JP2008076923A - 画像形成システム - Google Patents

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Abstract

【課題】それぞれが独立して画像の印刷が可能なカラー画像形成装置及びモノクロ画像形成装置を備えた画像形成システムにおいて、各装置の定着装置における待機中の定着温度の設定を変更することで、省電力を図る。
【解決手段】モノクロ画像形成装置2内部の定着装置、及びカラー画像形成装置1内部の定着装置に対し、印刷データのカラーデータとモノクロデータの混在比率に基づき、待機中の定着温度の設定を変更する。この混在比率は、例えば印刷データ中のカラーデータとモノクロデータの切り替わり頻度と印刷データの総ページ数とから求める。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成システムに関し、より詳細には、それぞれが独立して画像の印刷が可能なカラー、モノクロの2つの画像形成装置を備えた画像形成システムに関する。
今日、複写機やFAX、印刷装置等は、オフィスにおける事務処理に必要不可欠となっている。最近では、これらの複写機やFAX、印刷装置等の機能を全て盛り込んだ複合機としての画像形成装置が多く流通している。この画像形成装置は、基本機能として、シート状の記録用紙等の記録媒体に文字等や図等の画像を記録する機能を備えており、画像の記録としては、モノクロ画像の記録とカラー画像の記録とがある。
このような画像形成装置に対し、事務処理量の増大によりその処理速度の向上が求められている。画像形成装置は、画像の記録を行う装置であるので、処理速度の向上は、すなわち、記録媒体である記録用紙に記録して排出する速度の向上であり、単位時間当たりの記録用紙の記録、排出枚数の向上が要求されている。
このような要求に対して、画像形成装置そのものの処理速度の向上を図る方法のほか、画像形成装置を複数台使用することで、トータル的に処理速度を向上する方法も考えられる。このような観点から上記の要求に応じるべく、様々な提案がなされている(例えば、特許文献1−3を参照)。
特許文献1には、カラー画像形成装置とモノクロ電子写真装置とを備えた画像形成装置が記載されている。特許文献2には、カラープリント装置を、複数台のカラー画像形成装置を用いて構成し、それぞれのカラー画像形成装置におけるプリントのプロセスを制御して、多量のプリントを連続して出力し、共通のソータの各ビン上にページ順に揃えて高速で排出するよう構成することで、処理速度の向上を図る技術が記載されている。特許文献3には、2つの画像形成装置を並べて配置した画像形成システムにおいて、片方の装置(第1装置)による印刷動作中にトラブルが発生した場合、他方の装置(第2装置)による印刷動作に切り替えて画像形成処理を継続させる技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1−3に記載のごとき複数台の画像形成装置を備えた画像形成システムにおいては、単体の画像形成装置より消費電力が大きくなり、消費電力の低減がより求められている。
単体の画像形成装置については、最適な節電復帰時間を設定する技術が開示されている(例えば、特許文献4を参照)。特許文献4に記載の画像形成装置は、記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、記録媒体上に形成された画像を記録媒体に定着させるための画像定着手段と、画像形成手段に対して記録媒体に記録するための画像を入力する画像入力手段と、画像入力手段に入力された画像がモノカラーであるかどうかを判別するための色判別手段と、装置の消費電力を低減させるための節電設定手段と、各手段を制御する制御手段とを具備し、色判別手段の判別結果に応じて画像定着手段の定着条件(定着温度)を変更する。そして、この画像形成装置は、節電設定手段により節電状態に設定された装置に対して、画像形成開始が指示されたときの画像定着手段の定着条件に応じて節電解除を行う。このように、特許文献4に記載の画像形成装置では、節電モードで定着温度の調整値を下げ、復帰時の出力モードに応じてその調整値を変更している。
特開平1−112275号公報 特開平8−305221号公報 特開平10−86455号公報 特開2002−311757号公報
しかしながら、特許文献1−3に記載のごとき複数台の画像形成装置を備えた画像形成システムにおいては、定着装置の定着温度の設定を変更することはできない。また、カラー画像形成装置の定着温度を制御する特許文献4のごとき技術を、喩えそのシステムに組み込んだ場合であっても、それ以上の節電効果は得られるものではない。
そして、カラー画像形成装置とモノクロ画像形成装置とを備えた画像形成システムにおいては、カラー画像とモノクロ画像とが混在しているようなカラージョブに対し、カラーページをカラー画像形成装置でモノクロページをモノクロ画像形成装置で、それぞれ印刷を行うことが可能である。従来技術では、このような同一ジョブ中にカラー/モノクロの切り替わりがある場合に対応して、それぞれの定着装置に対する待機中の定着温度の設定を変更するような技術は存在しない。
また、カラー画像形成装置とモノクロ画像形成装置とを備えた画像形成システムにおいては、モノクロページの有無に拘わらずカラージョブをカラー画像形成装置で、モノクロページをモノクロ画像形成装置で、それぞれ印刷を行うことが可能である。従来技術では、このようなジョブ間でカラー/モノクロの切り替わりがある場合に対応して、それぞれの定着装置に対する待機中の定着温度の設定を変更するような技術は存在しない。
このように、カラー画像形成装置とモノクロ画像形成装置とを備えた画像形成システムにおいて、カラー/モノクロの切り替わりに対応してそれぞれの定着装置に対する待機中の定着温度の設定を変更する技術は、従来存在せず、消費電力低減の余地が残されている。
本発明は、上記のごとき実情に鑑みてなされたものであり、それぞれが独立して画像の印刷が可能なカラー画像形成装置及びモノクロ画像形成装置を備えた画像形成システムにおいて、各装置の定着装置における待機中の定着温度の設定を変更することで、省電力を図ることをその目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、それぞれ定着装置を有し、それぞれが独立して画像の印刷が可能なモノクロ画像形成装置及びカラー画像形成装置を備えた画像形成システムであって、印刷データのカラーデータとモノクロデータの混在比率に基づき、各定着装置に対し待機中の定着温度の設定を変更することを特徴としたものである。
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記混在比率は、前記印刷データ中のカラーデータとモノクロデータの切り替わり頻度と、前記印刷データの総ページ数から求めることを特徴としたものである。
第3の技術手段は、第2の技術手段において、前記混在比率は、前記印刷データ中のカラーデータとモノクロデータの切り替わり頻度を、前記印刷データの総ページ数で除算した値とすることを特徴としたものである。
第4の技術手段は、第2又は第3の技術手段において、前記待機中の定着温度は、前記混在比率が高いほど、高く設定することを特徴としたものである。
第5の技術手段は、第2乃至第4のいずれかの技術手段において、前記待機中の定着温度は、初期設定温度に対し、定着実行時の定着温度と該初期設定温度との差分値に前記混在比率を乗じ、該初期設定温度を加算した値を、変更後の値として設定することを特徴としたものである。
第6の技術手段は、第1乃至第5のいずれかの技術手段において、カラー画像形成装置及びモノクロ画像形成装置で、それぞれ、印刷完了から所定時間、新たな印刷ページが無いことを検出した場合、対象となる定着装置を前記待機中の定着温度に制御することを特徴としたものである。
第7の技術手段は、第6の技術手段において、前記所定時間は、前記混在比率により変更されることを特徴としたものである。
第8の技術手段は、第1乃至第7のいずれかの技術手段において、カラーページを前記カラー画像形成装置で、モノクロページを前記モノクロ画像形成装置でそれぞれ印刷するに際し、前記設定の変更を実行することを特徴としたものである。
