JP2005226213A - 皮革様シート状物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
水分散型高分子弾性体を用いる皮革様シート状物において、実用に供しうる物性を維持しながらも水分散型高分子弾性体の使用量を抑える。
【解決手段】
単繊維繊度が0.0001〜0.5dtex、繊維長が10cm以下の極細繊維の短繊維を含み、目付が100〜550g/m、繊維見掛け密度が0.280〜0.700g/cm、引張強力がタテ方向およびヨコ方向のいずれも70N/cm以上、引き裂き強力がタテ方向およびヨコ方向のいずれも3〜50N、である極細短繊維不織布に、水分散型高分子弾性体の分散液を含浸することを特徴とする皮革様シート状物の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、皮革様シート状物の製造方法、特に、水分散型高分子弾性体を用いた皮革様シート状物の製造方法に関する。
極細繊維と高分子弾性体からなる皮革様シート状物は天然皮革にない優れた特徴を有しており、種々の用途に広く使用されている。
かかる皮革様シート状物を製造するにあたっては、繊維からなるシート状物にポリウレタン等の高分子弾性体の溶液を含浸せしめた後、その繊維からなるシート状物を水または有機溶剤水溶液中に浸漬して高分子弾性体を湿式凝固せしめる方法が一般的に採用されている。
高分子弾性体の溶剤としては、N,N’−ジメチルホルムアミド等の水混和性有機溶剤が一般に用いられているが、これらの有機溶剤は一般に作業環境の安全性の点から好ましくない。
そこで、従来の溶液タイプの高分子弾性体に代えて水分散型高分子弾性体を用いる方法が検討されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、この方法では、充分な物性を得るために多量の高分子弾性体を付与する必要がある。すると、原料コストが高くなる他、ゴムライクな風合いになりやすく天然皮革のような充実感が得られにくいという問題がある。また、水分散型高分子弾性体は染色等によって脱落しやすく、これが多量に付与されていると脱落も多量となり、脱落に付随して種々の問題も発生することが指摘されている(例えば、特許文献2参照。)。
前記課題である天然皮革様の充実感を得るために、極細繊維を高度に絡合させるか、または極細繊維を有機溶媒で膨潤させて接着性成分として固定し、その上で樹脂を含浸し凝固させることによって充実感を高める方法が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。しかし本発明者らの知見によると、この方法でも高分子弾性体は約10重量%を超える量の付与が必要であった。
そこで本発明者らは、不織布自体の強度を向上させることにより、高分子弾性体の必要量を減らし、ひいては充実感に富む皮革様シート状物を得ることに着目し、本発明に想到した。
尚、特許文献4には、ニードルパンチを行った後、高速流体流処理を施して不織布を製造する技術が記載されている。しかし、特許文献4には、水分散型高分子弾性体の付与に関する記載が無く、特許文献4に記載の技術を水分散型高分子弾性体を付与せしめる基布として適用しても、上記のような問題点を解消するものではなかった。
尚、特許文献8には、後述するゲル化処理に適した処理装置が記載されている。
特開2000−303370号公報 特開2002−302881号公報 特開2001−81676号公報 特公平1−18178号公報 特公昭44−18369号公報 特開昭54−116417号公報 特開平9−250023号公報 特開2000−160484号公報
本発明は、水分散型高分子弾性体を用いる皮革様シート状物において、その品位を保ち、また実用に供しうる物性を維持しながらも水分散型高分子弾性体の使用量を抑えることを課題とする。
すなわち本発明は、単繊維繊度が0.0001〜0.5dtex、繊維長が10cm以下の短繊維を含み、目付が100〜550g/m、繊維見掛け密度が0.280〜0.700g/cm、引張強力がタテ方向およびヨコ方向のいずれも75N/cm以上、引き裂き強力がタテ方向およびヨコ方向のいずれも3〜50Nである極細短繊維不織布に、水分散型高分子弾性体の分散液を含浸することを特徴とする皮革様シート状物の製造方法である(第1の本発明)。
また本発明は、単繊維繊度が0.0001〜0.5dtexの極細繊維を形成しうる単繊維繊度1〜10dtexの複合繊維またはポリマーブレンド繊維の短繊維を用いてニードルパンチ法により短繊維不織布を製造する工程と、繊維の極細化処理を行った後に10MPa以上の流体圧力で高速流体流処理を行う工程、水分散型高分子弾性体の分散液を含浸する工程、を含むことを特徴とする皮革様シート状物の製造方法である(第2の本発明)。
本発明により、水分散型高分子弾性体を用いる皮革様シート状物において、実用に供しうる物性を維持しながらも水分散型高分子弾性体の使用量を抑え、ひいては良好な物性と充実感等の風合いを両立したものを提供することができる。
第1の本発明で用いる不織布は、極細繊維を含んでなる。また、第2の本発明では、極細繊維を形成しうる複合繊維またはポリマーブレンド繊維を用いる。
極細繊維の成分としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレン等を適宜用途に応じて選択すると良く、染色性や強度の点では、ポリエステル、ポリアミドが好ましい。
ポリエステルは、ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体とジオールまたはそのエステル形成性誘導体から合成されるポリマーであり、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレ−ト、ポリエチレン−1,2−ビス(2−クロロフェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボキシレート等を採用することができる。中でも、最も汎用的に用いられているポリエチレンテレフタレートまたは主としてエチレンテレフタレート単位を含むポリエステル共重合体が好適である。
