JP2008078702A - 増幅器故障検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】利得が入力振幅レベルに応じて変化する場合であっても正確に送信増幅器の故障を検出すること。
【解決手段】無線送信機の増幅器の歪を補正する機能と該増幅器の利得が設定レベル以上低下したことを検出して増幅器の故障判定を行なう機能を備えた無線送信機の増幅器故障検出装置において、利得検出部は増幅器の利得を検出し、アラーム閾値電圧発生部は、入力振幅レベルに応じたアラーム検出レベルを記憶するテーブルを備え、該テーブルを参照して入力振幅レベルに応じたアラーム検出レベルを発生し、比較部は利得検出部により検出された利得とアラーム検出レベルとを比較し、比較結果に基づいてアラームを発生する。
【選択図】図1

Description

本発明は増幅器故障検出装置に係わり、特に、無線送信機の増幅器の歪を補正する機能と該増幅器の利得が設定レベル以上低下したことを検出して増幅器の故障判定を行なう機能を備えた無線送信機の増幅器故障検出装置に関する。
近年、無線通信において、ディジタル化による高能率伝送が多く用いられるようになってきている。無線通信に多値位相変調方式を適用する場合、送信側特にパワー増幅器の増幅特性を直線化して非線型歪を抑え、隣接チャネル漏洩電力を低減する技術が重要であり、また線型性に劣る増幅器を使用し電力効率の向上を図る場合はそれによる歪発生を補償する技術が必須である。
図9は従来の無線送信機における送信装置の一例を示すブロック図であり、送信信号発生装置1はシリアルのディジタルデータ列を送出し、シリアル/パラレル変換器(S/P変換器)2はディジタルデータ列を1ビットづつ交互に振り分けて同相成分信号(I信号:In-phase component)と直交成分信号(Q信号:Quadrature component)の2系列に変換する。DA変換器3はI信号、Q信号のそれぞれをアナログのベースバンド信号に変換して直交変調器4に入力する。直交変調器4は入力されたI信号、Q信号(送信ベースバンド信号)にそれぞれ基準搬送波とこれを900移相した信号を乗算し、乗算結果を加算することにより直交変調を行って出力する。周波数変換器5は直交変調信号と局部発振信号をミキシングして周波数変換し、電力増幅器(PA)6は周波数変換器5から出力された搬送波を電力増幅して空中線(アンテナ)7より空中に放射する。
W-CDMA等の移動通信において、送信装置の送信電力は10W〜数10Wと大きく、電力増幅器6の入出力特性(歪関数f(p))は図10(a)の点線で示すように非直線性になる。この非直線特性により非線形歪が発生し、送信周波数f0周辺の周波数スペクトラムは図10(b)の実線に示すようにサイドローブが持ち上がり、隣接チャネルに漏洩し、隣接妨害を生じる。すなわち、非線形歪により(b)に示すように送信波が隣接周波数チャネルに漏洩する電力が大きくなってしまう。この漏洩電力は、他チャネルに対して雑音となり、そのチャネルの通信品質を劣化させてしまう。よって、厳しく規定されている。
漏洩電力は、例えば電力増幅器の線型領域(図10(a)参照)で小さく、非線形領域で大きくなる。そこで、高出力の電力増幅器とするためには、線形領域を広くする必要がある。しかし、このためには実際に必要な能力以上の増幅器が必要となり、コスト及び装置サイズにおいて不利となる問題がある。そこで、電力増幅器の非直線性に起因する歪を補償する歪補償機能つきの送信装置が採用されている。
図11はDSP(Digital Signal Processor)を用いたディジタル非線形歪補償機能を備えた送信装置のブロック図である。送信信号発生装置1から送出されるディジタルデータ群(送信信号)は、S/P変換器2においてI信号、Q信号の2系列に変換されてDSPで構成される歪補償部8に入力される。歪補償部8は、送信信号x(t)のパワーレベルpi (i=0〜1023)に応じた歪補償係数h(pi)を記憶する歪補償係数記憶部8a、送信信号のパワーレベルに応じた歪補償係数h(pi)を用いて該送信信号に歪補償処理(プリディストーション)を施すプリディストーション部8b、送信信号x(t)と後述する直交検波器で復調された復調信号(フィードバック信号)y(t)を比較し、その差が零となるように歪補償係数h(pi)を演算、更新する歪補償係数演算部8cを備えている。
歪補償部8でプリディストーション処理を施された送信信号はDA変換器3に入力する。DA変換器3は入力されたI信号とQ信号をアナログのベースバンド信号に変換して直交変調器4に入力する。直交変調器4は入力されたI信号、Q信号にそれぞれ基準搬送波とこれを900移相した信号を乗算し、乗算結果を加算することにより直交変調を行って出力する。周波数変換器5は直交変調信号と局部発振信号をミキシングして周波数変換し、電力増幅器6は周波数変換器5から出力された搬送波信号を電力増幅して空中線(アンテナ)7より空中に放射する。
