JP2008078642A - リソグラフ要素の汚染測定方法およびシステム - Google Patents

リソグラフ要素の汚染測定方法およびシステム Download PDF

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Abstract

【課題】リソグラフ要素の汚染を特徴付けるための良好な方法およびシステムを提供する。
【解決手段】リソグラフ要素の汚染を測定する方法は、第1リソグラフ要素を処理チャンバ内に設けるステップと、第2リソグラフ要素を処理チャンバ内に設けるステップと、第1リソグラフ要素の一部を被覆して、第1リソグラフ要素の被覆部分である参照領域を第1リソグラフ要素に設けるステップと、処理チャンバ内に汚染物質を供給するステップと、露光ビームを、第1リソグラフ要素のテスト領域および第2リソグラフ要素に向けて、少なくとも1つのリソグラフ要素が汚染物質によって汚染されるようにするステップと、処理チャンバ内で、少なくとも1つの汚染されたリソグラフ要素の汚染レベルを測定するステップとを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、一般に、リソグラフィに関し、特に、半導体プロセスのリソグラフィに関する。詳細には、本発明は、リソグラフ要素の汚染を測定する方法に関する。本発明はまた、リソグラフ要素の汚染を測定するシステムに関する。
光学リソグラフは、今日では、248nmまたは193nmの波長を使用する。193nm浸漬リソグラフを用いて、45nmノードまたは32nmノードまでの集積回路(IC)製造が可能である。しかしながら、サブ32nmハーフピッチノードでの印刷では、二重パターニングを用いなければ、理論的限界により、この波長はおそらく満足できるものでない。193nmの波長を使用する代わりに、極紫外線リソグラフ(EUVリソグラフ)と称する、より進歩した技術が導入されており、これは10nm〜14nmの波長、典型的な値13.5nmを使用する。この技術は、以前は、詳細には2nm〜50nmの範囲の波長を用いた軟X線リソグラフとして知られている。
深紫外(DUV)範囲にある幾つかの波長での光学リソグラフにおいて、電磁放射は、従来のレンズおよびマスクに用いられるガラスなど、大部分の材料を透過する。
一方、短い波長、例えば、極紫外リソグラフおよび軟X線リソグラフにおいて、電磁放射は、従来のレンズおよびマスクに用いられるガラスなど、大部分の材料によって吸収される。従って、従来の光学リソグラフと比べて、EUVリソグラフを実施するには完全に異なるツールが必要になる。レンズを使用する代わりに、こうした結像システムは、現時点では、全て反射光学系に依存することになり、例えば、ミラーなど、カトプトリック(catoptric)素子と称する反射光学素子で構成される。これらの反射光学素子、例えば、ミラーは、好ましくは、13.5nmの波長で高い反射率(70%に達する)を有するように設計された多層構造でコートされる。さらに、空気もEUV光を吸収するため、真空環境が必要になる。
米国特許公開第2003/0011763号 米国特許公開第2005/0083515号
EUVリソグラフは、32nm未満の波長を用いて適用可能であると考えられているが、成熟した技術に到達するには、未だ多くの問題を克服する必要がある。文献「K.R. Dean et al in Proc. of SPIE 6153E, p.1-9 (2006)」に示されているように、これらの問題の1つは化学成分による光学系の汚染であり、「コンタミネーション(contamination)」と称され、この成分は、通常、レジストの脱ガス(outgas)から由来するガス成分である。このレジスト脱ガスは、EUVレジストのEUV照射に起因して発生する。放射光がEUV光学系に落射する領域では、露光中に脱ガスを行う汚染成分がEUV光学系を汚染する可能性があり、その結果、レチクルの反射率および結像光学系の反射率の両方を減少させる。その結果、EUV光学系の寿命が、汚染によって著しく減少してしまう。国際半導体技術ロードマップ(ITRS)によると、レンズ下方での有機材料の2分間の脱ガスレートは、5e13(5×1013)モル/cm・秒未満にすべきである。
レジスト脱ガスレートを低減するためには、一定のレジストに関するレジスト脱ガス量を測定できる計量ツールが必要である。レジスト脱ガスを選別する1つの可能性は、文献「K.R. Dean et al in Proc. of SPIE 6153E, p.1-9 (2006)」にも記載されている。脱ガスチャンバがシンクロトロンビーム線に構築される。ウエハと共にSiの参照プレートがチャンバ内に配置され、EUV照射に曝される。そして、この参照プレートは、蓄積された汚染の証拠を見つけるために、化学分析用の電子分光装置(ESCA)を用いて分析される。汚染物質は、熱脱着(TD)チューブの中に回収される。これらのTDチューブ内の汚染物質は、化学分析用のガスクロマトグラフィ/質量分光装置(GC/MS)によって分析される。
米国特許公開第2003/0011763号は、半導体素子の製造において、マスク上で定義されたパターンの基板上への投影露光に有用である投影露光装置を記載している。この装置は、光学部材を清掃するためのクリーニング装置を備える。パターン転写に先立って、クリーニング動作によって前回のパターン転写によって生じた汚染物質を除去することによって、パターン転写時に、光学部材の基板対向面の汚染を減少させることができる。米国特許公開第2003/0011763号の実施形態では、光学部材の予め定めた反射率と実際に決定された反射率との間の差に基づいて決定される汚染レベルに関する数値が、ある許容範囲から外れた場合、クリーニング動作が行われる。予め定めた反射率は、装置の製造直後に決定される。
米国特許公開第2005/0083515号は、EUVリソグラフで使用されるEUV反射面を有する光学コンポーネントの反射均一性を評価する方法を記載している。この方法は、コーティングおよび基板に由来する基板の反射率損失を決定するために使用される。米国特許公開第2005/0083515号の実施形態によると、テストピースの反射率マップが、別個に特徴付けされた同一設計の参照ピースと比較される。
汚染についてのその場(in-situ)測定に特別な興味とともに、他の技術およびシステムがレジスト脱ガスを分析するのに未だに必要である。
本発明の目的は、リソグラフ要素の汚染を特徴付けるための良好な方法およびシステムを提供することである。
本発明の実施形態の利点は、例えば、汚染されたリソグラフ光学要素など、汚染されたリソグラフ要素のパラメータを直接測定するため、例えば、ミラーなどの反射光学要素あるいは汚染されたレチクルである、汚染されたリソグラフ要素の反射率および透過率を測定するための方法およびシステムを提供することである。本発明の幾つかの実施形態によれば、リソグラフ要素の汚染を測定する方法は、汚染されたリソグラフ要素のパラメータを、汚染されていない状態でのリソグラフ要素に関連した参照パラメータと比較する。よって、直接測定とは、リソグラフ要素自体のパラメータを測定することでもよい。
本発明の幾つかの実施形態によれば、反射率などのパラメータは、処理チャンバ内で測定されるため、外部(ex-situ)反射率測定を必要としないことを意味する。本発明に係るこうした実施形態の利点は、例えば、使用する照射光源などの処理チャンバのパラメータを直接に考慮できる点である。本発明の幾つかの実施形態によれば、反射率などのパラメータが、計量システムの処理チャンバ内で測定される。本発明の幾つかの実施形態によれば、反射率などのパラメータが、リソグラフ処理システムの処理チャンバ内で測定される。この方法は、リソグラフ要素の大がかりの操作を回避して、汚染されたリソグラフ要素の操作に起因した測定値変動のリスクを低減する。この方法は、参照ミラーなど、脆弱な参照光学要素の使用を回避している。この方法は、汚染された要素の関連した光学パラメータについてのその場(in-situ)測定を可能し、高価で時間を要するテスト設定および再較正手順の必要性を削減する。
本発明の実施形態の利点は、本発明に係る方法を実施するためのシステムを提供することである。本発明の幾つかの実施形態によれば、システムは、計量システムまたはリソグラフ処理システムでもよい。
上記目的は、本発明に係る方法およびシステムによって達成される。
本発明の第1の態様によれば、方法は、リソグラフ要素の汚染を測定するものであり、該方法は、第1リソグラフ要素を処理チャンバ内に設けるステップと、
第2リソグラフ要素を処理チャンバ内に設けるステップと、
第1リソグラフ要素の一部を被覆して、第1リソグラフ要素の被覆部分である参照領域を第1リソグラフ要素に設け、第1リソグラフ要素の未被覆部分であるテスト領域を第1リソグラフ要素に設けるステップと、
処理チャンバ内に汚染物質を供給するステップと、
露光ビームを、第1リソグラフ要素のテスト領域および第2リソグラフ要素に向けて、少なくとも1つのリソグラフ要素が汚染物質によって汚染されるようにするステップと、
処理チャンバ内で、少なくとも1つの汚染されたリソグラフ要素の汚染レベルを測定するステップとを含む。該方法は、好ましくは、第1リソグラフ要素の被覆部分をはがして、未被覆参照領域を設けるステップを含む。汚染レベルの測定は、好ましくは、汚染レベルを光学的に測定することを含む。
本発明の利点は、光学測定が同じ対象物について用いられ、その対象物について同じパラメータ/状態を用いて実施できる点であり、より正確なパラメータを提供し、より正確な汚染レベルの検査を提供できる。同じ対象物でのテスト領域および参照領域を用いることによって、より正確な相関関係が作成できる。
本発明の実施形態の利点は、処理システム内で汚染が測定可能である点である。本発明の実施形態の利点は、露光ビームおよび光学測定ビームと同じ光ビームを用いて汚染が測定可能である点である。本発明の実施形態の利点は、汚染されたコンポーネントだけの光学特性を決定することによって、汚染が測定される点であり、別個の要素を必要としない点である。
本発明の幾つかの実施形態によれば、第1リソグラフ要素の一部を被覆するステップは、第1リソグラフ要素の一部を被覆するシールドの設置と、シールドと第1リソグラフ要素の少なくとも一部との間に、ハードコンタクト、即ち、直接コンタクトを設置することを含んでもよい。
本発明の他の実施形態によれば、第1リソグラフ要素の一部を被覆するステップは、第1リソグラフ要素の一部を被覆するシールドの設置と、シールドと第1リソグラフ要素の少なくとも一部との間に、ソフトコンタクトを設置することを含んでもよい。
汚染レベルを光学的に測定することは、テスト領域および参照領域での光学パラメータを測定することを含んでもよい。
