JP2008076956A - ポリイミドパターンの形成方法、物品、及びハードディスク用サスペンション - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)基板上にポリイミド前駆体層を形成する工程、(B)前記ポリイミド前駆体層上にネガ型レジスト層を形成する工程、(C)前記ネガ型レジスト層を選択的に露光するパターン露光工程、(D)前記ネガ型レジスト層の現像後または現像と同時に、下層のポリイミド前駆体層を選択的に除去しパターン化する現像工程、(E)前記パターン化されたポリイミド前駆体層を少なくとも部分的にイミド化することにより塩基性水溶液又は水溶性塩基性物質に対する溶解性を低下させる工程、(F)前記パターン化されたネガ型レジスト層を塩基性水溶液又は水溶性塩基性物質を用いて剥離する剥離工程、を有するポリイミドパターンの形成方法である。
【選択図】図1
Description
また、そのような配線・回路を形成する際のパターン形成方法は、金属−絶縁層−金属という層構成の基板上の金属を塩化第二鉄のような酸性溶液でエッチングし配線を形成した後、層間の導通をとる為、レーザー等のドライ状態やヒドラジン等のウェット状態で絶縁層を所望の形に除去し(特許文献1)めっきや導電ペースト等で配線間をつなぐ方法、または、感光性ポリイミド(特許文献2)などを用いて絶縁層を所望の形に設けた後に、その空隙にめっきで配線を形成する方法(エレクトロニクス実装学会第7回研究討論会予稿集)などが行われている。
電気製品、特にパーソナルコンピューターは低価格化の影響を受け、これらを用いる部材や部品等も価格の下落が激しく、いかに低コストで製品を作るかというのが、非常に大きな課題となっている。
このようなワイヤレスサスペンションはステンレス基材上に絶縁層としてポリイミドが施され、さらにその上部に銅配線が形成された構造となっている。また、近年より高い信頼性が求められていることから、銅配線を覆うようにポリイミド等によって配線保護層を設ける場合も多くなっている。
一般に、サスペンションは、基板の反りを防ぐためステンレス層及び、導体層と熱膨張率が同じ、低膨張性の絶縁層、及び配線保護層が用いられている。さらに、湿度等の環境の変化によっても反ったりしないようにするために、絶縁層や配線保護層の吸湿膨張率の管理も必要とされている。
感光性ポリイミドを用いる手法は、工程が短く簡便であるという利点があるが、形成されるポリイミドパターン中に感光剤の分解残渣等が含まれる為、加熱時にそれらがガスとして放出されるという問題がある。さらには感光性の付与と目的の物性の両立が難しいという課題もある。
ステンレス上全面に形成されたポリイミド層をプラズマによってエッチングし、パターンを形成する手法は、比較的広範な組成のポリイミドに対応できるという利点はあるが、エッチングレートが非常に小さく、エッチングに時間を要する為、生産性がよくないという課題がある。
薬液によってエッチングする手法は、エッチングレートが大きく非常に生産性が高いが、エッチング可能なポリイミドの分子構造が限定されており組成の選択の幅が小さいという課題がある。
この手法は、感光剤を含まないポリイミドのみで形成されたパターンを得られる為、この手法で得られたポリイミドパターンは信頼性が高く、アウトガスも発生させないという特徴がある。
このような非水溶性の有機溶媒による剥離工程は、自然環境に対する負荷が高いだけでなく、作業者の安全対策や廃液処理費用等の関係で実用化に対して大きな障害となっている。
また、特許文献5では、ポジ型レジストの代わりにネガ型レジストを用いることは検討されていない。それは、ネガ型レジストが、電磁波等の露光によって架橋反応が進行し溶解性が低下するメカニズムなので、露光後のパターン化されたネガ型レジストは剥離し難いためと推定される。
なお、特許文献5においては、ポジ型フォトレジストをパターン露光し、ポリアミック酸の塗膜と同時に現像を行った後、ホットプレート又は、オーブンによって、50℃〜90℃で30秒から20分程度加熱する工程が記載されているが、ポジ型フォトレジストの剥離性が改善されることを目的として、ポジ型フォトレジスト膜中の残留溶媒の均一化を図っているものである。
(A)基板上にポリイミド前駆体層を形成する工程、
(B)前記ポリイミド前駆体層上にネガ型レジスト層を形成する工程、
(C)前記ネガ型レジスト層を選択的に露光するパターン露光工程、
(D)前記ネガ型レジスト層の現像後または現像と同時に、下層のポリイミド前駆体層を選択的に除去しパターン化する現像工程、
(E)前記パターン化されたポリイミド前駆体層を少なくとも部分的にイミド化することにより塩基性水溶液又は水溶性塩基性物質に対する溶解性を低下させる工程、
(F)前記パターン化されたネガ型レジスト層を塩基性水溶液又は水溶性塩基性物質を用いて剥離する剥離工程、を有するポリイミドパターンの形成方法を提供する。
