JP2008074668A - 活性シリカ微粒子、その製造方法及び樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面の活性を向上した活性シリカ微粒子の提供。
【解決手段】Alを質量基準で10ppm以上含有するシリカ微粒子に対して、一般式:R1 nSi(OR24-n{式中、R1は炭素数1〜3のアルキル基、炭素数2〜3のアルケニル基、フェニル基、−CO−CH=CH2及び−CO−C(CH3)=CH2のうちのいずれかから選択される;R2は炭素数1〜3のアルキル基である;nは0、1、2のいずれかである}で表されるアルコキシシラン化合物を乾式処理する工程をもつ製造方法にて製造され得ることを特徴とする。アルコキシシラン化合物をシリカ微粒子の表面に反応・結合させることで、反応点としてのシラノール基を表面に導入することができる。シリカ微粒子に含有させているAlに対してアルコキシシラン化合物が結合導入される。樹脂組成物に用いた場合に、より強固な結合が形成でき、高い機械的物性が実現できる。
【選択図】なし

Description

本発明は、活性シリカ微粒子、その製造方法及び樹脂組成物に関する。
シリカ微粒子は樹脂に混合することで樹脂の性状を改善することができる(例えば、特許文献1)。具体的には、線膨張率の低減、機械強度の向上、難燃化などを行うことが可能になり半導体産業を中心に多方面に用いられている。特に球状シリカ微粒子は樹脂への充填性に優れ、樹脂中に大量に充填することが可能である。
特開平7−25607号公報
ところで、球状シリカ微粒子は表面が平滑なので樹脂との結合の程度によっては、破砕シリカ微粒子を用いた場合よりも、破壊靭性や曲げ強度といった機械的物性が充分でないことがあった。
また、破砕シリカ微粒子は樹脂との結合に優れるが、更なる強度の向上が望まれる場合もあった。
本発明は上記実情に鑑み完成されたものであり、樹脂組成物に適用した場合にシリカ微粒子と樹脂との間を強固に結合できるように表面の活性を向上した活性シリカ微粒子及びその製造方法を提供することを解決すべき課題とする。また、その活性シリカ微粒子を採用した樹脂組成物を提供することも解決すべき課題とする。
上記課題を解決する本発明の活性シリカ微粒子は、第13族元素を質量基準で10ppm以上含有するシリカ微粒子に対して、アルコキシシラン化合物を乾式処理する工程をもつ製造方法にて製造され得ることを特徴とする。
また、上記課題を解決する本発明の活性シリカ微粒子の製造方法は、第13族元素を質量基準で10ppm以上含有するシリカ微粒子に対して、アルコキシシラン化合物を乾式処理する工程を有することを特徴とする。
アルコキシシラン化合物をシリカ微粒子の表面に反応・結合させることで、反応点としてのシラノール基を表面に導入することができる。アルコキシシラン化合物をシリカ微粒子表面に対してより確実に導入するために第13族元素を10ppm以上含有させている。シリカ微粒子に含有させている第13族元素に対してアルコキシシラン化合物が結合導入されることになる。
前記アルコキシシラン化合物は一般式(1):R1 nSi(OR24-n{式(1)中、R1は炭素数1〜3のアルキル基、炭素数2〜3のアルケニル基、フェニル基、−CO−CH=CH2及び−CO−C(CH3)=CH2のうちのいずれかから選択される;R2は炭素数1〜3のアルキル基である;nは0、1、2のいずれかである}で表される化合物であることが望ましい。
そして、前記第13族元素はアルミニウムであることが望ましい。また、前記シリカ微粒子はアモルファスシリカから構成されることが望ましい。更に前記シリカ微粒子は真球度が0.7以上であることが望ましい。
更に、上記課題を解決する本発明の樹脂組成物は、前述の活性シリカ微粒子及び/又は前述の製造方法にて製造された活性シリカ微粒子と、該活性シリカ微粒子を分散するカチオン重合性化合物とを有することを特徴とする。
本発明の活性シリカ微粒子は上記構成を有することから以下の作用効果を発揮する。すなわち、第13族元素を含有するシリカ微粒子を採用することで表面に導入することができたシラノール基の存在により樹脂組成物に用いた場合に、より強固な結合が形成でき、高い機械的物性が実現できる。
