JP2008081736A - ラダー型ポリシルセスキオキサンの製造方法 - Google Patents

ラダー型ポリシルセスキオキサンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高分子量のラダー型ポリシルセスキオキサンを、簡便に且つ高収率で製造する方法を提供すること。
【解決手段】 本発明のラダー型ポリシルセスキオキサンの製造方法は、(1)加水分解性基又はヒドロキシル基を有するシラン化合物を、水及び触媒を含む加水分解用溶液に加えて加水分解する工程と、(2)工程(1)で得られた溶液に、水との共沸混合物を生成する有機溶媒を添加する工程と、(3)工程(2)で得られた溶液を加熱還流する工程と、(4)工程(3)で得られた溶液から共沸によって水を除去する工程とを有する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ラダー型ポリシルセスキオキサンの製造方法に関する。
ラダー型ポリシルセスキオキサンは、機械的特性、耐熱性、透明性及び電気絶縁性が高いという特性を有することから、電子部品や半導体における保護膜や層間絶縁膜用の材料として広く用いられている。
従来、ラダー型ポリシルセスキオキサンの製造方法としては、原料であるトリクロロシランやトリアルコキシシラン(原料シラン)を有機溶剤に溶解し、冷却下又は室温で得られた溶液に水を滴下し、攪拌して原料シランを加水分解した後、縮合させて目的物を得る方法が用いられている。
しかしながら、このような従来の製造方法においては、好ましくないゲル化反応が生じ易い傾向にあり、かかるゲル化反応を抑制しつつ高収率で高分子量のラダー型ポリシルセスキオキサンを得ることは困難であった。ゲル化反応を抑制する方法としては、水層/有機層からなる2層系の反応溶液中で、アルカリ金属カルボン酸塩を触媒としてラダー型ポリシルセスキオキサンを製造する方法が提案されている(特許文献1参照)。ところが、この方法を適用した場合であっても、数平均分子量が2000以下であるものしか得られていなかった。例えば、400℃を超えるような高温域においてもクラックを生じないようなラダー型ポリシルセスキオキサンの厚膜を得るためには、さらに高分子量で、且つ有機溶剤に可溶なラダー型ポリシルセスキオキサンが望まれる。
一方、特許文献2には、フェニルトリクロロシランの加水分解により、ラダー型ポリシルセスキオキサンの合成に有用なフェニルシラントリオールを簡便に製造する方法が記載されている。しかし、この方法によってフェニルシラントリオールを高収率で単離精製できたとしても、ラダー型ポリシルセスキオキサンを得るためには、続いて縮合反応を行なうために再度反応を準備する必要がある。また、このような反応工程は塩化水素が遊離する反応系であるため、これにより得られたラダー型ポリシルセスキオキサンを電子材料用途に用いる場合には、余分な脱塩素のプロセスも必要となる。このように、フェニルシラントリオールを経由する方法は、ラダー型ポリシルセスキオキサンを工業的に製造する観点からは、工程数が多くなるため、好ましくない。
特許第3528940号公報 特許第3614481号公報
そこで、本発明は、上述したような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、高分子量のラダー型ポリシルセスキオキサンを、簡便に且つ高収率で製造する方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明者らが鋭意研究を行なった結果、水と有機溶媒との共沸現象を利用することで、好ましくないゲル化反応を抑制して反応を促進することが可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明のラダー型ポリシルセスキオキサンの製造方法は、(1)下記一般式(I)で表されるシラン化合物を、水及び触媒を含む加水分解用溶液に加えて加水分解する工程と、(2)工程(1)で得られた溶液に、水との共沸混合物を生成する有機溶媒を添加する工程と、(3)工程(2)で得られた溶液を加熱還流する工程と、(4)工程(3)で得られた溶液から共沸によって水を除去する工程とを有することを特徴とする。
Figure 2008081736

[式中、Rは、H原子若しくはF原子、B原子、N原子、Al原子、P原子、Si原子、Ge原子及びTi原子のうちの少なくとも1種を含む基、又は、炭素数1〜20の有機基を示し、Xは加水分解性基又はヒドロキシル基を示し、nは1〜3の整数である。但し、nが2又は3である場合、複数のRはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、nが1又は2である場合、複数のXはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
