JP4863729B2 - 歪補償装置及び歪補償方法 - Google Patents

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Description

本発明は、歪補償装置及び歪補償方法に関し、例えば、増幅器への入力信号についての歪補償係数を当該増幅器の入出力信号の差分に基づいて適応的に更新して、増幅器の非線形性を補償する、プリディストーション型増幅器に用いて好適な技術に関する。
図7は従来のディジタルプリディストーション(DPD)型増幅器の要部構成を示すブロック図で、この図7に示すDPD型増幅器は、例えば、ルックアップテーブル(LUT:歪補償テーブル)110,アドレス生成部111,LMS演算部(歪補償演算部)112,乗算器113,イコライザフィルタ(複素フィルタ)114,ディジタル/アナログ(D/A)変換器115,直交変調部(QMOD)116,ローカル発振器117,増幅器(アンプ)118,方向性結合器(Directional Coupler)119,ミキサ(乗算器)120,ローカル発振器121,アナログ/ディジタル(A/D)変換器122,1/Mクロック(CLK)単位遅延回路123,クロック(CLK)単位遅延回路124,減算器125,FFT演算部126,積分器127,バス128及びCPU129をそなえて構成されている。
かかる構成を有するDPD型増幅器では、I信号及びQ信号から成る複素信号X(I,Q)が入力信号(ディジタル信号)として入力され、乗算器113にて歪補償テーブル110から与えられる歪補償係数と乗算されることにより、歪補償が行なわれた後、イコライザフィルタ114に入力される。なお、上記複素信号X(I,Q)は、参照信号として、歪補償テーブル110の索引アドレスを生成するアドレス生成部111、及び、クロック単位遅延回路124にも入力される。
イコライザフィルタ114では、LMS演算部112に入力される、参照信号X(I,Q)と増幅器118の出力についてのフィードバック信号Y(I,Q)の位相に周波数成分をもたせないようにするために、内部のパラメータ(フィルタ係数)を制御して、例えば図8に模式的に示すように、入力信号X(I,Q)がもつ周波数特性とは逆特性のフィルタリングを行なうことにより、アナログ回路がもつ一次傾斜の周波数特性を補償する。なお、図8では、入力信号XがC1,C2,C3,C4の4キャリアを信号成分として含むマルチキャリア信号である場合の例を示しており、上記フィルタリングにより、キャリアC1〜C4毎の電力値の周波数偏差を補償可能な様子が示されている。
これにより、参照信号X(I,Q)とフィードバック信号Y(I,Q)の周波数軸上での各キャリア信号成分(C1,C2,C3,C4)の位相関係が一定となり、DPD動作性能が向上する。なお、図7においては図示を省略しているが、イコライザフィルタ114は、バス128を介してCPU129に接続されており、当該CPU129からの制御により上記フィルタ係数が制御されるようになっている。
さて、上述のごとくイコライザフィルタ114にて周波数特性を補償された信号は、D/A変換器115により、アナログ信号に変換され、直交変調器116により、ローカル発振器117の出力に基づき変調(直交変調)されて無線周波数(RF)帯の信号として増幅器118に入力され、増幅器118にて所要の電力値(送信電力値)にまで増幅されて出力される。
その出力信号の一部は、方向性結合器119にて分岐され、ミキサ120にフィードバックされ、当該ミキサ120にて、ローカル発振器121の出力と乗算されることにより、復調(直交検波)されてIF帯の信号として出力され、A/D変換器122にて、ディジタル信号(複素信号)Y(I,Q)に変換された上で、1/Mクロック単位遅延回路123,FFT演算部126及び積分器127にそれぞれ入力される。
1/Mクロック単位遅延回路(ディジタルフィルタ)123は、上記フィードバック信号Y(I,Q)と参照信号X(I,Q)の減算器125への入力タイミングが一致するよう、例えば図9に模式的に示すように、フィードバック信号Y(I,Q)を、内部パラメータ〔0〜(M−1):Mは任意の数)までの遅延フィルタタップのフィルタ(タップ)係数〕が制御されることで、1/Mクロックの精度で遅延させることができるもので、当該フィードバック信号Y(I,Q)を1/Mクロック単位で所要時間Δtだけ遅延させて減算器125に入力する。参照信号X(I,Q)については、クロック単位遅延回路124により、クロック単位で遅延させて減算器125に入力する。
つまり、これらの遅延回路123,124は、減算器125にて同一時間の信号を比較対象とすべく、互いに時間関係のずれた参照信号X(I(t−n),Q(t−n))及びフィードバック信号Y(I(t−Δt),Q(t−Δt))を個々に遅延させて、両信号を時間軸上で精度良く一致させる役割を担っている。その際、クロック周波数よりも小さい遅延分Δt(微調整)については、ディジタルフィルタ123により遅延させるようにしている。なお、当該ディジタルフィルタ123についても、バス128を介してCPU129に接続されており、当該CPU129からの制御により内部パラメータ(フィルタ係数)が制御されて遅延量が制御されるようになっている。
