JP2008075054A - 一液型エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体装置と、基板との間を封止するアンダーフィル材料として使用する際に、良好なヒートサイクル処理時の接続信頼性と硬化性を保持しながら、リワーク性を向上させた一液型エポキシ樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエン、酸無水物、3級アミンアダクト、及びイミダゾールアダクトを必須成分として含有する一液型エポキシ樹脂組成物であり、ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂の含有量は、エポキシ樹脂全体に対して30〜99重量%、エポキシ化ポリブタジエンの含有量は、エポキシ樹脂全体に対して1〜10重量%であることが好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエン、酸無水物、3級アミンアダクト、及びイミダゾールアダクトを必須成分として含有する一液型エポキシ樹脂組成物であり、ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂の含有量は、エポキシ樹脂全体に対して30〜99重量%、エポキシ化ポリブタジエンの含有量は、エポキシ樹脂全体に対して1〜10重量%であることが好ましい。
【選択図】 なし
Description
本発明は、一液型エポキシ樹脂組成物に関するものである。
近年、デジタルカメラ、一体型VTR、携帯電話機等の小型電子機器が普及するにつれて、LSI装置の小型化が求められている。このため、LSI等の半導体ベアチップを保護したり、テストを容易に行ったりすることができる従来のチップ実装用パッケージの特徴を生かしながら、ベアチップ並みに小型化し、特性の向上を図る目的でCSPやBGA等の新しいパッケージが普及しつつある。
このリードのないチップキャリアは、比較的小さいパッケージの中で、チップとそれに対応する基板との間に多数の入出力接続部を備えている。リードのないチップキャリアは、一般的に、アルミナのような一枚のセラミックを含むパッケージからなり、そのセラミックがチップキャリア即ちベースを形成し、そのベース上にチップが実装される。チップが実装されたパッケージは、さらにより大きいプリント配線基板(PCB)等に実装される。具体的には、パッケージのコンタクトパッドと鏡像関係にあるコンタクトパッドがPCB上に形成され、両者を符合させた後、リフロー半田付け等を行うことによって、電気的及び機械的に接続され、表面実装される。パッケージをPCBに半田により接続する場合は、通常、半田ペーストを用いるか、半田バンプが用いられる。パッケージとPCBとの間の半田バンプによって生じる隙間には、エポキシ系の封止樹脂(アンダーフィル材料)が注入されるのが一般的である。
また、チップをパッケージやPCBに実装する際に必要とされる面積を低減するための方法の一つとして、フリップチップ接続法がある。これは、チップの上面側にある接続用パッドを下面側へ向け、対向するパッケージやPCBに半田バンプにより接続する方法である。この場合も、チップ素子面とチップキャリア、あるいはチップ素子面とPCBとの間に半田バンプによる隙間が生じるため、同様にアンダーフィル材料が注入される。アンダーフィル材料は、上記接続部における隙間や空間を埋めるだけでなく、電気的接点を密封して周囲から保護するとともに、例えばパッケージとPCBとを接着する機能を有し、小さな機械的接合点である半田バンプ接合部に過度の力が作用することを防ぐ目的も併せ持っている。
一方、アンダーフィル材料には、パッケージをPCBに実装し隙間にアンダーフィルを充填した後にパッケージの不良が発生した際に、PCBからパッケージを取り外し、アンダーフィル材料を除去することにより、再度パッケージを実装する工程が増加しており、その作業性(リワーク性)の向上が望まれている。リワーク性の向上のため、可塑剤の添加等の研究が多く行われている。(例えば、特許文献1参照。)しかし、Tgの低下によるヒートサイクル処理時の接続信頼性の低下や硬化性の低下を伴う問題があった。
本発明は、半導体装置と、基板との間を封止するアンダーフィル材料として使用する際に、良好なヒートサイクル処理時の接続信頼性と硬化性を保持しながら、リワーク性を向上させた一液型エポキシ樹脂組成物を提供するものである。
このような目的は、以下の本発明(1)〜(7)によって達成される。
(1)半導体装置と、該半導体装置が電気的に接続される基板との間を封止するアンダーフィル材料に用いられる一液型エポキシ樹脂であって、ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエン、酸無水物、3級アミンアダクト、及びイミダゾールアダクトを必須成分として含有することを特徴とする一液型エポキシ樹脂組成物。
(2)前記ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂の含有量は、エポキシ樹脂全体に対して30〜99重量%である請求項1に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
(3)前記エポキシ化ポリブタジエンの含有量は、エポキシ樹脂全体に対して1〜10重量%である請求項1又は2に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
(4)前記酸無水物は常温で液状である請求項1〜3のいずれか1項に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
(5)前記3級アミンアダクトの配合量が1phr以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
