JP2008078172A - 部品実装機のパーツフィーダ位置決め装置 - Google Patents

Abstract

【課題】低コストで、パーツフィーダの部品ピックアップ位置を高精度に位置決めすることができる、部品実装機のパーツフィーダ位置決め装置を提供する。
【解決手段】パーツフィーダ位置決め装置であって、フィーダバンク３２に形成された係止手段に挿入されて、左右方向の位置決めを行う左右位置決め手段５２Ｆ、５２Ｒと、前記フィーダバンク３２の前方に形成されたブロック３２Ｂと当接して、前後方向の位置決めを行う前後位置決め部材５８と、前記ブロック３２Ｂの斜面を挟み込む弾性体６０と、少なくとも前方及び後方で上下方向の位置決めを行なう複数の上下位置決め部材３４Ｆ、３４Ｒ、５４Ｆと、前記フィーダバンク３２の後方に配設されたロックシャフト３６を斜め方向からクランプして、上下方向及び前後方向に加圧するクランプ手段６２と、を備える。
【選択図】図５

Description

本発明は、部品実装機のノズルによりピックアップされる部品が収容されたパーツフィーダを、その部品ピックアップ位置が所定位置になるよう部品実装機のフィーダバンクに装着する為のパーツフィーダ位置決め装置に関する。特に、部品ピックアップ位置を高精度で位置決めすることができ、マウンタ稼動中でも安全な着脱を可能とすることができる部品実装機のパーツフィーダ位置決め装置に関する。

プリント基板上にＩＣ、抵抗、コンデンサ、などの多数の電子部品（以下単に部品と称する）を高速且つ高精度で自動搭載する為の部品実装機（マウンタとも称する）では、通常、搭載ヘッドに設けた吸着ノズルで、パーツフィーダの部品ピックアップ位置から部品を吸着し、基板上に搭載する。この際、部品ピックアップ位置がずれていると、吸着ノズルの吸着位置がずれたり、甚だしい場合には、吸着ノズルで部品を吸着できなくなる。従って、パーツフィーダの部品ピックアップ位置を高精度で位置決めすることは、非常に重要である。

このような目的で、特許文献１には、図１に示す如く、テープフィーダ４の本体部４ａが前後方向（Ｙ方向と称する）にスライド自在に装着される、フィーダバンクに水平に配設されたフィーダプレート２０に、本体部４ａの下面に配設された縦通部材１３のＴ字断面が嵌合するＴ字スロットを有する装着ガイド部材２３を設け、正規装着位置において装着ガイド部材２３の平滑面２３ａに本体部４ａの下面のライナ部材１４を当接させて上下方向（Ｚ方向と称する）に位置決めし、ストッパ部材２２にブロック部１５を当接させて前後方向に位置決めすることが記載されている。

図において、１３ａは、縦通部材１３のフランジ面、１５ａは、ブロック部１５の下面、１５ｂは、同じく前端（図では右端）面、１７ａは、後出ローラ部材２４と係合して、テープフィーダ４の後端（図では左端）を係止するための係止ハンドル、２１は凹部、２２ａは、ストッパ部材２２の当接面、２４は、前記縦通部材１３のフランジ面１３ａを転動支持するための、フィーダプレート２０の後端（図では左端）に設けられたローラ部材、２５は外れ止め部材である。

この従来技術においては、図１（ｃ）に示す如く、前後方向にスライド自在に装着されるテープフィーダ４の前部（テープの送り方向を前方向）のブロック部１５の前端面１５ｂを、フィーダプレート２０のストッパ部材２２の当接面２２ａに当接して前後方向（前方向）の位置を決めると共に、装着ガイド部材２３上端の平滑面２３ａとテープフィーダ４下面のライナ部材１４により、上下方向の位置決めを行っている。

特開２００３−２９８２８７号公報（図４）

しかしながら特許文献１に記載された従来技術は、テープフィーダ４の前部のブロック部１５をフィーダプレート２０のストッパ部材２２に当接してＹ方向の位置を決めることはできても、Ｚ方向に与圧をかけられない為、図２に矢印Ａで示す如く、上下位置が決まらず、固定の剛性が低い。又、テープフィーダ４前部のブロック部１５は、図３に示す如く、突き当て面である前端面１５ｂと傾斜面１５ｃを有し、この両面１５ｂ、１５ｃをフィーダプレート２０のストッパ部材２２の２つの当接面２２ａ、２２ｂに確実に当接させるには、両部品１５、２２の加工精度を高める必要があり、ブロック部１５とストッパ部材２２のコストが高くなる。更に、テープフィーダ４の後部は、回動するローラ部材２４に係止ハンドル１７ａを引掛けているだけで、Ｚ方向に対する加圧部が無いので、後方の固定の剛性が低い。又、テープフィーダ４の左右方向（Ｘ方向と称する）の位置決めは、装着がイド部材２３と縦通部材１３の組合せによるのみで、正確な位置決めは考えられていない等の問題点を有していた。

