JP2008079634A - アイロン - Google Patents

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Abstract

【課題】表面処理の硬度を高くして傷が付くことを防止すると共に、耐磨耗性を向上させる。
【解決手段】ヒータ2により加熱されるベース1を備えたアイロンにおいて、ベース1の掛け面5にPEEK樹脂28からなる表面処理被膜27を形成する。また、表面処理被膜27としてPEEK樹脂28とフッ素樹脂とを組み合わせてもよい。表面処理被膜27として形成されるPEEK樹脂28は、結晶領域の量の比率が高い高性能熱可塑性結晶性樹脂であることから、分子間のつながりが強く、しかも熱安定性があり、結果的に表面処理被膜27の硬度を向上させ、且つ被表面処理被膜27に対する補強および安定性に寄与することができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、衣類などに使用するアイロンに関する。
従来、フッ素による表面処理をベースに施したアイロン(例えば特許文献1)があった。
また、別な特許文献2には、液体を入れるタンク内に、抗菌性を有する抗菌部材を収容したアイロンが開示されている。
特開2003−170000号公報 特開平11−156100号公報
しかしながら、上記従来におけるアイロンのベースに施された表面処理は硬度が低いため、傷つきや磨耗し易いという問題があった。
また従来は、タンク内の液体が抗菌部材に接触するようにしていたが、これではアイロン掛けをする布地に対しては抗菌効果がないという問題があった。
そこで本発明は、アイロン掛け時の滑り・のり付け作業時の非粘着性の性能を損なうことなく、既存の製造設備を活かしながら製造でき、表面処理の硬度を高くして傷が付くことを防止すると共に、耐磨耗性を向上させることが可能なアイロンを提供することを第1の目的とする。
また、本発明の第2の目的は、アイロン掛けをする布地に対しても抗菌効果が得られるアイロンを提供することにある。
請求項1の発明によるアイロンでは、ベースに表面処理として形成されるPEEK樹脂が、結晶領域の量の比率が高い高性能熱可塑性結晶性樹脂であることから、分子間のつながりが強く、しかも熱安定性があり、結果的に表面処理の硬度を向上させ、且つ表面処理に対する補強および安定性に寄与することができる。そのため、表面処理の硬度を高くして傷が付くことを防止できるとともに、耐磨耗性を向上させることが可能になる。
請求項2の発明によるアイロンでは、ベースの表面処理として、PEEK樹脂とフッ素樹脂とを組み合わせている。フッ素樹脂は、分子を構成している炭素原子とフッ素原始との強い結合力により、耐熱性,耐薬品性に優れ、またフッ素原子は結合半径が小さく、しかも低分極性であることから、非粘着性,低摩耗性,および撥水性に優れる。したがって、PEEK樹脂を用いたことによる利点を維持しつつ、アイロン掛け時の滑り・のり付け作業時の非粘着性の性能を損なうことのないアイロンを、既存の製造設備を上手く活かしながら製造することができる。
請求項3の発明によるアイロンでは、ベースの材料として、アルミニウム,アルミニウム合金,鉄,鉄合金の何れかを採用することにより、ベースの熱伝導性に優れ、しかも安価なアイロンを提供することができる。
請求項4の発明によるアイロンでは、抗菌成分を有する物質を、タンク内の液体に徐々に溶融させ、この物質が溶融した液体を、噴出手段から布地に吹き付けることで、タンク内の液体のみならず、布地に対しても抗菌効果を得ることができる。
請求項5の発明によるアイロンでは、物質を収容した通液性容器をタンク内に収容することができるので、溶解前の物質の移動を防ぎ、ボタン動作などの妨げにならないようにすることができる。
請求項6の発明によるアイロンでは、成形されたケース体と蓋体とを例えば爪などで固定して、物質を収容する通液性容器とすることができるので、部品点数を削減できると共に、組立性やコストの削減を図ることができる。また、ケース体と蓋体のどちらか又はそれぞれに孔が設けられているので、通液性を損なうことなくタンク内の液体に物質を円滑に溶解させることができる。
請求項7の発明によるアイロンでは、タンクへの注液後に通液性容器内の物質が液体に浸されることとなり、常に抗菌作用のある液体をタンク内に貯溜することができる。
請求項1の発明によれば、表面処理の硬度を高くして傷が付くことを防止できるとともに、耐磨耗性を向上させることが可能なアイロンを提供できる。
請求項2の発明によれば、アイロン掛け時の滑り・のり付け作業時の非粘着性の性能を損なうことなく、既存の製造設備を活かしながら、アイロンを製造することが可能になる。
請求項3の発明によれば、ベースの熱伝導性に優れ、しかも安価なアイロンを提供することができる。
請求項4の発明によれば、タンク内の液体のみならず、布地に対しても抗菌効果を得ることができる。
請求項5の発明によれば、タンク内における溶解前の物質の移動を防ぐことが可能になる。
請求項6の発明によれば、通液性容器としての部品点数を削減できると共に、組立性やコストの削減を図ることができ、さらには通液性を損なうことなく、タンク内の液体に物質を円滑に溶解させることができる。
請求項7の発明によれば、常に抗菌作用のある液体をタンク内に貯溜することができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明におけるアイロンの好ましい実施例を説明する。
