JP2008081968A - 片流れ屋根の換気構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】降雨時における屋根の雨仕舞の向上を図りつつ、十分な換気を行うことが可能な片流れ屋根の換気構造の提供。
【解決手段】建物本体2上に設けられ、外装材20の表面よりも若干突出するようにして棟部10を有する片流れ屋根1の換気構造において、片流れ屋根1は、この片流れ屋根1の内部空間を利用した換気通路11と、棟部10において下方に開口して換気通路11と外部とを連通する換気口12とを備え、棟部10には、この棟部10を包み込む棟包み5が取り付けられ、この棟包み5は、棟部10の端面に当接固定されて外装材20の上端部まで垂下する垂下部70と、この垂下部70に接続され、外装材20の表面から所定の隙間Sをあけて設けられる通気部60とを備えており、通気部60は、隙間Sに向かって水平方向に開口するとともに、換気口12を介して換気通路11と屋外とを連通している。
【選択図】図1

Description

本発明は、建物本体上に設けられた片流れ屋根の換気構造に関する。
片流れ屋根は、一方向にだけ勾配のある単純な構造の屋根であって、一般に棟部分が鋭角に尖った状態となっている。このような片流れ屋根を有する住宅等の建物としては、例えば特許文献1に開示されているものがある。
また、特許文献1に記載のような片流れ屋根を備えた建物では、例えば屋根の棟部付近の壁部に通気孔を設けるなどして部屋や小屋裏空間の換気が行われる。
このような通気孔は、屋内外を連通する貫通孔を形成するとともに、この貫通孔に円筒状のスリーブを挿通して形成されている。また、通気孔の外側には、下向きに開口する丸型のベントキャップが取り付けられ、降雨時における屋内への雨水の浸入を防ぐことができるようになっている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−004597号公報 特開平08−278054号公報
ところで、例えば台風などの程度の強い風雨時においては、外壁にぶつかった風が、外壁表面に沿って下方から上方へ吹き上がる場合があり、このような風とともに雨水も下方から上方へと吹き上がる場合がある。
そして、このように雨水が外壁表面に沿って上昇してしまうと、上記特許文献2のようなベントキャップは下向きに開口しているため、雨水が屋内や小屋裏空間へと浸入しやすい場合があり、程度の強い風雨に対して十分な防水性を発揮することができない場合があった。
本発明の課題は、降雨時における屋根の雨仕舞の向上を図りつつ、十分な換気を行うことが可能な片流れ屋根の換気構造を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、例えば図1および図2に示すように、建物本体2上に設けられ、この建物本体2に取り付けられた外装材20の表面よりも若干突出するようにして棟部10を有する片流れ屋根1の換気構造において、
前記片流れ屋根1は、この片流れ屋根1の内部空間を利用した換気通路11と、前記棟部10において下方に開口して前記換気通路11と外部とを連通する換気口12とを備えており、
前記棟部10には、この棟部10を包み込むための棟包み5が取り付けられ、この棟包み5は、前記棟部10の端面に当接固定されて外装材20の上端部まで垂下する垂下部70と、この垂下部70に接続され、前記外装材20の表面から所定の隙間Sをあけて設けられる通気部60とを備えており、
前記通気部60は、前記隙間Sに向かって水平方向に開口するとともに、前記換気口12を介して前記換気通路11と屋外とを連通していることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、前記片流れ屋根1が、前記換気通路11と換気口12とを備え、前記棟部10を包み込む棟包み5が、前記垂下部70と通気部60とを備えていることから、風の吹き上げが起きた際においても雨水が屋内や小屋裏へと浸入することを確実に防ぐことができる。
