JP2008072128A - 圧電トランスデューサの製造方法 - Google Patents

圧電トランスデューサの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 分極工程が煩雑とならず、しかクロストークのない圧電トランスデューサの製造方法を提供する。
【解決手段】 圧電材料板31が複数の液室5にわたって連続して配置されている。圧電材料板31の内部には、各液室5の中央と液室5間の隔壁51に対応する位置にそれぞれ分極用電極11,12が形成され、その分極用電極11,12は、スルーホール構造11a、12bを介して圧電材料板31の表面に引き出されている。スルーホール構造11a、12bを介して印加された電圧により、圧電材料板31は面方向および厚さ方向に傾斜して分極されている。圧電材料板31の表面には、各液室5に対応する駆動用電極2,3が形成され、駆動用電極2,3に電圧が印加されることで、分極方向にほぼ直交する電界が生じ、圧電材料板31がシェアーモード変形され液室5内の液体が噴射される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、圧電トランスデューサの製造方法に関する。
インクジェットタイプのプリンタに用いられるインクジェットヘッドとして、圧電トランスデューサを用いたものが知られている。このようなインクジェットヘッドでは、インク液室を覆う壁部に圧電材料からなる板状の部材(圧電材料板)を使用する。この圧電材料板に駆動電圧を印加することにより上記壁部を変形させ、インク液室内のインク圧力を変動させる。これにより、インク液室に連続するノズルからインクを吐出するものである。
このような圧電材料板を駆動変形させるモードとして、通常、ダイレクトモードと、シェアーモードとがある。ダイレクトモードでは、駆動電圧の印加にともなう駆動電界の方向は圧電材料板の分極方向に沿った方向であり、圧電材料板の分極方向に沿った伸縮変形を利用する。シェアーモードでは、上記駆動電界の方向と圧電材料板の分極方向とが略直交し、圧電材料板のせん断方向の変形を利用する。
これらのモードのうち、とくにシェアーモードでは、通常、各インク液室に対して繰り返しパターンとなるように分極の向きが頻繁に変化する構成が採用される。このため、分極工程が煩雑なものとなりがちである。また、分極工程を容易なものとするため、分極に利用する電極をあらかじめ圧電材料板内に形成しておく方法も考えられるが、この場合には、圧電材料板内の電極によりインク液室間のクロストークの原因となる可能性がある。
本発明は、分極工程が煩雑とならず、しかも性能面での悪影響を与えることがな圧電トランスデューサの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、圧電材料板がその面に沿う方向に対して直交する方向に変形する動作部分を、前記面方向に複数箇所有する圧電トランスデューサの製造方法において、前記圧電材料板の内部に、前記複数の動作部分に対応した位置において、前記圧電材料板の面に沿う方向と厚さ方向とに間隔を置いて複数組の分極用電極を形成する工程と、前記圧電材料板の少なくとも一方の表面に、前記分極用電極のうち前記圧電材料板のその一方の面寄り内部に位置する複数個のものをスルーホール構造を介して相互に連結する引出電極を形成する工程と、前記引出電極を通して前記複数組の分極用電極に分極用電圧を印加して、前記分極用電極間の前記圧電材料板を分極する工程と、前記引出電極を切断しその引出電極に接続していた前記分極用電極を相互に分離する工程とを備える。
この製造方法によれば、引出電極からスルーホールを介して分極用電極に分極用電圧を印加することにより圧電材料板を分極し、その後、引出電極を切断して引出電極に接続していた分極用電極を分離するするので、分極工程が煩雑とならず、また、圧電材料板の動作時に分極用電極間でクロストークが発生することを防止することができる。
また、前記分極工程の後、前記圧電材料板の両表面に、前記複数の動作部分に対応した位置において、前記分極用電極間の分極部分を挟んで対向する駆動用電極を形成する工程をさらに備える。さらに、この場合、前記引出電極を完全に除去後に駆動用電極を形成してもよいが、前記引出電極に重ねて前記駆動用電極を形成することもできる。また、前記複数の動作部分に対応した位置にわたって連続して駆動用電極のための電極層を形成し、その電極層を、前記引出電極を切断する工程と同時に各動作部分ごとに切断して分離することもできる。
また、前記圧電材料板を構成する複数のシート状材料を形成する工程と、その複数のシート状材料を積層する工程と、その積層体を焼成する工程とをさらに備え、前記分極用電極を形成する工程は、前記複数のシート状材料のうち前記圧電材料板の表面近くに位置するシート状材料に形成することで、圧電材料板内に分極用電極を容易に形成し、分極用電極をスルーホール構造によって表面に容易に引き出すことができる。