図1〜図8は、本発明の第1実施例におけるコードレス式のアイロンを示しており、これらの各図において、1はアルミニウムダイカスト加工により形成されたベースで、このベース1にヒータ2が埋設されている。また、ベース1の上面には気化室が設けられ、この気化室3に連通して、ベース1の下面に噴出口4を形成した掛け面5が設けられる。そして、前記気化室3の上面に蓋板6が取付けられる。
前記ベース1の上部には、当該ベース1から後述するアイロン本体17への熱を遮断する遮熱板7が取付けられ、この遮熱板7の上部にカバー8が設けられる。9はカバー8の上方に結合されるハンドルであり、このハンドル9の前方には、水タンクに相当するカセットタンク10が着脱可能に設けられる。カセットタンク10は、その前部に形成した注水口11に、開閉自在な注水口蓋12が設けられており、ここからカセットタンク10内に水を収容し、かつカセットタンク10内の不用水を廃棄できるようになっている。
また、カセットタンク10の下部には、当該カセットタンク10の装着時に気化室3に臨んで滴下ノズル13が設けられ、この滴下ノズル13に対しカセットタンク10内に貫通して、弁杆14が上下動自在に設けられる。この弁杆14は、弾性部材たるコイルスプリング15により常時下降方向に付勢されている。
前記ハンドル9は後部を開口したU字状になっていて、その間には手を差し入れるための空洞16を有しており、これによりハンドル本体17の上部前後方向に延びて、アイロン掛けを行なう際の握り部となる取手部18を形成している。また、ハンドル9の上部に設けられた操作パネル19には、ベース1の設定温度を変えるための操作手段に相当する設定釦20が設けられる。さらに、ハンドル9の内部には、ヒータ2を適宜通断電することによりベース1を所定温度に制御する温度制御装置21が設けられる。なお、この第1実施例には示していないが、アイロン本体17は図示しない載置台に離脱自在に載置され、このアイロン本体17の載置時に、載置台を経由してアイロン本体17に給電が行なわれるようになっている。
22は、カセットタンク10のロック機構として、ハンドル9の一側面に突出して設けたタンクロック釦であり、このタンクロック釦22の操作に連動して上下動する昇降体23が、弾性部材たるスプリング24により常時下方に付勢される。また、昇降体23の下部には爪状のロック部25が突出形成され、カセットタンク10をアイロン本体17に装着した時に、このカセットタンク10の後面に上向きに形成された凹部26に係止する構成になっている。この状態から、タンクロック釦22を押動操作すると、スプリング24の付勢に抗して昇降体23が上方に移動し、ロック部25と凹部26との係合が解除され、カセットタンク10をアイロン本体17から外すことができるようになる。
前記ベース1には、図4や図6などに示すように、加熱手段としてのヒータ2が埋設され、このヒータ2の発熱に基づいて、ベース1が上記設定釦20で設定した温度に保持される。また、カセットタンク10の上部に設けた操作釦30を操作することで、コイルスプリング15に抗して弁杆14を上方に移動させると、カセットタンク10内の水が滴下ノズル13を通過して気化室3に滴下され、ここでヒータ2により加熱された水が、噴出口4からスチームとして噴出するようになっている。
特に図6や図7を参照すると、ベース1の下面である掛け面5には、被膜である表面処理被膜27が均一に形成される。特に本実施例における表面処理被膜27は、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂28で構成される点が注目される。この場合、アイロンかけの際には、対象物である衣類などが、直接PEEK樹脂28に触れることになるが、PEEK樹脂28は、高機能熱可塑性結晶性樹脂であることにより、分子鎖が規則正しく配列した結晶領域の量の比率が高いため、分子間の繋がりが強く、また熱安定性もあることから、掛け面5の硬度を向上することができ、また表面処理被膜27としての補強および安定性に寄与することができる。
図8は、別な変形例を示す要部の断面図である。ここでは、ベース1の掛け面5に前述したPEEK樹脂28が均一に形成され、このPEEK樹脂28の表面に、さらにフッ素樹脂29を均一に形成して、PEEK樹脂28のコーティングにフッ素樹脂29を組み合わせた表面処理被膜27を形成している。すなわちここでの表面処理被膜27は、PEEK樹脂28を内層とし、このPEEK層28よりも摺動性に優れたフッ素樹脂29を衣類などに直接触れる外層として、2層に形成している。このようにすれば、上述したPEEK樹脂28の利点をそのまま生かしつつ、フッ素樹脂29は分子を構成している炭素原子とフッ素原子との強い結合力により、耐熱性や耐薬品性に優れ、またフッ素原子は結合半径が小さく、しかも低分極性であることから、非粘着性,低摩耗性,および撥水性を向上させることができる。
図7や図8に示す表面処理被膜27を形成したベース1は、好ましくは熱伝導性に優れ、安価な材料であるアルミニウム,アルミニウム合金,鉄,鉄合金の何れかであることが好ましい。本実施例では、ベース1の材料としてアルミニウムを用いている。但し、それ以外の材料で、例えば亜鉛合金,ステンレス鋼,セラミックスなどを採用してもよい。