そして、減算器125では、上記遅延調整により入力タイミングの一致した同一時間の各信号X(I,Q)及びY(I,Q)について減算処理を施すことにより誤差信号を検出し、当該誤差信号に基づき、歪補償演算部112により、例えば、LMSアルゴリズムを用いて、歪補償テーブル110における歪補償係数が更新される。
以上のようにして、DPD型増幅器では、参照信号X(I,Q)とフィードバック信号Y(I,Q)との差分(誤差)に基づいて、入力信号X(I,Q)の歪補償(乗算器113)で用いる歪補償係数を適応的に更新して、増幅器118の非線形歪を補償することで、増幅効率の向上を図っている。
ところで、イコライザフィルタ114やディジタルフィルタ123における内部パラメータ(フィルタ係数)は、CPU129により適応的に補正される。即ち、FFT演算部126が、フィードバック信号Y(I,Q)についてFFT処理を施すことにより周波数解析を行ない、CPU129は、その結果(FFT結果データ)から、3GPP規格でのACLR(Adjacent Channel Leakage Ratio)5MHz離れ相当のデータを取得する。
例えば、FFT結果データとして図11に示すようなデータ(周波数対電力値データ)が得られた場合、CPU129は、枠200で示す電力値取得ポイントの中心周波数からそれぞれ中心方向へ5MHz離れた周波数を中心周波数とする、枠100で示す測定ポイント(監視範囲)のデータを取得する。なお、図11において、電力値取得ポイント200は、それぞれ、積分器127での積分により得られる電力値の取得範囲を表しており、C1,C2,C3,C4はそれぞれ既述のキャリア信号成分を示している。
そして、CPU129は、例えば図10に模式的に示すように、上記測定ポイント100で取得したデータのうち周波数の高い方と低い方の両方のデータを比較して、悪い方のデータ(監視範囲内で歪劣化量の多い方のデータ)を歪データとし、前記パラメータを変化させながら当該歪データを取得して、歪データが改善される方向に前記パラメータを補正していく。ただし、図7に示す構成では、パラメータを変更しただけでは歪量は変化せず、歪補償テーブル110内の歪補償係数を更新することにより歪量の差分が明らかになる。
なお、積分器127は、前記フィードバック信号Y(I,Q)を積分してその電力値(図11に示す電力値取得ポイント200で取得される電力値)をバス128経由でCPU129へ通知しており、これにより、CPU129は、送信電力異常を検知してアラーム出力したりすることができるようになっている。
以上のようなDPD技術の従来例としては、他に、後記特許文献1,2により提案されている技術がある。
特許文献1の技術は、歪補償装置に関し、前記の参照信号X(I,Q)又はフィードバック信号Y(I,Q)が装置故障などの原因で信号レベルが0になる、あるいは雑音成分のみになると、歪補償装置の様々な機能が正しく動作しないため、そのような状況においては、歪補償テーブル10の更新を停止するようにしている。これにより、前記参照信号X(I,Q)又はフィードバック信号Y(I,Q)が装置故障などの原因で信号レベルが0になる、あるいは雑音成分のみになった場合でも、歪補償の正しい動作を確保することが可能になる。
特許文献2の技術は、歪補償システムに関し、送出される信号と帰還信号の振幅、位相を比較して増幅器の歪を演算推定して前記送出信号をプリディストーション処理して歪補償システムにおいて、歪補償演算の際に、送信系及び帰還系の周波数特性と逆特性を生成する演算制御手段を具備し、この演算制御手段により、送信系及び帰還系の周波数特性を補正するようにしている。これにより、系の周波数特性に依存した信号劣化を無くし、直交変調器と検波器の直交度誤差に依存した歪補償処理を正確に行なうことができ、かつ送信中においても歪補償劣化を招く受信(Rx)オフセット及び直交度誤差を削減することが可能となる。
国際公開第WO 03/103166号パンフレット 特開平10−327209号公報
しかしながら、上述した従来技術においては、増幅器118の歪が発生しないような出力パワー(電力値)の低い状態のときには、FFT演算部126において解析可能な範囲以下の歪しか検出できないために、パラメータ変化による歪値の変化を検知できず、正確なパラメータ補正(設定)が行なえないという課題がある。そればかりか、FFT結果データの前記測定ポイント100での誤差成分(図11の符号300参照)により、歪値の取得結果に誤差が生じてしまい、その影響でパラメータ更新のたびに最適なパラメータ値から離れていくおそれがある。このような状況で、例えば、キャリア数変化等に起因して出力パワーが急激に増加した場合、突然大きな歪が発生してしまうことになる。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、歪補償装置のイコライザフィルタや遅延回路(ディジタルフィルタ)等における歪補償係数の更新要因である差分検出に関わるパラメータの設定を正確に行なえるようにする。