以下、本発明の活性シリカ微粒子、その製造方法及びその活性シリカ微粒子を採用した樹脂組成物について詳しく説明する。なお、本発明の活性シリカ微粒子、その製造方法及びその活性シリカ微粒子を採用した樹脂組成物は、下記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
〈活性シリカ微粒子及びその製造方法〉
本発明の活性シリカ微粒子はシリカ微粒子に対してアルコキシシラン化合物を反応させて製造され得るものである。シリカ微粒子は第13族元素を質量基準で10ppm以上含有する。第13族元素としてはホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム及びタリウムがあるが、特にアルミニウムとして含有させることが望ましい。第13族元素の量としては第13族元素を構成するそれぞれの元素の総和として10ppm以上含有していれば充分であるが、各々の元素について10ppm以上含有することも望ましい。例えば、第13族元素としてアルミニウムを採用する場合にはアルミニウムとして10ppm以上含有させることが望ましい。更に第13族元素の含有量としては、質量基準で10ppm以上含有するが、30ppm以上含有することが望ましく、50ppm以上含有することが更に望ましい。
シリカ微粒子を製造する方法としては金属シリコンを酸素に反応させる方法及びシリカを熱により溶融する方法などのアモルファスシリカ微粒子を製造する方法や、シリカを破砕してシリカ微粒子とする方法が挙げられる。
シリカ微粒子中の第13族元素の含有量を制御する方法としては特に限定しない。例えば、金属シリコンを酸素と反応させる方法にてシリカ微粒子を製造する場合には原料となる金属シリコンに予め望む量の第13族元素を含有乃至混合することで、酸素と反応させて製造されるシリカ微粒子中の第13族元素の含有量を制御できる。例えば、金属シリコンに必要量のアルミニウム元素(第13族元素の一例)を含有させることで得られるシリカ微粒子中の第13族元素の含有量を制御できる。第13族元素はそのまま又は化合物として添加することができる。化合物としては酸化物、窒化物、水酸化物、水素化物、酢酸などのモノカルボン酸、マレイン酸などのジカルボン酸など有機物との塩などが例示できる。
シリカを熱により溶融させることでシリカ微粒子を製造する場合には原料となるシリカとして必要な第13族元素の含有量をもつものを採用したり、必要量の第13族元素を添加することで、得られるシリカ微粒子中における第13族元素の含有量を制御できる。また、破砕により製造する破砕シリカ微粒子を採用する場合には破砕前のシリカ中の第13族元素の含有量を何らかの方法(天然のシリカを採用する場合には、第13族元素の含有量が望む量になっているシリカを採用する。合成によって得られたシリカを採用する場合には合成時に必要な含有量になるように第13族元素を添加する)で制御する。
シリカ微粒子の形態としては特に限定しないが、球状シリカ微粒子を採用することで樹脂に対して大量に混合することができるので望ましい。例えば、球状シリカ微粒子としては真球度が0.7以上、より望ましくは0.8以上を採用することが望ましい。ここで、本明細書における「真球度」とは、SEMで写真を撮り、その観察される粒子の面積と周囲長から、(真球度)={4π×(面積)÷(周囲長)2}で算出される値として算出する。1に近づくほど真球に近い。具体的には画像処理装置を用いて100個の粒子について測定した平均値を採用する。
シリカ微粒子の粒径は特に限定しない。用いられる用途に応じて必要な粒径をもつものを採用すればよい。一例を挙げると、半導体封止に用いられる樹脂組成物に適用する場合には30μm程度の大きさのシリカ微粒子を採用することが望ましい。
このようなシリカ微粒子に対してアルコキシシラン化合物を反応させることで本実施形態の活性シリカ微粒子が得られる。アルコキシシラン化合物を反応させる条件としては乾式条件が採用される。シリカ微粒子にアルコキシシラン化合物を混合することでシリカ微粒子中に含まれる第13族元素を起点としてアルコキシシラン化合物を反応させることができる。