以上のように本実施例では、取手部18を有するアイロン本体17と、このアイロン本体17に設けられ、加熱手段であるヒータ2により加熱されるベース1と、前記ヒータ2を制御してベース1の温度を調節する温度調節手段としての温度制御装置21と、ベース1よりスチームを噴出させるスチーム手段たる噴出口4と、アイロン本体17に設けられた貯水器(カセットタンク10)からの水の供給路を開閉する開閉装置(滴下ノズル13,弁杆14,およびコイルスプリング15)とを備えたアイロンにおいて、ベース1の掛け面5にPEEK樹脂28からなる表面処理としての表面処理被膜27をコーティング形成している。
このように、ベース1の掛け面5に表面処理被膜27として形成されるPEEK樹脂28が、結晶領域の量の比率が高い高性能熱可塑性結晶性樹脂であることから、分子間のつながりが強く、しかも熱安定性があり、結果的に表面処理被膜27の硬度を向上させ、且つ表面処理被膜27に対する補強および安定性に寄与することができる。そのため、表面処理被膜27の硬度を高くして傷が付くことを防止できるとともに、耐磨耗性を向上させることが可能になる。
この場合、特に図8に示すように、表面処理被膜27はPEEK樹脂28とフッ素樹脂29とを組み合わせたものとするのが好ましい。フッ素樹脂29は、分子を構成している炭素原子とフッ素原始との強い結合力により、耐熱性,耐薬品性に優れ、またフッ素原子は結合半径が小さく、しかも低分極性であることから、非粘着性,低摩耗性,および撥水性に優れる。したがって、PEEK樹脂28を用いたことによる利点を維持しつつ、アイロン掛け時の滑り・のり付け作業時の非粘着性の性能を損なうことのないアイロンを、既存の製造設備を上手く活かしながら製造することができる。
さらに、前記ベース1の材料は、アルミニウム,アルミニウム合金,鉄,鉄合金の何れかであることが好ましい。これらの材料を採用することにより、ベース1の熱伝導性に優れ、しかも安価なアイロンを提供することができる。
次に、本発明の第2実施例におけるコードレス式のアイロンを、図9〜図19に基づき説明する。先ず、全体構成から説明すると、31はアイロン本体であって、このアイロン本体31は加熱手段としてのヒータ32を埋設した例えばアルミニウムダイカスト加工により形成されたベース33を下部に備えている。ベース33の内部には、ヒータ32の近傍に位置して上記室即ち気化室36が形成され、この気化室36に連通する噴出孔37がベース33の下面に設けられる。気化室6は、ベース3に形成されず別体であってもよい。また、38はベース33の上部に設けられたカバーであり、39はカバー38の上方に設けられたハンドルであり、ハンドル39の前方には、タンクに相当する容器たるカセットタンク40が、アイロン本体31に対し着脱可能に設けられる。
カセットタンク40は、例えば合成樹脂で形成され、上面から見た形状が略U字状で、その両側がハンドル39の前端部側から後端部側の両端にかけて跨るように配置されている。41は、カセットタンク40の前部に設けられた開閉自在な注水口蓋であり、ここからカセットタンク40内に液体である水を収容し、かつ、カセットタンク40内の不用水を廃棄できるようになっている。また、カセットタンク40のロック機構は、ハンドル39の一側面にやや突出して、タンクロック釦42が設けられており、このタンクロック釦42を操作することにより上下動する昇降体43が、弾性部材たるスプリング44により常時下方に付勢されている。そして、昇降体43の下部に突設したロック部45が、カセットタンク40の傾斜する上面に形成した凹部46に係止する構成になっている。
カセットタンク40の内部には、弁装置47が設けられており、この弁装置47の下部には、気化室36に連通する導水路たる通水継手48が設けられている。弁装置47は、支持体49により直立状態かつ摺動自在に支持されたスチーム開閉体たるスチーム開閉棒50と、支持体49の凹底面上に設けられたパッキン51と、このパッキン51を支持体49の凹底面側に常時付勢して、密着状態を保護する付勢部材としてのスプリング52とを備え、スチーム開閉棒50の下端部に形成した弾性を有する弁体96は、カセットタンク40の底面に形成した流出孔53の中心部に臨んで設けられている。また、通水継手48とベース33との間には、ベース33からの熱を遮断する遮熱板54が介在している。この遮熱板54の下方には、気化室36の上部開口部を覆うようにして、蓋体55が設けられる。56は、通水継手48の途中に設けられたノズルであり、このノズル56を開閉する開閉弁57が、前記遮熱板54及び蓋体55に共通して設けられた開口部62より、ベース33の凹部63に向けて下方に突出している。このベース33の凹部63には、感熱応動体に相当する反転式のバイメタル64が収容されており、凹部63の近傍にある気化室36が所定の温度に達すると、バイメタル64が凹部63の内部で反転し、スプリング60の付勢に抗して開閉弁57を押し上げることにより、ノズル56を開くよう構成されている。
前記ハンドル39は、把持部に相当する取手部65の他に、この取手部65の下方に位置するアイロン本体31の腹部66と取手部65との間に、手を差し入れるための空洞67を形成してある。なお、ここでいう腹部とは、カセットタンク40の両側を除く取手部65に対向したアイロン本体31の平坦状の中央上面部を指すものである。