本発明に係る物品は、前記本発明に係るポリイミドパターンの形成方法を用いて形成されたポリイミドパターンを有することにより、感光剤を含まないポリイミドパターンを有するため、アウトガスの発生がなく、吸湿線膨張係数や線熱膨張係数も低くすることが可能なため基板の反り等の不具合が生じず、信頼性が高いものである。さらには、より安価な感光性を有しないポリイミド前駆体とネガ型レジストを利用し、廃液処理コストの低い水系の液体による処理が可能であることより、安価に製造できるといった特徴を有する。
本発明に係るハードディスク用サスペンションは、前記本発明に係るポリイミドパターンの形成方法を用いて形成されたポリイミドパターンを有することにより、感光剤を含まないポリイミドパターンを有するため、アウトガスの発生がなく、吸湿線膨張係数や線熱膨張係数も低くすることが可能なため反り等の不具合が生じず、信頼性が高いものである。
本発明によれば、非水溶性の有機溶剤を用いることなく、塩基性水溶液又は水溶性塩基性物質でネガ型レジストを剥離することが可能なため、他の工程で用いた既存の設備をそのまま使用可能な上、自然環境に対する負荷を低くし、作業者の安全対策や廃液処理費用等の実用化にあたって直面する問題を解決することができる。
本発明のポリイミドパターンの形成方法によれば、感光剤を含まないポリイミドのパターンを形成することができるため、得られたポリイミドパターンは、アウトガスの発生がなく、吸湿線膨張係数や線熱膨張係数も低くすることが可能であり、永久膜として耐熱性や絶縁性や寸法安定性を付与する要素として機能し、例えば、ハードディスク用サスペンション等の物品を形成するのに適している。
なお本発明において、露光するのに用いる光には、可視及び非可視領域の波長の電磁波だけでなく、電子線のような粒子線、及び、電磁波と粒子線を総称する放射線又は電離放射線が含まれる。
本発明は、ポリイミドパターンの形成方法、物品、及びハードディスクドライブ用サスペンションに関するものである。以下、ポリイミドパターンの形成方法、物品及びハードディスクドライブ用サスペンションについて順に説明する。
まず、本発明のポリイミドパターンの形成方法について説明する。本発明のポリイミドパターンの形成方法は、下記の(A)〜(F)の工程;
(A)基板上にポリイミド前駆体層を形成する工程、
(B)前記ポリイミド前駆体層上にネガ型レジスト層を形成する工程、
(C)前記ネガ型レジスト層を選択的に露光するパターン露光工程、
(D)前記ネガ型レジスト層の現像後または現像と同時に、下層のポリイミド前駆体層を選択的に除去しパターン化する現像工程、
(E)前記パターン化されたポリイミド前駆体層を少なくとも部分的にイミド化することにより塩基性水溶液又は水溶性塩基性物質に対する溶解性を低下させる工程、
(F)前記パターン化されたネガ型レジスト層を塩基性水溶液又は水溶性塩基性物質を用いて剥離する剥離工程、を有することを特徴とするものである。
すなわち、ネガ型レジストは、露光部において架橋反応が進行して弱塩基性水溶液や有機溶媒に不溶となるため、通常、炭酸ナトリウム水溶液等の弱塩基性水溶液や有機溶媒で現像を行い、架橋反応が進行した現像後のレジストの剥離は水酸化ナトリウム水溶液等の強塩基性水溶液で行う。しかし、(D)現像工程でパターン化されたポリイミド前駆体層も塩基性溶液に溶解してしまう為、そのまま塩基性溶液で剥離しようとするとポリイミドパターンを得ることはできない。
そこで、上記(C)パターン露光工程及び(D)現像工程の後、(F)ネガ型レジストの剥離工程の前の状態で、例えば適度な加熱を行い、ポリイミド前駆体層を少なくとも部分的にイミド化することで塩基性溶液に対して溶解性を低下させる上記(E)溶解性低下工程を用いることにより、上層のネガ型レジストと下層のポリイミド前駆体層との間で塩基性溶液に対する溶解性に差ができる。従って、その後に、架橋したネガ型レジストを剥離可能であるが部分的にイミド化されたポリイミド前駆体層は溶解しない塩基性溶液を用いて、パターン化されたネガ型レジストのみを剥離することで、ポリイミド前駆体層のパターンを得ることができる。
本発明においては、まず、基板上にポリイミド前駆体層を形成する工程(A)を有する。
基板上にポリイミド前駆体層を形成する方法としては、基板上にポリイミド前駆体層形成用塗工液を塗布して、乾燥して塗膜を形成する方法が挙げられるが特に限定されない。
これらの基板には、密着性改良、信頼性向上、マイグレーション防止などの目的のため、めっきやスパッタ、シランカップリング処理等の薬液処理、サンドブラスト等の物理的処理などの表面処理が施されていても良い。
ポリアミック酸は、塩基性溶液に可溶なだけでなく酸2無水物とジアミンを溶液中で混合するのみで得られるので、1段階の反応で合成することができ、合成が容易で低コストで入手できるので好ましい。
水物を用いると、ポリイミド前駆体の透明性が向上する。また、ピロメリット酸無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物などの剛直な酸二無水物を用いると、最終的に得られるポリイミドの線熱膨張係数が小さくなる。