本発明の幾つかの実施形態によれば、第1リソグラフ要素の一部を被覆するステップは、第1リソグラフ要素の少なくとも一部を遮蔽するシールドの設置を含んでもよい。
本発明の幾つかの実施形態によれば、処理チャンバ内にレジストを設けて、レジストの脱ガスによって汚染物質を処理チャンバ内に供給してもよい。第1リソグラフ要素は、リソグラフ光学要素であってもよい。
本発明の幾つかの実施形態によれば、第1リソグラフ要素は、ミラーまたはレンズであってもよい。
本発明の幾つかの実施形態によれば、該方法は、処理チャンバ内で少なくとも1つの汚染されたリソグラフ要素の汚染レベルを測定する前に、処理チャンバから汚染物質を除去するステップをさらに含んでもよい。汚染物質を除去することは、汚染源を除去することを含んでもよい。さらに、汚染物質を除去することは、チャンバ内にガス状態で存在する残留汚染を低減することを含んでもよい。汚染物質を除去することは、上面にレジスト層を備えたリソグラフ要素を除去すること、及び/又はレジスト層によって放出された脱ガスを処理チャンバから除去することを含んでもよい。汚染物質を除去することは、チャンバ内に前回導入された汚染ガスを除去することを含んでもよい。こうした除去は、例えば、パージ(purge)ガスを用いてチャンバをパージ浄化すること、またはチャンバを所定レベルにポンプ吸引することによって実施してもよい。
汚染レベルを光学測定することは、テスト領域および未被覆参照領域についての光学パラメータを測定することを含んでもよい。
本発明の幾つかの実施形態によれば、該方法は、処理チャンバ内で少なくとも1つの汚染されたリソグラフ要素の汚染レベルを測定するステップの前に、処理チャンバをクリーニングするステップをさらに含んでもよい。
本発明の幾つかの実施形態によれば、少なくとも1つの汚染されたリソグラフ要素は、第1リソグラフ要素でもよい。
本発明の幾つかの実施形態によれば、処理チャンバ内で少なくとも1つの汚染されたリソグラフ要素の汚染レベルを測定するステップは、第1リソグラフ要素の汚染レベルを測定することを含んでもよい。
本発明の幾つかの実施形態によれば、処理チャンバ内で第1リソグラフ要素の汚染レベルを測定するステップは、
パラメータの参照値である、第1リソグラフ要素の未被覆参照領域でのパラメータに関する値を測定するステップと、
パラメータのテスト値である、第1リソグラフ要素のテスト領域でのパラメータに関する値を測定するステップと、
参照値とテスト値の間の差を、例えば、計算によって決定するステップとを含んでもよい。
本発明の幾つかの実施形態によれば、パラメータの参照値を測定するステップは、露光ビームを、第1リソグラフ要素の参照領域を経由してセンサに向くようにするステップを含んでもよい。代替として、リソグラフ要素を露光するため、そして光学的に測定するために別々のビームを使用してもよい。
本発明の幾つかの実施形態によれば、パラメータのテスト値を測定するステップは、露光ビームを、第1リソグラフ要素のテスト領域を経由してセンサに向くようにするステップを含んでもよい。
本発明の幾つかの実施形態によれば、第2リソグラフ要素は、汚染物質を含んでもよい。本発明の幾つかの実施形態によれば、第2リソグラフ要素は、汚染物質を含んだレジストを含んでもよい。
本発明の幾つかの実施形態によれば、第2リソグラフ要素は、リソグラフ光学要素を含んでもよい。可能ならば、第2リソグラフ要素はマスクである。
本発明の幾つかの実施形態によれば、処理チャンバ内に汚染物質を供給することは、処理チャンバ内にガス状化合物を供給することを含んでもよい。
本発明の幾つかの実施形態によれば、少なくとも第2リソグラフ要素は、露光ビームを、第1リソグラフ要素のテスト領域を経由して第2リソグラフ要素に向くようにするステップにおいて、汚染物質によって汚染されてもよい。本発明の幾つかの実施形態によれば、処理チャンバ内で少なくとも1つのリソグラフ要素の汚染レベルを測定するステップは、処理チャンバ内で少なくとも第2リソグラフ要素の汚染レベルを測定することを含んでもよい。
本発明の幾つかの実施形態によれば、処理チャンバ内で少なくとも第2リソグラフ要素の汚染レベルを測定するステップは、
露光ビームを、第1リソグラフ要素の参照領域を経由して第2リソグラフ要素に向けて、さらにセンサに向くようにすることによって、第2リソグラフ要素のテスト領域でのパラメータに関する第2要素テスト値を測定するステップを含んでもよい。
本発明の幾つかの実施形態によれば、第2要素テスト値を測定するステップは、露光ビームを、第1リソグラフ要素のテスト領域を経由して第2リソグラフ要素に向けて、さらにセンサに向くようにするステップをさらに含む。
本発明の幾つかの実施形態によれば、第1リソグラフ要素はミラーでもよい。本発明の幾つかの実施形態によれば、測定パラメータは、第1リソグラフ要素の反射率でもよい。センサは、反射率センサであってもよい。
本発明の幾つかの実施形態によれば、第1リソグラフ要素はレンズであってもよい。本発明の幾つかの実施形態によれば、測定パラメータは、第1リソグラフ要素の透過率でもよい。センサは、透過率センサであってもよい。
本発明の幾つかの実施形態によれば、センサは、ダイオードを含んでもよい。
本発明の幾つかの実施形態によれば、テスト領域は、複数のテストゾーンを含んでもよい。参照領域は、複数の参照ゾーンを含んでもよい。
本発明の第1の態様によれば、リソグラフ要素の汚染を測定するためのシステムが提供され、このシステムは、
処理チャンバと、
汚染物質を導入するための入り口と、
少なくとも1つのリソグラフ要素を、汚染物質の存在下に直接または間接的に曝すことによって、少なくとも1つのリソグラフ要素の汚染を生じさせるようにした第1エネルギービームを処理チャンバ内に供給するための第1エネルギー源と、
第1リソグラフ要素に参照領域を設けるために、第1リソグラフ要素の少なくとも一部を被覆するための手段であって、第1リソグラフ要素が第1エネルギービームに曝されたとき、参照領域が汚染されないようにする被覆手段と、
汚染を測定するためのセンサとを備える。
該システムは、第1リソグラフ要素を処理チャンバ内に導入するための手段と、第2リソグラフ要素を処理チャンバ内に導入するための手段とを備えてもよい。本発明の実施形態によれば、第1エネルギービームは、少なくとも1つのリソグラフ要素のパラメータを測定するようにしてもよい。
本発明の実施形態によれば、該システムは、処理チャンバ内に第2エネルギービームを供給するための第2エネルギー源を備えてもよく、第2エネルギービームは、少なくとも1つのリソグラフ要素のパラメータを測定するようにしてもよい。
本発明の実施形態によれば、処理チャンバは、真空処理チャンバであってもよい。
本発明の実施形態によれば、第1エネルギー源は、極紫外範囲の電磁放射を放出してもよい。
本発明の実施形態によれば、センサは、反射率センサまたは透過率センサであってもよい。センサは、光学センサでもよい。本発明の実施形態によれば、センサは、ダイオードを含んでもよい。
本発明はまた、リソグラフシステムから、処理チャンバ内でリソグラフ要素の汚染を測定する方法に関するものであり、処理チャンバは、少なくとも第1リソグラフ要素および第2リソグラフ要素を備えており、該方法は、
処理チャンバ内に汚染物質を供給するステップと、
第1リソグラフ要素のテスト領域および第2リソグラフ要素を露出して、少なくとも1つのリソグラフ要素が汚染物質によって汚染されるようにし、少なくとも1つのリソグラフ要素の一部を露出させないようにして、少なくとも1つの汚染されたリソグラフ要素の参照領域を得るようにするステップと、
少なくとも1つの汚染されたリソグラフ要素のテスト領域および参照領域について光学パラメータを測定することによって、処理チャンバ内で、少なくとも1つの汚染されたリソグラフ要素の汚染レベルを光学的に測定するステップとを含む。
該方法および対応したシステムの他の特徴および特性は、本発明について記載した他の方法およびシステムにおいて提示されるようなものでもよい。
先行技術と比べて、提案した実施形態の異なる利点が得られるであろう。先行技術では、リソグラフ要素、特に、リソグラフ光学系の汚染測定が、種々の汚染化学成分を収集し、これらの化学成分を、質量分光装置または、文献「K.R. Dean et al in Proc. of SPIE 6153E, p.1-9 (2006)」に言及されているような類似の分析技術を用いて分析することによって行われる。汚染物質は、熱脱着(TD)チューブの中に回収される。これらのTDチューブ内の汚染物質は、化学分析用のガスクロマトグラフィ/質量分光装置(GC/MS)によって分析される。汚染化学成分を回収する当該技術は、サンプルが破壊されるため、繰り返し可能ではない。よって、結果は、比較的大きな統計的変動を受ける。
これらの汚染成分の光学リソグラフ要素への影響についての理解は、複雑な計算およびシミュレーションをさらに必要とするため、追加の不確定性および変動をもたらす。
本発明の種々の実施形態では、化学分析技術についてのこの不具合は、汚染されたリソグラフ光学要素自体のパラメータを直接に測定すること、例えば、汚染されたミラーの反射率または透過率を測定したり、汚染されたレチクルの反射率または透過率を測定することによって、少なくとも部分的に克服されている。反射率などのパラメータは、処理チャンバ内で測定され、これは、外部(ex-situ)反射率測定を必要としないことを意味する。
一般に、例えば、標準の反射率計(reflectometer)を用いた反射率測定は、光源およびサンプルを同時に観測することによって行われ、参照に対するサンプル反射を表す値を得る。この手法は、入射ビームを分岐するために参照ミラーを必要とし、追加の第2検出器の設置を必要とするであろう。リソグラフ要素の汚染を測定するには、この要求は極めて厳しい。約1%という長期の反射率変化が予想され、これは、0.1%またはそれより優れた再現性が目標されることを意味する。一般の反射率測定で用いられような参照ミラーの安定性は、重大な問題となり得る。それが長い間に汚染されるようになり、かなり低いレートであっても、アーチファクトを生成するからである。同様に、2つの検出器が必要である点は、ある問題を引き起こすであろう。アーチファクトを回避するには、ミラーおよび検出器に関して金製の標準品とともに、複雑な再較正手順が必要になる。本発明の実施形態を用いれば、標準の反射率測定についてのこうした問題および不具合の幾つかまたは全てが克服されるであろう。1つの検出器のみが使用され、参照ミラーは、例えば、ミラーまたはレチクルなどのサンプル自体に、参照領域として一体化されている。
さらに、標準の反射率測定では、参照ミラーの使用は、異なる組成および積層を備えたミラーを検査する必要がある点でより複雑になる。このことは、異なるサンプルが、異なる参照ミラーそして異なる再較正手順を必要とすることを意味する。これらの不具合は、1つのサンプル(例えば、ミラー)上に異なる参照領域および異なるテスト領域を設置できるようにした本発明の実施形態によって克服可能である。