ここで、反応条件として挙げている「乾式」とはアルコキシシラン化合物がシリカ微粒子に反応する前に分解してしまうことを防止する意図である。従って、反応させるアルコキシシラン化合物の量に対応する量未満の水分しか反応条件中に含まないような条件であればシリカ微粒子の表面にアルコキシシラン化合物を反応させることができる。
アルコキシシラン化合物を添加・反応させる量としては特に限定しないが、シリカ微粒子の表面積1m2を基準として0.1μmol以上、5μmol以下の量を添加することが望ましく、0.5μmol以上、3μmol以下の量を添加することが更に望ましい。
アルコキシシラン化合物は一般式(1):R1 nSi(OR24-nで表される化合物であることが望ましい。式(1)中、R1は炭素数1〜3のアルキル基、炭素数2〜3のアルケニル基、フェニル基、−CO−CH=CH2及び−CO−C(CH3)=CH2のうちのいずれかから選択され、R2は炭素数1〜3のアルキル基であり、nは0、1、2のいずれかであり、0又は1とすることが望ましく、1とすることが更に望ましい。
1としては、特に、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数2〜3のアルケニル基及びフェニル基から選択される炭化水素基とすることが望ましい。炭素数1〜3のアルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基及びイソプロピル基が挙げられ、特にメチル基が望ましい。炭素数2〜3のアルケニル基としてはビニル基及びアリル基が挙げられる。
2としての炭素数1〜3のアルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基及びイソプロピル基が挙げられ、特にメチル基が望ましい。
〈樹脂組成物〉
本実施形態の樹脂組成物は前述の活性シリカ微粒子とその活性シリカ微粒子を分散するカチオン重合性化合物とを有する。本樹脂組成物は半導体素子の封止に用いることができるほか、基板材料、無機ペースト、接着剤、コーティング剤、精密成形樹脂、プリプレグなどに用いることができる。
活性シリカ微粒子としては前述した通りであるので更なる説明は省略する。活性シリカ微粒子は全体の質量を基準として40質量%以上含有することが望ましく、更には50質量%以上含有することがより望ましい。
カチオン重合性化合物は、エポキシ樹脂、オキシラン樹脂、オキセタン化合物、環状エーテル化合物、環状ラクトン化合物、チイラン化合物、環状アセタール化合物、環状チオエーテル化合物、スピロオルトエステル化合物、ビニル化合物などが挙げられ、これらの化合物を単独で、又は複数種類混合して用いることができる。
特に、エポキシ樹脂が入手性、取扱性などの観点から好ましい。エポキシ樹脂は特に限定されないが、1分子中に2以上のエポキシ基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマーが挙げられる。例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂が挙げられる。
エポキシ樹脂以外の具体例としては、フェニルグリシジルエーテル、エチレンオキシド、エピクロロヒドリンなどのオキシラン化合物;トリメチレンオキサイド、3,3−ジメチルオキセタン、3,3−ジクロロメチルオキセタンなどのオキセタン化合物;テトラヒドロフラン、2,3−ジメチルテトラヒドロフラン、トリオキサン、1,3−ジオキソフラン、1,3,6−トリオキサシクロオクタンなどの環状エーテル化合物;β−プロピオラクトン、ε−カプロラクトンなどの環状ラクトン化合物;エチレンスルフィド、3,3−ジメチルチイランなどのチイラン化合物;1,3−プロピンスルフィド、3,3−ジメチルチエタンなどのチエタン化合物;テトラヒドロチオフェン誘導体などの環状チオエーテル化合物;エポキシ化合物とラクトンとの反応によって得られるスピロオルトエステル化合物;スピロオルトカルボナート化合物;環状カルボナート化合物;エチレングリコールジビニルエーテル、アルキルビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテルなどのビニル化合物;スチレン、ビニルシクロヘキセン、イソブチレン、ポリブタジエンなどのエチレン性不飽和化合物が例示できる。カチオン重合性化合物としては、エポキシ樹脂及びこれらの化合物を単独で、又は複数種類混合して用いることができる。
