面から所定の隙間をあけて設けられる通気部とを備えており、
前記通気部は、前記隙間に向かって水平方向に開口するとともに、前記換気口を介して前記換気通路と屋外とを連通していることを特徴とする片流れ屋根の換気構造。 - 請求項1に記載の片流れ屋根の換気構造において、
前記棟包みは、前記建物本体の上端部に固定され、前記通気部を有する第1金具と、この第1金具と接続され、前記垂下部を有する第2金具と、この第2金具と接続されるとともに屋根面に固定され、前記棟部の頂部を覆うようにして下方に屈曲する第3金具とからなり、
前記第2金具は、この第2金具によって前記第1金具を覆うようにして設けられ、前記第3金具は、この第3金具によって前記第2金具の上端部を覆うようにして設けられていることを特徴とする片流れ屋根の換気構造。 - 請求項2に記載の片流れ屋根の換気構造において、
前記第2金具は、この第2金具の下端部から下方へ突出する水切り片を備え、この水切り片によって遮蔽された位置に、前記第1金具と第2金具との接続箇所が設けられ、
前記第3金具は、下方へ突出する水切り片を備えていることを特徴とする片流れ屋根の換気構造。 - 請求項2または3に記載の片流れ屋根の換気構造において、
前記第1金具は、前記隙間を挟んで通気部と対向する位置に、前記外装材に沿って垂下する板状部材を備え、この板状部材には、板状部材の下端部から外方に突出する突出板部が設けられるとともに、高温時に膨張することによって前記隙間を閉塞する熱発泡材が設けられていることを特徴とする片流れ屋根の換気構造。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の片流れ屋根の換気構造において、
前記片流れ屋根は、縦框材および横框材を矩形枠状に組み立ててなる矩形枠と、この矩形枠の上面に取り付けた面材とを備えた建築用屋根パネルによって構成されており、
前記換気口は、前記棟部に位置する横框材を、前記建物本体の上端部よりも外部側に位置させることによって形成されていることを特徴とする片流れ屋根の換気構造。
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