本発明の特定の好ましい態様は、添付した独立および従属の請求項に記述されている。従属請求項からの特徴は、適切に、独立請求項の特徴および他の従属請求項の特徴と組合せ可能であり、請求項に明示的に記述されたものだけではない。
この分野においてデバイスの一定の改善、変化および進化があったが、本概念は、先の実践からの発展を含む、実質的に新しい新規な改善を表現していると考えられ、より効率的で、安定した信頼性のあるこの種のデバイスの提供をもたらす。
本発明の上記および他の特性、特徴および利点は、本発明の原理を例として示す添付図面に関連して、下記の詳細な説明から明らかとなろう。この説明は、例示のためだけであり、本発明の範囲を制限するものでない。下記の参照図面は、添付図面を参照する。
異なる図面において、同じ参照符号は、同じまたは類似の要素を参照する。
本発明は、一定の図面を参照して特定の実施形態について説明するが、本発明はそれらに限定されるものでなく、請求項によってのみ限定される。記載した図面は、概略的に過ぎず非限定的なものである。図面において、説明の目的のために、幾つかの要素のサイズは強調しており、スケールどおりに描いていない。寸法および相対寸法は、本発明の実際の実施態様に対応していない。
さらに、詳細な説明および請求項における用語、第1、第2、第3等は、類似の要素を区別するために用いており、必ずしも順序を時間的や空間的に記述するためのものでない。そうして用いた用語は、適切な状況下で交換可能であり、ここで説明した本発明の実施形態は、ここで説明し図示したものとは別の順序で動作可能であると理解すべきである。
さらに、詳細な説明および請求項における用語、上面(top, over)等は、説明の目的のために用いられ、必ずしも相対位置を記述するためのものでない。そうして用いた用語は、適切な状況下で交換可能であり、ここで説明した本発明の実施形態は、ここで説明し図示したものとは別の順序で動作可能であると理解すべきである。
請求項で用いた用語「備える、含む(comprising)」は、それ以後に列挙した手段に限定されると解釈すべきでなく、他の要素やステップを除外していないことに留意すべきである。参照したような、記述した特徴、整数、ステップまたは構成要素の存在を特定するとして解釈すべきであるが、1つ又はそれ以上の他の特徴、整数、ステップまたは構成要素、あるいはこれらのグループの存在または追加を排除するものでない。「手段Aと手段Bとを備えるデバイス」という表現の範囲は、構成要素A,Bのみからなるデバイスに限定すべきでない。本発明に関して、デバイスの関連した構成要素のみがA,Bであることを意味する。
本明細書を通じて「一実施形態」または「実施形態」の参照は、実施形態に関連して記載した特定の特徴、構造または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態の中に含まれていることを意味する。こうして本明細書を通じていろいろな場所において「一実施形態では」または「実施形態では」という表現の出現は、必ずしも同じ実施形態を指していないが、そうであることもある。さらに、特定の特徴、構造または特性は、この開示から1つ又はそれ以上の実施形態で当業者にとって明らかなように、何れか適切な手法で組合せてもよい。
同様に、本発明の例示の実施形態の説明において、本発明の種々の特徴は、1つ又はそれ以上の種々の発明の態様の理解において開示および支援を合理化する目的で、ときどき単一の実施形態、図面または説明において一緒にグループ化されている。しかしながら、この開示方法は、請求項の発明が、各請求項で記述されたものより多くの特徴を要求するという意図を反映していると解釈すべきでない。むしろ、下記の請求項が反映するものとして、発明の態様は、単一の前述の開示した実施形態の全ての特徴より少なく存在している。こうして詳細な説明に続く請求項は、この詳細な説明の中に組み込まれ、各請求項は、本発明の別々の実施形態として自己の上に立脚している。
さらに、ここで説明した幾つかの実施形態は、他の実施形態に含まれる他の特徴を幾つかを含んだり、含まなかったりする。異なる実施形態の特徴の組合せは、当業者によって理解されるように、本発明の範囲内にあり、異なる実施形態を形成することを意味する。例えば、下記の請求項では、請求項の実施形態のいずれもが任意の組合せで使用できる。
さらに、コンピュータシステムのプロセッサまたはその機能を実行する他の手段によって実施可能である方法または方法の要素の組合せとして、幾つかの実施形態がここで説明されている。こうした方法または方法の要素を実施するために必要な命令を備えたプロセッサは、方法または方法の要素を実施するための手段を形成する。さらに、ここで説明した、装置の実施形態の要素は、本発明を実施する目的のために、要素によって実施される機能を実施するための手段の一例である。
ここで用意した説明において、多くの特定の詳細が記述されている。しかしながら、本発明の実施形態は、これらの特定の詳細なしで実施していもよいと理解される。他の場合、周知の方法、構造および技術は、この説明の理解を曖昧にしないために、詳細には示していない。
下記の用語は、発明の理解を助けるためにだけに提供されている。
用語「脱ガス(outgassing)」は、設備、機器またはツールあるいはそれらのコンポーネントによる、クリーンルーム及び/又は処理チャンバの中へのガス状汚染の放出として理解すべきである。この用語はまたオフガス(offgassing)とも称している。
レジスト脱ガスとは、リソグラフ処理において一定期間、レジストがガスまたは気体を放出することを意味する。
「遮蔽(shielding)」とは、リソグラフ要素のある領域が、放射によって照射されるのを防止されており、汚染物質および照射に曝された場合、汚染しないことを意味する。遮蔽のために多くの手法を設けてもよい。
ハードコンタクトは、シールドまたはカバーとリソグラフ要素との間にコンタクトを設けることと理解すべきである。シールドまたはカバーとリソグラフ要素との間には実質的に「隙間無し」であり、即ち、シールドまたはカバーとリソグラフ要素とは相互に直接接触している。コンタクトは、気密のものでもよく、ガス状汚染はリソグラフ要素の接触エリアに到達できないが、本発明の実施形態はこれに限定されない。
ソフトコンタクトは、リソグラフ要素上のシールドによって遮蔽を提供するものと理解すべきである。こうした遮蔽は、好ましくは、リソグラフ要素の遮蔽エリアに到達できる照射が実質的に存在しないか、あるいは、遮蔽エリアに到達できる照射が、直接照射が可能な場合と比べて実質的に低減されていることである。この目的のため、シールドをリソグラフ要素に接近して設けてもよい。これは、例えば、1nm未満の距離である。こうした低減化は、60%、より好ましくは80%、さらにより好ましくは95%、いっそうより好ましくは99%であっもよい。遮蔽は、影を作るものでもよく、これによりシールドが、リソグラフ要素から別個に位置決めされ、入射した放射はシールドを通過しない。このシールドは、リソグラフ要素のある領域上に影を投げて、直接照射されるのを防止している。
用語「極紫外放射」は、31nm〜1nmの波長範囲にある電磁放射を含む。
用語「X線放射」は、典型的には、10nm〜0.01nmの波長範囲にある電磁放射を含む。
用語「深紫外放射」は、典型的には、300nm〜7nmの波長範囲にある電磁放射である。
本発明について、本発明の幾つかの実施形態の詳細な説明によって説明する。本発明の他の実施形態は、本発明の真の精神または技術的教示から逸脱することなく、当業者の知識に従って構成可能であることは明らかであり、本発明は添付請求項の用語によってのみ限定される。
本発明の実施形態は、同じオーダーの大きさを有する波長、またはレチクル特徴物の厚さより小さい波長を持つ電磁放射を用いたリソグラフシステムおよび方法に適している。これは、典型的には、極紫外(EUV)放射、深紫外放射、X線放射を含む。本発明はこれらに限定されず、波長範囲の僅かな変動は生じても構わないことに留意する。
本発明の実施形態は、典型的には、リソグラフ計量システムに関連していてもよい。リソグラフ計量システムは、典型的には、リソグラフ処理またはリソグラフ処理システムにおいてパラメータの特徴付け及び/又は最適化のために用いられる。リソグラフ処理は、典型的には、しばしばリソグラフ露光ツールと称されるリソグラフ処理システムにおいて実施される。本発明の実施形態は、リソグラフ処理システムにも関連していてもよい。
本願で参照している用語「汚染物質」は、汚染を誘発する物体、材料または物質を定義するために用いている。汚染物質は、例えば、これに限定されないが、例えば、フォトレジストから由来する等、固体またはガス状の汚染物質によって形成され、またはこれに関連している。汚染物質はまた、何れか他の適切な方法でガス状の形態で存在してもよい。汚染は、異物種の存在によって導入してもよく、例えば、真空中の水蒸気や炭化水素(hydrocarbon)、及び/又は、例えば、レジスト脱ガス、例えば、炭化水素のみ、あるいはリーク弁を通じて意図的に導入した成分などである。汚染は、吸着種による反射率の減少として現れ、これは、反射損失または吸着汚染とも称される。フォトレジストが露光されると、レジスト脱ガスが発生する。レジスト脱ガスは、露光時にレジストから脱ガスする光生成物によって生ずる。これらの脱ガス成分は、露光ツールの光学要素の上に凝縮するようになり、リソグラフシステムの光学系を劣化させる。露光の際、または露光以外の期間に、コンポーネントの汚染が、光学コンポーネントおよびチャンバの他の部分に発生することもある。それでも、露光が行われた場合、照射された表面での汚染が著しく高くなり、本発明の幾つかの実施形態では、主要な焦点は、照射された表面の汚染に関するものである。
典型的には、進歩したフォトリソグラフでは、化学的に増幅されたフォトレジストが用いられる。これらのレジストは、真空下でのEUV放射で脱ガスする光酸発生剤(PAG)を含む。一般に、レジストは、ポリマー骨格、溶剤、保護基、失活剤(quencher)および適切な添加剤からなる。最も普通の脱ガス生成物は、保護基およびPAGからの分解生成物から由来する。EUVリソグラフでは、真空環境でのEUV放射の際、汚染は、レジストポリマー自体からの脱ガス成分からの炭化水素にも起因して発生する。可能性あるレジスト脱ガス成分は、例えば、これに限定されないが、使用するレジストに応じて、イソブタン、イソブテン、アセトン、tert-ブチルベンゼン、メチルスチレン、ヒドロナフタレン、ベンゼンなどである。他の汚染物質は、例えば、ガス入り口を介してリソグラフシステム内に追加される(無機または有機)化合物でも構わず、これらはリソグラフ光学系に汚染を誘発することがあり、例えば、クリーンルームエアから、例えば、フィルタされた粒子(通常は分子の汚染物質ではない)、例えば、クリーンルーム材料、例えば、床カバー、フィルタ、封止材料、配管、ウエハ箱、ウエハキャリア、接着剤、ペリクルを搭載する際に使用するテープからは、モノマー、オリゴマー、例えば、ナイロンベッセルからのカプロラクタム、封止材料からのシリコーンやシロキサン誘導体、添加剤のような処理助長剤および安定剤、可塑剤、例えば、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、架橋剤、ジアセチルベンゼン、抗酸化剤のようなベンゾキノン、防火剤のような有機燐化合物、トリブチルフォスフェ−トなどがある。