送信信号の一部は方向性結合器9を介して周波数変換器10に入力され、ここで周波数変換されて直交検波器11に入力される。直交検波器11は入力信号にそれぞれ基準搬送波とこれを900移相した信号を乗算して直交検波を行い、送信側におけるベースバンドのI、Q信号を再現してAD変換器12に入力する。AD変換器12は入力されたI,Q信号をディジタルに変換して歪補償部8に入力する。歪補償部8はLMS(Least Mean Square)アルゴリズムを用いた適応信号処理により歪補償前の送信信号と直交検波器11で復調されたフィードバック信号を比較し、その差が零となるように歪補償係数h(pi)を演算して更新する。以後、上記動作を繰り返すことにより、電力増幅器6の非線形歪を抑えて隣接チャネル漏洩電力を低減する。
図12は適応LMSによる歪補償処理の説明図であり、変復調部、周波数変換部などの図示を省略している。15aは送信信号x(t)に歪補償係数hn(p)を乗算する乗算器(図11のプリディストーション部8bに対応)、15bは歪補償された信号をアナログに変換するDA変換器、6は歪関数f(p)を有する電力増幅器(PA)、15dは電力増幅器からの出力信号y(t)を帰還する帰還系、15eはフィードバック信号をディジタルに変換するAD変換器、15fは送信信号x(t)のパワーp(=|x(t)|2)を演算し、該パワーpを歪補償係数記憶部の読み込みアドレスとして出力するパワー演算部、15gは送信信号x(t)の各パワーに応じた歪補償係数を記憶する歪補償係数記憶部(図11の歪補償係数記憶部8aに対応)であり、送信信号x(t)のパワーpに応じた歪補償係数hn(p)を出力すると共に、LMSアルゴリズムにより求まる歪補償係数hn+1(p)で古い歪補償係数hn(p)を更新する。
15hはLMSアルゴリズムにより歪補償係数hn+1(p)を演算する歪補償係数演算部、15iは歪補償係数hn+1(p)を歪補償係数記憶部15gに書き込む書き込みアドレス発生用の遅延回路であり、パワー演算部15fとでアドレス生成部15jを構成する。15k、15mは送信信号x(t)とフィードバック信号y(t)のタイミングを調整する遅延回路であり、送信信号x(t)とフィードバック信号y(t)が同時に歪補償係数演算部21に入力するようそれぞれの信号の遅延時間を制御する。
歪補償係数演算部15hにおいて、21は歪補償前の送信信号x(t)とフィードバック信号y(t)の差e(t)を出力する減算器、22は演算回路であり、誤差e(t)とステップサイズパラメータμを乗算する乗算器22a、共役複素信号y*(t)を出力する共役複素信号出力部22b、歪補償係数hn(p)を出力するタイミングを調整する遅延回路22c、hn(p)とy*(t)の乗算を行う乗算器22d、μe(t)とu*(t)の乗算を行う乗算器22e、歪補償係数hn(p)とμe(t)u*(t)を加算する加算器22fを有している。上記構成により、以下に示す演算が行われる。
n+1(p)=hn(p)+μe(t)u*(t)
e(t)=x(t)−y(t)
y(t)=hn(p)x(t)f(p)
u(t)=x(t)f(p)=hn(p)*y(t)
p=|x(t)|
ただし、x,y,f,h,u,eは複素数、*は共役複素数である。上記演算処理を行うことにより、送信信号x(t)とフィードバック信号y(t)の差信号e(t)が最小となるように歪補償係数h(p)が更新され、最終的に最適の歪補償係数値に収束し、電力増幅器6の歪が補償される。
以上の歪補償機能を備えた無線送信機は移動無線システムにおける基地局装置に使用されている。基地局装置のダウンはユーザに対する影響が大きいため通信を途切れなく継続させる必要があり、そのために電力増幅器を冗長構成にする等の対策が図られている。かかる構成に対応するためには増幅器の故障を確実に、かつ速やかに検出して増幅器を切り替え、あるいは、増幅器の故障を速やかに保守管理者に通報することが必要である。このため、無線送信機には電力増幅器の利得が設定レベル以上低下したことを検出して該電力増幅器の故障判定を行なう機能が備えられている。
図13はかかる増幅器故障検出部を備えた無線送信機における送信装置の構成図であり、図9、図11、図12における部分と同一部分には同一符号を付している。なお、直交変調器4と周波数変換器5はまとめて変調/周波数変換部(MDFU)31として示し、周波数変換器10と直交検波器11は復調/周波数変換部(DMFD)32として示している。
増幅器故障検出部33は電力増幅器6の利得を検出し、利得に応じた電圧信号(利得モニタ電圧))Voutを出力する利得検出部33a、一定のアラーム閾値レベルVALを発生するアラーム閾値発生部33b、利得検出部33aにより検出された利得と前記アラーム検出レベルとを比較し、比較結果に基づいてアラームを発生する比較器33cを備えている。利得検出部33aは電力増幅器6内に内蔵されているが、図では電力増幅器6の外に出して示している。
