JPH05202109A - 透明プラスチック材料 - Google Patents

透明プラスチック材料

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JPH05202109A
JPH05202109A JP4183749A JP18374992A JPH05202109A JP H05202109 A JPH05202109 A JP H05202109A JP 4183749 A JP4183749 A JP 4183749A JP 18374992 A JP18374992 A JP 18374992A JP H05202109 A JPH05202109 A JP H05202109A
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JP
Japan
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weight
neodymium
lens
parts
methacrylate
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JP4183749A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Miyabayashi
利行 宮林
Yusuke Kutsukake
祐輔 沓掛
Yoshihiko Kasai
嘉彦 河西
Kanji Katagiri
寛司 片桐
Tadao Kojima
忠雄 児島
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた防眩性能を有すると共に相溶性の良好
な化合物を含み、溶出等の問題がなく且つ機械的特性の
劣化の小さい透明プラスチック材料を提供する。 【構成】 1種又は2種以上の重合性単量体及び重合開
始剤を重合して得られる重合体からなり、且つ下記一般
式で表される錯化合物を含有することを特徴とする透明
プラスチック材料。 (A)n M 但し、Aは次式(1)〜(8)で示される基本構造を有
し且つアリール基若しくは複素環基の少なくとも一方を
含むキレート錯体をつくる配位子、及びアリール基若し
くは複素環基の少なくとも一方を含む有機金属錯体をつ
くる配位子から選ばれるか、又はn個のAで環状配位子
を形成する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人間の眼にとってまぶ
しく感じる波長の光のみを選択的に低減するという防眩
性能を有する透明プラスチック材料に関する。
【0002】
【従来の技術】人間の眼は、明順応状態の視覚(明所
視)では555nm付近(520〜 590nm)の光を最
も明るく感じ、暗順応状態の視覚(暗所視)では507
nm付近(472〜542nm)の光を最も明るく感じる。
したがって、上述した光が人間の眼にはまぶしく感じ
る。そこで、まぶしさを防ぐためには、上述した波長の
光をカットすればよい。しかし、夏の海岸や冬のスキー
場などでまぶしさを防ぐためには、一般にサングラス等
の着色レンズを使用した眼鏡を着用する。かかる着色レ
ンズでは、全波長光が一様にカットされてしまうので、
光量不足となるという問題がある。
【0003】ところで、ネオジム化合物は、570〜5
90nm付近に鋭い吸収があるため、人間の眼にまぶしく
感じる波長の光のみを選択的に吸収できる。したがっ
て、この特性を利用して、ガラス中にネオジム化合物を
混入し、眼鏡用レンズや自動車ミラー等に防眩性能を付
与することが行われている。同時に、透明プラスチック
にネオジム化合物を導入して防眩性能を有する透明性の
高い光学用プラスチックを得る方法の検討もなされてい
る。この例を次に示す。
【0004】(1)特公昭42−3949号公報には、
ネオジムまたはセリウム等の水溶性稀有金属塩を含むポ
リエーテルの水溶性重合物の有機質薄膜を硝子あるいは
金属から成る型の内面に被着せしめた後、メタクリル酸
エステルまたはアクリル酸エステルとα,β−不飽和カ
ルボン酸のプレポリマーを型内に注入し加熱重合して遮
光器を得る製造法が開示されている。また、(2)特開
昭58−225148号公報には、透明なプラスチック
基材中に平均粒径が0.2μmないし20μmのネオジ
ム化合物、例えば、酸化ネオジム,水酸化ネオジム,炭
酸ネオジム,燐酸ネオジム,硫酸ネオジム,塩化ネオジ
ム,酢酸ネオジムを分散させて成る可視光線領域におけ
る光選択吸収性樹脂組成物が開示されている。また、酢
酸ネオジム,塩化ネオジム,硝酸ネオジム,硫酸ネオジ
ム,ステアリン酸ネオジム等の水溶性金属塩を2−ヒド
ロキシメタクリレート,メタクリル酸,アクリル酸等の
親水性モノマーに溶解させ他の疎水性モノマーと併用し
て光学素子を得る方法が開示されている。例えば、
(3)特開平1−1601024号公報には、重合性単
量体との相溶性が悪いとされているネオジム化合物の硝
酸ネオジムが2−ヒドロキシエチルメタクリレートに溶
解することを用いて、この溶液に単量体としてメチルメ
タクリレートまたはアクリルジグリコールカーボネート
を混合し、または重合体としてポリビニルアルコールを
混合し加熱重合して成形することを特徴とする防眩用板
またはフィルムの製法が開示されている。さらに、
(4)特開平2−153301号公報には、アクリル酸
ネオジム及びメタクリル酸ネオジムから選ばれる少なく
とも一種以上のネオジム化合物と、アクリル酸及びメタ
クリル酸から選ばれる少なくとも一種以上の不飽和カル
ボン酸とスチレンまたはスチレン誘導体とを含む単量体
混合物を重合して成る重合体からなることを特徴とする
プラスチック製光学素子が開示されている。
【0005】しかしながら、一般のネオジム化合物、例
えば、酸化ネオジム,炭酸ネオジム,塩化ネオジム,硝
酸ネオジム,硫酸ネオジム,硫化ネオジム,蓚酸ネオジ
ム,酢酸ネオジム等はジエチレングリコールビスアリル
カーボネート,メタクリル酸メチル,スチレン等の透明
プラスチックを形成する代表的な重合性単量体との相溶
性が悪く難溶である。したがって、前記(2)の方法で
これらの重合性単量体とネオジム化合物の混合物をその
まま重合しても重合体中に白濁やくもりが発生するため
光学用プラスチックとしては適さなかった。また、前記
(3)の方法の場合は、常に2−ヒドロキシエチルメタ
クリレートが共存しなければならないため目的とする重
合体の物性に悪影響を及ぼす可能性があった。すなわ
ち、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを含む重合体
は、吸水性が高く熱特性が悪いという欠点を有するため
に、吸水,熱により変形し易いという問題を持ってい
る。特に光学素子においては、変形が直接光学特性に影
響するため、できる限り変形を小さくする必要がある。
また、多くの場合、光学素子に反射防止効果を付与する
ために透明プラスチック材料の表面に無機蒸着膜を付け
ることが行われるが、吸水や熱によって基板に変形の生
じた場合それにより発生する応力が蒸着膜にクラックを
生じさせ光学性能の低下をもたらすという問題があっ
た。前記(4)の方法もまたアクリル酸またはメタクリ
ル酸を共存させるため吸水性が高くなり(3)の方法と
同様の問題が起こる虞れがあった。
【0006】このように従来のネオジム化合物は種々の
重合性単量体と相溶性が悪いという欠点を有している。
一方、眼鏡レンズやコンタクトレンズなどの透明プラス
チック材料には紫外線吸収のために紫外線吸収剤が添加
されるが、この紫外線吸収剤と重合性単量体との相溶性
も問題となる。また、添加物の種類が多いほど重合体の
機械的特性が低下するという問題もある。したがって、
一般的には重合性単量体に相溶性が良くない紫外線吸収
剤を添加した上に防眩性能を有する化合物を添加しなけ
ればならないので、相溶性,機械的特性の面で問題があ
る。
【0007】本発明はこのような事情に鑑み、優れた防
眩性能を有すると共に相溶性の良好な化合物を含み溶出
等の問題がなく且つ機械的特性の低下の小さい透明プラ
スチック材料を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明に係る防眩性能を有する透明プラスチック材料は、1
種又は2種以上の重合性単量体及び重合開始剤を重合し
て得られる重合体からなり、且つ下記一般式で表される
錯化合物を含有することを特徴とする。 (A)n M …(I) 但し、MはSc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,
Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Y
b又はLuを表す。nは基本的には3であるが、M=T
b,Ce,Prの場合はn=3,4、M=Eu,Yb,
Smの場合はn=3,2である。Aは次式(1)〜
(8)で示される基本構造を有し且つアリール基若しく
は複素環基の少なくとも一方を含むキレート錯体をつく
る配位子、及びアリール基若しくは複素環基の少なくと
も一方を含む有機金属錯体をつくる配位子から選ばれる
か、又はn個のAで環状配位子を形成する。
【0009】
【化2】
【0010】
【化3】
【0011】
【化4】
【0012】
【化5】
【0013】
【化6】
【0014】
【化7】
【0015】
【化8】
【0016】
【化9】
【0017】本発明の一般式(I)で示される錯化合物
をさらに具体的に例示する。Aが上記(1)で表される
基本構造を有する配位子の場合の錯化合物としては、例
えば次の(1−1)〜(1−3)に表される化合物及び
その誘導体を挙げることができる。
【0018】
【化10】
【0019】
【化11】
【0020】
【化12】
【0021】また、上記(1−1)で表される錯化合物
としては、次の(1−1a)〜(1−1e)を例示する
ことができる。
【0022】
【化13】
【0023】
【化14】
【0024】
【化15】
【0025】
【化16】
【0026】
【化17】
【0027】Aが上記(2)で表される基本構造を有す
る場合配位子の錯化合物としては、例えば(2−1)〜
(2−3)で表される化合物及びその誘導体を挙げるこ
とができる。
【0028】
【化18】
【0029】
【化19】
【0030】
【化20】
【0031】Aが上記(3)で表される基本構造を有す
る配位子の場合の錯化合物としては、例えば(3−1)
〜(3−3)で表される化合物及びその誘導体を挙げる
ことができる。
【0032】
【化21】
【0033】
【化22】
【0034】
【化23】
【0035】Aが上記(4)で表される基本構造を有す
る配位子の場合の錯化合物としては例えば(4−1)〜
(4−2)で表される化合物及びその誘導体を挙げるこ
とができる。
【0036】
【化24】
【0037】
【化25】
【0038】Aが上記(5)で表される基本構造を有す
る配位子の場合の錯化合物としては、例えば(5−1)
で表される化合物及びその誘導体を挙げることができ
る。
【0039】
【化26】
【0040】Aが上記(6)で表される基本構造を有す
る場合の配位子の錯化合物としては、例えば(6−1)
〜(6−2)で表される化合物及びその誘導体を挙げる
ことができる。
【0041】
【化27】
【0042】
【化28】
【0043】Aが上記(7)で表される基本構造を有す
る場合の配位子の錯化合物としては、例えば(7−1)
で表される化合物及びその誘導体を挙げることができ
る。
【0044】
【化29】
【0045】Aが上記(8)で表される基本構造を有す
る配位子の錯化合物としては、例えば(8−1)で表さ
