JP2008081167A - 缶蓋および飲料用缶 - Google Patents

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Abstract

【課題】泡立ちが良くかつ容易に開口できるステイオンタブ式の缶蓋を提供する。
【解決手段】 センターパネル(10)にリベット(25)を支点としてタブ(20)が取り付けられ、注ぎ口予定部(30)を画定する環状の切込線(31)が刻設され、前記タブ(20)の一端部(21)を起こして他端部(22)で注ぎ口予定部(30)を押圧することにより、前記注ぎ口予定部(30)の周縁を切込線(31)に沿って破断させて注ぎ口(35)を開口させる缶蓋(1)において、前記注ぎ口(35)の面積が缶胴への取付状態における缶蓋面積の7〜10%に設定されている。また、前記リベット(25)はセンターパネル(10)の中心(P)から周縁側に偏位して取り付けられ、偏位距離(X)が取付状態における缶蓋外径の3〜12%に設定されている。
【選択図】 図1A

Description

この発明は、発泡性飲料用缶に適した缶蓋および缶に関する。
発泡性飲料であるビールや発泡酒をグラスやジョッキに注ぐと、飲料に含有されている炭酸ガスが発泡し、液面に泡層を形成する。この泡層の存在は、単に見栄えを良くするという効果だけでなく、発泡性飲料と空気との接触を妨げることにより、酸化を防止して美味さを持続させる効果がある。
このため、発泡性飲料の発泡を促進し、泡立ちを良くするためにグラスやジョッキの洗浄や注ぎ方の熟練はもとより、木目細やかで持続性のある適正量の泡を形成するために、発泡性飲料を充填する缶の注ぎ口の形状についても種々の提案がなされている(特許文献1、2参照)。
特許文献1に記載されているビール用缶は、タブとともに注ぎ口を覆っていた口金片を切り離すプルタブ式の缶蓋において、注ぎ口の端縁を波形に形成したものである。この波形の注ぎ口からグラスに注ぐと、注ぎ出されるビール流が複数化して空気を巻き込み、泡の発生が促されて泡立ちが良くなるとされている。
特許文献2に記載された飲料用缶は、注ぎ口を覆っていた口金片を缶内に押し込んで破断させ、タブと口金片が缶蓋に残るステイオンタブ式の缶蓋において、タブの押圧側端部に複数個の突起を形成するとともに、天蓋部に複数個の細長い蓋片部(口金片)を形成し、タブの引き起こしによって前記突起が蓋片部を押圧して破断させ、複数個の細長い注ぎ口を開口させるものである。このような複数個の細長い注ぎ口からビールを注ぐと、ビールが撹拌されて木目の細かい泡が発生するとされている。
実開昭62−182221号公報 特開2003−335338号公報
しかしながら、特許文献1に記載のプルタブ式の缶蓋は、切り離したタブが道路等の公共場所に捨てられる、所謂ポイ捨てが問題になったために最近は殆ど使用されていない。
また、特許文献2に記載のステイオンタブ式の缶蓋では、注ぎ口の端縁に押圧力がかかりにくく、容易に開口しないおそれがある。一般に、ステイオンタブは注ぎ口の端縁側(缶の周縁側)に力がかかり難く、注ぎ口形状が複雑になると押圧力の伝達が滞り、完全に開口しない等の開口不良が発生するおそれがある。
本発明は、上述した技術背景に鑑み、泡立ちが良くかつ容易に開口できるステイオンタブ式の缶蓋、およびこの缶蓋を取り付けた飲料用缶の提供を目的とする。
即ち、本発明の缶蓋および飲料用缶は、下記[1]〜[7]に記載の構成を有する。
[1] 缶胴の開口端部に取り付けられる缶蓋であって、センターパネルにリベットを支点としてタブが取り付けられ、前記リベットとセンターパネルの周縁との間に注ぎ口予定部を画定する環状の切込線が刻設されているとともに、前記環状の切込線がリベット近傍で開環されて注ぎ口予定部と外部との繋ぎ部となされ、前記タブの一端部を起こして他端部で注ぎ口予定部を押圧することにより、前記注ぎ口予定部の周縁を切込線に沿って破断させるとともに、破断により形成された口金片を繋ぎ部で缶内側に屈曲させて注ぎ口を開口させる缶蓋において、
前記注ぎ口の面積が、缶胴への取付状態における缶蓋面積の7〜10%に設定されていることを特徴とする缶蓋。