すなわち、吹き上がった風雨は、まず、前記通気部60の位置で水平方向に向きを換えて垂下部70の内側に浸入し、その後、水平方向に浸入してから更に上昇して前記換気口12に向かおうとするが、雨水は上昇速度が低下して前記換気口12にほとんど達しない。したがって、前記換気通路11に雨水が浸入しないので、屋内や小屋裏に雨水が浸入するのを防止できる。
また、前記通気部60は、前記換気口12を介して前記換気通路11と屋外とを連通しているので、この通気部60によって屋内と屋外とを確実に連通させることができる。これによって、降雨時における屋根の雨仕舞の向上を図りつつ、十分な換気を行うことが可能となる。
請求項2に記載の発明は、例えば図1に示すように、請求項1に記載の片流れ屋根1の換気構造において、
前記棟包み5は、前記建物本体2の上端部に固定され、前記通気部60を有する第1金具6と、この第1金具6と接続され、前記垂下部70を有する第2金具7と、この第2金具7と接続されるとともに屋根面に固定され、前記棟部10の頂部を覆うようにして下方に屈曲する第3金具8とからなり、
前記第2金具は、この第2金具によって前記第1金具を覆うようにして設けられ、前記第3金具は、この第3金具によって前記第2金具の上端部を覆うようにして設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、前記第2金具7が、この第2金具7によって前記第1金具6を覆うようにして設けられるので、前記第1金具6が固定される建物本体2の上端部付近の防水性を高めることができるとともに、第1金具6の固定箇所を遮蔽して外観性の向上を図ることができる。また、前記第3金具8が、この第3金具8によって前記第2金具7の上端部を覆うようにして設けられるので、前記第2金具7の垂下部70が固定される棟部10の端面の防水性を高めることができるとともに、第2金具7の固定箇所を遮蔽して外観性の向上を図ることができる。
さらに、前記第1金具6を建物本体2の上端部に固定してから、前記第2金具7の垂下部70を棟部10の端面に固定し、その後、前記第3金具8を屋根面に固定するので、例えば棟包み5を一体的に形成した場合に比して、個々の金具を確実、かつ強固に固定することが可能となり、延いては、前記棟包み5を確実、かつ強固に固定することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、例えば図1に示すように、請求項2に記載の片流れ屋根1の換気構造において、
前記第2金具7は、この第2金具7の下端部から下方へ突出する水切り片71を備え、この水切り片71によって遮蔽された位置に、前記第1金具6と第2金具7との接続箇所が設けられ、
前記第3金具8は、下方へ突出する水切り片80を備えていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、前記第2金具7は、この第2金具7の下端部から下方へ突出する水切り片71を備えているので、この水切り片71を伝うようにして雨水等の水滴を積極的に下方に落とすことができ、屋内や小屋裏への雨水の浸入をより確実に防ぐことができる。
また、前記第2金具7の水切り片71によって遮蔽された位置に、前記第1金具6と第2金具7との接続箇所が設けられるので、より外観性の向上を図ることができる。
一方、前記第3金具8は、下方へ突出する水切り片80を備えているので、この水切り片80を伝うようにして雨水等の水滴を積極的に下方に落とすことができ、屋内や小屋裏への雨水の浸入をより確実に防ぐことができる。
請求項4に記載の発明は、例えば図1に示すように、請求項2または3に記載の片流れ屋根1の換気構造において、
前記第1金具6は、前記隙間Sを挟んで通気部60と対向する位置に、前記外装材20に沿って垂下する板状部材61を備え、この板状部材61には、板状部材61の下端部から外方に突出する突出板部61aが設けられるとともに、高温時に膨張することによって前記通気部60と板状部材61との間の隙間Sを閉塞する熱発泡材62が設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、前記第1金具6は、前記隙間Sを挟んで通気部60と対向する位置に前記板状部材61を備え、この板状部材61には前記突出板部61aが設けられているので、これら板状部材61および突出板部61aと前記通気部60との間に、断面視略L字状の通気経路を形成することができる。すなわち、雨水が浸入するためには、より複雑な経路を辿らなければならず、その上、前記突出板部61aによって前記外装材20に沿って上昇する風雨を確実に遮ることができるので、風の吹き上げが起きた際に、雨水が屋内や小屋裏へと浸入することを確実に防ぐことができる。
