JP2008078733A - 画像処理装置、画像処理方法、プログラム及び情報記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、プログラム及び情報記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】ディザ閾値誤差拡散処理によって、プリンタの記録特性に合った高品質な出力画像データを得る装置及び方法を提供する。
【解決手段】出力階調値決定部103は3個の閾値マトリクス中の注目画素位置の値を量子化閾値として修正入力値を4値量子化し、出力階調値0,85,170又は255を出力する。修正出力値決定部104Aは出力階調値85,170,255に対応した修正出力値マトリクスを持ち、出力階調値が0のときは0を、それ以外の出力階調値のときは対応した修正出力値マトリクス中の注目画素位置の値を修正出力値として出力する。量子化誤差算出部104Bは修正入力値と修正出力値の差を量子化誤差値として出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、多値画像データを、より少値の出力画像データへ変換する中間調処理を行う画像処理装置及び方法に関する。
多値の入力画像データの階調を2値や3値といった少値のデータのみ出力可能なプリンタ等で表現する目的、あるいは、多値入力画像データのデータ量を削減する目的などで、多値入力画像データをより少値の出力画像データに変換する中間調処理が用いられる。
代表的な中間調処理として誤差拡散処理がある。誤差拡散処理においては、算出される誤差量が実際のプリンタの記録特性に対して不正確であるという問題がある(例えば特許文献1の段落[0003]参照)。そして、この問題点を改善し、実際のプリンタの記録特性に合う誤差量を算出して高品質な誤差拡散画像を得ることが可能な画像処理装置を実現するための技術が特許文献1に記載されている。
他の中間調処理方法として、粒状性に優れたディザ法と鮮鋭性に優れた誤差拡散法を組み合わせたディザ閾値誤差拡散処理がある。これは、多値の入力画像データを誤差拡散法により量子化するが、その量子化閾値としてディザ処理同様の画素位置に応じた値を用いるものである。このディザ閾値誤差拡散処理においても、特許文献1記載の技術を応用することにより、実際のプリンタの記録特性に合う量子化誤差量を算出して高品質な誤差拡散画像を得ることが可能であろう。
特開2002−368991号公報 特開2006−109263号公報
しかし、特許文献1記載の技術によって、誤差拡散処理もしくはディザ閾値誤差拡散処理においてプリンタの記録特性に合う量子化誤差量を算出しようとすると、周辺画素の出力状態を参照する必要があり、このことが処理負荷の増加や装置構成の複雑化を招くという課題がある。
よって、本発明の目的は、処理負荷の増大や装置構成の複雑化を招くことなく、ディザ閾値誤差拡散処理においてプリンタの記録特性に合う高品質な出力画像データを得ることが可能な画像処理装置及び画像処理方法を提供することにある。
請求項1記載の発明に係る画像処理装置は、多値入力画像データを、より少値のN値(Nは2以上の整数)の出力画像データへ変換する画像処理装置であって、
前記多値入力画像データの注目画素位置の階調値である入力階調値に、前記注目画素位置に対する拡散誤差量を加算した修正入力値を算出して出力する修正入力値算出手段と、
(N−1)個の閾値マトリクスを持ち、前記各閾値マトリクス中の前記注目画素位置に対応した値を量子化閾値として用いて前記修正入力値をN値量子化した値を、前記出力画像データの前記注目画素位置の階調値である出力階調値として出力する出力階調値決定手段と、
前記出力画像データの0以外の各階調値に対応した(N−1)個の修正出力値マトリクスを持ち、前記出力階調値が0のときは0を修正出力値として出力し、前記出力階調値が0以外のときには前記出力階調値に対応した前記修正出力値マトリクス中の前記注目画素位置に対応した値を出力修正値として出力する修正出力値決定手段と、
前記修正入力値から前記修正出力値を減じた量子化誤差値を算出して出力する量子化誤差算出手段と、
前記量子化誤差値を記憶する量子化誤差値記憶手段と、