[2] 前記リベットはセンターパネルの中心から周縁側に偏位して取り付けられ、センターパネル中心からリベット中心までの偏位距離(X)が、缶胴への取付状態における缶蓋外径(D)の3〜12%に設定されている前項1に記載の缶蓋。
[3] 前記注ぎ口予定部は、センターパネルの中心側端部から周縁側端部までの注ぎ口高さ(D1)が注ぎ口幅(W1)よりも小さく設定されている前項1または2に記載の缶蓋。
[4] 前記注ぎ口予定部のセンターパネル周縁側縁部に、センターパネル中心側に湾曲する凹部が形成され、開口後に注ぎ口内に突出する凸部が形成される前項1〜3のいずれかに記載の缶蓋。
[5] 前記注ぎ口予定部の凹部は、缶胴への取付状態における缶蓋外径(D)に対し、深さ(D2)が3.5%以下、幅(W2)が3〜17%に設定されている前項1〜4のいずれかに記載の缶蓋。
[6] 前記センターパネルの外周縁に缶内側に窪んだ環状溝が形成され、該環状溝の外周縁から外方に傾斜して立ち上がるチャックウォールが延設され、さらに該チャックウォールの外周縁からシーミングパネルが延設されてなる前項1〜5のいずれかに記載の缶蓋。
[7] 缶胴の開口端部に、前項1〜6のいずれかに記載された缶蓋が取り付けられていることを特徴とする飲料用缶。
[1]に記載された発明によれば、注ぎ口の面積が小さいため、流出する液と空気が入れ替わる際に液内で空気を巻き込んで乱流が生じやすく、液が断続的に流出し、注いだグラス内でも乱流により泡が発生しやすくなり、泡立ち量が多くなる。
[2]に記載された発明によれば、液残り量を増加させることなく、かつ直飲みする際の飲み易さを損なうことなく、小さい面積の注ぎ口を形成することができる。
[3]に記載された発明によれば、注ぎ易さや飲み易さを損なうことなく小さい面積の注ぎ口を形成することができる。
[4]に記載された発明によれば、さらに泡立ち性を向上させることができる。
[5]に記載された発明によれば、適正量の泡を発生させるとともに、切込線形状の複雑化による開口不良を回避できる。
[6]に記載された発明によれば、缶胴の開口端部に巻締めて取り付ける缶蓋において、上記効果を奏することができる。
[7]に記載された発明によれば、泡立ち性の良い飲料用缶となし得る。
図1Aおよび図1Bに、本発明にかかる缶蓋の第1実施形態を示す。この缶蓋(1)は、ビールや発泡酒等の発泡性飲料用缶に用いられる缶蓋であり、アルミニウム等の金属板を円形に打ち抜いたブランクをプレス成形し、さらに所要の加工を施したものであって、缶胴の開口端部に取り付けられる前の状態を示している。
缶蓋(1)において、円形のセンターパネル(10)の周縁に缶内側に窪んだ環状溝(11)が形成され、この環状溝(11)の外側にチャックウォール(12)および缶胴の開口端部に巻締められるシーミングパネル(13)が延設されている。
前記センターパネル(10)において、タブ(20)および注ぎ口予定部(30)を取り囲む領域(14)が低く形成され、さらにこの領域(14)の一端部にはタブ(20)の下に指を差し入れるための窪み(15)が形成されている。
前記タブ(20)は、一端部に指掛け孔(21)が穿設され、他端側の押圧部(22)が円弧状に形成された板状体である。また、前記指掛け孔(21)と押圧部(22)との間に略半円形のスリット(23)が穿設され、このスリット(23)に囲まれて略半円形の取付部(24)が形成されている。そして、前記タブ(20)は、前記取付部(24)においてリベット(25)によりセンターパネル(10)上に取り付けられている。
一方、前記センターパネル(10)において、前記リベット(25)とセンターパネル(10)の周縁との間に、リベット(25)近傍を開始点として注ぎ口予定部(30)を画定する環状の切込線(31)が刻設されている。この環状の切込線(31)は完全には閉じられておらず、リベット(25)近傍で開環されて注ぎ口予定部(30)と外部とを繋ぐ繋ぎ部(32)となされている。また、前記切込線(31)は、外側で切込み深さの深い主切込線(31a)および内側で切込み深さの浅い幅切込線(31b)の2本一対で構成され、後述する開口時に、主切込線(31a)でセンターパネル(10)から破断され、幅切込線(31b)が主切込線(31a)における破断の連続的な進行を促すものとなされている。従って、主切込線(31a)で囲まれた領域が実質的な開口予定部(30)となる。また、前記注ぎ口予定部(30)内には、上方に突出する強化ビード(33)が形成されている。