さらに、上記のジアミンにおいて、他のベンゼン環との結合に関与せず、ベンゼン環上のアミノ基が置換していない位置に置換基を有するジアミンも用いることができる。これら置換基は、1価の有機基であるがそれらは互いに結合していてもよい。
具体例としては、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル等が挙げられる。
ここで、選択されるジアミンは耐熱性の観点より芳香族ジアミンが好ましいが、目的の物性に応じてジアミンの全体の60モル%、好ましくは40モル%を超えない範囲で、脂肪族ジアミンやシロキサン系ジアミン等の芳香族以外のジアミンを用いても良い。
上記溶解速度を測定する具体的手順としては、無アルカリガラス等の基板上に形成された高分子前駆体の塗膜を、25℃に調温され、撹拌された現像液(この場合0.1重量%TMAH水溶液または、2.38重量%TMAH水溶液)に一定時間、浸漬し、蒸留水でリンス後、乾燥させた後で測定した膜厚と、初期膜厚との差を、膜減り量とし、その膜減り量を、現像液に浸漬した時間で割ったものが、25℃における単位時間当たりの溶解速度ということになる。
ここで用いている分子量とは、公知の手法により得られる分子量であり、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の値が例示される。この場合、ポリイミド前駆体そのものの分子量でも良いし、無水酢酸等で化学的イミド化処理を行った後のものでも良い。
すなわち、後述する(E)工程において、イミド化率が高ければ高いほどポリイミド前駆体パターンの塩基性溶液に対する耐性が向上するが、イミド化率を高くするための強い刺激は、一方でネガ型レジストも劣化し、ネガ型レジスト層の塩基性溶液に対する溶解性が低下する恐れがある。ネガ型レジスト層が劣化すると、より強い塩基性溶液を用いたり、過激な条件で剥離する必要が生じてくる。このような過激な条件でネガ型レジスト層の剥離を行うと基板やポリイミド前駆体のパターンにダメージを与える可能性が出てくるため、こういった現象を抑制する為には、出来る限りネガ型レジストの劣化を抑えられる様な温和な条件でポリイミド前駆体層をイミド化して塩基性溶液に対する溶解性を低下させることが好ましいのである。
その中でも脂肪族のアミンがその級数を問わずポリイミド前駆体のイミド化の反応に対する触媒効果が高いことから、特に好ましい。なお、脂肪族アミンとは、アンモニアの水素原子を炭化水素基で置換した化合物のうち、炭化水素基の窒素と結合を有する炭素原子から伸びている結合全てが単結合であるものをいう。また、その炭化水素基は、直鎖でも分岐でも環状でもよく、その構造内に置換基やヘテロ結合を有していてもよい。それらとしては、n−ブチルアミン、ベンジルアミン、アミルアミン、ヘキシルアミンやオクチルアミンなどの第一級アミン類、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジメチルピペリジンのような第2級アミン類、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、トリエチレンジアミン(1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン)、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアルキレンジアミン類、ジエチレントリアミンなどのトリアミン、その他テトラミン化合物、ベンジルアミンなどのアミンが例示されるが、本発明の効果を達成することができるものであれば特に限定されない。
前記ポリイミド前駆体層上にネガ型レジスト層を形成する方法としては、前記(A)工程で形成されたポリイミド前駆体層上にネガ型レジスト層形成用塗工液を塗布して、乾燥して塗膜を形成する方法が挙げられるが特に限定されない。ドライフィルムレジストのように、ネガ型レジスト層が常温で固体、またはゲル状のフィルムの形態を取っているものを、基板上に貼り合わせる方法も挙げられる。溶媒を用いずにネガ型レジスト層を形成できることから、ドライフィルムレジストの使用が、作業環境の向上の観点から好ましい。
ネガ型レジストは、具体的には、高分子バインダー、単官能、及び/または多官能モノマー、光重合開始剤、その他添加剤から構成される。上記ネガ型レジスト層形成用塗工液としては、通常、これら構成成分の混合溶液を用いる。また、上記ドライフィルムとしては、これらの混合溶液をフィルムのような基材に塗布し作製される。
高分子バインダーとしては、主にアクリル系樹脂が用いられているが、その他にもポリエステル、ポリアミド、ポリエーテル、ポリアリルアミン等特に限定されない。また、ドライフィルムとして用いる場合にはその、形状を保持しなければならないことから、高分子バインダーの重量平均分子量は、6000以上であることが好ましく、現像性の観点から重量平均分子量が100000以下であることが好ましく用いられるが、特に限定されない。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラーフィー(通称:GPC)によって標準ポリスチレンとの相対値によって求める方法が一般的であるが、溶解性に乏しくGPCによって測定できない場合は、他の公知の方法を用いて測定することができる。