ハンドル39の上部には、ベース33の設定温度を変えるための設定釦69が配設されており、ハンドル39の内部には、ヒータ32を適宜通断電することにより、ベース33を所定の温度に制御する温度制御装置72が設けられる。この温度制御装置72は、具体的には、前記設定釦69のスイッチ部73や複数の発光ダイオードすなわちLED70の他に、温度設定の切替時や不適温状態を使用者に報知する報知手段としてのブザー74や、現在の設定温度を記憶保持し、設定釦69の受付けを可能にする2次電池あるいはコンデンサなどの蓄電装置75などを、基板76の上面に実装して構成される。LED70の光は、取手部65を透過し、取手部65の上部に配置されるカセットタンク40の一部に配設された温度表示部71によって、現在の設定温度を表示する。77は、基板76の後方に形成された基板支持部であり、この基板支持部77に支持されて、別の基板78がアイロン本体41内の後方に設けられている。また、79はアイロン本体41の後部外郭をなす後カバーであり、後カバー79の下側に形成した凹部80には、アイロン本体41に電力を供給する一対の給電端子81が突出した状態で取付けられている。
前記取手部65の上部には、使用者が取手部65を握った場合などに発生する圧力を検知する圧力検知センサ116が配置され、基板76に繋がっている。この圧力センサ116により検知された圧力に応じて、本体31内に設けたポンプ装置117の流量が可変し、噴出孔37から噴出するスチーム量を可変できるようになっている。
一方、82は、アイロン本体31の載置可能な載置台であり、これは上面が一方向の傾斜した載置部83の傾斜下端側に受部84が突設される。受部84には、受電端子81に対応して、板バネ状の電源接点85が設けられており、アイロン本体31を載置台82の載置部83に載置すると、受電端子81が電源接点85に当接して、コンセント(図示せず)に接続した電源コード86からアイロン本体31内に、必要に応じて電源供給が行なわれるようになっている。
次に、図18に基づき電気的な構成を説明する。温度制御装置72は、具体的には、例えばマイクロコンピュータなどで構成され、当該マイクロコンピュータの記憶装置(図示せず)に記憶されたプログラムの制御シーケンスに従って、一連の動作を行うように構成されている。温度制御装置72の入力側には、設定釦69の他に、ベース33の温度を検知する例えばサーミスタなどの温度検知手段87と、アイロン本体31が載置台82に載置されたか否かを判断するアイロン載置検知手段88などが各々接続される。
また、温度制御装置72の出力側には、ヒータ32,温度表示部71,ブザー74などが接続される。温度制御装置72は、アイロン本体31が載置台82に載置されているか否かに拘らず、設定釦69からの操作信号を受けて、ベース33の設定温度を、例えば温度にデリケートな繊維(耐熱温度100℃以下)のための温度を意味する「デリケート」,低温を意味する「低」,中程度の温度を意味する「中」,及び高温を意味する「高」の4段階に切換え設定する温度設定手段89と、同じくアイロン本体31が載置台82に載置されているか否かに拘らず、設定釦69からの操作信号を受け付けて、アイロン本体31を切状態に設定する切状態設定手段90とを備えている。そして、本実施例では、設定釦69を1回押動操作する毎に、温度設定手段89または切状態設定手段90における各設定モードが、「切」→「デリケート」→「低」→「中」→「高」→「切」の順に、一段ずつ高い温度設定に切換わるようになっている。ただし、高温に設定されている場合は、設定釦69を操作すると切状態の設定モードになる。なお、本実施例のように、ベース33の設定温度を段階的ではなく、連続的に可変設定できるように温度設定手段89を構成してもよい。この場合、操作手段は押釦式のものではなく、例えばスライド式のスイッチなどを用いてもよい。また、ベース33の設定温度を切換える設定手段と、離脱中も、操作手段からの操作信号を受付けて、ベース33の設定温度を切換え設定できるような温度設定手段89を温度制御装置72に備えてあればよい。温度設定手段89または切状態設定手段90により、一旦設定された前記設定モードは、アイロン本体31の離脱中にバックアップ用の蓄電装置75により、所定時間保持記憶されるようになっている。温度制御装置72は、アイロン載置検知手段88により、アイロン本体31が、載置台82に載置されていることを検知すると、温度検知手段87で検知されるベース33の温度が、温度設定手段89で設定された設定温度に一致するように、加熱手段であるヒータ32を通断電制御する。また、温度制御装置72は、温度表示部71およびブザー74を制御する報知・表示制御手段91を備えており、アイロン本体41の載置時において、温度検知手段87で検知されるベース33の温度が、設定温度付近の適温範囲にあるときには、当該設定温度に対応する温度表示部71のLED70を点灯状態にし、かつブザー74による報知を行なう一方、ベース33の温度が前記適温範囲以外にあるときには、設定温度に対応する温度表示部71のLED70を点滅状態にし、ブザーによる報知は行なわないように構成されている。
一方、アイロン本体31が載置台82から離脱すると、載置台82からアイロン本体31側への電源供給が遮断されることにより、ヒータ32は断電状態となる。このとき、温度制御装置72は、蓄電装置75からの給電により、引き続き動作し、温度検知手段87により検知されるベース33の温度を監視するとともに、設定釦69による操作信号を受付ける。そして、このベース33の温度が、温度設定手段89で設定された設定温度付近の適温範囲よりも下がったとき、或いは、設定釦69を操作して、温度設定手段89における設定温度がそれまでよりも高温に切換えたときに、報知・表示制御手段91がブザー74或いは温度表示部71のLED70を利用して、アイロン本体31の載置台82への載置を促す給電報知または表示を行なうように構成している。