第9の技術手段は、第8の技術手段において、前記混合比率を求める対象の印刷データは、現在処理すべき1つのジョブのデータであり、前記混在比率はカラーページとモノクロページの混在比率であることを特徴としたものである。
第10の技術手段は、第8の技術手段において、前記混合比率を求める対象の印刷データは、現在処理すべく蓄積された1又は複数のジョブの全データであり、前記混在比率はカラーページとモノクロページの混在比率であることを特徴としたものである。
第11の技術手段は、第8の技術手段において、前記混合比率を求める対象の印刷データは、現在処理すべく蓄積された1又は複数のジョブのデータのうち、処理順で所定のページ数分のデータであり、前記混在比率はカラーページとモノクロページの混在比率であることを特徴としたものである。
第12の技術手段は、第1乃至第7のいずれかの技術手段において、前記混合比率を求める対象の印刷データは、現在処理すべく蓄積された複数のジョブであり、前記混在比率はカラージョブとモノクロジョブの混在比率であり、モノクロページの有無に拘わらずカラージョブを前記カラー画像形成装置で、モノクロジョブを前記モノクロ画像形成装置でそれぞれ印刷するに際し、前記設定の変更を実行することを特徴としたものである。
本発明によれば、それぞれが独立して画像の印刷が可能なカラー画像形成装置及びモノクロ画像形成装置を備えた画像形成システムにおいて、各装置の定着装置における待機中の定着温度の設定を変更することで、省電力を図ることが可能となる。
本発明に係る画像形成システム(以下、本システムという)は、それぞれが独立して画像の印刷が可能なカラー画像形成装置及びモノクロ画像形成装置を備える。そして、これら画像形成装置は、それぞれ定着装置が設けられているものとする。従って、本システムは複合型の画像形成装置であるとも言える。カラー画像形成装置及びモノクロ画像形成装置の配置は問わず、一方を他方の上流側に配置しても下流側に配置してもよく、また一方を他方の上に積載してもよい。
本システムでは、後述するように、カラー画像形成装置の定着装置とモノクロ画像形成装置の定着装置とに対して、待機中の定着温度の設定の変更が可能となっている。また、本システムでは、入力された印刷データに対してカラー画像形成装置での印刷処理を行うのか或いはモノクロ画像形成装置での印刷処理を行うのかを切り替える処理切替手段と、その切り替えを元に戻す処理復帰手段を備えるものとする。切り替えや復帰は、カラーページとモノクロページとの切り替えに基づき行えばよい。
なお、切り替えは、カラー画像形成装置とモノクロ画像形成装置との処理速度や記録物収容部への距離などに依存させて実行してもよい。この処理切替手段で画像印刷処理を実行する装置を適宜切り替えることにより、FCOT向上が図れ、画像印刷処理が一時的或いは修理完了まで続行不可能となる場合の代行印刷も実行することが可能となる。
また、本システムに具備されるカラー画像形成装置及びモノクロ画像形成装置は、複写機能、プリンタ機能、ネットワークプリンタ機能などを通常の複合機と呼ばれる機器と同様に備え、それらの機能によって画像印刷を実行するものとするが、それらの機能の全部を備える必要はなく、またファイル保存機能やファイル送信機能など他の機能も付加されたものであってもよい。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成システムの配置構成を示した外観図で、図2は、図1の画像形成システムの一構成例を示す概略断面図、図3は、図2の画像形成システムにおけるカラー画像形成部の拡大図である。
図1乃至図3で例示した本システムは、中央部に配置されたカラー画像形成装置1と、このカラー画像形成装置1の前方側(図では左側)に配置された最終処理装置3と、カラー画像形成装置1の後方側(図では右側)に配置されたモノクロ画像形成装置2、及び、このモノクロ画像形成装置2の上部に搭載されたカラー画像読取装置(カラースキャナ)4とで構成されている。
ここで使用されるカラー画像形成装置1の処理速度は、約70枚/分程度であるのに対して、モノクロ画像形成装置2の処理速度は、約110枚/分程度であるものとして例示する。すなわち、前後に配置された2台の画像形成装置であるカラー画像形成装置1とモノクロ画像形成装置2は、処理速度が遅いカラー画像形成装置1が前に配置され、処理速度が速いモノクロ画像形成装置2が後に配設されている。
また、カラー画像形成装置1の前部から上部にかけて、このカラー画像形成装置1に覆い被さるように、側面視逆L字形状のバイパス搬送路装置5が配置されており、モノクロ画像形成装置2の前部とカラー画像形成装置1の後部との間には、筐体状の搬送路接続装置6が配置されている。また、バイパス搬送路装置5の上方には、上部収容トレイ77が備えられている。そして、モノクロ画像形成装置2の前部は搬送路接続装置6を介してカラー画像形成装置1の後部と接続され、モノクロ画像形成装置2の前部はバイパス搬送路装置5を介して最終処理装置3の後部と接続されている。
すなわち、ここで例示する本システムは、図1及び図2に示すように、前方から後方にかけて、最終処理装置3、バイパス搬送路装置5、カラー画像形成装置1、搬送路接続装置6、及びモノクロ画像形成装置2が直列に接続された構成となっている。そして、カラー画像形成装置1の上部は、上部収容トレイ77を備えたバイパス搬送路装置5で占有され、モノクロ画像形成装置2の上部には、バイパス搬送路装置はなく、カラー画像読取装置4で占有されている。
そして、カラースキャナ4で原稿載置トレイ40に載置して自動原稿紙送りによって読み取った画像データや、外部PCから入力された画像データは、カラー画像形成装置1内又はモノクロ画像形成装置2内のデータ格納領域に一時的に格納され、画像記録処理が実行され、場合によって代替画像記録処理が実行される。また、モノクロ画像形成装置2の上部手前側には、モノクロ側操作パネル202が配置されており、カラー画像形成装置1の上部手前側には、カラー側操作パネル201が配置されている。
なお、本実施の形態では、カラー画像読取装置4としては、一般的なカラースキャナが用いられていることを述べるに留め、カラー画像読取装置4の構成に関する説明は省略する。また、カラー画像読取装置4をカラー画像形成装置1に上に設け、モノクロ画像読取装置をモノクロ画像形成装置2の上に設けるなど、他の構成も適用可能である。
また、本システムの構成として、上記のカラー画像形成装置1とモノクロ画像形成装置2とが並べて配置され、各画像形成装置に対して記録済記録媒体(記録物)を共通に収容する記録物収容部(共通収容部ともいう)が設けられると共に、上記のモノクロ画像形成装置2に対しては、モノクロ画像形成装置2の記録物を専用に収容する専用収容部(バイパス搬送路装置5の上方に備えられた上部収容トレイ77で例示)が、上記の共通収容部と選択的に使用可能に設けられるようにしてもよい。
以上、このような構成とすることにより、カラー画像形成装置1とモノクロ画像形成装置2とを併用する分散処理時には、カラー画像形成装置1の記録物と、モノクロ画像形成装置2の記録物とを、共に、共通収容部に収容するようにすることができる。また、カラー画像形成装置1を単独で使用するカラー機単独処理時には、カラー画像形成装置1の記録物を、共通収容部に収容できる。また、モノクロ画像形成装置2を単独で使用するモノクロ機単独処理時には、モノクロ画像形成装置2の記録物を、専用収容部に収容できる。これにより、二つの画像記録ジョブの並列処理を、円滑に行うことができる。
以下、これら各装置の構成について説明する。
まず、カラー画像形成装置1について説明する。カラー画像形成装置1は、図2に示すように、4組の画像形成ユニット10BK、10C、10M、10Y、中間転写ユニット20、転写定着ユニット30、第1記録用紙収納トレイ41、第2記録用紙収納トレイ42、第3記録用紙収納トレイ43、第4記録用紙収納トレイ44、水平供給搬送路51、水平排出搬送路52、第1垂直搬送路53、第2垂直搬送路54、第3垂直搬送路55、水平帰還搬送路56、及び、排出収容トレイ77で構成されている。この排出収容トレイ77は、後部のモノクロ画像形成装置2で画像処理されたモノクロ画像の記録用紙を収容するトレイ(但し、通常は共通収容部に収容される)になる。