また、最終硬化物の耐熱性や力学特性を向上させる為に光硬化性置換基を導入されているものであっても良い。光硬化性置換基としては、エチレン性不飽和結合含有基、オキセタニル基などが例示される。
これら光硬化性置換基は、光ラジカル発生剤、光酸発生剤、光塩基発生剤などの添加剤の働きにより光硬化性を示す。
多官能モノマー、および単官能モノマーは、硬化性置換基を1つ以上有する低分子量成分でその分子量、または数平均又は重量平均分子量は、100以上10,000以下が好ましく、100以上5,000以下がさらに好ましい。100未満であると、乾燥時に硬化性成分が揮発し、樹脂組成物の成分比が変化してしまう。また、分子量が大きいと溶解性が低下する。
多官能モノマー及び、単官能モノマーに含まれる硬化性置換基としては、エチレン性不飽和結合含有基、オキセタニル基などが例示される。
用いる基板の剛性が低い場合は、中でも、面プレス方法を用いることが好ましい。ロールプレスによりラミネートを行うと、シート毎に加工した場合、基板が反ってしまう恐れがあり、基板が反ると、その後、露光を行うときにアライメントに大きなずれが生じるからである。その為、ドライフィルムレジストをラミネートする場合には、面プレスを用いるのが精度良く設計どおりの製品を作製するのに好ましい。
ドライフィルムをラミネートする条件としては、温度は20〜100℃の範囲で行うのが好ましく、圧力は0.05〜0.3MPa(0.5〜3Kgf/cm2)の範囲で行うのが好ましい。
基板上の凹凸が大きい場合に、気泡の混入を低減させる必要がある点から、ラミネートする際の雰囲気は1.0×10−1Pa(50mmHg)以下の蒸気圧で行うのが好ましい。しかし、パターンが比較的大きく配線間隔等も大きい場合は、減圧しなくても気泡の混入がみうけられない場合もあり、その場合は必ずしも減圧を行わなくてもよい。
加工するシートサイズにより真空吸引時間を調整するが、圧着時にドライフィルムレジストとシート間に気泡が残らないように、時間を設定する。
ドライフィルムレジスト表面に施された凹凸は、その表面粗さRzが0.5μm〜50μmの範囲であることが好ましい。その凹凸を形成する手法は、構成成分の混合溶液をドライフィルムの状態にした後にエンボス加工によりなされても、予め凹凸のついたフィルムに構成成分の混合溶液を塗布し、乾燥させることによって、凹凸を形成させても良いが、その手法に関しては特に限定されない。
塗布法としては、上記(A)工程に挙げたのと同様の方法を用いることができる。
工程(C)においては、前記ネガ型レジスト層を選択的に露光する。これにより、ネガ型レジスト層のうち露光された部分のみ、現像液に対する溶解性が、不溶又は難溶性に変化する。
選択的に露光する方法としては、例えば、マスクを介して投影露光する方法等が挙げられる。露光工程に用いられる露光方法や露光装置は特に限定されることなく、密着露光でも間接露光でも良くステッパー、スキャナー、アライナー、密着プリンター、レーザー、電子線描画等、公知のあらゆる手段を用いることができる。
工程(D)においては、工程(C)においてパターン露光されたネガ型レジスト層3の未露光部の現像後または現像と同時に、当該ネガ型レジスト層3の未露光部の下層のポリイミド前駆体層2の部分のみを選択的に除去し、パターン化されたネガ型レジスト層3’とパターン化されたポリイミド前駆体層2’を得る。
しかし、先に述べたように廃棄物処理の観点から、後述の(G)剥離工程と同様に、塩基性水溶液による現像がこのましい。特に有機アルカリ水溶液による現像が好ましく、その中でも水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液が好ましい。濃度は、0.01重量%〜70重量%がよく、0.1重量%〜20重量%の間が特に好ましい。0.01重量%未満であるとネガ型レジストの未露光部の溶解性が乏しく現像がうまくできない。70重量%を超えると露光部が膨潤し目的のパターンを得にくくなる。
このときに用いる現像液に、ネガ型レジストの下層のポリイミド前駆体層が溶解する場合、ネガ型レジスト層とポリイミド前駆体層を同時に選択的に除去してパターン化することが可能である為、プロセスが削減できる。この意味でも、塩基性水溶液に可溶なポリイミド前駆体を用いた上で、無機または有機アルカリ水溶液によるネガ型レジストの現像は有効である。
工程(E)においては、現像工程(D)においてパターン化されたポリイミド前駆体層を少なくとも部分的にイミド化することにより、塩基性水溶液又は水溶性塩基性物質に対する溶解性を低下させる。塩基性水溶液又は水溶性塩基性物質については、次の工程(F)において詳述する。