ここで、本実施例におけるカセットタンク40の構造について詳述する。カセットタンク40の内部には、このカセットタンク40から気化室36に対し、一時的に多量の水を圧送するためのポンプ装置92(図14)が設けられる。ポンプ装置92は、支持体49の後方寄りに形成した円筒状のシリンダー93と、このシリンダー93内の垂直方向に沿って摺動自在に設けられたピストン94と、ピストン94を手動で操作するための操作釦95とで概ね構成され、気化室36に連通する噴出孔37から通常のスチーム若しくは増量スチームを噴出するようになっている。操作釦95は、操作パネル68の上面より突出して押動操作可能に設けられており、カセットタンク40から気化室36に至る通水路中に設けた弁体96を、操作釦95の操作に応じて開閉する開閉制御部としての回転子97と、この回転子97の下方にあってスチーム開閉棒50の上部に連結し、操作釦95の押動位置に応じて、カセットタンク40の内部で上下動する継手98とを備えている。
回転子97は下面が開口した凹状に形成され、当該凹部に、ピストン94の上部に形成した棒体110が挿入し、その上端が当接している。ピストン94の下部に形成したフランジ部111は、シリンダー93の内周面に密着状態で当接しており、シリンダー93の底面および内周面と、ピストン94の下面とにより囲まれた水導入室112内に、ピストン94を上方に付勢するピストン付勢体としてのスプリング99が配設される。また、シリンダ93の上面と継手988との間にも、継手98ひいてはスチーム開閉捧50を上方に付勢する継手付勢体としてのスプリング100が設けられる。回転子97は、操作釦95と連動してこの操作釦95の押動力をピストンに伝達するとともに、操作釦95をその動作下端にまで押し下げると、カセットタンク40内に形成した係合部(図示せず)に係合してロック状態となり、操作釦95ひいてはピストン94をその位置に保持するように構成している。このとき、継手98および継手98に連結するスチーム開閉棒50は、スプリング100の付勢に抗して下方に移動し、スチーム開閉棒50の下端部にある弁体96が流出孔53を閉塞して、カセットタンク40から気化室36への水の供給を遮断する。一方、回転子97がロックした状態から、操作釦95をさらに下方へ押込むと、回転子97とカセットタンク40内の係合部との係合状態は解除され、シリンダ93内にあるスプリング99の弾性反発力により、ピストン94ひいては回転子97および操作釦95が押し上げられ、元の位置に復帰する。当該動作の途中で、スプリング100の弾性反発力も作用して、継手98が押し上げられ、スチーム開閉棒50の下端部にある弁体96が、流出孔53を開放して、カセットタンク40から気化室36への水の供給を可能にする。このように、操作釦95の押動操作によって、弁体96による流出孔533の開閉すなわちドライとスチームの切換えを行なうように構成している。
ポンプ装置92の下方には、それぞれ水導入室112に連通する流入口113と流出口(図示せず)が形成される。カセットタンク40内の水をシリンダ93内に取り入れる流入口113内には、スプリング付きの逆止弁111が設けられるとともに、シリンダ93から気化室36に水を送り出す流出口内にも、別のスプリング付きの逆止弁(図示せず)が設けられる。そして、回転子97がロック状態とならない範囲内で、操作釦95を途中まで押込むと、流入口113内の逆止弁101が閉じる代わりに、流出口内の逆止弁が開いて、水導入室112内の水が流出口114から気化室36に吐き出される一方、操作釦95から指を離すと、スプリング99の弾性反発力が作用して、ピストン94ひいては回転子97および操作釦95が押し上げられ、流出口内の逆止弁が閉じる代わりに、流入口113内の逆止弁101が開いて、カセットタンク40内の水が流入口113を介して水導入室112内に収容される。このように、回転子97がロック状態とならない範囲で操作釦95を操作する間は、ポンプ装置92を利用して、一時的に気化室36に多量の水を送り出す所謂増量スチームができるように構成されている。なお、前記スプリング100は、増量スチームと通常のスチーム・ドライ切換との誤動作をなくすため、スプリング98よりも荷重を大きく設定してある。なおここでは、アイロン本体31を水平状態にして使用するだけでなく、ハンガーなどに掛けたスーツなどの衣類に対し、アイロン本体31を略垂直にして、ポンプ装置92により衣類に増量スチームを噴射する使い方もある。
図12に示すように、カセットタンク40の内部には、徐溶性のある無機質の抗菌成分を有するガラス性物質117が収容される。そして、前記注水口蓋41からカセットタンク40に水を入れることにより、ガラス性物質117が水に徐々に溶け出し、抗菌成分を含んだ水がカセットタンク40内に生成される。前記ガラス性物質117は、カセットタンク40内に直接収容してもよいが、本実施例のように、カセットタンク40とは別個に形成される専用の収容ケース118に収容するのが好ましい。また本実施例のように、抗菌成分を有する物質がガラス性であると、容易に物質を破砕できず、且つ水に対する溶解性を任意に変更できる点で好ましい。
ここで、収納ケース118の構造について、図15〜図17を参照しながら説明すると、好ましくは樹脂製の容器たる収納ケース118は、有底状のケース体121と、このケース体121の開口部122を覆う蓋体123とを、薄肉状のヒンジ部124で連結して構成される。また、ケース体121の開口部122側には、カセットタンク40への取付け固定を可能にする左右一対の接続孔部126が設けられる。ケース体121と蓋体123には、それぞれ複数の子孔127が設けられるが、この子孔127は、水に溶け出す前のガラス性物質117が通過しないように、且つ、収納ケース118とカセットタンク40内との間で、液体である水(または、抗菌成分を含む水)の流通が容易に可能なような大きさに形成される。