ポリアミドはアミド結合を有するポリマーであり、たとえばナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン12、等を採用することができる。
極細繊維の成分には、隠蔽性を向上させるためにポリマー中に酸化チタン粒子等の無機粒子を添加してもよいし、その他、潤滑剤、顔料、熱安定剤、紫外線吸収剤、導電剤、蓄熱材、抗菌剤等を、種々も目的に応じて添加しても良い。
第1,2の本発明で言う極細繊維の単繊維繊度としては、0.0001dtex以上0.5dtex以下である。この単繊維繊度は、下限が好ましくは0.001dtex以上、より好ましくは0.005dtex以上であり、上限が好ましくは0.3dtex以下、より好ましくは0.15dtex以下である。0.0001dtex未満であると、強度が低下する。一方、0.5dtexを超えると、風合いが堅くなり、また、絡合が不十分になって表面品位が低下する等の問題も発生する。また、本発明の効果を損なわない程度に、上記の範囲外の繊度の繊維が含まれていても良い。
かかる極細繊維の製造方法としては例えば、直接極細繊維を紡糸する方法、海島型複合繊維あるいはポリマーブレンド繊維を紡糸してから海成分を除去して島成分により極細繊維を形成する方法、分割型複合繊維を紡糸してから分割してそれぞれのセグメントを極細繊維とする方法等を採用することができる。
中でも、より細い(例えば0.1dtex以下)の極細繊維を安定して得ることが出来る点で、海島型複合繊維、ポリマーブレンド繊維または分割型複合繊維によって製造することが好ましい。
また第2の本発明においては、極細繊維を形成しうる繊維として、海島型もしくは分割型の複合繊維、または、ポリマーブレンド繊維を採用する。
また、第1,2の本発明において、高次加工工程における剥離分割によって工程通過性が低下する問題を回避でき、さらには極細繊維を同種のポリマーとすることが容易なため同種の染料で染色できる点で、海島型複合繊維またはポリマーブレンド繊維によって製造することがより好ましい。
また、ポリマーの選択が容易である点で海島型複合繊維によって製造することが特に好ましい。
海島型複合繊維は、例えば特許文献5、特許文献6等に記載の口金を用いて製造することができる。
ポリマーブレンド繊維は、例えば2成分以上のポリマーをチップ状態でブレンドして紡糸する方法、予め2成分以上のポリマーを混練してチップ化した後、紡糸する方法、溶融状態の2成分以上のポリマーを紡糸機のパック内で静止混練器等で混合する方法等によって得ることができる。
海島型複合繊維やポリマーブレンド繊維の島成分には、前述のような極細繊維の成分を用いることになる。
海島型複合繊維やポリマーブレンド繊維の海成分は、島成分とは異なる溶解性、分解性等の化学的性質を有するものを採用することになるが、例えばポリエチレン、ポリスチレン等のポリオレフィンや、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ポリエチレングリコール、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ビスフェノールA化合物、イソフタル酸、アジピン酸、ドデカジオン酸、シクロヘキシルカルボン酸等を共重合したポリエステル、ポリビニルアルコールやその共重合体等を用いることができる。なかでも、有機溶剤を使用せずに容易に除去でき、紡糸性にも優れる点で、熱可塑性ポリビニルアルコール系重合体や金属スルホネート基を有する共重合ポリエステルが好ましく、とりわけ、5−ナトリウムスルホイソフタル酸を有する共重合ポリエステルが好ましい。その5−ナトリウムイソフタル酸の共重合比率としては、処理速度、安定性の点から全酸性分に対し5モル%以上が好ましく、より好ましくは8モル%以上である。5モル%以上とすることで、例えば島成分としてポリエチレンテレフタレートを選択した場合、アルカリ等による加水分解を行ったときの海成分と島成分との分解速度差により、選択的に海成分を除去することができる。また重合、紡糸、延伸のしやすさから20モル%以下が好ましく、より好ましくは15モル%以下である。特に、海成分の溶解性を高めるためにイソフタル酸を共重合する場合には、紡糸安定性や延伸のしやすさの点で10モル%以下とすることが好ましい。また、5−ナトリウムスルホイソフタル酸に加え、イソフタル酸を共重合させ、共重合ポリエステルを熱水可溶性とすることも好ましい態様である。例えば、5−ナトリウムスルホイソフタル酸を8〜15モル%、好ましくは10〜12.5モル%とし、さらに5〜40モル%のイソフタル酸を共重合することで、熱水可溶性とすることができる。この場合、イソフタル酸が40モル%を越えると、重縮合反応速度が遅くなったり、得られるポリマーの軟化点が100℃以下となり、乾燥が十分に行えなくなったりするなどの問題が生じるため、好ましくない。また5モル%未満では、熱水可溶性が不十分になる。
島成分と海成分との組み合わせとしては例えば、島成分にポリエステルもしくはポリアミド、またはその両者を用い、海成分に金属スルホネート基を有する共重合ポリエステルを採用すると、水可溶性あるいはアルカリ易分解性とすることができ、極細化処理を、有機溶剤を使用せずに施すことが可能となる。
また海島型複合繊維やポリマーブレンド繊維において、島成分と海成分とを構成するポリマーの種類の数としては、紡糸安定性や染色性を考慮すると2〜3成分であることが好ましく、特に海1成分、島1成分の2成分とすることが好ましい。
海島型複合繊維における成分比は、複合繊維に対し島成分が30〜99重量%であることが好ましく、40〜97重量%がより好ましく、50〜80重量%がさらに好ましい。30重量%以上とすることで、除去される海成分の使用量を抑えることになるためコスト的に好ましい。また、99重量%以下とすることで、島成分同士の合流を抑え、紡糸安定性の点でも好ましい。