また、前記板状部材61には前記熱発泡材62が設けられているので、例えば隣家からの延焼等の際に、その炎により前記熱発泡材62が加熱されて発泡し、膨張することによって前記通気部60と板状部材61との間の隙間Sを閉塞するため、確実な防火作用を得ることができる。
請求項5に記載の発明は、例えば図1に示すように、請求項1〜4のいずれか一項に記載の片流れ屋根1の換気構造において、
前記片流れ屋根1は、縦框材30および横框材31を矩形枠状に組み立ててなる矩形枠と、この矩形枠の上面に取り付けた面材32とを備えた建築用屋根パネル3によって構成されており、
前記換気口12は、前記棟部10に位置する横框材31を、前記建物本体2の上端部よりも外部側に位置させることによって形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、前記棟部10に位置する横框材31を、前記建物本体2の上端部よりも外部側に位置させるだけで、前記換気口12を容易に形成することができるので、前記建物本体2の上端部に建築用屋根パネル3を設置する作業と、換気口12を形成する作業とを同時に行うことができる。しかも、このように換気口12を容易に形成することができるので、従来のように壁部に貫通孔を形成したり等の作業を省略することができ、作業効率が良い。
また、前記片流れ屋根1が建築用屋根パネル3によって構成されているので、この建築用屋根パネル3に、予め前記棟包み5等の付属品を取り付けておくことができるので、さらに作業効率が良く、また、前記建物本体2が前記建築用屋根パネル3と同質のパネルで構成されたものである場合に、建築用屋根パネル3と建物本体2とを容易に連結することができる。
本発明によれば、降雨時における屋根の雨仕舞の向上を図りつつ、十分な換気を行うことが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
本実施の形態の片流れ屋根1の換気構造は、図1および図2に示すように、建物本体2上に設けられ、この建物本体2に取り付けられた外装材20の表面よりも若干突出するようにして棟部10を有するものであり、
前記片流れ屋根1は、この片流れ屋根1の内部空間を利用した換気通路11と、前記棟部10において下方に開口して前記換気通路11と外部とを連通する換気口12とを備えており、
前記棟部10には、この棟部10を包み込むための棟包み5が取り付けられ、この棟包み5は、前記棟部10の端面に当接固定されて外装材20の上端部まで垂下する垂下部70と、この垂下部70に接続され、前記外装材20の表面から所定の隙間Sをあけて設けられる通気部60とを備えており、
前記通気部60は、前記隙間Sに向かって水平方向に開口するとともに、前記換気口12を介して前記換気通路11と屋外とを連通している。
ここで、本実施の形態の建物本体2は、壁パネル2・床パネル・小屋パネル等の建築用パネルを組み合わせて構成されており、図1に示すように、本実施の形態において建物本体2を示す建築用壁パネル2(以下、壁パネル2)の上端部に、本実施の形態において前記片流れ屋根1を構成する建築用屋根パネル3(以下、屋根パネル3)が設置された状態となっている。そして、図2に示すように、建物A上に片流れ屋根1が設けられた状態となっている。
また、前記屋根パネル3の上面には、この屋根パネル3の上面を覆う葺き板材33が葺かれており、一方の前記壁パネル2には、この壁パネル2の表面を覆う外装材20が取り付けられている。