れる化合物及びその誘導体を挙げることができる。
【0046】
【化30】
【0047】上記Aが有機金属錯体をつくる配位子であ
る場合の錯化合物としては次の(9)で表される化合物
及びその誘導体を例示することができる。
【0048】
【化31】
【0049】また、以上はn個の配位子Aが同一の場合
を例示したが、異なる配位子Aが配位した錯化合物も用
いることができる。その例として次の(10)を挙げる
ことができる。
【0050】
【化32】
【0051】さらに、n個のAが環状配位子を形成した
錯化合物も用いることができる。その例を次の(11)
に挙げる。
【0052】
【化33】
【0053】上記一般式(I)で表される錯化合物は、
防眩性を付与するための必須成分であり、0.1〜20
重量%含有されることが好ましい。この錯化合物の含有
量が0.1重量%未満であると防眩効果が小さく、ま
た、20重量%を超えた場合は重合して得られるプラス
チック材料の機械的強度等の物性の低下が生じる傾向に
あるため好ましくない。また、かかる錯化合物は、希土
類元素Mの種類によって鋭い吸収がある波長が異なる。
例えばMがNd(ネオジム)の場合には570〜590
nm付近であり明所視において防眩性能を有するが、Er
(エルビウム)の場合には510〜530nm付近、Ho
(ホロニウム)の場合には440〜460nm付近であ
り、暗所視において防眩性能を有する。したがって、錯
化合物中の希土類元素の種類によって、選択的に低減さ
れる光の波長域が異なるので、用途によって使い分ける
ことができ、また、吸収する波長域の異なる複数の錯化
合物を用いることにより防眩効果を高めることができ
る。
【0054】本発明で用いる上記一般式(I)の錯化合
物は疎水性であり、一般の希土類元素化合物と比較し
て、透明プラスチックを形成する代表的な重合単量体と
の相溶性が良好である。また、かかる錯化合物を配合し
た重合体は、吸水性が高いという問題もないので、例え
ば蒸着膜を設けた場合にクラックが生じ易いという問題
が生じる虞れもない。また、本発明の錯化合物は、配位
子の中に芳香環又は複素環を含む錯化合物は防眩効果の
他、紫外線吸収能を有する。したがって、本発明の透明
プラスチック材料は、例えば眼鏡レンズやコンタクトレ
ンズ等の用途に用いる場合にも紫外線吸収剤を配合する
必要がない、又はその配合量を減少することができるの
で、防眩作用を示す物質と共に紫外線吸収剤を配合する
場合に生じた溶出等の問題が解消される。
【0055】以上説明した一般式(I)に示す錯化合物
のうち、特に重合性単量体との相溶性が良好なものの代
表例としては、上記式(1−1a)〜(1−1c)に示
す化合物などを挙げることができる。かかる錯化合物
は、MをNd(ネオジム)とした場合、例えば酢酸ネオ
ジム,塩化ネオジム等のネオジムの中性塩水溶液に、次
の一般式(12)で示される錯化剤のアンモニア水溶液
を加えることにより得られる、紫色ないしは青緑色の結
晶である。
【0056】
【化34】
【0057】本発明における重合性単量体(モノマー)
とは、重合体を生成することが可能な化合物をいい、該
重合体の生成反応としては、ラジカル重合,イオン重
合,配位重合,開環重合,重付加,重縮合,付加縮合等
を挙げることができる。
【0058】本発明における重合性単量体(モノマー)
としては、一般的に用いられるラジカル重合可能な化合
物が使用でき、ビニル基、アリル基、アクリル基、また
はメタクリル基等の不飽和基を分子中に1個以上含む化
合物を挙げることができる。具体的には、スチレン及び
メチルスチレン、ジメチルスチレン、クロルスチレン、
ジクロルスチレン、ブロムスチレン、p−クロルメチル
スチレン、ジビニルベンゼン等のスチレン誘導体、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニル、フェノ
キシエチルアクリレート、アクリル酸シクロヘキシル、
ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニル
アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリ
レート、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、イソボル
ニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−アクリ
ロイルオキシエチルコハク酸、2−アクリロイルオキシ
エチルフタル酸等の単官能アクリル酸エステル類、メタ
クリル酸及びメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸2−エチル
ヘキシル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸ベ
ンジル、メタクリル酸フェニル、フェノキシエチルメタ
クリレート、メタクリル酸シクロヘキシル、ジシクロペ
ンタニルメタクリレート、ジシクロペンテニルメタクリ
レート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレー
ト、イソボルニルメタクリレート、メタクリル酸テトラ
ヒドロフルフリル、2−メタクロイルオキシエチルコハ
ク酸、2ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒド
ロキシブチルメタクリレート、グリセロールメタクリレ
ート等の単官能メタクリル酸エステル類、アリルベンゼ
ン、アリル−3−シクロヘキサンプロピオネート、1−
アリル−3,4−ジメトキシベンゼン、サフロール、ア
リルフェニルエーテル、アリルフェノキシアセテート、
アリルフェニルアセテート、アリルシクロヘキサン、
(多価)カルボン酸アリル等のアリル化合物、フマル
酸、マレイン酸、イタコン酸及びそれらのエステル類、
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、無水マレイン
酸、N−置換マレイミドなどが挙げられる。
【0059】さらに、架橋度を高めるために、エチレン
グリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジ
アクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト、トリプロピレングリコールジアクリレート、1,4
−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジアクリレート、2,2−ビス(4−アクロイル
オキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アクロ
イルオキシエトキシフェニル)プロパン、ペンタエリス
リトールトリアクリレート、エチレングリコールジメタ
クリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、
ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリプロピ
レングリコールジメタクリレート、グリセロールジメタ
クリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、2,
2−ビス(4−メタクロイルオキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−メタクロイルオキシエトキシフ
ェニル)プロパン、グリセリンジメタクリレート、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート、ジビニルベン
ゼン、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、
ジエチレングリコールビスアリルカーボネート等の多官
能単量体を用いることもできる。ただし、例えばメタク
リル酸、アクリル酸、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピル
アクリレート等の親水性の重合性単量体を使用する場合
は得られる重合体の吸水性に影響を与えない範囲で用い
ることが望ましい。
【0060】これらの重合性単量体への上記一般式
(I)の錯化合物の溶解量は一様でなく、重合して得ら
れるプラスチック材料の機械的強度の低下が極微で、し
かも透明性を維持し、かつ、防眩性能を発現する範囲で
適宜上記の錯化合物の添加量を決定する必要がある。
【0061】これらの重合性単量体は単独で用いられる
ほか、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
また、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレー
ト、エポキシアクリレート、ポリエステルメタクリレー
ト、ウレタンメタクリレート、エポキシメタクリレート
等のオリゴマーと組み合わせて使用することもできる。
【0062】本発明の重合体は熱重合及び紫外線や放射
線による電磁波重合法によって得ることができる。熱重
合開始剤としてはジイソプロピルパーオキシジカーボネ
ート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、t
−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、ラウロイルパ
ーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ベンゾ
イルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレー
ト、t−ブチルパーオキシジイソブチレート、t−ブチ
ルパーオキシイソプロピルカーボネート等の有機過酸化
物系開始剤、あるいはアゾビスイソブチロルニトリル、
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ
化合物系開始剤、あるいはレドックス系開始剤等が使用
可能であり、添加量は0.01〜5重量%の範囲が好ま
しい。光重合開始剤としては4−フェノキシジクロロア
セトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロ
キシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、
1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−
2−メテルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシジシク
ロヘキシルフェニルケトン、ベンゾイン、ベンゾインメ
チルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン
イソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテ
ル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、ヒド
ロキシベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾ
イルジフェニルホスフィンオキサイド、メチルフェニル
グリオキシレート、ベンジル等が使用可能であり、添加
量は0.01〜5重量%の範囲が好ましい。
【0063】一般式(I)で示される錯化合物と上述し
た重合性モノマー及び重合開始剤とからなる混合物中に