海島型複合繊維は、通常2500m/分以下の紡糸速度で紡糸した未延伸糸を引き取った後、湿熱もしくは乾熱またはその両者によって、1〜3段延伸することによって延伸糸を得ることが出来る。液浴延伸により繊維同士の膠着が発生する場合は、例えば特許文献7に示すような2段延伸法を好ましく採用することができる。
海島型複合繊維、ポリマーブレンド繊維または分割型複合繊維の極細繊維を形成する前の単繊維繊度としては、1〜10dtexとすると良い。あるいは第2の本発明は、極細繊維を形成しうる複合繊維またはポリマーブレンド繊維の単繊維繊度を、1〜10dtexとする。当該単繊維繊度としてより好ましくは2〜8dtex、さらに好ましくは6dtex以下である。当該単繊維繊度を前記範囲内とすることにより、ニードルパンチによる絡合を十分なものとし、良好な物性の極細短繊維不織布を得ることができる。
第1の本発明で用いる不織布、あるいは第2の本発明で中間物として製造する不織布としては、優れた品位や風合いを得る上で短繊維不織布とすることが必要である。具体的には、生産性や得られるものの風合いを考慮して10cm以下、好ましくは7cm以下の短繊維を含むものとする。ただし、10cmを越える繊維長のものも、本発明の効果を損なわない限り含まれていても良い。また繊維長の下限値としては、0.1cm以上とすることが、脱落や、強度・耐摩耗性等の特性の低下を防ぐ上で好ましい。また、皮革様シート状物としたときの強度等の物性、品位等を考慮すると、各短繊維の繊維長が均一でない方が好ましい。すなわち、0.1〜10cmの繊維長の範囲内において、短い繊維と長い繊維が混在することが好ましい。例えば、0.1〜1cm、好ましくは0.1〜0.5cmの短い繊維と、1〜10cm、好ましくは2〜7cmの長い繊維が混在する不織布を例示することができる。このような不織布においては、例えば短い繊維長の繊維が表面品位の向上や緻密化等のために寄与し、長い繊維長の繊維が高い物性を得ることに寄与する等の役割を担う。
このように繊維長の異なる繊維を混合させる方法としては、島繊維長が異なる複合繊維またはポリマーブレンド繊維を使用する方法、種々の繊維長を有する短繊維を混合する方法、不織布としてから繊維長に変化を与える方法、等が挙げられる。特に、容易に繊維長が混合された不織布を得ることができる点、後述する2種の絡合手段に適した繊維長をそれぞれの段階で発生させることが出来るという点で、不織布としてから繊維長に変化を与える方法が好ましく採用される。かかる方法としては例えば、不織布の厚み方向に対して垂直に2枚以上にスプリット処理する方法がある。スプリット処理についてはさらに後述する。
本発明において短繊維を不織布化する方法としては、ウェブをカードやクロスラッパー、ランダムウエバーを用いて得る乾式法や、抄紙法等による湿式法を採用することができるが、後述するニードルパンチ法と高速流体流処理の2種の絡合方法を組み合わせる際の自由度が高い点で乾式法がより好ましい。
また、後述するニードルパンチ法や高速流体流処理等の絡合処理の際に、適度な伸び又は伸び止まりを付与するため、または得られる皮革様シート状物の強度等の物性やストレッチ性やドレープ性等の機能を向上させるために他の織物、編物、不織布と一体化させることもできる。織編物の種別が広範囲に選択できる点では、高速流体流処理が好ましい。ニードルパンチ法で積層する場合は、ニードルによる織編物繊維の損傷を防止するため、1000〜3000T/m程度の撚りをかけることが好ましい。
第2の本発明においては、複合繊維またはポリマーブレンド繊維の単繊維を用いて短繊維不織布を製造する際、ニードルパンチを施すことが重要である。ニードルパンチ処理により、単繊維繊度1〜10dtexの複合繊維あるいはポリマーブレンド繊維を効果的に絡合させることができ、強固な不織布とすることができる。
ニードルパンチにより得た状態での不織布の繊維見掛け密度としては、下限が好ましくは0.120g/cm以上であり、より好ましくは0.150g/cm以上であり、そしてその上限が、好ましくは0.300g/cm以下であり、より好ましくは0.250g/cm以下である。0.120g/cm以上とすることで、絡合を十分なものとし、後の工程で得られる極細短繊維不織布、皮革様シート状物としても高い機械的特性を得ることができる。また0.300g/cm以下とすることで、ニードル針の折れや針穴の残留などを防ぐことができる。
このようにして得られた複合短繊維不織布は、乾熱または湿熱、あるいはその両者によって収縮させ、さらに高密度化することが好ましい。
次いで繊維の極細化処理を施すと良い。極細化処理の方法としては、機械的方法や化学的方法が挙げられるが、分割型複合繊維の場合には機械的方法、海島型複合繊維あるいはポリマーブレンド繊維の場合には化学的方法を採用することが好ましい。
機械的方法は、物理的な刺激を付与することによって繊維を分割する方法であり、例えばニードルパンチ法やウォータージェットパンチ法等の衝撃を与える方法の他に、ローラー間で加圧する方法、超音波処理を行う方法等が挙げられる。
また化学的方法としては、複合繊維を構成する少なくとも1成分に対し、薬剤によって膨潤、分解、溶解等の変化を与える方法が挙げられる。特に例えば前述のように金属スルホネート基を有する共重合ポリエステルを採用し、水可溶性及び/又はアルカリ易分解性の海成分とし、中性〜アルカリ性の水溶液で極細化処理する方法は、有機溶剤を使用しないことから本発明の好ましい態様の一つである。中性〜アルカリ性の水溶液としては、pH6〜14が好ましい。上記範囲のpHを達成するものとしては例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属塩、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属塩等が挙げられる。中でも、水酸化ナトリウムが価格や取り扱いの容易さ等の点で好ましい。また、これらのアルカリ金属塩あるいはアルカリ土類金属塩等とトリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン等のアミンや減量促進剤、キャリアー等とを併用することもできる。