前記量子化誤差記憶手段に記憶されている前記注目画素位置の近傍の複数の処理済み画素位置での量子化誤差値を重み付け加算することにより、前記注目画素位置に対する前記拡散誤差量を算出する拡散誤差量算出手段と、
を有することを特徴とする。
請求項2記載の発明に係る画像処理方法は、多値入力画像データを、より少値のN値(Nは2以上の整数)の出力画像データへ変換する画像処理方法であって、
前記多値入力画像データの注目画素位置の階調値である入力階調値に、前記注目画素位置に対する拡散誤差量を加算した修正入力値を算出して出力する修正入力値算出工程と、
(N−1)個の閾値マトリクスを持ち、前記各閾値マトリクス中の前記注目画素位置に対応した値を量子化閾値として用いて前記修正入力値をN値量子化した値を、前記出力画像データの前記注目画素位置の階調値である出力階調値として出力する出力階調値決定工程と、
前記出力画像データの0以外の各階調値に対応した(N−1)個の修正出力値マトリクスを持ち、前記出力階調値が0のときは0を修正出力値として出力し、前記出力階調値が0以外のときには前記出力階調値に対応した前記修正出力値マトリクス中の前記注目画素位置に対応した値を出力修正値として出力する修正出力値決定工程と、
前記修正入力値から前記修正出力値を減じた量子化誤差値を算出して出力する量子化誤差算出工程と、
前記量子化誤差値を記憶手段に格納する量子化誤差値記憶工程と、
前記記憶手段に記憶されている前記注目画素位置の近傍の複数の処理済み画素位置での量子化誤差値を重み付け加算することにより、前記注目画素位置に対する前記拡散誤差量を算出する拡散誤差量算出工程と、
を有することを特徴とする。
請求項3記載の発明に係るプログラムは、請求項1記載の発明に係る画像処理装置の各手段としてコンピュータを機能させるプログラムである。
請求項4記載の発明に係る情報記録媒体は、請求項1記載の発明に係る画像処理装置の各手段としてコンピュータを機能させるプログラムが記録された、コンピュータが読み取り可能な情報記録媒体である。
請求項1又は2記載の発明に係る画像処理装置又は画像処理方法は、量子化誤差決定の際に注目画素の周辺画素の出力状態を参照しないため、処理負荷の増大や装置構成の複雑化を招くことがない。そして、閾値マトリクス及び修正出力値マトリクスを適切に設計することにより、プリンタ等の出力媒体の記録特性に合った高品質な出力画像データを得ることが可能である。また、請求項3記載の発明に係るプログラム又は請求項4記載の発明に係る情報記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータにロードすることにより、コンピュータを請求項1記載の発明に係る画像処理装置として動作させることができる。
なお、請求項1又は2記載の発明に係る画像処理装置又は画像処理方法には、以下のような態様も包含される。
(1)出力画像データをプリンタ等の出力媒体で表現した画像が、入力画像に対して明度、濃度、もしくは反射率のいずれかに関してリニアな特性をとるように設計された閾値マトリクス及び出力修正値マトリクスを用いることを特徴とする画像処理装置又は画像処理方法。
(2)当該画素位置で当該出力階調値のドットを打つ出力画像データとドットを打たない出力画像データをそれぞれ出力媒体で表現した画像の、明度差、濃度差、もしくは反射率差のいずれかに応じて設定した修正出力値マトリクスを用いることを特徴とする画像処理装置又は画像処理方法。
(3)複数種類の出力ドットパターンを与え、各出力ドットパターンに対応する定常状態での修正入力値を求めて、前記各出力ドットパターンを発生させるために量子化閾値が存在すべき範囲に基づき設定された閾値マトリクスを使用することを特徴とする画像処理装置又は画像処理方法。
(4)入力階調値が一定である場合に量子化誤差の平均値がほぼ0となる閾値マトリクスを使用することを特徴とする画像処理装置又は画像処理方法。
(5)入力階調値によらず量子化誤差の平均値がほぼ0となる閾値マトリクスを使用することを特徴とする画像処理装置又は画像処理方法。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像処理装置のブロック図である。この画像処理装置は、画像入力部101、修正入力値修正部102、出力階調値決定部103、修正出力値決定部104A、量子化誤差算出部104B、量子化誤差バッファ105、拡散誤差量算出部106から構成されるもので、外部から入力画像データと注目画素位置情報とが入力し、外部へ出力画像データを出力する。