(6)前記イミダゾールアダクトの配合量が1phr以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
(7)前記3級アミンアダクトと前記イミダゾールアダクトの総配合量が50phr以下である請求項1〜6のいずれか1項に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
(1)半導体装置と、該半導体装置が電気的に接続される基板との間を封止するアンダーフィル材料に用いられる一液型エポキシ樹脂であって、ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエン、酸無水物、3級アミンアダクト、及びイミダゾールアダクトを必須成分として含有することを特徴とする一液型エポキシ樹脂組成物。
(2)前記ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂の含有量は、エポキシ樹脂全体に対して30〜99重量%である請求項1に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
(3)前記エポキシ化ポリブタジエンの含有量は、エポキシ樹脂全体に対して1〜10重量%である請求項1又は2に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
(4)前記酸無水物は常温で液状である請求項1〜3のいずれか1項に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
(5)前記3級アミンアダクトの配合量が1phr以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
(6)前記イミダゾールアダクトの配合量が1phr以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
(7)前記3級アミンアダクトと前記イミダゾールアダクトの総配合量が50phr以下である請求項1〜6のいずれか1項に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
本発明の一液型エポキシ樹脂組成物は、半導体装置と、基板との間を封止するアンダーフィル材料として使用する際に、良好なヒートサイクル処理時の接続信頼性と硬化性を保持しながら、リワーク性を向上させることができる。
以下に、本発明の一液型エポキシ樹脂組成物について説明する。
本発明の一液型エポキシ樹脂組成物(以下、単に「組成物」ということがある)は、半導体装置と、該半導体装置が電気的に接続される基板との間を封止するアンダーフィル材料に用いられる組成物であって、ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエン、酸無水物、3級アミンアダクト、イミダゾールアダクトを必須成分として含有することを特徴とする。
本発明の一液型エポキシ樹脂組成物(以下、単に「組成物」ということがある)は、半導体装置と、該半導体装置が電気的に接続される基板との間を封止するアンダーフィル材料に用いられる組成物であって、ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエン、酸無水物、3級アミンアダクト、イミダゾールアダクトを必須成分として含有することを特徴とする。
本発明の組成物には、ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂を配合する。ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂は下記化学式に示すように、ビスフェノール型エポキシ樹脂2分子以上のヒドロキシル基と末端にイソシアネート基を有するウレタンポリマーを反応させることにより、ビスフェノール型エポキシ樹脂2分子以上がウレタンポリマーで架橋された構造を有することを特徴とする。
上記ビスフェノール型エポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂が挙げられる(R1=H or CH3)。上記ウレタンポリマー(R2)として、例えば2価以上のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ヒマシ油の誘導体、トール油の誘導体等のヒドロキシ化合物とイソシアネート化合物との反応物が挙げられる。
上記ポリエーテルポリオールとしては、例えばポリオキシエチレンポリオール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシブチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパンが挙げられる。
また、上記ポリエステルポリオールとしては、例えばこれを構成する組成のうち、多価アルコールとして、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチルー1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチループロパンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパンが挙げられ、多塩基酸として、アジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、グルタール酸、アゼライン酸、ダイマー酸、ピロメリット酸が挙げられる。
次に、上記イソシアネート化合物としては、例えばトルイレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、ヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートが挙げられる。
