JP2008081346A - 絶縁層を形成するための無鉛硼珪酸塩ガラスフリット及びそのガラスペースト - Google Patents

絶縁層を形成するための無鉛硼珪酸塩ガラスフリット及びそのガラスペースト Download PDF

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Abstract

【課題】 絶縁層を形成するガラス組成物中にPbOを含まない絶縁層形成用のガラスフリットを提供する。
【解決手段】 SiO2 、Al23 、B23 、Li2 O+Na2 O+K2 O、MgO+CaO+SrO+BaO、ZnO、CuO、SnO2 、CeO2 、Gd23 を基本組成とする無鉛硼珪酸塩ガラスで、前記無鉛硼珪酸塩ガラスフリットにAl23 、SiO2 、ZrO、ZnOの1つ以上の無機酸化物を含有させてガラスペーストとし、塗布、焼成して形成された絶縁層は白色で黄味化し難いものである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、白色で黄味化し難い絶縁層を焼成により形成するための無鉛硼珪酸塩ガラスフリット及びそのガラスペーストにに係り、詳しくは、白色で黄味化し難い絶縁層を銀電極の上に焼成により形成するための無鉛硼珪酸塩ガラスフリット及びそのガラスペーストに関するものであり、またプラズマディスプレイパネルの背面基板あるいは平面放電発光方式の電子ディスプレイに形成された銀電極の上に白色で黄味化し難い絶縁層を焼成により形成するための無鉛硼珪酸塩ガラスフリット及びそのガラスペーストに関するものである。
従来、プラズマディスプレイパネルや蛍光表示管等の絶縁層として低融点ガラスフリットが使用されており、このようなガラスには低融点化のために鉛成分を含んでいるものが用いられている。近年、鉛含有ガラスに対して環境上の問題が指摘され、作業環境および廃棄物処理等に問題のないように、鉛を含有しないガラスが求められている。このような問題に対応し、封着・被覆用のガラスとしてリン酸塩系の無鉛低融点ガラスが知られている(例えば、特許文献1)。また、本発明者等は、プラズマディスプレイパネル、蛍光表示管等の封着・被覆用のガラスとして、作業環境および廃棄物処理等に問題のないもので、PbOを含まない絶縁層形成用ガラスを提案した(例えば、特許文献2)。また、低融点ガラスと酸化剤を含有する誘電体ペーストで形成された誘電体層の黄色化を防止し発光効率を向上させたものが知られている(例えば、特許文献3)。
特開2001−180972号公報 特願2005−94574 特開2002−25341号公報
本発明者等は、Pbを含まないもので環境汚染の問題のないもので、プラズマディスプレイパネル、蛍光表示管等の被覆に用いる絶縁層形成用ガラスフリット及びそのガラスペーストを提案した(特許文献2)。このPbを含まないガラスフリットは、590℃以下で焼付けることができ、焼成後に絶縁層(誘電体層としての働きをする)に亀裂等の発生がなく、絶縁性能が維持されるものである。さらに、この無鉛硼珪酸塩ガラスフリットに黒色無機顔料、無機酸化物、有機バインダーおよび有機溶剤等を含有させたガラスペーストとし、プラズマディスプレイパネルのブラックストライプ、蛍光表示管等の絶縁層の形成に用いることにより、画像表示の際にコントラストをつけるという作用を有しているものである。
特許文献2で提案したPbOを含まない絶縁層形成用ガラスフリットのペーストは、ブラックストライプ、蛍光表示管等の絶縁層の形成に用いることにより優れた効果を発揮するものであるが、銀電極を覆ように前記のガラスのペーストで絶縁層を形成した場合、前記銀電極中の銀がイオン化して白色絶縁層に拡散し、白色絶縁層は黄変化するという問題があった。例えばプラズマディスプレイパネルの背面基板の絶縁層のような表示パネルに求められる絶縁層が白色で、不透明、かつ黄色変化し難いという性質では問題があった。
誘電体層の黄色化を防止し発光効率を向上させたものとして特許文献3に示したものが知られているが、本発明は、作業環境および廃棄物処理等に問題のないように鉛を含有させないもので、表示パネルに求められる白色で、不透明、かつ黄色変化し難いという性質をも具備した絶縁層を焼成により形成するための無鉛硼珪酸塩ガラスフリット及びそのガラスペーストを提供するものである。
本発明(請求項1)は、ガラス組成が、mol換算百分率で、
SiO2 :16〜30mol%、
Al23 :1〜8mol%、
23 :20〜32mol%、
Li2 O+Na2 O+K2 O のうち少なくともLi2 Oを0.1mol%以上を含み2種以上の合計が8〜14mol%、
MgO+CaO+SrO+BaOのうち少なくとも1種以上を含み.その合計が1〜10mol%、
ZnO:22〜35mol%、
CuO:0.005〜0.1mol%、
SnO2 :0.01〜1mol.0%、
CeO2 :0.01〜1mol.0%、
Gd23 :0.1〜2.0mol%、
を基本組成とする無鉛硼珪酸塩ガラスで、
前記組成のガラスが、平均粒径1〜5μmで、かつ最大粒径が20μm以下に粒度調整されたガラスフリットであり、ガラス転移点が500℃以下、平均線膨張係数が65〜80×10−7 /℃、耐水性能が80℃の純水に24時間暴露の条件において耐水減量値として0.1mg/cm2 以下の性能を有する耐水性に優れたフリットであり、かつ、前記ガラスフリットとAl23 、SiO2 、ZrO、ZnOのうち少なくとも1つ以上の無機酸化物を含有するガラスペーストを銀電極上に塗布、焼成して形成された絶縁層は白色で黄味化し難いものであることを特徴とする絶縁層を焼成により形成するための無鉛硼珪酸塩ガラスフリットである。
また、本発明(請求項2)は、上記(請求項1)に記載の無鉛硼珪酸塩ガラスフリット、無機充填材であるAl23 、SiO2 、ZrO、ZnOのうち少なくとも1つ以上の無機酸化物、ビヒクルを含むガラスペーストで、前記ガラスペーストを銀電極上に塗布、焼成して形成された絶縁層は白色で黄味化し難いものであることを特徴とする絶縁層を焼成により形成するための無鉛硼珪酸塩ガラスフリットのペーストである。
また、本発明(請求項3)は、上記(請求項1)に記載の無鉛硼珪酸塩ガラスフリット100重量部、無機充填材であるAl23 、SiO2 、ZrO、ZnOのうち少なくとも1つ以上の無機酸化物を1〜10重量部、エチルセルロースまたはアクリル樹脂と有機溶剤を含むビヒクル30〜100重量部を含むガラスペーストで、前記ガラスペーストを銀電極上に塗布、焼成して形成された絶縁層は白色で黄味化し難いものであることを特徴とする絶縁層を焼成により形成するための無鉛硼珪酸塩ガラスフリットのペーストである。