本発明によれば、圧電材料板の表面からスルーホールを介して内部電極に電圧を印加することにより圧電材料板の分極を行った後に、外部電極を形成することができるので、分極工程が煩雑とならず、しかもクロストークのない圧電トランスデューサを提供することができる。
−第1の実施形態−
以下、図1〜図10を参照して、本発明の圧電トランスデューサおよびその製造方法並びに液滴噴射装置をインクジェットヘッドに適用した第1の実施形態について説明する。
図1に示すように、インクジェットヘッド200は、圧電トランスデューサ103と液室形成ユニット220とで構成され、液室形成ユニット220は、液室プレート6と、スペーサプレート7と、ノズル8を有するノズルプレート9とで構成されている。
インクを収容する液室5は、液室プレート6に穿設した開口の上下を圧電トランスデューサ103とスペーサプレート7とで覆って作られ、図4に示すように、複数行、複数列をなして平面状に配列され、隣接する液室5とは隔壁51で隔てられている。液室5の長さ方向の一端は、スペーサプレート7に穿設した連通孔71を介してノズルプレート9のノズル8に連通し、他端は、図示しないインク供給源に連通している。液室5は、例えば幅(図において左右方向)0.375mm、長さ(図において紙面と直交する方向)2.000mmの大きさで、図において左右方向に0.508mmのピッチ(50DPI)で形成されている。
圧電トランスデューサ103は、チタン酸ジルコン酸鉛系(PZT)のセラミックス材料からなる圧電材料板31からなる。さらに、圧電材料板31は、複数のシート状の圧電セラミックス層1a〜1fを積層して構成され、その圧電材料板31の液室5側の表面(図1において下面)上に第1の駆動用電極2と、液室5と反対側の表面(図1において上面)上に第2の駆動用電極3とが形成されている。第1の駆動用電極2は、圧電材料板31下面全体に沿って延び各液室5に共通に設けられる。第2の駆動用電極3は各液室5に対応して設けられ、各液室5の形状にほぼ対応した形状に形成される。圧電セラミックス層1a〜1dの1層の厚みは0.015mmである。第1および第2の駆動用電極2,3はAg−Pd系の金属材料からなり、厚みは約0.002mmである。
圧電材料板31の最上層のシート状材料1eと2番目のシート状材料1aとの間には第1の分極用電極11が、最下層のシート状材料1fとその上のシート状材料1dとの間には第2の分極用電極12が配置され、第1の分極用電極11は、各液室5の中央の上方に、かつ第2の分極用電極12は液室間の隔壁51の上方にそれぞれ対応して位置する。両電極11,12は、圧電材料板31の面に沿う方向と厚さ方向とに相互に間隔をおいて位置する。両電極11,12に分極用電圧を印加することにより、圧電材料板31は、両電極11,12の対向する方向(矢印A)に分極されている。つまり、圧電材料板31は各液室5の中央部分から両側の隔壁51に向かう方向にすなわち中央部分に対して対称に分極されている。それぞれの分極方向は、圧電材料板31の上面および下面に沿う方向つまり面方向の成分を有し、厚み方向に対して傾いている。第1の駆動用電極2と第2の駆動用電極3は、この各液室5に対応する2つの分極部分を上下から挟むように対向している。したがって、圧電材料板31の各液室5に対応する部分が、後述するように変形する部分すなわち動作部分を構成する。
第1の駆動用電極2と第2の駆動用電極3は、この各分極部分のみに対応して分割して設けられていてもよいが、上記のように第1の駆動用電極2はすべて連続して、第2の駆動用電極3は同時に電圧を印加する単位つまり液室ごとに形成することが製造上好ましい。
次に、図1〜図3を参照して、液滴を噴射する動作について説明する。図1に示すように、最初に液室5の内部にインクを充填する。このとき、第1の駆動用電極2および第2の駆動用電極3はいずれもグランドGND(0V)に接続されている。次に、図2に示すように、第1の駆動用電極2をグランドGNDに接続したまま、液滴を噴射しようとする液室5の第2の駆動用電極3に正の駆動電圧(例えば20V〜30V)を印加する。このとき、第1の駆動用電極2および第2の駆動用電極3の間に発生する電界Eの向きと、圧電材料板31の分極方向Aとがほぼ直交しているため、液室5に対応する2つの分極部分はそれぞれシェアモードで変形する。つまり、両分極部分は、それぞれ隔壁51の上方部分をほぼ支点とし、かつ液室5の中央を挟んで対称にそれぞれ平行四辺形状に変形して、第2の駆動用電極3が形成された圧電材料板31の領域が圧電材料板31の面方向に対して直交する方向、すなわち図2において上方に膨らむように移動し、液室5の容積が増加する。この状態を、このとき生じた圧力波の液室5内での片道伝播時間Tだけ維持する。この容積の増加によって、図示しないインク供給源から液室5にインクが供給される。なお、上記片道伝播時間Tは液室5内の圧力波が、液室5の長手方向(図中、紙面に垂直な方向)に伝播するのに必要な時間であり、液室5の長さLとこの液室5内部のインク中での音速aによりT=L/aと決まる。
