JPH0999945A - 開缶性に優れたイージーオープン缶蓋 - Google Patents

開缶性に優れたイージーオープン缶蓋

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JPH0999945A
JPH0999945A JP7282614A JP28261495A JPH0999945A JP H0999945 A JPH0999945 A JP H0999945A JP 7282614 A JP7282614 A JP 7282614A JP 28261495 A JP28261495 A JP 28261495A JP H0999945 A JPH0999945 A JP H0999945A
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JP
Japan
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tab
lid
opening
center
finger
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JP7282614A
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English (en)
Inventor
Yuji Yamazaki
雄司 山▲崎▼
Hiroki Iwasa
浩樹 岩佐
Reiko Sugihara
玲子 杉原
Yoshinori Yomura
吉則 余村
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開缶性に優れたイージーオープン缶蓋を提
供する。 【解決手段】中央パネル部の開口部をタブが押し下げる
ことにより、パーシャルオープンするイージーオープン
缶蓋において、タブ留めを中心として開口不可位置から
開口可能位置までタブが回転可能であり、タブ留めの中
心位置が缶蓋の中央から開口部と反対側に距離aだけず
れており、タブ留めの中心とタブの指掛け挟持部との間
の長さをL、タブ留めの中心とタブの作用部との間の長
さを l、開口不可位置におけるタブ中央線と開口可能位
置におけるタブ中央線との間の角度をθ、缶蓋の内径を
d、缶蓋の外径をDとするとき、これ等が以下の関係式
を満足し、(D-d)/2 < a< d/2 -l 、d - l > L > d
/2 - a、および、-1< cosθ< 1/(2 ×a ×L)×{(d/
2)2 - (L2+a2) }、そして、開口可能位置において、
タブの指掛け挟持部を、缶蓋外周の外側で、且つ、缶蓋
周辺よりも高い位置にすることができる扛上手段を缶蓋
に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、飲料缶詰などの
イージーオープン缶蓋に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種のイージーオープン缶蓋
は、プルトップ・タブ・タイプの缶蓋と、そして、ステ
イオン・タブ・タイプの缶蓋とに大別される。図15
は、従来のプルトップ・タブ・タイプ缶蓋の一例を説明
する概略平面図である。プルトップ・タブ・タイプの缶
蓋においては、中央パネル部21の中心25にリベット
構造により固定されたタブ24の引き起こし端24bを
引き上げることによって、てこの作用によって、タブの
作用端24aが、中央パネル部に開口用スコア22を刻
設して形成した破断開口部23を押し下げる。その結
果、開口用スコア22を破断し、更に、そのままタブを
引っ張ることにより、破断開口片23を缶蓋から完全に
切り離す。図14は、従来のステイオン・タブ・タイプ
缶蓋の一例を説明する概略平面図である。ステイオン・
タブ・タイプの缶蓋においては、タブ24の引き起こし
端24bを引き上げることにより、てこの作用によっ
て、タブの作用端24aが中央パネル部21に開口用ス
コア22を刻設して形成した破断開口部23を押し下げ