当該パターン化されたポリイミド前駆体層の塩基性溶液に対する溶解性を低下させることにより、上層のネガ型レジスト層との間で、塩基性溶液に対する溶解性の差ができ、上層のネガ型レジスト層のみを塩基性溶液で剥離することが可能になる。上記塩基性溶液に対する溶解性の差としては、用いる塩基性溶液に対して、工程(E)を行った後のネガ型レジストパターンの溶解速度が、工程(E)を行った後のポリイミド前駆体パターンの溶解速度の10倍以上、更に30倍以上であることが好ましい。より具体的には、例えば、工程(E)を行った後のポリイミド前駆体パターンの25℃における0.1wt%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液に対する溶解速度が、1000Å/sec未満であることが好ましく、更に、25℃における2.38wt%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液に対する溶解速度が、1000Å/sec未満であることが好ましい。
なお、最初から部分的にイミド化されたポリイミド前駆体を用いる場合は、その初期値をイミド化率0%としイミド化率を算出する。
なお、本発明における加熱条件の加熱温度は、加熱されるものが接している箇所の温度をいう。
工程(F)においては、パターン化されたネガ型レジスト層を、塩基性水溶液又は水溶性塩基性物質を用いて剥離する。
本発明においては、自然環境に対する負荷を低くし、作業者の安全対策や廃液処理費用等の実用化の問題を解決するために、非水溶性の有機溶剤を用いることなく、塩基性水溶液又は水溶性塩基性物質でネガ型レジストを剥離する。塩基性水溶液又は水溶性塩基性物質で剥離することから、上記(D)現像工程で用いる設備をそのまま使用可能であるというメリットがある。さらには、剥離後の基板のリンス、洗浄工程も、水又は水溶液で行うことが可能になる。
ネガ型レジスト層の剥離としては、ネガ型レジストが膨潤して剥離する場合と、溶解して剥離される場合、その両方が組み合わさった場合がある。
これら1〜4級アミンは、置換基を有していてもよく、特に、水酸基を有する脂肪族アミンが剥離に対して有効である。具体的には、上記塩基性水溶液で述べたようなアミンなどが例示されるが特に限定されない。
剥離方法は、ディップ法でもスプレー法でも、液中スプレー法でも良く、特に限定されない。
工程(G)においては、(F)前記パターン化されたポリイミド前駆体層2”をポリイミド化する。
パターン化されたポリイミド前駆体層2”をイミド化する前に、必要に応じて蒸留水や温水等で洗浄を行っても良い。
加熱によってイミド化する場合には、150℃から400℃の間の温度、好ましくは180℃〜370℃の間の温度で、1分〜300分の間加熱処理を行うことが好ましく、その加熱手法は、公知の手法を用いることが可能である。
さらにこの加熱工程は、基板に酸化しやすい金属を含む場合には、不活性雰囲気化で行われることが、金属の酸化防止の観点から好ましい。この場合の不活性雰囲気の具体例としては、減圧下、窒素雰囲気下、アルゴン、ヘリウム等の希ガス雰囲気下等が挙げられる。
ここで、5%重量減少温度とは、熱重量分析装置を用いて重量減少を測定した時に、サンプルの重量が初期重量から5%減少した時点(換言すればサンプル重量が初期の95%となった時点)の温度である。同様に10%重量減少温度とはサンプル重量が初期重量から10%減少した時点の温度である。
本発明に係る物品は、半導体装置、電子部品、光回路、光回路部品、又は光学部材いずれかの物品であって、前記本発明に係るポリイミドパターンの形成方法を用いて形成されたポリイミドパターンを有するものである。
また、本発明に係るハードディスク用サスペンションは、前記本発明に係るポリイミドパターンの形成方法を用いて形成されたポリイミドパターンを有するものである。
本発明に係るハードディスク用サスペンションなど電子部品等の物品は、前記本発明に係るポリイミドパターンの形成方法を用いて形成されたポリイミドパターンを有することにより、感光剤を含まないポリイミドパターンを有するため、アウトガスの発生が少なく、吸湿線膨張係数や線熱膨張係数も低くすることが可能なため反り等の不具合が生じず、信頼性が高いものである。
図2は、本発明に係るハードディスク用サスペンションの一例の模式的断面図である。
本発明に係るハードディスク用サスペンションは、図2に示されるように、バネの役割をする金属基板10と、金属基板10上に上記本発明に係るポリイミドパターンの形成方法を用いて形成されたポリイミドパターンである絶縁層20と、当該絶縁層20上に設けられた銅配線層30と、銅配線層30が上記本発明に係るポリイミドパターンの形成方法を用いて形成されたポリイミドパターンである配線保護層40によって覆われている構造を有する。
金属基板10としては、通常、ステンレスまたは、表面処理を施したステンレス等のバネ状弾性を有する金属箔等が用いられる。用いられる金属基板10は厚さを50μm以下、中でも20μm〜1μmとすると、磁気ディスクへの追従性が良好になり、上記本発明に係るポリイミドパターンの形成方法を用いて形成されたポリイミドパターンと組み合わせて用いた場合に、反りをより低減することができ、平坦性を向上することができる。