中性〜アルカリ性の水溶液による極細化処理を施した後には、必要に応じて中和し、残留する薬剤や分解物等を洗浄により除去してから乾燥を施すことが好ましい。
高速流体流処理を行う前には、前述したスプリット処理を行うことが好ましい。当該処理によって、当該処理前には単一繊維長であっても、当該処理後には種々の繊維長からなる不織布を簡便に製造することができる。スプリット処理は、一般の天然皮革の処理方法における分割工程に類似した処理であり、例えば室田製作所(株)の漉割機等によって行うことができる。
次に述べる高速流体流処理を行う前に、水浸積処理を行ってもよい。
第2の本発明においては、繊維の極細化処理以降に、不織布に対し高速流体流処理を行う。高速流体流処理を当該タイミングで行うことにより、極細繊維の単繊維同士をより高度に絡合させることができ、不織布ひいては皮革様シート状物として、物性に優れ、緻密な表面感を有するものを得ることができる。
言い換えれば、第2の本発明は、1〜10dtexの繊維の絡合にはニードルパンチが好適であり、0.0001〜0.5dtexの極細繊維の絡合には高速流体流処理が好適であることを本発明者等が見出し着目して想到したものである。
さらに、極細化処理を実質的に終了させた後に高速流体流処理を行うことが好ましい。また、高速流体流処理を行う前の不織布には形態安定化のためにポリビニルアルコール等の糊剤が付与されていても良いが、高速流体流処理により繊維同士の絡合が進行する間に、すなわち少なくとも高速流体流処理の終了前には、糊剤はほぼすべて除去されることが好ましい。
当該高速流体流処理の流体の圧力は、その工程において少なくとも1回は10MPa以上とし、15MPa以上が好ましい。10MPa以上とすることによって、極細繊維束ごとの分離がほとんど観察されない程度にまで、極細繊維の単繊維同士が高度に絡合した極細短繊維不織布を得ることができ、これにより皮革様シート状物の耐摩耗性等の表面特性を向上させることができる。またその上限値としては、40MPa以下が好ましく、30MPa以下がより好ましい。40MPa以下とすることで、エネルギーや流体にかかるコストを抑え、また不織布の不均一化や、繊維の切断により毛羽などの発生も抑えることができる。また、当該流体の圧力は、処理する不織布の目付によって適宜選択し、高目付のもの程、高圧力とすることも好ましい。
高速流体流処理は、複数回繰り返して行うことが、厚さ方向に均一な交絡を達成したり、不織布表面の平滑性を向上させる上で、好ましい。
高速流体流処理としては、作業環境の点で水流を使用するウォータージェットパンチ処理を行うことが好ましい。またこの時、水流は柱状流とすることが好ましい。水の柱状流は、直径0.06〜1.0mmのノズルから圧力1〜60MPaで水を噴出させることで得ることができる。
また当該ノズルの態様としては、効率的な絡合性と良好な表面品位を得る上で、孔の直径0.06〜0.15mm、隣接する孔同士の間隔5mm以下とすることが好ましく、孔の直径0.06〜0.12mm、隣接する孔同士の間隔1mm以下がより好ましい。孔の直径を0.15mm以下とすることで、極細繊維同士の絡合性がより向上し、耐摩耗性の向上とともに、表面平滑性が向上する。また0.06mm以上とすることにより、ノズル詰まりを抑制することができる。
また、ノズルヘッドと不織布を相対的に移動させて高速流体流処理を施すことも、不織布ひいては皮革様シート状物の表面の品位を向上させる上で好ましい。
繊維の極細化処理と高速流体流処理とを同時に行う場合には、例えば水可溶性の海成分を用い、ウォータージェットパンチによって除去と絡合を行う方法や、アルカリ易分解性の海成分を用い、アルカリ処理液を通して分解処理した後に、ウォータージェットパンチによって最終的な除去および絡合処理を行う方法等を採用することができる。
高速流体流処理後に、不織布とノズルとの間に金網等を挿入して散水処理することも、不織布ひいては皮革様シート状物の品位を向上させる上で好ましい。
第1の本発明で用いる極細短繊維不織布は、このようにして得ることができる。
第1の本発明で用いる極細短繊維不織布は、樹脂等を付与する前の段階での目付が100〜550g/mであり、好ましくは120〜450g/m、より好ましくは140〜350g/mである。100g/m未満であると、十分な機械的物性が得られず、また織物および/又は編物を積層する場合にはこれらが表面に露出しやすくなるなど、品位も低下する。また550g/mを越える場合は、耐摩耗性が低下する傾向がある。
また、第1の本発明で用いる極細短繊維不織布は、樹脂等を付与する前の段階での繊維見掛け密度が0.280〜0.700g/cmである。この繊維見掛け密度の下限は、好ましくは0.300以上であり、より好ましくは0.330以上であり、その上限は好ましくは0.600g/cm以下であり、より好ましく0.500g/cm以下である。0.280g/cm未満であると、染色を行った場合に破れやももけ等が発生したり、十分な強度や耐摩耗性を得ることが困難になる。0.700g/cmを越えると、ペーパーライクな風合いとなり、好ましくない。
また、第1の本発明で用いる極細短繊維不織布は、樹脂等を付与する前の段階の引張強力がタテ方向およびヨコ方向のいずれも70N/cm以上であり、好ましくはタテ方向およびヨコ方向のいずれも100N/cm以上である。タテ方向またはヨコ方向いずれかの引張強力が70N/cm未満であると、皮革様シート状物として十分な強度を得るために多量のポリウレタンを必要とすることになる。また上限値としては、200N/cmもあれば十分に実用に供しうる。かかる強度を得る上では、用いる繊維の強度が2cN/dtex以上であることが好ましい。