図2に示すように、前記缶蓋(1)は、缶胴(40)の開口端部に、缶胴(40)のフランジ(41)とシーミングパネル(13)をかみ合わせるように巻締めることにより取り付られる。
図3に示すように、前記缶蓋(1)において、前記タブ(20)の指掛け孔(21)に指をかけて起こすと、前記リベット(25)を支点として押圧部(22)が下がって注ぎ口予定部(30)を押圧し、前記注ぎ口予定部(30)の周縁が切込線(31)のリベット(25)近傍で破断する。さらに押圧を続けると切込線(31)に沿って右回りに破断が進み、破断により形成された口金片(34)が繋ぎ部(32)で屈曲して缶内に押し込まれ、注ぎ口(35)が開口形成される。
上述した缶蓋(1)において、前記注ぎ口(35)の面積、換言すれば開口予定部(30)の面積が、缶胴(40)への取付状態における缶蓋面積の7〜10%に設定されていることを要する。本発明において取付状態における缶蓋面積とは、取付が完了した状態での缶蓋面積であって、シーミングパネル(13)およびチャックウォール(12)が巻締め加工により縮径された場合は縮径された状態の面積である。また、缶蓋の面積とは、センターパネル(10)の面積ではなく、缶蓋の外周縁が形成する円の面積である。図2に例示した円形の飲料用缶においては、巻締め部(42)の外側面が形成する円の面積、即ち巻締め部(42)の外径(D)を直径とする円の面積である。以下の説明において、缶胴への取付状態における缶蓋外径および缶蓋面積を「缶蓋外径」「缶蓋面積」と略する。
従来のビール用缶の注ぎ口の面積は、注ぎ口幅の広いもので缶蓋面積の13%程度、注ぎ口幅の狭いものでも10%を超えるものであった。本発明においては、注ぎ口(35)の面積を缶蓋面積の7〜10%とし、従来の注ぎ口よりも小さくすることによってビールや発泡酒等の発泡性飲料の泡立ち性を良くするものである。注ぎ口(35)の面積が小さくなると、流出する液と空気が入れ替わる際に液内で空気を巻き込んで乱流が生じやすく、液がボコッ、ボコッっと息継ぎするように断続的に流出し、注いだグラス内でも乱流により泡が発生しやすくなり、泡立ち量が多くなる。注ぎ口(35)の面積を缶蓋面積の10%以下にすると上記効果が得られ、7%未満では流出する液量が少なくなり過ぎて飲料用缶としての汎用性に欠けるものとなる。缶蓋面積に対する注ぎ口(35)の面積の好ましい範囲は7.5〜9.5%である。
また、前記タブ(20)を取り付けるリベット(25)の位置をセンターパネル(10)の中心(P)から周縁側に偏位させることも好ましい。従来の缶蓋におけるリベット位置はセンターパネルの中心であった。本発明においては注ぎ口(35)の面積を小さくしたため、リベット(25)をセンターパネル(10)の中心(P)に取り付けると、注ぎ口(35)からセンターパネル(10)の周縁までの距離が大きくなるために液残り量が多くなる。また、缶から直に飲む場合に、注ぎ口(35)がセンターパネル(10)の周縁から離れていると飲みにくくなる。そこで、本発明の缶蓋においては、タブ(20)のリベット(25)位置をセンターパネル(10)の中心(P)から偏位させることにより、注ぎ口(35)からセンターパネル(10)の周縁までの距離を従来の缶蓋と同程度となるように形成することを推奨する。具体的には、センターパネル(10)の中心(P)からリベット(25)の中心までの偏位距離(X)を缶蓋外径(D)の3〜12%に設定することが好ましい。前記偏位距離(X)の特に好ましい範囲は5〜10%である。
図4の缶蓋(2)に示すように、リベット(25)の位置をセンターパネル(10)の中心(P)としても、注ぎ口予定部(38)の幅(W1)を小さくして中心(P)と注ぎ口予定部(38)のセンターパネル(10)の周縁側端部を通る缶径方向に細長くすれば面積を小さくすることが可能である。本発明はこのような缶径方向に細長い注ぎ口形状を除外するものではない。前記缶蓋(2)において、図1Aおよび図1Bの缶蓋(1)と同一の符号は同一物を示すものとして説明を省略する。
