JP2003286667A - 皮革様シート状物の製造方法 - Google Patents

皮革様シート状物の製造方法

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JP2003286667A
JP2003286667A JP2002085903A JP2002085903A JP2003286667A JP 2003286667 A JP2003286667 A JP 2003286667A JP 2002085903 A JP2002085903 A JP 2002085903A JP 2002085903 A JP2002085903 A JP 2002085903A JP 2003286667 A JP2003286667 A JP 2003286667A
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sheet
water
leather
fiber
polymer elastic
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JP2002085903A
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Tomoyuki Horiguchi
智之 堀口
Takashi Hashimoto
貴史 橋本
Koji Watanabe
幸二 渡邊
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高分子弾性体の水分散液を用いて、外観、風合
い、物性に優れた皮革様シート状物およびその製造方法
を提供すること。 【解決手段】ポリエステル系繊維を主として含んでなる
シートに、相違する感熱ゲル化温度を有する複数種類の
水分散型高分子弾性体が含まれてなる水分散型高分子弾
性体配合液を含侵した後、該複数種類の水分散方高分子
弾性体のうち少なくとも1種の水分散型高分子弾性体が
ゲル化していない状態下で、該シートを収縮処理に供す
ることを特徴とする皮革様シート状物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水分散型高分子弾
性体を用いて、外観、風合い、物性に優れた皮革様シー
ト状物を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】主として極細繊維とポリウレタン等の弾
性体からなる皮革様シート状物は天然皮革にない優れた
特徴を有しており、種々の用途に広く使用されている。
とりわけポリエステル系極細繊維を用いた皮革様シート
状物は、染色堅牢性や耐光性に優れるため、衣料や椅子
張り、自動車内装材用途等にその使用が年々広がってき
た。
【0003】かかる皮革様シート状物を製造するにあた
っては、繊維シート状物にポリウレタン溶液を含浸せし
めたのち、該繊維シート状物を水または有機溶剤水溶液
中に浸漬してポリウレタンを湿式凝固せしめる方法が一
般的に採用されている。かかる有機溶剤としてはN,
N’−ジメチルホルムアミド等の水混和性有機溶剤が用
いられる。しかし、これらの有機溶剤は人体や環境の点
で好ましくないため、これらを用いずにポリウレタンを
付与して皮革様シート状物を製造する方法が強く求めら
れている。
【0004】かかる問題を解決する手段として、従来の
溶液タイプのポリウレタンに代えて水分散型ポリウレタ
ンを用いる方法が検討されている。しかし、かかる方法
ではポリウレタンの水分散液をシートに含浸した後、乾
燥する際に水の蒸発にともなってポリウレタンが表面に
移行するいわゆるマイグレーション現象が発生する。そ
のため、シート表面にポリウレタンが局在化し、品位、
風合い等が低下して実用に耐えうる皮革様シート状物を
得ることが困難であった。かかるマイグレーション現象
を防止する手段として、これまでに感熱ゲル化性を有す
る水分散型ポリウレタンを用いる方法が検討されている
ものの、十分な品位、風合い等を得るには至っていない
のが現状である。
【0005】また、水分散型ポリウレタンを用いた場
合、得られる皮革様シート状物の強力が十分ではない問
題もあった。
【0006】これに対し、ジイソシアネート等の架橋剤
を付与してポリウレタン自体の強力をアップさせても、
風合いは硬くなるものの、強力の向上効果は十分ではな
い。
【0007】すなわち、これまでポリウレタン水分散液
を用いて、外観、風合い、物性に優れた皮革様シート状
物を得る方法は知られていなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の背景に鑑み、有機溶剤を含有しない高分子弾性体
の水分散液を用いて、外観、風合い、物性に優れた皮革
様シート状物を得ることのできる皮革様シート状物の製