入力画像データは、例えばカラー複写機などにおいて、スキャナで読み取った画像データを、濃度補正処理、周波数補正処理を行い、CMYK各版毎の画像に変換したものである。ここでは、入力画像データは、1画素1版あたり0以上255以下の整数値を取る256値データであって、値が大きいほど濃度が高いものとする。また、出力画像データは、0、85、170又は255の4値データであって、値が大きいほど濃度が高いものとする。
画像入力部101は、入力画像データの値(入力階調値)を画素毎に順次、修正入力値算出部102へ送る手段である。
修正入力値算出部102は、画像入力部101から入力された注目画素位置の入力階調値と、拡散誤差量算出部106から入力される注目画素位置に対する拡散誤差量との和である修正入力値を算出して出力する手段である。
出力階調値決定部103は、修正入力値を3個の閾値を用いて4値量子化し、0(最低濃度),85,170又は255(最高濃度)の出力階調値を出力する手段である。
より詳しくは、出力階調値決定部103は、図2に示す閾値マトリクスA(201)、閾値マトリクスB(202)、閾値マトリクスC(203)を持つ。これら閾値マトリクスA,B,Cは、600dpiの出力解像度において約212線、45度の網点スクリーンを表現する4値出力用の閾値マトリクスであり、閾値マトリクスAの閾値は出力階調値85に相当するドットを、閾値マトリクスBの閾値は出力階調値170に相当するドットを、閾値マトリクスCの閾値は出力階調値255に相当するドットを、それぞれ出すか否かを決定する量子化用閾値である。
そして、出力階調値決定部103は、注目画素位置情報に従って閾値マトリクスA,B,C中の注目画素位置に対応した閾値(これを閾値A,B,Cと記す)と修正入力値との大小関係を比較することによって出力階調値を決定する。すなわち、図3に示すように、修正入力値が閾値Cを超えるならば(step1,Yes)、出力階調値を255とする(step2)。修正入力値が閾値C以下であって(step1,No)、閾値Bを超えるならば(step3,Yes)、出力階調値を170とする(step4)。修正入力値が閾値B以下であって(step3,No)、閾値Aを超えるならば(step5,Yes)、出力階調値を85とする(step6)。修正入力値が閾値A以下ならば(step5,No)、出力階調値を0とする(step7)。
閾値マトリクスA,B,C中のどの閾値を用いるかは、閾値マトリクスA,B,Cを出力画像にタイル状に繰り返し敷き詰めたとして、注目画素が閾値マトリクス中のどの位置に相当するかによって決定される。すなわち、閾値マトリクスのサイズが横w画素×縦h画素の場合、出力画像座標で横X、縦Yの注目画素に対しては、閾値マトリクス座標で横(X%w)、縦(Y%h)の閾値を用いる。ここで、(X%w)はXをwで除したときの剰余を意味する。注目画素位置情報として、このような閾値マトリクス状の横座標(X%w)と縦座標(Y%h)が入力される。
図2においては、w=h=4であるので、例えば出力画像座標(X,Y)=(9,6)の注目画素に対しては、閾値マトリクス座標で(x,y)=(1,2)の位置の閾値を用いる。すなわち、出力階調値85、170、255に相当するドットを出すか否かを決定するための閾値A、閾値B、閾値Cはそれぞれ209、223、236となり、注目画素の修正入力値が236より大きければ出力階調値は255、そうでなくて修正入力値が223より大きければ出力階調値は170、そうでなくて修正入力値が209より大きければ出力階調値は85、そうでなければ出力階調値は0となるわけである。
このようにして画素毎に決定された出力階調値が出力画像データとして外部のプリンタ等へ出力される。
なお、図2に示した閾値マトリクスA,B,Cの閾値の決定は重要である。その設計方法について後に詳述する。
本発明の画像処理装置においては、出力階調値決定部103より出力される出力画像データの出力階調値をそのまま用いて量子化誤差値を算出するのではなく、修正出力値決定部104Aで出力階調値を修正した値(修正出力値)を用いて量子化誤差値を算出する。