また、本発明(請求項4)は、無鉛硼珪酸塩ガラスフリットのペーストを銀電極上に塗布、焼成して形成される白色絶縁層は、その明るさ、赤味、黄味を、L*a*b*表色系の表示で、L*値が85以上、a*値が−2〜2、b*値が0〜13の範囲であり、かつ前記絶縁層は白色で黄味化し難いものであることを特徴とする上記(請求項2または3)に記載の絶縁層を焼成により形成するための無鉛硼珪酸塩ガラスフリットのペーストである。
また、本発明(請求項5)は、ガラスフリットのペーストを焼成して形成される絶縁層が、プラズマディスプレイパネルの背面ガラス基板に形成された銀電極の上に形成されるものであることを特徴とする上記(請求項2〜4のいずれか)に記載の絶縁層を焼成により形成するための無鉛硼珪酸塩ガラスフリットのペーストである。
また、本発明(請求項6)は、ガラスフリットのペーストを焼成して形成される絶縁層が、平面放電発光方式の電子ディスプレイの銀電極の上に形成されるものであることを特徴とする上記(請求項2〜4のいずれか)に記載の絶縁層を焼成により形成するための無鉛硼珪酸塩ガラスフリットのペーストである。
本発明の絶縁層を形成するための無鉛硼珪酸塩ガラスフリット及びそのガラスペーストは、ガラスの成分として鉛を含んでいないので、鉛による環境汚染の問題はないものである。また本発明の無鉛硼珪酸塩ガラスフリットは、ガラス組成が、mol換算百分率で、SiO2 :16〜30mol%、Al23 :1〜8mol%、B23 :20〜32mol%、Li2 O+Na2 O+K2 O のうち少なくともLi2 Oを0.1mol%以上を含み2種以上の合計が8〜14mol%、MgO+CaO+SrO+BaOのうち少なくとも1種以上を含み.その合計が1〜10mol%、ZnO:22〜35mol%、CuO:0.005〜0.1mol%、SnO2 :0.01〜1mol.0%、CeO2 :0.01〜1mol.0%、Gd23 :0.1〜2.0mol%、を基本組成とする無鉛硼珪酸塩ガラスであり、これは、鉛を含んでいないので環境汚染の問題のないものであり、かつガラス転移点が500℃以下、40〜300℃における平均線膨張係数が65〜80×10−7 /℃であり、耐水性能が80℃の純水に24時間暴露したとき、耐水減量値が0.1mg/cm2 以下の性能を有するもので耐水性に優れたものであり、焼成後に絶縁層にクラックが発生しないものである。
また、プラズマディスプレイパネルや平面放電発光方式の電子ディスプレイ等を製造する際に、基板の上に銀電極を付け、その上にガラスペーストを塗布、焼成して形成される絶縁層は、銀電極中の銀がイオン化して白色絶縁層に拡散して黄味化するという問題があったが、本発明の絶縁層を形成するための無鉛硼珪酸塩ガラスフリットを含むガラスペーストによれば、白色絶縁層の黄変化を発生せないものである。
すなわち、プラズマディスプレイパネルや平面放電発光方式の電子ディスプレイ等を製造する際に、誘電体層となる絶縁層は、ガラスペーストを塗布、焼成して形成するものであるが、電極材料に用いられている銀が拡散して絶縁層を黄味化することがある。プラズマディスプレイパネルの背面ガラス基板や平面放電発光方式の電子ディスプレイの絶縁層が黄味化すると、光の反射率が低下し、ディスプレイの発光率を低下させ、またディスプレに映し出される色が悪くなるという問題があった。
特に、ガラスペーストを塗布、焼成して形成した絶縁層を、プラズマディスプレイパネルの背面ガラス基板側誘電体層として使用するには、590℃以下で焼付けることができ、焼成後に亀裂等の発生がなく、絶縁性能が維持されるとともに、さらに、白色であることが求められる。白色でないとプラズマディスプレイパネルで映像を映し出す際、発光輝度が上らず、またアドレス電極の映り込みがあるということが発生し、映し出される映像やその色が悪くなるという問題があった。
本発明の無鉛硼珪酸塩ガラスフリットを含むガラスペーストで形成された絶縁層は白色なものであるが、その白色絶縁層の明るさ(L*)、赤味(a*)、黄味(b*)を、L*a*b*表色系で表示すれば、L*値が85以上、a*値が−2〜2、b*値が0〜13の範囲であり、かつ黄変化を発生せないものである。それにより絶縁層は白色で不透明で、プラズマディスプレイパネルや平面放電発光方式の電子ディスプレイは、充分な反射率、発光率が得られ、色も良いものであった。また、白色の絶縁層が黄味化することがないので、プラズマディスプレイパネルや平面放電発光方式の電子ディスプレイは、光の反射率が低下することがなく、発光率を低下させることがなく、また色が悪くなることもなかった。 このように本発明のガラスペーストで焼成して形成された白色絶縁層は、プラズマディスプレイパネルの背面ガラス基板に形成された銀電極の上に形成されるものとして優れているものある。また平面放電発光方式の電子ディスプレイの銀電極の上に形成されるものとして優れているものある。
本発明は、絶縁層を形成するための無鉛硼珪酸塩ガラスフリットであり、それに、無機充填材であるAl23 、SiO2 、ZrO、ZnOのうち少なくとも1つ以上の無機酸化物、ビヒクル、具体的にはエチルセルロースまたはアクリル樹脂と有機溶剤を含むビヒクルを含有するガラスペーストで、これを塗布、焼成して形成された絶縁層は白色で黄味化し難いものである。
本発明の無鉛硼珪酸塩ガラスフリットを含むガラスペーストは、プラズマディスプレイパネルの背面基板、平面放電発光方式の電子ディスプレイ等の基板に塗布、焼成して絶縁層を形成するものである。プラズマディスプレイパネルの背面基板、平面放電発光方式の電子ディスプレイの基板としては、一般に、ソーダ石灰板ガラスが用いられている。そこで、本発明による硼珪酸塩系ガラスリットは、基板としての板ガラスであるソーダ石灰ガラスへの焼き付けを行うことを想定して、このような板ガラスの軟化温度730〜740℃、歪点495〜505℃、線熱膨脹係数87〜91×107 /℃であることを考慮して、590℃以下の温度で板ガラス等へ焼き付けることができるようにし、またガラスの基板との線膨張係数の差を小さいものとして、無鉛硼珪酸塩ガラスフリットをガラスペーストにして塗布・焼成したときに、焼成により形成された絶縁層にクラックが発生することないようにしたものである。また、基板に用いられる、軟化温度が約870℃、歪点が約570℃の高歪点のアルミ珪酸塩系ガラスにも590℃以下の温度で焼き付けることができ、焼成により形成された絶縁層にクラックが発生することないようにしたものである。