造方法を提供せんとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の皮革様シート状
物の製造方法は、かかる課題を解決するために、次のよ
うな構成を有する。
【0010】すなわち、本発明の皮革様シート状物の製
造方法は、ポリエステル系繊維を主として含んでなるシ
ートに、相違する感熱ゲル化温度を有する複数種類の水
分散型高分子弾性体が含まれてなる水分散型高分子弾性
体配合液を含侵した後、少なくとも1種の水分散型高分
子弾性体がゲル化していない状態下で、該シートを収縮
処理に供するることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で用いるポリエステル系繊
維とは、少なくともポリエステルを含む繊維であれば特
に制限されるものではなく、他のポリマー成分がブレン
ド、複合等によって含まれていても良い。また、ポリエ
ステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート
等に代表される芳香族ポリエステル、ポリ乳酸に代表さ
れる脂肪族ポリエステルを用いることができる。また、
これらのポリエステルを重合する際に、共重合成分を添
加して、収縮率の制御や染色性等の各種性質を改善する
ことも可能である。かかる共重合成分としては、PE
G、PPG、ビスフェノールA、イソフタル酸、ソディ
ウムスルホイソフタル酸等を例示することができる。こ
れらは単独で用いてもよく、あるいは複数を併用しても
かまわない。
【0012】また、本発明で用いられるポリエステル系
繊維としては、シート化し水分散型高分子弾性体を含侵
した状態で収縮しうることが必要である。このときの収
縮率としては、後述するように面積収縮率で5%以上と
するのがよく、より好ましくは5〜50%の範囲にある
ものが良い。
【0013】かかる収縮性を付与する手段としては、特
に限定されなく、通常のポリエステル系繊維であっても
この範囲に入れば良いが、さらに通常の繊維を低倍率延
伸する方法、高収縮性の共重合ポリエステル繊維や高収
縮性のポリマーをブレンドしたポリエステル繊維を用い
る方法、さらには極細繊維発生型繊維を用いる場合に
は、海島型やブレンド型繊維の抽出除去される海成分に
共重合やブレンド、高収縮性ポリマーを使用するなどし
て、収縮性を持たせる方法等を適宜採用することもでき
る。
【0014】また、ポリエステル系繊維の断面形状とし
ては、特に限定されるものではなく、通常の丸断面でも
よいし、三角や+字型等に代表される異型断面のものを
使用することもできる。
【0015】ポリエステル系繊維の単繊維繊度は特に限
定されないが、柔軟性や品位の点で極細繊維および/ま
たは適当な処理を施すことにより極細繊維を発生する極
細繊維発生型繊維であることが好ましい。
【0016】かかる極細繊維の繊度は、柔軟性、品位の
点から1dtex以下であることが好ましく、発色性や
繊維のさばけやすさの点から、0.005〜0.5dt
exの範囲のものがより好ましく、特に耐久性の点で、
繊度0.01〜0.5dtexのポリエステル系極細繊
維がさらに好ましい。なお、本発明の効果が損なわれな
い範囲であれば、上記範囲の極細繊維を混合して用いる
こともできるし、0.5dtexよりも太い繊維が混在
してもかまわない。
【0017】かかる極細繊維を得る方法としては、目的
の極細繊維を直接得る方法と、いったん通常の太さに近
い繊度を有し適当な処理を施すことにより極細繊維を発
生する繊維を作製し、その後、極細繊維を発現せしめる
方法を採用することができる。本発明では後者の方法
が、細い繊維が得られやすい点や、得られる皮革様シー
ト状物の柔軟性の点で、好ましく用いることができる。
【0018】かかる極細繊維発生型繊維の形態として
は、ポリマー同士が張り合わされて剥離分割可能な複合
繊維や、ポリマー中に別のポリマーが島状に存在する海
島型複合繊維、ポリマーが混合されているブレンド型繊
維を好ましく用いることができる。
【0019】また、極細繊維発生処理に際し抽出除去さ
れるポリマーの種類としては、ポリエチレンやポリスチ
レン等のポリオレフィン、5−ソディウムスルホイソフ
タル酸、ポリエチレングリコール、ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム、ビスフェノールA化合物、イソフ
タル酸、アジピン酸、ドデカジオン酸、シクロヘキシル
カルボン酸等を共重合した共重合ポリエステルを用いる
ことができ、特に溶剤を使用せずに容易に抽出除去でき
る点でスルホン基を有する共重合ポリエステルが好まし
い。かかる共重合比率としては、処理速度、安定性の点
から5モル%以上、重合や紡糸、延伸のしやすさから2
0モル%以下であることが好ましい。
【0020】また、ポリマー相互を物理的もしくは化学
的手段により剥離させる方法としては、特に制限はされ