更に上記カチオン重合性化合物を硬化させるために、硬化剤及び硬化触媒を混合させることができる。硬化剤としては1級アミン、2級アミン、フェノール樹脂、酸無水物を用いることができる。硬化触媒としてはリン系イミダゾール化合物、3級アミンなどが用いられ、その他、ルイス酸も3級アミン、オニウム塩などで錯体にして潜在的加熱触媒として使用することができる。具体的には硬化剤として、ジアミノジフェニルメタン、無水ヘキサヒドロフタル酸、フェノール樹脂(ノボラック)が挙げられる。また、硬化触媒として、2−メチルイミダゾール、トリフェニルホスフィン、1,8−ジアザビシクロウンデセンが挙げられる。
〈試験試料の調製〉
(試験例1)
シリカ微粒子(比表面積6.5m2/g、体積平均粒径0.6μm、第13族元素としてのアルミニウム含有量600ppm)に対して、0.2質量%の量のメチルトリメトキシシラン(信越化学製、KBM13:一般式(1)におけるR1及びR2がメチル基で、nが1の化合物)を混合することで活性シリカ微粒子を得た。得られた活性シリカ微粒子を試験例1のシリカ微粒子とした。
(試験例2)
シリカ微粒子(比表面積6.5m2/g、体積平均粒径0.6μm、アルミニウム含有量600ppm)に対して、0.2質量%の量のビニルトリメトキシシラン(信越化学製、KBM1003:一般式(1)におけるR1がビニル基であり、R2がメチル基であって、nが1の化合物)を混合することで活性シリカ微粒子を得た。得られた活性シリカ微粒子を試験例2のシリカ微粒子とした。
(試験例3)
シリカ微粒子(比表面積6.5m2/g、体積平均粒径0.6μm、アルミニウム含有量600ppm)に対して、0.2質量%の量のフェニルトリメトキシシラン(信越化学製、KBM103:一般式(1)におけるR1がフェニル基であり、R2がメチル基であって、nが1の化合物)を混合することで活性シリカ微粒子を得た。得られた活性シリカ微粒子を試験例3のシリカ微粒子とした。
(試験例4)
シリカ微粒子(比表面積6.5m2/g、体積平均粒径0.6μm、アルミニウム含有量2ppm)に対して、0.2質量%の量のメチルトリメトキシシラン(信越化学製、KBM13)を混合することで活性シリカ微粒子を得た。得られた活性シリカ微粒子を試験例4のシリカ微粒子とした。
(試験例5)
シリカ微粒子(比表面積6.5m2/g、体積平均粒径0.6μm、アルミニウム含有量600ppm)に対して、0.2質量%の量の3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学製、KBM403)を混合することで活性シリカ微粒子を得た。得られた活性シリカ微粒子を試験例5のシリカ微粒子とした。
(試験例6)
シリカ微粒子(比表面積6.5m2/g、体積平均粒径0.6μm、アルミニウム含有量600ppm)に対して、0.2質量%の量の3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学製、KBM903)を混合することで活性シリカ微粒子を得た。得られた活性シリカ微粒子を試験例6のシリカ微粒子とした。
(試験例7)
シリカ微粒子(比表面積6.5m2/g、体積平均粒径0.6μm、アルミニウム含有量600ppm)に対して、0.2質量%の量の3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学製、KBM803)を混合することで活性シリカ微粒子を得た。得られた活性シリカ微粒子を試験例57シリカ微粒子とした。
(試験例8)
シリカ微粒子(比表面積6.5m2/g、体積平均粒径0.6μm、アルミニウム含有量300ppm)をそのまま試験例8のシリカ微粒子とした。
(試験例9)
シリカ微粒子(比表面積6.5m2/g、体積平均粒径0.6μm、アルミニウム含有量2ppm)をそのまま試験例9のシリカ微粒子とした。
〈評価〉
(ゲル化時間)
各試験例のシリカ微粒子30gと液状エポキシ樹脂(ZX−1059:東都化成製)20gとを遊星式撹拌機にて撹拌し、液状エポキシ樹脂中にシリカ微粒子を分散させて樹脂組成物を得た。撹拌条件は回転数2000rpm、撹拌時間5分間とした。得られた樹脂組成物を70℃に加熱してゲル化に要する時間を測定した。
