JP2008074112A - 機能性無機薄膜付きハードコートフィルムもしくはシート - Google Patents

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Abstract

【課題】機能性無機薄膜層を表面に設けた表面硬度に優れる機能性フィルムを製造するのに、ハードコート層の膜厚を変えることなく、その弾性率を特定の範囲に制御することによって、鉛筆硬度が3H〜4Hの水準を実現すること。
【解決手段】プラスチックフィルムもしくはシート基材の少なくとも一方の面に硬化樹脂皮膜層を設けたハードコートフィルムであって、前記硬化樹脂皮膜層の破壊歪み以下での弾性率が0.5GPaから5.2GPaの範囲で設定されていることを特徴とする無機薄膜形成用ハードコートフィルムもしくはシートを提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、赤外吸収効果、赤外反射効果、電磁波シールド効果、帯電防止効果、紫外線吸収効果、反射防止効果、反射強調効果等の各種機能を有する無機質材を中心に構成される薄膜を表面に設ける為のハードコートフィルムもしくはシートに関するものであり、用途としては特に各種表示装置、具体的には液晶表示装置、CRT 表示装置、プラズマ表示装置、エレクトロクロミック表示装置、発光ダイオード表示装置、EL表示装置等の表面機能化に適する。
従来、赤外吸収効果、赤外反射効果、電磁波シールド効果、帯電防止効果、紫外線吸収効果、反射防止効果、反射強調効果等の各種機能を有する無機質材を中心に構成される薄膜は蒸着、スパッタ、CVD等のドライコーティングプロセスや上記、種々の効果を有する機能性超微粒子が分散された樹脂組成物をプラスチックフィルム、シート等に塗布するウエットコーティングプロセス等の方法で形成することにより製造することが知られている。このような機能性フィルム、シートにさらに耐引っ掻き性、耐擦傷性、耐薬品性等の性能を付与するために、フィルム、シート基材上に、中間層として活性エネルギー線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂等によるハードコート層を形成し、その上に蒸着、スパッタ、塗布等の方法によって機能性無機質薄膜を設けることにより、機械的なハード性が付与された機能性フィルム、シートを製造することが知られている。
機能性無機薄膜層と基材フィルム、シートとの間にハードコート層を設けることによって、主に機械的強度を向上させることができる。一般的にハードコートとはJIS K5400で示される鉛筆硬度試験でH以上の硬度を示すものを指し、現実的にはプラスチックフィルム、シートを支持体とした場合にハードコート層単独で2H〜3Hの鉛筆硬度を示すのが一般的である。
しかしながら、ハードコート層単独で2H〜3Hの鉛筆硬度が実現できたとしても、その表面に機能性無機薄膜層を設けた場合、ハードコート層と機能性無機薄膜層との密着不足、両層の硬さのバランス不良等で硬度が低下するという問題が多い。
そこで本発明は、機能性無機薄膜層を表面に設けた表面硬度に優れる機能性フィルムを製造するのに、ハードコート層の膜厚を変えることなく、その弾性率を特定の範囲に制御することによって、鉛筆硬度が3H〜4Hの水準を実現することを目的とする。さらに本発明は機能性無機薄膜層を表面に設けた表面硬度に優れる機能性フィルムが反射防止機能を持つ反射防止フィルム、シートを提供することを目的とする。
本発明はこの課題を解決するため、プラスチックフィルムもしくはシート基材の少なくとも一方の面に硬化樹脂被膜層を設けたハードコートフィルムであって、前記硬化樹脂被膜層の破壊歪み以下での弾性率が0.5GPaから5.2GPaの範囲であることを特徴とすることによって達せられ、さらに好ましくは前記硬化樹脂被膜層の膜厚が0.5μm以上、20μm以下であることを特徴とする無機薄膜形成用ハードコートフィルムもしくはシートである。
また前記硬化樹脂被膜層が平均粒子径0.01〜10μmの無機或いは有機の微粒子を含む、或いは表面が凹凸形状をしていることを特徴とする無機薄膜形成用ハードコートフィルムもしくはシートであり、さらに前記の硬化樹脂被膜層が、活性エネルギー線硬化性樹脂の紫外線もしくは電子線照射による加工工程を経て架橋されていることを特徴とする無機薄膜形成用ハードコートフィルムもしくはシートの製造方法によって達成することができる。
また、前記無機薄膜形成用ハードコートフィルムもしくはシートの上に機能性無機薄膜(AR等)を設けたことを特徴とする機能性無機薄膜付きハードコートフィルムもしくはシートを提供する。
本発明による無機薄膜形成用ハードコートフィルムもしくはシート上に機能性無機薄膜層を設けることによって、表面硬度に優れる機能性フィルムを製造することができ、特にハードコート層の膜厚を変えることなく、その弾性率を特定の範囲に制御することによって、鉛筆硬度で3H〜4Hの水準を実現することができる。さらに本発明のハードコートは、表面硬度に優れる反射防止機能を持つ光学フィルムへの利用が可能である。