上記本発明のラダー型シルセスキオキサンの製造方法によれば、加水分解反応後に得られた溶液に、水と共沸可能な有機溶媒を加え、その後、共沸によって水を除去していることから、加水分解生成物による好ましくないゲル化反応を大幅に抑制することができる。かかる要因については明らかではないものの、3官能性の加水分解生成物(トリシラノール)がゲル化反応に大きく関係していると考えられ、本発明によれば、系外に水が除去されて行くために2官能性(ジシラノール)が優先的に直鎖状ポリマーを生成するようになり、その結果、ゲル化反応が抑制されると考えられる。したがって、本発明の製造方法によれば、シラン化合物の加水分解という簡便な方法でラダー型ポリシルセスキオキサンを製造することができ、また、ゲル化の進行が少ないことから高分子量化が可能となる。
本発明のラダー型ポリシルセスキオキサンの製造方法は、上記(1)〜(4)の工程に加え、(5)工程(4)で得られた溶液を濃縮する工程を更に有すると好ましい。このような濃縮を行なうことで、水層中に存在するシラノールの有機層への移動が促進され、その結果、ラダー型ポリシルセスキオキサンの高分子量化が更に促進される。
また、本発明は、(6)工程(5)で得られた溶液を乾燥する工程を更に有するとより好ましい。このような乾燥工程を経ることで、高純度且つ高分子量のラダー型ポリシルセスキオキサンが良好に得られるようになる。
より具体的には、本発明においては、工程(1)における加水分解用溶液は、上記触媒とシラン化合物を加水分解するのに必要な理論水量以上の水とを含有しており、且つ、工程(1)においては、シラン化合物を加水分解用溶液に滴下することが好ましい。こうすれば、原料であるシラン化合物と水との加水分解反応が一層生じ易くなり、更にゲル化反応を抑制しながら高分子量のラダー型ポリシルセスキオキサンを得ることが可能となる。
ここで、工程1における触媒は、無機酸又は有機酸であると好ましい。無機酸又は有機酸は、水層又は有機層の両方で加水分解反応を良好に触媒することができることから、本発明においてラダー型ポリシルセスキオキサンの生成反応を特に良好に生じさせることができる。
また、原料であるシラン化合物は、一般式(I)におけるRがH、フェニル基、スチリル基又は多環式脂肪族基である化合物であると好ましい。このようなシラン化合物は、上記本発明の工程においてラダー型ポリシルセスキオキサンの生成反応を特に生じ易い傾向にある。
そして、上記本発明の製造方法では、数平均分子量が500〜5000であるラダー型ポリシルセスキオキサンを製造することが好ましい。このようなラダー型ポリシルセスキオキサンは、高温域においてもクラックを生じ難い厚膜を形成することができ、電子材料等の用途における保護膜や層間絶縁膜用の材料として好適である。
本発明によれば、一般的な溶媒を用いることができ、また、再度有機溶媒等に溶解可能であることから、好ましくないゲル化反応を抑制しながら、簡便に且つ高効率で高い分子量を有するラダー型ポリシルセスキオキサンを得ることができるラダー型ポリシルセスキオキサンの製造方法を提供することが可能となる。そして、高分子量のラダー型ポリシルセスキオキサンの合成が容易になることによって、粘度制御や耐熱性制御等が広範囲で行なえるような材料設計が可能となる。さらに、本発明の製造方法では、使用する触媒として酢酸などの環境低付加な材料を選択することができ、しかも、高純度なラダー型ポリシルセスキオキサンを簡便に且つ高収率で得られるようになることから、産業的にも環境的にも好適である。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
好適な実施形態のラダー型ポリシルセスキオキサンの製造方法においては、まず、上記一般式(I)で表されるシラン化合物(シランモノマー)を、水及び触媒を含む加水分解用溶液に加えて加水分解する(加水分解工程)。
まず、原料であるシラン化合物について説明する。上記一般式(I)で表されるシラン化合物は、Xで表される加水分解性基又はヒドロキシル基を有している。加水分解性基Xとしては、アルコキシ基、ハロゲン原子、アセトキシ基、イオシアネート基等が挙げられる。また、上記一般式(I)におけるRで表される基は、H原子又はF原子、B、N、Al、P、Si、Ge及びTiのうちの少なくとも1種の原子を含む基、或いは、炭素数1〜20の有機基である。Rのうち、B、N、Al、P、Si、Ge及びTiのうちの少なくとも1種の原子を含む基としては、例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。また、炭素数1〜20の有機基としては、炭素数1〜20の炭化水素基が好ましい。