なお、前記建築用パネルとは、縦框材および横框材が矩形枠状に組み立てられるとともに、この矩形枠の両面もしくは片面に、面材が貼設されたものであり、内部中空な構造となっている。すなわち、この内部中空な構造を利用して、前記換気通路11が設けられている。
また、前記壁パネル2の上端部には、この壁パネル2と前記屋根パネル3との間に、屋根パネル3の角度を調整する角度調整材21が設けられている。さらに、前記屋根パネル3は、前記角度調整材21と同様の角度で前記屋根パネル3を壁パネル2に固定する屋根固定部材34によって、前記壁パネル2に固定されている。
さらに、前記屋根パネル3の端部を、前記建物本体2の上端部に設置することによって、前記片流れ屋根1の棟部10が形成されている。
また、本実施の形態の屋根パネル3は、図1に示すように、縦框材30および横框材31を矩形枠状に組み立ててなる矩形枠と、この矩形枠の上面に取り付けた面材32とを備えて構成されており、前記棟部10に位置する横框材31を、前記建物本体2の上端部、すなわち前記角度調整材21よりも外部側に位置させることによって、前記換気口12が形成されている。
そして、このように前記棟部10に位置する横框材31を、前記壁パネル2の上端部よりも外部側に位置させるだけで、前記換気口12を容易に形成することができるので、前記壁パネル2の上端部に屋根パネル3を設置する作業と、換気口12を形成する作業とを同時に行うことができる。しかも、このように換気口12を容易に形成することができるので、従来のように壁部に貫通孔を形成したり等の作業を省略することができ、作業効率が良い。
さらに、前記屋根パネル3に、予め前記棟包み5等の付属品を取り付けておくことができるので、さらに作業効率が良い。また、前記壁パネル2が前記屋根パネル3と同質のパネルで構成されたものであることから、屋根パネル3と壁パネル2とを容易に連結することができ、延いては、片流れ屋根1を建物A上に容易に設置することができる。
以上のように構成された棟部10には、上述のように、前記棟包み5が取り付けられ、この棟包み5は、前記棟部10の端面に当接固定されて外装材20の上端部まで垂下する垂下部70と、この垂下部70に接続され、前記外装材20の表面から所定の隙間Sをあけて設けられる通気部60とを備えている。
そして、前記通気部60は、前記隙間Sに向かって水平方向に開口するとともに、前記換気口12を介して前記換気通路11と屋外とを連通している。
また、前記棟包み5は、前記壁パネル2の上端部に固定され、前記通気部60を有する第1金具6と、この第1金具6と接続され、前記垂下部70を有する第2金具7と、この第2金具7と接続されるとともに屋根面に固定され、前記棟部10の頂部を覆うようにして下方に屈曲する第3金具8とを備えている。
前記第1金具6を前記壁パネル2の上端部に固定する際は、図1に示すように、前記第1金具6の上端部を、前記壁パネル2と外装材20との間に形成された隙間と同様の厚さ寸法を有する水平板材22を介して、前記壁パネル2の上端部に設けられた前記角度調整材21に固定する。また、この第1金具6と前記外装材20との間には、壁パネル2と外装材20との間に雨水が浸入することを防ぐ水密材23が設けられている。
前記第2金具7を前記屋根パネル3の端部に固定する際は、図1に示すように、前記第2金具7の上端部を、前記屋根パネル3の端部に設けられ、この屋根パネル3の端部に鉛直面を形成するための調整部材35に固定する。
また、この第2金具7の垂下部70は前記外装材20の上端部まで垂下しており、この第2金具7の下端部付近において前記第1金具6と第2金具7とが接続されている。この時、前記第2金具7は、この第2金具7によって前記第1金具6を覆うようにして設けられている。
前記第3金具8を前記屋根パネル3の上面に固定する際は、図1に示すように、前記第3金具8の屋根パネル3側の端部を、前記葺き板材33の上面に取り付けられた棟包み用下地材36に固定する。この下地材36は、前記第2金具7の表面よりも大幅に突出しない大きさに形成されており、これによって、第3金具8を必要以上突出させないように納めることができ、外観性の向上を図ることが可能となっている。