上記ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂のエポキシ当量は、組成物の硬化性およびTgの低下を抑制するために、ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂全体の80%以上が170〜400の範囲内であることが望ましい。
前記ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂の含有量は、エポキシ樹脂全体に対して30〜99重量%であることが好ましい。更に好ましくは50〜99重量%である。ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂の含有量が前記下限値を下回るとリワーク性の低下という問題がおき好ましくない。
前記ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂の含有量は、エポキシ樹脂全体に対して30〜99重量%であることが好ましい。更に好ましくは50〜99重量%である。ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂の含有量が前記下限値を下回るとリワーク性の低下という問題がおき好ましくない。
また、本発明の組成物には、エポキシ化ポリブタジエンを配合する。
上記エポキシ化ポリブタジエンは、エポキシ樹脂組成物との相溶性を良好にするために、1,2−ポリブタジエンを過酸化水素法等によりオキシラン酸素が5%以上となるようにエポキシ化し、エポキシ化ポリブタジエン全体の80重量%以上が分子量500〜2000の範囲内であることが望ましい。
前記エポキシ化ポリブタジエンの含有量は、エポキシ樹脂全体に対して1〜10重量%であることが好ましい。更に好ましくは2〜8重量%である。エポキシ化ポリブタジエンの含有量が前記上限値を超えると、Tgの低下による熱処理時の接続信頼性の低下という問題がおき、また前記下限値を下回るとリワーク性の低下という問題がおき好ましくない。
上記エポキシ化ポリブタジエンは、エポキシ樹脂組成物との相溶性を良好にするために、1,2−ポリブタジエンを過酸化水素法等によりオキシラン酸素が5%以上となるようにエポキシ化し、エポキシ化ポリブタジエン全体の80重量%以上が分子量500〜2000の範囲内であることが望ましい。
前記エポキシ化ポリブタジエンの含有量は、エポキシ樹脂全体に対して1〜10重量%であることが好ましい。更に好ましくは2〜8重量%である。エポキシ化ポリブタジエンの含有量が前記上限値を超えると、Tgの低下による熱処理時の接続信頼性の低下という問題がおき、また前記下限値を下回るとリワーク性の低下という問題がおき好ましくない。
その他のエポキシ樹脂として、例えばビスフェノール型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂を併用することができる。
本発明の組成物には、エポキシ樹脂の硬化剤として酸無水物、3級アミンアダクト、イミダゾールアダクトを配合する。
上記酸無水物としては、エポキシ化ポリブタジエンとの相溶性を良くするために、また組成物を低粘度化し浸透性を向上させるために、常温で液状であることが望ましく、例えば、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、アルケニル無水コハク酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸等の環状脂肪族酸無水物が挙げられる。
また、上記3級アミンアダクト、イミダゾールアダクトとしては、3級アミンもしくはイミダゾールと例えばビスフェノール型エポキシ樹脂、ポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ポリグリシジルエステル型エポキシ樹脂、ポリグリシジルアミン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ化ポリオレフィン等のエポキシ樹脂とのアダクトが挙げられる。
上記3級アミンとしては、例えばジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジ−n−プロピルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノエチルアミンが挙げられる。
前記3級アミンアダクトの配合量は1phr以上40phr以下であることが好ましく、更に好ましくは3phr以上30phr以下である。3級アミンアダクトの含有量が前記上限値を超えると、組成物粘度上昇による浸透性の低下という問題がおき、また前記下限値を下回るとリワーク性の低下という問題がおき好ましくない。
前記3級アミンアダクトの配合量は1phr以上40phr以下であることが好ましく、更に好ましくは3phr以上30phr以下である。3級アミンアダクトの含有量が前記上限値を超えると、組成物粘度上昇による浸透性の低下という問題がおき、また前記下限値を下回るとリワーク性の低下という問題がおき好ましくない。
上記イミダゾールとしては、例えば2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチルー4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾールが挙げられる。
前記イミダゾールアダクトの配合量は1phr以上40phr以下であることが好ましく、更に好ましくは3phr以上30phr以下である。イミダゾールアダクトの含有量が前記上限値を超えると、組成物粘度上昇による浸透性の低下という問題がおき、また前記下限値を下回ると硬化性の低下という問題がおき好ましくない。