上記の目的を達成するために、本発明では、下記の歪補償装置及び歪補償方法を用いることを特徴としている。即ち、
(1)本発明の歪補償装置は、増幅器への入力信号についての歪補償係数を該増幅器の入出力信号の差分に基づいて適応的に更新して、該増幅器の非線形性を補償する歪補償装置であって、該増幅器の出力信号の歪量を検出する歪量検出手段と、設定されるパラメータに応じて前記差分に変動を与えうる被パラメータ設定手段と、該歪量検出手段で検出された前記歪量が改善される方向に該被パラメータ設定手段の前記パラメータを補正するパラメータ補正手段と、該増幅器の前記出力信号を積分して得られる電力値又はその変動要因を監視する電力監視手段と、該電力監視手段による監視結果に基づいて該電力値が歪発生しない値と判断された場合に、該パラメータ補正手段による前記パラメータの補正を停止するパラメータ補正制御手段とをそなえたことを特徴としている。
(2)ここで、該被パラメータ設定手段は、パラメータ設定に応じて該増幅器への入力信号の周波数特性を補償するイコライザであってもよい。
(3)また、該被パラメータ設定手段は、パラメータ設定に応じて前記差分検出のための前記入出力信号の比較タイミングを調整するタイミング調整部であってもよい。
(4)さらに、該パラメータ補正手段は、該歪量検出手段で検出された歪量をその検出誤差に応じたオフセット量だけ小さくなる方向に補正する歪量補正部をそなえていてもよい。
(5)また、本発明の歪補償方法は、増幅器への入力信号についての歪補償係数を該増幅器の入出力信号の差分に基づいて適応的に更新して、該増幅器の非線形性を補償する歪補償方法であって、該増幅器の出力信号の歪量を検出する歪量検出ステップと、設定されるパラメータに応じて前記差分に変動を与えうる被パラメータ設定手段の前記パラメータを、該歪量検出ステップで検出された前記歪量が改善される方向に補正するパラメータ補正ステップと、該増幅器の前記出力信号を積分して得られる電力値又はその変動要因を監視する電力監視ステップと、該電力監視ステップによる監視結果に基づいて該電力値が歪発生しない値と判断された場合に、該パラメータ補正ステップによる前記パラメータの補正を停止するパラメータ補正制御ステップとを有することを特徴としている。
上記本発明によれば、少なくとも以下のいずれかの効果ないし利点が得られる。
(1)パラメータ変更(補正)前に、増幅器の出力電力値を監視して、当該電力値が歪発生しないような低い値の場合には、パラメータ補正動作を停止するので、歪測定誤差の影響によりパラメータが最適値から遠ざかる誤設定を防止することができる。
(2)また、歪基準データから誤差成分相当のオフセット値減算を行なうことにより、歪測定誤差の影響による異常パラメータ設定をより確実に防止することができる。
〔A〕一実施形態の説明
図1は本発明の一実施形態に係るディジタルプリディストーション(DPD)型増幅器(歪補償装置)の要部構成を示すブロック図で、この図1に示すDPD型増幅器も、例えば、ルックアップテーブル(LUT:歪補償テーブル)10,アドレス生成部11,LMS演算部(歪補償演算部)12,乗算器13,イコライザフィルタ(複素フィルタ)14,ディジタル/アナログ(D/A)変換器15,直交変調部(QMOD)16,ローカル発振器17,増幅器(アンプ)18,方向性結合器(Directional Coupler)19,ミキサ(乗算器)20,ローカル発振器21,アナログ/ディジタル(A/D)変換器22,1/Mクロック(CLK)単位遅延回路23,クロック(CLK)単位遅延回路24,減算器25,FFT演算部26,積分器27,バス28及びCPU29をそなえて構成されている。なお、当該DPD型増幅器は、例えば、基地局装置の送信系に適用することができる。また、入力信号(つまり、送信信号)としては、マルチキャリア信号が入力されると仮定する。
ここで、歪補償テーブル10は、ディジタル信号である入力信号(複素信号)X(I,Q)(以下、単にXと略記することもある)が増幅器18で増幅される際に生じうる歪を予め補償するための歪補償係数を例えば当該入力信号Xの電力値別に格納しておくもので、入力信号Xの電力値を基にアドレス生成部11にて生成、指定されるアドレスの歪補償係数が乗算器13へ供給されるようになっている。また、ここでの歪補償係数は、歪補償演算部12による演算結果によって適応的に更新される。
アドレス生成部11は、入力信号Xを参照信号として受けて、その電力値に応じて歪補償テーブル10のための索引アドレスを生成するものであり、歪補償演算部12は、減算器25により得られる参照信号Xと後述するフィードバック信号(複素信号)Y(I,Q)(以下、単にYと略記することもある)との差分(誤差信号)に基づいて歪補償テーブル10における歪補償係数を適応的に更新するものである。