ところで、カラー画像形成装置1は、カラー画像を記録媒体である記録用紙Pに記録する方法として、タンデム式を採用している。このタンデム式は、半導電性の無端ベルトを回転自在に設け、互いに異なる色相の可視化像を個別に形成する複数の画像形成部を、無端ベルトの外周面の移動方向に沿って一列に配設し、無端ベルトが少なくとも1回転する間に1枚のカラー画像を形成する方式である。
上記のタンデム式には、従来から、各画像形成部で形成された各色相の可視化像を、無端ベルトの外周面において重ね合わせた後に、記録用紙P上に転写する中間転写方式と、無端ベルトの外周面に吸着して搬送される記録媒体の表面に、各画像形成部で形成された各色相の可視化像を順次転写する転写搬送方式とが存在する。
ところが、上記のタンデム式において、最近、上記の中間転写方式や転写搬送方式とは異なる新たな方式が採用されており、上記のカラー画像形成装置1においても、この新たな方式が採用されている。この新たな方式のタンデム式は、上記したカラー画像形成装置1を構成する構成要素の内、4組の画像形成ユニット10BK、10C、10M、10Y、中間転写ユニット20、及び、本発明の制御対象となる転写定着ユニット30により構成されている。図3には、この新たな方式のタンデム式の構成を例示している。
図3において、画像形成ユニット10Y、10M、10C、10BKは、それぞれ、感光体ドラム11の周囲に帯電ローラ12、レーザー光照射手段13、現像器14、クリーナー16を配設しており、これらの各ユニットの現像器にはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)の各色トナーTが収容されている。
中間転写ユニット20は、中間転写ベルト21、中間転写ベルト駆動ローラ22、中間転写ベルトテンションローラ23、感光体ドラム11と中間転写ベルト21間に電界を与えて感光体ドラム11から中間転写ベルト21上にトナーTを電界転写するための1次転写ローラ24、中間転写ベルト21上の転写残留トナーTをクリーニングするための中間転写ベルトクリーニングユニット25、中間転写ベルト21から転写定着ローラ31へトナーTを転写するための2次転写バックアップローラ26等から構成されている。この内、中間転写ベルト21は、中間転写ベルト駆動ローラ22と中間転写ベルトテンションローラ23に懸架され、図示されていない駆動手段と中間転写ベルト駆動ローラ22により、矢印の方向に回転駆動される。
転写定着ユニット30は、転写定着ローラ31、この転写定着ローラ31を加熱するための内部熱源である加熱ランプ36、加圧ローラ32、及び、温度検知部材34等からなる。更に、これらに追加して、転写定着ローラ31上で加熱溶融されたトナーTを転写定着ローラ31上で圧熱する圧熱ローラ33、この圧熱ローラ33を内部より加熱するための熱源である加熱ランプ37及び、圧熱ローラ33の温度検知を行うための温度検知部材35等が設けられている。また、記録用紙Pが、図示しない用紙搬送部材により、転写定着ローラ31と加圧ローラ(加圧部材)32との接触部分である転写定着ニップまで搬送される。
上記の転写定着ユニット30に使用されている転写定着ローラ31は、転写定着ローラ上でトナーTを加熱溶融するために、その内部に加熱源の加熱ランプ36を有している。転写定着ローラ31の表面温度が120℃〜180℃程度の範囲の所定温度になるように、温度検知部材34での検知温度に基づき加熱ランプ36の制御がなされる。この温度は、トナー材料やプロセス速度、転写定着ローラ31と加圧ローラ32との接触部分である転写定着ニップのニップ幅やその荷重条件等により最適な値に設定される。本発明では、待機中におけるこの所定温度の制御を行う。ここで、加熱ランプ37及び温度検知部材35によっても同じ所定温度への制御を行うとよい。
このような構成を有する上記の新たな方式のタンデム式カラー画像形成装置では、まず、1次転写ローラ24を用いて、感光体ドラム11から中間転写ベルト21上に可視化像を転写する。そして、この中間転写ベルト21に転写された可視化像を更に転写定着ローラ31へ転写した後、この転写定着ローラ31に転写された可視化像を記録用紙Pに転写すると共に定着させることを特徴としている。すなわち、上記の新たな方式のタンデム式では、記録用紙Pに可視化像を転写すると同時に定着させているので、従来用いられていた定着部を必要としない。そのため、定着部の設置スペースを削減することができる利点がある。
しかしながら、上記の新たな方式のタンデム式カラー画像形成装置では、転写定着ユニット30の転写定着ローラ31は、上記したように、転写定着ローラ上でトナーTを加熱溶融するために、その表面温度が20℃〜180℃程度の範囲で所定温度に加熱制御されている。そこで、この加熱された中間転写ベルト21が画像形成ユニット10Yの位置へ移動して、この中間転写ベルト21の熱により、画像形成ユニット10Yの感光体ドラム11に付着されているトナーTを溶融する等の悪影響を及ぼす恐れがある。
そこで、中間転写ベルト21の熱が画像形成ユニット10Yに悪影響を及ぼさないようにするために、転写定着ローラ31を通過した中間転写ベルト21が画像形成ユニット10Yの位置へ移動するまでに、中間転写ベルト21を放熱させる必要がある。そのため、上記の新たな方式のタンデム式では、図3に示すように、中間転写ベルト21における、転写定着ユニット30の転写定着ローラ31から、一番手前にある画像形成ユニット10Yまでのベルトの移動距離が可能な限り長くなるような位置に、転写定着ユニット30の転写定着ローラ31を配設している。
すなわち、前方に配設された中間転写ベルトテンションローラ23と後方に配設された中間転写ベルト駆動ローラ22とに張設された中間転写ベルト21の上側に、前方から後方にかけて、画像形成ユニット10Y、画像形成ユニット10M、画像形成ユニット10C、及び、画像形成ユニット10BKが配設されており、これらの画像形成ユニットの配設に対して、中間転写ベルト21の下側の前方寄りに、転写定着ユニット30を配設することにより、転写定着ローラ31から、一番手前の画像形成ユニット10Yまでの中間転写ベルト21の移動距離が、機構上、可能な範囲で最も長くなるようにしている。
上記のカラー画像形成装置1において、記録用紙Pを収納する記録用紙収納トレイの構成及び配設は、次のようになされている。中間転写ユニット20は、上記したように、前方に配設された中間転写ベルトテンションローラ23と後方に配設された中間転写ベルト駆動ローラ22とに張設されて配設されているが、第1記録用紙収納トレイ41と第2記録用紙収納トレイ42とは、この中間転写ユニット20の下方に、前後に水平に配設されている。
また、第1記録用紙収納トレイ41及び第2記録用紙収納トレイ42と、中間転写ユニット20との間には、前述の画像転写手段に相当する転写定着ユニット30が、前方寄りに、すなわち、第1記録用紙収納トレイ41の上方に配設されている。そして、第1記録用紙収納トレイ41及び第2記録用紙収納トレイ42の下方に、第3記録用紙収納トレイ43が配設され、この第3記録用紙収納トレイ43の下方に、第4記録用紙収納トレイ44が配設されている。
この内、第1記録用紙収納トレイ41と第2記録用紙収納トレイ42とは、構造及び大きさが同じであり、第3記録用紙収納トレイ43と第4記録用紙収納トレイ44とは、構造及び大きさが同じである。また、第3記録用紙収納トレイ43及び第4記録用紙収納トレイ44の前後方向の長さは、第1の記録媒体収納部の前端部から第2の記録媒体収納部の後端部までの長さと略等しくなっている。また、上記の各記録用紙収納トレイ41,42,43,44の幅は、全て同じである。また、上記の各記録用紙収納トレイ41,42,43,44は、カラー画像形成装置1の側面(図3では、手前側の面)から、カラー画像形成装置1の内部に着脱することができる。