また、第1の本発明で用いる極細短繊維不織布は、引き裂き強力がタテ方向およびヨコ方向のいずれも3〜50Nであり、好ましくはタテ方向およびヨコ方向のいずれも5〜30Nである。タテ方向またはヨコ方向いずれかの引き裂き強力が3N未満であると、工程通過性が低下し、安定した生産が困難になる。逆に、タテまたはヨコ方向いずれかの引き裂き強力が50Nを越えると、柔軟化しすぎる傾向があり、風合いとのバランスが取りにくくなる。
また、極細短繊維不織布は、工程通過によるシートの変形を防ぐために、タテ方向の10%モジュラスが5N/cm以上であることが好ましく、より好ましくは7N/cm以上、さらに好ましくは10N/cm以上である。また、上限値としては、50N/cm以下とすることで、風合いの硬化や、作業性の低下を防ぐことができる。ここで10%モジュラスとは、10%伸長時の強力を言う。
本発明において、不織布の形成方向をタテ方向とし、不織布の幅方向をヨコ方向とする。形成方向は繊維の配向方向、ニードルパンチや高速流体流処理等によるスジ跡等から推定することが可能である。これらによる推定が相反していたり、明確な配向、スジ跡等が無い等で推定できない、又は推定が困難な場合は、強度が最大となる方向をタテ方向、それと直行する方向をヨコ方向とする。
これらの極細短繊維不織布に関する値は、染色処理や揉み処理を施すことにより低下する傾向にあるが、これらの処理を行う前の段階で規定する。
次に、本発明においては、水分散型高分子弾性体の分散液を含浸することにより、皮革様シート状物を得る。水分散型高分子弾性体は、ニードルパンチを行った後、極細化処理を行った後、高速流体流処理を行った後、のいずれか1回、又は複数回に渡って含侵することができる。より効果的に高分子弾性体を付与できる点で、高速流体流処理を行った後に含侵することが好ましい。
高分子弾性体としては例えば、ポリウレタン、アクリル、スチレン−ブタジエン等が挙げられる。この中でも柔軟性、強度、品位等の点でポリウレタンが好ましい。
ポリウレタンは、ポリマーポリオールと、ジイソシアネートと、鎖伸張剤とを反応させて製造することができる。
かかるポリマーポリオールの例としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。さらに、ポリエステルポリオールとしては、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリネオペンチルアジペート等のポリアジピン酸、ポリカプロラクトン等を用いることができる。また、ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリ(メチルテトラメチレングリコール)等を挙げることができる。また、ポリカーボネートポリオールとしては、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等のグリコールとアルキルカーボネートあるいはホスゲン等を反応させて得られるポリアルキレンカーボネートポリオールを例示することができる。これらのうち一種類を単独で用いてもよいし、複数種類を組み合わせて用いてもよいし、重合時に原料を混合することにより共重合ポリマーポリオールとして用いてもよい。
また、かかるポリマーポリオール1分子あたりの水酸基の数を2以上にすることにより、ポリウレタンに架橋構造を導入することもできる。
かかるポリマーポリオールの分子量としては、数平均分子量で500〜10000が好ましく、700〜5000がより好ましく、1000〜3000がさらに好ましい。
また、適宜、比較的低分子のポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレンプロピレングリコール、ポリオキシエチレンテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の低分子量多価アルコール、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどの低分子量アルキレンポリアミンにエチレンオキサイドを単独であるいはエチレンオキサイドとプロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの1種または2種以上を付加した親水成分をポリマーポリオールと混合して用いてもよい。
また、ポリウレタンを重合する際に用いるジイソシアネートとしては例えば、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ノルボランジイソシアネートを挙げることができ、これらのうち一種類を単独で用いてもよいし、複数種類を組み合わせて用いてもよい。
またポリウレタンを重合する際に用いる鎖伸長剤としては、イソシアネート基と反応しうる活性水素を2個以上含む低分子化合物を使用することができ、例として、ヒドラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、イソホロンジアミン、ピペラジン、およびそれらの誘導体や、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン等のジアミンが挙げられる。
上記のような原料からポリウレタンの水分散液を得るにあたっては、有機溶剤中で形成したプレポリマーを水に分散させた後に鎖伸張を添加して重合反応を進行させても良いし、重合反応を終了させた後に水に分散させてもよい。
プレポリマーあるいはポリマーを水に分散させるには、ホモミキサー、ホモジナイザー等の乳化分散装置を用いることができる。
有機溶剤は、環境・健康への配慮の観点からはできるだけ除去することが好ましい。
また、水分散型高分子弾性体の分散液は、風合い調節が容易な点で感熱ゲル化性を有していることが好ましい。ここで感熱ゲル化性とは、加熱した時に流動性を失いゲル状になる性質をいう。水分散型高分子弾性体の分散液を含浸した後、加熱してゲル化させ、該高分子弾性体の流動性を失わせることで、マイグレーションを抑制することができる。これにより、高分子弾性体が不織布内に偏在することを抑制し、良好な表面品位や柔軟な風合いを得ることができる。