修正出力値決定部104Aは、図4に示すような、出力階調値85に対応した修正出力値マトリクスA(401)、出力階調値170に対応した修正出力値マトリクスB(402)、及び、出力階調値255に対応した修正出力値マトリクスC(403)を持つ。そして、修正出力値決定部104Aは、注目画素位置情報に従って修正出力値マトリクスA,B,Cの注目画素位置に対応した修正出力値(これを修正出力値A,B,Cと記す)を選び、出力階調値に応じて修正出力値A,B,C又は0のいずれかを出力する。すなわち、図5に示すように、出力階調値が0ならば(step11,Yes)0を修正出力値として出力し(step12)、出力階調値が85ならば(step13,Yes)修正出力値Aを出力し(step14)、出力階調値が170ならば(step15,Yes)修正出力値Bを出力し(step16)、以上のいずれでもなければ、つまり出力階調値が255ならば(step15,No)修正出力値Cを出力する。修正出力値マトリクスA,B,C中の値と注目画素位置との対応は閾値マトリクスA,B,Cの場合と同様である。
なお、修正出力値マトリクスA,B,Cをどのように決定するかは重要である。その設計方法について後に詳述する。
量子化誤差算出部104Bは、修正入力値から、修正出力値決定部104Aより出力された修正出力値を減じた値を求め、その値を量子化誤差値として出力する。この量子化誤差値は量子化誤差バッファ105に格納される。
拡散誤差量算出部106は、量子化誤差バッファ105に記憶されている量子化誤差値に基づいて、次に処理すべき注目画素位置の入力階調値に加算すべき拡散誤差量を算出する手段であり、ここでは図6に示す誤差拡散マトリクスを用いた重み付け加算を行う。図5において、xが次の注目画素位置を意味し、その左又は上の数値は、その位置に対応した処理済み画素位置での量子化誤差値に対する重み係数値である。例えば、注目画素の1ライン真上の画素位置での量子化誤差値が32であった場合、誤差マトリクス中のその画素位置に対応する重み係数値は4/32であるから、その画素位置から注目画素位置への拡散誤差量は両者の積である4となる。このようにして、1つの注目画素位置に対して2ライン上の7画素、1ライン上の7画素、同一ラインの3画素の計17画素における量子化誤差値を量子化誤差バッファ105から読み出し、それに対応した重み係数値を用いた重み付け加算(積和演算)を行うことで、次の注目画素位置の入力階調値に加算すべき拡散誤差量を求める。この拡散誤差量は修正入力値算出部102へ与えられ、注目画素位置の入力階調値と加算されることによって修正入力値が求められることは上に述べた通りである。
図6に示した誤差拡散マトリクスは、全ての要素(重み係数値)の合計が1となるように設計されている。これは、発生した量子化誤差値を過不足なく周囲の画素へ拡散させるためである。
ここで、拡散誤差量算出部106において、図7に示すような誤差拡散マトリクスを利用してもよい。図7の誤差拡散マトリクスは、図6の誤差拡散マトリクス中の各重み係数値を32倍したものである。図7の誤差拡散マトリクス中の重み係数値は0、1又は2のべき乗であるので、重み係数値と量子化誤差値との乗算を高速なシフト演算や整数演算で行うことができる。そして、重み係数値と量子化誤差値との積和演算値を最終的に32で除することなるが、これもシフト演算によって高速に行うことができる。
以上説明した本発明に係る画像処理装置によれば、プリンタ等の出力媒体の記録特性に合う高品質な出力画像データを得ることができる。すなわち、閾値マトリクスと修正出力値マトリクスを適切に設計するならば、プリンタ等の出力媒体で出力画像データを表現した画像に、入力画像に対し明度(又は濃度もしくは反射率)に関してリニアな特性を持たせることができる。
なお、本実施形態に係る画像処理装置は、CPU、メモリなどから構成される一般的なコンピュータを利用し実現することもできる。そのためのプログラム、すなわち、図1に示す各部としてコンピュータを機能させるプログラムをコンピュータのメモリにロードし、それをCPUで実行させることによって、本実施形態に係る画像処理装置としてコンピュータを動作させ、上に述べたような中間調処理を行わせることができる。このようなプログラムは請求項3記載の発明に係るプログラムの一実施形態であり、また、同プログラムが記録された磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体記憶素子などのコンピュータが読み取り可能な各種記録(記憶)媒体は、請求項4記載の発明に係る情報記録媒体の一実施形態である。