上記の第1記録用紙収納トレイ41及び第2記録用紙収納トレイ42は、A4及びA4よりも小さいサイズの記録用紙Pを収納する記録用紙収納トレイであり、第3記録用紙収納トレイ43及び第4記録用紙収納トレイ44は、最大がA3サイズまでの記録用紙Pを収納する記録用紙収納トレイである。また、上記の各記録用紙収納トレイ41,42,43,44には、収納されている記録用紙Pの有無を検知する記録用紙検知センサが、それぞれ備えられている。
また、上記の第1記録用紙収納トレイ41、第2記録用紙収納トレイ42、第3記録用紙収納トレイ43、及び、第4記録用紙収納トレイ44の後部の上端には、記録用紙Pをトレイの内部から外へ搬出するための搬出口路として、それぞれ、第1搬出口路、第2搬出口路、第3搬出口路、及び、第4搬出口路が設けられている。これらの各搬出口路には、記録用紙搬出用のローラが備えられており、各用紙収納トレイから記録用紙Pを搬出する際には、図示されていない駆動手段によりこれらの記録用紙搬出用のローラが駆動されて、記録用紙Pが搬出される。
上記のカラー画像形成装置1において、記録用紙Pを搬送する搬送路は、次のように構成されている。すなわち、記録用紙Pへの文字や図形の記録は、転写定着ユニット30の転写定着ローラ31と加圧ローラ32とが接触して形成される転写定着ニップで行われるので、この転写定着ニップへ記録用紙Pを搬送する必要がある。そのため、この転写定着ニップへ記録用紙Pを搬送して供給する水平供給搬送路51は、転写定着ユニット30の転写定着ニップから後方に向かって水平に延びるように形成されている。また、転写定着ニップから記録用紙Pを搬送して排出する水平排出搬送路52は、転写定着ユニット30の転写定着ニップから前方に向かって水平に延びるように形成されている。この水平排出搬送路52は、後述するバイパス搬送路装置5の前部に接続され、この部分を介して同じく後述する最終処理装置3に接続される。
また、第1垂直搬送路53は、第1記録用紙収納トレイ41と第2記録用紙収納トレイ42との間から上方に向かって形成されており、この第1垂直搬送路53の上端部は、水平排出搬送路52の途中部に接続されている。また、第2垂直搬送路54は、第2記録用紙収納トレイ42の後方から上方に向かって形成されており、この第2垂直搬送路54の上端部は、水平排出搬送路52の後端部に接続されている。これらの各搬送路は、後述するように、各記録用紙収納トレイ41,42,43,44から、記録用紙Pを転写定着ユニット30へ供給したり、供給された記録用紙Pを排出したりするのに用いられる。
そのため、上記の第1垂直搬送路53には、第1記録用紙収納トレイ41の第1搬出口路が接続されており、第2垂直搬送路54には、第2記録用紙収納トレイ42の第2搬出口路、第3記録用紙収納トレイ43の第3搬出口路、及び、第4記録用紙収納トレイ44の第4搬出口路が接続されている。
また、第3垂直搬送路55は、水平供給搬送路51から分岐して下方に向かって第1記録用紙収納トレイ41及び第3記録用紙収納トレイ43の前方に形成されている。この第3垂直搬送路55が水平供給搬送路51から分岐する部分には、搬送路切替レバー58が設けられている。また、水平帰還搬送路56は、第1記録用紙収納トレイ41と転写定着ユニット30との間に、上記の第3垂直搬送路55の上部から分岐して後方に向かって水平に形成されており、この水平帰還搬送路56の後端は、第1垂直搬送路53の途中部に接続されている。この水平帰還搬送路56が第3垂直搬送路55から分岐する部分には、搬送路切替レバー59が設けられている。これらの第3垂直搬送路55及び水平帰還搬送路56は、記録用紙Pの両面に文字や図形等を記録できるようにするために、設けられている。
上記した水平供給搬送路51、水平排出搬送路52、第1垂直搬送路53、第2垂直搬送路54、第3垂直搬送路55、及び、水平帰還搬送路56には、図示されていない駆動手段により駆動されるローラやガイド(図示されていない)が備えられており、これらのローラやガイドにより、記録用紙Pが搬送される。
次に、モノクロ画像形成装置2について説明する。モノクロ画像形成装置2は、モノクロの文字や図形等を記録用紙Pに記録するものである。図2において、モノクロ画像形成装置2は、モノクロ画像形成ユニット60、本発明の制御対象となる定着ユニット63、第1記録用紙収納トレイ141、第2記録用紙収納トレイ142、第3記録用紙収納トレイ143、第4記録用紙収納トレイ144、水平供給搬送路151、水平排出搬送路152、第1垂直搬送路153、第2垂直搬送路154、第3垂直搬送路155、水平帰還搬送路156、及び、画像処理されたモノクロ画像の記録用紙を収容する排出収容トレイ157で構成されている。
上記のモノクロ画像形成装置2では、上記したカラー画像形成装置1と異なり、モノクロ画像形成ユニット60には定着機能は含まれず、別に、定着ローラ64、加圧ローラ65、加熱ランプ、及び温度検知部材等とで構成される定着ユニット63が独立して存在している。定着ローラ64は、この加熱ランプ及び温度検知部材により、その表面温度が120℃〜180℃程度の範囲で所定温度に加熱制御される。本発明では、カラー側だけでなくモノクロ側のこの所定温度の待機中における制御も行う。ここでも、カラー側の転写定着ユニット30と同様に、熱圧ローラ33(及び加熱ランプ、温度検知部材35)のごとき熱圧ローラを設け、その熱圧ローラも同じ所定温度への制御を行うようにしてもよい。
また、上記のモノクロ画像形成ユニット60には、前述の画像転写手段に相当する感光体ドラム61と加圧ローラ62とで構成される部分が備えられており、感光体ドラム61の表面に形成されたモノクロ画像が、記録用紙Pに転写される。
上記のモノクロ画像形成装置2は、上記したカラー画像形成装置1において、転写定着ユニット30を感光体ドラム61と加圧ローラ62に置き換えることにより構成可能である。すなわち、上記のモノクロ画像形成装置2における記録用紙Pを収納する記録用紙収納トレイ及び記録用紙Pを搬送する搬送路は、上記したカラー画像形成装置1の記録用紙収納トレイ及び搬送路と、その構成や配設が、全く同じである。従って、これらに関する説明を省略する。但し、モノクロ画像形成装置2の水平排出搬送路152は、カラー画像形成装置1とは異なり、後述するバイパス搬送路装置5の後端部に接続され、このバイパス搬送路装置5を介して後述する最終処理装置3に接続される。なお、図2において、モノクロ画像形成装置2における記録用紙Pを収納する記録用紙収納トレイや記録用紙Pを搬送する搬送路に関する部分は、百番台の番号で表示されており、これらの番号の下2桁の数字が、カラー画像形成装置1における該当部分の番号と同じである。
次に、搬送路接続装置6について説明する。搬送路接続装置6は、モノクロ画像形成装置2の前部に装着されて使用され、モノクロ画像形成装置2の水平排出搬送路152により搬送された記録用紙Pを、カラー画像形成装置1に装着されているバイパス搬送路装置5の後端部に搬送する機能を備えている。
そのため、この搬送路接続装置6には、バイパス上昇搬送路71が備えられている。このバイパス上昇搬送路71の後端部は、モノクロ画像形成装置2の水平排出搬送路152の前端部に接続される。また、このバイパス上昇搬送路71は、後端部が水平な搬送路を形成し、この後端部から途中部にかけて上方へ円弧状に曲がり、途中部は垂直な搬送路を形成しており、この途中部から前端部にかけて前方へ円弧状に曲がり、前端部は水平な搬送路を形成している。上記のバイパス上昇搬送路71には、図示されていない駆動手段により駆動されるローラやガイド(図示されていない)が備えられている。
上記の搬送路接続装置6では、モノクロ画像形成装置2の水平排出搬送路152から渡された記録用紙Pは、バイパス上昇搬送路71の後端部により前方へ水平に短い距離を搬送された後、バイパス上昇搬送路71の途中部により下方から上方へ搬送され、更に、バイパス上昇搬送路71の前端部により前方へ水平に短い距離を搬送される。
次に、バイパス搬送路装置5について説明する。このバイパス搬送路装置5は、カラー画像形成装置1の前部から上部にかけてカラー画像形成装置1に覆い被さるように装着されている。このバイパス搬送路装置5は、搬送路接続装置6のバイパス上昇搬送路71から渡された記録用紙Pを、最終処理装置3に搬送する。また、カラー画像形成装置1の水平排出搬送路52から排出されて渡された記録用紙Pを、最終処理装置3に搬送する。