リソグラフシステム(例えば、EUVツール、液浸ツールなど)は、典型的には、クリーンルーム環境に設置される。このクリーンルーム環境から、例えば、ウエハをリソグラフシステム内に導入することによって、このクリーンルームに存在する有機化合物がリソグラフシステムに入って、汚染源を形成することがある。
本願で称するようにな用語「リソグラフ光学要素」は、光学要素を定義するために用いており、これは、典型的にはリソグラフ処理システムで使用される。リソグラフ処理で用いられる電磁放射の波長に応じて、異なる光学要素が用いられる。例えば、EUVリソグラフシステムでは、13.5nmの波長が真空中で用いられるため、光学要素は現時点では反射性である必要がある。EUVリソグラフ露光には少なくとも4つの光学コンポーネント、即ち、照射源からの放射を可能な限り多く捕捉する集光器(collector)、マスク上の使用フィールドを均一に照射する照射システム、ウエハ基板へ転写すべきパターンを含むマスク自体、その構造をマスクからウエハに縮小する結像光学系が必要になる。
EUVリソグラフでは、これら全ての光学系は、現時点では、例えば、ミラーなどの反射要素で構成される。マスクもまた、しばしばレチクルと称され、光学要素であり、特詳細には反射ミラーである。レチクルは、典型的には、ステッパまたはスキャナに用いられる一種のマスクであり、典型的には、縮小光学系を用いており、レチクル上の像は拡大されている。マスク/レチクルは、パターンをウエハ上に作成するために用いる透明領域および不透明領域からなるパターンを備えたプレートである。
EUVリソグラフでは、マスク/レチクルは、完全なEUVミラーとして出発し、パターンは、吸収層として、あるいはミラーへのエッチングによりある部分を非反射にすることによって上面に形成されている。EUVミラー(例えば、照射システムで使用される)は、湾曲しかつ原子レベルでは平坦な表面から出発し、そこに特殊な多層コーティングが形成されている。コーティングは、EUV光のただ1つの波長(即ち、13.5nm)に関してピーク反射率をもたらすように同調されている。代替として、リソグラフ光学要素は、例えば、深紫外(DUV)リソグラフで用いられるようなレンズであってもよい。DUVリソグラフは、EUVリソグラフ(即ち、13.5nm)と比べてより長い波長(例えば、248nm,193nm,157nm)を使用する。これらの波長では、光は従来のレンズによって透過できる。
第1実施形態において、本発明は、リソグラフ要素の汚染を測定するための方法に関する。本発明の実施形態に係る方法で実施される典型的なステップは、図1において汚染を測定する方法(100)の一実施形態のフロー図に示している。リソグラフ要素の汚染を測定するための方法は、第1リソグラフ要素を処理チャンバ内に設けるステップ(101)と、第2リソグラフ要素を処理チャンバ内に設けるステップ(102)と、第1リソグラフ要素の一部を被覆して(103)、第1リソグラフ要素の被覆部分である参照領域を第1リソグラフ要素に設け、第1リソグラフ要素の未被覆部分であるテスト領域を第1リソグラフ要素に設けるステップと、処理チャンバ内に汚染物質を供給するステップ(104)と、露光ビームを、第1リソグラフ要素のテスト領域を経由して第2リソグラフ要素に向け直して、少なくとも1つのリソグラフ要素が汚染物質によって汚染されるようにするステップ(105)と、処理チャンバ内で、少なくとも1つの汚染されたリソグラフ要素の汚染レベルを測定するステップ(106)とを含む。
露光ビームは、最初に第2リソグラフ要素に向けて、その後に第1リソグラフ要素に向けても構わない。換言すると、リソグラフ要素を照射する順序が異なっていてもよい。後者は、特に、計量ツールで汚染を測定する場合であるが、それは実際のリソグラフ処理ツールにも適用できる。
図2(a)、(b)、(c)を参照して、これらの各ステップについてより詳細に説明する。リソグラフシステムでの汚染を測定する方法の第1ステップにおいて、第1リソグラフ要素が処理チャンバ内に導入される(101)。処理チャンバは、リソグラフ計量システムの一部またはリソグラフ処理システムの一部であってもよい。供給ステップは、積極的に供給する必要がない状況を意味してもよく、例えば、第1リソグラフ要素が既に存在しているシステム、例えば、本発明の方法を実施するための測定機器が設置されており、効率的なリソグラフ処理のためにも使用されているようなリソグラフシステムであってもよい。従って、第1リソグラフ要素の設置は、システムの設置時、または先行する動作において行ってもよい。換言すると、積極的な供給ステップは、任意である。
第1リソグラフ要素(201)は、リソグラフシステムでの大気環境から直接に導入してもよい(図2(a)では不図示)。しかしながら、真空下にあるリソグラフシステム、例えば、EUVリソグラフシステム等の場合は、第1リソグラフ要素(201)の導入後、リソグラフシステムは真空レベルまでポンプ吸引する必要がある。従って、第1リソグラフ要素(201)を導入するには、ロードロック(load-lock)チャンバを用いることが好ましい。ロードロックチャンバは、真空システムへの物体の出し入れを容易にするための大気(202a)から真空(202b)への入り口システムである。例えば、EUVリソグラフシステムにおいて、EUVツール内部環境は真空下(202b)にある。ロードロックチャンバ(202)を用いることによって、リソグラフシステムは、第1リソグラフ要素を大気環境(202a)からEUVツールの中に導入する場合、真空下に維持することができる。
最初に、第1リソグラフ要素(201)は、大気環境(202a)からロードロックチャンバ(202)の中に移送される。次に、ロードロックチャンバは、リソグラフシステムでの圧力、例えば、約10−7mbarと同程度の圧力までポンプ吸引される。次に、第1リソグラフ要素(201)は、ロードロックチャンバ(202)から、ロードロックと同じまたは少なくとも同程度の圧力下(202b)にあるリソグラフシステムの中に移送される。
リソグラフシステム(202b)において、第1リソグラフ要素は、リソグラフシステムの中に移動可能なように、可動ステージの上に位置決めしてもよい。第1リソグラフ要素は、後述するように汚染レベルを比較するステップで要求されるように、移動可能であってもよい。
この第1リソグラフ要素は、リソグラフ光学要素でもよい。第1リソグラフ要素は、ミラーまたはレンズであっもよい。EUVリソグラフでは、典型的には反射ミラーが用いられる。反射ミラーは、モリブデン(Mo)とシリコン(Si)の交互膜からなるコーティングで製作できる。交互層の数を増加させることによって、ミラーの反射率を増加させることができる。DUVリソグラフでは、従来のレンズが用いられる。レンズは電磁放射を透過させ、ミラーは電磁放射を反射することになる。ミラーを使用した場合、電磁放射の反射率は、一般に、ミラーを特徴付けるように測定可能である。レンズを使用した場合、電磁放射の透過率は、一般に、レンズを特徴付けるように測定可能である。ミラーまたはレンズの汚染は、これらの反射率や透過率をそれぞれ測定することによって測定可能である。
リソグラフ要素の汚染を測定する方法の次のステップでは、第2リソグラフ要素(203)が処理チャンバ内に導入される(102)。第2リソグラフ要素が処理チャンバ内に既に存在して、例えば、設置の際または前回の動作の際に導入されていることもあるため、積極的な導入は任意である。第2リソグラフ要素(203)を導入するには、ロードロックチャンバを使用してもよい(図2(a)では不図示)。代替として、第2リソグラフ要素(203)は、大気環境からリソグラフシステムの中に直接導入してもよい(図2(a)のように)。例えば、EUVリソグラフシステムなど、真空下にあるリソグラフシステムの場合、第2リソグラフ要素(203)の導入後、リソグラフシステムは、再び真空レベルまでポンプ吸引する必要がある。
リソグラフ要素の汚染を測定する方法の他のステップでは、第1リソグラフ要素の一部が被覆され(103)、参照領域(201b)を用意する。こうした被覆は、汚染物質の導入の前後、好ましくは汚染物質の導入前に行うことができる。被覆は、リソグラフ要素の露出前に必ず行う必要がある。第1リソグラフ要素の被覆部分とは、第1リソグラフ要素(201)の少なくとも一部または参照領域(201b)が被覆され、変化しない状態になり、第1リソグラフ要素の異なる領域を比較する際に参照として機能することを意味する。
被覆部分は、参照領域(201b)と称され、露光ビームの電磁放射及び/又は汚染物質への露出の前後で同じ状態のままである。汚染物質も露光放射も、被覆部分または参照領域201bとは相互作用しない。未被覆部分は、テスト領域(201a)と称され、第1リソグラフ要素は電磁放射及び/又は汚染物質に曝されることになる。その結果、汚染物質または露光放射は、未被覆部分またはテスト領域201aと相互作用するようになる。
第1リソグラフ要素の一部を被覆するステップは、シールドを用いて第1リソグラフ要素を汚染物質から遮蔽することを含んでもよい。第1リソグラフ要素を汚染物質から遮蔽することは、シールドと第1リソグラフ要素の一部との間にハードコンタクト(hard contact)を設けることを含んでもよい。代替として、第1リソグラフ要素を汚染物質から遮蔽することは、シールドと第1リソグラフ要素の一部との間にソフトコンタクト(soft contact)を設けることを含んでもよい。代替として、シールドは、放射が参照領域に落射するのを回避するように、即ち、第1リソグラフ要素の参照領域を影にするように、位置決めしてもよい。
図2(b)は、第1リソグラフ要素の少なくとも一部(201b)を遮蔽して、参照領域(201b)が汚染されるのを防止するステップを示す。この遮蔽(204)は、例えば、参照領域(201b)の正面に移動し、シールドと第1リソグラフ要素の間にハードコンタクトまたはソフトコンタクトを作るシャッタを使用することによって、あるいはシャッタまたはシールドが第1リソグラフ要素の参照領域に影を作って、第1リソグラフ要素の遮蔽領域への放射の入射を防止することによって、機械的に行ってもよい。