水分散型高分子弾性体の分散液の感熱ゲル化温度としては、安定して生産できる点で30〜80℃であることが好ましい。かかる感熱ゲル化温度の調整には、感熱ゲル化剤等を添加しても良いし、樹脂中に感熱ゲル化成分を導入しても良い。感熱ゲル化剤としては例えば、ポリオキシアルキレンエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアシルエステル、ポリオキシエチレンポリアリールエーテル、アルキルフェノール−ホルマリン縮合物のアルキレンオキシド付加物、ノニオン系界面活性剤、オルガノポリシロキサン化合物等などが挙げられる。
また、水分散型高分子弾性体の分散液には、感熱ゲル化剤の他、本発明の効果を損なわない範囲内で、架橋剤、安定剤、浸透剤等を添加しもよい。
架橋剤としては例えば、ブロックイソシアネート、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物等を例示することができる。
安定剤としては例えば、ヒンダードフェノール等の酸化防止剤、ベンゾトリアゾール等の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン等のラジカル捕捉剤を用いることができる。
浸透剤としては例えば、フッ素系化合物やアルコール等の浸透剤を使用することができる。
第1の本発明で用いる、あるいは第2の本発明の工程で得られる極細短繊維不織布は、実質的に高分子弾性体を含まずとも液流染色機による揉み作用による破れ等が発生しにくい。よって高分子弾性体の付与には、引張強力や引裂強力、防しわ性等の物性を向上させる効果もあるが、本発明においては風合い調整の意味合いが強い。従って、本発明において水分散型高分子弾性体の付与量は従来より少なくすることが可能である。
水分散型高分子弾性体の付与量としては、固形分換算で不織布の繊維重量対比0.01〜50重量%が好ましい。0.01重量%以上とすることで、耐摩耗性が向上するとともに、腰のある風合いを得ることができる。下限値としてより好ましくは0.05重量%以上、さらに好ましくは0.1重量%以上である。また上限値としてより好ましくは10重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下、さらに好ましくは3重量%以下である。10重量%以下とすることで、ソフトな風合いを得ることができ、また本発明で用いる極細短繊維不織布の風合いを活かすことができる。また、コストを抑えたり、種々の工程における樹脂の脱落量を低減させることができる。
極細繊維不織布に水分散型高分子弾性体の分散液を含浸した後、当該分散液を含んだ不織布を、乾熱、温水、熱水、常圧または高圧スチーム、マイクロ波等で加熱して、ゲル化(固化)処理すると良い。例えばスチームにより加熱する装置としては、常圧スチーマー、高温スチーマー等が挙げられる。特に前述の特許文献8に示されている装置を用いると、スチームとマイクロ波を併用することができ、高いマイグレーション防止効果が得られるので好ましい。
また、用途に応じ染色を行うと良い。染色は水分散型高分子弾性体を付与する前に行っても良いし、水分散型高分子弾性体を付与した後に行っても良い。水分散型高分子弾性体を付与する前であっても、本発明に用いる極細単繊維不織布は揉み作用に強いので、工程通過性は良好である。染色に用いる染色機としては、液流染色機、サーモゾル染色機、高圧ジッガー染色機等を採用することができ、中でも液流染色機が、得られる皮革様シート状物の風合いが優れる点で特に好ましい。
また、用途に応じて、銀付き調の表面を得るために、表面にさらに高分子弾性体からなる表層部分を形成させてもよい。
また、スエード調やヌバック調の皮革様シート状物を得る場合には、サンドペーパーやブラシ等による起毛処理を行うことが好ましい。かかる起毛処理は水分散型高分子弾性体を付与する前、又は付与した後、あるいは両方で行うことができ、染色の前および/又は後に行うことができる。
起毛処理を、水分散型高分子弾性体を含侵した後に行うと、繊維がばらけ易く、良好な表面外観になるため好ましい。一方、起毛処理、染色を行ってから水高分子弾性体を付与する方法は、水高分子弾性体の脱落を抑えることができる点で好ましい。この場合は、染色後に柔軟剤や帯電防止剤、難燃剤等の後加工薬剤と同時に付与すると、製造コストが低減でき、より好ましい方法である。
[測定・評価方法]
(1)目付
JIS L 1096 8.4.2(1999)の方法にて測定した。
(2)繊維見掛け密度
上記(1)により目付を測定した3枚の試料について、1枚あたり10点における厚みをダイヤルシックネスゲージ((株)尾崎製作所製、商品名“ピーコックH”)にて測定し、上記(1)により求めた目付を10点の厚みの平均値により割って算出した。
(3)極細短繊維不織布における極細繊維の絡合の形態
SEMにより、極細短繊維不織布の表面および断面における極細繊維の絡合の形態を観察した。
(4)引張強力、10%モジュラス
JIS L 1096 8.12.1(1999)に準じて、幅5cm、長さ20cmのサンプルを採取し、定速伸長型引張試験機を用いて、初期つかみ間隔10cm、引張速度10cm/分にて伸長させた。得られた切断時の値を幅1cm当たりに換算して引張強力とした。またタテ方向における10%伸長時の強力を10%モジュラスとした。
(5)引き裂き強力
JIS L 1096 8.15.5(1999)D法(ペンジュラム法)に基づいて測定した。
(6)耐摩耗性
JIS L 1096(1999)8.17.5 E法(マーチンデール法)家具用荷重(12kPa)に準じて測定される耐摩耗試験において、20000回摩耗した後の試験布の重量減を評価するとともに、外観から直径3.8cmの試験片1枚あたりの毛玉の数を数えた。
[実施例1]
(極細短繊維不織布の作製)
