JP2008081916A - 難燃性皮革様シート及びその製造方法 - Google Patents

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Yasuhiro Yoshida
康弘 吉田
Shoji Meguro
将司 目黒
Hisao Yoneda
久夫 米田
Norio Makiyama
法生 牧山
Tatsuya Nakajima
達也 中島
Yasumasa Tachikawa
靖昌 立川
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Kuraray Co Ltd
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SEISHOKU KOGYO KK
Kuraray Co Ltd
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Abstract

【課題】柔軟な風合い、優れた表面タッチ及び外観の難燃性皮革様シートを提供する。
【解決手段】平均単繊度0.5デシテックス以下のポリエステル極細繊維絡合不織布の内部に、高分子弾性体を含有する皮革様シートにおいて、該高分子弾性体は難燃剤を吸尽しており、更に難燃剤液を強制的に気泡を含有させた状態で皮革様シートの裏面に塗布し、該難燃剤を皮革様シート裏面から内部に渡って存在させ、かつ皮革様シートの表面側には該難燃剤が存在していない難燃性皮革様シートである。
【選択図】なし

Description

本発明は、難燃性皮革様シート及びその製造方法に関する。
より詳細には、柔軟な風合い、優れた表面タッチ及び外観を有する難燃性皮革様シート及び該難燃性皮革様シートの効率的な製造方法に関するものである。
皮革様シートは、従来から、インテリア、衣類、靴、鞄、手袋、乗物用座席の上張材などの様々な用途に利用されている。
そのうちでも、鉄道車両用座席、自動車用座席、航空機用座席、船舶用座席などの乗物用座席、あるいはクッションシート、ソファー、椅子などのインテリアの上張材といった分野では、柔軟な風合や審美な表面外観を有することは勿論のこと、各種堅牢度や耐久性、耐磨耗性のみならず、優れた難燃性を兼ね備えた素材、特に、スエード調皮革様シート素材が強く求められている。
従来、繊維質シートを基材とする皮革様シートに難燃性能を付与する方法としては、基材を構成する繊維自体にリン化合物などを含有させる方法や、塩素や臭素を主体としたハロゲン化合物やアンチモン化合物からなる難燃剤微粒子をバインダーによって基材の裏面側へ付着させる方法が一般的であり、特に、極細繊維不織布を基材とする皮革様シートの場合には、繊維自体が細くて弱いため、繊維強度を低下させる前者の方法ではなく、後者の方法を用いることが主流であった。
しかしながら、後者の方法は、毒性や焼却時の有害物質発生などの危険性が指摘され、世界的に使用が大幅に制限される傾向にある方法である。
スエード調皮革様シートの難燃加工技術として、主に、車両用座席や航空機用座席の上張材としての開発技術であるが、難燃剤をバックコートする方法が開示されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
しかしながら、この方法では、得られる皮革様シートは風合いが硬化し、高級感に劣る傾向がある。
また、伸びが固定されるため、複雑な形をしたシート形状への追随ができ難い傾向がある。
また、難燃剤を染色後の仕上げ工程で含浸付与する方法やポリウレタンに難燃剤を混合する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、これらの方法では、難燃性能を発揮させるために難燃剤を多量に付着させる必要があり、表面のベタツキ感、風合いが低下する場合がある。
更に、後者では、ポリウレタン樹脂としての耐光性が低下する傾向にあり、特に、厳しい耐光性能が要求される乗物用座席の上張材として用いられるシートとしては十分とは言えない。
一般的には、ポリウレタンに難燃剤などの添加剤を付与する方法では、難燃性能と樹脂性能の両立は困難な場合が多い。
また、リン系難燃剤を熱可塑性合成繊維に共重合させることにより、染色時の難燃剤の溶出や糸物性の劣化を克服した技術も開示されている(例えば、特許文献4参照)。
しかしながら、この方法は、コスト的な問題より、リン共重合繊維の割合に制約がかかり、高い難燃性とコストを両立することは難いものであった。
また、ポリエステル系繊維構造物の難燃加工技術として、染色同浴にて、難燃剤を繊維に吸尽させる方法も公知である(例えば、特許文献5参照)。
しかしながら、この方法では、ポリエステルを染色するため、染色時に130℃前後の高温熱水中で処理する必要があり、難燃剤若しくは難燃剤を分散させている界面活性剤などの分解、変質により染色装置内部の汚染が生じ易く、生産性の低いものとなり易い。
特公平3―80914号公報 特公平5−302273号公報 特開平7−18584号公報 特開2004―169197号公報 特開2004−316035号公報
本発明は、表面外観を損なうことがなく、柔軟な風合いと優れた難燃性能をもつ皮革様シート及び該難燃性皮革様シートの製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、乗物用座席、クッションシート、ソファー、椅子などのインテリア製品の上張材などに好適に用いられる、柔軟な風合いと難燃性能に優れた皮革様シートを得るべく、鋭意努力検討した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
1.平均単繊度0.5デシテックス以下のポリエステル極細繊維絡合不織布の内部に、高分子弾性体Aを含有する皮革様シートにおいて、該高分子弾性体Aは難燃剤を吸尽しており、更に難燃剤液を強制的に気泡を含有させた状態で皮革様シートの裏面に塗布し、該難燃剤を皮革様シート裏面から内部に渡って存在させ、かつ皮革様シートの表面側には該難燃剤が存在していないことを特徴とする難燃性皮革様シート、
2.高分子弾性体Aに吸尽されている難燃剤及び皮革様シートの裏面に塗布されている難燃剤が共に、非ハロゲン系難燃剤である上記1に記載の難燃性皮革様シート、