乗算器(歪補償部)13は、入力信号Xに歪補償テーブル10からの歪補償係数を乗じることにより、入力信号Xが増幅器18で増幅される際に生じうる歪を予め補償するものであり、イコライザフィルタ(複素フィルタ)14は、設定されるパラメータ〔フィルタ(タップ)係数〕に応じて減算器25で検出される差分に変動を与えうる被パラメータ設定手段であり、例えば、ディジタルフィルタにより構成され、前記内部パラメータが制御されることにより、図8により前述したごとく、入力信号Xがもつ周波数特性とは逆特性のフィルタリングを行なうことにより、アナログ回路がもつ一次傾斜の周波数特性(各キャリア信号成分の周波数偏差)を補償して、各キャリア信号成分の位相関係を一定にするためのものである。
なお、当該イコライザフィルタ14は、例えば数十程度のタップ係数を有し、増幅対象の信号帯域(例えば、数十MHz幅)において数dB程度生じる一次傾斜特性を補償可能な能力を有している。また、図1においても図示を省略しているが、当該イコライザフィルタ14は、バス28を介してCPU29に接続されており、当該CPU29から制御により上記パラメータが制御されるようになっている。
D/A変換器15は、イコライザフィルタ14の出力信号をアナログ信号に変換するものであり、直交変調部16は、ローカル発振器17からの周波数信号を用いて当該アナログ信号を変調(直交変調)するものであり、増幅器18は、当該変調により得られた変調信号を所要の送信電力値にまで増幅するものである。
方向性結合器19は、上記増幅器18の出力を一部分岐してミキサ20にフィードバックするものであり、ミキサ20は、この方向性結合器19からのフィードバック信号にローカル発振器21からの周波数信号を乗じることにより、当該フィードバック信号を復調(直交検波)してIF帯の復調信号を生成するものであり、A/D変換器22は、当該復調信号をディジタル信号に変換するもので、これにより複素ディジタル信号であるフィードバック信号Y(I,Q)が得られるようになっている。
1/Mクロック単位遅延回路23は、上記フィードバック信号Yと参照信号Xの減算器25への入力タイミングが一致するよう、フィードバック信号Yを1/Mクロックの精度で遅延させることができるディジタルフィルタ回路(Mは任意の数であり、0〜(M−1)までの遅延フィルタタップを準備する)であって、1/Mクロック単位の精度で所要時間Δtだけ遅延させて減算器25に入力するものであり、クロック単位遅延回路24は、例えば、フリップフロップ(FF)回路を用いて構成され、参照信号Xをクロック単位で遅延させて減算器25に入力するものである。
つまり、これらの遅延回路23,24は、減算器25にて同一時間の信号を比較対象とすべく、図9により前述したごとく、互いに時間関係のずれた参照信号X(I(t−n),Q(t−n))及びフィードバック信号Y(I(t−Δt),Q(t−Δt))を個々に遅延させて、両信号を時間軸上で精度良く一致させる遅延調整部(減算器25での比較タイミングを調整するタイミング調整部)としての役割を担っている。その際、クロック周波数よりも小さい遅延分Δt(微調整)については、1/Mクロック単位遅延回路23の内部パラメータ〔フィルタ(タップ)係数〕を制御することで遅延させるようにしている。
つまり、1/Mクロック単位遅延回路(ディジタルフィルタ)23も、設定されるパラメータに応じて減算器25で検出される差分に変動を与えうる被パラメータ設定手段である。なお、当該ディジタルフィルタ23についても、バス28を介してCPU29に接続されており、当該CPU29からの制御により内部パラメータ(フィルタ係数)が制御されて遅延量が制御されるようになっている。
減算器(差分検出部)25は、上記遅延調整により入力タイミングの一致した同一時間の参照信号X及びフィードバック信号Yについて減算処理を施すことにより、その差分(誤差信号)を検出するもので、当該差分に基づき、歪補償演算部12により、例えば、LMSアルゴリズムを用いて、歪補償テーブル10における歪補償係数が更新されることになる。
FFT演算部26は、CPU29からのFFT実行命令をバス28経由で受けることにより、上記フィードバック信号YをFFT処理して周波数解析するもので、その解析結果(FFT結果データ:例えば図11参照)はバス28経由でCPU29により取得可能になっている。積分器(電力監視手段)27は、フィードバック信号Yを一定期間積分することにより、その電力値(例えば、図11に示した電力値取得ポイント200での電力値)を検出(監視)するもので、その検出結果についてもバス28経由でCPU29により取得可能となっている。
そして、CPU29は、FFT演算部26により得られたFFT結果データから、3GPP規格でのACLR(Adjacent Channel Leakage Ratio)5MHz離れ相当のデータを取得するもので、歪劣化量の多いデータを歪データとし、前記パラメータを変化させながら当該歪データを取得して、歪データが改善される方向に前記パラメータを補正していくようになっている。