図14は利得検出機能を備えた電力増幅器6の構成図であり、増幅器6a、増幅器の入力側から信号を取り出す方向性結合器6b、増幅器6aの出力側から信号を取り出す方向性結合器6c、減衰器6d、利得検波IC回路で作成された利得検出部33aを備えている。
利得検出部33aは2つのログアンプディテクタ33a-1、33a-2と演算器33a-3を備え、ログアンプディテクタ33a-1、33a-2は検波によりそれぞれ増幅器出力信号および増幅器入力信号に応じたアナログ電圧信号Va(V),Vb(V)
Figure 2008078702
を発生して演算器33a-3に入力する。ただし、Pa,Pbはログアンプディテクタ33a-1、33a-2に入力される電力(dB表記)である。
演算部33a-3は利得検出電圧Vout(V)を次式
Figure 2008078702
により、計算する。(2)式により、2つの電力差、すなわち利得に応じた利得モニタ電圧Vout(V)が図15に示すように出力され、その傾きは0.06V/dBとなり、電力差0dB時に0.9Vになる。なお、出力側方向性結合器6cと利得検出部33a間に設けた減衰器6dは、定格出力時に2つのログアンプディテクタ33a-1、33a-2への入力レベルを等しくするためのものである。
設定dB(例えば3dB)以上利得が低下したときに電力増幅器6が故障しているとものとすれば、アラーム閾値発生部33bは該設定dB低下したときの利得に応じた電圧(=0.9−0.06×3=0.72V)を一定のアラーム閾値電圧VALとして出力する(図15参照)。そして、運用時は(2)式より演算される利得モニタ電圧Voutと一定のアラーム閾値電圧VALを比較し、利得モニタ電圧がアラーム閾値電圧以下になったとき電力増幅器6が故障したと判断して利得変動アラームを発動する。
図16は以上の電力増幅器の入力振幅レベル対利得特性101及び利得モニタ電圧特性102を示すものであり、アラーム閾値電圧VALも合わせて示している。入力振幅レベル対利得特性101より明らかなように、電力増幅器6は基準入力(−10dBm)以下で利得が50dB一定となり、利得モニタ電圧Voutは0.9V一定となるように調整されている。アラー
ム閾値電圧VALは動作領域において、正常時の利得(=50dB)から3dB以上下がったときにアラームが発動されるように0.72Vに設定されている。
以上のように、図16では入力振幅レベルが変動しても動作範囲において利得はほぼ一定であり、利得モニタ電圧Voutも一定である。これに対し最近の電力増幅器6は、図17の入力振幅レベル対利得特性101で示すように低消費電力化(高効率化)に伴い、入力振幅レベルによって利得が変化する傾向にある。すなわち、入力振幅レベルが小さくなるにつれて電力増幅器の利得が小さくなる傾向にある。このように入力振幅レベルに応じて利得が変化すると、利得モニタ電圧Voutも利得モニタ電圧特性102で示すように変化する。
従来は、利得一定の為、利得変動アラームの閾値を一定値に決めていても何ら問題が生じなかったが、利得一定でない電力増幅器の場合、増幅器が正常に動作しているにも関わらず、図17に示すように利得モニタ電圧Voutが低下し、利得変動アラームの閾値VAL以下となり、誤ってアラームを発動してしまう問題がある。図17の例では、低入力レベルになるにつれて、アラーム閾値電圧VALと利得モニタ電圧Voutが近づき、入力振幅レベルが−35dBm付近で誤アラームが発生する。
さらに、利得が一定でない電力増幅器は、利得モニタ電圧が以下の2つの場合において変動する。すなわち、利得モニタ電圧は、
(1) 個々の電力増幅器毎に入力振幅レベル対利得特性が異なる場合、たとえば利得の傾きSL(図17)にばらつきがある場合、
(2) 温度・電源等の環境変化によっても利得が変化する場合、
において変動する。したがって、これらの場合に、利得モニタ電圧変動に追従したアラーム閾値電圧VALを設定しないと正しい故障検出ができないという問題が生じる。
電力増幅器の歪補償係数の時間的変化に基づいて帰還ループの異常状態を検出し、該異常検出時にアラーム信号に従って電力増幅器の出力電力を制御する従来技術がある(特許文献1)。しかし、この従来技術は電力増幅器の故障を検出するものではない。入力振幅レベル対利得特性が変化する場合において、正確に電力増幅器の故障を検出する従来技術は存在しない。
特開2003−8360号公報
以上からは、本発明の目的は、利得が入力振幅レベルに応じて変化する場合であっても正確に電力増幅器の故障を検出することである。
本発明の別の目的は、個々の電力増幅器毎に入力振幅レベル対利得特性が異なる場合であっても、温度・電源等の環境変化によって利得が変化する場合であっても、正確に電力増幅器の故障を検出することである。
本発明の別の目的は、入力振幅レベルに応じたアラーム閾値電圧VALをテーブル化することにより簡単に電力増幅器の故障判定を行なえるようにすることである。
本発明の別の目的は、前記テーブルを歪補償制御装置の歪補償係数を用いて作成、更新できるようにすることである。