次に、図2に示した閾値マトリクス及び図4に示した修正出力値マトリクスの設計方法について説明する。その設計の方法によって、明度、濃度又は反射率リニアな入出力特性を実現できるが、ここでは明度リニアな入出力特性を実現する場合について説明する。
設計方法の概略手順は以下の通りである。まず、得たい出力ドットパターンを繰り返した画像を、紙などの画像記録媒体に出力して平均明度を測定して、入出力特性が明度リニアとなるよう、その出力ドットパターンを得るための入力階調値の条件を求め、画素位置毎の出力階調値に対応する修正出力値を決定する(段階1)。次に、前記出力ドットパターンで定常状態となるときの、各画素位置での修正入力値を求める(段階2)。ここで、「定常状態」とは、一定の入力階調値であるベタ画像を中間調処理した結果、安定して同じパターンが繰り返し発生している状態である。この修正入力値から、与えた出力ドットパターンとなるための閾値の範囲を求める(段階3)。
以下、詳細に説明する。ここでは、図8に示した701から725までの各出力ドットパターンが得たい出力ドットパターンであるとする。図8の各出力ドットパターンは、各画素の出力階調値が0、85、170、255のいずれかである4値出力の約212線、45度の網点スクリーンを表現する出力ドットパターンである。
ここで、出力ドットパターンの各座標を図9のように表すとする。すなわち、(x,y)=(0,0)の画素位置はp0、(x,y)=(1,0)の画素位置はp1、というように表す。また、p0の修正出力値をb0、p0で発生する量子化誤差値をe0、p0での修正入力値をf0、入力階調値をdと表す。ここで、入力画像はベタ画像、すなわち入力階調値dは画素位置によらず一定であることを前提とし、入力階調値の平均値と入力階調値dとは一致していることに注意されたい。また、入力階調値0のときは全画素の出力階調値が0である出力ドットパターン701が対応し、入力階調値255のときは全画素の出力階調値が255である出力ドットパターン725を対応させる。
最初に、図8の各出力ドットパターンを十分広く繰り返した画像を紙に出力して平均明度を測定する。ここでは、図10に示す測定結果が得られたとする。入力階調値0に対応する出力ドットパターン701では平均明度94.6、入力階調値255に対応する出力ドットパターン725では平均明度25.8となっている。
次に、出力ドットパターン701と出力ドットパターン702との平均明度の差から、出力ドットパターン702が発生すべき入力階調値を求める。すなわち、明度リニアな入出力特性を持つためには、
入力階調値=(パターン701の入力階調値)+(パターン702の平均明度−パターン701の平均明度)÷(パターン725の平均明度−パターン701の平均明度)×{(パターン725の入力階調値)−(パターン701の入力階調値)}=0+(93.4−94.6)÷(25.8−94.6)×255≒4.447
であるときに、出力ドットパターン702が発生する必要がある。
そこで、前記入力階調値のときに出力ドットパターン702を発生させるための条件を考える。すると、前述のように、発生した量子化誤差値を過不足なく周囲の画素に拡散させる誤差マトリクスを利用していることから、定常状態において修正出力値の平均値と入力階調値とは等しい。
出力ドットパターン702の出力ドットパターン701との違いに注目すると、全画素の1/8の面積に相当するp5の出力値が0から85に変わったことで、修正出力値の平均値が0から4.447に変化すれば良い。よって、p5における出力値が85の場合の修正出力値を、4.447×8=35.576を整数に丸めた値36とする。
同様にして、出力ドットパターン701と出力ドットパターン704の違いから、出力ドットパターン704が発生すべき入力階調値を求める。
明度リニアな入出力特性を持つためには、入力階調値=(パターン701の入力階調値)+(パターン704の平均明度−パターン701の平均明度)÷(パターン725の平均明度−パターン701の平均明度)×{(パターン725の入力階調値)−(パターン701の入力階調値)}=0+(87.4−94.6)÷(25.8−94.6)×255≒26.686