つまり、本例のCPU29は、増幅器18の出力信号の歪量を検出する歪量検出手段291としての機能と、当該機能により検出された歪量が改善される方向に被パラメータ設定手段であるイコライザフィルタ14、1/Mクロック単位遅延回路23のパラメータを補正するパラメータ補正手段292としての機能とを実現している。
即ち、図11の例でいえば、CPU29は、枠200で示す電力値取得ポイントの中心周波数からそれぞれ中心方向へ5MHz離れた周波数を中心周波数とする、枠100で示す測定ポイント(監視範囲)のデータを取得し、周波数の高い方と低い方の両方のデータを比較して、図10により前述したごとく、悪い方のデータ(監視範囲内で歪劣化量の多い方のデータ)を歪データとし、前記パラメータを変化させながら当該歪データを取得して、歪データが改善される方向に前記パラメータを補正していくのである。ただし、本例においても、パラメータを変更しただけでは歪量はさほど変化せず、歪補償テーブル10内の歪補償係数を更新することにより歪量の差分が明らかになる。
加えて、本実施形態におけるCPU29は、次のような機能も兼ね備えている。
(1)積分器27により得られた電力値を取得し、当該電力値が所定の閾値以上か否かを判定する判定機能293
(2)上記判定機能による判定の結果、上記電力値が閾値以上の場合は、通常通り、上記パラメータ補正を実行する一方、閾値未満の場合は、上記パラメータ補正を停止するパラメータ補正制御機能294
(3)前記測定ポイント100で取得された歪データ(歪基準データ)をその誤差成分(測定誤差)に応じたオフセット量だけ小さくなる方向に補正(オフセット減算)する歪データ(歪量)補正機能295
なお、上記電力値(送信電力値)についての閾値は、主に、FFT演算部26の解析能力に応じて設定され、CPU29が適宜にアクセス可能なメモリ等に格納されているものとする。
つまり、本実施形態のDPD型増幅器(歪補償装置)は、送信電力値が所定電力値未満であり、FFT演算部26において解析可能な範囲以下の歪しか発生しない状況にある場合には、前記パラメータ補正を停止し、また、FFT処理により取得した歪基準データをその誤差成分に応じて補正することにより、歪値の測定誤差に起因する異常パラメータ値の設定を防止できるようになっているのである。
以下、上述のごとく構成された本実施形態の歪補償装置の動作について詳述する。
・全体基本動作
まず、入力信号Xは、乗算器13にて、歪補償テーブル11から与えられる歪補償係数と乗算されることにより、歪補償が行なわれた後、イコライザフィルタ14に入力される。イコライザフィルタ14では、前述したごとく内部のパラメータ(フィルタ係数)がCPU29により制御されて、入力信号Xがもつ周波数特性とは逆特性のフィルタリングを行なうことにより、アナログ回路がもつ一次傾斜の周波数特性を補償する。
当該補償後の信号は、D/A変換器15により、アナログ信号に変換され、直交変調器16により、ローカル発振器17の出力に基づき変調(直交変調)されて無線周波数(RF)帯の信号として増幅器18に入力され、増幅器18にて所要の電力値(送信電力値)にまで増幅されて出力される。
その出力信号の一部は、方向性結合器19にて分岐され、ミキサ20にフィードバックされ、当該ミキサ20にて、ローカル発振器21の出力と乗算されることにより、復調(直交検波)されてIF帯の信号として出力され、A/D変換器22にて、ディジタル信号(複素信号)Yに変換された上で、1/Mクロック単位遅延回路23,FFT演算部26及び積分器27にそれぞれ入力される。
1/Mクロック単位遅延回路(ディジタルフィルタ)23は、上記フィードバック信号Yと参照信号Xの減算器25への入力タイミングが一致するよう、フィードバック信号Yを1/Mクロック単位で所要時間Δtだけ遅延させて減算器25に入力する。参照信号Xについては、クロック単位遅延回路24により、クロック単位で遅延させて減算器25に入力される。
減算器25では、上記遅延調整により入力タイミングの一致した同一時間の各信号X及びYについて減算処理を施すことにより誤差信号を検出し、当該誤差信号に基づき、歪補償演算部12により、例えば、LMSアルゴリズムを用いて、歪補償テーブル10における歪補償係数が更新される。
以上のようにして、本実施形態のDPD型増幅器においても、参照信号Xとフィードバック信号Yとの差分(誤差)に基づいて、入力信号Xの歪補償(乗算器13)で用いる歪補償係数を適応的に更新して、増幅器18の非線形歪を補償することで、増幅効率の向上が図られる。
・CPU29の動作(その1)
ところで、イコライザフィルタ14やディジタルフィルタ23における内部パラメータ(フィルタ係数)は、CPU29により適応的に補正されるが、本例のCPU29は、例えば図2〜図4に示すフローチャートに従って動作する。