ないが、例えば、極細繊維発生型繊維を物理的に揉んだ
り叩解する方法や熱および/または薬品で少なくとも1
種類の成分を収縮または膨潤せしめる方法などを採用す
ることができる。
【0021】極細繊維発生型繊維を用いる場合は、極細
繊維を発現せしめた後に該極細繊維をシート化しても良
いし、極細繊維発生型繊維をシート化してから極細繊維
を発生させても良い。
【0022】次にポリエステル系繊維をシート化する方
法について説明する。
【0023】シートの種類としては特に制限はなく、各
種の織物、編み物、不織布およびそれらの複合体を適宜
使用することができるが、風合いおよび品位の点で不織
布または不織布と織編物の複合体が好ましい。
【0024】不織布の種類としては、品位や風合いの点
で短繊維不織布が好ましい。短繊維不織布を得る方法と
しては、カードやクロスラッパー、ランダムウエバー、
ニードルパンチを用いる方法や抄紙法を採用することが
できる。また、これらの方法で得られた不織布をニード
ルパンチやウォータージェットパンチで絡合させて、他
の織物、編物、不織布と一体化せしめることはシート状
物に適度な伸びおよび伸び止まりを付与する効果があり
好ましい。かかるニードルパンチやウォータージェット
パンチの方法には特に制限はなく、従来から知られてい
る装置や条件を採用することができるが、繊維の繊度、
強度、硬さおよび目的とする製品の機械特性や表面品位
により、ニードルパンチであれば、ニードル形状やパン
チ本数、パンチの深度等、ウォータージェットパンチで
あれば水流噴射孔の形状、サイズ、水流圧力等を適宜決
定するのがよい。
【0025】極細繊維発生型繊維を用いる場合は、上記
方法によりシート化した後に適当な処理を施し、極細繊
維を形成せしめる。特に極細繊維発生型繊維を用いてシ
ートを作製し、該シートに水分散型樹脂を付与した後、
中性〜アルカリ性の水溶液で処理して極細化する方法
は、溶剤を使用しないことから、本発明の好ましい態様
の一つである。ここでいう中性〜アルカリ性の水溶液と
は、pH6〜14を示す水溶液であり、使用する薬剤等
は特に限定されるものではない。例えば有機または無機
塩類を含む水溶液で上記範囲のpHを示すものであれば
良く、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカ
リ金属塩、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の
アルカリ土類金属塩等が挙げられる。また、必要により
トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタ
ノールアミン等のアミンや減量促進剤、キャリアー等を
併用することもできる。中でも水酸化ナトリウムや炭酸
ナトリウムが価格や取り扱いの容易さ等の点で好まし
い。
【0026】さらにシートに上述の中性〜アルカリ性の
水溶液処理を施した後、必要に応じて中和および/また
は洗浄して残留する薬剤や分解物等を除去してから乾燥
を施すことが好ましい。
【0027】本発明で用いる水分散型高分子弾性体とし
ては、本発明の目的とする風合い、物性、品位が得られ
るものであれば、特に限定されず適宜のものを使用する
ことができ、例えばポリウレタンエマルジョン、アクリ
ルエマルジョン、スチレン−ブタジエンエマルジョン等
が挙げられる。この中で柔軟性、強度、品位等の点でポ
リウレタンエマルジョンを用いることが好ましい。ポリ
ウレタンエマルジョンの製造方法としては、特に限定さ
れるものではなく、従来から知られている方法、すなわ
ち、ポリマーポリオール、ジイソシアネート、鎖伸張剤
を適宜反応させて製造することができる。かかるポリマ
ーポリオールの例としてはポリエステルポリオール、ポ
リエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール等
が挙げられる。ポリエステルポリオールとしては、ポリ
ヘキサメチレンアジペート、ポリネオペンチルアジペー
ト等のポリアジピン酸、ポリカプロラクトン等を用いる
ことができる。また、ポリエーテルポリオールとしては
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ポリテトラメチレングリコール、ポリ(メチルテトラメ
チレングリコール)等を挙げることができ、これらを単
独あるいは混合して使用することができる。
【0028】また、ポリカーボネートポリオールとして
はヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等のグリ
コールとアルキルカーボネートあるいはホスゲン等を反
応させて得られるポリアルキレンカーボネートポリオー
ルを例示することができる。
【0029】かかるポリマーポリオールは単独あるいは
混合して用いることができるし、重合時に原料を混合す