前記イミダゾールアダクトの配合量は1phr以上40phr以下であることが好ましく、更に好ましくは3phr以上30phr以下である。イミダゾールアダクトの含有量が前記上限値を超えると、組成物粘度上昇による浸透性の低下という問題がおき、また前記下限値を下回ると硬化性の低下という問題がおき好ましくない。
上記のように、ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエン、酸無水物、3級アミンアダクト、及びイミダゾールアダクトを必須成分として含有することにより、ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂のビスフェノール型エポキシ樹脂部、酸無水物、イミダゾールアダクト由来の高Tgによる良好な熱処理時の接続信頼性と速硬化性を保持しながら、硬化時にエポキシ化ポリブタジエンが海島構造を、またウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂のウレタン架橋部、3級アミンアダクトが硬化物中の一部に架橋密度が疎な部分を形成し、リワーク温度における組成物の熱運動がより大きくなるために、リワーク性が向上したと考えられる。
本発明の組成物には、以上に説明した原材料成分のほかに、本発明の目的に反しない範囲において、無機充填材、変性剤、顔料、染料、酸化防止剤、反応性ないしは非反応性の希釈剤等の添加剤を配合することができる。
本発明の組成物は、以上に説明したように、半導体装置と、基板との間を封止するアンダーフィル材料として使用する際に、良好なヒートサイクル処理時の接続信頼性と硬化性を保持しながら、リワーク性を向上させた一液型エポキシ樹脂組成物を提供するものである。
次に、本発明の組成物の製造方法について説明する。
本発明の組成物は、通常のエポキシ樹脂組成物の製造方法と同様な、一般的な撹拌混合装置と加工条件を適用して製造することができる。使用される装置としては、例えば、ミキシングロール、ディゾルバ、プラネタリミキサ、ニーダ、押し出し装置、ロール等であり、撹拌混合の時間は必要により定めることができ、特に制約されることはない。
本発明の組成物は、通常のエポキシ樹脂組成物の製造方法と同様な、一般的な撹拌混合装置と加工条件を適用して製造することができる。使用される装置としては、例えば、ミキシングロール、ディゾルバ、プラネタリミキサ、ニーダ、押し出し装置、ロール等であり、撹拌混合の時間は必要により定めることができ、特に制約されることはない。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
実施例、比較例で用いた原材料は次のとおりである。
(1)エポキシ樹脂
・エポキシ樹脂A:ADEKA社製・「EPU−78−13S」(ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ当量210)
・エポキシ樹脂B:ジャパンエポキシレジン社製・「EP−807」(ビスフェノールF型エポキシ樹脂)
・エポキシ化ポリブタジエン:新日本石油社製・「E−700−6.5」(オキシラン酸素7%,平均分子量700)
(2)硬化剤
・硬化剤A:新日本理化社製・「MT−500」(液状酸無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸)
・硬化剤B:味の素ファインテクノ社製・「MY−24」(3級アミンアダクト)
・硬化剤C:味の素ファインテクノ社製・「PN−23」(イミダゾールアダクト)
実施例、比較例で用いた原材料は次のとおりである。
(1)エポキシ樹脂
・エポキシ樹脂A:ADEKA社製・「EPU−78−13S」(ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ当量210)
・エポキシ樹脂B:ジャパンエポキシレジン社製・「EP−807」(ビスフェノールF型エポキシ樹脂)
・エポキシ化ポリブタジエン:新日本石油社製・「E−700−6.5」(オキシラン酸素7%,平均分子量700)
(2)硬化剤
・硬化剤A:新日本理化社製・「MT−500」(液状酸無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸)
・硬化剤B:味の素ファインテクノ社製・「MY−24」(3級アミンアダクト)
・硬化剤C:味の素ファインテクノ社製・「PN−23」(イミダゾールアダクト)
(実施例1)
エポキシ樹脂Aを49重量部、エポキシ化ポリブタジエンを2重量部、エポキシ樹脂Bを49重量部、硬化剤Aを80重量部、硬化剤Bを5重量部、硬化剤Cを5重量部配合し、プラネタリミキサを用いて常温で均一分散されるまで十分に撹拌混合を行い、組成物を得た。
エポキシ樹脂Aを49重量部、エポキシ化ポリブタジエンを2重量部、エポキシ樹脂Bを49重量部、硬化剤Aを80重量部、硬化剤Bを5重量部、硬化剤Cを5重量部配合し、プラネタリミキサを用いて常温で均一分散されるまで十分に撹拌混合を行い、組成物を得た。
(実施例2)
エポキシ樹脂Aを74重量部に増量し、エポキシ樹脂Bを24重量部に減量した以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
エポキシ樹脂Aを74重量部に増量し、エポキシ樹脂Bを24重量部に減量した以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
(実施例3)
エポキシ樹脂Bを配合せず、エポキシ樹脂Aを98重量部に増量した以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
エポキシ樹脂Bを配合せず、エポキシ樹脂Aを98重量部に増量した以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
(実施例4)
エポキシ化ポリブタジエンを6重量部に増量し、エポキシ樹脂A、エポキシ樹脂Bを共に47重量部に変更した以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