海成分としてイソフタル酸を1モル%と5−ナトリウムスルホイソフタル酸を8モル%共重合したポリエチレンテレフタレートを50重量部と、島成分としてポリエチレンテレフタレートを50重量部とからなる36島の海島型複合繊維で、単繊維繊度3dtex、繊維長51mmのものを用い、カード、クロスラッパーを通してウェブを作製した。
ついで1バーブ型のニードルパンチにて1500本/cmの打ち込み密度で処理し、繊維見掛け密度0.230g/cmの複合短繊維不織布を得た。
次に約95℃に加温した熱水で2分処理した後、乾燥し、1%の水酸化ナトリウム水溶液にて90℃で10分間、極細化処理を行って単繊維繊度0.04dtexの極細繊維からなる不織布とした。
ついで、室田製作所(株)製の標準型漉割機を用いて厚み方向に垂直に2枚にスプリット処理した。
ついで、孔の直径0.1mm、隣接する孔同士の間隔0.6mmの1列のノズルヘッドを用い、1m/分の速度で表・裏ともに10MPaと20MPaでウォータージェットパンチ処理した。
このようにして得られた極細短繊維不織布は、極細繊維の単繊維同士が絡合した緻密なものであった。その物性を評価した結果を表1に示す。
(皮革様シート状物の作製)
上記の極細短繊維不織布に、エマルジョンポリウレタン(日華化学(株)製“エバファノールAPC−55”)とマイグレーション防止剤(日華化学(株)製“ネオステッカーN”)および水で調整した分散液を用いて、ポリウレタンの固形分が5重量%となるように含浸し、150℃、10分で熱処理した。
ついで、青色染料(住化ケムテックス(株)製、Sumikaron Blue S−BBL200)を用い、20%owfの濃度で、120℃、45分で液流染色機によって染色し、常法で仕上げた。
ついで、サンドペーパーによる起毛処理を行って、緻密な立毛表面と、充実感のある風合いを有するスエード調の皮革様シート状物を得た。
得られた皮革様シート状物は、表2に示すように、ポリウレタンの量が少ないにも関わらず非常に強い物性を有するものであった。
[実施例2]
(極細短繊維不織布の作製)
海島型複合繊維の作製において島成分としてポリエチレンテレフタレートの代わりにナイロン6を用いた以外は、実施例1と同様にして極細短繊維不織布を得た。この極細短繊維不織布も、極細繊維の単繊維同士が絡合した緻密なものであった。
(皮革様シート状物の作製)
上記の極細短繊維不織布を用い、青色染料としてLanacron Navy S−G KWL(チバスペシャリティケミカルズ(株)製)を用い、20%owfの濃度で、98℃、45分で液流染色機によって染色した以外は実施例1と同様にして、緻密な立毛表面と、充実感のある風合いを有するスエード調の皮革様シート状物を得た。
[比較例1]
(極細短繊維不織布の作製)
ウォータージェットパンチによる処理を省略した以外は実施例1と同様にして、単繊維繊度0.04dtexの極細繊維からなる極細短繊維不織布を得た。この不織布は、極細繊維の単繊維同士と言うよりはむしろ極細繊維束同士が絡合した構造であった。
(皮革様シート状物の作製)
上記の極細短繊維不織布を用いた以外は実施例1と同様にして、皮革様シート状物の作製を試みた。
しかし、染色中にやぶれが生じ、評価に堪える皮革様シート状物を得ることが出来なかった。
[比較例2]
(極細短繊維不織布の作製)
複合短繊維不織布の作製までは実施例1と同様にして行った。
ついで、極細化処理を行うことなく、孔の直径0.25mm、隣接する孔同士の間隔2.5mmの1列のノズルヘッドを用い、1m/分の速度で表・裏ともに9MPaで2回ずつウォータージェットパンチ処理した。
ついで、1%の水酸化ナトリウムで90℃、10分処理し、極細化処理を行って単繊維繊度0.04dtexの極細繊維からなる極細短繊維不織布を得た。この不織布は、極細繊維の単繊維同士と言うよりはむしろ極細繊維束同士が絡合した構造であった。
(皮革様シート状物の作製)
上記の極細短繊維不織布を用いた以外は実施例1と同様にして、皮革様シート状物の作製を試みた。
しかし、染色中にやぶれが生じ、評価に堪える皮革様シート状物を得ることが出来なかった。
[比較例3]
(極細短繊維不織布の作製)
ウォータージェットパンチ処理において、孔の直径0.25mm、隣接する孔同士の間隔2.5mmのノズルヘッドを用い、1m/分の速度で表・裏ともに9MPaで2回づつ処理した以外は、実施例1と同様に処理して極細短繊維不織布を得た。この不織布は、表層部分では極細繊維同士が絡合した構造を有していたが、内層部分では主として極細繊維束同士が絡合した構造であった。
(皮革様シート状物の作製)
上記で得られた極細短繊維不織布を用いた以外は実施例1と同様にして処理した。その結果、染色中にやぶれることはなく、物性も表2に示すように良好であったが、耐摩耗性が低下し、さらに表面にももけが発生し、品位が悪い物であった。
[実施例3]
(極細短繊維不織布の作製)
実施例1と同様にして行った。
(皮革様シート状物の作製)
エマルジョンポリウレンの付与量を固形分で30重量%とした以外は比較例1と同様にして処理し、スエード調の皮革様シート状物を得た。得られたものの物性を表2に示した。
[実施例4]
(極細短繊維不織布の作製)
実施例1と同様にして行った。
(皮革様シート状物の作製)
上記の極細短繊維不織布を、サンドペーパーによる起毛処理を行った後、青色染料(住化ケムテックス(株)製、Sumikaron Blue S−BBL200)を用い、20%owfの濃度で、120℃、45分で液流染色機によって染色し、常法で仕上げた。
ついで、エマルジョンポリウレタン(日華化学(株)製“エバファノールAPC−55”)とマイグレーション防止剤(日華化学(株)製“ネオステッカーN”)および水で調整した分散液を用いて、ポリウレタンの固形分が3重量%となるように含浸し、150℃、10分で熱処理した。
得られた皮革様シート状物は、表2に示すように、ポリウレタンの量が少ないにも関わらず非常に強い物性を有するものであった。
[実施例5]
(極細短繊維不織布の作製)