上記一般式(I)で表されるシラン化合物において、Xで表される官能基が加水分解性基である化合物のうち、加水分解性基がアルコキシ基である化合物(アルコキシシラン)としては、例えば、以下に示す化合物が挙げられる。すなわち、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリ−n−プロポキシシラン、トリ−iso−プロポキシシラン、トリ−n−ブトキシシラン、トリ−sec−ブトキシシラン、トリ−tert−ブトキシシラン、トリフェノキシシラン、フルオロトリメトキシシラン、フルオロトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−iso−プロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−sec−ブトキシシラン、メチルトリ−tert−ブトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシラン、エチルトリ−iso−プロポキシシラン、エチルトリ−n−ブトキシシラン、エチルトリ−sec−ブトキシシラン、エチルトリ−tert−ブトキシシラン、エチルトリフェノキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−sec−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、n−プロピルトリフェノキシシラン、iso−プロピルトリメトキシシラン、iso−プロピルトリエトキシシラン、iso−プロピル−n−プロポキシシランiso−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、iso−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、iso−プロピルトリ−sec−ブトキシシラン、iso−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、iso−プロピルトリフェノキシシラン、n−ブトキシトリメトキシシラン、n−ブトキシトリエトキシシラン、n−ブトキシ−n−プロポキシシラン、n−ブトキシ−iso−プロポキシシラン、n−ブトキシ−n−ブトキシシラン、n−ブトキシトリ−sec−ブトキシシラン、n−ブトキシ−トリ−tert−ブトキシシラン、n−ブトキシ−トリフェノキシシラン、sec−ブチルトリメトキシシラン、sec−ブチルトリエトキシシラン、sec−ブチル−n−プロポキシシラン、sec−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、sec−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、sec−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、sec−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、sec−ブチルトリフェノキシシラン、tert−ブチルトリメトキシシラン、tert−ブチルトリエトキシシラン、tert−ブチル−n−プロポキシシラン、tert−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、tert−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、tert−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、tert−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、tert−ブチルトリフェノキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ−n−プロポキシシラン、フェニルトリ−iso−プロポキシシラン、フェニルトリ−n−ブトキシシラン、フェニルトリ−sec−ブトキシシラン、フェニルトリ−tert−ブトキシシラン、フェニルトリフェノキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、ペンタフルオロエチルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ−n−プロポキシシラン、ビニルトリ−iso−プロポキシシラン、ビニルトリ−n−ブトキシシラン、ビニルトリ−sec−ブトキシシラン、ビニルトリ−tert−ブトキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、4−スチリルトリメトキシシラン、4−スチリルトリエトキシシラン、4−スチリルトリ−n−プロポキシシラン、4−スチリルトリ−iso−プロポキシシラン、4−スチリルトリ−n−ブトキシシラン、4−スチリルトリ−sec−ブトキシシラン、4−スチリルトリ−tert−ブトキシシラン、4−スチリルトリフェノキシシラン、3−スチリルトリメトキシシラン、3−スチリルトリエトキシシラン、3−スチリルトリ−n−プロポキシシラン、3−スチリルトリ−iso−プロポキシシラン、3−スチリルトリ−n−ブトキシシラン、3−スチリルトリ−sec−ブトキシシラン、3−スチリルトリ−tert−ブトキシシラン、3−スチリルトリフェノキシシラン、2−スチリルトリメトキシシラン、2−スチリルトリエトキシシラン、2−スチリルトリ−n−プロポキシシラン、2−スチリルトリ−iso−プロポキシシラン、2−スチリルトリ−n−ブトキシシラン、2−スチリルトリ−sec−ブトキシシラン、2−スチリルトリ−tert−ブトキシシラン、2−スチリルトリフェノキシシラン等のトリアルコキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジ−n−プロポキシシラン、ジメチルジ−iso−プロポキシシラン、ジメチルジ−n−ブトキシシラン、ジメチルジ−sec−ブトキシシラン、ジメチル−tert−ブトキシシラン、ジメチルフェノキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジ−n−プロポキシシラン、ジエチルジ−iso−プロポキシシラン、ジエチルジ−n−ブトキシシラン、ジエチルジ−sec−ブトキシシラン、ジエチル−tert−ブトキシシラン、ジエチルフェノキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−プロピルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−プロピルジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−プロピル−tert−ブトキシシラン、ジ−n−プロピルフェノキシシラン、ジ−iso−プロピルジメトキシシラン、ジ−iso−プロピルジエトキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−n−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−n−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピル−tert−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピルフェノキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−ブチルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−ブチルジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−ブチル−tert−ブトキシシラン、ジ−n−ブチルフェノキシシラン、ジ−sec−ブチルジメトキシシラン、ジ−sec−ブチルジエトキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−n−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−n−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチル−tert−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチルフェノキシシラン、ジ−tert−ブチルジメトキシシラン、ジ−tert−ブチルジエトキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−n−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−n−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチル−tert−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチルフェノキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジ−n−プロポキシシラン、ジフェニルジ−iso−プロポキシシラン、ジフェニルジ−n−ブトキシシラン、ジフェニルジ−sec−ブトキシシラン、ジフェニルジ−tert−ブトキシシラン、ジフェニルジフェノキシシラン、ビス(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジメトキシシラン、ビス(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジエトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、ジビニルジ−n−プロポキシシラン、ジビニルジ−iso−プロポキシシラン、ジビニルジ−n−ブトキシシラン、ジビニルジ−sec−ブトキシシラン、ジビニルジ−tert−ブトキシシラン、ジビニルジフェノキシシラン、ビス(4−スチリル)ジメトキシシラン、ビス(4−スチリル)ジエトキシシラン、ビス(4−スチリル)ジ−n−プロポキシシラン、ビス(4−スチリル)ジ−iso−プロポキシシラン、ビス(4−スチリル)ジ−n−ブトキシシラン、ビス(4−スチリル)ジ−sec−ブトキシシラン、ジビニルビス(4−スチリル)ジ−tert−ブトキシシラン、ビス(4−スチリル)ジフェノキシシラン、ビス(3−スチリル)ジメトキシシラン、ビス(3−スチリル)ジエトキシシラン、ビス(3−スチリル)ジ−n−プロポキシシラン、ビス(3−スチリル)ジ−iso−プロポキシシラン、ビス(3−スチリル)ジ−n−ブトキシシラン、ビス(3−スチリル)ジ−sec−ブトキシシラン、ジビニルビス(3−スチリル)ジ−tert−ブトキシシラン、ビス(3−スチリル)ジフェノキシシラン、ビス(2−スチリル)ジメトキシシラン、ビス(2−スチリル)ジエトキシシラン、ビス(2−スチリル)ジ−n−プロポキシシラン、ビス(2−スチリル)ジ−iso−プロポキシシラン、ビス(2−スチリル)ジ−n−ブトキシシラン、ビス(2−スチリル)ジ−sec−ブトキシシラン、ジビニルビス(2−スチリル)ジ−tert−ブトキシシラン、ビス(2−スチリル)ジフェノキシシラン等のジオルガノジアルコキシシラン等が例示できる。
加水分解性基Xがハロゲン原子であるシラン化合物(ハロゲン化シラン)としては、上述したアルコキシシランにおけるアルコキシ基がハロゲン原子で置換されたものが挙げられる。また、加水分解性基Xがアセトキシ基であるシラン化合物(アセトキシシラン)としては、上述したアルコキシシランにおけるアルコキシ基がアセトキシ基で置換されたものが挙げられる。さらに、加水分解性基Xがイソシアネート基であるシラン化合物(イソシアネートシラン)としては、上述したアルコキシシランにおけるアルコキシ基がイソシアネート基で置換されたものが挙げられる。
一方、一般式(I)で表されるシラン化合物において、Xで表される基がヒドロキシル基である化合物としては、上述したアルコキシシランにおけるアルコキシ基がヒドロキシル基に置換されたものが挙げられる。このようなシラン化合物は、例えば、上述した加水分解性基Xを有するシラン化合物が加水分解して生成した化学種であり、シラノール(SiOH)の状態で安定に存在できる化合物である。
工程(1)においては、上述したような一般式(I)で表されるシラン化合物を、水及び触媒を含む加水分解用溶液に加えて、シラン化合物の加水分解反応や、場合によってこれに続く縮合反応を生じさせる。
このような加水分解を良好に生じさせる触媒としては、有機酸や無機酸が挙げられる。有機酸としては、ギ酸、マレイン酸、フマル酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、酪酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、サリチル酸、安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、フタル酸、スルホン酸、酒石酸、トリフルオロメタンスルホン酸等が例示できる。無機酸としては、塩酸、リン酸、硝酸、ホウ酸、硫酸、フッ酸等が例示できる。
触媒としては、特に、水層及び有機層の両方において高効率に作用できるものが好ましく、かかる観点からは、上述したなかでは酢酸が好適である。また、反応後の処理(溶液からの触媒の除去等)を簡素化するため、触媒は低沸点であることが好ましく、具体的には、沸点が140℃以下のものが好ましく、120℃以下のものがより好ましく、100℃以下のものが更に好ましい。
工程(1)で用いる触媒の量は、一般式(I)で表されるシラン化合物1モルに対して0.001〜2モルの範囲であることが好ましく、0.01〜1モルの範囲であるとより好ましい。触媒の使用量が少なすぎると、シラン化合物の加水分解反応が十分に生じなくなるおそれがあり、多すぎると、望ましくないゲル化反応が生じ易くなる場合がある。
加水分解用溶液に含まれる水の量は、シラン化合物を加水分解するのに必要となる理論水量以上であることが好ましい。また、触媒1重量部に対して、1〜100重量部であると、加水分解反応が良好に生じ得ることからより好ましい。加水分解用溶液に用いる水は、特に制限されず、超純水、蒸留水、イオン交換水、水道水等のいずれであってもよいが、純度が高く、またイオン性不純物が少ないために加水分解反応に有利な蒸留水やイオン交換水が好ましい。
加水分解用溶液には、上述した水及び触媒に加え、例えば、界面活性剤等を加水分解反応に影響が生じない程度に含んでいてもよい。ただし、工程(1)で用いる加水分解用溶液は、後述する工程(2)で添加する有機溶媒は含まないことが望ましい。加水分解用溶液が工程(2)で用いる有機溶媒を含むと、反応の早い段階から、水相から有機相への加水分解生成物の分配が起こり、これによりラダー型ポリシルセスキオキサンを生成するのに十分な濃度の加水分解生成物が含まれにくくなって、その結果、反応がオリゴマーの生成で停止し易くなる傾向にある。