であるときに出力ドットパターン704が発生する必要がある。
出力ドットパターン701の出力ドットパターン701との違いに注目すると、全画素の1/8の面積に相当するp5の出力値が0から255に変わったことで、修正出力値の平均値が0から26.686に変化すれば良い。よって、p5における出力値が255の場合の修正出力値を、26.686×8=213.488を整数に丸めた値213とする。
さらに同様にして、出力ドットパターン704と出力ドットパターン705の違いから、出力ドットパターン705が発生すべき入力階調値を求める。
明度リニアな入出力特性を持つためには、入力階調値=(パターン704の入力階調値)+(パターン705の平均明度−パターン704の平均明度)÷(パターン725の平均明度−パターン701の平均明度)×{(パターン725の入力階調値)−(パターン701の入力階調値)}=26.686+(85.1−87.4)÷(25.8−94.6)×255≒35.210
であるときに出力ドットパターン705が発生する必要がある。
出力ドットパターン704との違いから、全画素の1/8の面積に相当するp4の出力値が0から85に変わったことで、修正出力値の平均値が26.686から35.210に変化すれば良い。よって、p4における出力値が85の場合の修正出力値を、(35.210−26.686)×8=68.192を整数に丸めた値68とする。
以上のようにして各出力ドットパターンに対応する入力階調値を求め、さらに画素位置毎の出力階調値に対応する修正出力値を決定する。
上述の方法により求めた各出力ドットパターンに対応する入力階調値を図11に、画素位置毎の出力階調値に対応する修正出力値を図12にそれぞれ示す。ただし、図12を用いる場合、全ての画素位置で出力階調値を255としたときに修正出力値の平均が255とならない。そのため、全ての画素位置で出力階調値を255としたときに修正出力値の平均が255となるようするため、図12の修正出力値マトリクスA(1101)の各要素の平均値が255となるように補正する。このような補正後の修正出力値マトリクスが図4に示したものである。
以上が段階1の説明である。
次に、各出力ドットパターンで定常状態となるときの、各画素位置での修正入力値を求める。
例えば、図8の出力ドットパターン711を出力したときの各画素位置での修正出力値は図12に基づき、図13に示す値となる。すなわち、p1、p4、p5では255、p0では85、その他の位置では0を出力階調値とした修正出力値となる。
このときの修正出力値の平均は、
(214+317+415+98+0+0+0+0)÷8=130.5
であることから、入力階調値130.5の画像に対して、定常状態では図8の出力ドットパターン711が繰り返して出現すると言える。
そうすると、図16に示す式1が成り立つ。これは、例えば、p0での修正入力値f0は図14に示すように、入力階調値と、図中で網掛けをした画素位置からの量子化誤差値に重み付けした値とを加算して求めることから、
f0=d+1/32×(0・e3+1・e0+1・e1+2・e2+1・e3+1・e0+0・e1+1・e7+1・e4
+2・e5+4・e6+2・e7+1・e4+1・e5+2・e1+4・e2+8・e3)
=d+1/32×(2・e0+3・e1+6・e2+9・e3+2・e4+3・e5+4・e6+3・e7)
で表される。
また、p0での量子化誤差値e0は、修正入力値から修正出力値を減じて求めることから、
式2:fn=en+bn(ただし、0≦n≦7)
が成り立ち、これを式1に代入することにより図16に示す式3が導かれる。この式3では、量子化誤差値enや修正入力値fnにそれぞれ無数の解が存在して一意に求めることができない。一意の解を得るためには、条件式を加える必要がある。
ところで、グラデーション画像に対する階調段差の発生の抑制を図るためには、量子化誤差値の総和が入力階調値の変化によって急激に変化しないことが必要である(例えば特許文献2参照)。
そこで量子化誤差値の総和が0である条件、すなわち式4を加える。
式4:0=e0+e1+e2+e3+e4+e5+e6+e7