即ち、図2に示すように、CPU29は、まず、積分器27による一定期間(例えば、100ms区間)の積分により得られた積分値(電力値)をバス28経由で取得し(ステップS1)、当該電力値が前記閾値以上か否かを判定する(電力監視ステップ;ステップS2)。なお、積分値はフィードバック信号Yの電力値が大きいほど大きな値を取る。その結果、閾値以上であれば、CPU29は、図3に示す通常通りのACLR型歪補正処理を実行する。
即ち、CPU29は、FFT実行命令をバス28経由でFFT演算部26に与えることによりFFT演算部26を起動させて、フィードバック信号YについてのFFT処理を実行させ、その結果(FFT結果データ)を取得し、当該FFT結果データから前述したごとく歪データを取得する(歪量検出ステップ;ステップS31,S32)。
そして、CPU29は、取得した歪データを歪基準データとして歪オフセット補正処理を実行する(ステップS32)。即ち、CPU29は、例えば図4に示すように、オフセット値を算出し(ステップS321)、上記歪基準データ(歪基準値とも表記する)から当該オフセット値を減算して(つまり、歪基準データが小さくなる方向へ)補正を行なう(歪量補正ステップ;ステップS322)。
ここで、オフセット値算出方法の具体例としては、下記(a)〜(c)に示す方法が挙げられる。
(a)誤差学習によるオフセット値算出
ACLR型補正実行時以外にも、FFT演算部26を起動させて、FFT演算を実施させ、数回〜数十回のFFT結果データを基に測定誤差を割り出し、その値をオフセット値として使用する。
(b)一次式によるオフセット値算出
以下の式(1)に示すように、積分器27により測定した電力値(積分値)に応じたオフセット値を算出する。固定のオフセット値では電力が小さいときに相対的にオフセット値が大きく見えてしまうが、測定した電力値に対する補正を行なうことにより、誤差成分値の電力値比が一定となる。
オフセット値=電力積分値×α+β …(1)
(c)ビット幅制限によるオフセット値算出
有効ビット幅を予め決定してそれ以外は誤差値であると判断する。歪基準値のビット換算後に最下位のビットから一定値(例えば、1)を減算することにより電力値比が一定のオフセット値が得られる。例えば、歪基準値が3FFF(hex)で有効ビット幅を7とすると3F00(hex)となるので、さらに、最下位ビットから1を減算すると、3E00(hex)となり、これがオフセット補正後の歪基準値となる。
つまり、上記の(b),(c)の場合は、オフセット値を、電力監視結果に応じた可変量(電力値比が一定)としている。
上記のオフセット値算出方式(a)〜(c)を適応的に行ないオフセット値を更新することにより現在の送信状態における最適なオフセット値を得ることができる。
以上の歪基準データの補正(オフセット減算)により、例えば図5に模式的に示すように、歪基準データが実際に取得したデータよりも小さくみえるので、実際には劣化しているのに測定誤差のために改善してみえる現象を回避することが可能となり、測定誤差影響による各パラメータの異常設定をより確実に防ぐことができる。なお、オフセット補正前の歪基準値がかなり低い値であった場合でも、図5に示すように、オフセット値減算後の歪基準値が取りうる範囲には下限があり、これを下回ることができないため、パラメータの誤設定を防ぐことができる。
なお、上述した歪基準データのオフセット補正処理(図4のステップS321,S322)は、必ずしも実行する必要はなく、選択的に行なうようにしてもよい。
さて次に、CPU29は、図3に示すように、前記パラメータを所定の更新ステップ幅等で更新(変更)することにより歪補償テーブル10の歪補償係数を更新させ(パラメータ補正ステップ;ステップS33,S34)、歪補償係数更新後の状態で、上記と同様に、歪データ(歪更新データ)を取得する(ステップS35)。
次いで、CPU29は、上記歪更新データが歪補償係数(パラメータ)更新前に取得した更新前の歪データ以下か否かを判定し(ステップS36)、更新前の歪データを超えていれば、上記更新により歪量がかえって大きくなった(劣化)したことになるので、前記パラメータを更新前の値に戻す(ステップS36のnoルートからステップS37)。これに対し、上記歪更新データが更新前の歪データ以下であれば、歪量が改善又は維持されたことになるので、CPU29は、前記更新後のパラメータ値設定を維持したまま、処理を終了する(ステップS36のyesルート)。なお、CPU29は、以上のACLR型歪補正処理を所定周期で起動、実行する。
一方、積分器27により得られた電力値が前記閾値未満であった場合、CPU29は、上記ACLR型歪補償処理の起動タイミングであっても、当該処理(FFT演算部26)を起動させずに処理を終了する(図2のステップS2のnoルート)。これにより、前記パラメータ補正が停止され(パラメータ補正制御ステップ)、送信電力値が所定電力値未満であり、FFT演算部26において解析可能な範囲以下の歪しか発生しない状況下で、歪データの測定誤差に起因する異常パラメータ値の設定を防止することが可能となる。