ることにより得られる共重合ポリマーポリオールも好適
に用いることができる。かかるポリマーポリオールの分
子量としては数平均分子量で500〜10000が好ま
しく、700〜5000がより好ましく、1000〜3
000がさらに好ましい。また、かかるポリマーポリオ
ール1分子あたりの水酸基の数を2以上にすることによ
り、ポリウレタンに架橋構造を導入することもできる。
また、必要に応じて比較的低分子のポリオキシエチレン
グリコール、ポリオキシエチレンプロピレングリコー
ル、ポリオキシエチレンテトラメチレングリコール等の
ポリアルキレングリコール、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリメチ
ロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、
ソルビトール等の低分子量多価アルコール、エチレンジ
アミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ンなどの低分子量アルキレンポリアミンにエチレンオキ
サイドを単独であるいはエチレンオキサイドとプロピレ
ンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキ
サイドの1種または2種以上を付加した親水成分をポリ
マーポリオールと混合して用いることができる。
【0030】また、ポリウレタンを重合する際に用いる
ジイソシアネートとしては、従来から知られているもの
を使用することができ、例としてイソホロンジイソシア
ネート、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシ
アネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ
ート、3,3’−ジククロ−4,4’−ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、ノルボランジイソシアネートを挙
げることができ、これらを単独あるいは混合して用いる
ことができる。
【0031】またポリウレタンを重合する際に用いる鎖
伸長剤としてはイソシアネート基と反応しうる活性水素
を2個以上含む低分子化合物を使用することができ、例
としてヒドラジン、エチレンジアミン、プロピレンジア
ミン、イソホロンジアミン、ピペラジン、およびその誘
導体、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシリ
レンジアミン、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸
ジヒドラジド、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジ
シクロヘキシルメタンジアミン等のジアミンが挙げられ
る。
【0032】かかる原料を用い、ポリウレタン水分散液
を重合するにあたっては有機溶剤中で形成したプレポリ
マーを水に分散した後、鎖伸張・溶剤除去を行っても良
いし、重合反応を完了した後に水に分散・溶媒除去を行
ってもかまわない。かかる分散を行うにあたってはホモ
ミキサー、ホモジナイザー等の乳化分散装置を用いるこ
とができる。また、かかる有機溶媒は環境や健康の観点
からはできるだけ除去することが好ましいが、完全に除
去するためには多大なエネルギーと時間を要するため、
用途等によっては少量残存していてもかまわない。かか
る有機溶媒の残存量としては5%以下が好ましく、さら
には3%以下が好ましい。
【0033】本発明においては、上記の水分散型高分子
弾性体が感熱ゲル化性を有していることが必須要件であ
る。さらに、配合する水分散型高分子弾性体のうち、感
熱ゲル化温度が同じものを含んでいても良いが、異なる
ものを必ず含んでいる必要がある。
【0034】ここで、感熱ゲル化温度とは、それぞれ単
独の水分散型高分子弾性体について、これを昇温しなが
ら攪拌して流動性を失い凝固する温度である。このよう
にして計測した水分散型高分子弾性体のうち、感熱ゲル
化温度が異なるものを配合して処理する。また配合する
水分散型高分子弾性体のうち、最も低い感熱ゲル化温度
と最も高い感熱ゲル化温度の差が好ましくは5〜100
℃、より好ましくは10〜60℃であるものが好まし
い。感熱ゲル化温度の差が5℃未満であると、単独で異
なる感熱ゲル化温度であっても、配合した場合に見かけ
上ほぼ同じ温度でゲル化し、期待する柔軟性および/ま
たは強度を得ることが困難になる。また差が100℃を
越える場合、最も高いゲル化温度を有する水分散型高分
子弾性体のマイグレーションを抑制することが困難にな
り、風合いが極度に低下するため好ましくない。
【0035】本発明では、かかる水分散型高分子弾性体
の配合液を付与した後、少なくとも1種の水分散型高分