圧力波の伝播理論によると、上記の電圧の印加からほぼT時間がたつと液室5内の圧力が逆転し、正の圧力に転じるが、このタイミングに合わせてに第1の駆動用電極2をグランドGNDに接続したまま第2の駆動用電極3の電位をグランドGND(0V)に戻すと、圧電材料板31の形状が図1と同様の変形前の状態に戻り、液室5内のインクに圧力が加えられる。そのとき、前記正に転じた圧力と、圧電材料板31が変形前の状態に戻ることにより発生した圧力とが加え合わされ、比較的高い圧力が液室5に連通するノズル8付近の部分に生じて、図3に示すように、液室5内のインクがノズル8からインク滴10として噴射される。
次に、図5〜図9を参照して、上記インクジェットヘッドの製造方法について説明する。
図5に示すように、上記の圧電材料板31を構成する6枚のセラミックス材料のグリーンシート1a〜1fが積層され、最表面のグリーンシート1e,1fとその内側のグリーンシート1a,1dの間には、第1の分極用電極11および第2の分極用電極12がそれぞれ形成される。
具体的には、図6に示すように、上から2番目のグリーンシート1aに、第1の分極用電極11は、各液室5の中央部分に対応する位置に、導電性ペースト材料を使用してスクリーン印刷または導電材料の蒸着により形成する。また、最上層のグリーンシート1eには、各第1の分極用電極11を圧電材料板の31の上面にスルーホール構造11aを介して引き出すための貫通孔を各分極用電極11に対応する位置にそれぞれ形成し、その貫通孔には導電性ペースト材料を充填する。グリーンシート1eをグリーンシート1aに積層したとき、各スルーホール構造11aは各第1の分極用電極11とそれぞれ接続する。
最下層のグリーンシート1fに、図7に示すように第2の分極用電極12を、各液室5に対応した部分を開口12aとして除いて、隔壁51と対応する位置に上記のようにスクリーン印刷または蒸着により形成する。また、このグリーンシート1fにスルーホール構造12aを形成して、第2の分極用電極12をグリーンシート1fの下面に引き出す。スルーホール構造12bは、グリーンシート1fに分極用電極12を形成する際に、そのグリーンシート1fにあらかじめ形成した貫通孔に導電性ペースト材料を充填して形成する。上記各分極用電極11,12はいずれもAg−Pd系の金属材料からなり、厚みは約0.002mmである。
これらの分極用電極11,12および引出電極11bを形成したグリーンシート1a,1e,1fを、電極のない他のグリーンシート1b,1c,1dを間に挟んで積層して焼成し、一体化する。次に、図8に示すように、圧電材料板31の上面に、複数のスルーホール構造11aを相互に接続する引出電極11bを形成し、また、圧電材料板31の下面に、スルーホール構造12bに接続した引出電極(図示せず)を形成する。これらの引出電極は、グリーンシートを積層する前に、最上層のグリーンシート1eの上面、最下層のグリーンシート1fの下面にそれぞれ形成しておくこともできる。
そして、上記の圧電トランスデューサを、130℃程度のシリコンオイルなどの絶縁オイルが満たされた図示しないオイルバス中に浸し、最下面の引出電極、スルーホール構造12aを介して第2の分極用電極12をグランドGND(0V)に接続し、最上面の引出電極11b、スルーホール構造11aを介して第1の分極用電極11に正の分極用電圧を印加して、第1の分極用電極11と第2の分極用電極12との間には、圧電材料板の面方向および厚み方向に対して斜め方向に2.5kV/mm程度の電界を発生させる。その結果、図5に示すように、圧電材料板31はこの電界方向にしたがった方向(矢印A)に分極される。
その後、図9に示すように、圧電材料板31の上下両面にそれぞれ全体にわたって電極層3A,2Aを、前記引出電極に重ねてスクリーン印刷または蒸着により形成する。そして、図10に示すように、電極層3Aを引出電極11bとともにレーザー等で分割し、第2の駆動用電極3を形成する。つまり、液室5間の隔壁51に対応する位置の電極層3Aを除去することによって、駆動用電極3は各液室5ごとに分離される。電極層2Aも各液室5ごとに分割してもよいが、分割することなく電極層2Aをそのまま第1の駆動用電極2とし第1の電極2を全液室5にわたって連続した状態にしておくことが好ましい。