3.上記1に記載の難燃性皮革様シートの表面を起毛処理して得られる難燃性スエード調皮革様シート、
4.平均単繊度0.5デシテックス以下のポリエステル極細繊維絡合不織布の内部に、高分子弾性体Aを含有する皮革様シートに、以下(1)及び(2)の工程を順次行うことを特徴とする難燃性皮革様シートの製造方法、
(1)50〜100℃の温水中に難燃剤を分散又は溶解した浴中に浸漬し、高分子弾性体Aに難燃剤を吸尽処理する工程
(2)難燃剤液を強制的に気泡を含有させた状態で皮革様シートの裏面に塗布する工程
5.難燃剤液中の難燃剤濃度が5〜60質量%である上記4に記載の難燃性皮革様シートの製造方法、
6.強制的に気泡を含有させた場合の難燃剤液の見かけ密度が0.1〜0.6g/cm3となる状態で塗布する上記4に記載の難燃性皮革様シートの製造方法、
7.平均単繊度0.5デシテックス以下のポリエステル極細繊維絡合不織布の内部に高分子弾性体Aを含有し、かつ分散染料で染色された皮革様シートにおいて、該高分子弾性体Aは少なくとも内部に熱水可溶性リン系難燃剤を吸尽しており、更にリン系難燃剤及び高分子弾性体Bからなる組成物が、粒状や塊状が単独あるいは混在した状態、若しくは多孔質の状態、又はそれらが混在した状態で、皮革様シート裏面から内部に渡って存在しており、かつ皮革様シートの表面側には該リン系難燃剤及び高分子弾性体Bが存在していないことを特徴とする難燃性皮革様シート、
8.組成物を構成するリン系難燃剤が、リン酸グアニジン系難燃剤、リン酸カルバネート系難燃剤、リン酸エステル系難燃剤、芳香族縮合リン酸エステル系難燃剤、リン酸エステルアミド系難燃剤、ポリリン酸アンモニウム系難燃剤及びそれらをシリコーン樹脂などで被覆した難燃剤から選ばれた少なくとも1種である上記7に記載の難燃性皮革様シート、
9.熱水可溶性リン系難燃剤が、リン酸エステル系難燃剤、芳香族縮合リン酸エステル系難燃剤、リン酸アミド系難燃剤から選ばれた少なくとも1種である上記7に記載の難燃性皮革様シート、
10.組成物が、直径1〜20μmの粒状やそれが多数凝集した直径10〜500μmの塊状が単独あるいは混在した状態であるか、若しくは直径1〜100μmの微細孔が多数存在する多孔質状であるか、又はそれらが混在した状態である上記7に記載の難燃性皮革様シート、
11.組成物が、直径700〜1500μmのドメインからなる非連続状の難燃剤層を形成している上記7に記載の難燃性皮革様シート、
12.平均単繊度0.5デシテックス以下のポリエステル極細繊維絡合不織布の内部に、高分子弾性体Aを含有する皮革様シートに、以下(a)〜(c)の工程を順次行うことを特徴とする難燃性皮革様シートの製造方法、
(a)分散染料を含む100〜150℃の熱水浴中で染色した後、還元洗浄する工程
(b)熱水可溶性リン系難燃剤を含む50〜100℃の温水浴中で、高分子弾性体Aに該熱水可溶性リン系難燃剤を吸尽処理する工程
(c)リン系難燃剤と高分子弾性体B及び界面活性剤からなる溶液に少なくとも直径5〜300μmの大きさの気泡を主体として含有する泡加工液にした後、該泡加工液を皮革様シートの裏面側に強制的に塗布する工程
13.高分子弾性体Aが水系ポリウレタンである上記12に記載の難燃性皮革様シートの製造方法、
14.高分子弾性体Bが水系ポリウレタンである上記12に記載の難燃性皮革様シートの製造方法、
15.工程(c)の塗布を、グラビア法又はスクリーン法にて行う上記12に記載の難燃性皮革様シートの製造方法、
16.工程(c)の後工程として、機械揉み処理を行う上記12に記載の難燃性皮革様シートの製造方法
を提供するものである。
本発明の難燃性皮革様シートは、表面外観を損なうことなく、柔軟な風合いと優れた難燃性能を有する。
また、本発明によれば、該難燃性皮革様シートを効率的に製造することができる。
本発明に用いられる皮革様シートを構成する繊維としては、表面磨耗物性、諸堅牢度及び耐劣化性などの観点からポリエステル繊維が挙げられる。
また、皮革様シートとした場合に皮革様の風合いが得られる点、更に、スエード調皮革様シートとした場合に優れた触感及び細かなライティング効果が得られる点から、平均単繊度が0.5デシテックス以下の極細繊維であることが必要である。
平均単繊度は、好ましくは0.3デシテックス以下、より好ましくは0.0001デシテックス以上0.2デシテックス以下である。
極細繊維は、単成分を用いた直接紡糸から得られるもの、あるいは、少なくとも2種類のポリマーからなる極細繊維発生型繊維を経由して得られるものである。
極細繊維発生型繊維としては、例えば、海成分が溶剤又は分解することで島成分がフィブリル化する抽出型繊維あるいは機械的に又は処理剤によって各ポリマーからなる極細繊維にフィブリル化する分割型繊維などが挙げられる。
極細繊維発生型繊維は、必要に応じて、延伸、熱処理、機械捲縮、カットなどの処理工程を経て、繊度1〜15デシテックス、好ましくは5〜14デシテックス、より好ましくは8〜13デシテックスの短繊維とするか、あるいは繊度1〜13デシテックス、好ましくは1〜10デシテックス、より好ましくは1〜8デシテックスの長繊維とする。
極細繊維を構成するポリマーとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、又はそれらの共重合体や変性物などの溶融紡糸可能なポリエステル類から選ばれる少なくとも1種類のポリマーが挙げられる。
また、抽出型繊維で抽出又は分解除去される成分は、極細繊維成分と溶剤又は分解剤に対する溶解性又は分解性を異にし、極細繊維成分との相溶性の小さいポリマーであり、かつ紡糸条件下で極細繊維成分より溶融粘度が小さいか、あるいは表面張力が小さいポリマーである必要がある。
このようなポリマーとしては、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン又はポリビニルアルコールなどが挙げられる。
本発明においては、環境汚染、溶解時の収縮特性などを総合的に考慮すると、熱水で溶解可能なポリビニルアルコールを用いることが好ましい。
また、上記極細繊維は、本発明の効果を損なわない限り、カーボンブラックなどに代表される顔料で着色したり、あるいは公知の繊維添加剤を添加したりすることもできる。
次に、得られた短繊維あるいは長繊維を繊維絡合不織布とする。