ることにより、開口用スコア22を破断し、更にタブの
引き起こし端24bを引き上げることによりスコアの破
断を進行させ、その際に生じた破断開口片23の一部を
缶蓋に連結したまま缶内に押し込む。
【0003】実公昭63−40439号は、図14およ
び図15に示すように、プルトップ・タブ・タイプ、ま
たは、ステイオン・タブ・タイプの缶蓋を問わず、缶蓋
の中央パネル部21とタブ24の指掛け挟持部24bと
の間隙を広めて指の挿入および指掛け挟持部24bの挟
持を容易にするため、指挿入用凹部20をタブ24の指
掛け挟持部24bの下方の中央パネル部21に形成する
ことを開示している(以下、先行技術1という)。
【0004】更に、実開平05−040133号は、図
16に示すように、タブ14の中心軸が破断開口部13
の中心軸からずれた開口不可位置aから、タブ14の中
心軸と破断開口部13の中心軸が一致する開口可能位置
bへタブ14が回転移動可能な程度にリベット留めし、
タブ14が開口不可位置aから開口可能位置bへ移動す
る間に、リベット15とタブ14の指掛け挟持部14b
の間に位置する中央パネル部11に設けたテーパー状の
突起18により、タブの指掛け挟持部14bを浮き上が
らせることにより、缶蓋の中央パネル部11とタブの指
掛け挟持部14bとの間隙への、指の挿入および指掛け
挟持部14bへの指掛かりを容易にする方法を開示して
いる(以下、先行技術2という)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した先行技術1お
よび2におけるように、指挿入用凹部またはテーパー状
の突起を施すことにより、それ等を施さないものと比較
して、缶蓋の中央パネル部とタブの指掛け挟持部との間
隙への、指の挿入および指掛け挟持部への指掛かりは容
易になるけれども、開缶時の引き上げ力は変わらないた
め、開缶性の飛躍的な向上には至っていない。その原因
は、いずれも中央パネル部上でタブの引き上げを行う点
にある。即ち、開缶時の引き上げ力を低減するために
は、タブの長さを長くし、タブの引き上げ端部と支点ま
での距離を大きくして、てこの作用を有効に活用するこ
とが必要である。しかしながら、タブの長さを長くした
場合には、先行技術1および2の何れにおいても、開缶
時にタブの引き上げ端部と缶蓋周辺の巻き締め部との間
隙が狭くなり、タブの引き上げ端部と缶蓋周辺の巻き締
め部との間隙への、指の挿入および指掛け挟持部への指
掛けが困難となるため、タブの引き上げ端部と支点まで
の距離を缶蓋内径から指が挿入できる分だけ引いた長さ
以上に長くすることができない。このため、先行技術1
および2によると、引き上げ力の低減に限界があり、開
缶性の改善は不十分であった。
【0006】従って、本発明の目的は、開缶性に優れた
イージーオープン缶蓋を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述した先
行技術の問題を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結
果、下記の知見を得た。即ち、タブ留めの位置を缶蓋の
中央から開口部の反対側に距離aだけずらし、タブ留め
を中心にタブが開口不可位置から開口可能位置に回転可
能なようにし、そして、タブ留め中心からタブの指掛け
挟持部(引き起こし端)までの長さをL、タブ留めの中
心とタブの作用部との間の長さを l、前記開口不可位置
におけるタブ中央線と前記開口可能位置におけるタブ中
央線との間の角度をθ、缶蓋の内径をd、缶蓋の外径を
Dとするとき、これ等のa、L、l、θ、dおよびDが
特定の条件を満たすと共に、タブの指掛け挟持部を、缶
蓋外周の外側で、且つ、缶蓋周辺よりも高い位置にする
ことができる扛上手段を缶蓋に設けることによって、開
缶性に優れたイージーオープン缶蓋が得られることが判
明した。
【0008】本発明は上記知見に基づいてなされたもの
であって、本発明の開缶性に優れたイージーオープン缶
蓋は、中央パネル部の開口部をタブが押し下げることに
より、パーシャルオープンするイージーオープン缶蓋に