本発明の別の目的は、入力振幅レベルの範囲を複数の区間に分割し、各区間に応じたアラーム検出レベルを一定値として離散的に記憶するテーブルを作成することで簡単な構成で正確に電力増幅器の故障を検出することである。
本発明は、無線送信機の増幅器の歪を補正する機能と該増幅器の利得が設定レベル以上低下したことを検出して増幅器の故障判定を行なう機能を備えた無線送信機の増幅器故障検出装置であり、増幅器の利得を検出する利得検出部、増幅器の入力振幅レベルに応じたアラーム検出レベルを発生するアラーム検出レベル発生部、前記利得検出部により検出された利得と前記アラーム検出レベルとを比較し、比較結果に基づいてアラームを発生する比較部を備えている。
前記アラーム検出レベル発生部は、入力振幅レベルに応じたアラーム検出レベルを記憶するテーブルを備え、該テーブルを参照して前記入力振幅レベルに応じたアラーム検出レベルを発生する。
前記アラーム検出レベル発生部は、入力振幅レベルの範囲を複数の区間に分割し、各区間におけるアラーム検出レベルが一定となるようにテーブルを作成し、該テーブルを参照して前記入力振幅レベルに応じたアラーム検出レベルを発生する。
前記増幅器故障検出装置は、更に、前記増幅器の正常な状態時における増幅器の入力振幅レベルに対する利得特性を考慮して、前記テーブルを作成するテーブル作成部を備えている。
前記増幅器の歪補正機能を行う歪補正制御部は、前記入力振幅レベルに応じた歪補正係数を記憶する歪補正係数記憶部、該入力振幅レベルに応じた歪補正係数を用いて前記増幅器の歪を補正する歪補正部、前記歪補正係数記憶部に記憶されている歪補正係数を更新する係数更新部を備え、前記テーブル作成部は、前記歪補正係数記憶部に記憶されている歪補正係数を用いて前記テーブルを作成する。
前記テーブル作成部は、歪トレーニング時に作成される歪補正係数を用いて前記テーブルを作成し、前記更新後の歪補正係数を用いて前記テーブルを更新する。
本発明によれば、増幅器の入力振幅レベルに応じて変化するアラーム検出レベルを発生し、検出された利得と前記アラーム検出レベルとを比較し、比較結果に基づいてアラームを発生するようにしたから、利得が入力振幅レベルに応じて変化する場合であっても、正確に電力増幅器の故障を検出することができる。
また、本発明によれば、個々の電力増幅器の正常な状態時における増幅器の入力振幅レベルに対する利得特性を考慮して、アラーム検出レベルを発生するようにしたから、電力増幅器毎に入力振幅レベル対利得特性が異なる場合であっても、温度・電源等の環境変化によって利得が変化する場合であっても、正確に電力増幅器の故障を検出することができる。
また、本発明によれば、入力振幅レベルに応じたアラーム閾値電圧VALをテーブル化することにより簡単に電力増幅器の故障判定を行なうことができる。
また、本発明によれば、入力振幅レベルの範囲を複数の区間に分割し、各区間でアラーム閾値電圧VALを一定にしたから、複雑なテーブルが不要となる。また、入力振幅レベルの範囲を複数の区間に分割し、各区間のアラーム閾値電圧VALを一定にし、区間に応じてアラーム閾値電圧VALを特定するようにテーブルを作成することで簡単な構成で正確に電力増幅器の故障を検出することができる。
また、本発明によれば、個々の電力増幅器の歪補正係数を用いて前記テーブルを作成するようにしたから、利得が入力振幅レベルに応じて変化する場合であっても、電力増幅器毎に入力振幅レベル対利得特性が異なる場合であっても、温度・電源等の環境変化によって利得が変化する場合であっても、正確に電力増幅器の故障を検出することができる。また、更新後の歪補正係数を用いて前記テーブルを更新するようにしたから、最新の入力振幅レベル対利得特性に基づいて電力増幅器の故障検出を行うことができる。
(A)第1実施例
図1は本発明の無線送信機における送信装置の構成図である。増幅器故障検出部50を除いた部分は従来の電力増幅器の歪補正機能付き送信装置と同等の機能を備えている。
送信信号x(t)は歪補償制御部60のプリディストーション部61とアドレス生成部62と遅延部63とにそれぞれ入力する。アドレス生成部62は送信信号x(t)のパワーp(=|x(t)|2)を演算し、該パワーpを歪補償係数記憶部(ルックアップテーブルLUT)64の読み込みアドレスとして出力し、ルックアップテーブルLUT64は該アドレスより歪補償係数hn(p)を読み出してプリディストーション部61に入力する。プリディストーション部61は、送信信号x(t)に歪補償係数hn(p)を乗算し、DA変換器65は該乗算結果をディジタルに変換し、直交変調/周波数変換部66は、入力信号に直交変調を施し、しかる後、直交変調信号をベースバンド周波数から無線周波数に周波数変換して電力増幅器(PA)71に入力する。電力増幅器71は入力信号を増幅して方向性結合器72を介して図示しないアンテナより送信する。方向性結合器72は送信信号の一部を取り出して直交復調/周波数変換部73に入力する。直交復調/周波数変換部73は無線周波数からベースバンド信号に周波数変換し、しかる後、直交検波を行なって送信信号を再現してAD変換器67に入力する。