次に、配線の形状の開口部に銅めっきを行った後、レジストを剥離する。その後、基板の裏面をマスクし、希塩酸水溶液等を用い、銅配線及びシード層の表層をエッチングする。ここで、シード層が露出している部位を完全に除去すると、独立した銅配線層30が形成された基板となる。次に当該銅配線層が形成された基板上に、本発明に係るポリイミドパターン形成方法を用いて所望の形状でポリイミドパターンを形成し、配線保護層40を形成する。
(製造例1)
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル 1.20g(6mmol)を50mlの3つ口フラスコに投入し、5mlの脱水されたN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解させ窒素気流下、氷浴で冷却しながら撹拌した。そこへ、少しずつピロメリット酸2無水物 1.31g(6mmol)を添加し、添加終了後、氷浴中で5時間撹拌し、その溶液を、脱水されたジエチルエーテルによって再沈殿し、その沈殿物を室温で減圧下、17時間乾燥し、白色固体を2.11g(ポリイミド前駆体1)を得た。
20μmの厚みのSUS304(新日本製鉄(株)製)上に、製造例1で得られたポリイミド前駆体1の20wt%ジメチルアセトアミド溶液をバーコートし、乾燥後18±2μmになるように塗布し、熱風循環式オーブンで80℃で、30分乾燥させた。その後、厚み38μmのアルカリ現像型ドライフィルムレジスト302J38E(ニチゴーモートン製)を真空ラミネーターで0.5Mpaに減圧し、熱板の表面の温度70℃で、15分室温で放置し、ポリイミド前駆体の膜上にネガ型レジスト膜が形成された基板を作成した。
次に手動露光装置(大日本スクリーン株式会社製、MA−1200)を用いて、所望のパターンが描かれたフォトマスクを介して50mJ/cm2 (i線換算)で露光し、0.8wt%の水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液(液温25度)を用いてコンベア式スプレー現像装置を用い、ネガ型レジストとポリイミド前駆体層を同時に現像を行い、その後、蒸留水によってリンスを行い温風乾燥させ、ネガ型レジストとポリイミド前駆体層が積層されたパターンを得た。
そのサンプルを、60℃の9:1:90の2−アミノエタノール:サーフィノール104A(日信化学工業製):蒸留水という混合比で作製した剥離液に7分浸漬し、その後、蒸留水でリンスを行い、ネガ型レジストパターンのみ剥離した。その後、窒素気流下350℃、60分加熱処理し、SUS箔上にポリイミドパターンが形成された基板を得た。
実施例1と同様にして得た、ネガ型レジスト層とポリイミド前駆体層が積層されたパターンが形成された基板を、220℃で4分、コンベア式オーブンで加熱した。
そのサンプルを、75℃に加熱したエタノールアミンで7分、浸漬した後、蒸留水でリンスを行い、ネガ型レジストパターンのみ剥離した。その後、窒素気流下350℃、60分加熱処理し、SUS箔上にポリイミドパターンが形成された基板を得た。
実施例1で用いたポリイミド前駆体1の20wt%ジメチルアセトアミド溶液の代わりに、ポリイミド前駆体1の重量に対して5重量%の添加量となるように、ジメチルピペリジンを加えた溶液(樹脂組成物1)を用いた以外は、実施例1と同様に、ポリイミド前駆体層、当該ポリイミド前駆体層上にネガ型レジスト層が形成された基板を作成した。更に、実施例1と同様にして、ネガ型レジスト層とポリイミド前駆体層が積層されたパターンを得た。
そのサンプルを、60℃の9:1:90の2−アミノエタノール:サーフィノール104A(日信化学工業製):蒸留水という混合比で作製した剥離液に3分浸漬し、その後、蒸留水でリンスを行い、ネガ型レジストパターンのみ剥離した。その後、窒素気流下350℃、60分加熱処理し、SUS箔上にポリイミドパターンが形成された基板を得た。
実施例3と同様にして得た、ネガ型レジスト層とポリイミド前駆体層が積層されたパターンが形成された基板を、200℃で4分、コンベア式オーブンで加熱した。
そのサンプルを、60℃に加熱したエタノールアミンで7分、浸漬した後、蒸留水でリンスを行い、ネガ型レジストパターンのみ剥離した。その後、窒素気流下350℃、60分加熱処理し、SUS箔上にポリイミドパターンが形成された基板を得た。
実施例3で用いたジメチルピペリジンの代わりに、ポリイミド前駆体1の重量に対して5重量%の添加量となるように、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンを加えた溶液を用いた(樹脂組成物2)以外は、実施例4と同様にしてSUS箔上にポリイミドパターンが形成された基板を作成したところ、同じ条件で良好なポリイミドパターンが得られた。