そのため、このバイパス搬送路装置5には、バイパス水平搬送路72、バイパス下降搬送路73、後主搬送路74、及び、前主搬送路75が備えられている。バイパス水平搬送路72の後端部には、搬送路接続装置6のバイパス上昇搬送路71の前端部が接続され、バイパス水平搬送路72の前端部は、バイパス下降搬送路73の上端部に接続され、バイパス下降搬送路73の下端部は、後主搬送路74と前主搬送路75の接続部分である主搬送路合流途中部76に合流して接続される。また、前主搬送路75の後端部には、カラー画像形成装置1の水平排出搬送路52の前端部が接続される。上記のバイパス水平搬送路72、バイパス下降搬送路73、後主搬送路74、及び、前主搬送路75には、図示されていない駆動手段により駆動されるローラやガイド(図示されていない)が備えられている。
また、バイパス搬送路装置5の筐体の上面部分と、バイパス搬送路装置5のバイパス水平搬送路72の一部及びバイパス下降搬送路73の一部とは、一体で構成されてバイパス搬送路開放部5aを形成している。このバイパス搬送路開放部5aは、このバイパス搬送路開放部5aの前端部下端に設けられた支点5bを中心にして、上方に開閉可能である。そのため、バイパス水平搬送路72やバイパス下降搬送路73で生じた記録用紙Pのジャムに対する処置やメインテナンス等を容易に行うことができる。
上記のバイパス搬送路装置5では、搬送路接続装置6のバイパス上昇搬送路71によりバイパス水平搬送路72へ渡された記録用紙Pは、バイパス水平搬送路72により前方に向かって水平に搬送され、バイパス下降搬送路73により下方に向かって垂直に搬送され、主搬送路合流途中部76で前主搬送路75に渡され、前主搬送路75により水平に前方へ搬送されて最終処理装置3に渡される。他方、カラー画像形成装置1の水平排出搬送路52から後主搬送路74に渡された記録用紙Pは、同じく前主搬送路75により水平に前方へ搬送されて最終処理装置3に渡される。
そうすると、搬送路接続装置6から渡された記録用紙Pとカラー画像形成装置1から渡された記録用紙Pとが、主搬送路合流途中部76で競合して衝突する恐れが生じる。そこで、この衝突を回避するために、バイパス搬送路装置5に対して、バイパス水平搬送路72における記録用紙Pの一時滞留制御が行われるようにしておけばよい。
また、上記のバイパス搬送路装置5の上方には、上部収容搬送路78と上部収容トレイ77とが備えられている。上部収容搬送路78は、バイパス水平搬送路72から分岐するようにして設けられており、バイパス水平搬送路72により搬送されている記録用紙Pを、搬送路切替レバー79の切替えにより受入れて搬送し、上部収容トレイ77に収容するものである。上部収容トレイ77は、モノクロ画像形成装置2で記録された記録用紙Pを、最終処理装置3まで搬送しないで、その途中で収容できるようにするために、モノクロ画像形成装置2専用の記録用紙収容トレイとして設けられている。
次に、最終処理装置3について説明する。最終処理装置3は、カラー画像形成装置1やモノクロ画像形成装置2により画像記録された記録用紙Pを収容する装置である。この収容に際しては、複数の記録用紙Pを搬送されてきた順に収容したり、収容した複数の記録用紙Pを綴じて製本したりする機能を備えている。
そのため、この最終処理装置3には、第1収容水平搬送路81、第2収容水平搬送路82、第3収容搬送路83、搬送路切替レバー84、フィニッシャ部85、第1収容トレイ86、及び、第2収容トレイ87が備えられている。この内、第1収容水平搬送路81、第2収容水平搬送路82、及び、第3収容搬送路83は、バイパス搬送路装置5の前主搬送路75から渡された記録用紙Pをフィニッシャ部85又は第2収容トレイ87に搬送するのに用いられる。
第1収容水平搬送路81の後端部には、バイパス搬送路装置5の前主搬送路75の前端部が接続され、第1収容水平搬送路81の前端部は、第2収容水平搬送路82の後端部及び第3収容搬送路83の上端部に接続される。この接続部分には、搬送路切替レバー84が設けられており、この搬送路切替レバー84により、搬送距離が短い第1収容水平搬送路81により搬送された記録用紙Pを、第2収容水平搬送路82と第3収容搬送路83のいずれに搬送するかが切り替えられる。第3収容搬送路83は、上端部から下方に向かう垂直な搬送路を形成し、途中で略前方に向かって円弧状に曲がった後に水平な搬送路を形成している。上記の第1収容水平搬送路81、第2収容水平搬送路82、及び、第3収容搬送路83には、図示されていない駆動手段により駆動されるローラやガイド(図示されていない)が備えられている。
第2収容水平搬送路82の前端部の下方には、フィニッシャ部85が配設されている。このフィニッシャ部85は、第2収容水平搬送路82により搬送されてきた記録用紙Pを順にストックし、綴じて製本等を行って第1収容トレイ86に送り出す。また、第3収容搬送路83により搬送された記録用紙Pは、搬送されてきた順に第2収容トレイ87に収容される。上記したように、最終処理装置3は前述した共通の記録物収容部に相当することから、前述した記録物収容部としては、製本可能な第1収容トレイ86と、単に搬送されてきた順に収容する第2収容トレイ87とが存在する。
以上、図1乃至図3を参照して、本システムの一構成例について説明したが、次に、図4を参照して、本システムにおける制御について説明する。図4は、図1の画像形成システムにおける定着温度設定を含む画像記録制御を実行する主要部の例を示すブロック図である。なお、図4においては、搬送路接続装置6を図示していないが、図1乃至図3で示したようにモノクロ画像形成装置2とカラー画像形成装置1との間に設けられているものとする。
カラー画像形成装置1、モノクロ画像形成装置2、及び最終処理装置3は、それぞれ、カラー側制御部、モノクロ側制御部、及び最終処理側制御部を備えている。このうち、カラー側制御部には、バイパス搬送路装置5の制御機能が含まれ、モノクロ側制御部には、カラー画像読取装置4及び搬送路接続装置6の制御機能が含まれている。
このほか、カラー側制御部には、主制御部2aに、本システムとして必要な定着温度設定をはじめ、切替や復帰等の制御機能も含まれるものとする。すなわち、以下の例では、カラー側制御部がメインの制御部となって他の制御部を制御するものとする。但し、本システムとして必要なこれらの制御機能は、モノクロ側制御部に設けてもよいし、モノクロ側制御部及びカラー側制御部の双方に組み込んでもよいし、それらの中間としてバイパス搬送路装置5や搬送路接続装置6内に別途設けた制御部に組み込んでもよい。
カラー側制御部は、カラー側主制御部1aとしてカラー側ICU(イメージコントロールユニット)1b及びカラー側PCU(プリントコントロールユニット)1cが設けられ、そのカラー側主制御部1aと、カラー側操作パネル201(図1を参照)を有するカラー側OCU(オペレータ制御ユニット)5aと、カラー側HDD1dと、カラー側管理部1eとで構成されている。
カラー側ICU1bは、カラー画像形成装置1で処理されるカラー画像データに関する処理を行う。このカラー側ICU1bは、カラー画像形成装置1が独立した単体で使用される場合で、且つ、カラー画像形成装置1の上部にもカラースキャナ等が搭載されている場合には、これらカラースキャナに関する制御も行う。カラー側HDD1dは、カラー画像読取装置4から読み取られた画像データを一時的に記憶する。カラー側OCU5aは、カラー画像形成装置1の操作を行うユーザ(オペレータ)によって操作される部分であり、液晶表示器の上にタッチパネルを配置したカラー側操作パネル201(図1を参照)を備えている。
カラー側PCU1cは、上記したカラー画像形成装置1の制御を行う。ここでの制御にはカラー側の定着装置に対する定着温度設定変更の制御、及びモノクロ側PCU2cを介してモノクロ側の定着装置に対する定着温度設定変更の制御も含まれる。カラー側管理部1eは、カラー画像形成装置1が行う処理を管理するための管理情報を記憶するメモリである。カラー側PCU1cは、カラー側管理部1eが記憶している管理情報を参照し、参照した情報に基づいてカラー画像形成装置1の制御を行う。