この式4を前記式3の中の行のひとつと置き換える。図16に示した式5は、最上位の行を置き換えた例である。ここで、d、bnは定常状態の出力ドットパターンを与えることでいずれも既知の定数となっていることから量子化誤差値enが求まる。そして、量子化誤差値enを基に、式1もしくは式2から修正入力値fnが求まる。
このようにして求めた、図8の出力ドットパターンに対応する修正入力値を図15−1及び図15−2に示す。例えば、図8の出力ドットパターン711を与えた場合は、図15の1411に示す修正入力値となる。
以上は段階2である。以下は段階3の説明である。
ここで、図8の出力ドットパターンを得るためには、例えば、p0においては、図15の1401から1410の修正入力値に対しては出力階調値0、1411の修正入力値に対しては出力階調値85、1412の修正入力値に対しては出力階調値170、1413から1425までの修正入力値に対しては出力階調値255を、それぞれ発生させる閾値である必要がある。
そこで、p0で出力階調値85を出すか否かを決定する閾値Aは、p0における1401から1410の修正入力値の最大値146.7より大きく、p0における1411から1425の修正入力値の最小値164.4以下である必要がある。よって、146.7より大きく、164.4以下である数値のうち両者の平均値を整数に丸めた値156をp0における閾値Aとする。
なお、条件を満たす数値がない場合、例えば、p0における1401から1410の修正入力値の最大値が200、p0における1411から1425の修正入力値の最小値が180である場合は、両者の平均値を整数に丸めた値である190をp0における閾値Aとする。
同様に出力階調値170を出すか否かを決定する閾値Bは、1401から1411の修正入力値の最大値164.4より大きく、1412から1425の修正入力値の最小値188.8以下である必要があることから177、出力階調値255を出すか否かを決定する閾値Cは、1401から1412の修正入力値の最大値188.8より大きく、1413から1425の修正入力値の最小値205.9以下である必要があることから197とする。
このように閾値の範囲を絞り込み、各画素位置、各出力階調値に対応する閾値を求めることにより、図2に示した閾値マトリクスを得ることができる。
以上、各出力ドットパターンの平均明度に基づいて閾値マトリクスや修正出力値マトリクスを作成し、入出力特性が明度リニアになるような構成を示した。しかし、本発明に基づく構成としてはこれに限らず、例えば濃度又は反射率に基づいて閾値マトリクスや修正出力値マトリクス作成し、入出力特性を濃度又は反射率リニアにすることも可能であり、かかる態様も本発明に包含されることは云うまでもない。
また、以上に説明した実施形態では、網点スクリーンの出力ドットパターンを与えたが、本発明に基づく構成としてはこれに限らず、例えば、万線スクリーンであっても良く、かかる態様も当然に本発明に包含される。
また、以上に説明した実施形態では出力階調数を4としたが、本発明に基づく構成としてはこれに限らず、2や3、もしくは16といった出力階調数を持つ構成としてもよい。この場合でも、同様の方法で閾値マトリクスや修正出力値マトリクスを設計することができる。例えば、出力階調数を2とした場合は、図8の出力ドットパターン701,704,707,710,713,716,719,722,725のみに対して求めた修正入力値から閾値を決定すればよい。
なお、以上の説明は本発明に係る画像処理方法の実施形態の説明でもあることは明らかである。よって、本発明に係る画像処理方法についての説明は繰り返さない。
本発明の一実施形態に係る画像処理装置のブロック図である。 出力階調値決定部で用いられる4値量子化のための閾値マトリクスを示す図である。 出力階調値決定部における出力階調値決定アルゴリズムを示すフローチャートである。 修正出力値決定部で用いられる修正出力値マトリクスを示す図である。 修正出力値決定部における修正出力値決定アルゴリズムを示すフローチャートである。 拡散誤差量算出部で用いられる誤差拡散マトリクスを示す図である。 誤差拡散マトリクスの別の例を示す図である。 出力ドットパターンを示す図である。 出力ドットパターンの画素位置の記号表現を示す図である。 出力ドットパターン対応の平均明度の測定結果例を示す図である。 図10の測定結果を基に決定された出力ドットパターン対応の入力階調値を示す図である。 図11の入力階調値に基づき決定された修正出力値マトリクスを示す図である。 図8の出力ドットパターン711を出力したときの各画素位置での修正出力値を示す図である。 画素位置p0の修正入力値の算出の説明のための図である。 図8の出力ドットパターン701〜721に対応した修正入力値を示す図である。 図8の出力ドットパターン722〜725に対応した修正入力値を示す図である。 説明のために用いられる式1,式3及び式5を示す図である。