は、必要に応じて熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、離型剤等を少量添加することもできる。
【0064】ここで、重合性モノマーのうち、一般式
(I)で表される錯化合物との相溶性がよく、透明性が
高く、用途に応じて比較的屈折率の高い(1.58〜
1.61)透明プラスチックを得ることができるものと
しては、(a)次の一般式(13)に示される一種以上
のモノマーと、(b)次の一般式(14)に示される一
種以上のモノマーと、(c)必要に応じてラジカル重合
可能な一種以上のモノマーとの混合物を挙げることがで
きる。
【0065】
【化35】
【0066】
【化36】
【0067】なお、(a)〜(c)のモノマーを、
(a)9〜80重量部と、(b)20〜80重量部と、
(c)0〜20重量部で混合すると、屈折率が1.58
〜1.61と高い透明プラスチック材料を得ることがで
きる。
【0068】また、本発明における重合性単量体(モノ
マー)として、重付加反応可能な化合物を使用すること
ができる。重付加反応として代表的なものとしてイソシ
アネート基(−NCO)、イソチオシアネート基(−N
CS)を挙げることができる。そして、イソシアネート
基、イソチオシアネート基と反応する化合物としては水
酸基、アミノ基、メルカプト基、カルボキシル基を挙げ
ることができる。すなわち、重合体を生成することが可
能な重合性単量体(モノマー)とは、下記一般式(15
a)で示されるように分子中に少なくとも2個以上のイ
ソシアネート基を有する化合物と、一般式(16a)〜
(16d)で示されるように分子中に少なくとも2個以
上の水酸基、アミノ基、メルカプト基及びカルボキシル
基の何れかを有する化合物とからなり、また、下記一般
式(15b)で示されるように分子中に少なくとも2個
以上のイソチオシアネート基を有する化合物と、一般式
(16a)〜(16d)で示されるように分子中に少な
くとも2個以上の水酸基、アミノ基、メルカプト基及び
カルボキシル基の何れかを有する化合物とからなる。な
お、式中、m,m′は2以上の整数を示す。
【0069】
【化37】
【0070】ここで、一般的なイソシアネート基の反応
を例示する。
【0071】
【化38】
【0072】
【化39】
【0073】
【化40】
【0074】
【化41】
【0075】
【化42】
【0076】
【化43】
【0077】
【化44】
【0078】
【化45】
【0079】また、一般的なイソチオシアネート基の反
応を例示する。
【0080】
【化46】
【0081】
【化47】
【0082】
【化48】
【0083】
【化49】
【0084】
【化50】
【0085】
【化51】
【0086】
【化52】
【0087】
【化53】
【0088】なお、上記一般式(15a),(15b)
で示される化合物としては、具体的には、ポリイソシア
ナート化合物として、例えばヘキサメチレンジイソシア
ナート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソ
シアナート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシア
ナート、リジンジイソシアナートメチルエステル、リジ
ントリイソシアナート、キシリレンジイソシアナート、
ビス(イソシアナートメチル)ナフタリン等の脂肪族ポ
リイソシアナート;イソホロンジイソシアナート、ジシ
クロヘキシルメタンジイソシアナート、シクロヘキサン
ジイソシアナート、ジシクロヘキシルジメチルメタンジ
イソシアナート、2,2′−ジメチルジシクロヘキシル
メタンジイソシアナート等の脂環族ポリイソシアナー
ト;フェニレンジイソシアナート、トリレンジイソシア
ナート、ナフタリンジイソシアナート、トルイジンジイ
ソシアナート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシア
ナート、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,
4′−ジイソシアナート、ナフタリントリイソシアナー
ト、ジフェニルメタン−2,4,4′−トリイソシアナ
ート等の芳香族ポリイソシアナート;チオジエチルジイ
ソシアナート、チオジプロピルジイソシアナート、チオ
ジプロピルジイソシアナート、チオジヘキシルジイソシ
アナート、ジメチルスルフォンジイソシアナート等の含
硫脂肪族イソシアナート、ジフェニルスルフィド−2,
4′−ジイソシアナート、ジフェニルスルフィド−4,
4′−ジイソシアナート、3,3′−ジメトキシ−4,
4′−ジイソシアナートジベンジルチオエーテル等の芳
香族スルフィド系イソシアナート;ジフェニルジスルフ
ィド−4,4′−ジイソシアナート、2,2′−ジメチ
ルジフェニルジスルフィド−5,5′−ジイソシアナー
ト等の芳香族ジスルフィド系イソシアナート;ジフェニ
ルスルフォン−4,4′−ジイソシアナート、ベンジデ
ィンスルフォン−4,4′−ジイソシアナート、ジフェ
ニルメタンスルフォン−4,4′−ジイソシアナート等
の芳香族スルフォン系イソシアナート;スルフォン酸エ
ステル系イソシアナート;芳香族スルフォン酸アミドな
どを挙げることができる。また、これらの塩素置換体、
臭素置換体等のハロゲン置換体、アルキル置換体、アル
コキシ置換体、ニトロ置換体、多価アルコールとのプレ
ポリマー型変性体、カルボジイミド変性体、ウレア変性
体、ビュレット変性体、ダイマー化あるいはトリマー化
反応生成物等も使用できる。なお、ポリイソチオシアナ
ート化合物は、一分子中に−NCS基を2つ以上含有す
る化合物であり、さらにイソチオシアナート基の他に硫
黄原子を含有していてもよい。具体的に、例えば、1,
2−ジイソチオシアナートエタン、1,3−ジイソチオ
シアナートプロパン等の脂肪族イソチオシアナート;シ
クロヘキサンジイソチオシアナート等の脂環族イソチオ
シアナート;1,2−ジイソチオシアナートベンゼン、
1,1′−メチレンビス(4−イソチオシアナート−3
−メチルベンゼン)等の芳香族イソチオシアナート;
2,4,6−トリイソチオシアナート−1,3,5−ト
リアジン等の複素環含有イソチオシアナート;1,3−
ベンゼンジカルボニルジイソチオシアナート等のカルボ
ニルイソチオシアナート等を挙げることができる。
【0089】また、一般式(16a)〜(16d)で示
される化合物としては、ポリエーテルポリオール、ポリ
テトラメチレンエーテルグリコール、アルキレンオキサ
イド共重合ポリオール、エポキシ樹脂変性ポリオール、
縮合系ポリエステルポリオール、ラクトン系ポリエステ
ルポリオール、ポリカーボネートジオール、アクリルポ
リオール、ポリブタジエンポリオール、含リンポリオー
ル、ハロゲン含有ポリオール、ポリエーテルポリアミ
ン、ポリテトラメチレンエーテルジアミン、アルキレン
オキサイド共重合ポリアミン、エポキシ樹脂変性ポリア
ミン、縮合系ポリエステルポリアミン、ラクトン系ポリ
エステルポリアミン、ポリカーボネートジアミン、アク
リルポリアミン、ポリブタジエンポリアミン、含リンポ
リアミン、ハロゲン含有ポリアミン、ポリエーテルポリ
チオール、ポリテトラメチレンエーテルジチオール、ア
ルキレンオキサイド共重合ポリチオール、エポキシ樹脂
変性ポリチオール、縮合系ポリエステルポリチオール、
ラクトン系ポリエステルポリチオールポリカーボネート
ジチオール、アクリルポリチオール、ポリブタジエンポ
リチオール、含有リンポリチオール、ハロゲン含有ポリ
チオール等が例示されるが、得られる重合体の用途に応
じた物性を得るために基本骨格の分子構造を決定するこ
とが好ましい。
【0090】さらに架橋を高めるために二官能以上の多
官能且つ低分子量のアミン類、ジオール類等の多官能化
合物を使用することができる。多官能化合物としては、
エチレングリコール、ハイドロキノンジエチロールエー
テル、1,4−ブチレングリコール、トリメチロールプ
ロパン、ソルビトール及びジフェニルメタンジアミン、
m−フェニレンジアミン、3,3′−ジクロロ−4,
4′−ジアミノジフェニルメタン等の脂肪族ならびに脂
環族のジ、およびポリアミン類等が例示される。
【0091】本発明の重合体は一般的に触媒の存在下一
般式(15a),(15b)で示される重合性単量体と
一般式(16a)〜(16d)で示される重合性単量体
とを混合し、熱を加えることにより重付加反応すること
により得ることができる。重合触媒としては、トリエチ
ルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン等の
モノアミン類、N,N,N′,N′−テトラメチルエチ
レンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルプロ
パン−1,3−ジアミン類、N,N,N′,N′−ペン
タメチルジエチレントリアミン、N,N,N′,N′−
ペンタメチルジプロピレントリアミン、テトラメチルグ
アニジン等のトリアミン類;トリエチレンジアミン、
N,N′−ジメチルピペラジン、N−メチル−N′−
(2−ジメチルアミノ)エチルピペラジン、N−メチル
モノホリン、N−(N′,N′−ジメチルアミノエチ
ル)モルホリン、1,2−ジメチルイミダゾール等の環
状アミン類;ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミ
ノエトキシエタノール、N,N,N′−トリメチルアミ
ノエチルエタノールアミン、N−メチル−N′−(2−
ヒドロキシエチル)−ピペラジン、N(2−ヒドロキシ
エチル)モノホリン等のアルコールアミン類;ビス(2
−ジメチルアミノエチル)エーテル、エチレングリコー
ルビス(3−ジメチル)−アミノプロピルエーテル等の
エーテルアミン類等のアミン触媒と、ジブチルチンジラ
ウレート、ジブチルチンジアセテート、スタナスオクト
エート、ジブチルチンマカブチト、ジブチルチンチオカ
ルボキシレート、ジブチルチンジマレエート、ジオクチ
ルチンマーカプチドジオクチルチンチオカルボキシレー
ト、フェニル水銀ピロピオン酸塩、オクテン酸鉛等の有
機金属触媒とが例示される。これらの重合触媒は、一種
で使用するのみならず、2種以上を混合して使用するこ
ともできる。
【0092】これらの重合性モノマーへの一般式(I)
の錯化合物の溶解量は一様でなく、透明性を維持し、か
つ防眩性能を発現する範囲で適宜錯化合物の添加量を決
定する必要がある。
【0093】また、一般式(I)の錯化合物と上述した
重付加反応可能な重合性モノマー及び重合触媒とからな
る混合物中には、必要に応じて光安定剤,紫外線吸収
剤,酸化防止剤,内部離型剤等の物質を添加することも
できる。
【0094】ここで、上述した重付加反応可能な重合性
モノマーのうち、一般式(I)で表される錯化合物との
相溶性が良く、透明性が高く、用途に応じて比較的屈折
率の高い(1.60〜1.75)透明プラスチックを得
ることができるものとしては、特開平2−270859
号公報で開示された下記式(19)で表されるメルカプ
ト化合物と、ポリイソシアナート化合物、ポリイソチオ
シアナート化合物及びイソシアナート基を有するイソチ
オシアナート化合物から選ばれた少なくとも一種のエス
テル化合物とを挙げることができ、このモノマーを重合
触媒存在下で反応させると屈折率が1.60〜1.75
と高い含硫ウレタン樹脂系の透明プラスチック材料を得
ることができる。
【0095】
【化54】
【0096】本発明の透明プラスチック材料は眼鏡レン
ズ,コンタクトレンズ,眼内レンズ,サングラス,ディ
スプレイ用フィルタカバー,照明機器用カバー,自動車
用ミラー,カメラ等の光学機器用レンズ及びフィルター