モノクロ側制御部は、モノクロ側主制御部2aとしてモノクロ側ICU2b及びモノクロ側PCU2cが設けられ、そのモノクロ側主制御部2aと、モノクロ側操作パネル202(図1を参照)を有するモノクロ側OCU4bと、モノクロ側HDD2dと、モノクロ側管理部2eとで構成されている。
モノクロ側ICU2bは、基本的には、モノクロ画像形成装置2で処理されるモノクロ画像データに関する処理を行うが、本システムのように、モノクロ画像形成装置2の上部にカラー画像読取装置4が搭載されている場合は、このカラー画像読取装置4におけるカラースキャナ4aで読み取られるカラー画像データの処理も含むカラースキャナ4aに関する制御も行う。モノクロ側HDD2dは、上記の画像データを一時的に記憶する。モノクロ側OCU4bは、モノクロ画像形成装置2の操作を行うオペレータによって操作される部分であり、液晶表示器の上にタッチパネルを配置したモノクロ側操作パネル202(図1を参照)を備えている。
モノクロ側PCU2cは、上記したモノクロ画像形成装置2の制御を行う。ここでの制御には、カラー側PCU1aから制御に基づいてなされる、モノクロ側の定着装置に対する本発明に係る定着温度設定変更の制御も含まれる。モノクロ側管理部2eは、モノクロ画像形成装置2が行う処理を管理するための管理情報を記憶するメモリである。モノクロ側PCU2cは、モノクロ側管理部2eが記憶している管理情報を参照し、参照した情報に基づいてモノクロ画像形成装置2の制御を行う。
最終処理側制御部3aは、SUB CPU(サブ中央処理ユニット)3aで構成されている。このサブCPU3aは、最終処理装置3の制御を行う。なお、最終処理側制御部には、OCUを設けなくてもよく、最終処理装置3に対する操作指示に関する情報は、カラー側制御部のカラー側OCU5a又はモノクロ側制御部のモノクロ側OCU4bからの情報を使用するとよい。
本システムは、その制御に関する部位として、上記のほか、プリンタボート90及びHDD91を備えている。プリンタボード90は、カラー側ICU1b及びモノクロ側ICU2bに接続されている。プリンタボード90は、本システムの外部に設置されたLANに接続されており、このLANを介してPC92に接続されている。このプリンタボード90は、PC等からLANを介して本システムに送信された画像データを受信して、カラー側ICU1b又はモノクロ側ICU2bへ送信する。HDD91は、これらの画像データを一時的に記憶する。
また、本システムの制御においては、カラー画像形成装置1の制御を行うカラー側PCU1cと、モノクロ画像形成装置2の制御を行うモノクロ側PCU2cとが相互接続されており、必要な情報を相互に交換できるようになっている。また、カラー画像読取装置4は、モノクロ側ICU2bとカラー側ICU1bの双方に接続されており、カラースキャナ4aで読取られた全画像データが、カラー側HDD1dに記憶されるようになっている。また、本システムでは、カラー側の主制御部1aに本システム全体を統括する機能を付与している。
上記のカラー側OCU5aは、本来は、カラー画像形成装置1に対する指示のみを行い、同じく上記のモノクロ側OCU4bは、本来は、モノクロ画像形成装置2に対する指示のみを行うというように、それぞれ独立した存在である。例えば、カラー画像形成装置1及びモノクロ画像形成装置2に収納される記録用紙Pの種類とその記録用紙Pが収納された該当記録用紙収納トレイ等の情報は、カラー側OCU5a及びモノクロ側OCU4bから、それぞれ別々に入力される。
しかし、本システムの制御においては、システムの効率を上げるために、カラー側OCU5aと、モノクロ側OCU4bとは、相互に役割分担を行っている。すなわち、カラー画像読取装置4を搭載しているモノクロ画像形成装置2のモノクロ側操作パネル202(図1を参照)は、カラー画像読取装置4、モノクロ画像形成装置2、カラー画像形成装置1、及び最終処理装置3に関する画像データの入力及び処理の指示等を行う。これに対して、モノクロ画像形成装置2及びカラー画像形成装置1の動作状態や入力済みの画像データの確認及び処理の指示等は、カラー画像形成装置1側のカラー側操作パネル201に表示されるようになっている。このような役割分担により、カラー画像形成装置1に設けられたカラー側操作パネル201と、モノクロ画像形成装置2に設けられたモノクロ側操作パネル202とは、その構成が若干異なっている(図1を参照)。
次に、上記したカラー側制御部の主制御部1aに具備される、本発明における画像形成システムとして必要な定着温度設定変更をはじめ、切替や復帰等の制御機能について説明する。すなわち、ここでの説明では、カラー画像形成装置1のカラー側主制御部1aが、本発明に係る定着温度設定変更を行う温度設定変更手段や、上記した処理切替手段やその切り替えを復帰させる処理復帰手段として、内部のカラー側PCU1cやカラー側ICU1b、及びモノクロ画像形成装置2のモノクロ側主制御部2aを制御するものとする。
このようなカラー側主制御部1aには、主制御部1a内のCPU、作業領域としてのRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memoly)等でなるコンピュータを、これらの手段として機能させるためのプログラムを、実行可能に組み込むことによって、各手段を実現することができる。ここで、実行可能に組み込むとは、プログラムをCPUがRAM上に読み出して実行するようにROM(書き換え可能ROMでもよい)に組み込むことなどを指す。
このようなプログラムにより、CPUがカラー側PCU1cに対し、カラー/モノクロの切替処理やその復帰処理、さらには、カラー側の定着装置(図2の転写定着ユニット30)に対する定着温度設定変更の制御、及びモノクロ側PCU2cを介したモノクロ側の定着装置(図2の定着ユニット63)に対する定着温度設定変更の制御を行うことができる。
ここで、温度設定変更手段での設定値やその変更に必要な条件(後述の算出式等)は、例えば、カラー側管理部1e及び/又はモノクロ側管理部2eに格納しておき、カラー側PCU1c及び/又はモノクロ側PCU2cから読み出すようにすればよい。
次に、本発明の主たる特徴である温度設定変更手段について説明する。まず、本システムが、カラーページをカラー画像形成装置1で、モノクロページをモノクロ画像形成装置2でそれぞれ印刷するような処理を行う場合を前提にして説明する。すなわち、ここで説明する例では、このような処理の実行時に各定着装置に対する定着温度の設定の変更を実行する。
この温度設定変更手段は、印刷データのカラーページとモノクロページの混在比率に基づき、各定着装置に対し待機中の定着温度の設定を変更する手段である。このようにして各装置の定着装置における待機中の定着温度の設定を変更することで、省電力を図ることが可能となる。勿論、この設定変更は、処理速度も鑑みたものとなっており、本発明では、処理速度を確保しながら待機中の消費電力の低減を可能としている。
図5及び図6は、図1乃至図4で説明した画像形成システムにおける定着温度設定処理の一例を説明するためのフロー図である。以下、この温度設定変更手段の好ましい形態や応用例について、図5及び図6を併せて参照しながら説明する。
まず、混合比率を求める対象の印刷データ(プリントデータ)が、現在処理すべき1つのジョブのデータであることを前提にして説明する。また、この場合の混在比率とはカラーページとモノクロページの混在比率を指す。
まず、本システムは、カラー側主制御部1aが印刷ジョブの受付があるか否かを判定し、印刷ジョブを全ページ受け付けた時点(ステップS1)から以下の処理を実行する。印刷ジョブは、LANを介した外部PC等の外部機器からプリンタボード90を経由してカラー側主制御部1aに印刷命令が伝送されたり、或いはスキャナ4aでの読込やユーザ操作によって印刷命令がモノクロ側主制御部2aを介して伝送されたりすることで、受け付けられる。また、図4ではその経路を図示していないが、スキャナ4aからの読取データはICU2bではなく直接カラー側主制御部1a(又はその内部のカラー側ICU1b)に伝送された後に処理されるように構成してもよい。そのような場合には、印刷ジョブの受付は、スキャナ4aでの読込やユーザ操作によって印刷命令がカラー側主制御部1aで受信されたときを指すことになる。印刷ジョブは、上述したように、例えばカラー側HDD1dに一時的に格納されるようにしておくとよい。