符号の説明
101 画像入力部
102 修正入力値算出部
103 出力階調値決定部
104A 修正出力値決定部
104B 量子化誤差算出部
105 量子化誤差バッファ
106 拡散誤差量算出部
201,202,203 閾値マトリクス
401,402,403 修正出力値マトリクス

Claims (4)

  1. 多値入力画像データを、より少値のN値(Nは2以上の整数)の出力画像データへ変換する画像処理装置であって、
    前記多値入力画像データの注目画素位置の階調値である入力階調値に、前記注目画素位置に対する拡散誤差量を加算した修正入力値を算出して出力する修正入力値算出手段と、
    (N−1)個の閾値マトリクスを持ち、前記各閾値マトリクス中の前記注目画素位置に対応した値を量子化閾値として用いて前記修正入力値をN値量子化した値を、前記出力画像データの前記注目画素位置の階調値である出力階調値として出力する出力階調値決定手段と、
    前記出力画像データの0以外の各階調値に対応した(N−1)個の修正出力値マトリクスを持ち、前記出力階調値が0のときは0を修正出力値として出力し、前記出力階調値が0以外のときには前記出力階調値に対応した前記修正出力値マトリクス中の前記注目画素位置に対応した値を出力修正値として出力する修正出力値決定手段と、
    前記修正入力値から前記修正出力値を減じた量子化誤差値を算出して出力する量子化誤差算出手段と、
    前記量子化誤差値を記憶する量子化誤差値記憶手段と、
    前記量子化誤差記憶手段に記憶されている前記注目画素位置の近傍の複数の処理済み画素位置での量子化誤差値を重み付け加算することにより、前記注目画素位置に対する前記拡散誤差量を算出する拡散誤差量算出手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 多値入力画像データを、より少値のN値(Nは2以上の整数)の出力画像データへ変換する画像処理方法であって、
    前記多値入力画像データの注目画素位置の階調値である入力階調値に、前記注目画素位置に対する拡散誤差量を加算した修正入力値を算出して出力する修正入力値算出工程と、
    (N−1)個の閾値マトリクスを持ち、前記各閾値マトリクス中の前記注目画素位置に対応した値を量子化閾値として用いて前記修正入力値をN値量子化した値を、前記出力画像データの前記注目画素位置の階調値である出力階調値として出力する出力階調値決定工程と、
    前記出力画像データの0以外の各階調値に対応した(N−1)個の修正出力値マトリクスを持ち、前記出力階調値が0のときは0を修正出力値として出力し、前記出力階調値が0以外のときには前記出力階調値に対応した前記修正出力値マトリクス中の前記注目画素位置に対応した値を出力修正値として出力する修正出力値決定工程と、
    前記修正入力値から前記修正出力値を減じた量子化誤差値を算出して出力する量子化誤差算出工程と、
    前記量子化誤差値を記憶手段に格納する量子化誤差値記憶工程と、
    前記記憶手段に記憶されている前記注目画素位置の近傍の複数の処理済み画素位置での量子化誤差値を重み付け加算することにより、前記注目画素位置に対する前記拡散誤差量を算出する拡散誤差量算出工程と、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  3. 請求項1記載の画像処理装置の各手段としてコンピュータを機能させるプログラム。
  4. 請求項1記載の画像処理装置の各手段としてコンピュータを機能させるプログラムが記録された、コンピュータが読み取り可能な情報記録媒体。
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