・CPU29の動作(その2)
上記積分器27を装備しない構成であっても、CPU29において、FFT演算部26により得られたFFT結果データを積分することにより、図2により前述した閾値判定と同等の判定を実現することが可能である。
即ち、この場合、CPU29は、図6に示すように、FFT演算部26を起動してフィードバック信号YについてFFT処理を実行させ(ステップS5)、その結果(FFT結果データ)を取得し、例えば図11における電力値取得ポイント200の範囲(キャリア信号成分C1,C2,C3,C4が含まれる範囲)のデータを積分することにより、電力値を求める(ステップS6)。
そして、CPU29は、求めた電力値と前記閾値とを比較して、求めた電力値が当該閾値以上か否かを判定し(ステップS7)、閾値以上であれば、図3のステップS32以降の処理を実行して、ACLR型歪補正処理を実行し(ステップS7のyesルート)、閾値未満であれば、ステップS32以降の処理は実行せずに処理を終了する(ステップS7のnoルート)。
以上のように、本実施形態によれば、パラメータ(歪補償係数)変更前に、送信電力値を取得して、送信電力値が歪発生しないような低い送信電力値の場合には、パラメータ補正動作を停止することにより、また、歪基準データから誤差成分相当のオフセット値減算を行なうことにより、測定誤差の影響による異常パラメータ設定を防止することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることはいうまでもない。
例えば、上述した例では、送信電力値監視によるパラメータ補正の停止処理と、歪データのオフセット補正処置の双方を実施しているが、いずれか一方のみを実施するようにしても、測定誤差の影響による異常パラメータ設定を防止することが可能である。
また、上記パラメータ補正の停止処理は、送信電力値を直接監視することによって行なっているが、送信電力値の変動要因、例えば、送信キャリア数を監視して、当該キャリア数が閾値以上の場合にパラメータ補正を停止するようにしてもよい。
〔B〕付記
(付記1)
増幅器への入力信号についての歪補償係数を該増幅器の入出力信号の差分に基づいて適応的に更新して、該増幅器の非線形性を補償する歪補償装置であって、
該増幅器の出力信号の歪量を検出する歪量検出手段と、
設定されるパラメータに応じて前記差分に変動を与えうる被パラメータ設定手段と、
該歪量検出手段で検出された前記歪量が改善される方向に該被パラメータ設定手段の前記パラメータを補正するパラメータ補正手段と、
該増幅器の前記出力信号を積分して得られる電力値又はその変動要因を監視する電力監視手段と、
該電力監視手段による監視結果に基づいて該電力値が歪発生しない値と判断された場合に、該パラメータ補正手段による前記パラメータの補正を停止するパラメータ補正制御手段とをそなえたことを特徴とする、歪補償装置。
(付記2)
該被パラメータ設定手段が、
パラメータ設定に応じて該増幅器への入力信号の周波数特性を補償するイコライザであることを特徴とする、付記1記載の歪補償装置。
(付記3)
該被パラメータ設定手段が、
パラメータ設定に応じて前記差分検出のための前記入力出力信号の比較タイミングを調整するタイミング調整部であることを特徴とする、付記1又は2に記載の歪補償装置。
(付記4)
該パラメータ補正手段が、
該歪量検出手段で検出された歪量をその検出誤差に応じたオフセット量だけ小さくなる方向に補正する歪量補正手段をそなえたことを特徴とする、付記1〜3のいずれか1項に記載の歪補償装置。
(付記5)
前記オフセット量が、該歪量検出手段で複数回検出された歪量に基づいて求められることを特徴とする、付記4記載の歪補償装置。
(付記6)
前記オフセット量が、該電力監視手段による監視結果に応じた可変量であることを特徴とする、付記4記載の歪補償装置。
(付記7)
前記オフセット量が、該歪量検出手段で検出された歪量に応じた可変量であることを特徴とする、付記4記載の歪補償装置。
(付記8)
前記オフセット量が適応的に更新されることにより現在の送信状態に応じて最適なオフセット値となる手段を有することを特徴とする、付記4記載の歪補償装置。
(付記9)
増幅器への入力信号についての歪補償係数を該増幅器の入出力信号の差分に基づいて適応的に更新して、該増幅器の非線形性を補償する歪補償方法であって、
該増幅器の出力信号の歪量を検出する歪量検出ステップと、
設定されるパラメータに応じて前記差分に変動を与えうる被パラメータ設定手段の前記パラメータを、該歪量検出ステップで検出された前記歪量が改善される方向に補正するパラメータ補正ステップと、
該増幅器の前記出力信号を積分して得られる電力値又はその変動要因を監視する電力監視ステップと、
該電力監視ステップによる監視結果に基づいて該電力値が歪発生しない値と判断された場合に、該パラメータ補正ステップによる前記パラメータの補正を停止するパラメータ補正制御ステップとを有することを特徴とする、歪補償方法。