上記の繊維が短繊維の場合、カードで解繊し、ウェッバーを通すか、スラリーにしてこれを集積させてウエブを形成し、又、長繊維の場合、スパンボンド法などにより紡糸と同時にウエブを形成する。
得られたウエブは、所望の重さ、厚さに積層し、次いで、必要に応じて、ニードルパンチ、高速水流などの公知の方法により仮絡合処理が行われる。
上記ウエブの目付は、目的とする皮革様シートの目付に応じて設定されるが、通常、80〜2000g/m2の範囲、好ましくは100〜1500g/m2の範囲、より好ましくは200〜1000g/m2の範囲である。
また、車両用座席の上張材用途の場合、皮革様シートの強度を維持するために、上記不織布に織編物を挿入することが好ましい。
その際の織編物としては、特に限定はなく、公知のポリマーからなる繊維を選ぶことができる。
また、ニードルパンチの際は、織編物との絡合性確保の点から、織編物と積層する前のウエブに対し、通常、パンチ数20〜100パンチ/cm2の範囲のニードルパンチを施すこともできる。
パンチ数としては、好ましくは25〜80パンチ/cm2、より好ましくは30〜60パンチ/cm2である。
なお、ここでいうパンチ数とは、ニードルパンチ工程を通してウエブの単位面積当たりに突き刺したフェルト針の累計本数を意味し、例えば、フェルト針が10本/cm2の密度で配置されたニードルボードをウエブへ50回突き刺した場合、そのニードルパンチ工程でのパンチ数は500パンチ/cm2である。
本発明においては、得られた繊維絡合不織布の内部(絡合空間)に、高分子弾性体Aを含有させることが皮革様の風合い及び充実感と機械的物性の向上の点から行われる。
高分子弾性体Aとしては、皮革様シートに用いられる高分子弾性体であれば特に限定することは無く、例えばポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエステル、ネオプレン、シリコーン樹脂、ポリアミノ酸などの合成樹脂または天然高分子樹脂、またはそれらの混合物等を挙げることができ、中でもポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、またはそれらの混合物や共重合物を用いることが好ましい。
そして、風合いや充実感の点からポリウレタンがより好ましい。さらに必要によっては顔料、染料、架橋剤、充填剤、可塑剤、各種安定剤などを添加してもよい。
その際、ジメチルホルムアミドなどで代表されるポリウレタンの良溶剤に溶解したポリウレタン溶液を含浸後、湿式凝固し乾燥する方法や、溶剤を用いない水系エマルジョンとしてポリウレタンを含浸後、感熱凝固し乾燥する方法のいずれも採用することができるが、後工程で難燃剤を吸尽させる、すなわち水を媒体として水溶化させた難燃剤を高分子弾性体Aの内部へ含有させる際の処理安定性の点では、水系エマルジョンであるポリウレタンが好ましい。
また、繊維絡合不織布と高分子弾性体Aとの質量比が50/50〜98/2となるように高分子弾性体Aを含有させることが風合と機械物性が両立する点、更には、必要な量の難燃剤を安定的に高分子弾性体Aに吸尽させる、すなわち高分子弾性体Aの内部に含有させる点で好ましく、その質量比は50/50〜90/10であることがより好ましい。
なお、繊維絡合不織布が極細繊維発生型繊維の場合は、極細繊維化後の質量比として含有させる。
また、繊維絡合不織布を構成する繊維が、極細繊維発生型繊維の場合には、公知の方法により、高分子弾性体Aを含有させる前あるいは後に極細化処理を行うことによって、皮革様シートを作製する。
上記方法で得られた皮革様シートを用いて、スエード調皮革様シートを作製する際には、スライス、バフィングなどにより所望の厚みに調整した後、必要に応じて高分子弾性体の溶液やエマルジョン、又は溶剤などの公知の処理剤を塗布して繊維を所望の状態に固定した表面をサンドペーパーなどによる公知の方法でバフィングすることにより上記繊維は起毛され、更に染色することにより、目的のスエード調皮革様シートとすることができる。
また、銀面を有する銀付調皮革様シートを作製する際には、同様の方法を用いて、厚みを調整した後に、公知の方法により銀面層を形成することにより銀付調皮革様シートを得ることができる。
本発明の難燃加工方法は、上記方法により得られた平均単繊度0.5デシテックス以下、好ましくは0.3デシテックス以下、より好ましくは0.0001デシテックス以上0.2デシテックス以下のポリエステル極細繊維絡合不織布の内部に、高分子弾性体Aを含有する皮革様シートに対して、以下の(1)及び(2)の工程を順次行うものである。
(1)50〜100℃の温水中に難燃剤を分散又は溶解した浴中に浸漬し、高分子弾性体Aに難燃剤を吸尽処理する工程
(2)難燃剤液を強制的に気泡を含有させた状態で皮革様シートの裏面に塗布する工程
先ず、本発明においては、上記工程(1)は、染色工程の後に行われるものである。
本発明の他の難燃加工方法は、上記方法により得られた平均単繊度0.5デシテックス以下、好ましくは0.3デシテックス以下、より好ましくは0.0001デシテックス以上0.2デシテックス以下のポリエステル極細繊維絡合不織布の内部に、高分子弾性体Aを含有する皮革様シートに対して、以下(a)〜(c)の工程を順次行うものである。
(a)分散染料を含む100〜150℃の熱水浴中で染色した後、還元洗浄する工程
(b)熱水可溶性リン系難燃剤を含む50〜100℃の温水浴中で、高分子弾性体Aに該熱水可溶性リン系難燃剤を吸尽処理する工程
(c)リン系難燃剤と高分子弾性体B及び界面活性剤からなる溶液に少なくとも直径5〜300μmの大きさの気泡を主体として含有する泡加工液にした後、該泡加工液を皮革様シートの裏面側に強制的に塗布する工程
本工程(1)あるいは(b)において、皮革様シートを構成する高分子弾性体Aに選択的に難燃剤を吸尽させること、即ち高分子弾性体Aの内部に選択的に難燃剤を含有させることができる。
吸尽処理時間は、吸尽効率の点から、10〜60分であることが好ましい。
より好ましくは20〜60分、更に好ましくは20〜40分である。
本発明において、染色工程の後に吸尽工程を行う理由は、ポリエステルの染色温度は、通常、100℃を超えて、125℃〜140℃の高温で行われるが、このような高温度域で染色と同時に難燃剤を吸尽処理する一般的な難燃加工方法では、皮革様シートに吸尽されずに残った難燃剤あるいは難燃剤中に存在する乳化乃至分散している添加剤、特に、界面活性剤などがタール状になり易く、このため染色槽汚染が甚大となるからである。