以下、本発明を詳細に説明する。まず無機薄膜形成用ハードコートフィルムもしくはシートの構成材料について説明し、その後、製造方法について述べる。
本発明に使用する透明プラスチックフィルムもしくはシートは特に限定されるものではなく、公知の透明プラスチックフィルムもしくはシートの中から適宜選択して用いることができる。具体例としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルペンテン、ポリスルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、アクリル、ナイロン、フッソ樹脂、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルフォン等のフィルムもしくはシートを挙げることができるが、本発明においては、特にトリアセチルセルロースフィルム、及び一軸延伸ポリエステルが透明性に優れることに加えて、光学的に異方性が無い点で好ましい。
硬化樹脂被膜層には加工速度の早さ、支持体への熱のダメージの少なさから、特に活性エネルギー線硬化型樹脂を用いることが好ましい。活性エネルギー線硬化型樹脂には特に制限はなく、紫外線や電子線硬化により鉛筆硬度がH以上の塗膜を与える樹脂であれば任意に使用することができる。このような紫外線硬化型樹脂としては、例えば、多価アルコールのアクリル酸又はメタクリル酸エステルのような多官能性のアクリレート樹脂、ジイソシアネート、多価アルコール及びアクリル酸又はメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステル等から合成されるような多官能性のウレタンアクリレート樹脂などを挙げることができる。さらにアクリレート系の官能基を有するポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオ
ールポリエン樹脂等も必要に応じて好適に使用することができる。
またこれらの樹脂の反応性希釈剤としては、比較的低粘度である1、6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等の2官能以上のモノマー及びオリゴマー並びに単官能モノマー、例えばN−ビニルピロリドン、エチルアクリレート、プロピルアクリレート等のアクリル酸エステル類、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、イソオクチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ノニルフェニルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、及びそのカプロラクトン変成物などの誘導体、スチレン、α−メチルスチレン、アクリル酸等及びそれらの混合物、などを使用することができる。
本発明に於いて、活性エネルギー線が紫外線である場合には、光増感剤(ラジカル重合開始剤)を添加する必要があり、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルメチルケタールなどのベンゾインとそのアルキルエーテル類;アセトフェノン、2、2、−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、などのアセトフェノン類;メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−アミルアントラキノンなどのアントラキノン類;チオキサントン、2、4−ジエチルチオキサントン、2、4−ジイソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタールなどのケタール類;ベンゾフェノン、4、4−ビスメチルアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類及びアゾ化合物などがある。これらは単独または2種以上の混合物として使用でき、さらにはトリエタノールアミン、メチルジエタノールアミンなどの第3級アミン;2−ジメチルアミノエチル安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルなどの安息香酸誘導体等の光開始助剤などと組み合わせて使用することができる。有機過酸化物や光重合開始剤の使用量は、前記樹脂組成物の重合性成分100重量部に対して0.5〜20重量部、好ましくは1〜15重量部である。
またハードコート層表面に凹凸を形成することによる光学機能として、防眩効果を得たいような場合には、ハードコート剤中に無機もしくは有機微粒子を含有させたり、エンボスによって表面に凹凸を形成することによって目的を達することができる。