次に、カラー側主制御部1aは、受け付けた印刷ジョブからプリントデータの総ページ数Pを取得し(ステップS2)、Pが2枚以上であるか否かを判定し(ステップS3)、1枚であった場合、ステップS12へ進む。ステップS2では、印刷ジョブに含まれるPを取得してもよいし、またカウントしてPを得てもよい。
一方、2枚以上であった場合、ステップS4へ進む。ステップS4では、カラー側主制御部1aは、初期値として、受け付けた印刷データのページ数Pを2に設定するとともに、カラーデータとモノクロデータとの切り替わり頻度Fを0に設定する。これらの値P,Fや以下の各値は、カラー側主制御部1a内のRAMで一時的に格納すればよく、また管理部1eで書き換えながら管理するようにしてもよい。
続いて、カラー側主制御部1aは、印刷ジョブを読み出して、ページP−1とページPに対し、カラー/モノクロの種別を比較し(ステップS5)、モノクロ/カラーの切り替わりが有るか否かを判定する(ステップS6)。印刷ジョブの読み出しは、カラー側主制御部1aが、カラー側ICU1bに対しカラー側HDD1dに格納された印刷ジョブのヘッダに含まれるカラーページ/モノクロページの枚数やその配列(何枚目に切り替わりが必要かなど)の取得を要求し、カラー側ICU1bが実行して応答するようにすればよい。
ステップS6でYESの場合のみ、カラー側主制御部1aがFをカウントアップする(ステップS7)。ステップS7に続き、並びにステップS6でNOの場合、カラー側主制御部1aがPをカウントアップし(ステップS8)、プリントデータが終了したか否かを判定する(ステップS9)。ステップS9でプリントデータが終了していない場合には、ステップS5へ戻り、ステップS5〜S9の処理を繰り返す。
ステップS9でYESの場合、カラー側主制御部1aは、各定着装置に対して設定する待機時の定着温度の計算を行う(ステップS10,S11)。ステップS10ではモノクロ画像形成装置2の定着装置の待機時定着温度C3(M)の計算を行い、ステップS11ではカラー画像形成装置1の定着装置の待機時定着温度C3(C)の計算を行う。ステップS10,S11の前後は問わない。
ステップS10に関し、モノクロ側定着装置の待機中の定着温度は、初期設定温度C2(M)に対し、定着実行時の定着温度(通常温度)C1(M)と初期設定温度C2(M)との差分値に混在比率を乗じ、初期設定温度C2(M)を加算した値を、変更後の値(待機中定着温度)として設定するとよい。なお、初期設定温度とは、待機中の定着温度の初期設定値であり、一般的に定着装置駆動時の最低温度とされることが多い。同様に、ステップS11に関し、カラー側定着装置の待機中の定着温度は、初期設定温度C2(C)に対し、定着実行時の定着温度C1(C)と初期設定温度C2(C)との差分値に混在比率を乗じ、初期設定温度C2(C)を加算した値を、変更後の値として設定するとよい。
ここで、C1(M),C2(M),C1(C),C2(C)等の各種パラメータは、定着温度設定変更に必要なデータであり、カラー側管理部1eにおいて管理情報としてを格納しておき、それを参照してこの計算を実行すればよく、また計算結果であるC3(M),C3(C)等もカラー側管理部1e(なおC3(M)はモノクロ側管理部2eでもよい)に管理してこの温度に基づく制御を実行するとよい。
また、ステップS10,S11での計算において用いられる混在比率は、1プリントデータ中のカラーデータとモノクロデータの切り替わり頻度(切り替わり回数)Fと、ステップS2で入力された1プリントデータの総ページ数Pから求めることが好ましい。ステップS10,S11での計算において実際に例示した混在比率は、1プリントデータ中のカラーデータとモノクロデータの切り替わり頻度Fを1プリントデータの総ページ数Pで除算した値としている。例えば、総ページ数が8ページで切り替えが2回あった場合、混在比率F/Pは0.25となる。このような混在比率を計算に用いるためにステップS2,S4〜S9の処理を行って、予めP,Fを求めた訳である。
このように、切り替わり頻度Fに基づき混合比率を求めて定着温度の設定変更を行うことで、カラー側定着装置及びモノクロ側定着装置のいずれの起動時にも立ち上げ時間がかからずに短くて済む。そして、待機中の定着温度は、混在比率が高いほど、すなわち切り替わりが激しいほど高く設定することが好ましく、ステップS10,S11ではそのような計算結果がでる一例ともなっている。
このようにしてカラー及びモノクロ双方の定着装置に対する待機中の定着温度が設定された後、カラー側主制御部1aは、Tc1,Tc2をリセットし(ステップS12)、Pを1に再設定する(ステップS13)。ここで、Tc1,Tc2は、それぞれモノクロ側定着装置,カラー側定着装置が待機モードに入るまでの時間を指す。
ステップS13に続き、カラー側主制御部1aは、Pのページの印刷データはモノクロか否かを判定する(ステップS14)。この判定は、例えばカラー側主制御部1aが、カラー側ICU1bを制御して、カラー側HDD1dに格納された印刷ジョブのヘッダから情報を得ることで可能となる。ステップS14でYESの場合には、カラー側主制御部1aがモノクロ側主制御部2aを介して、以下のステップS15〜S20の処理を実行してモノクロ印刷がなされ、NOの場合には、以下のステップS23〜S28の処理を実行してカラー印刷がなされる。
ステップS15では、カラー側主制御部1aが、モノクロプリンタが待機中であるか否かをモノクロ側主制御部2aに問い合わせて判定する。ここで待機中の場合、カラー側主制御部1aがモノクロ側主制御部2aに対し、モノクロプリンタを起動(定着装置のウォームアップも含む)するよう制御し、起動がなされる(ステップS16)。ステップS16では上述した処理復帰手段が適用できる。続いて、カラー側主制御部1aがモノクロ側主制御部2aを制御し、或いはモノクロ側主制御部2aが直接、モノクロ側PCU2cに対してプリント処理開始を命令して実際のモノクロ印字を実行する(ステップS17)。
ステップS17に続き、カラー側主制御部1aは、Tc1をリセットし(ステップS18)、カラー側の待機状態を見るためにTc2が所定時間Tより大きいか否かを判定する(ステップS19)。カラー側主制御部1aは、ステップS19での判定の結果、大きい場合にはカラープリンタを待機モードに切り替え、カラー側定着装置に対しステップS11で設定した待機中の定着温度C3(C)に制御する処理を行う(ステップS20)。ステップS20では上述した処理切替手段が適用できる。
このように、カラー画像形成装置1でプリント完了から所定時間T(所定時間中)、新たな印刷ページが無いことを検出した場合、対象となる定着装置を待機中の定着温度に制御することが好ましい。
また、ここでの所定時間は、混在比率により変更されることが好ましい。なお、この変更に寄与する混合比率としては、上述した切り替わり頻度に基づく混合比率を適用することが好ましい。すなわち、混合比率が大きい場合とは、切り替えが頻繁に起こることを指すので、そのような場合には所定時間(待機時間)を短く設定するとよい。
また、この変更に寄与する混合比率としては、単なるカラーページとモノクロページとの枚数の比率を適用してもよい。なお、このような枚数の比率を単に利用する場合、待機中の定着温度は、混在比率が50%/50%に近いほど高く設定するとよい。
カラー印刷処理について説明すると、ステップS23では、カラー側主制御部1aが、カラープリンタが待機中であるか否かを判定する。ここで待機中の場合、カラー側主制御部1aがカラープリンタを起動(定着装置のウォームアップも含む)するよう制御し、起動がなされる(ステップS24)。ステップS24では上述した処理復帰手段が適用できる。続いて、カラー側主制御部1aが、カラー側PCU1cに対してプリント処理開始を命令して実際のカラー印字を実行する(ステップS25)。
ステップS25に続き、カラー側主制御部1aは、Tc2をリセットし(ステップS26)、モノクロ側の待機状態を見るためにTc1が所定時間Tより大きいか否かを判定する(ステップS27)。カラー側主制御部1aは、ステップS27での判定の結果、大きい場合にはモノクロプリンタを待機モードに切り替え、モノクロ側定着装置に対しステップS10で設定した待機中の定着温度C3(M)に制御する処理を行う(ステップS28)。ステップS28では上述した処理切替手段が適用できる。