(熱時強度)
各試験例のシリカ微粒子80質量部、体積平均粒径28.2μmのシリカ微粒子を320質量部、エポキシ樹脂(EOCN−1020:日本化薬製)を65質量部、硬化剤としてのフェノール樹脂(TD2131、大日本インキ化学工業社製)を35質量部、硬化促進剤(硬化触媒)としてのトリフェニルフォスフィンを1質量部、離型剤としてのカルナバワックスを1.5質量部をミキサーにて混合した。その後、100℃でロール混練を行い、冷却後粉砕してエポキシ樹脂組成物を得た。
得られたエポキシ樹脂組成物をトランスファー成形機を用いて成形温度175℃、硬化時間120秒で硬化させた後、175℃で8時間アフターベークを行って各試験例の試験片を作成した。各試験例の試験片について180℃で曲げ強度をJIS K 6911に準じて測定した。
結果を表1に示す。
Figure 2008074668
表1より明らかなように、試験例1〜3のシリカ微粒子を用いて作成した樹脂組成物は速やかにゲル化が進行したが、試験例4〜9のシリカ微粒子を用いて作成した樹脂組成物は反応が遅くなった。特にアルミニウムの含有量が少なくアルコキシシラン化合物を反応させていない試験例9のシリカ微粒子を用いた樹脂組成物はゲル化が進行しなかった。
また、熱時強度の結果から試験例4〜9のシリカ微粒子を用いて作成した試験片に対して試験例1〜3のシリカ微粒子を用いて作成した試験片の強度が高いことが明らかになり、本発明の活性シリカ微粒子を用いることで高い強度が実現できることが判った。また、グリシジル基をもつアルコキシシラン化合物(試験例5)や、アミノ基をもつアルコキシシラン化合物(試験例6)を反応させることでも試験例1〜3には及ばないもののある程度の効果が期待できることが判った。

Claims (11)

  1. 第13族元素を質量基準で10ppm以上含有するシリカ微粒子に対して、アルコキシシラン化合物を乾式処理する工程をもつ製造方法にて製造され得ることを特徴とする活性シリカ微粒子。
  2. 前記アルコキシシラン化合物は一般式(1):R1 nSi(OR24-n{式(1)中、R1は炭素数1〜3のアルキル基、炭素数2〜3のアルケニル基、フェニル基、−CO−CH=CH2及び−CO−C(CH3)=CH2のうちのいずれかから選択される;R2は炭素数1〜3のアルキル基である;nは0、1、2のいずれかである}で表される化合物である請求項1に記載の活性シリカ微粒子。
  3. 前記第13族元素はアルミニウムである請求項1又は2に記載の活性シリカ微粒子。
  4. 前記シリカ微粒子はアモルファスシリカから構成される請求項1〜3のいずれかに記載の活性シリカ微粒子。
  5. 前記シリカ微粒子は真球度が0.7以上である請求項1〜4のいずれかに記載の活性シリカ微粒子。
  6. 第13族元素を質量基準で10ppm以上含有するシリカ微粒子に対して、アルコキシシラン化合物を乾式処理する工程を有することを特徴とする活性シリカ微粒子の製造方法。
  7. 前記アルコキシシラン化合物は一般式(1):R1 nSi(OR24-n{式(1)中、R1は炭素数1〜3のアルキル基、炭素数2〜3のアルケニル基、フェニル基、−CO−CH=CH2及び−CO−C(CH3)=CH2のうちのいずれかから選択される;R2は炭素数1〜3のアルキル基である;nは0、1、2のいずれかである}で表される化合物である請求項6に記載の活性シリカ微粒子の製造方法。
  8. 前記第13族元素はアルミニウムである請求項6又は7に記載の活性シリカ微粒子の製造方法。
  9. 前記シリカ微粒子はアモルファスシリカから構成される請求項6〜8のいずれかに記載の活性シリカ微粒子の製造方法。
  10. 前記シリカ微粒子は真球度が0.7以上である請求項6〜9のいずれかに記載の活性シリカ微粒子の製造方法。
  11. 請求項1〜5のいずれかに記載の活性シリカ微粒子及び/又は請求項6〜10に記載の製造方法により製造された活性シリカ微粒子と、該活性シリカ微粒子を分散するカチオン重合性化合物とを有することを特徴とする樹脂組成物。
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