まず、本発明の無鉛硼珪酸塩ガラスリットのガラス組成について説明する。
SiO2 は、ネットワークフォーマで、ガラスを安定化に効果があり、その含有量が、16mol%未満では、ガラスの安定化効果が充分ではなく、30mol%超えると軟化点が高くなりすぎる。したがってSiO2 の含有量は、16〜30mol%、好ましくは17〜25mol%である。
Al23 は、ガラスの安定化に効果があり、化学的耐久性を高くする効果を有している。その含有量が、1mol%未満では、その効果が充分でなく、ガラス基板との密着性が悪く、耐水性も悪くなる。8mol%超えると軟化温度が高くなり590℃以下での焼成が困難となる。したがってAl23 の含有量は、1〜8mol%、また、Al23 は、SiO2 の含有量の4分の1より多い方が、耐水性能に効果的であるので、好ましくは4.0〜7.5mol%である。
23 は、ガラスを安定化させ、流動性を増加させる効果を有する。その含有量が、20mol%未満では、その効果が充分でなく、また線膨脹係数を大きくする。32mol%超えでは、ガラスの安定化、流動性への効果が薄れ、また耐水性能を低下させることになる。したがってB23 の含有量は、20〜32mol%、好ましくは25〜30mol%である。
Li2 O、Na2 O、K2 Oは、これらのうち少なくともLi2 Oを0.1mol%以上を含み、2種以上の合計が8〜14mol%とする。これは、Li2 O、Na2 OおよびK2 Oは、ガラスの軟化温度を下げる効果があり、かつ流動性を増加させる効果がある。本発明ではLi2 Oを0.1mol%以上を含ませるものである。また、それらの含有量の合計が8mol%未満で効果が充分に得られない。即ちガラスの軟化温度を下げる効果が十分なものではなく、屈伏点が550℃以上になるものであった。また、ガラスの粘性も大きくなり流動性が低下する。また14mol%超では化学的耐久性の低下、電気絶縁性の低下、膨脹係数が大きくなりすぎるという悪影響が生ずることがあるので、Li2 O+Na2 O+K2 Oはその合計8〜14mol%、好ましくは9〜12.5mol%である。
また、Li2 O、Na2 O、K2 Oは、これらのうち少なくともLi2 Oを0.1mol%以上を含有させるもので、それは本発明のガラスフリットとAl23 、SiO2 、ZrO、ZnOのうち少なくとも1つ以上の無機酸化物を含有するガラスペーストを塗布、焼成して形成された絶縁層が、充分な白色のものにするために必要である。また、Li2 O、Na2 O、K2 Oは、これらのうち少なくともLi2 Oを0.1mol%以上を含み2種以上を含むようにするのは、ガラスの軟化温度を下げる効果、流動性を増加させる効果ためであり、無鉛硼珪酸塩ガラスフリットのガラス転移点を500℃以下のものとするのに必要である。
Li2 O、Na2 O、K2 Oの合計で8〜14mol%であるが、それぞれの比率を例示すれば、Li2 Oが4部、Na2 Oが6部、K2 Oが2部が好適である。
MgO、CaO、SrO、BaOは、ガラスの安定化に効果がある。その含有量の合計が1mol%未満では、ガラスの失透が生じやすく、焼成時の結晶化を抑制することができなく、10mol%超えると軟化温度が高くなり焼成が困難となる。また10mol%超えると平均線膨脹係数が80×10−7 /℃を超えるものが多くなり、ガラス基板に焼付け製膜した時にクラックが発生し、充分な絶縁効果をもったコーティング膜を得ることが出来なかった。
ZnOは、ガラスの安定化に効果があり、軟化温度を下げ、また失透を抑制する成分である。その含有量が22mol%未満では効果が充分でなく、35mol%を超えると結晶化し易くなり安定したガラスが得られなくなるので、22〜35mol%である。
本発明のPbを含まない硼珪酸塩ガラスのような組成のものでは、CuO:0.005〜0.1mol%、好ましくは0.01〜0.05mol%、SnO2 :0.01〜1.0mol%、好ましくは 0.1〜0.8mol%、CeO2 :0.01〜1.0mol%、好ましくは0.1〜0.5mol%、Gd23 :0.1〜2.0mol%、好ましくは0.3〜1.0mol%、を含有させることにより、590℃以下の温度で板ガラスに焼き付けることができ、また、40〜300℃における平均線膨張係数を65〜80×10−7 /℃にすることができたものてある。また、銀電極上に塗布、焼成して形成される絶縁層が、銀電極中の銀がイオン化して白色絶縁層に拡散することで発生する白色絶縁層の黄変化を生じさせないものである。
一般に、低融点ガラスフリットには低融点化のために鉛が主成分として含まれている。また鉛を使用しないものでは、ビスマスやリン酸が主成分として含まれている。本発明では、鉛を含まず、またビスマスやリン酸を含むことなく硼酸や珪酸を主成分とした硼珪酸塩系ガラスでCuO、SnO2 、CeO2 、Gd23 を含むことにより、充分な低融性能を持たせ、かつ緻密で平滑な膜を形成できるようにしたものであり、特に焼成して形成された絶縁層は、銀電極中の銀がイオン化して白色絶縁層に拡散することなく白色絶縁層の黄変化を生じさせないものである。
ZnO及びB23 について上述したが、B23 とZnOの組成比をZnO/B23 =0.69〜1.75である。ZnO/B23 =0.69〜1.75とすることにより、結晶化割合を低くすることができる。具体的には結晶化割合20%以下にすることができる。PbOを含まない無鉛硼珪酸塩ガラスでは、結晶化を起しやすい。結晶化割合が20%以上のような高いガラス粉末を含むガラスペーストで焼成して得られる絶縁被膜は、絶縁被膜の表面が凹凸で平滑にならない。また絶縁被膜の短絡の原因ともなる。そこで結晶化割合を低くするものである。また、ZnO/B23 が0.69以下の場合は耐水性能が低下する。耐水性能の低下は微粒子を得るための微粉砕加工においてガラスの吸水性の原因となり、ガラスフリットの特性劣化の原因となる。好ましくは、ZnO/B23 =0.83〜1.28である。