汚染物質に応じて、その間隔は異なってもよい。間隔は、好ましくは、汚染物質がリソグラフ要素の遮蔽部分に到達して相互作用しないようにする。シールドは、汚染物質がリソグラフ要素の遮蔽部分と相互作用できないように位置決めしてもよい。シールドは、汚染物質がリソグラフ要素の下地部分と相互作用するのを防止する特性を有する何れの材料でもよい。
好ましくは、1つの参照領域が第1リソグラフ要素の上に規定される。代替として、参照領域は、複数の参照ゾーン、例えば、2つまたは3つの参照ゾーンを含んでもよい。好ましくは、テスト領域を形成する1つの未被覆部分が、第1リソグラフ要素の上に規定される。代替として、本発明の他の実施形態では、複数のテストゾーンを形成する複数の未被覆部分を含んでもよい。より多くのテスト領域が規定でき、例えば、2つの参照ゾーンが規定でき、3つの参照ゾーンが規定できる。
より多くのテスト領域を第1リソグラフ要素の上に規定することによって、第1リソグラフ要素の異なる特性が1回の測定で分析可能になる。例えば、これに限定されないが、第1リソグラフ要素がミラーである場合、2つの参照ゾーンおよび2つのテストゾーンがミラーの上に規定できる(図4)。ミラーは、例えば、特定のキャップ層を上面に備えた40個のMo/Si層を含む第1部分(401)と、キャップ層を上面に備えていない40個のMo/Si層を含む第2部分(401*)とを有するように製作できる。第1部分(401)では、参照領域の1つの第1ゾーン(401b)が被覆され、第2部分(テストゾーン401a)が未被覆状態としてもよい。ミラーの第2部分(401*)では、1つの第1ゾーン(第2参照ゾーン401b*である)が被覆され、第2部分(第2テストゾーン401a*である)が未被覆状態としてもよい。参照ゾーン(401b,401b*)は、シールド404によって同時に被覆してもよい。代替として、参照ゾーンを被覆するために、別個のシールドを用いてもよい。
リソグラフ要素の汚染を測定する方法の次のステップでは、汚染物質がリソグラフシステムの処理チャンバ内に供給される。汚染物質は、第1及び/又は第2リソグラフ要素の汚染を可能にする何れの成分でもよい。汚染物質は、例えば、これに限定されないが、有機化合物や任意のガス状化合物でもよい。有機化合物は、処理チャンバ内に直接に導入可能であり、または処理チャンバ内に間接的に導入可能である。汚染物質を直接に導入することとは、入り口(310)(図3(a))を経由してリソグラフシステムの中に導入することを意味する。これらは、例えば、上記の有機化合物で汚染されたキャリアガスなどのガスである。汚染物質を間接的に導入することとは、第2リソグラフ要素を用いて汚染物質を導入することを意味する。
本発明の特定の実施形態では、第2リソグラフ要素は、汚染物質を含む。第2リソグラフ要素は、レジストを含んでもよい。例えば、第2リソグラフ要素(203)がウエハである場合、このウエハは、汚染物質を含むレジスト(203’)で被覆されていてもよく、このレジストは、典型的にはウエハ上でマスクパターンを規定するためにリソグラフにおいて用いられる。ウエハ(上面にレジストを備えた)が真空に曝され、及び/又は電磁放射に露光されるとすぐにレジスト脱ガスが発生することから、レジストが汚染物質を含むことは先行技術から知られている。
リソグラフ要素の汚染を測定する方法の次のステップでは、露光ビームが、第1リソグラフ要素のテスト領域を経由して第2リソグラフ要素に向けられ、これにより少なくとも1つのリソグラフ要素が汚染物質(105)によって汚染される。
本発明の一実施形態では、露光ビーム(205)を第1リソグラフ要素のテスト領域を経由して第2リソグラフ要素に向け直すステップにおいて、第1リソグラフ要素が汚染物質によって汚染され、これにより少なくとも1つのリソグラフ要素が汚染物質によって汚染される。このステップでは、第1リソグラフ要素が、例えば、EUV光源(207)からの電磁放射(205)によって、またはリソグラフ設定で使用可能な他の何れかの波長を用いて(図2(b))、露光される。
ビームの露光および汚染物質との相互作用によって、第1リソグラフ要素(201)の未遮蔽領域(少なくとも1つのテスト領域(210a)を含む)が汚染されることになる。遮蔽領域または第1リソグラフ要素の少なくとも1つの参照領域(201b)は、未汚染状態のままになる。第1リソグラフ要素は、ミラー(201)でもよく、第2リソグラフ要素は、上面にレジスト(203’)(汚染物質として)を備えたウエハ(203)である。
EUV光源(207)は、EUV電磁放射(205)をミラー(201)上に放射する。角度αで位置決めされたミラーにより、EUV光(205’)は、このミラー(201)からレジスト(203’)を備えたウエハ(203)へ反射する。上面にレジストを備えたウエハがEUV光に露光されるとすぐに、レジスト脱ガスが発生する(206)。レジスト脱ガスによって供給される成分は、ミラーの少なくとも1つのテスト領域(201a)を汚染することがあるが、少なくとも1つの参照領域の上面に位置決めされた、レジスト脱ガスからの遮蔽により、ミラーの少なくとも1つの参照領域(201b)を汚染しない。
代替として、第1リソグラフ要素を露光するために、DUV光を使用してもよい。この場合、光は(EUV光のように)反射しないが、透過することになる。ミラーは、角度αで位置決めされ、ビーム源からのビームがこの角度αで反射して、第1リソグラフ要素から第2リソグラフ要素へ向かう。この角度αは、好ましくは45度であるが、原理上は約ゼロから約90度の範囲でもよい。第2リソグラフ要素、例えば、ウエハは、充分なレジスト脱ガスを誘発するために、汚染ステップの際に走査してもよい。
リソグラフ要素の汚染を測定する方法の続くステップでは、汚染物質、特に、汚染源は、処理チャンバから除去してもよく、処理チャンバがクリーニングされる。汚染レートが汚染測定時間と比べて充分に低く、及び/又は必要な測定精度に依存する場合、このステップは実施しなくてもよい。従って、こうしたステップは任意である。汚染物質を除去することとは、汚染源を遠ざけて、更なる汚染がさらに発生しないようにすることを意味する。例えば、汚染物質がウエハ上面のレジストの脱ガスの成分である場合、上面にレジストを備えたウエハを除去することができ、電磁放射に対してそれ以上は露光されなくなり(図2(c))、あるいはチャンバから除去して、真空下での脱ガスを回避できる。レジストが電磁放射に対してそれ以上露光されなければ、レジスト脱ガスは発生しない。
処理チャンバのクリーニングは、例えば、アウトベーキング(outbaking)によって行ってもよく、これらのガスまたは処理チャンバ内に存在している他の汚染物質を除去する。アウトベーキングは、可能な限り最低の動作圧力に維持しながら、真空設備、特に、動作時に真空チャンバ内に含まれるワークピースの加熱であり、真空チャンバ内の表面および空洞から吸着ガスを除去する。当業者に知られたような他のクリーニング方法を用いてもよい。リソグラフ要素の汚染情報を得るためには、発生している汚染の検査前にこうした要素をクリーニングすべきでないことは明らかであろう。
リソグラフ要素の汚染を測定する方法の次のステップでは、処理チャンバ内にある少なくとも1つの汚染したリソグラフ要素の汚染レベルが測定される。このステップでは、いろいろな好ましい実施形態を説明している。このステップは、好ましくは、被覆をはがすこと、即ち、第1リソグラフ要素の参照領域の被覆を除去することを含む。第1リソグラフ要素の少なくとも1つの参照領域の遮蔽物が取り除かれる。遮蔽物を除去することとは、少なくとも1つの参照領域を保護し、被覆しまたは影にしているものを除去することを意味する(図2(c))。「遮蔽除去(unshielding)」は、例えば、少なくとも1つの参照領域(201b)から遠くに移動するシャッタを用いて機械的に行ってもよい。露光後に行われるこのステップの後、第1リソグラフ要素は、露光前の部分(201b)と比べて変化していない少なくとも1つの部分(201b)と、露光前の部分(201a)と比べて汚染されている少なくとも1つの部分(少なくとも1つのテスト領域)(201a’)とを含む。
本発明の特定の実施形態では、処理チャンバ内で少なくとも1つのリソグラフ要素の汚染レベルを測定するステップは、さらに、第1リソグラフ要素の汚染レベルを測定する(106)。
処理チャンバ内で第1リソグラフ要素の汚染レベルを測定するステップは、第1リソグラフ要素の参照領域のパラメータに関する値を測定する、即ち、パラメータに関する参照値を取得するステップと、第1リソグラフ要素のテスト領域のパラメータに関する値を測定する、即ち、パラメータに関するテスト値を取得するステップと、参照値とテスト値の間の差を、例えば、計算によって決定するステップとをさらに含む。
少なくともテスト領域での汚染レベル(テスト値に関連)と、参照領域での汚染レベル(参照値に関連)とを比較することによって、その差、例えば、汚染物質による汚染に起因した第1リソグラフ要素のパラメータ値の相対損失が決定され、例えば、計算される。
第1リソグラフ要素が反射要素、例えば、ミラーである場合、汚染物質による汚染量に応じて、第1リソグラフ要素の反射率が変化し得る。EUVリソグラフ測定では、例えば、ミラーの反射率は、好ましくは約70%である。汚染によって、例えば、レジスト脱ガスから由来する成分の存在に起因して、ミラーの反射率は、汚染物質量および露光量に応じて数%(典型的には1〜2%)だけ劣化することがある。その結果、光学要素(ミラー、マスクなど)の寿命が減少し、これらの光学は極めて高価であるため、これはリソグラフでの大きな関心事になる。複数のミラーがEUVリソグラフ露光ツールで使用されることを考慮すると、反射率の合計損失は増えてしまう。汚染による反射率の変化を可能な限り低く、好ましくは0.1%または0.数%より小さくなるように維持することが重要である。汚染による物体の反射率の(相対)変化を測定するには、物体の少なくとも1つのテスト領域からの反射率が、物体の少なくとも1つの参照領域からの反射率と比較される。汚染を検出するために用いるパラメータは、反射率として示したが、これは、検査対象であるシステム及び/又はリソグラフシステムに適合しているが、例えば、表面の拡散率、鏡面反射、全反射、例えば、レンズを用いた場合には透過率であってもよい。
図2Aは、その場(in-situ)、即ち、処理チャンバ内で第1リソグラフ光学要素の汚染を測定するための本発明の一実施形態を示す。汚染を検出するために実施する測定は、光学測定もよい。第1リソグラフ要素の少なくとも1つの参照領域(201b)から遮蔽物を除去した後、第1リソグラフ要素の少なくとも1つの(汚染)テスト領域(201a’)が、露光ビーム、例えば、放射源(207)からの電磁放射に露光される。放射源は、リソグラフ処理または汚染を導入するために用いられるものと同じ放射源でもよく、あるいは、例えば、汚染されたリソグラフ要素から光学パラメータを導出することによって、汚染の光学測定を行うために用いられる別個の放射源であってもよい。こうした放射源は、電磁放射、例えば、極紫外放射、深紫外放射、紫外放射、可視光などを供給してもよい。露光放射ビーム、例えば、光ビームは、第1リソグラフ要素から反射して、反射ビーム(205”)が、第1リソグラフ要素の少なくとも1つのテスト領域(201a’)の反射放射強度を測定するためのセンサ(208)に入射するようになる。汚染物質はそれ以上露出されない(汚染物質は除去されている)ため、汚染物質は、第1リソグラフ要素の反射率に影響を及ぼさない。