以上詳述したように、本発明によれば、増幅器の非線形性を補償する歪補償装置において、歪測定誤差の影響による異常パラメータ設定を防止することができるので、増幅器を用いる通信技術分野、例えば、移動通信技術分野に極めて有効であると考えられる。
本発明の一実施形態に係るディジタルプリディストーション(DPD)型増幅器(歪補償装置)の要部構成を示すブロック図である。 図1に示すCPUの動作(歪補正実施判定)を説明するためのフローチャートである。 図1に示すCPUの動作(ACLR型歪補正)を説明するためのフローチャートである。 図1に示すCPUの動作(歪オフセット補正)を説明するためのフローチャートである。 図4に示す歪オフセット補正による効果を説明するための模式図である。 図1に示すCPUの動作(歪補正実施判定の変形例)を説明するためのフローチャートである。 従来のディジタルプリディストーション(DPD)型増幅器の要部構成を示すブロック図である。 図7に示すイコライザフィルタの機能を説明するための模式図である。 図7に示す遅延回路の機能を説明するための図である。 図7に示すCPUによる歪データの取得を説明するための模式図である。 図7に示すFFT演算部の演算結果(FFT結果データ)の一例を示す図である。
符号の説明
10 歪補償テーブル(ルックアップテーブル:LUT)
11 アドレス生成部
12 LMS演算部(歪補償演算部)
13 乗算器(歪補償部)
14 イコライザフィルタ(複素フィルタ;被パラメータ設定手段)
15 ディジタル/アナログ(D/A)変換器
16 直交変調部(QMOD)
17 ローカル発振器
18 増幅器(アンプ)
19 方向性結合器(Directional Coupler)
20 ミキサ(乗算器)
21 ローカル発振器
22 アナログ/ディジタル(A/D)変換器
23 1/Mクロック(CLK)単位遅延回路(ディジタルフィルタ;被パラメータ設定手段)
24 クロック(CLK)単位遅延回路
25 減算器(差分検出部)
26 FFT演算部
27 積分器(電力監視部)
28 バス
29 CPU(歪量検出手段、パラメータ補正手段)
291 歪量検出手段
292 パラメータ補正手段
293 判定機能
294 パラメータ補正制御機能
295 歪データ(歪量)補正機能
100 測定ポイント(監視範囲)
200 電力値取得ポイント

Claims (5)

  1. 増幅器への入力信号についての歪補償係数を該増幅器の入出力信号の差分に基づいて適応的に更新して、該増幅器の非線形性を補償する歪補償装置であって、
    該増幅器の出力信号の歪量を検出する歪量検出手段と、
    設定されるパラメータに応じて前記差分に変動を与えうる被パラメータ設定手段と、
    該歪量検出手段で検出された前記歪量が改善される方向に該被パラメータ設定手段の前記パラメータを補正するパラメータ補正手段と、
    該増幅器の前記出力信号を積分して得られる電力値又はその変動要因を監視する電力監視手段と、
    該電力監視手段による監視結果に基づいて該電力値が歪発生しない値と判断された場合に、該パラメータ補正手段による前記パラメータの補正を停止するパラメータ補正制御手段とをそなえたことを特徴とする、歪補償装置。
  2. 該被パラメータ設定手段が、
    パラメータ設定に応じて該増幅器への入力信号の周波数特性を補償するイコライザであることを特徴とする、請求項1記載の歪補償装置。
  3. 該被パラメータ設定手段が、
    パラメータ設定に応じて前記差分検出のための前記入出力信号の比較タイミングを調整するタイミング調整部であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の歪補償装置。
  4. 該パラメータ補正手段が、
    該歪量検出手段で検出された歪量をその検出誤差に応じたオフセット量だけ小さくなる方向に補正する歪量補正手段をそなえたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の歪補償装置。
  5. 増幅器への入力信号についての歪補償係数を該増幅器の入出力信号の差分に基づいて適応的に更新して、該増幅器の非線形性を補償する歪補償方法であって、
    該増幅器の出力信号の歪量を検出する歪量検出ステップと、
    設定されるパラメータに応じて前記差分に変動を与えうる被パラメータ設定手段の前記パラメータを、該歪量検出ステップで検出された前記歪量が改善される方向に補正するパラメータ補正ステップと、
    該増幅器の前記出力信号を積分して得られる電力値又はその変動要因を監視する電力監視ステップと、
    該電力監視ステップによる監視結果に基づいて該電力値が歪発生しない値と判断された場合に、該パラメータ補正ステップによる前記パラメータの補正を停止するパラメータ補正制御ステップとを有することを特徴とする、歪補償方法。
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