本発明のガラスフリットは、ガラス組成が、mol換算百分率で、SiO2 :16〜30mol%、Al23 :1〜8mol%、B23 :20〜32mol%、Li23 とNa2 OとK2 Oのうち少なくともLi2 Oを0.1mol%以上を含み2種以上の合計が8〜14mol%、MgOとCaOとSrOとBaOのうち少なくとも1種以上を含み.その合計が1〜10mol%、ZnO:22〜35mol%、CuO:0.005〜0.1mol%、SnO2 :0.01〜1mol%、CeO2 :0.01〜1mol%、Gd23 :0.1〜2.0mol%、を基本組成とするもので、かつ、B23 とZnOの組成比が、ZnO/B23 =0.69〜1.75の無鉛硼珪酸塩ガラスをガラスフリットにしたものである。
本発明の組成のガラスフリットは、平均粒径1〜5μmで、かつ最大粒径が20μm以下に粒度調整された微細に粉末化されたもので、溶融しやすくし、またガラスペースト化しやすくするものであり、塗布、焼成により、よりよい絶縁被膜が得られようにするものである。しかし、ガラスを微細な粉末に粉砕した場合に、表面積が大きくなるため、一般に空気中の水分を吸着しやすくなる性質が生じるが、本発明のガラスフリットは、かかる粒度に調整することにより、耐水性能が80℃の純水に24時間暴露の条件において耐水減量値として0.1mg/cm2 以下の性能を有する耐水性に優れたものとすることがでたものである。焼成して得られた絶縁被膜は、耐水性能が80℃の純水に24時間暴露の条件において耐水減量値として0.1mg/cm2 以下の性能を有することにより、絶縁被膜の特性が劣化する等の特性の変化が生じないものである。
また、本発明のガラスフリットは、ガラス転移点が500℃以下のものである。プラズマディスプレイパネルの背面ガラス基板、平面放電発光方式の電子ディスプレイのガラス基板等の基板上に590℃以下で緻密な絶縁被覆を形成させるために使用されるガラスには、500℃以下のガラス転移点を有することが求められる。本発明のガラスフリットは、上述のような組成とその粒度を調整されて微細に粉末化されていることにより、ガラス転移点が500℃以下、具体的には450℃〜500℃にすることができたものである。
ガラスペーストを塗布し焼成するとき、その焼成温度が高いとガラス基板上の電気回路の電気的特性が劣化したりガラス基板が変形したりするので、その焼成温度は590℃以下で焼成を行うことが必要である。
また、本発明のガラスフリットは、平均線膨張係数が65〜80×10−7 /℃である。プラズマディスプレイパネルの背面ガラス基板、平面放電発光方式の電子ディスプレイ等の基板にはソーダ石灰系のガラスが用いられている。そこでソーダ石灰系のガラス基板に絶縁層を焼き付けるものであることを想定して、本発明のガラスフリットは、上述のような組成とすることにより、40〜300℃における平均線膨張係数が65〜80×10−7 /℃としたものである。
一般的に、ソーダ石灰系のガラスの線膨張係数が87〜91×10−7 /℃であり、それを考慮すると平均線膨張係数が65〜80×10−7 /℃のものは好ましいものである。これは、本発明のガラスフリットの平均線膨張係数と差が小さいので、ガラスペーストにして塗布し焼成したときに、焼成により形成された絶縁層にクラックが発生することないようにしたものである。なお、絶縁層はクラックにより絶縁性能が劣化する恐れがあるので、クラックが発生することないようにしたものである。
また、ガラス基板、例えばプラズマディスプレイパネルの背面ガラス基板に
ガラスペーストを塗布して焼成して白色絶縁層を形成する場合に、焼成(焼き付け)温度でガラス基板が変形することがないようにしなければならない。ソーダ石灰系のガラスはその軟化温度730〜740℃、転移点495〜505℃であり、ソーダ石灰系のガラス基板に絶縁層を焼き付けができることを想定した場合に、焼き付け温度でガラス基板が変形することがないようにするために、またプラズマディスプレイパネルの電気回路の電気的特性が劣化することがないようにするためには、ガラス転移点が500℃以下である必要があり、本発明のガラスフリットはかかる要求に応ずることができるものである。
本発明のガラスペーストは、無鉛硼珪酸塩ガラスフリット、無機充填材であるAl23 、SiO2 、ZrO、ZnOのうち少なくとも1つ以上の無機酸化物粉末、ビヒクルを含むもので、このガラスペーストを焼成して形成された絶縁層は白色で不透明、かつ黄色に変化し難いものである。
具体的には、本発明の無鉛硼珪酸塩ガラスフリット100重量部、無機充填材であるAl23 、SiO2 、ZrO、ZnOのうち少なくとも1つ以上の無機酸化物粉末を1〜10重量部、好ましくは2〜8重量部、エチルセルロースまたはアクリル樹脂と有機溶媒を含むビヒクル30〜100重量部を含むガラスペーストである。
無機充填材であるAl23 、SiO2 、ZrO、ZnOは、ガラスペーストにして塗布、焼成したときに、形成された絶縁層を白色のものにする役割をする。その量を1〜10重量部としたのは、1重量部未満では、絶縁層を充分な白色にすることができない。また10重量部より多くなると絶縁層(被膜)の表面が凹凸で平滑にならない。よって無機充填材であるAl23 、SiO2 、ZrO、ZnOのうち少なくとも1つ以上の無機酸化物粉末は1〜10重量部とした。、好ましくは2〜8重量部である。
またプラズマディスプレイパネルの背面ガラス基板側絶縁層(誘電体層)や平面放電発光方式の電子ディスプレイの絶縁層(誘電体層)として使用するときに白色であることに、不透明であることが求められることがある。
本発明のガラスペーストを焼成して形成した絶縁層は不透明であり、アドレス電極の映り込みが生ずることはなく、また反射率や発光輝度を低下させることもない。形成される絶縁層は、ガラスペーストに含まれる無機充填材粉末であるAl23 、SiO2 、ZrO、ZnOの量が多い程、より不透明度の高いものとなる。
本発明のガラスペーストは、本発明の無鉛硼珪酸塩ガラスフリットに無機充填材であるAl23 、SiO2 、ZrO、ZnOのうち少なくとも1つ以上の無機酸化物を含有させることにより、形成された絶縁層は白色になり、また白色な絶縁層は、L*a*b*表色系で表示される明るさL*値が85以上、赤味a*値が−2〜2、黄味b*値が0〜13であり、かつ黄変化を発生せないものである。それによりプラズマディスプレイや平面放電発光方式の電子ディスプレイに映し出される映像は、充分な発光輝度が得られ、またアドレス電極の映り込みということもなく、プラズマディスプレイパネルの背面ガラス基板として優れているものあり、また平面放電発光方式の電子ディスプレイの銀電極の上に形成されるものとして優れているものある。
本発明で組成などを特定したガラスのペーストは、微細に粉末化されたガラスフリットと、無機充填材であるAl23 、SiO2 、ZrO、ZnOのうち少なくとも1つ以上の無機酸化物の微細粉末を混合し、次にビヒクルと混練してガラスペースト化される。本発明のガラスのフリットを含むガラスペーストをスクリーン印刷法によって所定の部位に塗布し、120℃にて充分乾燥を行った後、590℃以下で焼成される。上記ビヒクルとしては、エチルセルロースまたはアクリル樹脂と有機溶媒を含むものである、また樹脂および有機溶剤からなるもので、樹脂分であるエチルセルロースを溶剤であるブチルカルビトールアセテートまたはターピネオールに溶かしたものが使用される。
本発明は、具体的に、無鉛硼珪酸塩ガラスフリット100重量部、無機充填材であるAl23 、SiO2 、ZrO、ZnOのうち少なくとも1つ以上の無機酸化物を1〜10重量部、エチルセルロースまたはアクリル樹脂と有機溶媒を含むビヒクル30〜100重量部とすることが白色で不透明な絶縁層にすること、黄色に変化し難いものにすること、L*a*b*表色系で表示される明るさL*値が85以上、赤味a*値が−2〜2、黄味b*値が0〜13にするのに、好ましいものである。
このように、本発明のガラスフリットを含有しているガラスペーストによれば、ガラスの組成、粒度調整、結晶化割合を低くすることなどにより、緻密な被覆が形成され、また銀電極上に塗布、焼成して形成された絶縁層は、白色で不透明で黄変化し難いものであり、プラズマディスプレイパネルの背面ガラス基板に形成されるものであり、また平面放電発光方式の電子ディスプレイとして形成されるものであり、ディスプレイパネルの絶縁層として充分な反射率、発光率が得られ、また色も良いものである。
本発明のガラスフリットは、原料として、ケイ砂、アルミナ、無水ホウ酸、ホウ酸、硝酸カリウム、炭酸リチウム、酸化マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、亜鉛華、銅化合物や銀化合物を、ガラス組成が、mol換算百分率でSiO2 :16〜30mol%、Al23 :1〜8mol%、B23 :20〜32mol%、Li2 O+Na2 O+K2 O のうち少なくともLi2 Oを0.1mol%以上を含み2種以上の合計が8〜14mol%、MgO+CaO+SrO+BaOのうち少なくとも1種以上を含み.その合計が1〜10mol%、ZnO:22〜35mol%、CuO:0.005〜0.1mol%、SnO2 :0.01〜1.0mol%、CeO2 :0.01〜1.0mol%、Gd23 :0.1〜2.0mol%、を基本組成とする無鉛硼珪酸塩ガラスとなるように、配合し、溶融する。
溶融は、白金ルツボを用いて、大気雰囲気で行う。フリット化は、溶融ガラスを冷却している2つのロール(双ロール)あいは鉄板上への流し出し若しくは水中への投入し粉末にする。乾燥し、それをボールミルにより微粉末化して得るものである。
具体的には、白金ルツボ中、で1240〜1300℃で20分、ガラス化し、急空冷する。粉砕・フリット化は、ガラスを粉砕し、平均粒径1〜5μmで、かつ最大粒径が20μm以下に粒度調整する。
また、本発明のガラスフリットを含有するガラスペーストは、
本発明の無鉛硼珪酸塩ガラスフリット 100重量部
無機充填材(Al23 、SiO2 、ZrO、ZnO) 1〜10重量部
ビヒクル(エチルセルロースまたはアクリル樹脂と有機溶媒を含む)30〜100重量部
である。
図1〜図3はプラズマディスプレイパネルについて、本発明の無鉛硼珪酸塩ガラスフリットのペーストで絶縁層を形成した場合をの実施形態を示したものである。
図1はプラズマディスプレイパネルの斜視図で、前面ガラス基板10と背面ガラス基板1を離して図示したものである。図2と図3は前面ガラス基板10と背面ガラス基板1を接合させて図示したもので、図2は図1のA−A断面図、図3は図1のB−B断面図である
図1〜図3に示すように、背面ガラス基板1はアドレス電極2が配置され、絶縁層(誘電体層)3で被覆されている。アドレス電極2は銀電極といわれるもので、銀粉末と有機バインダーからなるペーストをスクリーン印刷により形成したものである。例えば、銀ペーストは銀粉末65〜90%、低融点ガラスフリット1〜10%、及び樹脂を含む有機溶媒からなっており、500℃〜600℃の焼成によりガラス基板上に銀電極が形成されるものある。リブ(隔壁)4が図1の縦方向に、またリブ(隔壁)6、7が図1の横方向に形成されている。蛍光体R、G、Bがリブ(隔壁)4及び6、7の間に形成されている。
前面ガラス基板10には透明電極12、ブラックストライプ14、バス電極13、誘電体層11および保護膜(MgO)15が形成されている。
前面ガラス基板10のブラックストライプ14は、背面ガラス基板1のリブ(隔壁)6、7に重ね合わせるものである。
前面ガラス基板10と背面ガラス基板1は、貼り合わされ、周辺を気密封止した真空にした後、Ne−Xe等のガスを封入されるものである。
本発明のガラスフリットのペーストは、無鉛硼珪酸塩ガラスフリット100重量部、Al23 、SiO2 、ZrO、ZnOの無機酸化物を1〜10重量部、エチルセルロースまたはアクリル樹脂と有機溶媒を含むビヒクル30〜100重量部を含むもので、図1の絶縁層(誘電体層)3のように、背面ガラス基板1の上アドレス電極(銀電極)が形成される。背面ガラス基板1上のアドレス電極(銀電極)を被うように絶縁層(誘電体層)3をクリーン印刷法によって塗布し充分乾燥を行った後、580℃で焼成により形成するものである。
図1〜図3に示したように、プラズマディスプレイパネルの背面ガラス基板1上のアドレス電極(銀電極)2を形成し、この銀電極2を被うように絶縁層(誘電体層)3を形成しているものである。背面ガラス基板1、及び本発明の無鉛硼珪酸塩ガラスフリットのペーストで形成された絶縁層(誘電体層)3は、ほぼ同じ平均線膨張係数のものであり、絶縁層(誘電体層)3にクラックの発生はなかった。
また、本発明の絶縁層(誘電体層)3は、白色で、その絶縁層3は、明るさ(L*値)が85以上、、赤味(a*値)が−2〜2、黄味(b*値)が0〜13の範囲であり、充分な反射率、発光率が得られ、色も良いものであった。また、白色の絶縁層が黄味化することがないのでものであった。また、絶縁層(誘電体層)3は、白色なものであり、プラズマディスプレイパネルで映像を映し出す際、充分な発光輝度が得られ、またアドレス電極2が映り込んだり、映し出される映像の色が悪くなるというようなことはなかった。また、アドレス電極(銀電極)2の上の絶縁層(誘電体層)3には黄変化が生じなかった。すなわち銀電極2中の銀がイオン化し拡散しても白色の絶縁層は黄味化しなかった。