AD変換器67は入力された信号をディジタルに変換し、遅延調整部68を介して歪補償部69に入力する。歪補償部69には遅延調整部63より送信信号も入力されている。遅延調整部63および遅延調整部68は、送信信号とフィードバック信号が同時に歪補償部69に入力するように遅延制御する。
歪補償部69はLMS(Least Mean Square)アルゴリズムを用いた適応信号処理により歪補償前の送信信号とフィードバック信号を比較し、その差が零となるように歪補償係数を演算して更新する。すなわち、減算部69aは歪補償前の送信信号x(t)とフィードバック信号y(t)の差e(t)を出力し、演算回路69bはその差が零となるように歪補償係数を演算してルックアップテーブルLUT64の歪補償係数を更新する。以後、上記動作が繰り返されて電力増幅器71の歪が補正されると共に、各送信信号振幅に応じた歪補償係数が、ルックアップテーブルLUT64に格納される。
図2は正常に歪補償動作している場合のルックアップテーブルLUT64の入力振幅レベルに対する歪補償係数103を示している。歪補償動作は電力増幅器71の入力振幅レベル対利得特性101(図17参照)の変化を補正するものであるため必然的に入力振幅レベル対歪補償係数103の特性は電力増幅器の入力振幅レベル対利得特性101と逆の特性となっている。歪補償係数ηは図2においてdBで示している。基準入力(−10dBm)において歪補償係数ηは1(0dB)であり、入力振幅レベルが小さくなるほど大きくなる。歪補償係数ηを送信信号xに乗算した結果をdBで表示すると、
20log(η×x)=20logη+20logx
となり、右辺第1項がdB表現した歪補償係数であり、右辺第2項が入力振幅レベル(dBm)である。
以上は歪補償制御部60における歪補償機能の説明である。次に、本発明の増幅器故障検出について説明する。
増幅器故障検出部50において、利得検出部51は従来と同様の方法で電力増幅器71の利得を検出し、該利得に応じた電圧信号(利得モニタ電圧)Voutを出力する(図14参照)。積分器52は入力信号に対して一定時間の平均化処理を行い、平均入力振幅レベルを算出してアラーム閾値発生部53に入力する。アラーム閾値発生部53は平均入力振幅レベルに応じたアラーム閾値電圧VALを発生し、比較器54は利得検出部51により検出された利得モニタ電圧Voutとアラーム閾値電圧VALとを比較し、比較結果に基づいて、すなわち、Vout<VALとなったとき、利得変動アラームを発生する。アラーム閾値発生部53は入力振幅レベルに応じたアラーム閾値電圧を記憶するテーブルTBLを備え、該テーブルを参照して入力振幅レベルに応じたアラーム閾値電圧VALを発生して比較器54に入力する。
上記のテーブルTBLは、アラーム閾値テーブル作成部55がルックアップテーブルLUT64に保存されている入力振幅レベルに対する歪補償係数を用いて作成し、アラーム閾値電圧発生部53に設定する。図2に示したように、入力振幅レベル対歪補償係数103の特性は電力増幅器の入力振幅レベル対利得特性(AM-AM特性)と逆の特性となっているから、アラーム閾値テーブル作成部55は該歪補償係数と逆の特性となるようにアラーム閾値電圧を計算してテーブルTBLを作成する。図3は電力増幅器の入力振幅レベルに応じた利得特性(AM-AM特性)201、利得モニタ電圧特性202、アラーム閾値テーブル作成部54が作成したアラーム閾値電圧特性203を示している。図3より明らかなように正常時の利得モニタ電圧Voutとアラーム閾値電圧VALの差は3dB一定になっている。
電力増幅器71が故障した場合、該増幅器の利得は即座に低下し、利得変動モニタ電圧Voutもそれに追従して低下する。しかし、アラーム閾値テーブルTBLの内容はLUT64がすぐには収束しないため、相当の時間遅れて修正される。この時間遅れによりアラーム判別を精度良く行なうことができる。
図4はアラーム閾値テーブル作成部55によるテーブルTBL作成の処理フローである。まず、製造試験において歪補償トレーニングを行なってルックアップテーブルLUT64に歪補償係数の初期値を設定する(ステップ501)。この場合、トレーニングを基準入力が−10dBmとして行う。また、LUTのアドレスは−10dBmを0dBとしたデシベル表示で記述するものとし、入力振幅レベル−35dBmのアドレスは、−35−(−10)=−25となる。
また、LUTの歪補償係数は、入力振幅レベルが−10dBmの時の利得(=50dB)と−10dBm以外の時の利得差に応じた電圧vの逆数で記述する。ただし、入力振幅レベルが−10dBmの時の利得差は0(dB)であり、v=1となる。すなわち、利得差=20log vである。
したがって、−10dBmの時の利得を50dB、−35dBmのときの利得を47dBとすれば−35dBmのときの電圧vは次式