また、この第3金具8は前記棟部10の頂部を覆うようにして下方に屈曲しており、この第3金具8の下端部付近において前記第2金具7と第3金具8とが接続されている。この時、前記第3金具8は、この第3金具8によって前記第2金具7の上端部を覆うようにして設けられている。
そして、以上のように前記第2金具7が、この第2金具7によって前記第1金具6を覆うようにして設けられるので、前記第1金具6が固定される建物本体2の上端部付近の防水性を高めることができるとともに、第1金具6の固定箇所を遮蔽して外観性の向上を図ることができる。
また、前記第3金具8が、この第3金具8によって前記第2金具7の上端部を覆うようにして設けられるので、前記第2金具7の垂下部70が固定される棟部10の端面付近の防水性を高めることができる。
さらに、前記第1金具6を建物本体2の上端部に固定してから、前記第2金具7の垂下部70を棟部10の端面に固定し、その後、前記第3金具8を屋根面に固定するので、例えば棟包み5を一体的に形成した場合に比して、個々の金具を確実、かつ強固に固定することが可能となり、延いては、前記棟包み5を確実、かつ強固に固定することが可能となっている。
次に、前記棟包み5の細部について、さらに詳細に説明する。
前記第2金具7は、この第2金具7の下端部から下方へ突出する水切り片71を備え、この水切り片71によって遮蔽された位置に、前記第1金具6と第2金具7との接続箇所が設けられている。この接続箇所においては、図1に示すように、前記第1金具6の一端と、前記第2金具7の一端とが重なり合っており、この重合部分に、下方から上方に向かって止着材72がねじ込まれることによって、前記第1金具6と第2金具7とが接続されている。
このように前記第2金具7は、この第2金具7の下端部から下方へ突出する水切り片71を備えているので、この水切り片71を伝うようにして雨水等の水滴を積極的に下方に落とすことができ、屋内や小屋裏への雨水の浸入をより確実に防ぐことができる。また、前記第2金具7の水切り片71によって遮蔽された位置に、前記第1金具6と第2金具7との接続箇所が設けられるので、より外観性の向上を図ることができる。
また、前記第2金具7は、この第2金具7の中央部付近において風当たり部73が形成されている。この風当たり部73は、棟方向に沿って設けられ、屋内側に向かって突出しており、風当たり部73付近を通過する空気が、この風当たり部73に当たることで風向きが変わり、換気を促進することができるようになっている。また、この風当たり部73に当たることによって、棟包み5の内部に吹き込む風の勢いを弱めることができるので、屋内や小屋裏への雨水の浸入をより防ぐことができる。
なお、前記止着材72としては、種々のものが挙げられるが、本実施の形態においてはタッピングねじを用いるものとする。このタッピングねじは、硬度の高いねじ部を備え、強引にねじ込むことで雌ねじが切られていない材料にねじ切りをしながらねじ込んで行くことを可能としたねじであり、材料によっては下孔を開けずにねじ込むことが可能となっている。
このようなタッピングねじを用いることで、前記第1金具6や第2金具7に、下孔をあける必要がないので固定作業に係る手間を省くことができる。
前記第3金具8は、この第3金具8の下端部から下方へ突出する水切り片80を備え、この水切り片80の若干上方の位置に、前記第2金具7と第3金具8との接続箇所が設けられている。この接続箇所においては、図1に示すように、前記第2金具7の一端と、前記第3金具8とが重なり合っており、この重合部分に止着材81がねじ込まれることによって、前記第2金具7と第3金具8とが接続されている。
このように前記第3金具8は、下方へ突出する水切り片80を備えているので、この水切り片80を伝うようにして雨水等の水滴を積極的に下方に落とすことができ、屋内や小屋裏への雨水の浸入をより確実に防ぐことができる。
一方、前記第1金具6は、図1に示すように、前記隙間Sを挟んで通気部60と対向する位置に、前記外装材20に沿って垂下する板状部材61を備え、この板状部材61には、板状部材61の下端部から外方に突出する突出板部61aが設けられるとともに、高温時に膨張することによって前記通気部60と板状部材61との間の隙間Sを閉塞する熱発泡材62が設けられている。