また、本発明の実施の形態として、図1〜図3に示したプラズマディスプレイパネルの前面ガラス基板10に形成されるブラックストライプ14について、その絶縁層を焼成により形成するためのガラスペーストは、ガラス組成が、mol換算百分率で、SiO2 :16〜32mol%、Al23 :4〜8mol%、B23 :20〜35mol%、Li2 O+Na2 O+K2 O のうち少なくとも2種以上を含み、その合計が8〜14mol%、MgO+CaO+BaO+SrO のうち少なくともBaOを3mol%以上含み、その1種以上の合計が3〜16mol%、ZnO:6〜33mol%、Cu2 O:0.01〜3mol%、Ag2 O:0.01〜1mol%、前記B23 とZnOの組成比が、ZnO/B23 =0.27〜1.3、を基本組成とする無鉛硼珪酸塩ガラスで、前記組成のガラスが、平均粒径1〜5μmで、かつ最大粒径が20μm以下に粒度調整されたガラスフリットであり、ガラス転移点が500℃以下、平均線膨張係数が65〜80×10−7 /℃、耐水性能が80℃の純水 に24時間暴露の条件において耐水減量値として0.1mg/cm2 以下の性能を有する耐水性に優れたものであり、この無鉛硼珪酸塩ガラスフリットに無機黒色顔料および無機充填材、有機溶剤からなるガラスペースを用いることが好ましい。そしてこの前面ガラス基板10に形成されるブラックストライプ14と組み合わせて、背面ガラス基板1の銀電極2上の絶縁層3には、本発明の組成のもので、白色で黄味化し難いものを用いることが好ましい。
本発明の組成などを特定したガラスフリットは、その耐水性能が80℃の純水に24時間暴露の条件において耐水減量値として0.1mg/cm2 以下の性能を有する耐水性に優していることを特定しているものである。
この耐水性能について、耐水試験、耐酸試験を説明する。図4のフローチャートに示す。ガラスは粉末化され、平均粒径1〜5μmで、かつ最大粒径が20μm以下に粒度調整され粉末化されたガラスフリットで、このガラスフリットを焼結した状態で耐水試験、耐酸試験を行い、その耐水性能を示すものである。
図4のフローチャートに示すように、工程31のようにガラスフリットを石膏型に入れ、塊状に焼結する。次いで工程32のように円柱状に加工して、径φ5mm×長さ20mmの試料にする。
工程33は耐水試験で径φ5mm×長さ20mmの円柱状ガラス試料をフタ付きポリ容器中の純水50mlに入れる。これを工程35で80℃に設定した恒温槽中に24時間保持した。工程37でそれを取り出して重量減少量算出した。円柱状ガラス試料の比表面績あたりの重量減少量を算出した。これを耐水性能を示す耐水減量値とした。
また、工程34は耐酸試験で、径φ5mm×長さ20mmの円柱状ガラス試料をフタ付きポリ容器中の1N硫酸水溶液50mlに入れる。これを工程36のように、50℃に設定した恒温槽中に24時間保持した。工程37でそれを取り出して重量減少量算出した。円柱状ガラス試料の比表面績あたりの重量減少量を算出した。これで耐酸性能を示す。そして各ガラス試料について工程38で比較評価するものである。
本発明においては、耐水性能を80℃の純水に24時間暴露の条件において耐水減量値として0.1mg/cm2 以下の性能を有するような耐水性に優しているものに特定しているものである。これは、本発明の組成を特定している無鉛硼珪酸塩ガラスのフリットが長期信頼性において優ていることを示すもので、従来の酸化鉛含有ガラスのフリットのペーストで形成した絶縁層に比して遜色がなく、プラズマディスプレイパネルの背面ガラス基板1に形成された銀電極2の上に形成される絶縁層3として優れているものある。
本発明について、実施例1〜7を表1、表2に示し、比較例1〜6を表3、表4に示す。また図5(a)(b)は試験片を示す。図6は絶縁層の耐電圧試験を示す。図7〜図10は、L*a*b*表色系の表示によるL*値、a*値、b*値を示すものである。
実施例1〜7、比較例1〜6、及び図5(a)(b)の試験片は、平均粒径1〜5μmで、かつ最大粒径が20μm以下に粒度調整された無鉛硼珪酸塩系ガラスのフリットと無機充填材であるAl23 、SiO2 、ZrO、ZnOのうち少なくとも1つ以上を含むガラスペーストを塗布し充分に乾燥を行った後、580℃で焼成して絶縁層を形成するものである。
表1〜4において、組成はmol%でガラス組成のmol換算百分率、ガラス転移点は℃、線膨張係数αは0〜300℃の範囲の値で10−7 /℃、耐水性は24Hr×80℃のときの質量減(mg/cm2 )である。なお、表1〜4のガラスの組成は、その成分の合計が100%を越えが、それは不純物等の他の成分によるものである。
図5(a)(b)に示すように、試験片は、ガラスの基板41上に銀粉末と低融点ガラスフリットと樹脂を含む有機溶媒からなっている銀ペーストをスクリーン印刷により銀電極42になるパターンを付け、500℃〜600℃の焼成によりガラス基板上に銀電極42を形成される。ガラスの基板41、その上の銀電極42を覆うように、ガラスフリットのペーストを塗布、焼成して絶縁層43を形成したものである。
図6は、絶縁層の耐電圧試験を示すもので、試験品は、ガラス基板50上に銀粉末と低融点ガラスフリットと樹脂を含む有機溶媒からなっている銀ペーストをスクリーン印刷により銀電極51a、51b、51c、51dのようにパターンを付け、500℃〜600℃の焼成によりガラス基板上に銀電極51a〜51dを形成する。さらに銀電極51a〜51dを覆うように、ガラスフリットのペースを塗布、焼成して絶縁層52を形成する。この絶縁層52の耐電圧試験は、試験品の絶縁層52の厚さを14μmとした。
銀電極51a〜51dを配線53a〜53c、54d及び配線54で電圧計Vに接続し、また絶縁層52の上に銅箔56を設け配線55で電圧計Vに接続し、
銅箔56と配線54で接続されている銀電極51a〜51dに600Vの電圧をかけたが、絶縁が破れることはなかった。また700Vの電圧をかけたが、これも絶縁が破れることはなかった。
図7〜図10は、L*a*b*表色系の表示によるL*値、a*値、b*値をを示すものである。なお、L*a*b*表色系の値についてはJISZ8729による。
図7はL*a*b*表色系を立体的にイメージして示した図である。