(47−50)dB=20logv
より、
v=10(47-50)/20
となる。これより、歪補償係数ηは次式
Figure 2008078702
で与えられる。ついで、−35dBmのときのLUTアドレスに(3)式で求めた歪補償係数ηを書き込む。同様にして全入力振幅レベルに応じた歪補償係数ηを書き込む。
しかる後、アラーム閾値テーブル作成部55は、LUTのアドレスと歪補償係数の内容をアラーム閾値テーブルTBLに書き込む(ステップ502)。
この時点では、閾値は歪補償係数ηになっている。歪補償係数ηは電力増幅器の利得に乗算して1となる値であるから、アラーム閾値テーブル作成部55は、各入力振幅レベルにおける電力増幅器の利得を歪補償係数ηの逆数により求め、ついで、該利得の対数を演算し、アラーム閾値テーブルTBLの閾値をデシベル表記する(ステップ503)。例えば、アドレス−25の歪補償係数ηからデシベル表記の歪補償係数を次式
20log(1/1.41)=−3.0(dB)
により計算する。
ついで、アラーム閾値テーブル作成部55は、閾値(dB)を利得モニタ電圧(V)に換算してアラーム閾値テーブルTBLを書き換える(ステップ504)。
たとえば、利得モニタ電圧の変化率(=0.06V/dB)と基準の利得モニタ電圧(=0,9V)より、次式
0.06×閾値(dB)+0.9→閾値(V)
により閾値(V)を求めてアラーム閾値テーブルTBLを書き換える。これにより、アドレス−25の閾値(dB)は、
0.06×(−3.0)+0.9→0.72
となり、アドレス0の閾値(dB)は、
0.06×(0.0)+0.9→0.9
となる。このステップ504により、アラーム閾値テーブルTBLには、図3の正常時の利得モニタ電圧特性202が格納されたことになる。
しかる後、故障判別させたい利得低下量(例えば3dB)だけ利得モニタ電圧特性202を下にシフトすればアラーム閾値電圧特性203が得られ(ステップ505)、アラーム閾値テーブルの作成が完了する(ステップ506)。
利得低下量αdBでアラームを発動させたい場合、アラーム閾値電圧VALは利得モニタ電圧Voutと利得モニタ電圧の変化率0.06を用いて次式
VAL=0.06×α+Vout
により演算される。例えば、3dB低下によりアラームを発動させるものとすれば、アドレス−25のアラーム閾値電圧VALは、
VAL=0.06×(−3)+0.72=0.54
となり、アドレス0のアラーム閾値電圧VALは、
VAL=0.06×(−3)+0.9=0.72
となる。
以上のテーブル作成処理は所定周期で定期的に行なわれ、テーブルTBLは最新の電力増幅器の特性に基づいて更新される。
以上第1実施例によれば、増幅器の入力振幅レベルに応じて変化するアラーム検出レベルを発生し、検出された利得と前記アラーム検出レベルとを比較し、比較結果に基づいてアラームを発生するようにしたから、利得が入力振幅レベルに応じて変化する場合であっても、正確に電力増幅器の故障を検出することができる。
また、第1実施例によれば、個々の電力増幅器の正常な状態時における増幅器の入力振幅レベルに対する利得特性を考慮して、アラーム検出レベルを発生すようにしたから、電力増幅器毎に入力振幅レベル対利得特性が異なる場合であっても、温度・電源等の環境変化によって利得が変化する場合であっても、正確に電力増幅器の故障を検出することができる。
また、第1実施例によれば、入力振幅レベルに応じたアラーム閾値電圧VALをテーブル化することにより簡単に電力増幅器の故障判定を行なうことができる。
また、第1実施例によれば、個々の電力増幅器の歪補正係数を用いて前記テーブルを作成するようにしたから、利得が入力振幅レベルに応じて変化する場合であっても、電力増幅器毎に入力振幅レベル対利得特性が異なる場合であっても、温度・電源等の環境変化によって利得が変化する場合であっても、正確に電力増幅器の故障を検出することができる。また、更新後の歪補正係数を用いて前記テーブルを更新するようにしたから、最新の入力振幅レベル対利得特性に基づいて電力増幅器の故障検出を行うことができる。
(B)第2実施例
図5は第2実施例の説明図である。第1実施例では電力増幅器の入力振幅レベル対利得特性201(図3)基づいて入力振幅レベルに対応させてアラーム閾値電圧を計算してテーブルTBLに保存した。すなわち、第1実施例では図3に示すアラーム閾値電圧特性203をテーブルTBLに保存した。しかし、第2実施例では図5に示すように入力振幅レベルのアラーム発動範囲を複数の区間(図では2区間)に分割し、各区間におけるアラーム検出レベルVAL1、VAL2を入力振幅レベルに対応させてテーブルTBLに連続的に記憶し、該入力振幅レベルに応じたアラーム閾値電圧を発生する。
第2実施例の無線送信機における送信装置は図示しないが、第1実施例の送信装置と同一構成を有している。異なる点は、アラーム閾値テーブル作成部55が図5のアラーム閾値電圧特性203をテーブル化してアラーム閾値電圧発生部53に設定する点である。