おいて、タブ留めを中心として開口不可位置から開口可
能位置までタブが回転可能であり、タブ留めの中心位置
が缶蓋の中央から開口部と反対側に距離aだけずれてお
り、タブ留めの中心とタブの指掛け挟持部との間の長さ
をL、タブ留めの中心とタブの作用部との間の長さを
l、前記開口不可位置におけるタブ中央線と前記開口可
能位置におけるタブ中央線との間の角度をθ、缶蓋の内
径をd、缶蓋の外径をDとするとき、これ等が以下の関
係式を満足し、(D-d)/2 < a< d/2 - l、d - l > L
> d/2 - a、および、-1< cosθ< 1/(2 ×a ×L)×
{(d/2)2 - (L2+a2) }、そして、前記開口可能位置に
おいて、タブの指掛け挟持部を、缶蓋外周の外側で、且
つ、缶蓋周辺よりも高い位置にすることができる扛上手
段を缶蓋に設けたことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、この発明の開缶性に優れた
イージーオープン缶蓋を、図面を参照しながら説明す
る。図1は、本発明の開缶性に優れたイージーオープン
缶蓋の1実施態様を示す概略平面図である。図1におい
て、aはタブ留めの中心位置と缶蓋の中央との間の距離
を示し、Lはリベット中心からタブの先端までの長さを
示し、l はタブ留めの中心とタブの作用部先端との間の
長さを示し、θは開口不可位置におけるタブ中央線と開
口可能位置におけるタブ中央線との間の角度を示し、d
は缶蓋の内径を示し、そして、Dは缶蓋の外径を示す。
【0010】本発明において、リベット中心からタブの
先端までの長さLを、d - l > L>d/2 - a と従来より
長くして、てこの作用における支点と力点との間の距離
を長くし、それによって、作用点における発生力を従来
よりも大きくしている。
【0011】本発明において、更に、タブ留めの中心位
置を缶蓋の中央から開口部の反対側に、(D - d)/2 <a
< d/2 -l だけずらし、タブをタブ留め中心の周りに、
-1< cosθ<1/(2×a ×L)×{(d/2)2 - (L2+a2) }で
得られるθ分だけ回転させるている。タブ留めの中心位
置を缶蓋の中央から開口部の反対側に、(D - d)/2<a
< d/2 -l だけずらした理由は、缶蓋中央にタブ留めを
施す場合には、リベット中心からタブの先端までの長さ
を長くすると、タブ全体を中央パネル上に納められず、
缶の積み重ね性、貯蔵性および搬送性を著しく損ない、
一方、タブを巻き締め部以内に納め、且つ、タブ端部と
巻き締め部との間に、指を挿入するためのスペースを確
保するためには、リベットと指掛け端部までの距離L
が、L <d/2 - 5 mm に制限されてしまうからである。
上述したように、タブ留めの中心位置をaだけずらし、
そして、θ分だけ回転させることによって、タブ全体を
中央パネル上に納めることが可能となる。
【0012】更に、開缶時には、タブをタブ留めを中心
に開口不可位置から開口可能位置まで回転する。しかし
ながら、単に回転させただけでは、回転途中でタブ端部
が缶蓋周辺の巻き締め部9にぶつかり、それ以上の回転
が不可能である。従って、中央パネル部1にスロープ状
の突起を施し、巻き締め部9の高さ以上の高さまでタブ
端部を持ち上げることによって、タブを開口可能位置ま
で回転することが可能になる。
【0013】このようにして、タブが開口可能位置まで
回転してきた場合、タブ引き起こし側端部は、缶蓋外周
(巻き締め部外周)より外側に位置して、タブへの指掛
け挟持が容易に行えるようになる。
【0014】
【実施例】次に、この発明の開缶性に優れたイージーオ
ープン缶蓋を、実施例によって更に詳細に説明する。な
お、この発明の実施例は、ステイオン・タブ・タイプの
缶蓋を示しているけれども、本発明はステイオン・タブ
・タイプだけでなく、プルトップ・タブ・タイプの缶蓋
にも適用することができる。
【0015】実施例1 図2は、図1のC−C’線の概略断面図である。図3
は、図1のタブを開缶位置まで回転させたときの缶蓋の
概略平面図である。本発明の缶蓋は、ブリキ、アルミニ