実施例5と同様にして得た、ネガ型レジスト層とポリイミド前駆体層が積層されたパターンが形成された基板を、200℃で4分、コンベア式オーブンで加熱した。
そのサンプルを、60℃に加熱したエタノールアミンで7分、浸漬した後、蒸留水でリンスを行い、ネガ型レジストパターンのみ剥離した。その後、窒素気流下350℃、60分加熱処理し、SUS箔上にポリイミドパターンが形成された基板を得た。
ポリイミド前駆体1及び上記樹脂組成物1を、それぞれクロムめっきされたガラス板上に最終膜厚2μmになるようにスピンコートし、100℃のホットプレート上で2分間乾燥させた。この塗膜を、日本分光製IR−610及び、アズワン社製 HOTPLATE EC−1200を用い、室温から5℃/minで加熱を350℃まで行いながら赤外分光スペクトルを測定した。
加熱にしたがって前駆体由来のスペクトルが消失し、加熱によって生成したポリイミド由来のピークが現れた。イミド化の進行状況を確認する為に、測定前の前駆体由来の1663cm−1のピーク面積を1としたときに、加熱過程でのピーク面積の減少量をイミド化率と換算しプロットした。(測定前の状態がイミド化率0%、ピークが完全に消失したときをイミド化率100%とした。)
その結果は図3に示した通りである。上記樹脂組成物1は、アミン添加の効果により、ポリイミド前駆体1に比べて前駆体の減少がより低温で起こっている事がわかった。
厚み20μmの新日本製鉄製SUS304 HTA箔−厚み10μmポリイミド−厚み12μmのジャパンエナジー社製銅合金箔(NK−120)からなる積層体を、金属加工用レジストを用いて、塩化第二鉄溶液によってCu面を所望の形にエッチングした。レジストを剥離して得られたその基板に、ポリイミド層エッチング用のアルカリ現像型ドライフィルムレジストをラミネートし、所望の形状のマスクを通して紫外線露光を行い、Na2CO31重量%水溶液で、ドライフィルムレジストを現像した。その後、ポリイミド層のエッチングを行い、3重量%NaOH水溶液で、ドライフィルムレジストを剥離した。その様にして、所望の形状に絶縁層をウェットエッチングし、箔上に、絶縁層として所望の形状にパターニングされたポリイミドを挟んで、銅配線が形成された基板を得た。
その基板上に、実施例3で得られた(樹脂組成物1)をバーコートし、乾燥後18±2μmになるように塗布し、熱風循環式オーブンで80℃で、30分乾燥させた。その後、厚み38μmのアルカリ現像型ドライフィルムレジスト302J38E(ニチゴーモートン製)を真空ラミネーターで0.5Mpaに減圧し、熱板の表面の温度70℃で、15分室温で放置し、ポリイミド前駆体の膜上にネガ型レジスト膜が形成された基板を作成した。
次に手動露光装置(大日本スクリーン株式会社製、MA−1200)を用いて、所望のパターンが描かれたフォトマスクを介して50mJ/cm2 (i線換算)で露光し、0.8wt%の水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液(液温25度)を用いてコンベア式スプレー現像装置を用い、ネガ型レジストとポリイミド前駆体層について同時に現像を行い、その後、蒸留水によってリンスを行い温風乾燥させ、ネガ型レジスト層とポリイミド前駆体層が積層されたパターンを得た。
そのサンプルを、60℃の9:1:90の2−アミノエタノール:サーフィノール104A(日信化学工業製):蒸留水という混合比で作製した剥離液に3分浸漬し、その後、蒸留水でリンスを行い、ネガ型レジストパターンのみ剥離した。その後、窒素気流下350℃、60分加熱処理し、基板上に配線保護層としてポリイミドパターンが形成された基板を得た。
その後SUS箔を金属加工用レジストを用いて、塩化第二鉄溶液によって所望の形にエッチングし、ハードディスク用サスペンションを得た。
厚み20μmの新日本製鉄製SUS304 HTA箔−厚み10μmポリイミド−厚み12μmのジャパンエナジー社製銅合金箔(NK−120)からなる積層体を、金属加工用レジストを用いて、塩化第二鉄溶液によってCu面を所望の形にエッチングした。
その基板上に、実施例3で得られた(樹脂組成物1)をバーコートし、乾燥後18±2μmになるように塗布し、熱風循環式オーブンで80℃で、30分乾燥させた。その後、厚み38μmのアルカリ現像型ドライフィルムレジスト302J38E(ニチゴーモートン製)を真空ラミネーターで0.5Mpaに減圧し、熱板の表面の温度70℃で、15分室温で放置し、ポリイミド前駆体の膜上にネガ型レジスト膜が形成された基板を作成した。
次に手動露光装置(大日本スクリーン株式会社製、MA−1200)を用いて、所望のパターンが描かれたフォトマスクを介して50mJ/cm2 (i線換算)で露光し、0.8wt%の水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液(液温25度)を用いてコンベア式スプレー現像装置を用い、ネガ型レジストとポリイミド前駆体層について同時に現像を行い、その後、蒸留水によってリンスを行い温風乾燥させ、ネガ型レジスト層とポリイミド前駆体層が積層されたパターンを得た。