エポキシ化ポリブタジエンを6重量部に増量し、エポキシ樹脂A、エポキシ樹脂Bを共に47重量部に変更した以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
(実施例5)
硬化剤Bを10重量部に増量した以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
硬化剤Bを10重量部に増量した以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
(実施例6)
硬化剤Bを20重量部に増量した以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
硬化剤Bを20重量部に増量した以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
(実施例7)
硬化剤Cを10重量部に増量した以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
硬化剤Cを10重量部に増量した以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
(実施例8)
硬化剤Cを20重量部に増量した以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
硬化剤Cを20重量部に増量した以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
(実施例9)
硬化剤B、硬化剤C共に20重量部に増量した以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
硬化剤B、硬化剤C共に20重量部に増量した以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
(比較例1)
エポキシ樹脂Aを配合せず、エポキシ樹脂Bを98重量部に増量した以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
エポキシ樹脂Aを配合せず、エポキシ樹脂Bを98重量部に増量した以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
(比較例2)
エポキシ化ポリブタジエンを配合せず、エポキシ樹脂A、エポキシ樹脂Bを共に50重量部に変更した以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
エポキシ化ポリブタジエンを配合せず、エポキシ樹脂A、エポキシ樹脂Bを共に50重量部に変更した以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
(比較例3)
硬化剤Bを配合しない以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
硬化剤Bを配合しない以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
(比較例4)
硬化剤Cを配合しない以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
硬化剤Cを配合しない以外は実施例1と同様にして組成物を得た。
実施例及び比較例の組成物の配合組成を表1に示す。表中において、各配合量は「重量部」を示す。
また、実施例及び比較例で得られた組成物について、以下の項目の評価を行った。結果を表2に示す。評価方法は以下のとおりである。
2.評価方法
(1)浸透性
マツナミ沈渣用プレート18×18mm、間隙70μmを50℃に保持した状態で、組成物をシリンジで一辺に滴下し、間隙が組成物で充填されるまでの時間を確認した。評価基準は以下のとおりである。
○:組成物が10分以内に充填できた。
×:組成物の浸透が途中で停止した。
(1)浸透性
マツナミ沈渣用プレート18×18mm、間隙70μmを50℃に保持した状態で、組成物をシリンジで一辺に滴下し、間隙が組成物で充填されるまでの時間を確認した。評価基準は以下のとおりである。
○:組成物が10分以内に充填できた。
×:組成物の浸透が途中で停止した。
(2)Tg
組成物を120℃30分硬化した後、セイコーインスツル社製TMAにて30℃から300℃まで5℃/分で加熱したときのTgを確認した。
組成物を120℃30分硬化した後、セイコーインスツル社製TMAにて30℃から300℃まで5℃/分で加熱したときのTgを確認した。
(3)熱処理時の接続信頼性
10×10mmのBGA(0.5mmピッチ、121ピン、半田ボール径0.35mm)を搭載した回路基板を用い、BGAと回路基板との間に組成物を充填して、ヒートサイクル処理(−40℃/125℃ 各10分間を1サイクルとした)を1000サイクル行い。導通不良の有無を確認した。評価基準は以下のとおりである。
○:1000サイクル終了時、導通不良が発生しなかった。
×:1000サイクル終了時、導通不良が発生した。
−:組成物を充填できなかったため、未評価。
10×10mmのBGA(0.5mmピッチ、121ピン、半田ボール径0.35mm)を搭載した回路基板を用い、BGAと回路基板との間に組成物を充填して、ヒートサイクル処理(−40℃/125℃ 各10分間を1サイクルとした)を1000サイクル行い。導通不良の有無を確認した。評価基準は以下のとおりである。
○:1000サイクル終了時、導通不良が発生しなかった。
×:1000サイクル終了時、導通不良が発生した。
−:組成物を充填できなかったため、未評価。
(4)硬化性
セイコーインスツル社製DSCにて、組成物と組成物を120℃に保持した高温槽で10分間加熱したときの硬化物との、30℃から250℃まで10℃/分で加熱したときの発熱量を確認し、(組成物の発熱量ー硬化物の発熱量)/組成物の発熱量×100により反応率を計算した。評価基準は以下のとおりである。