続くステップでは、移動可能な第1リソグラフ要素が移動して(209)、光源からの露光放射ビームが、第1リソグラフ要素の少なくとも1つの参照領域(201b)を露光するようにする。再び、放射は、少なくとも1つの参照領域から反射して、第1リソグラフ要素の少なくとも1つの参照領域の反射放射強度を測定するセンサに向かう。
図2Aは、抽出できた典型的な反射率曲線を示す。差Δは、第1リソグラフ要素の少なくとも1つのテスト領域(201a’)と第1リソグラフ要素の少なくとも1つの参照領域(201b)との間の反射放射強度の差である。少なくとも1つのテスト領域(201a’)が汚染されていれば、反射率の減少が測定されることになる。この、その場(in-situ)測定を用いて、反射率の相対数値のみが取得できることに留意すべきである。
少なくとも1つのテスト領域および少なくとも1つの参照領域について反射率の絶対値を取得するには、追加の反射率測定を外部(ex-situ)、即ち、処理チャンバ外で実施してもよい。これらの外部(ex-situ)反射率測定は、当業者に周知の何れの技術、例えば、反射率計(reflectometry)などによって行うことができる。汚染ステップの際に使用する放射源は、好ましくは、リソグラフ要素を分析するために使用する照射源と同じである。代替として、別々の放射源を使用してもよい。
代替として、DUV放射を使用する場合(EUV放射の代わりに)、少なくとも1つのテスト領域と少なくとも1つの参照領域の間で透過率の差が測定可能である。第1リソグラフ要素の少なくとも1つの参照領域から遮蔽物を除去した後、放射源の放射を用いて、第1リソグラフ要素の少なくとも1つの(汚染)テスト領域が分析される。放射源は、好ましくは、第1リソグラフ要素を露光するために用いた放射源と同じであるが、本発明はこれに限定されない。DUV放射を使用する場合、放射は、第1リソグラフ要素を透過するようになり、透過した光ビームは、第1リソグラフ要素の少なくとも1つのテスト領域の透過率を測定するためのセンサに入射することになる。汚染物質は、汚染物質はそれ以上露出されない(汚染物質は除去されている)ため、汚染物質は、第1リソグラフ要素の透過率に影響を及ぼさない。
続くステップでは、移動可能な第1リソグラフ要素が移動して、光源からの光ビームが第1リソグラフ要素の少なくとも1つの参照領域を露光するようにする。再び、放射は、少なくとも1つの参照領域から透過して、第1リソグラフ要素の少なくとも1つの参照領域の透過率を測定するセンサに向かう。
少なくとも1つの汚染されたリソグラフ要素の光学パラメータを決定すべき場合、汚染測定で使用した照射源からの放射を検出するのに適している何れか適切な光学センサを用いて実施できる。反射率は、反射率センサを用いて測定してもよく、このセンサはダイオードでもよい。代替として、透過率は、透過率センサを用いて測定される。このセンサは、ダイオードでもよい。反射率を測定するためのセンサは、EUV感度を有するダイオード、あるいは何れか他の種類のEUV検出器でもよい。代替として、DUV領域の波長を持つ電磁放射源を使用した場合、DUV感度を有するダイオード、あるいは何れか他の種類のDUV検出器を使用してもよい。
リソグラフ光学要素の汚染を測定する方法を記述した本発明の他の実施形態では、第2リソグラフ要素はレチクルまたはマスクである。例えば、レチクルには幾つかの露光量レベルが供給可能であり(例えば、異なる場所に)、1つのテスト場所だけが、例えば、ミラー(第1リソグラフ要素である)の上で用いられる。
図3(a)〜(c)を用いて、各ステップは、第2リソグラフ要素がマスクまたはレチクルであって、リソグラフ要素の汚染を測定する場合について詳細に説明する。
第2リソグラフ要素の汚染を測定する方法の第1ステップでは、第2リソグラフ要素がマスクまたはレチクルであり、移動可能な第1リソグラフ要素(301)がリソグラフシステム内に導入される。
第1リソグラフ要素(301)は、大気環境からリソグラフシステム内に直接に導入してもよい(図3(a)では不図示)。しかしながら、真空下にあるリソグラフシステム、例えば、EUVリソグラフシステムの場合、第1リソグラフ要素(301)の導入後、リソグラフシステムは、再び真空レベルまでポンプ吸引する必要がある。従って、第1リソグラフ要素(301)を導入するには、好ましくは、ロードロックチャンバ(302)を使用してもよい。第1リソグラフ要素は、リソグラフシステム内で移動可能なように、可動ステージの上に位置決めしてもよい。上述と同様に、第1リソグラフ要素は、例えば、システムの設置時または前回の動作時に、既にシステム内に位置していてもよい。
第2リソグラフ要素の汚染を測定する方法の次のステップでは、第2リソグラフ要素(303)はレチクルまたはマスクであって、処理チャンバ内に導入される。第2リソグラフ要素(303)を導入するには、ロードロックチャンバ(302)を使用してもよい(図3(a)では不図示)。代替として、第2リソグラフ要素(303)は大気環境からリソグラフシステム内に直接に導入してもよい(図3(a)のように)。上述と同様に、第1リソグラフ要素は、例えば、システムの設置時または前回の動作時に、既にシステム内に位置していてもよい。
第2リソグラフ要素の汚染を測定する方法の次のステップでは、汚染物質がリソグラフシステム内で発生または挿入される。汚染物質(306)は、第1及び/又は第2リソグラフ要素の汚染を生じさせる何れの成分でもよい(図3(b)にアスタリスクで示している)。汚染物質は、例えば、これに限定されないが、有機化合物でもよい。有機化合物は、リソグラフシステム内に直接導入される。汚染物質(意図的な汚染物質)を直接導入することとは、入り口(310)(図3(a))を経由してリソグラフシステム内に導入することを意味する。これは、例えば、上述のような有機化合物で汚染されたキャリアガスなどのガスであってもよい。
第2リソグラフ要素の汚染を測定する方法の他のステップでは、第2リソグラフ要素(303)はマスクまたはレチクルであって、少なくとも1つの参照領域が第1リソグラフ要素上の遮蔽物によって規定され、少なくとも1つのテスト領域が第1リソグラフ要素上で規定される。参照領域(301b)とは、第1リソグラフ要素の一部または領域を意味し、これは処理時に変化しないままとなり、第2リソグラフ要素の汚染レベルを測定する際、参照として機能し得る。参照領域(301b)は、電磁放射及び/又は汚染物質への露出時に変化しないままとなる。
遮蔽または被覆は、好ましくは、汚染物質を追加する前に行うべきである。これにより、露出がオフの場合であっても、遮蔽エリア上の汚染を実質的に低減し、または排除できる。それでも、これらの壁の露出時に表面の汚染が発生する場合に大部分の汚染問題が生ずるため、遮蔽または被覆は、汚染物質の導入と光学要素の露出との間に実施すべきである。こうしてミラー/マスクがいったん照射されると、遮蔽または被覆が存在することが好ましい。
汚染物質や露光光は、参照領域とは相互作用しない。テスト領域(301a)とは、第1リソグラフ要素の一部または領域を意味し、これは光及び/又は汚染物質に曝される。汚染物質または露光光は、テスト領域と相互作用する。好ましくは、1つの参照領域は、第1リソグラフ要素上に規定される。代替として、参照領域は、1つ以上の参照ゾーン、例えば、2つまたは3つの参照ゾーンを備えてもよい。好ましくは、1つのテスト領域は、第1リソグラフ要素上に規定される。代替として、テスト領域は、1つ以上のテストゾーン、例えば、2つまたは3つのテストゾーンを備えてもよい。
第1リソグラフ要素の少なくとも1つの参照領域は、遮蔽され(図3(b))、少なくとも1つの参照領域(301b)が汚染されるのを防止している。遮蔽するとは、参照領域(301b)が被覆され(304)、汚染物質に曝されたときに汚染されず、あるいは少なくとも、汚染物質および露光に同時に曝されないように被覆されることを意味する。
この遮蔽(304)は、例えば、参照領域(301b)の正面に移動して、第1リソグラフ要素上の参照領域に影をつくるシャッタを使用することによって、機械的に行ってもよい。第1リソグラフ要素の少なくとも1つの参照領域を遮蔽する他の可能性は、シールドと第1リソグラフ要素の少なくとも1つの参照領域との間にソフトコンタクトまたはハードコンタクトを作成する何れかの方法である。何れの遮蔽を用いてもよい、例えば、影をつくるものであったり、シールドと第1リソグラフ要素、例えば、ミラーとの間にソフトコンタクトまたはハードコンタクトを提供する方法などである。
第2リソグラフ要素の汚染を測定する方法の次のステップでは、第2リソグラフ要素(303)はレチクルまたはマスクであって、露光ビーム(305,305’)が、第1リソグラフ要素のテスト領域を経由してマスクまたはレチクルに向けられ、これにより少なくとも1つのリソグラフ要素が汚染物質によって汚染される。挿入された汚染物質(306)に起因して、マスクまたはレチクルである第2リソグラフ要素が汚染されるようになる(303’)。可能ならば、第1リソグラフ要素、例えば、ミラー(301a’)のテスト領域も汚染される。放射(305,305’)の露光および汚染物質との相互作用に起因して、例えば、ツールの他の部分から、第1リソグラフ要素(301)の未遮蔽ゾーン(少なくとも1つのテスト領域(301a))および第2リソグラフ要素(303’)が汚染されるようになる。
第1リソグラフ要素の遮蔽領域または少なくとも1つの参照領域(301b)は、実質的に汚染されないままとなる。例えば、第1リソグラフ要素は、ミラー(301)であり、第2リソグラフ要素はマスクまたはレチクル(303)である。
EUV光源(307)は、EUV光(305)をミラー(301)上に放射する。角度α、例えば、45°±6°で位置決めされたミラーにより、EUV光(305’)は、このミラー(301)からマスクまたはレチクル(303)へ反射する。真空チャンバ(306)内に存在する汚染物質(306)は、ミラーの少なくとも1つのテスト領域(301a)を汚染することがあるが、少なくとも1つの参照領域の上面に位置決めされた遮蔽物により、ミラーの少なくとも1つの参照領域(301b)を汚染することはない。また、EUVでのマスクはミラーを含むことから、レチクルまたはマスクは、汚染物質(306)によって汚染されるようなる。