子弾性体がゲル化しない状態で、該シートを収縮処理せ
しめる必要がある。シートの収縮処理前にすべての水分
散型高分子弾性体をゲル化させると、柔軟性に富むシー
ト状物を得ることができない。また、シートの収縮処理
後に水分散型高分子弾性体を付与してゲル化させると、
強度が低下する。
【0036】このような結果が得られる理由は明らかで
はないが、異なる温度でのゲル化によって、シート内で
の高分子弾性体の分布が調節でき、柔軟性と強度に適し
た分布を両立させることができたのではないかと推測し
ている。
【0037】かかる収縮処理温度以上の感熱ゲル化温度
特性を有する水分散型高分子弾性体の感熱ゲル化温度と
収縮処理温度の差は、特に限定されないが、収縮処理で
のゲル化を抑制するために、5℃以上好ましくは10℃
以上離れていることが良い。例えば80℃で収縮処理を
行う場合、該水分散型高分子弾性体の感熱ゲル化温度が
85℃以上、好ましくは90℃以上であることが良い。
また、感熱ゲル化温度の絶対値は、収縮処理温度以上で
あれば特に規定されないが、生産性の点で180℃以
下、好ましくは150℃以下であることが好ましい。
【0038】さらに本発明では、用いる水分散型高分子
弾性体のうち、上記の収縮処理温度以上の感熱ゲル化温
度特性を有するものと共に、収縮処理温度以下の感熱ゲ
ル化温度特性を有するものを併用すると、より強度を向
上させることができるため、特に好ましい態様である。
該水分散型高分子弾性体の感熱ゲル化温度と収縮処理温
度の差は特に限定されないが、強度向上効果や生産安定
性に優れる点で5℃以上、好ましくは10℃以上離れて
いることが好ましい。また分散液の安定性の点で、感熱
ゲル化温度の絶対値は40℃以上、好ましくは50℃以
上であることが好ましい。
【0039】かかる感熱ゲル化温度の調整には、感熱ゲ
ル化剤等を添加しても良いし、樹脂中に感熱ゲル化成分
を導入しても良く、特に限定されるものではない。感熱
ゲル化剤の種類は特に制限はされず、ポリオキシアルキ
レンエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエー
テル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロ
ックポリマー、ポリオキシエチレンアシルエステル、ポ
リオキシエチレンポリアリールエーテル、アルキルフェ
ノール−ホルマリン縮合物のアルキレンオキシド付加
物、ノニオン系界面活性剤、オルガノポリシロキサン化
合物等などが挙げられる。水分散型高分子弾性体を付与
するにあたっては、本発明の効果を達成する範囲内で、
上記感熱ゲル化剤の他、架橋剤、安定剤、浸透剤等を添
加して用いることができる。
【0040】架橋剤としては特に制限はされなく、従来
から知られているブロックイソシアネート、エポキシ化
合物、カルボジイミド化合物等を例示することができ
る。
【0041】安定剤としては特に制限はされなく、従来
から知られているヒンダードフェノール等の酸化防止
剤、ベンゾトリアゾール等の紫外線吸収剤、ヒンダード
アミン等のラジカル捕捉剤を用いることができる。
【0042】浸透剤としては特に制限はなく、フッ素系
化合物やアルコール等の浸透剤を使用することができ
る。
【0043】かかる水分散型高分子弾性体の付与量は、
目的とする皮革様シート状物の強度、風合い、さらには
シートを構成する繊維の繊度、水分散型ポリウレタンの
強度やモジュラス等を勘案し設定する必要があるが、概
ね繊維に対して20〜100重量%程度が好ましい。
【0044】さらにシートに水分散型高分子弾性体を含
浸した後、該シートを乾熱、温水、熱水、常圧または高
圧スチーム、マイクロ波等で加熱してシートを収縮処理
する。かかる処理を行うにあたっては適宜の処理装置を
用いることができ、例えばスチームにより加熱する装置
としては、常圧スチーマー、高温スチーマー等が挙げら
れるし、特開2000−160484号公報に示されて
いるような処理装置が挙げられる。特に該公開特許に示
されている装置を用いると、スチームとマイクロ波を併
用することができ、高いマイグレーション防止効果が得
られるので好ましい。
【0045】本発明では、水分散型高分子弾性体を含侵
した後、該シートを収縮処理する。かかる収縮処理にお
いてシートの面積収縮率は品位の点で5〜50%とする
ことが好ましく重要なことである。より好ましくは10
〜40%となるようにすることが好ましい。5%未満で
あれば、緻密さや均質性に欠け、望みの風合いや柔軟性
が得られにくい場合があり、また50%を越えるとドレ
ープ性が低下するため好ましくない場合がある。
【0046】次にシートが水分を含んでいる場合は乾燥
して水分を除去する。乾燥にあたっては一般的な熱風乾
燥機を用いることもできるし、シートを均一に加熱する
目的でマイクロ波乾燥機を使用しても良い。
【0047】なお、極細繊維発生型繊維を用いてシート