特に無機もしくは有機微粒子としては活性エネルギー線硬化樹脂中で良好な透明性を保持する微粒子であれば任意に使用することができる。
無機微粒子として一般的には、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニアなどからなる微粒子が用いられ、その中で防眩性や解像性、ハードコート性等の点よりシリカ粒子、特に合成シリカ粒子が好ましい。尚、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン、等の導電性の透明微粒子も帯電防止性の付与に係わらず用いることができる。
また有機微粒子としては粒子内部に適度な架橋構造を有しており、活性エネルギー線硬化樹脂やモノマー、溶剤等による膨潤がない硬質な微粒子を用いることができる。例えば、粒子内部架橋タイプのスチレン系樹脂、スチレン−アクリル系共重合樹脂、アクリル系樹脂、ジビニルベンゼン樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、スチレン−イソプレン系樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、その他反応性ミクロゲル等を使用することができる。透明微粒子の配合量は、活性エネルギー線硬化型樹脂100重量部あたり0.5〜20重量部、好ましくは1〜15重量部である。
また必要に応じて公知の一般的な塗料添加剤を配合することができる。例えばレベリング、表面スリップ性等を付与するシリコーン系、フッソ系の添加剤は硬化膜表面の傷つき防止性に効果があることに加えて、活性エネルギー線として紫外線を利用する場合は前記添加剤の空気界面へのブリードによって、酸素による樹脂の硬化阻害を低下させることができ、低照射強度条件下に於いても有効な硬化度合を得ることができる。これらの添加量は、活性エネルギー線硬化型樹脂100重量部に対し0.01〜0.5重量部が適当である。
以上、本発明に使用できる主な構成材料を記述したが、続いて具体的に無機薄膜形成用ハードコートフィルムもしくはシートの製造方法を説明する。ハードコート層の塗工方法は任意であるが、生産段階ではロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター等によるのが一般的である。活性エネルギー線源として紫外線を使用する場合は、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンアーク等の光源が利用でき、フィラーを含まないクリア塗膜の硬化には高圧水銀灯、フィラーを含む場合や厚膜の硬化にはメタルハライドランプが一般的に使用される。また電子線を利用して硬化する場合にはコックロフトワルト型、バンデクラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波
型等の各種電子線加速器から放出される50〜1000KeV、好ましくは100〜300KeVのエネルギーを有する電子線が利用できる。
次に本発明を実施例により具体的に説明する。
<実施例1>
以下に実施例および比較例を挙げて本発明について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、部および%は特に断わりのない限り重量基準である。
*ハードコート層
以下に示すハード成分からなる電子線硬化型樹脂組成物に対し、同じく電子線硬化型樹脂であるソフト成分を重量組成割合で0%,10%,20%,30%,60%,100%に配合し、この組成物を2−ブタノンにて樹脂固形分が70wt% となるように調製した塗料組成物をハードコート剤として使用した。
(ハード成分)
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 4重量部
・トリメチロールプロパントリアクリレート 1重量部
(ソフト成分)
・ウレタンアクリレートオリゴマー(NKオリゴ U−1084A、新中村化学工業社製)
次に厚さ150μmの両面易接着処理ポリエステルフィルムの片面に、前記、電子線硬化型のハードコート剤をワイヤーバーにて塗布し溶剤分を蒸発させて厚さ約5μmの塗布層を形成した後、塗膜側より加速電圧200KeVの電子線を吸収線量3Mradの条件で硬化処理することにより、ハードコート樹脂層を作製した。ポリエステルフィルムとハードコート層との密着は良好であった。
*無機薄膜層
機能性無機薄膜層の具体例として、導電性反射防止層を以下の構成、方法にて上記ハードコート層上に形成した。まず高屈折率層としてインジウム錫酸化物(ITO)をスパッタリング法により形成し、低屈折率層に酸化ケイ素からなる反射防止層をプラズマアシスト蒸着法により形成した。各層の屈折率n、形状膜厚d、及び光学膜厚ndは、
PET フィルム (n=1.62)