第2リソグラフ要素、例えば、マスクまたはレチクルは、典型的には、汚染ステップの際に走査されるようになる。第2リソグラフ要素のテスト領域間の汚染レベルを比較するため、別々のテストゾーンを第2リソグラフ要素上に規定してもよい。
第2リソグラフ要素の汚染を測定する方法の次のステップでは、第2リソグラフ要素はレチクルまたはマスクであって、汚染物質がチャンバから除去される。汚染レートが汚染測定時間と比べて充分に低く、及び/又は必要な測定精度に依存する場合、このステップは実施しなくてもよい。従って、こうしたステップは任意である。汚染物質を除去することとは、汚染源を遠ざけて、さらに汚染しないようにすることを意味する。例えば、汚染物質(306)が真空チャンバ内に存在するガスである場合、この方法は、例えば、真空チャンバのクリーニングステップによって、システム壁に存在する汚染物質を除去ことをさらに含んでもよく、例えば、これらのガスを排除するためにアウトベーキングを実施できる。換言すると、この方法は、チャンバをクリーニングする追加のステップを含んでもよい。
第2リソグラフ要素の汚染を測定する方法の次のステップでは、第2リソグラフ要素はレチクルまたはマスクであって、第1リソグラフ要素の少なくとも1つの参照領域の遮蔽物が除去される。遮蔽物を除去することとは、少なくとも1つの参照領域を被覆するものが除去されることを意味する(図3(c))。この「遮蔽除去(unshielding)」は、例えば、少なくとも1つの参照領域(301b)から遠くに移動するシャッタを用いて機械的に行ってもよい。露光後に行われるこのステップの後、第1リソグラフ要素は、変化していない少なくとも1つの参照領域(301b)と、汚染されている少なくとも1つのテスト領域(301a’)とを含む。
第2リソグラフ要素の汚染を測定する方法の次のステップでは、第2リソグラフ要素はレチクルまたはマスクであって、第2リソグラフ要素の汚染レベルが、その場(in-situ)、即ち、処理チャンバ内で測定される。この測定は、露光ビーム(305)を、第1リソグラフ要素の参照領域を経由して、第2リソグラフ要素そしてセンサ(308)に再び向けることによって行われる。参照領域は、もはや遮蔽または被覆されていない。
このステップの際、パラメータに関するテスト値、好ましくは、汚染されたレチクルの反射率が測定される。透過マスクを使用した波長では、同様にして、汚染されたレチクルまたはマスクの透過率を測定してもよい。この場合、ビーム源からの電磁放射を、第1リソグラフ要素を経由して第2リソグラフ要素そしてセンサに向けて透過させるために、ミラーの代わりにレンズが用いられる。
一実施形態では、光学パラメータ、例えば、第2リソグラフ要素での参照ゾーンおよび第2リソグラフ要素でのテストゾーンについての透過率または反射率など、を測定することによって、第2リソグラフ要素の汚染が測定または決定される。第2リソグラフ要素での参照ゾーンは、上述と同様に、第2リソグラフ要素を遮蔽することによって得てもよく、あるいは、露光ビームで露出されない、第2リソグラフ要素上のゾーンから得てもよい。後者の場合、大きな汚染が露光領域に生ずるのみであるが、少量の汚染が参照ゾーンに存在してもよい。
代替として、露光ビーム(305)を、第1リソグラフ要素の未被覆の参照領域、即ち、前回被覆された部分を経由して第2リソグラフ要素そしてセンサ(308)に向けるステップの際、第1リソグラフ要素は移動してもよい(309)。レチクル(マスク)の反射率または透過率に加えて、第1リソグラフ要素、例えば、ミラー、の汚染部分の反射率または透過率も考慮することができる。レチクルのキャップ層が、ミラーのキャップ層と異なってもよいことは知られている。これは、汚染物質に曝された場合、レチクルおよびミラーの異なる材料特性に起因して、ミラーとは他の方法または他の程度でレチクルが汚染してもよいことを意味する。レチクルの汚染、例えば、レチクルの反射率と、ミラーの汚染、例えば、ミラーの反射率とを組み合わせることによって、レチクル及び/又はミラーの汚染の挙動について比較および特徴付けを行うことができる。こうした特徴付けを1回の測定でその場で(in-situ)同時に行うことができることは、本発明の利点である。
例えば、EUVリソグラフ測定では、ミラーの反射率が、例えば、約70%であることが好ましい。意図的な汚染により、ミラーの反射率は、数%、典型的には1〜2%だけ、あるいはそれ以上劣化することがある。その結果、光学要素(ミラー、マスクなど)の寿命が減少し、これらの光学は極めて高価であるため、これはリソグラフでの大きな関心事になる。汚染による反射率の変化を可能な限り低く維持することが重要である。複数のミラーがEUVリソグラフシステム内に存在しているため、レチクルの汚染を測定する場合、ミラーの汚染をさらに考慮することができる。レチクルだけが汚染し、ミラーは汚染しなければ、スループットへの影響は無視できる程度であろう(約1〜2%)。汚染による第1および第2リソグラフ要素の反射率の(相対)変化を測定するには、第1リソグラフ要素の少なくとも1つのテスト領域からの反射率が、リソグラフ要素の少なくとも1つの参照領域からの反射率と比較される。
さらに、これらの反射率は、マスクまたはレチクルである第2リソグラフ要素の反射率と比較される。第1リソグラフ要素の少なくとも1つの参照領域(301b)から遮蔽物を除去した後、第1リソグラフ要素の少なくとも1つの(汚染した)テスト領域(301a’)が再び露光ビーム(305)によって露光される。ビームは、第1リソグラフ要素から反射して、反射した放射ビームが第2リソグラフ要素(303’)に入射するようにする。反射した光ビームは、第2リソグラフ要素から反射して、第1リソグラフ要素の少なくとも1つのテスト領域(301a’)の反射率と、第2リソグラフ要素(303’)の反射率との組合せであるテスト反射率を測定するためのセンサに向かうことになる(図3(c))。汚染物質はそれ以上露出されない(汚染物質は除去されている)ため、汚染物質は、第1リソグラフ要素または第2リソグラフ要素の反射率に影響を及ぼさない。
続くステップでは、移動可能な第1リソグラフ要素が移動して(309)、光源からの光が、第1リソグラフ要素の少なくとも1つの参照領域(301b)を露光するようにする。再び、光は、少なくとも1つの参照領域から反射して、第2リソグラフ要素に向かい、さらに光ビームを反射して、第1リソグラフ要素の少なくとも1つの参照領域の反射率と第2リソグラフ要素の反射率との組合せである参照反射率を測定するセンサに向ける。
差Δは、テスト反射率と参照反射率との差である。少なくとも1つのテスト領域(301a’)が汚染されていれば、反射率の減少が測定されることになる。第2リソグラフがが汚染されていれば、反射率の減少が測定されることになる。この、その場(in-situ)測定を用いて、反射率の相対数値のみが取得できることに留意すべきである。
少なくとも1つのテスト領域および少なくとも1つの参照領域について反射率の絶対値を取得するには、追加の反射率測定を外部(ex-situ)で実施してもよい。代替として、DUV放射を使用する場合(EUV放射の代わりに)、少なくとも1つのテスト領域と少なくとも1つの参照領域の間で透過率の差が測定可能である。
本発明の第2の態様によれば、リソグラフ要素の汚染を測定するためのシステムが提供される。該システムは、処理チャンバ(501)を備える(図5を参照)。それは、第1リソグラフ要素を処理チャンバ内に導入するための手段(502)と、第2リソグラフ要素(503)を処理チャンバ内に導入するための手段とを備える。該システムは、システム内に導入された第1および第2リソグラフ要素を照射するために、処理チャンバ内にエネルギー源を備える。これは、さらに、少なくとも1つのリソグラフ要素を、このエネルギー源(505)からの放射に直接にまたは間接的に露出させることによって、少なくとも1つのリソグラフ要素を汚染することを誘起してもよい。代替として、処理チャンバは、処理チャンバに汚染を供給するための入り口をさらに備えてもよい。
該システムは、第1エネルギー源(505)で露光した場合、第1リソグラフ要素の被覆部分が汚染されないようにするため、第1リソグラフ要素の少なくとも一部を被覆するための手段をさらに備え、これにより第1リソグラフ要素上に参照領域を設けている。該システムは、汚染を測定するためのセンサ(506)と、汚染物質(507)を導入するための入り口とをさらに備える。
このようにして、該システムは、少なくとも1つのリソグラフ要素のパラメータを測定するように適合している。例えば、EUVエネルギー源(505)を使用した場合、好ましくは、処理チャンバは真空下にある。
さらに、該システムは、第2エネルギー源(505’)を備えてもよい。この場合、第1エネルギー源(505)、例えば、高出力エネルギー源、例えば、EUV源は、少なくとも1つのリソグラフ要素の汚染が発生するように、少なくとも1つのリソグラフ要素を直接にまたは間接的に露光するために使用してもよい。第2エネルギー源(505’)、、例えば、低出力エネルギー源は、少なくとも1つのリソグラフ要素のパラメータ、例えば、反射率を測定するために使用してもよい。
好ましい実施形態では、汚染は、露光された、リソグラフ要素のエリアについて調査される。こうしたエリアでは汚染が典型的に強いためである。センサは、使用するエネルギー源に応じて、反射率センサまたは透過率センサでもよい。センサは、ダイオードを含んでもよい。リソグラフ要素の汚染を測定するためのシステムは、可能ならば、リソグラフ処理ツール、即ち、リソグラフ露光ツールの中に一体化してもよい。
本発明に係るデバイスとして、好ましい実施形態、特定の構造および構成、そして材料についてここで説明したが、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、形態および詳細での種々の変化や変更が可能であると理解すべきである。例えば、上記方式は単に使用してもよい手順の例に過ぎない。機能性はブロック図に追加または削除してもよく、動作は機能的なブロック間で交換してもよい。ステップは、本発明の範囲内で記述された方法に対して追加または削除してもよい。
本発明の第1実施形態のフローチャートである。 図2(a)〜(c)は、第1リソグラフ要素の汚染を測定するための本発明の実施形態の異なるステップを示す。 第1リソグラフ要素の汚染を測定するための本発明の実施形態の異なるステップを示す。 図3(a)〜(c)は、第2リソグラフ要素の汚染を測定するための本発明の実施形態の異なるステップを示す。 本発明の第1リソグラフ要素を示す。 本発明の実施形態のリソグラフ要素の汚染を測定するためのシステムを示す。

Claims (29)

  1. リソグラフ要素の汚染を測定する方法(100)であって、
    第1リソグラフ要素(201,301)を処理チャンバ内に設けるステップ(101)と、