ウム等の金属材料およびそれ等の表面に樹脂フィルムを
貼り付けた材料からなっており、次のように構成されて
いる。
【0016】図1に示すように、缶蓋の中央パネル部1
には、パーシャルオープンする開口用スコア2で刻設し
て形成した破断開口部3が設けられている。開口用スコ
ア2の内側には、開缶を容易にするために、開口用スコ
ア2より浅く刻設した、開口用補助スコア10が設けら
れている。タブ4は、リベット5によって、破断開口部
3の対称軸上に、中央パネル部1の中心から、破断開口
部3が存在する側の反対側に、aだけ離れた位置に、止
着されている。
【0017】タブ4の外側端部には、指を掛けて挟持す
る指掛け挟持部4bが設けられており、そして、外側端
部の反対側の内側端部には、破断開口部3を破断開口
し、更に、破断開口部3を図示しない缶詰容器内に押し
込むための作用部4aが設けられている。また、タブ4
を指でより確実に挟持できるようにするため、指掛け挟
持部4bに指の腹同志が互いに接するようにした挟持開
口部4cを設けてもよい。
【0018】エンボス加工を施して強化した補強用ビー
ド6が、中央パネル部1に刻設した開口用補助スコア1
0の内側にそって、破断開口部3に設けられている。補
強用ビード6と同様な補強用ビード7が、開口用スコア
2の外側に沿って、中央パネル部1に、左右対称に設け
られている。補強用ビード6、7および開口用補助スコ
ア10は、缶蓋の素材板厚および強度、缶内圧力等によ
って不要な場合もあるので、必要により設ければよい。
【0019】リベット5の中心を通るタブ4の対称軸A
は、リベット5の中心を通り破断開口部3の対称軸Bに
対してθ傾いている。従って、タブ4は、図1に示すよ
うに、通常開口不可位置に配設されている。
【0020】タブ4は、リベット5を中心として角移動
自在に構成されている。タブ4が角移動する図1に示す
開口不可位置から図3に示す開口可能位置の間の中央パ
ネル部1上に、タブ4の指掛け挟持部4bを上方に浮き
上がらせることができる突起状の扛上手段、即ち、隆起
ビード8が一体的に成形されている。即ち、図2に示す
ように、隆起ビード8は、指掛け挟持部4bとリベット
5との間のタブ4の中間部の裏面と当接する。タブ4が
開口不可位置から開口可能位置に向かって角移動するに
従って、隆起ビード8によって、タブ4は順次背高す
る。隆起ビード8の少なくとも突起の最も高い部分にお
いて、指掛け挟持部4bが巻き締め上部9より高く、且
つ、巻き締め部より外側に位置する。隆起ビード8は上
述した機能をはたす長さと高さをもっている。
【0021】なお、本実施例においては、扛上手段とし
て、中央パネル部1と一体的に設けたテーパ−状に隆起
したビード構造を示したけれども、同一構造の扛上部材
を中央パネル部1上に接着手段等によって固着しても同
様の効果が得られるので、扛上手段は図示した実施例の
缶蓋に限定されるものではない。本実施例においては、
タブ4が時計方向に角移動する缶蓋であるけれども、逆
に、タブ4が反時計方向に角移動する缶蓋であってもよ
い。
【0022】更に、本実施例においては、タブ4を角移
動自在に留める手段として、リベットを示しているけれ
ども、同一構造のタブ留め部材を中央パネル部1に接着
手段等によって固着しても同様の効果が得られるので、
タブ留め手段は、図示した実施例の缶蓋に使用されたも
のに限定されない。タブの形状は、角移動が容易になる
ように、図4に示した缶蓋平面形状および図5に示した
タブ断面形状のように、タブ側面を立ち上げて、指掛か
りを良くすることが望ましい。
【0023】次に、実施例1に示した形状で、且つ、以
下に示す寸法を有する発明供試体と従来のステイオン・
タブ・タイプの比較用供試体とにおける開口に必要な力
(以下、開口力という)を示す。開口力の測定は、図9
に示す開口力測定装置によって行った。図9に示す開口
力測定装置においては、測定対象となる缶が缶固定治具
に固定されており、そして、缶固定治具は、ローラーに
よって、左右方向に可動であるけれども、上下方向の動
きは拘束されている。タブの指掛け挟持部にフックを掛