ただし、注ぎ口は上述した缶径方向に細長い縦長形状よりも、上記缶径方向と直交する方向に長い横長形状の方が注ぎ易く、缶から直接飲む場合も飲み易いとされている。従って、本発明においては、前記注ぎ口予定部(30)の形状として、センターパネル(10)の中心側端部から周縁側端部までの注ぎ口高さ(D1)が注ぎ口幅(W1)よりも小さく設定された横長の形状を推奨する。そして、前記リベット(25)の位置を中心(P)から偏位させれば、注ぎ口(35)の幅を小さくすることなく面積を小さくすることができ、注ぎ易さや直飲み時の飲み易さを維持しつつ泡立ち性を向上させることができる。
さらに、図1Aおよび図1Bに示すように、前記注ぎ口予定部(30)のセンターパネル(10)の周縁側縁部に、センターパネル(10)の中心側に湾曲する凹部(36)を形成することも好ましい。前記注ぎ口予定部(30)にこのような凹部(36)を形成しておくと、開口後に注ぎ口(35)内に凸部(37)が突出することになる。前記凸部(37)は液の流れを妨げて乱流発生を促進し、泡立ち性をさらに良くする効果がある。
前記凹部(36)の大きさは、缶蓋外径(D)に対し、それぞれ深さ(D2)が3.5%以下、幅(W2)が3〜17%に設定されていることが好ましい。前記凹部(36)は僅かな深さ(D2)でも形成されていれば乱流を発生させる効果があるが、幅(W2)が3%未満になると凸部(37)の大きさが小さくなって乱流を発生させる効果が乏しくなり、泡立ち量の増大が困難である。一方、上記各上限値を超えて大きくなると凸部(37)の大きさが大きくなり、液の流出を妨げる効果が大きくなりすぎるとともに流出量が小さくなるため、液量に対する泡の比率が大きくなって適正量の泡を発生させることが困難である。また、凹部(36)の深さ(D2)が大きくなるほど凸部(37)とのかみ合わせが深くなって切込線(31)の形状が複雑になり、破断の連続的進行が妨げられて開口不良が発生し易くなる傾向がある。前記凹部(36)の大きさが上記範囲内であれば支障なく破断が進行し、口金片(34)を形成することができる。前記凹部(36)の好ましい深さ(D2)は0.2〜1%であり、好ましい幅(W2)は5〜10%である。また、凹部(36)を有する開口予定部(30)において、注ぎ口高さ(D1)は周縁側縁部において最も突出した部分(凹部(36)の両側の突出した部分)までの距離とする。即ち、注ぎ口高さ(D1)は缶径方向おける中心側端部から凹部(36)の深さ(D2)を規定する際の基準となる位置までの距離とする。なお、図1A中の拡大図は、説明の便宜上凹部(36)を強調して描画したものであって、図示された深さ(D2)および幅(W2)は必ずしも上記範囲に整合していない。
本発明は、図5に示すような、注ぎ口予定部(39)に凹部(36)の無い缶蓋(3)をも含むものである。前記缶蓋(3)において、図1Aおよび図1Bの缶蓋(1)と同一の符号は同一物を示すものとして説明を省略する。
表1に示す3種類の缶蓋を製作し、缶内にビールを充填して泡立ち性を試験した。缶蓋材料は、JIS A5182合金からなる厚さ0.25mmの板材である。
〔実施例1〕
図1Aおよび図1Bに示す缶蓋(1)であり、リベット(25)の位置をセンターパネル(10)の中心(P)から偏位させ、かつ注ぎ口予定部(30)に凹部(36)を設けたものである。
〔実施例2〕
図5に示す缶蓋(3)であり、リベット(25)の位置をセンターパネル(10)の中心(P)から偏位させたものであり、注ぎ口予定部(39)に凹部(36)がないものである。
〔比較例1〕
図6に示す缶蓋(4)であり、センターパネル(10)の中心(P)にリベット(25)を取り付け、注ぎ口予定部(45)の面積が本発明の範囲を超えて大きいものである。この缶蓋(4)は、従来よりビール用缶として使用されているものである。
図2に参照されるように、各缶蓋(1)(3)(4)は缶胴(40)の開口端部に巻締めて取り付けた。取付状態における各缶蓋外径(D)=59.3mm、缶蓋面積=2764.6mm2で共通である。なお、図2においては缶蓋(1)のみを示し、缶蓋(3)(4)は図示を省略する。
〔開口試験〕
缶蓋(1)(3)(4)を取り付けた缶において、タブ(20)の起こしと口金片(34)(開口予定部(30)(39)(45))の破断に要する力を測定した。測定結果を表1に示す。また、実施例1の開口予定部(30)に凹部(36)を形成した缶蓋(1)においても、破断が中断することなく容易に開口することができた。