○:反応率が95%以上。
△:反応率が90%以上95%未満。
×:反応率が90%未満。
セイコーインスツル社製DSCにて、組成物と組成物を120℃に保持した高温槽で10分間加熱したときの硬化物との、30℃から250℃まで10℃/分で加熱したときの発熱量を確認し、(組成物の発熱量ー硬化物の発熱量)/組成物の発熱量×100により反応率を計算した。評価基準は以下のとおりである。
○:反応率が95%以上。
△:反応率が90%以上95%未満。
×:反応率が90%未満。
(5)リワーク性
10×10mmのBGA(0.5mmピッチ、121ピン、半田ボール径0.35mm)を搭載した回路基板を用い、BGAと回路基板との間に組成物を充填して、250℃に熱し、半田バンプ接合部を溶解させた後に、ピンセットでBGAを剥がし、組成物を回路基板から除去する際の作業性を確認した。評価基準は以下のとおりである。
○:回路基板からBGAや組成物を容易に除去することができ、回路基板の表面樹脂の 剥離が発生しなかった。
△:回路基板からBGAや組成物を容易に除去することができたが、回路基板の表面樹 脂の剥離が発生した。
×:回路基板からBGAや組成物を除去し難く、回路基板の表面樹脂の剥離が発生した 。
−:組成物を充填できなかったため、未評価。
10×10mmのBGA(0.5mmピッチ、121ピン、半田ボール径0.35mm)を搭載した回路基板を用い、BGAと回路基板との間に組成物を充填して、250℃に熱し、半田バンプ接合部を溶解させた後に、ピンセットでBGAを剥がし、組成物を回路基板から除去する際の作業性を確認した。評価基準は以下のとおりである。
○:回路基板からBGAや組成物を容易に除去することができ、回路基板の表面樹脂の 剥離が発生しなかった。
△:回路基板からBGAや組成物を容易に除去することができたが、回路基板の表面樹 脂の剥離が発生した。
×:回路基板からBGAや組成物を除去し難く、回路基板の表面樹脂の剥離が発生した 。
−:組成物を充填できなかったため、未評価。
実施例1〜9は、ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエン、酸無水物、3級アミンアダクト、及びイミダゾールアダクトを必須成分として含有する本発明の一液型エポキシ樹脂組成物であり、実用上問題ないレベルの浸透性を有し、熱処理時の接続信頼性、硬化性、リワーク性が共に優れたものであることが証明された。
一方、比較例1〜4は以下のとおりである。
ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂が配合されない比較例1はリワーク性が低下した。
エポキシ化ポリブタジエンが配合されない比較例2はリワーク性が低下した。
3級アミンアダクトが配合されない比較例3はリペア性が低下した。
イミダゾールアダクトが配合されない比較例4は硬化性が低下し、かつ低Tgのために熱処理時の接続信頼性が低下した。
ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂が配合されない比較例1はリワーク性が低下した。
エポキシ化ポリブタジエンが配合されない比較例2はリワーク性が低下した。
3級アミンアダクトが配合されない比較例3はリペア性が低下した。
イミダゾールアダクトが配合されない比較例4は硬化性が低下し、かつ低Tgのために熱処理時の接続信頼性が低下した。
Claims (7)
- 半導体装置と、該半導体装置が電気的に接続される基板との間を封止するアンダーフィル材料に用いられる一液型エポキシ樹脂であって、ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエン、酸無水物、3級アミンアダクト、及びイミダゾールアダクトを必須成分として含有することを特徴とする一液型エポキシ樹脂組成物。
- 前記ウレタン架橋ビスフェノール型エポキシ樹脂の含有量は、エポキシ樹脂全体に対して30〜99重量%である請求項1に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
- 前記エポキシ化ポリブタジエンの含有量は、エポキシ樹脂全体に対して1〜10重量%である請求項1又は2に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
- 前記酸無水物は常温で液状である請求項1〜3のいずれか1項に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
- 前記3級アミンアダクトの配合量が1phr以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
- 前記イミダゾールアダクトの配合量が1phr以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
- 前記3級アミンアダクトと前記イミダゾールアダクトの総配合量が50phr以下である請求項1〜6のいずれか1項に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
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JP2008247974A (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-16 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 一液型エポキシ樹脂組成物 |
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2006
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