ハードコート層 (n=1.52 d=約5μm)
1層目:ITO (nH=0.25 d=約58nm)
2層目:SiO2 (nL=1.46 d=約38nm)
3層目:ITO (nH=2.05 d=約125nm)
4層目:SiO2 (nL=1.46 d=約140nm)
とした。但し、nHは高屈折率、nLは低屈折率である。光学膜厚は、光学式の膜厚モニターにより監視し、目的光量値に達した時に成膜を止め所定の光学膜厚を得た。波長430〜680nmの範囲で反射率は1%以下であった。ハードコート層と導電性反射防止層との密着は良好であった。
*評価方法
上記の方法で得られた導電性反射防止フィルムについて、下記の測定方法により機械的物性を測定し、評価した結果を下記の表1に示す。
Figure 2008074112
ハードコート層の弾性率
以下に示す内部応力の式を用い、ハードコート層の弾性率(Ef)を算出した。ポリエステルフィルムの弾性率(Es)、及びポリエステルフィルム/ハードコート層から成る複合膜の弾性率(Ec)は引っ張り強度試験機を用いて、その応力−歪み曲線の初期傾斜から求めた。但し、ハードコート層にはクラックが生じ易い為、クラックが発生する破壊歪み以下での応力−歪み曲線を用いた。
σc(b+d)=σfd+σsb
Ec(b+d)=Efd+Esb
∴Ef=(Ec(b+d)−Esb)/d
σc:複合膜全体の内部応力
σf:ハードコート層の内部応力
σs:ポリエステルフィルムの内部応力
Ec:複合膜全体の弾性率
Ef:ハードコート層の弾性率
Es:ポリエステルフィルムの弾性率
b :ポリエステルフィルムの厚さ
d :ハードコート層の厚さ
鉛筆硬度
異なる硬度の鉛筆を用い、1Kg荷重下でJIS K5400で示される試験法での傷
の有無を判定した。
耐擦傷性
#0000のスチールウールにより、ハードコート膜の表面を400gの荷重をかけながら10回摩擦し、傷の発生の有無及び傷の程度を目視により観察し、以下の判定基準に従って評価した。
A :傷の発生が全く認められない。
B :数本の細い傷が認められる。
C :無数の傷が認められる。
*評価結果
下記の表1にハードコート層のみの弾性率、鉛筆硬度、耐擦傷性、及びハードコート層上に導電性反射防止層を設けた形態での鉛筆硬度、耐擦傷性の評価結果を示す。
Figure 2008074112
ハードコート組成のソフト成分割合が増加するに比例してハードコート層の弾性率、鉛筆硬度、耐擦傷性が低下する。一方、ハードコート層上に機能性無機薄膜層として導電性反射防止層を設けた場合、ハードコート層の弾性率が高すぎても、低すぎても鉛筆硬度が低下し、最適な弾性率の範囲が存在する。
ハードコート層の弾性率が約0.5〜5.2GPaの範囲内で最も高い鉛筆硬度を示し、特にソフト成分が20〜30%、弾性率にして約2.8〜4.2GPaの範囲でハードコート層の最高硬度である3Hより優れる4Hの硬度が得られた。
耐擦傷性はハードコート層の影響が小さく、主に無機薄膜層に依存する。導電性反射防止層上に形成された鉛筆での引っ掻き傷を顕微鏡で拡大観察すると、ハードコートの弾性率が高すぎる場合、無機薄膜層である導電性反射防止層に応力が集中し、無機薄膜層のみが表面から削り取られているように見えた。またハードコート層の弾性率が低すぎる場合には、ハードコートと無機薄膜層全体が支持体であるポリエステルフィルム表面から削り取られている。
一方、ハードコート層の弾性率が最適な範囲であれば、鉛筆の先端からの応力をハードコート層の変形によって分散、吸収することができ、無機薄膜層のみへの応力集中が緩和されると解釈できる。

Claims (5)

  1. プラスチックフィルムもしくはシート基材の少なくとも一方の面に硬化樹脂被膜層を設けたハードコートフィルムであって、前記硬化樹脂被膜層の破壊歪み以下での弾性率が0.5GPaから5.2GPaの範囲であることを特徴とする無機薄膜形成用ハードコートフィルムもしくはシート。
  2. 上記硬化樹脂被膜層の膜厚が0.5μm以上、20μm以下であることを特徴とする請求項1記載の無機薄膜形成用ハードコートフィルムもしくはシート。
  3. 上記硬化樹脂被膜層が平均粒子径0.01〜10μmの無機或いは有機の微粒子を含
    む、或いは表面が凹凸形状をしていることを特徴とする請求項1または2に記載の無機薄膜形成用ハードコートフィルムもしくはシート。
  4. 上記硬化樹脂被膜層が、活性エネルギー線硬化性樹脂の紫外線もしくは電子線照射による加工工程を経て架橋されていることを特徴とする請求項1乃至3に記載の無機薄膜形成用ハードコートフィルムもしくはシート。
  5. 請求項1乃至4記載のいずれかの無機薄膜形成用ハードコートフィルムもしくはシートの上に機能性無機薄膜を設けたことを特徴とする機能性無機薄膜付きハードコートフィルムもしくはシート。
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