けて、引き上げ、ロードセル等の荷重検出装置で開口力
を測定した。上述したように、缶固定治具は左右方向に
自由に動けるために、常に、垂直方向の引き上げ力が測
定できるので、タブの長さ等による測定上の変動が押さ
えられて、引き上げ力の差をそのまま開口力の差と評価
することができる。
【0024】発明供試体において、Dは53mm、dは49m
m、aは5mm 、l は10mm、Lは25mm、θは135 度とし
た。比較用供試体(即ち、図14に示す缶蓋)におい
て、市販の缶蓋の標準的な寸法である、Dは53mm、dは
49mm、l は 8mm、Lは16mmとした。なお、開口部は、発
明供試体および比較用供試体において、同一形状とし
た。発明供試体においては、開口可能位置では、指掛け
挟持部が缶蓋外周から 3.5mm外側にでるために、指掛か
り性が著しく向上した。
【0025】図10は、発明供試体における変位(引き
上げ距離)と開口力(引き上げ力)との間の関係を示
す。図11は、比較用供試体における変位(引き上げ距
離)と開口力(引き上げ力)との間の関係を示す。図1
0および図11から明らかなように、発明供試体および
比較用供試体ともに、開口力に2つのピークが発生して
いる。最初のピークは、いずれも、タブの作用部4aに
近いスコアが切れ始める時点であり、そして、最大値を
示す2つ目のピークは、作用部4aから最も遠い部分の
スコアが切れる時点である。
【0026】発明供試体においては、比較用供試体に比
較して、Lが大きいので、タブのストロークは大きいけ
れども、発明供試体の開口力は、開口の全過程を通し
て、比較用供試体のそれよりも小さくなっている。図1
0および図11に示すピーク値において、発明供試体の
開口力は、比較用供試体のそれの約70%であった。こ
のことから、本発明においては、小さな力で開口が可能
になり、缶蓋の開口性が著しく向上したことが明らかで
ある。更に、破断開口部の端部と作用部4aとの間の距
離bは、従来の缶蓋のそれよりも 3mm長くなり、その結
果、缶から飲料を直接飲むときに、タブの作用部4aが
唇に当たりにくくなり、飲み易さが向上した。
【0027】実施例2 図6は開口部3を実施例1よりも大きくした本発明の缶
蓋の1実施態様の概略平面図である。図6に示す実施例
2の発明供試体は、開口部以外は、実施例1の発明供試
体と同一寸法である。実施例2の発明供試体における開
口力の測定結果を図12に示す。図10、図11および
図12から明らかなように、開口部を大きくすることに
よって、実施例2の発明供試体における開口力は、実施
例1の発明供試体のそれよりは大きくなるけれども、比
較用供試体におけるそれよりも小さい。従って、本発明
によると、開口部を従来よりも大きくすることができ、
しかも、従来よりも小さい開口力によって開口が可能で
ある。その結果、開口性および注ぎ易さを共に向上する
ことができた。
【0028】実施例3 図7は実施例1の扛上手段としての隆起ビード8の長さ
を、開口可能位置まで充分に延ばし、且つ、隆起ビード
8の高さを巻き締め部の高さよりも高くした本発明の缶
蓋の他の1実施態様の概略平面図である。図7に示す実
施例3の発明供試体は、隆起ビード8以外は、実施例1
の発明供試体と同一寸法である。実施例3の発明供試体
によると、タブを開口不可位置から開口可能位置まで角
移動する過程において、タブの作用部4aに近いスコア
を切ることができた。実施例3の発明供試体の開口力の
測定結果を図13に示す。図13から明らかなように、
タブの角移動の過程において、開口が始まるので、開口
力のピークは1つになり、最初のピークを無くすことに
よって、開口性を向上することができた。
【0029】
【発明の効果】本発明の開缶性の良好なイージーオープ
ン缶蓋によると、通常のイージーオープン缶蓋と同様な
スタック性、搬送性および取扱い性を確保したまま、パ
ーシャルオープンするに際して、たとえ小径缶であって
も、指先や爪を痛めることなく、タブへの指掛け挟持が
容易にでき、且つ、開口時に、従来よりも、小さな力で
開口が可能になるという効果がある。特に、コーヒ、ジ
ュース、紅茶等の缶詰のように、内容物の加熱殺菌後冷
却により、缶詰の内圧が減じて負圧になるため、缶蓋の
中央パネル部が平面または凹面になるような缶蓋、小径
の缶蓋、または、比較的大きな初期開口力を要するステ
イオン・タブ・タイプに有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の缶蓋の実施態様の1つを示す概略平面
図である。
【図2】図1のC−C’線の概略断面図である。
【図3】図1のタブを開缶位置まで回転させたときの缶
蓋の概略平面図である。
【図4】本発明の缶蓋の実施態様の1つを示す概略平面
図である
【図5】図4のタブのE−E’線の概略断面図である。
【図6】本発明の缶蓋の実施態様の1つを示す概略平面
図である。
【図7】本発明の缶蓋の実施態様の1つを示す概略平面
図である。
【図8】図7のF−F’線の概略断面図である。
【図9】缶蓋の開口力測定装置を示す図である。
【図10】図1の発明供試体の缶蓋の開口試験結果を示す
線図である。
【図11】図14の比較用供試体の缶蓋の開口試験結果を
示す線図である。
【図12】図6の発明供試体の缶蓋の開口試験結果を示す
線図である。
【図13】図7の発明供試体の缶蓋の開口試験結果を示す
線図である。
【図14】従来のステイオン・タブ・タイプ缶蓋の一例を
説明する概略平面図である。
【図15】従来のプルトップ・タブ・タイプ缶蓋の一例を
説明する概略平面図である。
【図16】先行技術2の缶蓋の一例を説明する概略平面図
である。
【符号の説明】
1 中央パネル部 2 開口用スコア 3 破断開口部 4 タブ 4a 作用部 4b 指掛け挟持部 4c 挟持開口部 5 リベット 6 補強用ビード 7 補強用ビード 8 隆起ビード 9 巻き締め部 10 開口用補助スコア 11 中央パネル部 12 開口用スコア 13 破断開口部 14 タブ 14a作用部 14b指掛け挟持部 14c挟持開口部 15 リベット 16 補強用ビード 17 補強用ビード 18 隆起ビード 20 指挿入凹部 21 中央パネル部 22 開口用スコア 23 破断開口部 24 タブ 24a作用部 24b指掛け挟持部 24c挟持開口部 25 リベット 26 開口用補助スコア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 余村 吉則 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央パネル部の開口部をタブが押し下げ
    ることにより、パーシャルオープンするイージーオープ
    ン缶蓋において、タブ留めを中心として開口不可位置か
    ら開口可能位置までタブが回転可能であり、タブ留めの
    中心位置が缶蓋の中央から開口部と反対側に距離aだけ
    ずれており、タブ留めの中心とタブの指掛け挟持部との
    間の長さをL、タブ留めの中心とタブの作用部との間の
    長さをl 、前記開口不可位置におけるタブ中央線と前記
    開口可能位置におけるタブ中央線との間の角度をθ、缶
    蓋の内径をd、缶蓋の外径をDとするとき、これ等が以
    下の関係式を満足し、 (D-d)/2 < a< d/2 - l、 d - l > L > d/2 - a、および、 -1< cosθ< 1/(2 ×a ×L)×{(d/2)2 - (L2+a2)
    }、そして、前記開口可能位置において、タブの指掛
    け挟持部を、缶蓋外周の外側で、且つ、缶蓋周辺よりも
    高い位置にすることができる扛上手段を缶蓋に設けたこ
    とを特徴とする、開缶性に優れたイージーオープン缶
    蓋。
JP7282614A 1995-10-04 1995-10-04 開缶性に優れたイージーオープン缶蓋 Pending JPH0999945A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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