工程(1)における反応温度は、0〜100℃の範囲とすることができる。より高効率で加水分解反応を生じさせるためには、室温よりも高い温度領域とすることが好ましい。ただし、温度が高すぎると、触媒によっては揮発してしまい反応の効率が低下することも考えられるため、反応温度は40〜80℃とすると特に好ましい。
工程(1)では、後述する工程(2)を行なう前に、原料であるシラン化合物と加水分解用溶液との混合溶液を一定時間反応させることが好ましい。これにより、シラン化合物の加水分解反応を確実に生じさせることができる。この反応は、例えば、好ましくは0〜100℃、より好ましくは40〜80℃で、好ましくは1〜24時間、より好ましくは6〜12時間行なうことができる。
本実施形態では、上述した工程(1)に続いて、工程(2)において、工程(1)で得られた溶液に、水との共沸混合物を生成する有機溶媒を添加する(添加工程)。この有機溶媒としては、水との共沸混合物を作りやすく、しかも100℃前後の温度域に共沸点を有するものが好ましい。有機溶媒として、アルコール系溶媒は好ましくない。これは、工程(2)やその後の工程(3)、(4)において、アルコール系溶媒が、一般式(I)で表されるシラン化合物やその加水分解物よりも過剰に存在するため、これらのエステル交換反応が進行し易くなって縮合反応が十分に生じなくなるおそれがあるからである。
縮合反応を良好に生じさせる観点からは、有機溶媒としては、活性水素を含まない有機溶媒又は水と混和しない有機溶媒であると好ましく、活性水素を含まず、且つ、水と混和しない有機溶媒であるとより好ましい。このような有機溶媒としては、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、芳香族炭化水素溶媒、環状脂肪族炭化水素溶媒等が挙げられる。なかでも、ジアルキルケトンや芳香族炭化水素溶媒は、水との混和性が極めて低いため、特に好適である。
ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチル−iso−プロピルケトン、メチル−sec−ブチルケトン、メチル−tert−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジエチルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセチルアセトン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
エーテル系溶媒としては、エチルエーテル、iso−プロピルエーテル、n−ブチルエーテル、n−ヘキシルエーテル、2−エチルヘキシルエーテル、ジオキサン、ジメチルジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ヘキシルエーテル、エトキシトリグリコール、テトラエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等が挙げられる。
芳香族炭化水素溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン(o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン)、ニトロベンゼン等が挙げられる。また、環状脂肪族炭化水素溶媒としては、シクロペンタン、シクロヘキサン等が挙げられる。上述したような有機溶媒は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
工程(2)で用いる有機溶媒の添加量は、工程(1)で用いた水1重量部に対して1〜10重量部であると好ましく、1〜5重量部であるとより好ましい。この有機溶媒の添加量が上記の好適範囲内であるほど、後述する工程(4)における水の共沸・除去が良好に生じ、より高分子量のラダー型ポリシルセスキオキサンが得られやすくなる傾向にある。
次いで、工程(3)において、工程(2)で得られた溶液(2層系混合溶液)を加熱還流する(加熱還流工程)。加熱還流は、用いる溶媒の種類に対応した好適な還流温度で行うことができる。具体的には、少なくとも40℃以上であると好ましい。ただし、還流温度が140℃以上となる場合は、好ましくないゲル化反応が過度に生じ、高効率でラダー型ポリシルセスキオキサンが得られ難くなるおそれがある。したがって、還流温度の上限は、140℃未満とすることが好ましく、130℃以下とするとより好ましい。このような還流温度での加熱還流を可能とするため、工程(2)で添加する有機溶媒を適切に選択することが好ましい。
また、加熱還流を行なう時間は、2〜7時間であると好ましく、3〜5時間であるとより好ましい。加熱還流時間が短すぎると、シラン化合物の加水分解物の縮合反応が十分に生じず、高分子量のラダー型ポリシルセスキオキサンが得られ難くなる傾向にある。一方、加熱還流時間が長すぎると、好ましくないゲル化が進行し、ラダー型ポリシルセスキオキサンが効率よく得られなくなるおそれがある。