そして、開口部122からケース体121に所定量のガラス性物質117を投入し、ヒンジ部124を折り曲げて蓋体123を開口部122に突き合わせ、蓋体123の一側に突出形成した爪部120をケース体121に係止して、蓋体123を閉塞状態に保持する。このガラス性物質117を収容した箱状の収納ケース118を、接続孔部126を利用してカセットタンク40の例えばU字状側部に装着することで(図12参照)、カセットタンク40内の所望の位置にガラス性物質117が集中して配置される。好ましくは、カセットタンク40の規定量の表示まで水を入れた(満液)時に、カセットタンク40内の水面以下の位置になるように、収納ケース118が取付け固定される。これにより、カセットタンク40に水を注入した後、収納ケース118内に収容したガラス性物質117が速やかに水に浸され、抗菌作用のある水が収納ケース118の子孔127を通して、カセットタンク40内に常時貯溜される。
カセットタンク40の内部には、その他に当該カセットタンク40からミストノズル129に対して水を圧送するためのポンプ装置128が設けられる。このポンプ装置128は図14に示すように、支持体49の後方寄りに形成した円筒状のシリンダー136と、このシリンダー136内の垂直方向に沿って摺動自在に設けられ、スプリング135により常時上方に付勢されたピストン130と、ピストン130を手動で操作するための操作釦131とで概ね構成される。また操作釦131は、操作パネル68の上面より突出して押動操作可能に設けられている。ポンプ装置128の下方には、ミストノズル129に連通する流入口132と流出口134がそれぞれ形成され、カセットタンク40内の水をシリンダー136内に取り入れる流入口132内には、スプリング付きの逆止弁133が設けられる。
そして、操作釦131を途中まで押し込むと、ピストン130がスプリング135の付勢に抗して下方に移動し、流入口132内の逆止弁133が閉じて、カセットタンク40への水の流出を遮断する一方で、流出口134からミストノズル129に水を導いて、ミストノズル129の先端からミストを噴射する。一方、操作釦131から指を離すと、シリンダー136内にあるスプリング135の弾性反発力が作用して、ピストン130が押し上げられ、流入口132内の逆止弁133が開いて、カセットタンク40内の抗菌成分を含んだ水が流入口132を介してシリンダー136内に収容される。このような操作釦131の操作を繰り返すことにより、ポンプ装置128を利用してミストノズル89にカセットタンク40内からの水を圧送し、ミストノズル89の先端から布地などに、抗菌成分を有する霧状のミストを直接吹き付けることが可能になる。ミスト噴射された布地は、ガラス性物質117が水分中に溶け出すことで生じた抗菌成分が付着する。そのため、カセットタンク40内の水に対してだけでなく、ミスト噴射された布地に対しても、所望の抗菌効果が得られる。
次に、図19のフローチャートに基づいて、上記構成のスチームアイロンにおける動作の説明をする。予め注水口蓋41から水をカセットタンク40内に収容するとともに、このカセットタンク40をハンドル39の前部から差し込むと、カセットタンク40の上面がスプリング44に抗してロック部45を押し上げ、最終的に凹部46にロック部45が係止することで、カセットタンク40がアイロン本体31の所定位置にセットされる。次いで、ステップS1において、アイロン本体31を載置台82に載置した状態で、電源コード86をコンセント(図示せず)に差し込むと、載置台82の電源接点85からアイロン本体31内の温度制御装置72および蓄電装置75に電源が供給される。温度制御装置72においては、初期状態として切状態設定手段90による切状態の設定モードが先ず設定され、報知・表示制御手段91によって操作パネル68の「切」に対応するLED70が点灯する。なお、この切状態では、安全のためにヒータ2への通電は行なわない。その後、ステップS2において、設定釦69を押動操作すると、設定モードは「切」から「デリケート」,「低」,「中」,「高」の順に切換わり、これに対応するLED70が点灯する。そして、ステップS3にて、「切」以外の温度設定手段89の設定モードに切換わると、温度制御装置72によりヒータ32が通電される。
温度制御装置72は、次のステップS4において、アイロン本体31が載置中であるか離脱中であるかをアイロン載置検知手段88により検知する。アイロン本体31が引き続き載置台82に載置される状態では、ベース33が温度設定手段89にて設定した温度に達するまで、ヒータ32によるベース33への加熱が行なわれる。このとき、温度制御装置42は、ベース33が設定温度100℃に近い適温範囲内であるか否かを、温度検知手段87からの検知出力により判断する(ステップS5)。そして、ベース33の温度が適温範囲を外れているときは、次のステップ6に移行して、設定温度に対応する温度表示部71のLED70を点滅状態にし、ブザー74による報知は行なわないようにして、ベース33が不適温状態であることを使用者に知らせる。一方、前記ステップS5において、ベース3の温度が適温範囲内にあるときには、ステップS7に移行して、設定温度に対応する温度表示部71のLED70を点灯状態にするとともに、ブザー74を一定時間鳴動させて、使用者にアイロン掛けが可能なことを報知する。そして、温度制御装置72は、アイロン本体31が載置台82に載置されている限り、ベース33の温度が適温範囲内に維持されるように、ヒータ32を通断電制御するとともに、ベース33の温度が適温か不適温であるかに拘らず、前述のステップS4の手順に戻る。