このとき、駆動用電極2,3は、それぞれ分極用極12,11とスルーホール構造12a,11aを介して接続したままであってもよいが、電極層2A,3Aをスルーホール構造11a,12bの周囲において除去することによって、電気的に分離してもよい。前者の場合、内部電極11は第2の電極3と、内部電極12は第1の電極2とそれぞれ同電位となる。
なお、上記の電極層3A,2Aを形成する前に、圧電材料板31の上下両面の引出電極を研磨等によって除去するようにしてもよい。また、個別の電極3を各液室5に対応する位置にのみに形成するようにしてもよい。しかし、上記のように電極層3Aを圧電材料板31の上面全体にわたって形成し、各液室5ごとに分離する方法をとることにより、引出電極11bの切断作業も同時に行うことができる。
上記のように形成された圧電トランスデューサ103と、あらかじめ積層した液室プレート6、スペーサプレート7およびノズルプレート9からなる液室ユニット220とを、第2の駆動用電極3および分極部分が液室5に対応するように、接合することにより、インクジェットヘッド200が作製される。
−第2の実施の形態−
以下、図11〜図12を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、前記第1の実施の形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。この実施の形態の圧電トランスデューサ104においては、図12に示すように、分極時にグランドGNDに接続される第2の分極用電極112は、各液室5を囲むようにリング状に形成される。したがってグリーンシート1fには、各電極112ごとにスルーホール構造112bが設けられ、そのグリーンシート1fの下面に形成された引出電極(図示せず)により、全電極112がスルーホール構造112bを介して相互に接続される。分極方法を含む製造方法は、前記第3の実施の形態とほぼ同じであり、また、変形動作も同様である。
上記のように、各実施の形態のインクジェットヘッド200では、各液室5に対応する各第1の分極用電極11を引出電極11bで相互に接続し、第1の分極用電極11および第2の分極用電極12,112を用いて、圧電材料板31の分極を行っている。このため、複雑な操作を要することなく、各液室について同時に分極を行うことができる。そして、圧電材料板31の分極後に、分極用電極11を相互に接続していた引出電極11bを切断するので、圧電トランスデューサ103の駆動に際して、隣の分極用電極に駆動電界が漏れるなどして所定の液室5の駆動が他の液室に影響を与える(クロストーク)ことを排除することができる。また、圧電材料板31の上下両面に電極層2A,3Aを形成し、少なくとも一方の電極層3Aを分割して個別の駆動電極を形成すると同時に、上記のように引出電極11bを切断するので、作業工数を低減することができる。
また、上記実施の形態では、引出電極の形成と、電極層2Aあるいは電極層3Aの形成とを別工程としてるが、電極層2Aあるいは電極層3Aを引出電極として利用してもよい。この場合には、引出電極の形成とは別に、再度、上記第1の電極2あるいは第2の電極3の電極層を形成する必要がないため、工程数を削減できる。ただし、分極に際して必要な電界が得られ、かつ分割によって適切な第1の電極2および第2の電極3を形成できるような電極層2Aあるいは電極層3Aの形状を選択する必要がある。
そして、上記のように圧電材料板31の面方向および厚み方向に対して傾斜して分極しているので、圧電材料板31の両表面近くに分極用電極11,12を、圧電材料板31の厚さ方向に互いに重ならないようにして傾斜方向に対向配置して分極を行うことができる。そして、駆動用電極2,3を圧電材料板の両面に対向配置することで、傾斜した分極方向に対して実質的に直交する電界をかけ、少ない電極数で効率よく変形させることができる。
なお、第1の分極用電極11と第2の分極用電極12に印加する分極用の直流電圧の向きを逆にして分極方向を逆にし、あるいは駆動用電極2,3の位置を上下逆に入れ替えて駆動電圧の向きを逆にすることで、圧電材料板31を液室5の容積を減少させるように変形してインクを噴射することも可能である。
さらに、上記各実施の形態においては、圧電材料板はシェアーモードで駆動されていたが、電極の配列のしかたによってはダイレクトモードでも駆動しうる。すなわち、図1において、第1の駆動用電極2を、第1の液室プレート6の隔壁51の上面に相当する位置にのみ設け、第2の電極3の幅を狭くすることにより、駆動電界と分極との交差角は小さくなり、ダイレクトモードで動作する。
−インクジェットプリンタ−
以下、図13を参照して、本発明の液滴噴射装置を搭載したインクジェットプリンタについて説明する。図13はインクジェットプリンタの要部を示す斜視図である。