の他、眼鏡レンズや光学機器用レンズのハードコートと
して有用である。
【0097】ここで、コンタクトレンズは角膜に直接接
触する医用材料であるので、錯化合物の中でも特に溶解
性のよいもの、例えばトリスベンゾイルアセトナトネオ
ジムや、重合性モノマーと反応するものを用いるのが好
ましい。また、重合性モノマーとしては、アクリル酸エ
ステル又はメタクリル酸エステルを用いるのが特に好ま
しい。
【0098】なお、コンタクトレンズの場合は、重合性
モノマーをガラス管あるいはポリプロピレン製やポリテ
トラフルオロエチレン製の管あるいはシート状の空隙中
に注入し、加熱を行い熱重合をさせるか、あるいは、紫
外線を照射し、光重合をさせることが適している。ま
た、この後、重合収縮、重合熱によりポリマー中に歪み
が生じた場合、これを解消するために、加熱アニールす
ることが望ましい。
【0099】また、本発明の透明プラスチック材料は老
視性眼鏡レンズに用いると、眼精疲労を防止することが
できるという効果を奏する。
【0100】人間の眼の調整能力は年齢と共に衰えてゆ
き、手元が見にくくなり疲れも感じやすくなる。一般に
老視といわれるこの減少は、加齢により目の水晶体の弾
力性が失われ調整機能が低下することで起こる。この不
便さを解消するために老視用眼鏡レンズが使用されてい
る。この老視用眼鏡レンズとしては以前は単焦点レンズ
が使われていたが、掛け外しの煩わしさのため最近では
二重焦点、あるいは累進多重焦点のレンズが一般に広く
用いられている。これらの老視用レンズを使うことで目
の調整能力は補助されると同時に疲れも軽減され、視環
境は大幅に改善される。しかし、従来の調整機能補助に
主眼を置いた老視用レンズでは解消しきれない目の疲れ
がある。目はその老化にともない角膜、水晶体、硝子体
などによる光の散乱、吸収が大きくなり、その結果視野
の明るさは低下し併せて光膜を形成し易くなる。老人の
場合、明るい場所で飛蚊症が起こる、光膜がかかる、光
源や反射光がまぶしいといった訴えが増加する。これら
は眼内組織の老化に原因がある。すなわち水晶体の黄色
化による短波長光の吸収増加や、水晶体の硬化が光の散
乱と網膜面照度を上昇させコントラストビジョンを低下
させるためである。こうした現象は目の疲れやまぶしさ
といったかたちで本人に自覚される。これらの疲れの原
因を根本的に解決するのは非常に困難である。そこで従
来は対症療法的に十分な休憩、照明の適切化といったこ
とが行われている。しかし、本発明の透明プラスチック
材料を用いた老視用眼鏡レンズを用いると、日常生活に
おいて常時着用することができ、しかも眼精疲労防止が
できるという効果を奏する。
【0101】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0102】[錯化合物の製造例] (製造例1)トリスベンゾイルアセトナトネオジムの製
造 2.43gのベンゾイルアセトンを5%アンモニア水溶
液に溶解し、該ベンゾイルアセトン−アンモニア水溶液
を酢酸ネオジム一水和物1.70gを50mlの水に溶
解させた酢酸ネオジム水溶液中に加えて紫色のトリスベ
ンゾイルアセトナトネオジムの結晶を得た。得られたト
リスベンゾイルアセトナトネオジムは、スチレン,ジビ
ニルベンゼン,メタクリル酸メチル,メタクリル酸ベン
ジル,メタクリル酸フェニル,ジアリルフタレート,ジ
エチレングリコールビスアリルカーボネートに溶解し
た。
【0103】(製造例2)トリスフェナシルフェニルケ
トナトネオジムの製造 3.36gのフェナシルフェニルケトンを5%アンモニ
ア水溶液に溶解し、該フェナシルフェニルケトン−アン
モニア水溶液を酢酸ネオジム一水和物1.70gを50
mlの水に溶解させた酢酸ネオジム水溶液中に加えて青
緑色のトリスフェナシルフェニルケトナトネオジムの結
晶を得た。得られたトリスフェナシルフェニルケトナト
ネオジムは、スチレン,ジビニルベンゼン,メタクリル
酸メチル,メタクリル酸ベンジル,メタクリル酸フェニ
ル,ジアリルフタレート,ジエチレングリコールビスア
リルカーボネートに溶解した。
【0104】(製造例3)トリスベンゾイルアセトナト
エルビウムの製造 2.43gのベンゾイルアセトンを5%アンモニア水溶
液に溶解し、該ベンゾイルアセトン−アンモニア水溶液
を酢酸エルビウム四水和物2.30gを50mlの水に
溶解させた酢酸エルビウム水溶液中に加えて桃色のトリ
スベンゾイルアセトナトエルビウムの結晶を得た。得ら
れたトリスベンゾイルアセトナトエルビウムは、スチレ
ン,ジビニルベンゼン,メタクリル酸メチル,メタクリ
ル酸ベンジル,メタクリル酸フェニル,ジアリルフタレ
ート,ジエチレングリコールビスアリルカーボネートに
溶解した。
【0105】(製造例4)トリスフェナシルフェニルケ
トナトエルビウムの製造 3.36gのフェナシルフェニルケトンを5%アンモニ
ア水溶液に溶解し、該フェナシルフェニルケトン−アン
モニア水溶液を酢酸エルビウム四水和物2.30gを5
0mlの水に溶解させた酢酸エルビウム水溶液中に加え
て桃色のトリスフェナシルフェニルケトナトエルビウム
の結晶を得た。得られたトリスフェナシルフェニルケト
ナトエルビウムは、スチレン,ジビニルベンゼン,メタ
クリル酸メチル,メタクリル酸ベンジル,メタクリル酸
フェニル,ジアリルフタレート,ジエチレングリコルビ
スアリルカーボネートに溶解した。
【0106】(製造例5)トリスベンゾイルアセトナト
ホルミウムの製造 2.43gのベンゾイルアセトンを5%アンモニア水溶
液に溶解し、該ベンゾイルアセトン−アンモニア水溶液
を酢酸ホルミウム四水和物9.10gを50mlの水に
溶解させた酢酸ホルミウム水溶液中に加えて淡黄色のト
リスベンゾイルアセトナトホルミウムの結晶を得た。得
られたトリスベンゾイルアセトナトホルミウムは、スチ
レン,ジビニルベンゼン,メタクリル酸メチル,メタク
リル酸ベンジル,メタクリル酸フェニル,ジアリルフタ
レート,ジエチレングリコールビスアリルカーボネート
に溶解した。
【0107】(製造例6)トリスフェナシルフェニルケ
トナトホルミウムの製造 3.36gのフェナシルフェニルケトンを5%アンモニ
ア水溶液に溶解し、該フェナシルフェニルケトン−アン
モニア水溶液を酢酸ホルミウム四水和物2.28gを5
0mlの水に溶解させた酢酸ホルミウム水溶液中に加え
て桃色のトリスフェナシルフェニルケトナトホルミウム
の結晶を得た。得られたトリスフェナシルフェニルケト
ナトホルミウムは、スチレン,ジビニルベンゼン,メタ
クリル酸メチル,メタクリル酸ベンジル,メタクリル酸
フェニル,ジアリルフタレート,ジエチレングリコルビ
スアリルカーボネートに溶解した。
【0108】(製造例7)トリス(α−ニトロソ−β−
ナフトール)ネオジムの製造 3.587gの塩化ネオジム六水和物を5%塩酸水溶液
に溶解し、ネオジム塩の塩酸酸性水溶液を調製した。
7.0gのα−ニトロソ−β−ナフトールと、ネオジム
塩の塩酸酸性水溶液とを50%酢酸水溶液に加え溶解さ
せた後エタノールを加えたところ、青緑色のトリス(α
−ニトロソ−β−ナフトール)ネオジムの結晶を得た。
該結晶をろ別分離し乾燥させた。得られたトリス(α−
ニトロソ−β−ナフトール)ネオジムは、スチレン、ジ
ビニルベンゼン、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ベ
ンジル、メタクリル酸フェニル、ジアリルフタレート、
ジエチレングリコールビスアリルカーボネートに溶解し
た。
【0109】(製造例8)トリス(α−ニトロソ−β−
ナフトール)エルビウムの製造 3.817gの塩化エルビウム六水和物を5%塩酸水溶
液に溶解し、エルビウム塩の塩酸酸性水溶液を調製し
た。7.0gのα−ニトロソ−β−ナフトールとエルビ
ウム塩の塩酸酸性水溶液とを50%酢酸水溶液に加え溶
解させた後エタノールを加えたところ、青緑色のトリス
(α−ニトロソ−β−ナフトール)エルビウムの結晶を
得た。該結晶をろ別分離し乾燥させた。得られたトリス
(α−ニトロソ−β−ナフトール)エルビウムは、スチ
レン、ジビニルベンゼン、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル、ジアリルフタ
レート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート
に溶解した。
【0110】(製造例9)トリス(α−ニトロソ−β−
ナフトール)ホルミウムの製造 3.794gの塩化ホルミウム六水和物を5%塩酸水溶
液に溶解し、ホルミウム塩の塩酸酸性水溶液を調製し
た。7.0gのα−ニトロソ−β−ナフトールとホルミ
ウム塩の塩酸酸性水溶液とを50%酢酸水溶液に加え溶
解させた後エタノールを加えたところ、青緑色のトリス
(α−ニトロソ−β−ナフトール)ホルミウムの結晶を
得た。該結晶をろ別分離し乾燥させた。得られたトリス
(α−ニトロソ−β−ナフトール)ホルミウムは、スチ
レン、ジビニルベンゼン、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル、ジアリルフタ
レート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート
に溶解した。
【0111】(製造例10)ネオジムの8−オキシキノ
リンキレートの製造 4.35gの8−オキシキノリンを5%塩酸水溶液に溶
解し、該8−オキシキノリンの希酸性水溶液を、塩化ネ
オジム六水和物3.587gを50mlの水に溶解させた
塩化ネオジム水溶液中に加えて紫色のトリス(8−オキ
シキノリン)ネオジムの結晶を得た。得られたトリス
(8−オキシキノリン)ネオジムはスチレン、ジビニル
ベンゼンメタクリル酸フェニル、テトラヒドロフルフリ
ルメタクリレート、ジアリルフタレート、ジエチレング
リコールビスアリルカーボネートに溶解した。
【0112】(製造例11)エルビウムの8−オキシキ
ノリンキレートの製造 4.35gの8−オキシキノリンを5%塩酸水溶液に溶
解し、該8−オキシキノリンの希酸性水溶液を、塩化エ
ルビウム六水和物3.587gを50mlの水に溶解させ
た塩化エルビウム水溶液中に加えて紫色のトリス(8−
オキシキノリン)エルビウムの結晶を得た。得られたト
リス(8−オキシキノリン)エルビウムはスチレン、ジ
ビニルベンゼンメタクリル酸フェニル、テトラヒドロフ
ルフリルメタクリレート、ジアリルフタレート、ジエチ
レングリコールビスアリルカーボネートに溶解した。
【0113】(製造例12)ホルミウムの8−オキシキ
ノリンキレートの製造 4.35gの8−オキシキノリンを5%塩酸水溶液に溶
解し、該8−オキシキノリンの希酸性水溶液を、塩化ホ
ルミウム六水和物3.587gを50mlの水に溶解させ
た塩化ホルミウム水溶液中に加えて紫色のトリス(8−
オキシキノリン)ホルミウムの結晶を得た。得られたト
リス(8−オキシキノリン)ホルミウムはスチレン、ジ
ビニルベンゼンメタクリル酸フェニル、テトラヒドロフ
ルフリルメタクリレート、ジアリルフタレート、ジエチ
レングリコールビスアリルカーボネートに溶解した。
【0114】[実施例] (実施例−1) 下記式(20)で示される2官能ウレタンメタクリレート 50重量部 下記式(21)で示されるポリエチレングリコールジメタクリレート 10重量部 メタクリル酸フェニル 40重量部 2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(メルク製ダ ロキュア−1173) 1重量部 t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート 0.5重量部 からなる光重合性組成物にトリスベンゾイルアセトナト