その後、ステップS4において、アイロン掛けのためにアイロン本体31を載置台82から離脱すると、載置台82からアイロン本体31側への電源供給が遮断され、ヒータ32は断電状態となる。温度制御装置72は、蓄電装置75からの給電により引き続き動作するが、次のステップS8において、ベース33の温度が適温範囲よりも下がったとき、或いは、設定釦69を操作することにより、温度設定手段89におけるそれまでよりも高温に切換わったときに、ブザー74或いはLED70を利用して、アイロン本体31の載置台82への載置を促す給電報知または表示を行なう。そして、その後はステップS4の手順に再び戻る。
アイロン掛けを行なう場合、アイロン本体31の空洞67から手を差し入れた後、ハンドル39の取手部65を掌で抱えるようにして握る。この際取手部65の後端部の幅を略中央部より徐々に広げるとともに、高さを下げることによりアイロン掛け最中に、アイロン本体31が手から抜け出ないようにしてある。また、ベース33の先端部に対する目視を良好にするために、カセットタンク40の前端面は、アイロン本体31の後方側に向けて比較的大きく倒れるように傾斜させてあるが、本実施例におけるカセットタンク40の両側は、十分な水量を収容できるだけの高さを確保してあるので、従来のような水タンクの容量不足を解消することが可能になる。
アイロン掛け中にドライ動作を行なうには、スプリング99,100の弾性に抗して、カセットタンク40内の係合部に回転子97が係合する位置まで、操作パネル68にある操作釦95を押し下げる。すると、操作釦95の動作下端で回転子97によりロックされ、他の回転子97,継手98およびピストン94なども操作釦95により押込まれた位置に保持される。この操作釦95を押し下げる動作中に、回転子97の下部に継手98が接して、この継手98が下方に移動すると、継手98に連結するスチーム開閉棒50も下方に移動し、スチーム開閉棒50の下端部にある弁体96の下端が流出孔53を閉塞するとともに、弁体96の外周面が流出孔53より放射状に広がる円錐面を密着状態で閉塞する。これにより、カセットタンク40から弁装置47を経て気化室36に供給する水の通路が確実に遮断される。また、回転子97により操作釦95がロックされると、カセットタンク40内にあるピストン94動かなくなるので、ポンプ装置92による気化室36への水の供給も遮断される。こうして、カセットタンク40から気化室36への水の供給が全て遮断され、噴出孔37からはスチームが噴出しないドライ動作となる。
一方、ドライ動作から通常のスチーム動作への切換えを行なうには、再度、操作釦95を押し下げて、回転子97による操作釦95のロック状態を解除する。こうすると、シリンダー63内にあるスプリング99の弾性反発力が作用して、ピストン94が押し上げられるとともに、回転子97や操作釦95も同時に押し上げられる。回転子97によるロック状態の解除と連動して、継手98の下方にあるスプリング100が継手98を持ち上げ、流出孔53を開く方向に弁体96およびスチーム開閉棒50を操作する。これにより、ポンプ装置92は作動しないものの、カセットタンク40から弁装置47を経て気化室36に供給する水の通路が確保され、ヒータ32により気化室36で加熱された水が、噴出孔37からスチームとして噴出する。このときのスチーム量は、弁装置47による水の通過量で規定された通常のものとなる。
また、通常よりも多量のスチームを噴出孔37から一時的に噴出する増量スチーム動作は、回転子97がロック状態とならない範囲内で、操作釦95により回転子97を介して、ピストン94をシリンダー93内でスプリング99の弾性反発力を利用して、摺動自在に操作することで行なわれる。具体的には、回転子97がロック状態とならない範囲内で、操作釦95を途中まで押込むと、流入口113内の逆止弁111が閉じるとともに、流出口114から気化室6に吐き出される。その後、操作釦95から指を離すと、スプリング99の弾性反発力が作用して、ピストン94ひいては回転子97および操作釦95が押し上げられ、流出口内の逆止弁が閉じる代わりに、流入口113内の逆止弁101が開いて、カセットタンク40内の水が流入口113を介して、水導入室112内に収容される。この操作釦95の操作を繰り返せば、ポンプ装置92を利用して、一時的に気化室36に多量の水を送り出すことができる。
以上のように本実施例では、アイロン本体31の下部に設けられた加熱手段であるヒータ32を有するベース33と、このベース33の上方に遮熱板54を介して固定され、空洞67を有する取手部65を形成したハンドル39とを備えたアイロンにおいて、タンクとしてのカセットタンク40と、カセットタンク40内に収容され、徐溶性のある無機性の抗菌成分を有する物質としてのガラス性物質117と、このガラス性物質117が溶融した液体である水を、霧吹き機能によってカセットタンク40からアイロンの外部に噴出させる噴出手段たるポンプ装置128と、を備えている。
こうすると、抗菌成分を有するガラス性物質117を、カセットタンク40内の液体である水に徐々に溶融させ、このガラス性物質117が溶融した水を、ポンプ装置128によりカセットタンク40から布地に吹き付けることで、カセットタンク40内の水のみならず、布地に対しても抗菌効果を得ることができる。