また、染色と同時に同浴で難燃剤を極細繊維に吸尽させた場合、繊維強度の低下や堅牢度の低下は通常のレギュラーポリエステルより大きくなるからである。
吸尽温度が50℃以上であると、難燃剤あるいは添加剤、特に乳化剤を含有する難燃剤が水に微分散あるいは溶解し、難燃剤が効果的に吸尽される状態とすることができる。
更に、吸尽温度が50℃以上であると、高分子弾性体Aに、充分、かつ選択的に、難燃剤を吸尽させることができる。
一般に、皮革様シートを構成する高分子弾性体Aのガラス転移点は、皮革様シートの風合いの点から−60〜0℃の範囲のものが用いられるが、吸尽時の温度が50℃以上であれば高分子弾性体のガラス転移温度より少なくとも50℃以上となるため、高分子弾性体Aへ充分に難燃剤を吸尽させることができる。
難燃剤を高分子弾性体Aにより吸尽させる観点から、吸尽温度は60℃以上が好ましい。
また、吸尽温度は、上述のように、難燃剤の染色槽汚染の観点から100℃以下とする必要があるが、極細繊維を構成する成分のガラス転移温度より更に低く設定した方が好ましい場合がある。
この理由は、吸尽時の温度が極細繊維を構成するポリマーのガラス転移温度より高くなればなるほど、極細繊維の方に難燃剤が吸尽され易くなり、選択的に高分子弾性体Aに難燃剤を選択的に吸尽させることが困難となるためである。
更に、本発明においては、染色後に吸尽処理を行うため、吸尽処理の浴温度が極細繊維のガラス転移温度より高くなる場合、繊維中の染料が浴中に放出されて、高分子弾性体Aへ移行し、色目の変化や染色堅牢度の低下を招き易いからである。
従って、吸尽温度が極細繊維を構成する成分のガラス転移温度以下の場合、選択的に高分子弾性体Aに難燃剤を吸尽させることが可能となり、本発明の効果を十分に発揮する。
そして、極細繊維のガラス転移温度より30℃以下であることが好ましく、更に20℃以下であることが好ましく、特に10℃以下が好ましい。
極細繊維が一般的に使用されることの多いポリエチレンテレフタレートからなる場合、ガラス転移点温度が81℃であることより、吸尽処理温度は80℃以下であることが好ましい。
以上より、吸尽処理温度は、高分子弾性体Aのガラス転移温度、極細繊維を構成する成分のガラス転移温度などを考慮して、50〜100℃の範囲で設定すればよい。
難燃剤は、吸尽処理されるので、水分散液又は水溶液の状態の難燃剤液に調製可能な難燃剤である必要があり、難燃性皮革様シートの難燃剤による堅牢度低下を防止するためには25℃では、水に難溶・不溶など親和性が低くて固形状態の難燃剤であることが好ましく、25℃では非水溶性であり、かつ上記吸尽処理温度において水溶性となる熱水可溶性難燃剤であることがより好ましい。
吸尽させる難燃剤の濃度としては、皮革様シートの質量に対し、通常、1〜30%owfである。
難燃剤の濃度は、好ましくは2〜25%owf、より好ましくは3〜20%owfである。
なお、「%owf」は難燃剤等の皮革様シートに対する濃度の単位(百分率)である。
難燃剤濃度が1%owf以上であると、充分な難燃効果を得るための、工程(2)あるいは工程(c)における、皮革様シートの裏面に塗布する難燃剤の量が少なくなり、風合いが柔らかくなり、皮革様シートの風合いが損なわれることがない。
また、難燃剤濃度が30%owf以下であると、吸尽されず、不要な難燃剤の量が減少することによりコストが低下し、又、吸尽されず、染色浴中に残存する難燃剤の量が減少し、吸尽処理槽が汚染され難くなる。
なお、吸尽処理後の乾燥は、特に限定がなく、公知の乾燥方法を用いることができる。
本発明の難燃剤の吸尽処理は、染色後であれば、用途や他の工程の必要に応じて、適宜行うことができるが、吸尽した難燃剤の脱落の防止、あるいは、処理工程を極力簡略化するために、染色、還元、中和終了後の染色槽で行うことが好ましい。
次に、上記工程(2)あるいは上記工程(c)は、難燃剤液を強制的に気泡を含有させた状態の泡加工液とした上でこれを皮革様シートの裏面に塗布後乾燥し、該難燃剤を皮革様シート裏面から内部に渡って存在させ、かつ皮革様シートの表面側には該難燃剤を存在させないように行うものであり、好ましい存在状態としては、粒状や塊状が単独あるいは混在した状態、若しくは多孔質の状態、又はそれらが混在した状態である。
皮革様シートの裏面に塗布する際の難燃剤液は、含有させた気泡の安定性の点から水分散液又は水溶液であることが好ましく、上記した好ましい存在状態にするためには、難燃剤と高分子弾性体B及び界面活性剤からなる水分散液であることが好ましい。
高分子弾性体Bとしては、高分子弾性体Aで挙げられた高分子弾性体を用いることができるが、得られる皮革様シートの風合い、機械物性および耐久性のてんでポリウレタンが好ましく、予め含有している高分子弾性体Aを溶解せずに、非連続状に存在させ易い点で水系ポリウレタンが好ましく用いられる。
ポリウレタンの種類としては特に限定することなく、公知のポリエステル系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系またはそれらの混合物や共重合物等が挙げられる。
また、難燃剤液中の難燃剤濃度は、気泡の発現性、更には、皮革様シートに対する難燃性の付与と風合の両立の点を考慮すると、通常、難燃剤と高分子弾性体Bを合計した組成物の濃度で5〜60質量%である。
すなわち、難燃剤濃度が5%以上であると、十分な難燃性能を示すに必要な難燃剤を塗布することが容易であり、溶媒を除去するための乾燥効率が向上し易く、皮革様シートの難燃性効果が十分となる。
また、難燃剤濃度が60%以下であると、塗布した難燃剤が皮革様シート内部に十分に浸透し、皮革様シート裏面付近に偏った状態で固化することがなく、皮革様シートの風合いが損なわれない。
難燃剤濃度は、好ましくは10〜60質量%、より好ましくは20〜50質量%である。
本発明においては、難燃剤液を皮革様シートの裏面に塗布する際、高分子弾性体Aに難燃剤が吸尽されたスエード調皮革様シートの、裏面から泡状(気泡を含有させた状態で)の難燃剤液を浸透させるといった特殊な塗布方法を採用することによって、特に、スエード調皮革様シートの表層まで難燃剤が到達せず、難燃剤組成物が、粒状や塊状が単独あるいは混在した状態、若しくは多孔質の状態、又はそれらが混在した状態で、皮革様シート裏面から内部に渡って存在することから表面の優れたタッチや風合いと難燃効果を両立することが可能となる。