そして、工程(3)の後、工程(4)において、工程(3)で得られた混合溶液から共沸によって水を除去する(共沸工程)。この工程において、原料である一般式(I)で表されるシラン化合物の加水分解・縮合工程がほぼ完了し、ラダー型ポリシルセスキオキサンが得られる。なお、工程(3)の加熱還流と工程(4)の共沸とは、必ずしも別々に生じさせる必要はなく、例えば、加熱還流しながら共沸させるといったように、工程(3)と工程(4)とは平行して行ってもよい。
共沸の際の温度条件は、用いる有機溶媒の種類等によって異なるが、100〜139℃とすることが好ましく、110〜130℃とすることがより好ましい。また、時間は、1〜4時間とすることが好ましく、2〜3時間とすることがより好ましい。このような好適条件を満たすようにして共沸を行なうことで、不都合な副反応を抑制しながら縮合等を進行させることができ、高効率で高分子量のラダー型ポリシルセスキオキサンを得ることができる。なお、この共沸工程では、必ずしも混合溶液に含まれる全ての水を除去する必要はなく、少なくとも一部が除去されるようにすればよい。ただし、上述した効果を得るためには、好ましくは混合溶液中の80%以上、より好ましくは95%以上の水が除去されるようにすることが好適である。そのためには、留去される水の量を確認しながら共沸を行なうことが好ましい。
その後、必要に応じて共沸後に得られた溶液を濃縮する(工程(5);濃縮工程)ことにより、高濃度でラダー型ポリシルセスキオキサンを含む溶液が得られ、より高純度のラダー型ポリシルセスキオキサンが得られるようになる。かかる濃縮は、例えば、共沸後の溶液を加熱して溶媒を除去することにより行なうことができ、この際、減圧下で加熱を行ってもよい。濃縮は、溶媒のみを確実に除去することができ、また、ラダー型ポリシルセスキオキサンの分解等が生じない程度の条件で行なうことが好ましい。
そして、濃縮により得られた溶液から、公知の方法にしたがってラダー型ポリシルセスキオキサンを分離することにより、目的生成物であるラダー型ポリシルセスキオキサンを得ることができる。ラダー型ポリシルセスキオキサンの分離方法は、特に制限されないが、濃縮後の溶液をそのまま乾燥させる(工程(6);乾燥工程)方法が好ましい。このような乾燥を行なうことによって、高純度のラダー型ポリシルセスキオキサンを容易に得ることができる。この乾燥の条件も、溶媒のみを確実に除去でき、しかもラダー型ポリシルセスキオキサンの分解等が生じない程度の条件とすることが好ましい。
上述した本実施形態のラダー型ポリシルセスキオキサンの製造方法においては、工程(1)において原料である一般式(I)で表されるシラン化合物の加水分解反応が主に生じ、加水分解物であるシラノールが生成し、続く工程(2)、(3)、(4)において、このシラノールの縮合反応が主に生じてラダー型ポリシルセスキオキサンが生成する。ただし、本発明では、全体としてこのような反応の過程を得る限り上記には限定されず、工程(1)において縮合反応が進行することもあり、また、工程(2)、(3)、(4)(場合によっては工程(5)及び(6))まで加水分解反応が進行することもある。
そして、上述した実施形態では、工程(1)において、一般式(I)で表されるシラン化合物を加水分解するのに必要な理論量以上の水と触媒とを含む溶液に、シラン化合物を滴下することで、確実に加水分解反応を生じさせることができる。特に、加水分解物であるシラノールの中には、水層において安定に存在できるものもあることから、工程(1)において過剰量の水を存在させることによって、これに続く縮合反応に供されるシラノールを高効率で生成することができる。
また、本実施形態では、工程(4)において、工程(2)で添加した有機溶媒とともに水を徐々に共沸除去することにより、水層に存在しているシラノールを濃縮し、有機層への移動を促進することが可能となり、これにより有機層でのシラノールの縮合反応が生じ易くなった結果、高分子量のラダー型ポリシルセスキオキサンが得られるようになる。この際、上述したように、工程(2)で添加した有機溶媒が水と等量以上、好ましくは水よりも過剰量であれば、共沸時に有機溶媒が再度反応用のフラスコ内に還流することができ、生成したラダー型ポリシルセスキオキサンを含む溶液の乾固を防止することができる。その結果、より高純度のラダー型ポリシルセスキオキサンが得られ易くなる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
300mlのナス型フラスコに蒸留水95g及び酢酸5gを入れた。また、側管付滴下ロートにフェニルトリエトキシシラン15gを秤量し、これをナス型フラスコに固定した。ナス型フラスコを80℃のオイルバス中で溶液を撹拌しながら、これに15分かけて滴下ロート内のシランを滴下した。
次に、滴下ロートをジムロート冷却管に付け替え、そのまま11時間反応させた。それから、水分量計測用のガラス器具Dean−Stark Trapを取り付けて、ナス型フラスコにトルエン50gを加えた後、オイルバス温を140℃に加熱しながらさらに4時間反応させた(加水分解工程)。この間、反応溶液は還流していた。