図6はアラーム閾値テーブル作成部55によるテーブルTBLの作成処理フローであり、入力振幅レベルの範囲を入力振幅レベル−22.5(dBm)を境に2つに分割してそれぞれの範囲のアラーム閾値電圧をテーブルTBLに書き込むものとしている。図6の各ステップ601〜606における処理は図4の各ステップ601〜606の処理とほぼ同様である。
まず、製造試験において歪補償トレーニングを行なってルックアップテーブルLUT64に歪補償係数の初期値を設定する(ステップ601)。この場合、トレーニングは基準入力は−10dBmとして行う。また、LUTのアドレスは−10dBmを0dBとしたデシベル表示で記述するものとし、入力振幅レベル−35dBmのアドレスは、−35−(−10)=−25、入力振幅レベル−22.5dBmのアドレスは、−22.5−(−10)=−12.5となる。
ついで、アラーム閾値テーブル作成部55は、LUTのアドレス−25の歪補償係数(=1.41)を、アドレス−12.5より小さなアドレスの歪補償係数としてアラーム閾値テーブルTBLに書き込むと共に、アドレス−12.5の歪補償係数(=1.19)を、アドレス−12.5以上のアドレスの歪補償係数としてアラーム閾値テーブルTBLに書き込む (ステップ602)。
この時点では、閾値は歪補償係数ηになっている。歪補償係数ηは電力増幅器の利得に乗算して1となる値であるから、アラーム閾値テーブル作成部55は、各入力振幅レベルにおける電力増幅器の利得を歪補償係数ηの逆数により求め、ついで、該利得の対数を演算し、アラーム閾値テーブルTBLの閾値をデシベル表記する(ステップ603)。例えば、アドレス−25の歪補償係数ηからデシベル表記の歪補償係数を次式
20log(1/1.41)=−3.0(dB)
により計算し、アドレス−12.5の歪補償係数ηからデシベル表記の歪補償係数を次式
20log(1/1.19)=−1.5(dB)
により計算する。
ついで、アラーム閾値テーブル作成部55は、閾値(dB)を利得モニタ電圧(V)に換算してアラーム閾値テーブルTBLを書き換える(ステップ604)。
たとえば、アドレス−25の閾値(dB)は、利得モニタ電圧の変化率(=0.06V/dB)と基準の利得モニタ電圧(=0,9V)より、次式
0.06×(−3.0)+0.9→0.72
となり、アドレス−12.5の閾値(dB)は、
0.06×(−1.5)+0.9→0.81
となる。
しかる後、故障判別させたい利得低下量(例えば3dB)だけ下にシフトすれば図5のアラーム閾値電圧特性203が得られ(ステップ605)、アラーム閾値テーブルの作成が完了する(ステップ606)。
図5は区間境界値を基準入力(−10dBm)と下限値(−30dBm)の中間にとった場合であり、この図から明らかなように第2実施例では入力振幅レベルに応じて電力増幅器が故障していると判定する利得低下量が3dBから4.5dBの範囲で変化し、アラーム判別時の誤差が若干増加する。
第2実施例によれば、第1実施例と略同等の効果を奏することができる。また、第2実施例によれば、アラーム判別時の誤差は増えるが複雑なテーブルが不要となる利点がある。
・変形例
第2実施例では図5に示すように入力振幅レベルの範囲を複数の区間(図では2区間)に分割し、各区間におけるアラーム検出レベルVAL1、VAL2を入力振幅レベルに対応させて連続的にテーブルTBLに記憶し、該入力振幅レベルに応じたアラーム閾値電圧を発生する場合である。しかし、区間に応じてそれぞれのアラーム検出レベルVAL1、VAL2をテーブルに記憶しておき、入力振幅レベルが何れの区間に属しているかに基づいてアラーム検出レベルを発生するように構成することができる。
図7はかかる変形例の送信装置の構成図であり、図1の第1実施例の送信装置と同一部分には同一符号を付している。異なる点はアラーム閾値テーブル作成部55がLUT64の歪補償係数を使用せず、利得モニタ電圧Voutより区間に応じたアラーム検出レベルVAL1、VAL2を求めてテーブルTBLを作成する点である。
図8は変形例のテーブル作成及び故障検出処理フローである。
まず、アラーム閾値テーブル作成部55はアドレス−25及び−12.5、すなわち、入力振幅レベル−35(dBm)と−22.5(dBm)における電力増幅器71の利得検出電圧Vout1,Vout2を測定する(ステップ701)。
ついで、アラーム閾値テーブル作成部55は故障判別させたい利得低下量αdBだけシフトしたときの各区間のアラーム閾値電圧を計算する(ステップ702)。利得低下量αdBでアラームを発動させたい場合、各区間のアラーム閾値電圧VALは利得モニタ電圧Voutと利得モニタ電圧の変化率0.06を用いて次式
VAL=0.06×α+Vout
により演算できる。たとえば、3dB低下によりアラームを発動させるものとすれば、アドレス−12.5より小さい区間におけるアラーム閾値電圧VAL1は、Vout1=0.72とすれば
VAL1=0.06×(−3)+0.72=0.54