ネオジム3重量部を添加し、50℃で混合溶解した。
【0115】
【化55】
【0116】
【化56】
【0117】得られた混合液は、青紫色を呈し、透明で
あった。該混合液を、鏡面仕上げした外径80mm,曲率
386mm、と外径80mm,曲率65mmガラスを、中心厚
の厚み1.5mmの凹レンズと成るように組合せ、外周を
プラスチック製ガスケットで囲んだ注入成形型内に注入
した。この成形型の両面より2kWの高水銀燈を用い照
度400mW/cm2 で3分間連続照射しモノマーを硬化
させた。モールドの温度が60℃の雰囲気温度まで低下
するまで放置し、ガラス型よりレンズを脱型した。レン
ズを洗浄した後、100℃,2時間のアニールを行っ
た。
【0118】得られたレンズは青紫色を呈し、波長58
0nmでの光透過率が50%と低く、さらに400nm以下
の紫外線を遮断すると共に1000〜1500近赤外線
の光透過率が低減されており、しかも他の波長域の光透
過率が85%以上と優れたものであった。なお、本実施
例のレンズの分光特性を図1に示す。このレンズに表面
処理として、市販の紫外線硬化型の有機ハードコートを
施し、比較としてトリスベンゾイルアセトナトネオジム
を添加しないレンズを作製しレンズの色を上記レンズと
同色に染料によって調製し実際に携帯着用してまぶしさ
の評価を行ったところ、直射日光のまぶしさや夜間の対
向車のヘッドライト光によるまぶしさなど比較レンズに
比べて著しく緩和された。本レンズ上に反射防止膜を施
したものは、さらに光のちらつきの防止が可能となっ
た。また、このレンズを60℃且つ湿度95%の高温多
湿の環境下に一週間放置したときの吸水率は1.0%で
あった。さらに、本レンズ上に反射防止膜として無機蒸
着膜を施したものを60℃且つ温度95%の高温多湿の
環境下に一週間放置したところ蒸着膜にクラックの発生
は見られなかった。
【0119】(実施例−2)ジアリルイソフタレート5
2重量部,ジベンジルイタコネート16重量部,ジエチ
レングリコールビスアリルカーボネート32重量部,ジ
−ノルマルプロピルオキシジカーボネート3.65重量
部及びトリスフェナシルフェニルケトナトネオジム2重
量部を添加し、室温で2時間攪拌して添加物を均一に溶
解した。実施例−1と同様のガラスモールド内に上記混
合物を注入し、40℃から90℃まで熱風循環式加熱炉
で緩やかに13時間かけて昇温した後90℃で1時間保
持し、次いで60℃まで降温し、ガラス型からレンズを
脱型した。その後内部歪除去のため100℃のアニール
を施した。
【0120】得られたレンズは、透明で青緑色を呈し、
波長580nmでの光透過率が60%と低く、他の波長域
の光透過率は、85%以上であるため優れた防眩性能を
有するものであった。このレンズを60℃且つ湿度95
%の高温多湿の環境下に一週間放置した時の吸水率は
1.0%であった。このレンズに表面処理として無機蒸
着膜の反射防止膜を施し、60℃且つ湿度90%の高温
多湿の環境下に一週間放置したところ蒸着膜にクラック
やはがれの発生は見られなかった。
【0121】比較として、トリスフェナシルフェニルケ
トナトネオジムを添加しない他は同じ組成のレンズを同
様の方法で作製し、レンズの色を上記のものと同色に染
色によって調製後、反射防止膜を施したレンズを比較品
として用いて本実施例のレンズの携帯着用試験を行った
ところ、本実施例のレンズは視界が暗くなることなく直
射日光のまぶしさや夜間の対向車のヘッドライト光によ
るまぶしさなどが著しく緩和されることがわかった。
【0122】(実施例−3)ジエチレングリコールビス
アリルカーボネート92重量部,ジイソプロピルパーオ
キシジカーボネートを6重量部、紫外線吸収剤として2
−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンを200pp
m (通常使用量の約1/10)添加した。さらにトリスベン
ゾイルアセトナトネオジムを2重量部添加し、40℃に
加温し攪拌しながらSB型粘度計で80センチポイズに
なるよう約2時間予備重合を行った。実施例−2と同様
な温度パターンで重合を行い、視力矯正用の眼鏡レンズ
を作製した。
【0123】得られたレンズは、透明で青緑色を呈し、
波長580nmでの光透過率が60%と低く、他の波長域
の光透過率は、85%以上であるため優れた防眩性能を
有するものであった。このレンズを60℃且つ湿度95
%の高温多湿の環境下に一週間放置した時の吸水率は
1.0%であった。このレンズに表面処理として無機蒸
着膜を施し、60℃且つ湿度90%の高温多湿の環境下
に一週間放置したところ蒸着膜にクラックやはがれの発
生は見られなかった。
【0124】比較として、トリスベンゾイルアセトナト
ネオジムを添加しない他は同じ組成のレンズを同様の方
法で作製し、レンズの色を上記のものと同色に染色によ
って調製後、反射防止膜を施したレンズを比較品として
用いて本実施例のレンズの携帯着用試験を行ったとこ
ろ、本実施例のレンズは視界が暗くなることなく直射日
光のまぶしさや夜間の対向車のヘッドライト光によるま
ぶしさなどが著しく緩和されることがわかった。
【0125】(実施例−4)トリスベンゾイルアセトナ
トネオジム2重量部、o−クロルスチレン50重量部、
2,2−ビス(4−メタクロイルオキシエトキシ−3,
5−ジブロモフェニル)プロパン40重量部、ジエチレ
ングリコールビスアリルカーボネート8重量部、及びラ
ウロイルパーオキシド0.4重量部を混合攪拌する。こ
の混合液を30℃で攪拌しながら、粘度を80cps に高
めた。次にこの混合物をフィルターで濾過し、濾液を軟
質ポリ塩化ビニルで成形されたガスケットと2枚のガラ
スモールドでつくられる空間に注入した。つぎに30℃
で4時間保持し、30℃から50℃まで直線的に10時
間かけて昇温し、50℃から70℃まで直線的に2時間
かけて昇温し、70℃で1時間、80℃で2時間加熱し
た後、ガスケットとガラスモールドをレンズから分離し
た。更にこのレンズを100℃で3時間アニールした。
得られたレンズは青紫色を呈し、屈折率が1.60であ
った。しかもネオジムの特性吸収である580nmでの光
透過率が60%と低く他の波長の光透過率は概ね80%
以上であるため優れた防眩性能を有するものであった。
このレンズに表面処理として無機蒸着膜の反射防止膜を
施し、60℃且つ湿度90%の高温多湿の環境下に一週
間放置したところ蒸着膜にクラックやはがれの発生は見
られなかった。さらに、トリスベンゾイルアセトナトネ
オジムを添加しない他は同じ組成のレンズを同様の方法
で作製し、レンズの色を上記のものと同色に染色によっ
て調製後、反射防止膜を施したレンズを比較として用い
て携帯着用試験を行ったところ、本実施例のレンズは視
界が暗くなることなく直射日光のまぶしさや夜間の対向
車のヘッドライト光によるまぶしさなどが著しく緩和さ
れた。
【0126】(実施例−5)トリスベンゾイルアセトナ
トエルビウム2重量部、o−クロルスチレン50重量
部、2,2−ビス(4−メタクロイルオキシエトキシ−
3,5−ジブロモフェニル)プロパン40重量部、ジエ
チレングリコールビスアリルカーボネート8重量部、ラ
ウロイルパーオキシド0.4重量部を混合攪拌する。こ
の混合液を30℃で攪拌しながら、粘度を80cps に高
めた。次にこの混合物をフィルターで濾過し、濾液を軟
質ポリ塩化ビニルで成形されたガスケットと2枚のガラ
スモールドでつくられる空間に注入した。つぎに30℃
で4時間加熱し、30℃から50℃まで直線的に10時
間で昇温し、50℃から70℃まで直線的に2時間で昇
温し、70℃で1時間、80℃で2時間加熱した後、ガ
スケットとガラスモールドをレンズから分離した。更に
このレンズを100℃で3時間アニールした。
【0127】得られたレンズは屈折率が1.60であ
り、透明で桃色を呈した。また得られたレンズの分光特
性は波長520nmで光透過率が60%と低く、さらに4
00nm以下の紫外線を遮断すると共に1000〜150
0nmの近赤外線の光透過率を低減しており、しかも他の
波長域の光透過率は85%以上であった。従って、得ら
れたレンズは他の可視光の光量を落とさずに暗所視にお
いて優れた防眩性能を有し且つ紫外線の遮断並びに近赤
外線の低減がなされたものであった。また、このレンズ
60℃且つ温度95%の高温多湿の環境下に一週間放置
した時の吸水率は1.5%であった。この値は防眩性能
を得るために水溶性のエルビウム塩である酢酸エルビウ
ムを用いた系に比較するとかなり良好であった。このレ
ンズの表面に反射防止膜として無機蒸着膜を付けたもの
を上記の高温多湿の環境下に一週間放置したところ蒸着
膜にクラックの発生は見られなかった。なお、本実施例
のレンズの分光特性を図2に示す。
【0128】(実施例−6)トリスフェナシルフェニル
ケトナトエルビウム5重量部、スチレン62重量部、
2,2−ビス(4−メタクロイルオキシエトキシ−3,
5−ジブロモフェニル)プロパン30重量部、ジエチレ
ングリコールビスアリルカーボネート3重量部、及びジ
イソプロピルパーオキシジカーボネート0.2重量部を
混合攪拌した後、実施例−5と同様の方法でレンズを注
型重合した。
【0129】得られたレンズは、屈折率が1.59であ
り、透明で桃色を呈した。また、このレンズの分光特性
は波長520nmで光透過率が30%と低く、さらに44
0nm以下の紫外線を遮断すると共に1000〜1500
nmの近赤外線の光透過率を低減しており、しかも他の波
長域の光透過率は85%以上であった。従って、得られ
たレンズは他の可視光の光量を落とさずに暗所視におい
て優れた防眩性能を有し且つ紫外線の遮断並びに近赤外
線の低減がなされたものであった。また、このレンズ6
0℃且つ湿度95%の高温多湿の環境下に一週間放置し
た時の吸水率は1.5%であった。この値は防眩性を得
るために水溶性のエルビウム塩である酢酸エルビウムを
用いた系に比較するとかなり良好であった。このレンズ
の表面に反射防止膜として無機蒸着膜を付けたものを上
記の高温多湿の環境下に一週間放置したところ蒸着膜に
クラックの発生は見られなかった。
【0130】(実施例−7) 上記式(20)で示される2官能ウレタンメタクリレート 50重量部 上記式(21)で示されるポリエチレングリコールジメタクリレート 10重量部 メタクリル酸フェニル 40重量部 2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(メルク製ダ ロキュア−1173) 1重量部 t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート 0.5重量部 からなる光重合性組成物にトリスベンゾイルアセトナト
エルビウム3重量部を添加し50℃で混合溶解した。こ
の混合液を2枚の硝子製型とプラスチック製ガスケット
からなる注入成形型内に注入し、これに80W/cm高圧
水銀灯を用いて1×105 mJの紫外線を照射した結
果、厚さ2mmの透明性の高い板状の重合体が得られた。
【0131】この得られた板状重合体の分光特性は波長
520nmでの光透過率が50%と低く、さらに400nm
以下の紫外線を遮断すると共に1000〜1500nm近
赤外線の光透過率を低減しており、しかも他の波長域の
光透過率は85%以上であった。従って、得られた板状
重合体は他の可視光の光量を落とさずに暗所視において
優れた防眩性能を有し且つ紫外線の遮断並びに近赤外線
の低減がなされたものであった。また、この板状重合体
を60℃且つ湿度95%の高温多湿の環境下に一週間放
置した時の吸水率は1.0%であった。この値は防眩性
を得るために水溶性のエルビウム塩である酢酸エルビウ