前記板状部材61を固定する際は、前記第1金具6と同じく、この板状部材61の上端部を、前記壁パネル2と外装材20との間に形成された隙間と同様の厚さ寸法を有する水平板材22を介して、前記壁パネル2の上端部に設けられた前記角度調整材21に固定する。
このように前記第1金具6は、前記隙間Sを挟んで通気部60と対向する位置に前記板状部材61を備え、この板状部材61には前記突出板部61aが設けられているので、これら板状部材61および突出板部61aと前記通気部60との間に、断面視略L字状の通気経路を形成することができる。すなわち、雨水が浸入するためには、より複雑な経路を辿らなければならず、その上、前記突出板部61aによって前記外装材20に沿って上昇する風雨を確実に遮ることができるので、風の吹き上げが起きた際に、雨水が屋内や小屋裏へと浸入することを確実に防ぐことができる。
また、前記板状部材61には前記熱発泡材62が設けられているので、例えば隣家からの延焼等の際に、その炎により前記熱発泡材62が加熱されて発泡し、膨張することによって前記通気部60と板状部材61との間の隙間Sを閉塞するため、確実な防火作用を得ることができる。
本実施の形態の熱発泡材62は、例えばグラファイト系材料からなり、約200度以上に熱せられると発泡し、例えば2〜3mm厚の熱発泡材62で約15〜20倍に膨張する。このため、例えば2〜3mm厚の熱発泡材62を用いる場合は、前記通気部60と板状部材61との間の隙間Sを完全に閉塞するためには、前記通気部60と板状部材61との所定間隔の最小の幅が約30mm以下であることが望ましい。
なお、本実施の形態においては、図1に示すように、各部材を固定する際に各種の止着材が用いられるが、このように止着材が用いられた箇所には、防水処理を行うことが望ましい。
本実施の形態によれば、前記片流れ屋根1が、前記換気通路11と換気口12とを備え、前記棟部10を包み込む棟包み5が、前記垂下部70と通気部60とを備えていることから、風の吹き上げが起きた際においても雨水が屋内や小屋裏へと浸入することを確実に防ぐことができる。
すなわち、吹き上がった風雨は、まず、前記通気部60の位置で水平方向に向きを換えて垂下部70の内側に浸入し、その後、水平方向に浸入してから更に上昇して前記換気口12に向かおうとするが、雨水は上昇速度が低下して前記換気口12にほとんど達しない。したがって、前記換気通路11に雨水が浸入しないので、屋内や小屋裏に雨水が浸入するのを防止できる。
また、前記通気部60は、前記換気口12を介して前記換気通路11と屋外とを連通しているので、この通気部60によって屋内と屋外とを確実に連通させることができる。これによって、降雨時における屋根の雨仕舞の向上を図りつつ、十分な換気を行うことが可能となる。
(第2の実施の形態)
次に、図面を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した第1の実施の形態とは異なる構成部分のみについて説明する。
本実施の形態においては、片流れ屋根1aの棟部10aに形成される換気口12aについて説明する。
すなわち、図3に示すように、壁パネル2aの上端部に設置され、片流れ屋根1aを構成する屋根パネル3aの端部には、複数の補助枠材90が設けられているとともに、これら補助枠材90の下面に、これら補助枠材90を下方から支持する支持板材90aが複数取り付けられている。
前記補助枠材90は、例えば規格化された屋根パネル3aよりも若干大きな片流れ屋根1aを構築したい要望があった場合等に用いられる。このように補助枠材90を屋根パネル3aの端部に設けることで、屋根パネルを新たに規格化したり、特注品等の作成をしなくて済むので好ましい。
そして、このように補助枠材90を設けた際の換気口12aは、前記屋根パネル3aの端部に設けられる横框材90bの下端部を切り欠いて凹部90cを形成してなる。そして、図示はしないが、この凹部90cは、棟方向に沿って前記横框材90bの下端部に複数並設されている。