本発明は、前記従来の問題点を解消するべくなされたもので、低いコストで、パーツフィーダの部品ピックアップ位置を高精度に位置決め可能とすることを課題とする。

本発明は、部品実装機のノズルによりピックアップされる部品が収容されたパーツフィーダを、その部品ピックアップ位置が所定位置になるよう部品実装機のフィーダバンクに装着するためのパーツフィーダ位置決め装置において、前記フィーダバンクに形成された係止手段に挿入されて、左右方向の位置決めを行う左右位置決め手段と、前記フィーダバンクの前方に形成されたブロックと当接して、前後方向の位置決めを行う前後位置決め部材と、前記ブロックの斜面を挟み込む弾性体と、少なくとも前方及び後方で上下方向の位置決めを行う複数の上下位置決め部材と、前記フィーダバンクの後方に配設されたロックシャフトを斜め方向からクランプして、上下方向及び前後方向に加圧するクランプ手段と、を備えることにより、前記課題を解決したものである。

前記上下位置決め部材を、当接部のみに配設して、コストを押さえることができる。

本発明によれば、パーツフィーダの前部でＹ方向の位置決めをした上で、Ｚ方向に対して与圧をかけることができ、部品ピックアップ位置の固定の剛性を向上させることができる。この際、弾性体によりＺ方向に与圧をかけているので、高精度の斜面が不要となり、部品精度への依存性が低くなって、コストを押さえることができる。又、ロックシャフトを斜め方向からクランプすることで、Ｙ方向Ｚ方向共に加圧することができ、パーツフィーダ後方の固定の剛性が上がる。

以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。

図４に、本発明の適用対象である部品実装機（マウンタとも称する）の概略図を示す。この部品実装機３０は、前部（図の左下）に配した部品供給部（フィーダバンク）３２と、部品５１を搭載する基板７０を搬送する為の、中央部から少し後方で左上から右下の方向に延在する基板搬送部７２と、部品実装機３０の前部に移動自在に配設した、Ｘ軸ガントリ７４Ｘ及びＹ軸ガントリ７４ＹでなるＸＹ移送部７４とを備えている。

前記部品供給部３２には、多数の部品５１が例えばテープに収容されたパーツフィーダ（テープフィーダとも称する）５０が多数並設されている。

前記ＸＹ移送部７４には、部品５１を部品供給部３２で吸着して基板７０上に搭載する為の吸着ノズル７８を備えた搭載ヘッド７６が、上下方向（Ｚ方向）に移動自在に搭載されている。

次に、前記パーツフィーダ５０を部品供給部３２に装着する為の、本発明による位置決め機構の第１実施形態を詳細に説明する。

図５は、パーツフィーダ５０がフィーダバンク３２に装着された状態を示す側面図、図６は、一部横断面図を含む分解図、図７は、Ｘ方向位置決め部分を示す平面図、図８は、前端部を示す拡大図、図９は、水平スライドガイド部を示す横断面図である。

この位置決め機構において、図７に示すパーツフィーダ５０の左右方向（Ｘ方向）の位置決めは、図６及び図７に詳細に示す如く、フィーダバンク３２前後のライナ部材３４Ｆ、３４Ｒに設けたスロット３４Ｇ、３４Ｓに、パーツフィーダ５０の前部と後部に設けた下向きのピン５２Ｆ、５２Ｒをそれぞれ通すことで位置決めする。なお、図とは逆に、フィーダバンク３２側に上向きのピンを設け、パーツフィーダ５０側にスロットを設けることもできる。

又、Ｙ方向の位置決めは、図５に示した如く、フィーダバンク３２側に設けられたロックシャフト３６を、パーツフィーダ５０側に設けられた、支点６４を中心に回動するクランプ６２により、斜め方向からクランプすることで、図８に詳細に示す如く、フィーダバンク３２の前部に設けたブロック３２Ｂに、Ｙ方向位置決めプレート５８が当接することにより行われる。図において、５６はスペーサである。

更に、Ｚ方向の位置決めは、前記ロックシャフト３６をクランプ６２によりクランプすることで、パーツフィーダ５０前部のＺ方向位置決めライナ（前ライナとも称する）部材５４Ｆの下面とフィーダバンク３２のブロック３２Ｂ上面のライナ部材３４Ｆが当接し、図９に示す、パーツフィーダ５０の下面に下向きに固定された、Ｔ字型断面の縦通部材６６の下面とフィーダバンク３２後部のＺ方向位置決めライナ（後ライナとも称する）部材３４Ｒの上面が当接することによって行われる。同時に、図８に示す如く、フィーダバンク３２前部のブロック３２Ｂの下面を、パーツフィーダ５０のＹ方向位置決めプレート５８の下側に固定された板ばね６０で挟み込むことにより、Ｙ方向位置決めプレート５８でＹ方向を確実に位置決めした上でＺ方向に与圧をかけることができ、後方についても、回転しないロックシャフト３６をクランプして、Ｚ方向に与圧をかけることができるので、部品ピックアップ点（ピックポイントとも称する）の位置を固定する剛性を高めることができる。