L*a*b*表色系では 明度(明るさ)をL*、色相と彩度を示す色度をa*、b*で表わします。a*、b*は、色の方向を示しでおり、+a*は赤方向、−a*は緑方向である。+b*は黄方向、−b*は青方向である。絶対値が大きくなるに従って色あざやかになり、中心になるに従ってくすんだ色になります。
図8は、立体的イメージを示した図7のa*、b*色の方向を示しでもので、横軸が+a*赤方向と−a*緑方向、及び縦軸が+b*黄方向と−b*青方向である。図9は、図8のcの領域を拡大して示したものである。
また、図10は立体的イメージを示した図7の明度(明るさ)をL*を示したもので、L*が100で白、L*が0で黒である。
Figure 2008081346
Figure 2008081346
Figure 2008081346
Figure 2008081346
実施例1、2、3の無鉛硼珪酸塩系ガラスのフリットは、表1に示した組成であり、ZnO/B:0.93である。ガラス転移点は474.4℃、屈伏点は506、7℃(表1、2中の記載に省略)、線膨張係数α(0〜300℃)76.9×10−7 /℃、耐水性(24Hr×80℃時の質量減 mg/cm2 )が0.05mg/cm2 のものである。そして実施例1、2、3は無鉛硼珪酸塩系ガラスのフリットは同じもので、ガラスペーストに含まれるAl23 、SiO2 、ZrO、ZnOの成分を変化させたもの、或いはガラスのフリット100重量部に対して量を変化させたものである。
実施例1は、無鉛硼珪酸塩ガラスフリット100重量部に無機充填材であるAl23 :1.4重量部、ZnO:3.2重量部を含むガラスペーストで絶縁層を形成するものである。この絶縁層のL*値は表2及び図10に示すように、85.05であり、また表2及び図9に示すように、a*値が−0.58、b*値が11.08であった。実施例2は表2及び図9、10に示すように、87.00、a*値が−0.70、b*値が9.90であった。実施例3は表2及び図9、10に示すように、85.86、a*値が−1.17、b*値が11.46であった。
実施例4の無鉛硼珪酸塩系ガラスのフリットは、表1に示した組成(ZnO/B:0.93)、ガラス転移点、線膨張係数α(0〜300℃)、耐水性(24Hr×80℃時の質量減 mg/cm2 )のものである。この無鉛硼珪酸塩ガラスフリット100重量部にAl23 :1.4重量部、ZnO:3.2重量部を含むガラスペーストで絶縁層を形成するものである。この絶縁層のL*値は表2及び図10に示すように、86.22であり、また表2及び図9に示すように、a*値が−0.81、b*値が10.82であった。
実施例5、6、7の無鉛硼珪酸塩系ガラスのフリットは、表1に示した組成(ZnO/Bは、実施例5では0.75、実施例6では1.13、実施例7では0.98)、ガラス転移点、線膨張係数α(0〜300℃)、耐水性(24Hr×80℃時の質量減 mg/cm2 )のものである。この無鉛硼珪酸塩ガラスフリット100重量部にAl23 :1.4重量部、ZnO:3.2重量部を含むガラスペーストで絶縁層を形成するものである。この絶縁層のL*値、a*値、b*値は表2及び図9、図10に示すように、実施例5のL*値は86.07、a*値が−0.61、b*値が11.45であり、実施例6のL*値は87.93、a*値が−1.08、b*値が9.66であり、実施例7のL*値は86.51、a*値が−0.69、b*値が10.04であった。
これらのデータから実施例1〜7で形成された絶縁層は、焼成後に亀裂等の発生がなく、絶縁性能が維持されるものであり、また絶縁層のL*値が85以上、a*値が−2〜2、b*値が0〜13の範囲内であり、白色で光の反射率が低下することがなく、発光率も低下させることがないものである。
これに対して比較例1〜5の無鉛硼珪酸塩系ガラスのフリットは、表3に示した組成であり、本発明で特定した組成の範囲外のものである。
比較例1は、本発明で特定している「Li2 O+Na2 O+K2 O のうち少なくともLi2 Oを0.1mol%以上を含み2種以上の合計が8〜14mol%、」について、Li2 Oを13.00mol%を含んでいるが、2種以上を含んでいないものである。この無鉛硼珪酸塩ガラスフリット100重量部に無機充填材であるAl23 :1.4重量部、ZnO:3.2重量部を含むガラスペーストで絶縁層を形成した。この絶縁層のL*値、a*値、b*値は表4及び図8、図10に示すように、L*値は38.55、a*値は14.05、b*値は19.60であり、絶縁層のL*値が85以上、a*値が−2〜2、b*値が0〜13の範囲外のものであり、光の反射率の低下、発光率を低下させるという範囲のものであった。
比較例2は、本発明で特定している「CeO2 :0.01〜1mol.0%」について、CeO2 を含んでいないものである。この無鉛硼珪酸塩ガラスフリット100重量部に無機充填材であるAl23 :1.4重量部、ZnO:3.2重量部を含むガラスペーストで絶縁層を形成した。この絶縁層のL*値、a*値、b*値は表4及び図8、図10に示すように、L*値は84.30、a*値は−5.75、b*値は34.85であり、絶縁層のL*値が85以上、a*値が−2〜2、b*値が0〜13の範囲外のものであり、光の反射率の低下、発光率を低下させるという範囲のものであった。
比較例3は、本発明で特定している「Gd23 :0.1〜2.0mol%、」について、Gd23 を含んでいないものである。この無鉛硼珪酸塩ガラスフリット100重量部に無機充填材であるAl23 :1.4重量部、ZnO:3.2重量部を含むガラスペーストで絶縁層を形成した。この絶縁層のL*値、a*値、b*値は表4及び図8、図10に示すように、L*値は79.73、a*値は−0.47、b*値は11.37であり、絶縁層のL*値が85以上の範囲外のものであり、光の反射率の低下、発光率を低下させるという範囲のものであった。Gd23 は、白色絶縁層に効果を有するものである。
実施例1と比較例3は、Gd23 を含んでいるか否かで相違しているものである。Gd23 を含んでいる実施例1のL*値は表2及び図10に示すように、85.05であり、Gd23 を含まない比較例3のL*値は表4及び図10に示すように、79.73で、Gd23 :0.1〜2.0mol%の含有が、白色に効果を有することを示しているものである。