〔注ぎ試験〕
図7に示すように、350mlのビール缶(S)を垂直に立てた状態から8.5秒で90°に傾け、20°に傾けたジョッキ(J)に注ぎ、ジョッキ(J)中の泡比率を下記式により計算した。各例において5缶ずつ注ぎ試験を行って泡比率の平均値を求めた。表1に試験結果を示す。
泡比率(%)={泡の体積/(泡の体積+液の体積)}×100
〔官能試験〕
40人の被験者に、350mlのビール缶(S)をジョッキ(J)に注がせ、泡立ち性および泡の質感について感想を求めた。注ぎ方は各被験者が普段注いでいるよう注ぐものとし、実施例1、2を比較例1に対して5段階で相対的に評価するものとした。その結果を表2に示す。
Figure 2008081167
Figure 2008081167
表1の結果より、注ぎ口の面積の小さい実施例1、2の缶は、支障なく開口できるものであり、比較例1よりも泡立ち性が良好であった。また、官能試験においても、半数を超える被験者が実施例1、2に対して比較例1よりも高い評価をした。
本発明の缶蓋は、注いだ時の泡立ち性が良好であるため、ビールや発泡酒等の発泡性飲料用缶として好適に用いることができる。
本発明にかかる缶蓋の一実施形態を示す平面図である。 図1Aにおける1B−1B線断面図である。 図1Aの缶蓋を缶胴に取り付けた状態を示す断面図である。 図1Aの缶蓋を開口した状態を示す断面図である。 本発明にかかる缶蓋の他の実施形態を示す平面図である。 本発明にかかる缶蓋のさらに他の実施形態を示す平面図である。 従来の缶蓋を示す平面図である。 ビール缶の注ぎ試験方法を模式的に示す図である。
符号の説明
1,2,3,4…缶蓋
10…センターパネル
11…環状溝
12…チャックウォール
13…シーミングパネル
20…タブ
21…指掛け孔(一端部)
22…押圧部(他端部)
25…リベット(支点)
30,38,39…注ぎ口予定部
31…切込線
32…繋ぎ部
34…口金片
35…注ぎ口
36…凹部
37…凸部
40…缶胴
D…缶胴への取付状態における缶蓋外径
D1…注ぎ口高さ
W1…注ぎ口幅
D2…凹部の深さ
W2…凹部の幅

Claims (7)

  1. 缶胴の開口端部に取り付けられる缶蓋であって、センターパネルにリベットを支点としてタブが取り付けられ、前記リベットとセンターパネルの周縁との間に注ぎ口予定部を画定する環状の切込線が刻設されているとともに、前記環状の切込線がリベット近傍で開環されて注ぎ口予定部と外部との繋ぎ部となされ、前記タブの一端部を起こして他端部で注ぎ口予定部を押圧することにより、前記注ぎ口予定部の周縁を切込線に沿って破断させるとともに、破断により形成された口金片を繋ぎ部で缶内側に屈曲させて注ぎ口を開口させる缶蓋において、
    前記注ぎ口の面積が、缶胴への取付状態における缶蓋面積の7〜10%に設定されていることを特徴とする缶蓋。
  2. 前記リベットはセンターパネルの中心から周縁側に偏位して取り付けられ、センターパネル中心からリベット中心までの偏位距離(X)が、缶胴への取付状態における缶蓋外径(D)の3〜12%に設定されている請求項1に記載の缶蓋。
  3. 前記注ぎ口予定部は、センターパネルの中心側端部から周縁側端部までの注ぎ口高さ(D1)が注ぎ口幅(W1)よりも小さく設定されている請求項1または2に記載の缶蓋。
  4. 前記注ぎ口予定部のセンターパネル周縁側縁部に、センターパネル中心側に湾曲する凹部が形成され、開口後に注ぎ口内に突出する凸部が形成される請求項1〜3のいずれかに記載の缶蓋。
  5. 前記注ぎ口予定部の凹部は、缶胴への取付状態における缶蓋外径(D)に対し、深さ(D2)が3.5%以下、幅(W2)が3〜17%に設定されている請求項1〜4のいずれかに記載の缶蓋。
  6. 前記センターパネルの外周縁に缶内側に窪んだ環状溝が形成され、該環状溝の外周縁から外方に傾斜して立ち上がるチャックウォールが延設され、さらに該チャックウォールの外周縁からシーミングパネルが延設されてなる請求項1〜5のいずれかに記載の缶蓋。
  7. 缶胴の開口端部に、請求項1〜6のいずれかに記載された缶蓋が取り付けられていることを特徴とする飲料用缶。
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