さらに、反応溶液にトルエン80gを添加(添加工程)し、反応を継続させた。この際、最初に添加した蒸留水95g及び酢酸、並びに縮合によって生じたエタノールは、トルエンとの共沸現象により共沸混合物としてDean−Stark Trapに除去され、余剰のトルエンはナス型フラスコ内に還流した(加熱還流・共沸工程)。そして、4時間の還流でDean−Stark Trap内の水分量の増加が一定となったので加熱を停止した。
共沸後、ナス型フラスコ内の底部には均一トルエン溶液が残留した。このトルエン溶液を濃縮したところ7.4gの白色固体状のポリマーが得られた(収率92%)。得られたポリマーを、THFを溶離液としたGPC測定によって分析したところ、平均分子量は標準ポリスチレン換算で数平均分子量が2200であり、重量平均分子量が5500であった。そして、この白色固体にトルエンを加えても溶解したことから、可溶性の高分子量ポリフェニルシルセスキオキサンが得られていることを確認することができた。
[比較例1]
以下のように実施例1と同様に途中まで反応させた。すなわち、300mlのナス型フラスコに蒸留水95g及び酢酸5gを入れた。また側管付滴下ロートにフェニルトリエトキシシラン15gを秤量し、ナス型フラスコに固定した。ナス型フラスコを80℃のオイルバス中で溶液を撹拌しながら、これに15分かけて滴下ロート内のシランを滴下した。次いで、滴下ロートをジムロート冷却管に付け替え、そのまま11時間反応させた。
上記反応により得られた溶液のGPC分析を行ったところ、水層には一般式(I)で表される化合物が加水分解されたものと、数平均分子量500以下のオリゴマーが存在するのみであった。また、有機層には痕跡量のポリマー成分が存在するのみであった。

Claims (8)

  1. (1)下記一般式(I)で表されるシラン化合物を、水及び触媒を含む加水分解用溶液に加えて加水分解する工程と、
    (2)前記工程(1)で得られた溶液に、水との共沸混合物を生成する有機溶媒を添加する工程と、
    (3)前記工程(2)で得られた溶液を加熱還流する工程と、
    (4)前記工程(3)で得られた溶液から共沸によって水を除去する工程と、
    を有する、ことを特徴とするラダー型ポリシルセスキオキサンの製造方法。
    Figure 2008081736

    [式中、Rは、H原子若しくはF原子、B原子、N原子、Al原子、P原子、Si原子、Ge原子及びTi原子のうちの少なくとも1種の原子を含む基、又は、炭素数1〜20の有機基を示し、Xは加水分解性基又はヒドロキシル基を示し、nは1〜3の整数である。但し、nが2又は3である場合、複数のRはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、nが1又は2である場合、複数のXはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
  2. (5)前記工程(4)で得られた溶液を濃縮する工程を更に有する、ことを特徴とする請求項1記載のラダー型ポリシルセスキオキサンの製造方法。
  3. (6)前記工程(5)で得られた溶液を乾燥する工程を更に有する、ことを特徴とする請求項2記載のラダー型ポリシルセスキオキサンの製造方法。
  4. 前記工程(1)における前記加水分解用溶液は、前記触媒、及び、前記シラン化合物を加水分解するのに必要な理論水量以上の水を含有しており、且つ、前記工程(1)においては、前記シラン化合物を前記加水分解用溶液に滴下する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のラダー型ポリシルセスキオキサンの製造方法。
  5. 前記工程(2)における前記有機溶媒が、活性水素を含まない有機溶媒又は水と混和しない有機溶媒である、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のラダー型ポリシルセスキオキサンの製造方法。
  6. 前記工程(1)における前記触媒は、無機酸又は有機酸である、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のラダー型ポリシルセスキオキサンの製造方法。
  7. 前記シラン化合物が、前記一般式(I)におけるRがH、フェニル基、スチリル基又は多環式脂肪族基である化合物である、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のラダー型ポリシルセスキオキサンの製造方法。
  8. 数平均分子量が500〜5000であるラダー型ポリシルセスキオキサンを製造する、ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のラダー型ポリシルセスキオキサンの製造方法。
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