また、この場合には、ガラス性物質117を収容し、カセットタンク40内に収容し固定した通液性容器としての収納ケース118を備えるのが好ましい。ガラス性物質117を収容した収納ケース118をカセットタンク40内に固定することができるので、溶解前のガラス性物質117の移動を防ぎ、ボタン動作などの妨げにならないようにすることができる。
また、この場合の収納ケース118は、樹脂により好ましくは一体に成形されたケース体121と蓋体123とからなり、ケース体121と蓋体123のそれぞれに孔としての子孔127を設けるのが好ましい。一体成形されたケース体121と蓋体123とを例えば爪部120などで固定して、ガラス性物質117を収容する収納ケース118とすることができるので、部品点数を削減できると共に、組立性やコストの削減を図ることができる。また、ケース体121と蓋体123の何れにも通液(通水)孔としての子孔127が設けられているので、通液性を損なうことなくカセットタンク40内の水にガラス性物質117を円滑に溶解させることができる。
さらに、ここでの収納ケース118は、カセットタンク40の規定量まで液体を入れたときに、液面以下の位置に固定されることが好ましい。こうすれば、常に抗菌作用のある水をカセットタンク40内に貯溜することができる。
次に、載置台82の別な変形例について、図20を参照しながら説明する。こここでの載置台82は、アイロン本体31のベース33を下向きにして前上がりに傾斜させて載置する載置部83と、この載置部83の外郭を覆うカバー部151と、アイロン本体31の受電端子81を貫通させる孔152を備えた給電部としての受部84とからなる。受部84は、前述したように板バネ状の電源接点85を覆っており、アイロン本体31を載置台82に載置すると、アイロン本体31の受電端子81が孔152を貫通して電源接点85に接するようになっている。
この変形例で注目すべき点は、受部84の材料として、難燃性グレードのUL94V−0プラスチックを用いた載置部83で構成したことにある(図20の斜線部分を参照)。これにより、載置部83の外郭を覆うカバー部151の材料を、難燃性グレードのUL94V−0プラスチックから除燃性グレードのUL94HBプラスチックにすることができ、載置台82を構成する難燃性グレードのUL94V−0プラスチックの占有量を削減して、安価なアイロンを提供することができる。なお、変形例として、難燃性グレードとして他に5Vも適合可能であるが、コストが安価で、調色性に優れているUL94V−0のグレードの方が好ましい。
本発明は上記各実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。例えば、着脱式のカセットタンク40に限らず、上記ロック機構を備えていない固定式のタンクであってもよい。また、コードレスアイロンに限らず、コード付きのアイロンであってもよい。
本発明の第1実施例におけるアイロン本体の側面図である。 同上、アイロン本体の正面図である。 同上、アイロン本体の前後方向の縦断面図である。 同上、ベースの平面図である。 同上、ベースの底面図である。 同上、図4のA−A線断面図である。 同上、ベースの拡大断面図である。 同上、図7とは別な変形例を示すフッ素樹脂を組み合わせた状態のベースの拡大断面図である。 本発明の第2実施例を示すアイロン本体の前後方向の縦断面図である。 同上、アイロン本体を載置台に載置した状態の縦断面図である。 同上、アイロン本体の側面図である。 同上、アイロン本体の平面図である。 同上、カセットタンク単体の前後方向の部分縦断面図である。 同上、カセットタンクの左右方向の部分縦断面図である。 同上、収納ケースの平面図である。 同上、収納ケースの側面図である。 同上、収納ケースの斜視図である。 同上、電気的構成を示すブロック図である。 同上、動作手順を示すフローチャートである。 同上、別な変形例を示す載置台の斜視図である。
符号の説明
1 ベース
27 表面処理被膜(表面処理)
28 PEEK樹脂
29 フッ素樹脂
40 カセットタンク(タンク)
117 ガラス性物質(物質)
118 収納ケース(通液性容器)
121 ケース体
123 蓋体
127 子孔(孔)
128 ポンプ装置(噴出手段)

Claims (7)

  1. ベースを備えたアイロンにおいて、前記ベースにPEEK樹脂からなる表面処理を形成したことを特徴とするアイロン。
  2. 前記表面処理はフッ素樹脂を組み合わせたものであることを特徴とする請求項1記載のアイロン。
  3. 前記ベースの材料が、アルミニウム,アルミニウム合金,鉄,鉄合金の何れかであることを特徴とする請求項1または2記載のアイロン。
  4. タンクと、前記タンク内に収容され、徐溶性のある抗菌成分を有する物質と、前記物質が溶融した液体を噴出させる噴出手段とを備えたことを特徴とするアイロン。
  5. 前記物質を収容し、前記タンク内に収容した通液性容器を備えたことを特徴とする請求項4記載のアイロン。
  6. 前記通液性容器は、成形されたケース体と蓋体とからなり、前記ケース体と前記蓋体のどちらか又はそれぞれに孔を設けたことを特徴とする請求項5記載のアイロン。
  7. 前記通液性容器は、前記タンクに規定量の液体が入っている時に、液面以下の位置になることを特徴とする請求項5記載のアイロン。
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