本発明において用いる難燃剤としては、含ハロゲン系難燃剤による環境ホルモン汚染低減を考慮すると、非ハロゲン系難燃剤が挙げられ、リン系難燃剤が好ましい。
吸尽処理用難燃剤としては、リン酸エステル系、芳香族縮合リン酸エステル系、リン酸アミド系難燃剤などを挙げることができるが、難燃剤自身の加水分解による皮革様シートの劣化促進を避ける観点から、芳香族縮合リン酸エステル系、リン酸アミド系が好ましい。
また、皮革様シート裏面塗布用難燃剤としては、リン酸グアニジン系、リン酸カルバネート系、リン酸エステル系、芳香族縮合リン酸エステル系、リン酸エステルアミド系、ポリリン酸アンモニウム系難燃剤及びそれらをシリコーン樹脂などで被覆した難燃剤などの非ハロゲン系難燃剤を挙げることができる。
上記の難燃剤自身の加水分解による皮革様シートの劣化促進を避けること及び水溶性の難燃剤の場合、処理した布帛上に水滴を落としたときにシミになりやすいことから、少なくとも25℃では非水溶性であるものがより好ましく、該観点からは、芳香族縮合リン酸エステル系、リン酸エステルアミド系難燃剤、シリコーン樹脂などで被覆したポリリン酸アンモニウム系難燃剤がさらに好ましい。
また、皮革様シートが難燃性を有するために必要な難燃剤の含有量は、難燃剤中のリン含有量にも左右されるため難燃剤の種類により異なるが、難燃性と風合を両立させる観点から、通常、難燃剤の固形分濃度で、難燃剤吸尽量1〜40g/m2、裏面塗布量5〜60g/m2、トータル含有量6〜80g/m2の範囲である。
好ましくは難燃剤吸尽量5〜35g/m2、裏面塗布量10〜60g/m2、トータル含有量15〜75g/m2、より好ましくは難燃剤吸尽量10〜30g/m2、裏面塗布量 10〜50g/m2、トータル含有量20〜70g/m2である。
なお、裏面に塗布する難燃剤液としては、塗布処理後の皮革様シートからの難燃剤の脱落を防ぐために、目的とする難燃性はもちろんのこと、皮革様シートとして要求される風合い、物性などの本発明の効果を損なわない範囲で、高分子弾性体Bを難燃剤のバインダーとして用いた組成物とすることも好ましい。
高分子弾性体Bは、バインダーとして用いる場合は、水系ポリウレタンであるのが好ましく、エマルジョン形態であるのがより好ましい。
難燃剤液を皮革様シートの裏面に塗布する際には、難燃剤が裏面から内部に浸透し表面に存在しないように調整し易いことを考量し、強制的に気泡を含有させた状態、例えば、攪拌した難燃剤液の見掛け密度が、通常、0.1〜0.6g/cm3となる状態で塗布し、次に、乾燥して溶媒を除去する。
難燃剤液の見掛け密度は、好ましくは0.15〜0.5g/cm3、より好ましくは0.2〜0.5g/cm3である。
難燃剤液の見掛け密度を0.1g/cm3以上とすると、皮革様シートの体積当りの難燃剤含有量が確保され、難燃性能を示すに必要な量の難燃剤を塗布することが可能となる。
また、難燃剤液の見掛け密度を0.6g/cm3以下とすると、難燃剤液は気泡を含んだ状態を保持することができる。
難燃剤液の発泡方法としては、例えば、機械的発泡方法が挙げられるが、その際、発泡剤として、通常、1〜5質量%のカチオン系界面活性剤などで代表される公知の界面活性剤を加えるのが好ましい。
界面活性剤の添加量としては、好ましくは1.5〜5質量%、より好ましくは1.5〜4質量%である。
このような界面活性剤を添加することにより、気泡は均一な大きさで安定的に難燃剤液中に含有させることが可能となり、上記した好ましい状態、すなわち粒状や塊状が単独あるいは混在した状態、若しくは多孔質の状態、又はそれらが混在した状態で難燃剤を含有させるためには、皮革様シートを構成する極細繊維の繊維径とのバランスから、少なくとも泡の直径が5〜300μmの範囲にある気泡が主体として含有された泡加工液である必要があり、好ましくは直径が7〜250μmの範囲にある気泡が主体として含有された泡加工液であり、より好ましくは直径が10〜150μmの範囲にある気泡が主体として含有された泡加工液であり、最も好ましいのは、含有される気泡の主体となるものの直径が12〜100μmの範囲にあるような泡加工液である。
直径が上記のような好適な範囲にあり、かつ均一な大きさの気泡が主体として含有されるような泡加工液であれば、本発明の効果を損なわない範囲で、前記主体となる気泡より大きな径の気泡が含まれていてもよい。
主体となる気泡の大きさが直径で5〜300μmの範囲にある泡加工液とは、後述する所定の方法により泡加工液を観察したときに、観察視野内を占める気泡の少なくとも50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは90%以上の気泡が、径が5〜300μmの範囲にある気泡であるような泡加工液のことである。
難燃剤液を皮革様シート裏面に塗布し、その難燃剤の含有量(塗布量)をコントロールする方法としては、通常、皮革様シート上に気泡を有する難燃剤の水分散液又は水溶液を吐出し、それをナイフにて含有量を管理する方法、又は、皮革様シート裏面上に位置するメッシュロールの内部から外側へ吐出された気泡を有する難燃剤液を、メッシュロールのメッシュの大きさ、メッシュロールと皮革様シートの間のクリアランス調整あるいはロールの印圧調整により含有量をコントロールしながら塗布する方法、いわゆるスクリーン法や、カップやスリットが彫刻されたグラビアロール表面によって計量した液を転写により塗布する方法、いわゆるグラビア法などを用いることが好ましい。
難燃剤液を塗布した後の皮革様シートの乾燥方法としては、通常、テンター乾燥機など巾変化を制御しながらの乾燥が好ましい。
上記したような塗布方法及び乾燥方法をとることで、皮革様シートの裏面側に塗布された難燃剤若しくは難燃剤及び高分子弾性体Bを、本発明に特有の状態で存在させることができる。
本発明に特有の状態とは、直径1〜20μmの粒状やそれが多数凝集した直径10〜500μmの塊状が単独あるいは混在した状態であるか、若しくは直径1〜100μmの微細孔が多数存在する多孔質状であるか、又はそれらが混在した状態である。
これら種々の状態は、特に塗布する難燃剤液の見掛け密度や粘度、気泡の直径といった性質や、難燃剤液の含有量の局所的な大小、難燃剤液が塗布された皮革様シート側の局所的な表面状態、さらには塗布後の乾燥手段や乾燥条件に応じて変化するので、所望の難燃性や風合いに応じて適宜条件設定することにより制御可能である。
具体例としては、難燃剤液の含有量が局所的に少ない部分は、粒状やそれが凝集した塊状で存在する傾向にあり、それより多く含有させると多孔質状の形態となる。
前記するような本発明に特有の状態で難燃剤若しくは難燃剤及び高分子弾性体Bを存在させることにより、皮革様シートとしての風合いを損なうことなく、又塗布した難燃剤の難燃性能を十分に発揮させることができる。
さらに、皮革様シートとしての風合いの観点からは、皮革様シートの裏面側に塗布される難燃剤若しくは難燃剤及び高分子弾性体Bは、直径700〜1500μmのドメインからなる非連続状の難燃剤層を形成していることが好ましい。
このような難燃剤層は、上記工程(2)あるいは上記工程(c)における塗布方法としてグラビア法やスクリーン法を採用して適宜条件を調節したり、上記工程(2)あるいは上記工程(c)の後工程として、機械揉み処理を行ったりすることにより形成可能である。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
極細繊維の平均単繊度の測定は、下記の方法で算出した。
平均単繊度(デシテックス)=D×(R/2)2×π×106
但し、Rは、極細繊維束中の極細繊維の平均直径(cm)(基体断面を走査型電子顕微鏡で撮影し、無作為に10本の極細繊維束を選び出し、各極細繊維束断面中の極細繊維から任意の極細繊維を万遍なく繊維束断面から20本選び出し、その直径を測定して、得られる平均値)であり、Dは、極細繊維を構成するポリマーの比重である。
また、燃焼性の評価は、社団法人自動車技術会制定のシート表皮用材料の試験方法(JASO M 403−88)に記載する測定方法に従った。
難燃剤液の見掛け密度の測定方法は、発泡させた難燃剤液を500mlメスシリンダーに採取し、その体積と質量を測定することによって算出した。
また、難燃剤液に含有させた気泡の径は、30〜150倍程度の低倍率から800〜3000倍程度の高倍率までの広い倍率範囲において連続的に倍率を変えながら観察可能な光学顕微鏡を用いて、難燃剤液を100〜1000倍の範囲における種々の倍率にて難燃剤液を観察することで評価した。
なお、難燃剤液の観察は、乾燥により液の状態が変わらない内に手早く行った。
実施例1
(絡合不織布の作製)
エチレン単位を10モル%含有し、けん化度98.4モル%、融点210℃のポリビニルアルコール(PVA)共重合体(株式会社クラレ製エクセバール)を海成分に用い、固有粘度0.65dl/g(フェノ−ル/テトラクロロエタンの等質量混合溶液を用いて、30℃で測定)のイソフタル酸単位を8モル%含有したポリエチレンテレフタレ−ト(融点234℃、ガラス転移温度81℃)チップを島成分とし、島成分が37島となるような溶融複合紡糸用口金(0.25φ、550ホール)を用い、海成分/島成分質量比率=30/70の質量比率、口金温度250℃で吐出し紡糸した。
該紡糸繊維をローラープレート方式を用い、通常の条件により延伸し、海島型複合繊維を得た。
得られた繊維の紡糸性、連続ランニング性、延伸性は、良好で全く問題がなかった。
この海島型複合繊維を、捲縮機で捲縮を付与し、51mmにカットしてステープル化した。
この海島型複合繊維ステープルは、単繊度4.13デシテックス、強度3.2cN/デシテックス、伸度40%と良好であった。
上記ステープルを使用して、カード、クロスラッパーの工程を経て、ウエブを作製し、仮絡合処理として40パンチ/cm2のニードルパンチを行い、目付265g/m2の極細繊維発生型繊維からなる絡合不織布を得た。
(平織物の作製)
84デシテックス/36fの仮撚り加工を施したポリエステル性の糸に、600T/mの追加撚糸加工をした後、織り密度82本×76本/inch(2.54cm)で織り加工を行い、目付55g/m2の平織物を得た。
(絡合不織布及び織物の3次元繊維絡合体の作製)
上記絡合不織布に、平織物を順に積層し、シングルバーブのフェルト針を使用して、最初に絡合不織布側から1200パンチ/cm2、次いで織物側から400パンチ/cm2のパンチ数でニードルパンチを行い絡合不織布及び平織物を絡合一体化させて、目付385g/m2の3次元繊維絡合体を得た。
ニードルパンチの際、絡合不織布側から突き刺したフェルト針の突き刺し深さは、バーブが平織物を貫通する深さとし、平織物側から突き刺したフェルト針の突き刺し深さは、バーブが絡合不織布側の表面には突き出ない深さとした。
(スエード調皮革様シートの作製)
得られた3次元繊維絡合体を205℃、熱風量42.5cm3/min・m2、速度3m/minで乾熱収縮処理を行い、3次元繊維絡合体を175℃の金属プレスロールで見かけ密度を0.340g/cm3(厚み1.54mm)とした後、ポリウレタン含浸液として、水系ポリウレタンエマルジョン10質量%液(日華化学株式会社製 APC−28、ガラス転移温度−25℃)を上記3次元繊維絡合体に含浸後、ピックアップ率100%になるようにマングルで絞った。
その後、連続的にビンテンター乾燥機で150℃、5分30秒間加熱乾燥することで、3次元繊維絡合体の内部に高分子弾性体Aを含有させた。
この3次元繊維絡合体を更に熱水90℃中に浸漬・絞液を繰り返し、海成分のPVAを除去し乾燥後、更にピンテンター乾燥機で120℃で加熱乾燥した。
その後、絡合不織布側の表面をサンドペーパーにて研削し、起毛処理を行い、厚さ0.85mm、目付395g/m2のスエード調皮革様シートを得た。
(スエード調皮革様シートの染色及び難燃処理)
得られたスエード調皮革様シートを薄緑色になるように分散染料を用い130℃で、1時間液流染色し、還元、中和処理を行った。
次に、染色したスエード調皮革様シートを、染色前質量に対し10%owf(固形分4%)のビゴールFV−1010(大京化学株式会社製、固形分40質量%、リン酸エステルアミド系難燃剤、25℃では固形であり80℃の熱水には可溶な熱水可溶性)を含有する難燃剤液中に浸漬し、90℃、30分間吸尽処理を行った後、120℃で乾燥した。
吸尽前後のシートの質量変化から難燃剤吸尽量が11g/m2であることを確認した。