化した場合、水分散型高分子弾性体を付与する前および
/または付与した後に極細化する必要がある。本発明に
おいては、どちらの工程でも特に限定されるものではな
く、適宜目的に応じて使い分けても良い。
【0048】極細化した後に水分散型高分子弾性体を付
与して収縮処理する場合、シートの変形を抑制したり、
水分散型高分子弾性体の付与状態を制御するために、前
もって水溶性高分子および/または水分散型高分子を付
与することが好ましい。例えば、極細繊維発生型繊維か
らなるシートを作製し、収縮処理と同時にまたはその後
に水溶性高分子および/または水分散型高分子を付与
し、一旦固化させる。次いで極細化処理を行った後、水
分散型高分子弾性体を付与して、シートを収縮処理する
方法が挙げられる。
【0049】また、極細化を水分散型高分子弾性体の付
与後に行う場合は、例えば極細繊維発生型繊維からなる
シートを作製し、水分散型高分子弾性体を付与した後、
収縮処理および高分子弾性体のゲル化を行う。次いで該
水分散型高分子弾性体の分解や劣化を極力抑制する条件
で極細化処理を行う方法が挙げられる。工程数が少なく
コストが低く抑えられる点で前者より後者の方法が好ま
しい。
【0050】こうして得られたシートについて、さらに
研削処理したり、必要に応じて、糊剤付与、プレス、コ
ーティング、染色等の処理を行うことにより、立毛調皮
革様シート状物を得ることができる。
【0051】かかる立毛形成処理としても従来から知ら
れている手法を採用することができるが、ボリューム感
のある立毛を得やすい点で、表面を研削して立毛を形成
せしめる方法が好ましい。例えば、かかる研削処理にお
いては、表面に砥粒を有する研磨材を回転させながら高
分子弾性体を含む繊維シート状物を押し付けて繊維シー
ト状物表面から高分子弾性体を除去すると同時に繊維を
適当にカットして立毛を形成する。かかる研磨材として
はサンドペーパーや、表面に砥粒を有するロールを使用
することができる。かかる研削処理は必要に応じて複数
回繰り返して施すことも可能である。
【0052】なお、高分子弾性体付与と立毛形成処理の
順番は、シート状物の種類によって適宜選択することが
好ましい。例えば、織物のごとき立毛の形成し難いもの
は、まず立毛を形成した方が好ましい。さらに、高分子
弾性体を付与した後に必要に応じて再度、立毛形成処理
を施すことも可能である。
【0053】こうして得られた立毛調皮革様シート状物
に染色を施す。かかる染色については特に限定されるこ
とはなく、従来の方法を適宜採用することができる。例
えば染料については、ポリエステル系極細繊維について
は分散染料を主として用い、他の繊維、例えばポリアミ
ド系極細繊維を含むものであれば酸性染料や含金染料、
反応染料といった染料も用いることができる。さらに、
均染剤や各種堅牢度向上剤、柔軟剤等を染色時に添加し
たり、また染色後に後処理を行うことも可能である。染
色温度は高すぎると高分子弾性体が劣化する場合があ
り、逆に低すぎると繊維への染着が不十分となるため、
繊維の性質を考慮して適宜決定するのがよく、通常90
〜130℃が好ましい。また、かかる染色処理を行う装
置としては特に限定はされなく、通常の染色に使用でき
る装置であれば特に問題なく使用することができる。
【0054】また染色工程で、シート状物から高分子弾
性体と繊維を併せて染色前重量から3〜10重量%脱落
せしめることは本発明の好ましい様態の1つである。こ
れにより表面の立毛の捌けが改善されると同時に風合い
も柔軟化する。脱落量が3重量%より少ないとかかる改
善効果は小さく、10重量%より多いと染色機内が汚れ
てシートに欠点を生じたり、物性が低下したりするので
好ましくない。脱落量をかかる範囲に調整する方法とし
てはシートの性状により適正な染色機や染色条件等を選
択する必要があるが、例えば、シート状物に揉み効果を
与えながら染色できる液流染色機を用い、さらに、揉み
効果を充分発現せしめるような条件で染色する方法が挙
げられる。かかる脱落量を左右する要因としては、染色
機内でのシートの走行速度、染色機のノズル径、染色温
度、染色時間等が挙げられる。上記脱落量を本発明の範
囲内とするにはかかる要因を得ようとする皮革様シート
状物の特性に応じて適正化する必要がある。例えば、高
分子弾性体の付き量が比較的少ない場合はマイルドな条
件、例えばシートの走行速度を遅くしたり、染色機のノ
ズル径を大きくしたり、染色温度を低くしたり、染色時
間を短くする必要があるし、逆に高分子弾性体の付き量
が多いシートの場合はそれぞれの条件を逆の方向に変更
する必要がある。
【0055】
【実施例】以下、本発明を具体的に実施例を用いて説明
する。
【0056】なお、各測定法を以下に示す。 (1)製品の破断強力:製品を幅2cm、長さ20cm
の短冊状にカットしたサンプルをつかみ間隔10cm、