ムを用いた系に比較するとかなり良好であった。この板
状重合体の表面に反射防止膜として無機蒸着膜を付けた
ものを上記の高温多湿の環境下に一週間放置したところ
蒸着膜にクラックの発生は見られなかった。
【0132】(実施例−8)トリスベンゾイルアセトナ
トホルミウム2重量部、o−クロルスチレン50重量
部、2,2−ビス(4−メタクロイルオキシエトキシ−
3,5−ジブロモフェニル)プロパン40重量部、ジエ
チレングリコールビスアリルカーボネート3重量部、及
びラウロイルパーオキシド0.4重量部を混合攪拌す
る。この混合液を30℃で攪拌しながら、粘度を80cp
s に高めた。次にこの混合物をフィルターで濾過し、濾
液を軟質ポリ塩化ビニルで成形されたガスケットと2枚
のガラスモールドでつくられる空間に注入した。次に3
0℃で4時間保持し、30℃から60℃まで直線的に1
0時間かけて昇温し、50℃から70℃まで直線的に2
時間かけて昇温し、70℃で1時間、80℃で2時間加
熱した後、ガスケットとガラスモールドをレンズから分
離した。更にこのレンズを100℃で3時間アニールし
た。
【0133】得られたレンズは、屈折率が1.60であ
り、透明で黄橙色を呈した。また、このレンズの分光特
性は波長450nmで光透過率が60%と低く、さらに4
00nm以下の紫外線を遮断すると共に1000〜150
0nmの近赤外線の光透過率を低減しており、しかも他の
波長域の光透過率は85%以上であった。従って、得ら
れたレンズは他の可視光の光量を落とさずに暗所視にお
いて優れた防眩性能を有し且つ紫外線の遮断並びに近赤
外線の低減がなされたものであった。また、このレンズ
60℃で且つ湿度95%の高温多湿の環境下に一週間放
置した時の吸水率は1.5%であった。この値は防眩性
能を得るために水溶性のホルニウム塩である酢酸ホルニ
ウムを用いた系と比較するとかなり良好であった。この
レンズの表面に反射防止膜として無機蒸着膜を付けたも
のを上記の高温多湿の環境下に一週間放置したところ蒸
着膜にクラックの発生は見られなかった。なお、本実施
例のレンズの分光特性を図3に示す。
【0134】(実施例−9)トリスフェナシルフェニル
ケトナトホルミウム5重量部、スチレン62重量部、
2,2−ビス(4−メタクロイルオキシエトキシ−3,
5−ジブロモフェニル)プロパン30重量部、ジエチレ
ングリコールビスアリルカーボネート3重量部、ジイソ
プロピルパーオキシジカーボネート0.2重量部を混合
攪拌した後、実施例−8と同様の方法でレンズを注型重
合した。できあがったレンズは屈折率が1.59であ
り、透明で黄橙色を呈した。また、このレンズの分光特
性は波長450nmで光透過率が30%と低く、さらに4
40nm以下の紫外線を遮断すると共に1000〜150
0nmの近赤外線の光透過率を低減しており、しかも他の
波長域の光透過率は85%以上であった。従って、得ら
れたレンズは他の可視光の光量を落とさずに暗所視にお
いて優れた防眩性能を有し且つ紫外線の遮断並びに近赤
外線の低減がなされたものであった。また、このレンズ
60℃且つ湿度95%の高温多湿の環境下に一週間放置
した時の吸水率は1.5%であった。この値は防眩性を
得るために水溶性のホルミウム塩である酢酸ホルミウム
を用いた系に比較するとかなり良好であった。このレン
ズの表面に反射防止膜として無機蒸着膜を付けたものを
上記の高温多湿の環境下に一週間放置したところ蒸着膜
にクラックの発生は見られなかった。
【0135】(実施例−10) 上記式(20)で示される2官能ウレタンメタクリレート 50重量部 上記式(21)で示されるポリエチレングリコールジメタクリレート 10重量部 メタクリル酸フェニル 40重量部 2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(メルク製ダ ロキュア−1173) 1重量部 t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート 0.5重量部 からなる光重合性組成物にトリスベンゾイルアセトナト
ホルミウム3重量部を添加し50℃で混合溶解した。
【0136】この混合液を2枚の硝子製型とプラスチッ
ク製ガスケットからなる注入成形型内に注入し、これに
80W/cm高圧水銀灯を用いて1×105 mJの紫外線
を照射した結果、厚さ2mmの透明性の高い板状の重合体
が得られた。この得られた板状重合体の分光特性は波長
450nmでの光透過率が50%と低く、さらに400nm
以下の紫外線を遮断すると共に1300〜2000nmの
近赤外線の光透過率を低減しており、しかも他の波長域
の光透過率は85%以上であった。従って、得られた板
状重合体は他の可視光の光量を落とさずに暗所視におい
て優れた防眩性能を有し且つ紫外線の遮断並びに近赤外
線の低減がなされたものであった。また、この板状重合
体を60℃且つ湿度95%の高温多湿の環境下に一週間
放置した時の吸水率は1.0%であった。防眩性を得る
ために水溶性のホルミウム塩である酢酸ホルミウムを用
いた系と比較するとかなり良好であった。この板状重合
体の表面に反射防止膜として無機蒸着膜を付けたものを
上記の高温多湿の環境下に一週間放置したところ蒸着膜
にクラックの発生は見られなかった。
【0137】(実施例−11)トリスベンゾイルアセト
ナトネオジウム2重量部とトリスベンゾイルアセトナト
ホルミウム2重量部とを、キシリレンジイソシアネート
52wt%、4−メルカプトメチル−3,6−ジチア−
1,8−オクタンシチオール48wt%、触媒としてジブ
チル二塩化物、及び離型剤として微量のアルキル酸性リ
ン酸エステルから成る反応性混合物に添加し、混合攪拌
しながら20分間原料中に含有される微量水分や空気を
脱気した。該反応性混合物を実施例−1で記述したモー
ルドに注入し、熱風循環式の加熱炉で40℃から徐々に
昇温し、90℃で1時間保持し、60℃まで降温した後
ガラス型よりレンズを脱型した。得られたレンズにさら
に100℃、2時間のアニール処理を施して重合中の内
部歪を除去した。このレンズの表面に熱硬化型の表面硬
化膜を形成せしめた。このレンズの屈折率は(nD
0)1.66であり、出来上がったレンズの色は透明で
且つトリスベンゾイルアセトナトネオジムの青紫色とト
リスベンゾイルアセトナトホルミウムの黄橙色とで、若
干グレーがかっているものの無色に近いものであった。
【0138】このレンズの分光特性は、光透過率が45
0nmで60%、580nmで60%と低く、さらに400
nm以下の紫外線を遮断すると共に1000〜1500nm
の近赤外線の光透過率が低減しており、しかも他の波長
域の光透過率は85%以上であった。従って、得られた
レンズは他の可視光の光量を落とさずに明所視と暗所視
の両環境において優れた防眩性能を有し、且つ紫外線の
遮断並びに近赤外線の低減がなされたものであった。ま
た、このレンズを60℃且つ湿度95%の高温多湿の環
境下に一週間放置した時の吸水率は1.5%であった。
このレンズの表面に反射防止膜として無機蒸着膜を付け
たものを上記の高温多湿の環境下に一週間放置したとこ
ろ蒸着膜にクラックやはがれの発生は見られなかった。
なお、本実施例の分光特性を図4に示す。
【0139】(実施例−12)トリスベンゾイルアセト
ナトエルビウム3重量部、トリスベンゾイルアセトナト
ネオジム3重量部、スチレン59重量部、2,2−ビス
(4−メタクロイルオキシエトキシ−3,5−ジブロモ
フェニル)プロパン28重量部、ジエチレングリコール
ビスアリルカーボネート3重量部、ラウロパーオキシド
0.4重量部を混合攪拌する。この混合液を30℃で攪
拌しながら、粘度を80cps に高めた。次にこの混合物
をフィルターで濾過し、濾液を2枚の硝子製型とプラス
チック製ガスケットからなる注入成形型内に注入した。
次に30℃で4時間保持し30℃から50℃まで直線的
に10時間かけて昇温し、50℃から70℃まで直線的
に2時間かけて昇温し、70℃で1時間、80℃で2時
間加熱した後、成形型よりレンズを脱型し、100℃で
3時間アニールした。この得られたレンズは屈折率が
1.59であり、分光特性については波長520nmでの
光透過率が50%と低く、また、580nmでの光透過率
が50%と低かった。さらに400nm以下の紫外線を遮
断すると共に1000〜1500nmの近赤外線の光透過
率が低減しており、しかも他の波長域の光透過率は85
%以上であった。従って、得られたレンズは他の可視光
の光量を落とさずに明所視と暗所視の両環境において優
れた防眩性能を有し且つ紫外線の遮断並びに近赤外線の
低減がなされたものであった。また、このレンズを60
℃且つ湿度95%の高温多湿の環境下に一週間放置した
時の吸水率は1.0%であった。この板状重合体の表面
に反射防止膜として無機蒸着膜を付けたものを上記の高
温多湿の環境下に一週間放置したところ蒸着膜にクラッ
クの発生は見られなかった。なお、本実施例の分光特性
を図5に示す。
【0140】比較品として、トリスベンゾイルアセトナ
トエルビウム及びトリスベンゾイルアセトナトネオジム
を添加しない他は上記の組成で同様の方法で作製したレ
ンズを用いて本実施例のレンズを実際に携帯着用し、ま
ぶしさの評価を行った。その結果、直射日光のまぶしさ
や夜間の対向車のヘッドライト光によるまぶしさ、さら
に、ディスプレイ上の文字のちらつき等によるまぶしさ
等が視野が暗くならずに著しく緩和されることがわかっ
た。
【0141】(実施例−13)クリーンルームにおいて
ブチルアルデヒドにピリジンネオジウムを添加し、ポリ
ビニルブチラールの樹脂の4wt%に成るように室温で溶
解した。この溶液にさらに可塑剤としてトリエチレング
リコール−ジ−2−エチルブチレートを均一混入し、さ
らに紫外線吸収剤として、1,1−ジフェニル−2−シ
アノ−アルキル(C2 5 )カルボキシエチレンを全体
量の100ppm (通常使用量の約1/3 )を添加し、圧延
成形により0.38mmのポリビニルブチラール樹脂フィ
ルムを得た。このフィルムを使用し、自動車フロントガ
ラス用HPR(高貫通抵抗性)合わせガラスを作製し
た。得られたHPR合わせガラスは透明で青紫色を呈
し、580nmの波長の光を遮断しており、優れた防眩性
能を有するものであった。したがって、このガラスは自
動車のフロントガラスのみならず、リアガラス,前照灯
のカバーや反射鏡,ドアミラー,バックミラー,サンル
ーフ,サイドガラスに利用できる。また、これらの技術
は、自動車のみならず、航空機,船舶、その他の車輌に
適用可能であり本発明はこれらを包含するものである。
【0142】(実施例−14)実施例−13と同様にク
リーンルーム内において、同様にピリジンネオジウムを
添加し、さらに酢酸サマリウムを全体量の1%を添加し
た。紫外線吸収剤としてエチル−2−シアノ−3,3−
ジフェニルアクリレートを100ppm (通常使用量の約
1/3 )になるよう添加混合した。サマリウム化合物は赤
外線吸収能を有しておりこのポリビニルブチラールを中
間膜として、建築物外装用として合わせガラスを作成し
た。このときの分光特性は580nmの可視光線の吸収と
700nmから2200nmの近赤外線を吸収するものであ
る。本実施例ではサマリウム化合物を利用したが、金属
錯体系やアントラキノン系,フタロシアニン系の赤外線
吸収剤が利用できる。このようにガラス上の薄膜形成で
も防眩と赤外カットによる効果を得ることが出来る。
【0143】(実施例−15)メチルメタクリレート9
5重量部、トリエチレングリコールジメタクリレート4
重量部、トリスベンゾイルアセトナトネオジム1重量
部、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.