このように、モノクロ画像形成装置2でプリント完了から所定時間T(所定時間中)、新たな印刷ページが無いことを検出した場合、対象となる定着装置を待機中の定着温度に制御することが好ましい。モノクロ画像形成装置2に対しても、カラー画像形成装置1と同様に、所定時間を混在比率により変更させてもよいし、この変更に寄与する混合比率としては、単なるカラーページとモノクロページとの枚数の比率を適用してもよい。
ステップS20及びステップS28に続き、カラー側主制御部1aは、Pをカウントアップし(ステップS21)、Pが総ページ数Pを超えるまで、すなわちステップS22でYESとなるまで、ステップS14〜S21,S23〜S28の処理を実行する。
また、混合比率を求める対象の印刷データは、現在処理すべく蓄積された1又は複数のジョブの全データとしてもよい。このとき、混在比率はカラーページとモノクロページの混在比率を指す。従って、この形態の場合、カラーページとモノクロページとの切り替わりはジョブを跨ぐこともある。
また、混合比率を求める対象の印刷データは、現在処理すべく蓄積された1又は複数のジョブのデータのうち、処理順で所定のページ数分のデータとしてもよい。このとき、混在比率はカラーページとモノクロページの混在比率を指す。この形態における設定の変更は、この所定のページ数単位で実行されることとなる。また、この形態の場合も、カラーページとモノクロページとの切り替わりはジョブを跨ぐこともある。例えば、300ページに亘る印刷ジョブであった場合でも100枚単位で設定変更を実行することで、より細かな処理が可能となる。勿論、最後の印刷データは所定のページ数に達しないことがあるが、この場合には残っているページ数の印刷データだけで混合比率を求めればよい。
また、混合比率を求める対象の印刷データは、印刷ジョブの入力が生じた時点で追加され、再計算を行い、待機中の定着温度の設定の変更もなされるようにしてもよい。
以上、カラーページをカラー画像形成装置1で、モノクロページをモノクロ画像形成装置2でそれぞれ印刷するに際し、定着温度の設定変更を実行することを前提に説明した。しかし、本発明はこのような印刷に限らず、本システムが、モノクロページの有無に拘わらずカラージョブをカラー画像形成装置1で、モノクロジョブをモノクロ画像形成装置2でそれぞれ印刷するような処理を行う場合であっても適用できる。この形態では処理切替手段及び処理復帰手段は、ジョブの種類から切り替え及び復帰を実行することとなる。
このような形態においては、混合比率を求める対象の印刷データは、現在処理すべく蓄積された複数のジョブとなる。そして、混在比率はこの印刷データにおけるカラージョブとモノクロジョブの混在比率を指すこととなる。例えば、蓄積されたジョブがカラージョブ,モノクロジョブ,モノクロジョブ,カラージョブと続く4つのジョブである場合には、切り替わり頻度は2回であり、その値と総ページ数又は総ジョブ数(この例では4つ)に基づき混在比率を求めてもよい。
このように、この形態における温度設定変更手段は、印刷データのカラージョブとモノクロジョブの混在比率に基づき、各定着装置に対し待機中の定着温度の設定を変更する手段となる。
本発明の一実施形態に係る画像形成システムの配置構成を示した外観図である。 図1の画像形成システムの一構成例を示す概略断面図である。 図2の画像形成システムにおけるカラー画像形成部の拡大図である。 図1の画像形成システムにおける定着温度設定を含む画像記録制御を実行する主要部の例を示すブロック図である。 図1乃至図4で説明した画像形成システムにおける定着温度設定処理の一例を説明するためのフロー図である。 図5に続くフロー図である。
符号の説明
1…カラー画像形成装置、2…モノクロ画像形成装置、3…最終処理装置、4…カラー画像読取装置(カラースキャナ)、5…バイパス搬送路装置、6…搬送路接続装置。

Claims (12)

  1. それぞれ定着装置を有し、それぞれが独立して画像の印刷が可能なモノクロ画像形成装置及びカラー画像形成装置を備えた画像形成システムであって、印刷データのカラーデータとモノクロデータの混在比率に基づき、各定着装置に対し待機中の定着温度の設定を変更することを特徴とする画像形成システム。
  2. 前記混在比率は、前記印刷データ中のカラーデータとモノクロデータの切り替わり頻度と、前記印刷データの総ページ数から求めることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
  3. 前記混在比率は、前記印刷データ中のカラーデータとモノクロデータの切り替わり頻度を、前記印刷データの総ページ数で除算した値とすることを特徴とする請求項2に記載の画像形成システム。
  4. 前記待機中の定着温度は、前記混在比率が高いほど、高く設定することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成システム。
  5. 前記待機中の定着温度は、初期設定温度に対し、定着実行時の定着温度と該初期設定温度との差分値に前記混在比率を乗じ、該初期設定温度を加算した値を、変更後の値として設定することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の画像形成システム。
  6. カラー画像形成装置及びモノクロ画像形成装置で、それぞれ、印刷完了から所定時間、新たな印刷ページが無いことを検出した場合、対象となる定着装置を前記待機中の定着温度に制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成システム。
  7. 前記所定時間は、前記混在比率により変更されることを特徴とする請求項6に記載の画像形成システム。
  8. カラーページを前記カラー画像形成装置で、モノクロページを前記モノクロ画像形成装置でそれぞれ印刷するに際し、前記設定の変更を実行することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成システム。
  9. 前記混合比率を求める対象の印刷データは、現在処理すべき1つのジョブのデータであり、前記混在比率はカラーページとモノクロページの混在比率であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成システム。
  10. 前記混合比率を求める対象の印刷データは、現在処理すべく蓄積された1又は複数のジョブの全データであり、前記混在比率はカラーページとモノクロページの混在比率であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成システム。
  11. 前記混合比率を求める対象の印刷データは、現在処理すべく蓄積された1又は複数のジョブのデータのうち、処理順で所定のページ数分のデータであり、前記混在比率はカラーページとモノクロページの混在比率であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成システム。
  12. 前記混合比率を求める対象の印刷データは、現在処理すべく蓄積された複数のジョブであり、前記混在比率はカラージョブとモノクロジョブの混在比率であり、モノクロページの有無に拘わらずカラージョブを前記カラー画像形成装置で、モノクロジョブを前記モノクロ画像形成装置でそれぞれ印刷するに際し、前記設定の変更を実行することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成システム。
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JP2014071181A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Konica Minolta Inc 画像形成システム

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