図13に示すプラテン110は、軸112によりフレーム113に回転可能に取り付けられており、モータ114によって駆動される。プラテン110には紙111がセットされており、プラテン110に対向してインクジェットヘッド200が設けられている。インクジェットヘッド200は、インク供給装置116とともにキャリッジ118上に載置されている。キャリッジ118はプラテン110の軸線に平行に配設された2本のガイドロッド120に摺動可能に支持されるとともに、一対のプーリ122に巻き掛けられたタイミングベルト124が結合させられている。そして、一方のプーリ122がモータ123によって回転させられ、タイミングベルト124が送られることによりキャリッジ118へプラテン110に沿って移動させられる。
なお、本発明の液滴噴射装置は、インクジェットプリンタへの適用に限定されず、各種印字装置や各種塗布装置に対しても適用できる。
本発明の第1の実施の形態のインクジェットヘッドを示す断面図で、図4のX−X線位置の断面に相当する。 上記第1の実施の形態のインクジェットヘッドの動作状態を説明する断面図である。 上記第1の実施の形態のインクジェットヘッドの動作状態を説明する断面図である。 上記第1の実施の形態のインクジェットヘッドの液室の配置状態を説明する平面図である。 上記第1の実施の形態のインクジェットヘッドの圧電トランスデューサの製造工程を示す断面図である。 上記第1の実施の形態の圧電トランスデューサの製造工程を示す図で、グリーンシートの1つの平面図である。 上記第1の実施の形態の圧電トランスデューサの製造工程を示す図で、グリーンシートの他の1つの平面図である。 上記第1の実施の形態の圧電トランスデューサの製造工程を示す断面図である。 上記第1の実施の形態の圧電トランスデューサの製造工程を示す断面図である。 上記第1の実施の形態の圧電トランスデューサの製造工程を示す断面図である。 上記第2の実施の形態のインクジェットヘッドを示す断面図である。 上記第2の実施の形態のインクジェットヘッドの圧電トランスデューサの製造工程を示す図で、グリーンシートの1つの平面図である。 インクジェットプリンタの要部を示す斜視図。
符号の説明
1 圧電材料板
1a〜1f グリーンシート(シート状材料)
2 第1の駆動用電極
3 第2の駆動用電極
5 液室
11 分極用電極
11a スルーホール構造
11b 引出電極
12 分極用電極
12b スルーホール構造

Claims (5)

  1. 圧電材料板がその面に沿う方向に対して直交する方向に変形する動作部分を、前記面方向に複数箇所有する圧電トランスデューサの製造方法において、
    前記圧電材料板の内部に、前記複数の動作部分に対応した位置において、前記圧電材料板の面に沿う方向と厚さ方向とに間隔を置いて複数組の分極用電極を形成する工程と、
    前記圧電材料板の少なくとも一方の表面に、前記分極用電極のうち前記圧電材料板のその一方の面寄り内部に位置する複数個のものをスルーホール構造を介して相互に連結する引出電極を形成する工程と、
    前記引出電極を通して前記複数組の分極用電極に分極用電圧を印加して、前記分極用電極間の前記圧電材料板を分極する工程と、
    前記引出電極を切断しその引出電極に接続していた前記分極用電極を相互に分離する工程とを備えることを特徴とする圧電トランスデューサの製造方法。
  2. 前記分極工程の後、前記圧電材料板の両表面に、前記複数の動作部分に対応した位置において、前記分極用電極間の分極部分を挟んで対向する駆動用電極を形成する工程をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の圧電トランスデューサの製造方法。
  3. 前記駆動用電極を形成する工程は、前記引出電極に重ねて前記駆動用電極を形成することを特徴とする請求項2に記載の圧電トランスデューサの製造方法。
  4. 前記駆動用電極を形成する工程は、前記複数の動作部分に対応した位置にわたって連続して電極層を形成し、その電極層を、前記引出電極を切断する工程と同時に各動作部分ごとに切断して分離することを特徴とする請求項3に記載の圧電トランスデューサの製造方法。
  5. 前記圧電材料板を構成する複数のシート状材料を形成する工程と、その複数のシート状材料を積層する工程と、その積層体を焼成する工程とをさらに備え、
    前記分極用電極を形成する工程は、前記複数のシート状材料のうち前記圧電材料板の表面近くに位置するシート状材料に形成するものであることを特徴とする請求項1に記載の圧電トランスデューサの製造方法。
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