ネガ型レジスト層とポリイミド前駆体層が積層されたパターンが形成された基板を、170℃で4分、コンベア式オーブンで加熱した。
そのサンプルを、60℃の9:1:90の2−アミノエタノール:サーフィノール104A(日信化学工業製):蒸留水という混合比で作製した剥離液に3分浸漬し、その後、蒸留水でリンスを行い、ネガ型レジストパターンのみ剥離した。その後、窒素気流下350℃、60分加熱処理し、基板上に配線保護層としてポリイミドパターンが形成された基板を得た。
その後SUS箔を金属加工用レジストを用いて、塩化第二鉄溶液によって所望の形にエッチングし、ハードディスク用サスペンションを得た。
Claims (20)
- 下記の(A)〜(F)の工程;
(A)基板上にポリイミド前駆体層を形成する工程、
(B)前記ポリイミド前駆体層上にネガ型レジスト層を形成する工程、
(C)前記ネガ型レジスト層を選択的に露光するパターン露光工程、
(D)前記ネガ型レジスト層の現像後または現像と同時に、下層のポリイミド前駆体層を選択的に除去しパターン化する現像工程、
(E)前記パターン化されたポリイミド前駆体層を少なくとも部分的にイミド化することにより塩基性水溶液又は水溶性塩基性物質に対する溶解性を低下させる工程、
(F)前記パターン化されたネガ型レジスト層を塩基性水溶液又は水溶性塩基性物質を用いて剥離する剥離工程、を有するポリイミドパターンの形成方法。 - 更に、(G)前記パターン化されたポリイミド前駆体層をポリイミド化する工程を有する、請求項1に記載のポリイミドパターンの形成方法。
- 前記(A)工程における前記ポリイミド前駆体層中に、イミド化を促進する化合物を含有する、請求項1又は2に記載のポリイミドパターンの形成方法。
- 前記イミド化を促進する化合物がアミンである、請求項3に記載のポリイミドパターンの形成方法。
- 前記アミンが脂肪族アミンである、請求項4に記載のポリイミドパターンの形成方法。
- 前記(A)工程における前記ポリイミド前駆体層において、ポリイミド前駆体100重量部に対してイミド化を促進する化合物が0.1重量部〜40重量部含有されている、請求項3乃至5のいずれかに記載のポリイミドパターンの形成方法。
- 得られるポリイミドパターンの線熱膨張係数が1ppm/℃〜40ppm/℃である、請求項1乃至6のいずれかに記載のポリイミドパターンの形成方法。
- 得られるポリイミドパターンの吸湿膨張係数が1ppm/%RH〜40ppm/%RHである、請求項1乃至7のいずれかに記載のポリイミドパターンの形成方法。
- 前記(F)剥離工程において、アミンを含有する組成物によってネガ型レジスト層を剥離する、請求項1乃至8のいずれかに記載のポリイミドパターンの形成方法。
- 前記(F)剥離工程において、前記アミンを含有する組成物が、アミンを含有する水溶液である、請求項9に記載のポリイミドパターンの形成方法。
- 前記(F)剥離工程における、前記アミンを含有する組成物中のアミンが、脂肪族アミンである、請求項9又は10に記載のポリイミドパターンの形成方法。
- 前記(F)剥離工程における、前記アミンを含有する組成物中のアミンが、分子内に1つ以上の水酸基を有する構造である、請求項9乃至11のいずれかに記載のポリイミドパターンの形成方法。
- 前記(F)剥離工程における、前記アミンを含有する水溶液は、アミンの水に対する濃度が0.1重量%〜30重量%である、請求項10乃至12のいずれかに記載のポリイミドパターンの形成方法。
- 前記(F)剥離工程において、アミンを含有する組成物の温度が0℃以上100℃以下で、ネガ型レジスト層を剥離する、請求項1乃至13のいずれかに記載のポリイミドパターンの形成方法。
- 前記(E)工程が、前記パターン化されたネガ型レジスト層と前記パターン化されたポリイミド前駆体層が形成された基板を加熱するレジスト剥離前加熱工程であって、加熱温度が100℃〜250℃である、請求項1乃至14のいずれかに記載のポリイミドパターンの形成方法。
- 前記(B)工程において、前記ネガ型レジスト層がドライフィルムレジストを用いて形成される、請求項1乃至15のいずれかに記載のポリイミドパターンの形成方法。
- 前記請求項1乃至16のいずれかに記載のポリイミドパターンの形成方法を用いて形成されたポリイミドパターンを有する、半導体装置、電子部品、光回路、光回路部品、又は光学部材いずれかの物品。
- 前記ポリイミドパターンが、ステンレスまたは、表面処理を施したステンレス上に形成されている、請求項17に記載の物品。
- 前記ステンレスまたは、表面処理を施したステンレスの厚みが、1μm〜50μmである、請求項18に記載の物品。
- 前記請求項1乃至16のいずれかに記載のポリイミドパターンの形成方法を用いて形成されたポリイミドパターンを有するハードディスク用サスペンション。
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