また、別に、ネオステッカーHF−680C(日華化学株式会社製、固形分40質量%、カプセル化ポリリン酸アンモニウム系難燃剤、水系ポリウレタンバインダー含有)に、カチオン界面活性剤からなる発泡剤(明成化学株式会社社製、メイフォーマーF−210)を3質量%添加して、見かけの密度が0.3g/cm3になるように機械発泡させて、全気泡の90〜95%が17〜75μmの直径の範囲にあるような均一な大きさの気泡を含有させた難燃剤水溶液からなる泡加工液を得た。
この泡加工液を、開孔率40%、開孔径1140μmのメッシュロール内部から吐出し、吸尽処理後のスエード調皮革様シートの裏面に、スクリーン法により泡加工液量で50g/m2塗布した。
なお、その際のメッシュロールとの間隔は0.4mmになるように調整した。
その後、連続的にピンテンター乾燥機で140℃、3分間加熱乾燥後、得られたシートの裏面に塗布された難燃剤固形分は20g/m2であることを確認した。
得られた難燃性スエード調皮革様シートの表面の立毛部分には、難燃剤によるタックやヌメリが認められず、難燃性が付与された皮革様シートでありながら、乗物用座席やインテリアの上張材として優れた風合い、タッチ及びライティング効果を維持していた。
また、難燃剤の塗布状態を確認するために、走査型電子顕微鏡を用いて難燃性スエード調皮革様シートの断面を観察したところ、立毛面の近辺には難燃剤が存在せず、裏面から厚み方向に中央部分以下に存在していた。
また、走査型電子顕微鏡を用いて難燃性スエード調皮革様シートの裏面を観察したところ、裏面全体に難燃剤からなる直径1000〜1200μm程度の大きさのドメインが非連続状態で多数寄せ集まった難燃剤層を形成しており、ドメイン同士の間の難燃剤が少ない領域は、直径2〜10μm程度の種々の大きさをもつ粒状やそれが多数凝集した直径25〜300μm程度の種々の大きさをもつ塊状が、単独あるいは混在した状態で難燃剤が主に存在していた。
また、前記ドメイン表面を観察すると、直径10〜70μm程度の大きさの微細孔が多数存在する多孔質状であり、ドメイン間にはドメインの欠片と思われる直径150〜300μm程度の大きさで多孔質状の難燃剤も多数存在していた。
更に、難燃性スエード調皮革様シートの燃焼試験を行ったところ、その結果は自消であり、乗物用座席やインテリアの上張材として十分な難燃性能が認められた。
実施例2
実施例1において、平織物を積層せずに絡合不織布のみから3次元繊維絡合体を作製し、乾熱収縮後の密度を0.45g/m3とした以外は、実施例1と同様に難燃剤塗布処理までを行い、さらにその後でエアータンブラーを用いて機械揉み処理を行って難燃性スエード調皮革様シートを得た。
得られた難燃性スエード調皮革様シートの表面の立毛部分には、難燃剤によるタックやヌメリが認められず、難燃性が付与された皮革様シートでありながら、靴、鞄やインテリアとして優れた風合い、タッチ及びライティング効果を維持していた。
また、難燃剤の塗布状態を確認するために、走査型電子顕微鏡を用いて難燃性スエード調皮革様シートの断面を観察したところ、立毛面の近辺には難燃剤が存在せず、裏面から厚み方向に中央部分以下に存在していた。
また、走査型電子顕微鏡を用いて難燃性スエード調皮革様シートの裏面を観察したところ、裏面全体に難燃剤からなる直径800〜1100μm程度の大きさのドメインが非連続状態で多数寄せ集まった難燃剤層を形成しており、ドメイン同士の間の難燃剤が少ない領域は、直径2〜10μm程度の種々の大きさをもつ粒状やそれが多数凝集した直径25〜300μm程度の種々の大きさをもつ塊状が、単独あるいは混在した状態で難燃剤が主に存在していた。
また、前記ドメイン表面を観察すると、直径10〜70μm程度の大きさの微細孔が多数存在する多孔質状であり、ドメイン間にはドメインの欠片と思われる直径70〜300μm程度の大きさで多孔質状の難燃剤が実施例1より多く存在していた。
更に、難燃性スエード調皮革様シートの燃焼試験を行ったところ、その結果は自消であり、靴、鞄やインテリアとしては十分な難燃性能が認められた。
比較例1
実施例1において、高分子弾性体Aへの難燃剤吸尽処理を行わない以外は、実施例1と同様の処理を行ってスエード調皮革様シートを得た。
得られたスエード調皮革様シートの表面の立毛部分には、難燃剤によるタックやヌメリが認められず、乗物用座席やインテリアの上張材として十分に優れた風合いを維持していた。
また、難燃剤の塗布状態を確認するために、走査型電子顕微鏡を用いてスエード調皮革様シートの断面を観察したところ、立毛面の近辺には難燃剤が存在せず、裏面から厚み方向に中央部分以下に存在していた。
また、走査型電子顕微鏡を用いてスエード調皮革様シートの裏面を観察したところ、裏面全体に実施例1と同様の難燃剤層が存在していた。
しかしながら、スエード調皮革様シートの燃焼試験を行ったところ、その結果は易燃であり、乗物用座席やインテリアの上張材としては難燃性能が不充分であった。
比較例2
実施例1において、高分子弾性体Aへの難燃剤吸尽処理を行わず、かつ皮革様シート裏面への泡加工液塗布量を150g/m2に変更した以外は、実施例1と同様の処理を行ってスエード調皮革様シートを得た。
得られたスエード調皮革様シートの表面の立毛部分には、難燃剤によるタックやヌメリが認められず、又、スエード調皮革様シートの燃焼試験を行ったところ、その結果は自消であったものの、実施例1の難燃性スエード調皮革様シートに比べると座屈感があり、折れ易く、硬い風合いであって、乗物用座席やインテリアの上張材としては好ましくないレベルの風合いであった。
比較例3
実施例1において、皮革様シート裏面への難燃剤塗布を行わない以外は、実施例1と同様の処理を行ってスエード調皮革様シートを得た。
得られたスエード調皮革様シートの表面の立毛部分には、難燃剤によるヌメリが認められず、乗物用座席やインテリアの上張材として優れた風合いを維持していた。
しかしながら、スエード調皮革様シートの燃焼試験を行ったところ、その結果は易燃であり、乗物用座席やインテリアの上張材としては難燃性能が不充分であった。
比較例4
実施例1において、高分子弾性体Aへの吸尽用難燃剤の量を40%owf(固形分16%)とし、かつ皮革様シート裏面への泡加工液塗布を行わなかった以外は、実施例1と同様の処理を行ってスエード調皮革様シートを得た。