海成分としてイソフタル酸を1モル%と5−ナトリウムスルホイソフタル酸を8モル%共重合したポリエチレンテレフタレートを50重量部と、島成分としてポリエチレンテレフタレートを50重量部とからなる36島の海島型複合繊維で、単繊維繊度3dtex、繊維長51mmのものを用い、実施例1より原綿の供給量を減少させて、カード、クロスラッパーを通してウェブを作製した。
ついで1バーブ型のニードルパンチにて1500本/cmの打ち込み密度で処理し、繊維見掛け密度0.230g/cmの複合短繊維不織布を得た。
次に約95℃に加温した熱水で2分処理した後、乾燥し、1%の水酸化ナトリウム水溶液にて90℃で10分間、極細化処理を行って単繊維繊度0.04dtexの極細繊維からなる不織布とした。
ついで、室田製作所(株)製の標準型漉割機を用いて厚み方向に垂直に2枚にスプリット処理した。
一方、固有粘度(IV)が1.50(溶融粘度1340poise)のポリトリメチレンテレフタレートと固有粘度(IV)が0.52(溶融粘度570poise)のポリエチレンテレフタレートのサイドバイサイド繊維(165デシテックス68フィラメント)を用いた平織物を作製し、リラックス処理を行ってストレッチ性のある織物を作製した。
ついで、上記不織布と織物とを積層し、不織布側から0.1mmの孔径で、0.6mm間隔のノズルヘッドからなるウォータージェットパンチにて、1m/分の処理速度で10MPaと20MPaで処理し、ついで編物側から10MPaで1回処理してPVAの除去とともに積層、絡合を行った。
このようにして得られた極細短繊維不織布は、極細繊維の単繊維同士が絡合し、かつ編物とも絡み合った緻密なものであった。その物性を評価した結果を表1に示す。
(皮革様シート状物の作製)
上記の極細短繊維不織布を、実施例4と同様に処理して皮革様シート状物を得た。
得られた皮革様シート状物は、表2に示すように、ポリウレタンの量が少ないにも関わらず非常に強い物性を有するものであった。
Figure 2005226213
Figure 2005226213
本発明により製造される皮革様シート状物は、優れた物性や充実感のある風合いであることから、衣料、家具、カーシート、雑貨、研磨布、ワイパー、フィルター等の用途に好ましく使用することができ、その中でも特徴ある風合いを活かしてカーシートや衣料に特に好ましく使用することができる。

Claims (16)

  1. 単繊維繊度が0.0001〜0.5dtex、繊維長が10cm以下の極細繊維の短繊維を含み、目付が100〜550g/m、繊維見掛け密度が0.280〜0.700g/cm、引張強力がタテ方向およびヨコ方向のいずれも70N/cm以上、引き裂き強力がタテ方向およびヨコ方向のいずれも3〜50Nである極細短繊維不織布に、水分散型高分子弾性体の分散液を含浸することを特徴とする皮革様シート状物の製造方法。
  2. 単繊維繊度が0.0001〜0.5dtexの極細繊維を形成しうる単繊維繊度1〜10dtexの複合繊維またはポリマーブレンド繊維の短繊維を用いてニードルパンチ法により短繊維不織布を製造する工程と、繊維の極細化処理を行った後に10MPa以上の流体圧力で高速流体流処理を行う工程、水分散型高分子弾性体の分散液を含浸する工程、を含むことを特徴とする皮革様シート状物の製造方法。
  3. 単繊維繊度が0.0001〜0.5dtexの極細繊維を形成しうる単繊維繊度1〜10dtexの複合繊維またはポリマーブレンド繊維の短繊維を用いてニードルパンチ法により短繊維不織布を製造し、ついで繊維の極細化処理以降に10MPa以上の流体圧力で高速流体流処理を行い、ついでこの極細短繊維不織布に、水分散型高分子弾性体の分散液を含浸することを特徴とする請求項2記載の皮革様シート状物の製造方法。
  4. 極細化処理を水溶液で行うことを特徴とする請求項2又は3記載の皮革様シート状物の製造方法。
  5. 複合繊維またはポリマーブレンド繊維の、極細繊維を形成する成分以外の成分が、金属スルホネート基を有する共重合ポリエステルを含み、当該共重合ポリエステルを除去することにより極細繊維を形成させる請求項2〜4のいずれか記載の皮革様シート状物の製造方法。
  6. 共重合ポリエステルが5−ナトリウムスルホイソフタル酸を全酸成分に対し5〜20モル%含むものである請求項5記載の皮革様シート状物の製造方法。
  7. ニードルパンチ法により製造する複合繊維またはポリマーブレンド繊維の短繊維不織布の繊維見掛け密度を0.120〜0.300g/cmとする請求項2〜6のいずれか記載の皮革様シート状物の製造方法。
  8. 短繊維不織布を厚み方向に垂直に2枚以上にスプリットした後に、高速流体処理を施す請求項2〜7のいずれか記載の皮革様シート状物の製造方法。
  9. 高速流体流処理を0.06〜0.15mmの直径を有するノズルを用いて行う、請求項2〜8のいずれか記載の皮革様シート状物の製造方法。
  10. ニードルパンチ処理または高速流体流処理を行う工程において、不織布と織編物を積層することを特徴とする請求項2〜9のいずれか記載の皮革様シート状物の製造方法。
  11. 極細繊維がポリエステル系繊維および/又はポリアミド系繊維からなる請求項1〜10のいずれか記載の皮革様シート状物の製造方法。
  12. 極細短繊維不織布が、極細繊維の単繊維同士が絡合してなる、請求項1〜11のいずれか記載の皮革様シート状物の製造方法。
  13. 水分散型高分子弾性体が感熱ゲル化性を有するものである、請求項1〜12のいずれか記載の皮革様シート状物の製造方法。
  14. 水分散型高分子弾性体の不織布の繊維重量に対する付与量を固形分換算で0.01〜50重量%とする請求項1〜13のいずれか記載の皮革様シート状物の製造方法。
  15. 水分散型高分子弾性体の付与の前又は後に、極細単繊維不織布を染色し、水分散型高分子弾性体を付与した後、起毛処理を行う請求項1〜14のいずれか記載の皮革様シート状物の製造方法。
  16. 水分散型高分子弾性体を付与する前に、染色および起毛処理を行うことを特徴とする請求項1〜15のいずれか記載の皮革様シート状物の製造方法。
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