引っ張り速度10cm/分の条件で測定を行い、該測定
を5回行ってそれらの平均値を採用した。 (2)感熱ゲル化温度:単独の水分散型高分子弾性体の
みを添加する以外は、実際に処理する液組成で種々の添
加剤を添加した配合液を10g試験管に採取し、100
℃の熱水中、または130℃の高温スチーマーにて昇温
し、流動性を失い凝固する温度を感熱ゲル化温度とし
た。 (3)糸収縮率:収縮処理を行う雰囲気下で、2分間無
荷重でフリー収縮を行って糸の収縮率を求めた。 (4)面積収縮率:収縮処理前後の面積を測定して、面
積収縮率を求めた。なおサンプルシートのサイズは30
cm四方以上とし、たて方向およびよこ方向に20cm
のマーキングを行って、収縮処理時の長さ変化から面積
を求めたものである。 実施例1 海島型複合糸用口金を用いて海島複合繊維を作成した。
複合条件は以下の通りである。
【0057】海成分:2−エチルヘキシルアクリレート
を22重量%共重合したポリスチレン 島成分:5−ソジウムイソフタル酸を1モル%共重合し
たポリエチレンテレフタレート 海島比率:海30%、島70% 該海島複合繊維を3.1倍に延伸し、さらに捲縮を付与
した。該繊維を80℃95%RHで2分処理した時の収
縮率は18%であった。ついで該繊維をカットし原綿を
得た。該原綿をクロスラッパーを用いてウェブとし、さ
らにニードルパンチを施し、不織布を得た。またアニオ
ン系界面活性剤で強制乳化されたカーボネート系水分散
型ポリウレタンa(感熱ゲル化温度50℃)と、アニオ
ン系界面活性剤で強制乳化されたカーボネート系水分散
型ポリウレタンb(感熱ゲル化温度90℃)を固形分換
算で1:4で混合した混合液を調整した。次に該不織布
をポリウレタン混合液に浸漬した後、不織布に対しポリ
ウレタンの合計固形分が50重量%になるようにマング
ルで絞った。さらに、80℃95%RHで2分間処理
し、ポリウレタンaをゲル化させると同時に不織布を収
縮せしめ(面積収縮率30%)、さらに高温スチーマに
て110℃で加熱スチーミングを行い、ポリウレタンb
をゲル化させた。該シートは100℃にて熱風乾燥機で
乾燥せしめた。
【0058】次に、該不織布からトリクロロエチレンに
て海成分を抽出し、0.08dtexの極細繊維とポリ
ウレタンからなるシートを得た。こうして得られたシー
ト状物の表面をバフィングして立毛を形成し、その後、
液流染色機にて130℃にて60分間分散染料で染色
し、さらに常法で還元洗浄を施し、立毛調皮革様シート
状物を得た。該シートの染色中でのポリウレタンと極細
繊維の脱落量は5.5重量%であった。
【0059】得られた立毛調皮革様シート状物は適度な
長さの立毛と極めて柔軟な風合いを有するものであっ
た。また、破断強度を測定したところ、60.8N/c
mと実用に供するに十分なレベルであった。 比較例1 カーボネート系水分散型ポリウレタンb(感熱ゲル化温
度90℃)のみを不織布に対し50重量%用いた以外は
実施例1と同じ方法で皮革様シート状物を得た(収縮処
理時の面積収縮率は32%であった)。該シートの染色
中でのポリウレタンと極細繊維の脱落量は8.4重量%
であった。得られた立毛調皮革様シート状物は適度な長
さの立毛を有し、柔軟性に優れるものであったが、破断
強度が41.2N/cmと実用性に供するには不十分な
レベルであった。 比較例2 カーボネート系水分散型ポリウレタンa(感熱ゲル化温
度50℃)のみを不織布に対し50重量%用いた以外は
実施例1と同じ方法で皮革様シート状物を得た(収縮処
理時の面積収縮率は25%であった)。該シートの染色
中でのポリウレタンと極細繊維の脱落量は2.1重量%
であった。得られた立毛調皮革様シート状物は適度な長
さの立毛であり、破断強度も63.7N/cmと十分で
あったが、風合いが堅く柔軟性に欠けるものであった。 実施例2 海島型複合糸用口金を用いて海島複合繊維を作成した。
複合条件は以下の通りである。
【0060】海成分:5−ソディウムスルホ−イソフタ
ル酸を3モル%共重合したポリエチレンテレフタレート 島成分:ポリエチレンテレフタレート 海島比率:海40%、島60% 該海島複合繊維を2.5倍に延伸し、さらに捲縮を付与
した。該繊維を常圧スチーマーにて2分間処理した際の
収縮率は15%であった。ついで該繊維をカットし原綿
を得た。該原綿をクロスラッパーを用いてウェブとし、
さらにニードルパンチを施し、不織布を得た。
【0061】該不織布にエーテル系水分散型ポリウレタ
ンc(感熱ゲル化温度60℃)とカルボキシル基を骨格
に含む自己乳化型エーテル系水分散型ポリウレタンd
(感熱ゲル化温度115℃)を固形分換算で2:3で混
合し、さらに会合型感熱ゲル化剤を加えた分散液を含浸
し、ポリウレタン固形分が不織布に対して45重量%に
なるようにマングルロールで絞った。次いで98℃飽和
蒸気の常圧スチーマーにて2分処理してポリウレタンc
のゲル化及び収縮処理を行った(面積収縮率25%)。