得られたスエード調皮革様シートの表面の立毛部分は、高分子弾性体Aに吸尽されなかった過剰量の難燃剤が付着しているためか、実施例1の難燃性スエード調皮革様シートに比べると表面のタッチは粗く、風合いは若干固めであって、乗物用座席やインテリアの上張材としては明確にレベルが劣るものであった。
また、スエード調皮革様シートの燃焼試験を行ったところ、その結果は遅燃であり、乗物用座席やインテリアの上張材として難燃性能は不充分であった。
更に、吸尽処理後の染色槽の内部を観察すると、吸尽されないで残った難燃剤による槽内壁面の汚染が著しいものであった。
比較例5
実施例1において、難燃液を発泡させずに皮革様シート裏面へ塗布した以外は、実施例1と同様の処理を行ってスエード調皮革様シートを得た。
得られたスエード調皮革様シートは、燃焼試験を行ったところ、その結果が自消であり、乗物用座席やインテリアの上張材として十分な難燃性能が認められた。
しかし、スエード調皮革様シートの表面の立毛部分には、難燃剤によるタックやヌメリが若干認められ、かつ実施例1の難燃性スエード調皮革様シートに比べると風合いが硬く損なわれていて、乗物用座席やインテリアの上張材としては明確にレベルが劣るものであった。
難燃剤の塗布状態を確認するために、走査型電子顕微鏡でスエード調皮革様シートの断面を観察したところ、立毛表面の近辺にまで塗布した難燃剤が存在していた。
また、走査型電子顕微鏡を用いてスエード調皮革様シートの裏面を観察したところ、難燃剤はシート内部に浸透せず、裏面の表面全体に付着しており、その付着状態は皮膜状であって、粒状や塊状、多孔質状などの状態は殆どみられず、又ドメインの形成もみられなかった。
本発明の難燃性スエード調皮革様シートは、柔軟な風合いと優れた難燃性能を有するため、乗物用座席や、クッションシート、ソファー及び椅子などのインテリア製品の上張材などに特に有用である。

Claims (16)

  1. 平均単繊度0.5デシテックス以下のポリエステル極細繊維絡合不織布の内部に、高分子弾性体Aを含有する皮革様シートにおいて、該高分子弾性体Aは難燃剤を吸尽しており、更に難燃剤液を強制的に気泡を含有させた状態で皮革様シートの裏面に塗布し、該難燃剤を皮革様シート裏面から内部に渡って存在させ、かつ皮革様シートの表面側には該難燃剤が存在していないことを特徴とする難燃性皮革様シート。
  2. 高分子弾性体Aに吸尽されている難燃剤及び皮革様シートの裏面に塗布されている難燃剤が共に、非ハロゲン系難燃剤である請求項1に記載の難燃性皮革様シート。
  3. 請求項1に記載の難燃性皮革様シートの表面を起毛処理して得られる難燃性スエード調皮革様シート。
  4. 平均単繊度0.5デシテックス以下のポリエステル極細繊維絡合不織布の内部に、高分子弾性体Aを含有する皮革様シートに、以下(1)及び(2)の工程を順次行うことを特徴とする難燃性皮革様シートの製造方法。
    (1)50〜100℃の温水中に難燃剤を分散又は溶解した浴中に浸漬し、高分子弾性体Aに難燃剤を吸尽処理する工程
    (2)難燃剤液を強制的に気泡を含有させた状態で皮革様シートの裏面に塗布する工程
  5. 難燃剤液中の難燃剤濃度が5〜60質量%である請求項4に記載の難燃性皮革様シートの製造方法。
  6. 強制的に気泡を含有させた場合の難燃剤液の見かけ密度が0.1〜0.6g/cm3となる状態で塗布する請求項4に記載の難燃性皮革様シートの製造方法。
  7. 平均単繊度0.5デシテックス以下のポリエステル極細繊維絡合不織布の内部に高分子弾性体Aを含有し、かつ分散染料で染色された皮革様シートにおいて、該高分子弾性体Aは少なくとも内部に熱水可溶性リン系難燃剤を吸尽しており、更にリン系難燃剤及び高分子弾性体Bからなる組成物が、粒状や塊状が単独あるいは混在した状態、若しくは多孔質の状態、又はそれらが混在した状態で、皮革様シート裏面から内部に渡って存在しており、かつ皮革様シートの表面側には該リン系難燃剤及び高分子弾性体Bが存在していないことを特徴とする難燃性皮革様シート。
  8. 組成物を構成するリン系難燃剤が、リン酸グアニジン系難燃剤、リン酸カルバネート系難燃剤、リン酸エステル系難燃剤、芳香族縮合リン酸エステル系難燃剤、リン酸エステルアミド系難燃剤、ポリリン酸アンモニウム系難燃剤及びそれらをシリコーン樹脂などで被覆した難燃剤から選ばれた少なくとも1種である請求項7に記載の難燃性皮革様シート。
  9. 熱水可溶性リン系難燃剤が、リン酸エステル系難燃剤、芳香族縮合リン酸エステル系難燃剤、リン酸アミド系難燃剤から選ばれた少なくとも1種である請求項7に記載の難燃性皮革様シート。
  10. 組成物が、直径1〜20μmの粒状やそれが多数凝集した直径10〜500μmの塊状が単独あるいは混在した状態であるか、若しくは直径1〜100μmの微細孔が多数存在する多孔質状であるか、又はそれらが混在した状態である請求項7に記載の難燃性皮革様シート。
  11. 組成物が、直径700〜1500μmのドメインからなる非連続状の難燃剤層を形成している請求項7に記載の難燃性皮革様シート。
  12. 平均単繊度0.5デシテックス以下のポリエステル極細繊維絡合不織布の内部に、高分子弾性体Aを含有する皮革様シートに、以下(a)〜(c)の工程を順次行うことを特徴とする難燃性皮革様シートの製造方法。
    (a)分散染料を含む100〜150℃の熱水浴中で染色した後、還元洗浄する工程
    (b)熱水可溶性リン系難燃剤を含む50〜100℃の温水浴中で、高分子弾性体Aに該熱水可溶性リン系難燃剤を吸尽処理する工程
    (c)リン系難燃剤と高分子弾性体B及び界面活性剤からなる溶液に少なくとも直径5〜300μmの大きさの気泡を主体として含有する泡加工液にした後、該泡加工液を皮革様シートの裏面側に強制的に塗布する工程
  13. 高分子弾性体Aが水系ポリウレタンである請求項12に記載の難燃性皮革様シートの製造方法。
  14. 高分子弾性体Bが水系ポリウレタンである請求項12に記載の難燃性皮革様シートの製造方法。
  15. 工程(c)の塗布を、グラビア法又はスクリーン法にて行う請求項12に記載の難燃性皮革様シートの製造方法。
  16. 工程(c)の後工程として、機械揉み処理を行う請求項12に記載の難燃性皮革様シートの製造方法。
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