2重量部をよく混合し、この混合物をガラス製封管に入
れ、内部を窒素置換、脱気を繰り返し、真空下溶封し
た。この封管を、温水中30℃で10時間、40℃で5
時間、50℃で5時間、60℃で3時間、70℃で3時
間加熱し、更に熱風循環式加熱炉中100℃で2時間加
熱して重合を行い、丸棒を得た。得られた棒を切削加工
し、コンタクトレンズを作製した。このコンタクトレン
ズの可視光線透過率を測定したところ、波長580nmで
の光線透過率が70%と低く、一方他の波長域の光線透
過率は90%以上であるため、優れた防眩性能を有する
ものであった。又、トリスベンゾイルアセトナトネオジ
ムはそれ自体で紫外線吸収能があり、400nm以下をカ
ットしている。
【0144】(実施例−16)2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート93重量部、エチレングリコールジメタク
リレート2重量部、トリスフェナシルフェニルケトナト
ネオジム5重量部、アゾビス(2,4−ジメテルバレロ
ニトリル)0.05重量部を添加した。この混合物をガ
ラス製封管に入れ、封管内の窒素置換と脱気を繰り返
し、真空下で溶封した。この封管を、温水中30℃で1
0時間、40℃で5時間、50℃で5時間、60℃で3
時間、70℃で3時間加熱し、更に熱風循環式加熱炉中
100℃で2時間加熱して重合を行い、丸棒を得た。得
られた棒を切削加工し、コンタクトレンズを得た。この
レンズを純水中で膨潤させ、洗浄した後、生理食塩水に
浸漬して、所定量の吸水をさせると同時に、溶出物の溶
出を完結させた。溶出物中にトリスアセチルアセトナト
ネオジムは確認されなかった。このコンタクトレンズの
可視光線透過率を測定したところ、波長580nmでの光
線透過率が30%と低く、一方他の波長域の光線透過率
は85%以上であるため優れた防眩性能を有するもので
あった。
【0145】(実施例−17)2,2,2−トリフルオ
ロエチルメタクリレート45重量部、トリス(トリメチ
ルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート40重量
部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10重量部、
エチレングリコールジメタクリレート3重量部、トリス
(C−メチルベンゾイルアセトナト)ネオジム2重量
部、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.
2重量部をよく混合し、この混合物をガラス製封管に入
れ、封管内の窒素置換と脱気とを繰り返し、真空下溶封
した。この封管を、温水中30℃で10時間、40℃で
5時間、50℃で5時間、60℃で3時間、70℃で3
時間加熱し、更に熱風循環式加熱炉中100℃で2時間
加熱して重合を行ない、丸棒を得た。得られた棒を切削
加工し、コンタクトレンズを作製した。溶出試験の結
果、トリス(C−メチルベンゾイルアセトナト)ネオジ
ムの溶出は認められなかった。このコンタクトレンズの
可視光線透過率を測定したところ、波長580nmでの光
線透過率が60%と低く、一方他の波長域の光線透過率
は90%以上であるため優れた防眩性能を有するもので
あった。
【0146】(実施例−18)2,3−ジヒドロキシプ
ロピルメタクリレート70重量部、メチルメタクリレー
ト27重量部、エチレングリコールジメタクリレート1
重量部、トリス(C−メチルベンゾイルアセトナト)ネ
オジム2重量部、トリスベンゾイルアセトナトエルビウ
ム2重量部、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)0.05重量部を添加しよく混合し、この混合物を
ガラス製封管に入れ、内部を窒素置換と脱気を繰り返
し、真空下溶封した。この封管を、温水中30℃で10
時間、40℃で5時間、50℃で5時間、60℃で3時
間、70℃で3時間加熱し、更に熱風循環式加熱炉中1
00℃で2時間加熱して重合を行い、丸棒を得た。得ら
れた棒を切削加工し、コンタクトレンズを得た。このレ
ンズを純水中で膨潤させ、洗浄した後、生理食塩水に浸
漬して、所定量の吸水をさせると同時に、溶出物の溶出
を完結させた。このコンタクトレンズの可視光線透過率
を測定したところ、波長580nmと520nmの光線透過
率が60%と低く、一方他の波長域の光線透過率は85
%以上であるため優れた防眩性能を有するものであっ
た。
【0147】(実施例−19)2,3−ジヒドロキシプ
ロピルメタクリレート70重量部、メチルメタクリレー
ト26重量部、エチレングリコールジメタクリレート1
重量部、トリス(2−オキシ−1−ナフトアルデヒダ
ト)ネオジム3重量部、2,4,6−トリメチルベンゾ
イルジフェニルホスフィンオキサイド0.05重量部を
添加し、よく混合しこの混合物の脱気、窒素置換を行っ
た。この混合物をコンタクトレンズ形状に成形したガラ
ス製型に滴下し、これに80W/cm高圧水銀ランプを用
いて距離10cmで100秒間紫外線を照射した。得られ
たコンタクトレンズを純水中で膨潤させ、洗浄した後、
生理食塩水に浸漬して、所定量の吸水をさせると同時
に、溶出物の溶出を完結させた。このコンタクトレンズ
の可視光線透過率を測定したところ、波長580nmでの
光線透過率が50%と低く、一方他の波長域の光線透過
率は85%以上であるため優れた防眩性能を有するもの
であった。
【0148】(実施例−20)トリス(C−メチルベン
ゾイルアセトナト)ネオジム2重量部、スチレン59重
量部、2,2−ビス(4−メタクロイルオキシエトキシ
−3,5−ジブロモフェニル)プロパン28重量部、ジ
エチレングリコールビスアリルカーボネート3重量部を
混合攪拌する。この混合液を30℃で攪拌しながら、粘
度を80cps に高めた。次にこの混合物をフィルターで
濾過し、濾液を軟質ポリ塩化ビニルで成形されたガスケ
ットと2枚のガラスモールドでつくられる空間に注入し
た。次に30℃で4時間保持し、30℃から50℃まで
直線的に10時間かけて昇温し、50℃から70℃まで
直線的に2時間かけて昇温し、70℃で1時間、80℃
で2時間加熱した後、ガスケットとガラスモールドをレ
ンズから分離した。更にこのレンズを100℃で3時間
アニールした。得られたレンズの屈折率は1.60であ
り、波長580nmでの光透過率が60%と低く、しかも
他の波長の光透過率は概ね80%以上であるため優れた
防眩性能を有するものであった。さらに、400nm以下
の有害な紫外線を完全に吸収するので角膜,水晶体に悪
影響を与えず疲労を防止するものであった。
【0149】(実施例−21)トリスベンゾイルアセト
ナトネオジム2重量部、スチレン58重量部、2,2−
ビス(4−メタクロイルオキシエトキシ−3,5−ジブ
ロモフェニル)プロパン28重量部、ジエチレングリコ
ールビスアリルカーボネート3重量部、ジイソプロピル
パーオキシジカーボネート0.2重量部を混合攪拌した
後、実施例−20と同様の手順でレンズを注型重合し
た。できあがったレンズの屈折率は1.59であり実施
例−20と同様の防眩性能を有するものであった。また
400nm以下の有害な紫外線を完全に吸収するので角
膜,水晶体に悪影響を与えず疲労で防止するものであっ
た。
【0150】(実施例−22)3−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン加水分解物28重量部、二酸化ケ
イ素27.5重量部、グリセロールポリグリシジルエー
テル41.9重量部、過塩素酸マグネシウム2.1重量
部、4,4′−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチ
ルフェノール)0.5重量部、ジメチルシロキサン−メ
チル(ポリオキシエチレン)−メチル(ポリオキシエチ
レン)−メチル(ポリオキシプロピレン)−シロキサン
共重合体0.1重量部からなるシリコン系ハードコート
液にトリスベンゾイルアセトナトネオジム10重量部を
添加し混合溶解させた。この液をポリエチレングリコー
ルビスアリルカーボネートからなるレンズに塗布し、1
00℃で1時間加熱処理した後さらに130℃で2時間
加熱処理した結果表面硬度が高く、かつ波長580nmで
の光透過率が60%であり他の波長域の光透過率が85
%以上である優れた防眩性能を有する眼鏡レンズが得ら
れた。
【0151】(実施例−23) 上記式(20)で示される2官能ウレタンアクリレート 20重量部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 30重量部 次式(22)で示されるエチレンオキサイド変性コハク酸アクリレート 5重量部 2−ヒドロキシプリピルメタクリレート 20重量部 イソボルニルアクリレート 30重量部 2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン 2重量部 から成るハードコート液にトリスベンゾイルアセトナト
ネオジム10重量部を添加し混合溶解させた。このハー
ドコート液を200mm×200mm×2mmの表面を脱脂処
理した透明なポリメタクリル酸メチル液に塗布した後、
80W/cm高圧水銀灯を用いて30秒照射したところ鉛
筆硬度で8Hのハードコート膜が得られた。この複合体
は、波長580nmの光透過率が40%と低く、他の波長
域の光透過率は85%以上であり、優れた防眩性能を有
するものであった。
【0152】
【化57】
【0153】(実施例−24)トリスベンゾイルアセト
ナトネオジム2重量部、o−クロルスチレン50重量
部、2,2−ビス(4−メタクロイルオキシエトキシ−
3,5−ジブロモフェニルプロパン40重量部、ジエチ
レングリコールビスアリルカーボネート8重量部、2−
(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール0.4重量部、及びラウロイルパーオキシド
0.4重量部を混合攪拌する。この混合液を30℃で攪
拌しながら、粘度を80cps に高めた。次にこの混合物
をフィルターで濾過し、濾液を軟質ポリ塩化ビニルで成
形されたガスケットと2枚の累進多重焦点用ガラスモー
ルド(セイコーエプソン製セイコーハイロードMXP−
1マイルド用)で作られる空間に注入した。次に30℃
で4時間保持し、30℃から50℃まで直線的に10時
間かけて昇温し、50℃から70℃まで直線的に2時間
かけて昇温し、70℃で1時間、80℃で2時間加熱し
た後、ガスケットとガラスモールドをレンズから分離し
た。更にこのレンズを100℃で3時間アニールした。
このレンズを50℃且つ湿度95%の高温多湿の環境下
に一週間放置したときの吸水率は1.5%と小さなもの
であった。このレンズの表面に反射防止膜として無機蒸
着膜をつけたものを、上記の高温多湿環境下に一週間放
置したところ蒸着膜にクラックの発生はみられなかっ