更に、マウンタ稼動中にパーツフィーダ５０を着脱しても、上下に暴れて、吸着ノズル７８の運動領域に入らないようにする為、フィーダバンク３２側に、図９に詳細に示す如く、フランジ側が下向きのＴ字型スロットを有するガイドレール３８を設け、パーツフィーダ５０側に前記Ｔ字型スロットに嵌合する逆Ｔ字型断面の前記縦通部材６６を設けて、パーツフィーダ５０が上下方向に暴れることなくＹ方向に水平スライドできるようにしている。

本実施形態においては、Ｘ方向位置決めピン５２Ｆ、５２Ｒをパーツフィーダ５０の前後方向の十分離れた２か所に設けているので、高い再現性でピックポイントのＸ方向位置を決めることができる。なお、Ｘ方向位置決めピンの配設位置や数は、これに限定されない。

又、Ｙ方向位置決めプレート５８と、これに当接するブロック３２Ｂを設けることで、高い再現性でピックポイントのＹ方向位置を決めることができる。

更に、パーツフィーダ着脱の際、水平運動のみになるようにガイドで規制することで、マウンタ稼動時でも安全なパーツフィーダ着脱が可能となる。

本実施形態においては、ライナ部材５４Ｆ、３４Ｒ以外は当接しないようにしたので、ライナ部材を短くすることができ、コストを押さえることができる。

なお、前記実施形態においては、板ばね６０によりブロック３２Ｂを挟み込むようにしていたが、図１０に示す第２実施形態のように、板ばねの代わりにコイルばね８２を用いて、ブロック３２Ｂとの当接面が曲面とされ、１点で接触するようにされたブロック８２を付勢することもできる。

あるいは、図１１に示す第３実施形態の如く、コイルばねを省略して、ブロック８２の先端にゴム材料８４を用いてもよい。

又、水平スライドガイドのスロットに関してもＴ字型に限定されず、図１２に示す第４実施形態の如く、逆三角形のスロットを有するガイドレール４０を設けてもよい。

更に、図１３に示す第５実施形態の如く、一方（図ではフィーダバンク側）をＴ字型断面の回転自在なガイドローラ４２としてもよい。逆に、パーツフィーダ５０側にガイドローラを設けても良い。

特許文献１の図４に開示されたテープフィーダ位置決め機構を示す側面図 図１に示した従来技術の問題点を説明するための先端部拡大図 同じく他の問題点を説明する為の先端部拡大図 本発明が適用される部品実装機の全体構成を示す斜視図 本発明の第１実施形態の構成を示す側面図 同じく、一部断面図を含む分解図 同じく、Ｘ方向位置決め部を示す水平断面図 同じく、先端の要部構成を示す拡大図 同じく、水平スライド着脱のガイドレールを示す横断面図 本発明の第２実施形態の要部構成を示す側面図 同じく第３実施形態の要部構成を示す側面図 同じく第４実施形態の要部構成を示す横断面図 同じく第５実施形態の要部構成を示す斜視図

符号の説明

３０…部品実装機
３２…部品供給部（フィーダバンク）
３２Ｂ…ブロック
３４Ｆ、３４Ｒ、５４Ｆ…ライナ部材
３４Ｇ、３４Ｓ…スロット
３６…ロックシャフト
３８、４０…ガイドレール
４２…ガイドローラ
５０…テープフィーダ
５１…部品
５２Ｆ、５２Ｒ…ピン
５８…Ｙ方向位置決めプレート
６０…板ばね（弾性体）
６２…クランプ
６６…縦通部材
７８…吸着ノズル
８０…コイルばね（弾性体）
８２…ブロック
８４…ゴム（弾性体）

Claims (2)

1. 部品実装機のノズルによりピックアップされる部品が収容されたパーツフィーダを、その部品ピックアップ位置が所定位置になるよう部品実装機のフィーダバンクに装着するためのパーツフィーダ位置決め装置において、
   前記フィーダバンクに形成された係止手段に挿入されて、左右方向の位置決めを行う左右位置決め手段と、
   前記フィーダバンクの前方に形成されたブロックと当接して、前後方向の位置決めを行う前後位置決め部材と、
   前記ブロックの斜面を挟み込む弾性体と、
   少なくとも前方及び後方で上下方向の位置決めを行う複数の上下位置決め部材と、
   前記フィーダバンクの後方に配設されたロックシャフトを斜め方向からクランプして、上下方向及び前後方向に加圧するクランプ手段と、
   を備えたことを特徴とする部品実装機のパーツフィーダ位置決め装置。
2. 前記上下位置決め部材を、当接部にのみ配設することを特徴とする請求項１に記載の部品実装機のパーツフィーダ位置決め装置。

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