また、これら凹部90cを閉塞しないように、前記複数の支持板材90aを、棟方向に沿って前記補助枠材90の下面に取り付けるようにする。つまり、これら複数の支持板材90aによって前記補助枠材90を支持するとともに、前記換気口12aを確実に形成し、かつ確保することができるようになっている。
そして、前記棟部10aには、前記屋根パネル3aの上面から、前記壁パネル2aの表面に取り付けられた外装材20aの上端部にかけて棟部10aを覆う棟包み5aが取り付けられている。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同じ効果を得ることができるとともに、例えば規格化された屋根パネル3よりも若干大きな片流れ屋根1を構築したい要望があった場合においても、前記換気口12aを確実に形成することができるので、この換気口12aを介して屋内と屋外とを確実に連通させることができ、十分な換気を行うことが可能となる。
本発明の片流れ屋根の換気構造を示す側断面図である。 本発明の片流れ屋根の換気構造が採用された建物を示す斜視図である。 屋根棟部に形成される換気口の他の実施の形態を示す側断面図である。
符号の説明
1 片流れ屋根
2 建物本体(壁パネル)
3 屋根パネル
5 棟包み
11 換気通路
12 換気口
60 通気部
70 垂下部

Claims (5)

  1. 建物本体上に設けられ、この建物本体に取り付けられた外装材の表面よりも若干突出するようにして棟部を有する片流れ屋根の換気構造において、
    前記片流れ屋根は、この片流れ屋根の内部空間を利用した換気通路と、前記棟部において下方に開口して前記換気通路と外部とを連通する換気口とを備えており、
    前記棟部には、この棟部を包み込むための棟包みが取り付けられ、この棟包みは、前記棟部の端面に当接固定されて外装材の上端部まで垂下する垂下部と、この垂下部に接続され、前記外装材の表面から所定の隙間をあけて設けられる通気部とを備えており、
    前記通気部は、前記隙間に向かって水平方向に開口するとともに、前記換気口を介して前記換気通路と屋外とを連通していることを特徴とする片流れ屋根の換気構造。
  2. 請求項1に記載の片流れ屋根の換気構造において、
    前記棟包みは、前記建物本体の上端部に固定され、前記通気部を有する第1金具と、この第1金具と接続され、前記垂下部を有する第2金具と、この第2金具と接続されるとともに屋根面に固定され、前記棟部の頂部を覆うようにして下方に屈曲する第3金具とからなり、
    前記第2金具は、この第2金具によって前記第1金具を覆うようにして設けられ、前記第3金具は、この第3金具によって前記第2金具の上端部を覆うようにして設けられていることを特徴とする片流れ屋根の換気構造。
  3. 請求項2に記載の片流れ屋根の換気構造において、
    前記第2金具は、この第2金具の下端部から下方へ突出する水切り片を備え、この水切り片によって遮蔽された位置に、前記第1金具と第2金具との接続箇所が設けられ、
    前記第3金具は、下方へ突出する水切り片を備えていることを特徴とする片流れ屋根の換気構造。
  4. 請求項2または3に記載の片流れ屋根の換気構造において、
    前記第1金具は、前記隙間を挟んで通気部と対向する位置に、前記外装材に沿って垂下する板状部材を備え、この板状部材には、板状部材の下端部から外方に突出する突出板部が設けられるとともに、高温時に膨張することによって前記隙間を閉塞する熱発泡材が設けられていることを特徴とする片流れ屋根の換気構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の片流れ屋根の換気構造において、
    前記片流れ屋根は、縦框材および横框材を矩形枠状に組み立ててなる矩形枠と、この矩形枠の上面に取り付けた面材とを備えた建築用屋根パネルによって構成されており、
    前記換気口は、前記棟部に位置する横框材を、前記建物本体の上端部よりも外部側に位置させることによって形成されていることを特徴とする片流れ屋根の換気構造。
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