た。
【0154】本実施例のレンズは、比較のためネオジム
錯化合物を除いた組成で同じ型で重合した無色レンズと
の間に有意差がないのに対し、まぶしさ軽減および疲れ
の防止に有意差がみられた。すなわち、本実施例のレン
ズを実際に携帯したところ、ちらつかない、目の痛みが
軽くなった、机上の書類が読みやすい等の効果があっ
た。この累進多重焦点レンズを用いて無作為に抽出した
40歳代から60歳代までの男女100名を選び行った
携帯試験の結果を表1に示す。回答はとても悪い1点、
悪い2点、普通3点、良い4点、とても良い5点の5段
階で行ってもらい、得点の平均を出した。比較として実
施例−24から該ネオジム錯化合物を除いた組成で同じ
型で重合した無色レンズを用いた。
【0155】
【表1】
【0156】(実施例−25)ポリメチルメタクリレー
ト95重量部を200℃で溶融させ、5重量部のトリス
ベンゾイルアセトナトネオジムを添加し均一に混合し
た。該混合物を室温に戻したのちフレーク状に粉砕し
た。これを射出成形機を用いてディスプレイフィルター
形状に成形した。この成形物は、透明で青紫色を呈し、
580nmでの透過率が40%であり、さらに400nm以
下の紫外線を遮断すると共に1000〜1500nmの近
赤外線を低減し、しかも他の波長域は約85%の透過率
であった。この成形物をディスプレイフィルターとして
用いたところ、画面上のまぶしさがなくなり、さらに画
面が暗くなる事無くコントラストが向上した。同様の方
法で光学機器用レンズ及びフィルター,照明機器用カバ
ーを作製したところ、同様の効果を得ることができた。
【0157】(実施例−26)メチルメタクリレート9
5重量部に2重量部のトリスベンゾイルアセトナトネオ
ジムと2重量部のトリス(8−オキシキノリナト)ネオ
ジムとを溶解し、さらに重合開始剤として過酸化ベンゾ
イルを2重量部添加し、封管用耐圧容器に入れて真空ラ
インに接続してドライアイス−メタノール浴で冷却しな
がら充分窒素置換を行った後、真空下で封管し、85℃
で塊状重合を行った。この生成物を射出成形機を用いて
ディスプレイフィルタ形状に成形した。この成形物は若
干グレーがかっているものの無色に近く透明であり52
0nmと580nmに吸収が認められた。また、両波長にお
ける透過率は各々60%であった。この成形物をディス
プレイフィルターとして用いたところ、画面上のまぶし
さが無くなり、さらに画面が暗くなる事無くコントラス
トが向上した。同様の方法で光学機器用レンズ及びフィ
ルター,照明機器用カバーを作製したところ、同様の効
果を得ることができた。
【0158】[比較例] (比較例−1)酸化ネオジム、炭酸ネオジム、塩化ネオ
ジム、硝酸ネオジム、硫酸ネオジム、硫化ネオジム、蓚
酸ネオジム、酢酸ネオジム、メタクリル酸ネオジムは、
スチレン、ジビニルベンゼン、メタクリル酸フェニル、
テトラヒドロフルフリルメタクリレート、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸ベンジル、ジアリルフタレート、
ジエチレングリコールビスアリルカーボネート、o−ク
ロルスチレンなどのモノマーに溶解しなかった。
【0159】(比較例−2)実施例−1の光重合性組成
物にトリスベンゾイルアセトナトネオジムの代わりに酸
化ネオジム、炭酸ネオジム、塩化ネオジム、硝酸ネオジ
ム、硫酸ネオジム、硫化ネオジム、蓚酸ネオジム、酢酸
ネオジム、メタクリル酸ネオジムを使用したところ、い
ずれも溶解しなかった。
【0160】(比較例−3)ジエチレングリコールビス
アリルカーボネート100重量部に、重合開始剤として
ジイソプロピルパーオキシジカーボネート3重量部と紫
外線吸収剤としてチヌビンP0.02重量部を加え混合
溶解した。この混合液を2枚の硝子製型とプラスチック
製ガスケットから成る注入成形型に注入し、熱風循環式
の加熱炉に入れ40℃で2時間保持後、40℃から80
℃まで17時間かけて昇温し、さらに80℃で1時間保
持してから70℃まで2時間かけて降温した。成形型よ
り重合体を取り出し、これに2時間のアニール処理を施
した。この板状重合体を60℃且つ湿度95%の高温多
湿の環境下に一週間放置した結果、吸水率が1.5%で
あった。この板状重合体の表面に反射防止膜として無機
蒸着膜を付けたものを上記の高温多湿の環境下に一週間
放置したところ蒸着膜にクラックの発生は見られなかっ
た。
【0161】(比較例−4)酢酸ネオジム3重量部をメ
タクリル酸15重量部に溶解し、これをジエチレングリ
コールビスアリルカーボネート85重量部に混合後、さ
らに重合開始剤としてジイソプロピルパーオキシジカー
ボネート3重量部と紫外線吸収剤としてチヌビンP0.
02重量部を加え混合溶解した。この混合液を2枚の硝
子製型とプラスチック製ガスケットから成る注入成形型
に注入し、熱風循環式の加熱炉に入れ40℃で2時間保
持後、40℃から80℃まで17時間かけて昇温し、さ
らに80℃で1時間保持してから70℃まで2時間かけ
て降温した。成形型より重合体を取り出し、これに2時
間のアニール処理を施した。得られた板状重合体は波長
580nmでの光透過率が50%と低く、しかも他の波長
域の光透過率は85%以上であるため優れた防眩性能を
有するものであったが、この板状重合体を60℃且つ湿
度95%の高温多湿の環境下に一週間放置した結果は吸
水率6.0%という高い吸水性を示した。この板状重合
体の表面に反射防止膜として無機蒸着膜を付けたものを
上記の高温多湿の環境下に一週間放置したところ蒸着膜
にクラックが発生した。
【0162】(比較例−5)実施例−1で用いた光重合
性組成物を2枚の硝子製型とプラスチック製ガスケット
からなる注入成形型に注入し、これに80W/cm高圧水
銀灯を用いて1×105 mJの紫外線を照射して厚さ2
mmの透明性の高い板状の重合体を得た。この板状重合体
を60℃且つ湿度95%の高温多湿の環境下に一週間放
置した結果、吸水率が1.0%であった。これは、トリ
スベンゾイルアセトナトネオジムを添加した実施例−1
のレンズと同じ値である。なお、この板状重合体の表面
に反射防止膜として無機蒸着膜を付けたものを上記の高
温多湿の環境下に一週間放置したところ蒸着膜にクラッ
クの発生は見られなかった。
【0163】(比較例−6)酢酸ネオジム3重量部をメ
タクリル酸20重量部に溶解し、これを実施例−1の光
重合性組成物80重量部に溶解混合した。この混合液を
2枚の硝子製型とプラスチック製ガスケットからなる注
入成形型に注入し、これに80W/cm高圧水銀灯を用い
て1×105 mJの紫外線を照射した結果、厚さ2mmの
透明性の高い板状の重合体が得られた。この得られた板
状重合体は波長580nmでの光透過率が50%と低く、
しかも他の波長域の光透過率は85%以上であるため優
れた防眩性能を有するものであったが、この板状重合体
を60℃且つ湿度95%の高温多湿の環境下に一週間放
置した時の吸水率は5.0%という高い値であった。こ
の板状重合体の表面に反射防止膜として無機蒸着膜を付
けたものを上記の高温多湿の環境下に一週間放置したと
ころ蒸着膜にクラックが発生した。
【0164】(比較例−7)実施例−5で用いたトリス
ベンゾイルアセトナトエルビウムの代わりにメタクリル
酸17重量部と酢酸ネオジム3重量部を混合、加熱し溶
解したものを、o−クロルスチレン40重量部、2,2
−ビス(4−メタクロイルオキシエトキシ−3,5−ジ
ブロモフェニル)プロパン32重量部、ジエチレングリ
コールビスアリルカーボネート6重量部、ラウロイルパ
ーオキシド0.4重量部に混合攪拌した。その後実施例
−5と同様に重合した。得られたレンズを実施例−5と
同時に60℃湿度90%の環境に1週間放置した。その
結果、比較例−7の吸水率は実施例−4の約2倍あり、
マイナス強度のレンズは中心部にカーブの歪みが発生し
た。
【0165】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る透明
プラスチック材料は、一般式(I)で示される錯化合物
を含有しているので、相溶性の問題がなく高い透明性と
優れた防眩性能を有すると同時に紫外線を吸収するもの
なので、別途紫外線吸収剤を添加する必要がなく、ま
た、添加するにしても添加量を著しく低減することがで
き、重合体の機械的強度の低下が少ないという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例−1のレンズの分光特性を示す図であ
る。
【図2】実施例−5のレンズの分光特性を示す図であ
る。
【図3】実施例−8のレンズの分光特性を示す図であ
る。
【図4】実施例−11のレンズの分光特性を示す図であ
る。
【図5】実施例−12のレンズの分光特性を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平3−169656 (32)優先日 平3(1991)7月10日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平3−171122 (32)優先日 平3(1991)7月11日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平3−314768 (32)優先日 平3(1991)11月28日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 片桐 寛司 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 児島 忠雄 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1種又は2種以上の重合性単量体及び重
    合開始剤を重合して得られる重合体からなり、且つ下記
    一般式で表される錯化合物を有することを特徴とする防
    眩性能を有する透明プラスチック材料。 (A)n M 但し、MはSc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,
    Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Y
    b又はLuを表す。nは基本的には3であるが、M=T
    b,Ce,Prの場合はn=3,4、M=Eu,Yb,
    Smの場合はn=3,2である。Aは次式(1)〜
    (8)で示される基本構造を有し且つアリール基若しく
    は複素環基の少なくとも一方を含むキレート錯体をつく
    る配位子、及びアリール基若しくは複素環基の少なくと
    も一方を含む有機金属錯体をつくる配位子から選ばれる
    か、又はn個のAで環状配位子を形成する。 【化1】
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