さらに120℃加熱蒸気の高温スチーマーにて2分間処
理してポリウレタンdをゲル化させた後、100℃にて
熱風乾燥機で乾燥せしめた。次に該シート状物を、80
℃の3%水酸化ナトリウム水溶液にて海成分を抽出し、
0.05dtexの極細繊維とポリウレタンからなる基
材を得た。
【0062】こうして得られたシート状物の表面をバフ
ィングして立毛を形成し、その後、液流染色機にて13
0℃にて30分間、分散染料で染色した。該シートの染
色中でのポリウレタンと極細繊維の脱落量は5.6重量
%であった。さらに常法で還元洗浄を施し、立毛調皮革
様シート状物を得た。
【0063】得られた立毛調皮革様シート状物は適度な
長さの立毛と柔軟な風合いを有するものであった。ま
た、破断強度を測定したところ、58.8N/cmと実
用に供するに十分なレベルであった。 比較例3 エーテル系水分散型ポリウレタンdのみを不織布に対し
45重量%用いた以外は実施例2と同じ方法で皮革様シ
ート状物を得た(収縮処理時の面積収縮率は27%)。
該シートの染色中でのポリウレタンと極細繊維の脱落量
は10.2重量%であった。得られた立毛調皮革様シー
ト状物は適度な長さの立毛と柔軟性を有していたが、破
断強度が31.4N/cmと低く、実用性に欠けるもの
であった。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、外観、風合い、物性に
優れた皮革様シート状物を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F055 AA02 BA12 DA07 DA09 EA04 EA12 EA16 EA24 EA34 FA20 FA37 GA03 HA04 HA22

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル系繊維を主として含んでなる
    シートに、相違する感熱ゲル化温度を有する複数種類の
    水分散型高分子弾性体が含まれてなる水分散型高分子弾
    性体配合液を含侵した後、該複数種類の水分散型高分子
    弾性体のうち少なくとも1種の水分散型高分子弾性体が
    ゲル化していない状態下で、該シートを収縮処理に供す
    ることを特徴とする皮革様シート状物の製造方法。
  2. 【請求項2】ポリエステル系繊維が、単繊維繊度が1d
    tex以下の極細繊維または該極細繊維を発生する極細
    繊維発生型繊維であり、かつシートの収縮処理における
    面積収縮率が5%以上となる条件で収縮処理に供するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の皮革様シート状物の製
    造方法。
  3. 【請求項3】水分散型高分子弾性体の感熱ゲル化温度が
    5℃以上相違していることを特徴とする請求項1または
    2に記載の皮革様シート状物の製造方法。
  4. 【請求項4】少なくとも収縮処理温度より5℃以上高い
    感熱ゲル化温度を有する水分散型高分子弾性体を含むこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の皮革様
    シート状物の製造方法。
  5. 【請求項5】水分散型高分子弾性体が水分散型ポリウレ
    タンを含み、かつ該水分散型ポリウレタンの感熱ゲル化
    温度が収縮処理温度より高いものと低いものをそれぞれ
    1種以上含んでなることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載の皮革様シート状物の製造方法。
  6. 【請求項6】極細繊維発生型繊維が、スルホン基を有す
    る共重合ポリエステルを構成成分として含むものであ
    り、該共重合ポリエステルを溶解除去せしめることによ
    り極細繊維を発生するものであることを特徴とする請求
    項2〜5のいずれかに記載の皮革様シート状物の製造方
    法。
  7. 【請求項7】更に染色工程を有する請求項1〜6のいず
    れかに記載の皮革様シート状物の製造方法であり、該染
    色処理工程で、シート状物から高分子弾性体と繊維を合
    わせて染色前重量から3〜10重量%脱落せしめること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の皮革様シ
    ート状物の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006013804A1 (ja) * 2004-08-02 2006-02-09 Toray Industries, Inc. 皮革様シートおよびその製造方法
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