となり、−12.5以上の区間におけるアラーム閾値電圧VAL2は、Vout2=0.81とすれば
VAL2=0.06×(−3)+0.81=0.63
となる。
しかる後、ステップ702で求めた各区間のアラーム閾値電圧を区間に対応させてテーブルに設定する(ステップ703)。以上により、テーブルの作成が完了する。
かかる状態において、利得検出部51は電力増幅器71の利得を検出し、該利得に応じた電圧信号(利得モニタ電圧)Voutを出力する。積分器52は入力信号に対して一定時間の平均化処理を行い、平均入力振幅レベルを算出してアラーム閾値発生部53に入力する。アラーム閾値発生部53は平均入力振幅レベルが属する区間に応じたアラーム閾値電圧VALを発生して比較器54に入力する(ステップ704)。比較器54は利得検出部51により検出された利得モニタ電圧Voutとアラーム閾値電圧VALとを比較し、比較結果に基づいて、すなわち、Vout<VALとなったとき、利得変動アラームを発生する(ステップ705)。
変形例によれば、入力振幅レベルの範囲を複数の区間に分割し、各区間に応じたアラーム検出レベルを離散的に記憶するテーブルを作成することで簡単な構成で正確に電力増幅器の故障を検出することができる。
本発明の無線送信機における送信装置の構成図である。 正常に歪補償動作している場合のルックアップテーブルLUTの入力振幅レベルに対する歪補償係数である。 電力増幅器の入力振幅レベルに応じた利得特性、利得モニタ電圧特性、アラーム閾値電圧特性である。 テーブル作成の処理フローである。 第2実施例の説明図である。 第2実施例のテーブル作成処理フローである。 変形例の送信装置の構成図である。 変形例のテーブル作成及び故障検出処理フローである。 従来の無線送信機における送信装置の一例を示すブロック図である。 電力増幅器の入出力特性である。 DSPを用いたディジタル非線形歪補償機能を備えた送信装置のブロック図である。 適応LMSによる歪補償処理の説明図である。 増幅器故障検出部を備えた無線送信機における送信装置の構成図である。 利得検出機能を備えた電力増幅器の構成図である。 利得に応じた利得モニタ電圧である。 入力振幅レベルによって利得が一定の場合における電力増幅器の入力振幅レベル対利得特性及び利得モニタ電圧特性の説明図である。 入力振幅レベルによって利得が変化する場合における電力増幅器の入力振幅レベル対利得特性及び利得モニタ電圧特性の説明図である。
符号の説明
61 プリディストーション部
64 ルックアップテーブル
71 電力増幅器(PA)
50 増幅器故障検出部
51 利得検出部
52 積分器
53 アラーム閾値電圧発生部
54 比較器
55 アラーム閾値テーブル作成部

Claims (6)

  1. 無線送信機の増幅器の歪を補正する機能と該増幅器の利得が設定レベル以上低下したことを検出して増幅器の故障判定を行なう機能を備えた無線送信機の増幅器故障検出装置において、
    増幅器の利得を検出する利得検出部、
    増幅器の入力振幅レベルに応じたアラーム検出レベルを発生するアラーム検出レベル発生部、
    前記利得検出部により検出された利得と前記アラーム検出レベルとを比較し、比較結果に基づいてアラームを発生する比較部、
    を備えたことを特徴とする増幅器故障検出装置。
  2. 前記アラーム検出レベル発生部は、入力振幅レベルに応じたアラーム検出レベルを記憶するテーブルを備え、該テーブルを参照して前記入力振幅レベルに応じたアラーム検出レベルを発生する、
    ことを特徴とする請求項1記載の増幅器故障検出装置。
  3. 前記アラーム検出レベル発生部は、入力振幅レベルの範囲を複数の区間に分割し、各区間におけるアラーム検出レベルが一定となるようにテーブルを作成し、該テーブルを参照して前記入力振幅レベルに応じたアラーム検出レベルを発生する、
    ことを特徴とする請求項1記載の増幅器故障検出装置。
  4. 前記増幅器の正常な状態時における増幅器の入力振幅レベルに対する利得特性を考慮して、前記テーブルを作成するテーブル作成部を備えた、
    ことを特徴とする請求項2または3記載の増幅器故障検出装置。
  5. 前記増幅器の歪補正機能を行う歪補正制御部は、前記入力振幅レベルに応じた歪補正係数を記憶する歪補正係数記憶部、該入力振幅レベルに応じた歪補正係数を用いて前記増幅器の歪を補正する歪補正部、前記歪補正係数記憶部に記憶されている歪補正係数を更新する係数更新部を備え、
    前記テーブル作成部は、前記歪補正係数記憶部に記憶されている歪補正係数を用いて前記テーブルを作成する、ことを特徴とする請求項4記載の増幅器故障検出装置。
  6. 前記テーブル作成部は、歪トレーニング時に作成される歪補正係数を用いて前記テーブルを作成し、前記更新後の歪補正係数を用いて前記テーブルを更新する、
    ことを特徴とする請求項5記載の増幅器故障検出装置。
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