    第2リソグラフ要素(203,303)を処理チャンバ内に設けるステップ(102)と、
    処理チャンバ内に汚染物質(206,306)を供給するステップ(104)とを含み、
    第1リソグラフ要素(201,301)の一部を被覆して、第1リソグラフ要素(201,301)の被覆部分である参照領域(201b,301b)を第1リソグラフ要素(201,301)に設け、第1リソグラフ要素(201,301)の未被覆部分であるテスト領域(201a,301a)を第1リソグラフ要素(201,301)に設けるステップ(103)と、
    汚染物質(206,306)を供給(104)した後、露光ビーム(205,305)を、第1リソグラフ要素(201,301)のテスト領域(201a,301a)を経由して第2リソグラフ要素(203,303)に向けて、少なくとも1つのリソグラフ要素(201,301,203,303)が汚染物質(206,306)によって汚染されるようにするステップ(105)と、
    第1リソグラフ要素(201,301)の被覆部分をはがして、未被覆参照領域を設けるステップと、
    処理チャンバ内で、少なくとも1つの汚染されたリソグラフ要素(201,301,203,303)の汚染レベルを光学的に測定するステップ(106)とを含むことを特徴とする方法。
  2. 第1リソグラフ要素(201,301)の一部を被覆するステップは、第1リソグラフ要素(201,301)の一部を被覆するシールド(204,304)の設置と、シールド(204,304)と第1リソグラフ要素(201,301)の少なくとも一部との間に、直接コンタクトを設置することを含む請求項1記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法(100)。
  3. 第1リソグラフ要素(201,301)の一部を被覆するステップは、第1リソグラフ要素(201,301)の少なくとも一部に影をつくるためのシールド(204,304)の設置を含む請求項1記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  4. 汚染レベルを光学的に測定することは、テスト領域(201a,301a)および参照領域(201b,301b)の光学パラメータを測定することを含む請求項1〜3のいずれかに記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  5. 第1リソグラフ要素(201,301)は、リソグラフ光学要素である請求項1〜4のいずれかに記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  6. 処理チャンバ内で少なくとも1つの汚染されたリソグラフ要素の汚染レベルを測定する前に、処理チャンバから汚染物質(206,306)を除去するステップをさらに含む請求項1〜5のいずれかに記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  7. 少なくとも1つの汚染されたリソグラフ要素は、第1リソグラフ要素(201,301)である請求項1〜6のいずれかに記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  8. 汚染レベルを光学的に測定することは、テスト領域(201a,301a)および参照領域(201b,301b)の光学パラメータを測定することを含む請求項1〜7のいずれかに記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  9. 処理チャンバ内で第1リソグラフ要素(201,301)の汚染レベルを測定するステップは、
    パラメータの参照値である、第1リソグラフ要素(201,301)の未被覆参照領域(201b,301b)でのパラメータに関する値を測定するステップと、
    パラメータのテスト値である、第1リソグラフ要素(201,301)のテスト領域でのパラメータに関する値を測定するステップと、
    参照値とテスト値の間の差を決定するステップとを含む請求項1〜8のいずれかに記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  10. パラメータの参照値を測定するステップは、露光ビームを、第1リソグラフ要素(201,301)の参照領域(201b,301b)を経由してセンサ(208)に向くようにするステップを含む請求項9記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  11. パラメータのテスト値を測定するステップは、露光ビームを、第1リソグラフ要素(201)のテスト領域(201a)を経由してセンサ(208)に向くようにするステップを含む請求項9〜10のいずれかに記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  12. 第2リソグラフ要素(203,303)は、マスクである請求項1〜11のいずれかに記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  13. 第2リソグラフ要素(203,303)は、汚染物質(206)を含む請求項1〜12のいずれかに記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  14. 第2リソグラフ要素(203,303)は、汚染物質(206)を含んだレジストを含み、該汚染物質は、レジストの脱ガスによって処理チャンバ内に供給されるようにした請求項13記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  15. 第2リソグラフ要素(203,303)は、露光ビームを、第1リソグラフ要素(201,301)のテスト領域(201a,301a)を経由して第2リソグラフ要素(203,303)に向くようにするステップにおいて、汚染物質(206,306)によって汚染されるようにした請求項1〜12のいずれかに記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  16. 処理チャンバ内で少なくとも1つのリソグラフ要素の汚染レベルを光学的に測定するステップは、処理チャンバ内で第2リソグラフ要素(203,303)の汚染レベルを測定することを含む請求項1〜15のいずれかに記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  17. 少なくとも第2リソグラフ要素(203,303)の汚染レベルを光学的に測定するステップは、
    露光ビームを、第1リソグラフ要素の参照領域(201b,301b)を経由して第2リソグラフ要素(203,303)に向けて、さらにセンサ(208,308)に向くようにすることによって、第2リソグラフ要素(203,303)のテスト領域でのパラメータに関する第2要素テスト値を測定するステップを含む請求項16記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  18. 第2要素テスト値を測定するステップは、露光ビームを、第1リソグラフ要素のテスト領域(201a,301a)を経由して第2リソグラフ要素に向けて、さらにセンサ(208)に向くようにするステップをさらに含む請求項17記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  19. 第1リソグラフ要素(201,301)はミラーである請求項1〜18のいずれかに記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  20. パラメータは、第1リソグラフ要素(201,301)の反射率である請求項19記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  21. センサ(208)は、反射率センサである請求項19〜20のいずれかに記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  22. 第1リソグラフ要素(201,301)はレンズでである請求項1〜18のいずれかに記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  23. パラメータは、第1リソグラフ要素の透過率である請求項22記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  24. センサ(208)は、透過率センサである請求項22〜23のいずれかに記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  25. テスト領域(201a,301a)は、複数のテストゾーンを含む請求項1〜24のいずれかに記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  26. 参照領域(201b,301b)は、複数の参照ゾーンを含む請求項1〜25のいずれかに記載のリソグラフ要素の汚染を測定する方法。
  27. リソグラフ要素の汚染を測定するためのシステムであって、
    処理チャンバと、
    第1リソグラフ要素(201,301)および第2リソグラフ要素(203,303)と、
    汚染物質(206,306)を供給するための汚染源と、
    少なくとも1つの第1および第2リソグラフ要素(201,301,203,303)を、汚染物質(206,306)の存在下に直接または間接的に曝すことによって、少なくとも1つの第1および第2リソグラフ要素(201,301,203,303)の汚染を生じさせるようにした第1エネルギービームを処理チャンバ内に供給するための第1エネルギー源(207,307)と、
    汚染を測定するためのセンサ(208)とを備え、

    第1リソグラフ要素(201,301)に参照領域(201b,301b)を設けるために、第1リソグラフ要素(201,301)の少なくとも一部を被覆するための手段(204,304)であって、第1リソグラフ要素(201,301)が第1エネルギービームに曝されたとき、参照領域(201b,301b)が汚染されないようにする被覆手段をさらに備えることを特徴とするシステム。
  28. 第1エネルギー源(207,307)は、極紫外範囲の電磁放射を放出するようにした請求項27記載のリソグラフ要素の汚染を測定するシステム。
  29. センサ(208)は、光学センサである請求項27または28記載のリソグラフ要素の汚染を測定するシステム。
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