比較例4は、本発明で特定している「ZnO:22〜35mol%」について、ZnOを特定した22〜35mol%の範囲外のものであり、ZnO/B:2.93である。この無鉛硼珪酸塩ガラスフリット100重量部に無機充填材であるAl23 :1.4重量部、ZnO:3.2重量部を含むガラスペーストで絶縁層を形成した。この絶縁層のL*値、a*値、b*値は表4及び図8、図10に示すように、L*値は65.51、a*値は−0.98、b*値は8.69であり、絶縁層のL*値が85以上の範囲外のものであり、光の反射率の低下、発光率を低下させるという範囲のものであった。
比較例5は、本発明で特定している「ZnO:22〜35mol%」について、ZnOを特定した22〜35mol%の範囲外のものであり、ZnO/B:0.45である。この無鉛硼珪酸塩ガラスフリット100重量部に無機充填材であるAl23 :1.4重量部、ZnO:3.2重量部を含むガラスペーストで絶縁層を形成した。この絶縁層のL*値、a*値、b*値は表4及び図8、図10に示すように、L*値は62.67、a*値は0.86、b*値は9.74であり、絶縁層のL*値が85以上の範囲外のものであり、光の反射率の低下、発光率を低下させるという範囲のものであった。
比較例6は、無鉛硼珪酸塩系ガラスのフリットが表3に示したようにな組成のものである。この無鉛硼珪酸塩ガラスフリット100重量部にAl23 :3.0重量部、TiO2 :2.0重量部を含むガラスペーストで絶縁層を形成するものである。この絶縁層のL*値は表4及び図10に示すように、72.38であり、また表4及び図9に示すように、a*値が−7.89、b*値が37.92であり、絶縁層のL*値が85以上、a*値が−2〜2、b*値が0〜13の範囲外のものであり、光の反射率の低下、発光率を低下させるという範囲のものであった。また比較例6からTiO2 の無機酸化物では所定の効果が得られず、本発明で特定している「前記ガラスフリットとAl23 、SiO2 、ZrO、ZnOのうち少なくとも1つ以上の無機酸化物を含有するガラスペースト」ように、Al23 、SiO2 、ZrO、ZnOのうち少なくとも1つ以上の無機酸化物で所定の効果が得られるものである。
本発明の実施の形態を示す図 本発明の実施の形態を示す図 本発明の実施の形態を示す図 本発明の耐水試験、耐酸試験を説明する図 本発明の実施の試験片を示す図 本発明の実施の耐絶縁の試験を示す図 本発明のL*、a*、b*を説明する図 本発明実施例のa*、b*を説明する図 本発明実施例のa*、b*を説明する図 本発明実施例のL*を説明する図
符号の説明
1 背面ガラス基板
2 アドレス電極(銀電極)
3 絶縁層(誘電体層)
4、6、7 リブ(隔壁)
10 前面ガラス基板
11 誘電体層
12 透明電極
13 バス電極
14 ブラックストライプ
15 保護膜(
31〜38 耐水、酸試験の工程
41 ガラス基板
42 銀電極
43 絶縁層
50 ガラス基板
51a〜51d 銀電極
52 絶縁層

Claims (6)

  1. ガラス組成が、mol換算百分率で、
    SiO2 :16〜30mol%、
    Al23 :1〜8mol%、
    23 :20〜32mol%、
    Li2 O+Na2 O+K2 O のうち少なくともLi2 Oを0.1mol%以上を含み2種以上の合計が8〜14mol%、
    MgO+CaO+SrO+BaOのうち少なくとも1種以上を含み.その合計が1〜10mol%、
    ZnO:22〜35mol%、
    CuO:0.005〜0.1mol%、
    SnO2 :0.01〜1mol.0%、
    CeO2 :0.01〜1mol.0%、
    Gd23 :0.1〜2.0mol%、
    を基本組成とする無鉛硼珪酸塩ガラスで、
    前記組成のガラスが、平均粒径1〜5μmで、かつ最大粒径が20μm以下に粒度調整されたガラスフリットであり、ガラス転移点が500℃以下、平均線膨張係数が65〜80×10−7 /℃、耐水性能が80℃の純水に24時間暴露の条件において耐水減量値として0.1mg/cm2 以下の性能を有する耐水性に優れたフリットであり、かつ、前記ガラスフリットとAl23 、SiO2 、ZrO、ZnOのうち少なくとも1つ以上の無機酸化物を含有するガラスペーストを銀電極上に塗布、焼成して形成された絶縁層は白色で黄味化し難いものであることを特徴とする絶縁層を焼成により形成するための無鉛硼珪酸塩ガラスフリット。
  2. 請求項1に記載の無鉛硼珪酸塩ガラスフリット、無機充填材であるAl23 、SiO2 、ZrO、ZnOのうち少なくとも1つ以上の無機酸化物、ビヒクルを含むガラスペーストで、前記ガラスペーストを銀電極上に塗布、焼成して形成された絶縁層は白色で黄味化し難いものであることを特徴とする絶縁層を焼成により形成するための無鉛硼珪酸塩ガラスフリットのペースト。
  3. 請求項1に記載の無鉛硼珪酸塩ガラスフリット100重量部、無機充填材であるAl23 、SiO2 、ZrO、ZnOのうち少なくとも1つ以上の無機酸化物を1〜10重量部、エチルセルロースまたはアクリル樹脂と有機溶剤を含むビヒクル30〜100重量部を含むガラスペーストで、前記ガラスペーストを銀電極上に塗布、焼成して形成された絶縁層は白色で黄味化し難いものであることを特徴とする絶縁層を焼成により形成するための無鉛硼珪酸塩ガラスフリットのペースト。
  4. 無鉛硼珪酸塩ガラスフリットのペーストを銀電極上に塗布、焼成して形成される白色絶縁層は、その明るさ、赤味、黄味を、L*a*b*表色系の表示で、L*値が85以上、a*値が−2〜2、b*値が0〜13の範囲であり、かつ前記絶縁層は白色で黄味化し難いものであることを特徴とする請求項2または3に記載の絶縁層を焼成により形成するための無鉛硼珪酸塩ガラスフリットのペースト。
  5. ガラスフリットのペーストを焼成して形成される絶縁層が、プラズマディスプレイパネルの背面ガラス基板に形成された銀電極の上に形成されるものであることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の絶縁層を焼成により形成するための無鉛硼珪酸塩ガラスフリットのペースト。
  6. ガラスフリットのペーストを焼成して形成される絶縁層が、平面放電発光方式の電子ディスプレイの銀電極の上に形成されるものであることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の絶縁層を焼成により形成するための無鉛硼珪酸塩ガラスフリットのペースト。
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